JP6349145B2 - ラック列給電システム - Google Patents
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Description
ところが、このフリーアクセスフロアの使用形態として冷却ダクトとしてより効果的な使用を考えると、出来るだけ空間が広い方が良いし発熱源が混在しない構成が望ましい。
そこで、通常2系統で配設される電源ラインは、広い配設スペースを要求するし発熱も伴うため、フリーアクセスフロアから分離して天井やラック上に配設して個々のサーバに電源を供給する形態が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら電源線の配設に関しては、ラック上に電源線を配設する作業は高所となるし、配線経路も長くなるため、フリーアクセスフロア内に配設する工事に比べて時間を要し、施工業者の負担が増加する問題があった。
この構成によれば、電源線はダクトに収容されてラック上に配設され、各ラックには上部に配設された入線孔に近傍のダクト開口部から引き出した引き込み線を導入するだけで給電でき、簡易な作業で電源線の配線ができる。また、隣接するラック間でレール部材同士を連結することができるため、別途連結手段を使用すること無く連結でき、耐震性を具備させることができる。加えて、ダクトを敷設する場合、通常は建築物天井の躯体に設置されるが、ラック上部に設置するためダクト敷設工事も削減できる。
この構成によれば、配設したダクトは凹部に収容されるため位置決めでき、固定作業を容易に実施できる。
この構成によれば、ダクト内に配設された電源線は導体バーで構成されるため、個々の導体バーの極性が分かり易く、接続ミスを防止できる。
この構成によれば、ダクトには分岐ブレーカを取り付けできるため、ラックに分岐ブレーカ取付部を設ける必要が無く、引き込み工事が容易となる。そして、分岐ブレーカは引き込み線毎にダクトに取り付けできるため、ブレーカを収容するための分電盤を別途設置する必要も無く、引き込み線の取り回しが最小限で済む。
この構成によれば、分岐ボックスを開口部に挿入操作するだけで、分岐ブレーカの電源側端子の接続が成されるため、分岐工事を容易に実施できる。
この構成こよれば、列設された複数のラックに対して一度に電源線を配設でき、電源線の配設を容易に実施できる。また、ダクトが隣接するラックの連結部材として作用するため、ラック上部の連結が堅牢となる。
レール本体3aは箱状に形成されて厚みを有し、隣接するレール部材3と連結するためのネジ挿通孔11が前後端部にそれぞれ設けられ、上部にはダクト2を収容して保持するための凹部12が複数形成されている。この凹部12は、ダクト2の幅に合致するよう形成され、ダクト2を略2分の1を沈み込ませて前後から挟持するように形成されている。
また固定片3bは、レール本体3aの底部を一方に広げて一様な幅で形成され、ラック1の天板1bに連結するためのネジ挿通孔13が穿設されている。
尚、ダクト2の長さは任意であり、列設されたラック1の全体の幅より短ければ別途ダクトを用意して連結すれば良い。また、ダクト2の内部に収納された各銅バー15は、適宜部位が絶縁部材により支持され、固定されている。
また、図1ではダクト2の右端は説明のため施蓋せず裸の状態を示しているが、ラック1が更に列設される場合はこの端部に新たなダクト2が連結される。
図3は図1のA部拡大図であり、レール部材3の固定片3bがボルト22により前後2カ所が天板1bに固定される。こうして、ラック1上部の左右端部にそれぞれレール部材3が取り付けられたラック1は、密着するよう横方向に列設される。
図2に示すように、レール本体3aの前後端部には連結のためのネジ挿通孔11が穿設されており、背中合わせのレール部材3同士を容易に連結できる。孔11にボルト23を挿通し、ナット等を使用して連結固定される。
固定部材6は、コ字状に折り曲げ形成された金属板から成り、両端にネジ止めのための孔6a(図3に示す)が設けられている。この固定部材6は2種類使用され、連結された一対のレール部材3,3に跨がって固定するための固定部材6は、ラック列の両端に配置された1個のレール部材3に固定する固定部材6の2倍の幅を有している。
図5に示すように分岐ボックス4はダクト2内に収容されている個々の銅バー15に接続される電源接続端子4aを有している。この電源接続端子4aは、分岐ボックス4の背部から後方に突出するよう形成され、各銅バー15をそれぞれ挟持して連結する所謂速結端子として形成され、ダクト2の開口部16から押し込むよう分岐ボックスを取り付けることで、電源接続端子4aは銅バー15に連結される。
分岐ボックス4の電源接続端子4aは収納されている分岐ブレーカ7の電源側端子に連結されており、この操作で分岐ブレーカ7への接続も実施される。
そして、分岐ブレーカ7は引き込み線20毎にダクト2に取り付けできるため、分岐ブレーカ7を収容するための分電盤を別途設置する必要が無く、引き込み線20の取り回しが最小限で済む。
また、配設したダクト2は凹部12に収容されるため位置決めでき、固定作業を容易に実施できるし、ダクト2内に配設された電源線は銅バー15で構成されるため、個々の銅バー15の極性が分かり易く、接続ミスを防止できる。
更に、分岐ボックス4を開口部16に装着するだけで、分岐ボックス4の電源接続端子4aが銅バー15に接続され、即ち分岐ブレーカ7の電源側端子の接続も成されるため、分岐工事を容易に実施できる。
また、ダクト2は複数のラック1に亘る長さを有するため、列設された複数のラック1に対して一度に電源線を配設でき、電源線の配設を容易に実施できる。また、ダクト2が隣接するラック1の連結部材として作用するため、ラック1上部の連結が堅牢となる。
また、ダクト2の長さをラック1の3倍の長さとして3個列設したラック1に対して1つのダクト2で対応可能としたが、ダクト2の長さは任意であり、ラック1の幅と同一の長さとして、ラックを列設する毎に連結してもよい。
Claims (6)
- 電子機器を収納したラックを横方向に列設したラック列に対して、当該ラック上部に配設した電源線によりラック内の各電子機器に電源供給するラック列給電システムであって、
前記電源線はラック天板上において横方向に配設されたダクトに収容されて配設される一方、
各ラックの前記天板上には、前記ダクトを固定するためのレール部材が左右端部にそれぞれ前後方向に配置され、
隣接設置された前記ラックの前記レール部材同士は互いに連結可能であると共に、前記ダクトは前記天板に設けられた引き込み線を導入するための入線孔に対応する部位に開口部を有し、
前記開口部を介して前記電源線に接続された引き込み線により前記ラック内の前記電子機器に電源が供給されることを特徴とするラック列給電システム。 - 前記レール部材は、前記ダクトを収容するための凹部を有することを特徴とする請求項1記載のラック列給電システム。
- 前記ダクト内に収容された前記電源線は板状の導体バーから成り、前記ダクト内には複数の前記導体バーが並行に配設されて成ることを特徴とする請求項1又は2記載のラック列給電システム。
- 前記ダクトの開口部は分岐ブレーカ取付部でもあり、前記引き込み線は前記開口部に設置された前記分岐ブレーカを介して前記電源線に接続されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のラック列給電システム。
- 前記分岐ブレーカは前記ダクトに固定される分岐ボックス内に収容され、
当該分岐ボックスは、前記ダクト内の前記電源線に対して前記開口部から挿入操作により接続される電源接続端子を備えて成り、
前記分岐ボックスを前記開口部に装着することで前記分岐ブレーカの前記電源接続端子が前記電源線に接続されることを特徴とする請求項4記載のラック列給電システム。 - 前記電源線を収容した前記ダクトは、複数のラックに跨がる長さを有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のラック列給電システム。
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