JP2015119476A - モニタ装置機構 - Google Patents

Abstract

【課題】モニタ装置の位置付けを柔軟にすることが可能な、モニタ装置機構を提供する。
【解決手段】モニタ装置機構は、装着レール９と、少なくとも２つの固定モニタ装置２とを備える。固定モニタ装置２の各々は、それぞれの保持具８に装着される。保持具は装着レール上に配設され、保持具の各々は、保持具を装着レール上の決められた位置で係止する係止装置１５を備える。係止装置は、保持具を装着レール上で摺動させて再位置付けすることを可能にするよう、解除可能である。
【選択図】図４

Description

本発明は、装着レールと、前記装着レール上に配設された保持具に装着された、少なくとも２つの固定モニタ装置とを備える、モニタ装置機構に関する。

モニタ装置機構は、カメラ及びＩＲ検出器のような、いくつかのモニタ装置を含みうる。モニタ装置は支持体上に装着され、モニタ装置機構の周囲の領域をモニタするために使用されうる。かかるモニタ装置機構内のモニタ装置は全て同一の種類でも、異なる種類でもよい。例えば、一モニタ装置は魚眼カメラであり、別のモニタ装置は固定焦点レンズカメラでありうる。

モニタ装置機構の周囲の、例えば３６０度の視野をモニタすることが、望ましいことがある。しかし場所によっては、壁のような物体があって、一又は複数のモニタ装置の視界を遮り、モニタ装置機構の使用可能な視野を減少させることがある。更に、モニタすべき光景のうち最も重要な部分が、これらの部分が視野の中央にあることが望ましいのに反して、モニタ装置のうちの１つの視野の端部近辺にあるように位置していることがある。従って、モニタ装置の位置付けを柔軟にすることが可能な、モニタ装置機構を有することが望ましい。

ＷＯ２００４／０９５３８６は、敷地の必要な領域を監視するよう個々に調整され、固定された複数のＣＣＴＶカメラを搭載する、監視装置を開示している。カメラは、ヒンジ付ブラケット機構によって、カメラ支持体から装着される。カメラは、支持リングの周囲にブラケット機構を摺動させ、それらを必要な位置で締め付けることによって、手動で方位が調整可能である。

本発明の一目的は、従来技術のモニタ装置機構に伴う問題を軽減する、モニタ装置機構を提供することである。

具体的な目的は、モニタ装置の柔軟でありながら明確に規定された位置付けを可能にする、モニタ装置機構を提供することである。

発明により、これら及び他の目的は、装着レールと少なくとも２つの固定モニタ装置とを備えるモニタ装置機構によって、完全に、又は少なくとも部分的に達成され、前記固定モニタ装置の各々は、それぞれの保持具に装着され、前記保持具は、前記装着レール上に配設され、前記保持具の各々は、前記保持具を前記装着レール上の決められた位置に係止する係止装置を備え、かつ、前記係止装置は、前記保持具を、前記装着レール上で摺動させて再位置付けすることを可能にするよう解除可能である。「固定モニタ装置」という用語は、それ自体ではパン動作又はチルト動作ができないが、ズーム動作はできるモニタ装置を表すことに留意しうる。発明によるモニタ装置機構を用いて、固定モニタ装置を、係止装置が解除された状態でそれらを装着レールに沿って摺動させることにより、固定モニタ装置の位置の調整ができるように、装着レール上に装着することが可能である。固定モニタ装置が所望の位置に配置されると、保持具の係止装置は係止され、固定モニタ装置は装着レール上に確実に保持されうる。この態様では、固定モニタ装置の、互いに対する、又は周囲の物体に対する位置が、その時のニーズに従って選ばれうるという点で、モニタ装置機構は柔軟である。ゆえに例えば、固定モニタ装置は、所望の視野を視野範囲とし、かつ、固定モニタ装置のうちの一又は複数の視野が壁或いは他の物体によって遮られる位置を回避するよう、位置付けられうる。更に、可能な視野のうち、他の理由によってモニタされるべきではない部分も、回避されうる。これは、例えば、モニタ装置機構が屋内に配置されている場合に、窓を通じて外部の人間をモニタすることが許容されないという事例などでありうる。ゆえに、不適切に方向付けられた固定モニタ装置を遮断することが必要となる代わりに、装着レール上の固定モニタ装置の位置を調整することによって、それらの使用可能な結合された視野が活用されうる。逆に、モニタすべき光景のうちに特段に重要な部分が存在しうるが、装着レール上の固定モニタ装置の位置を調整することによって、光景のうち最も重要な部分を視野の中心にしうる。

いくつかの実施形態では、装着レールはアーチ状であるか、又は角度付きである。それによって、所望の視野を視野範囲とするために、固定モニタ装置の多種多様な位置が利用可能になる。装着レールがアーチ状であり、急角度を有しない場合、保持具は、アーチ部全体に沿って容易に摺動して再位置付けされうる。

装着レールは円形でありうる。この態様では、固定モニタ装置は、円形装着レールに沿って多くの位置に位置付けられうることにより、大型の結合された視野が可能になる。

一実施形態では、保持具の係止装置は磁石を含み、装着レールは強磁性材料を含む。これは、保持具の解放及び係止に工具を必要としない、解除可能な係止を実現する、実際的な方法である。

装着レールは少なくとも１つの磁石を含み、前記保持具は強磁性材料を含みうる。これも、保持具の解放及び係止に工具を必要としない、解除可能な係止を実現する、実際的な方法である。

一実施形態では、保持具は、前記保持具を前記装着レールに対して付勢する付勢部材を備える。この態様では、保持具が装着レール上の適所に確実に保持されることが担保されうる。

付勢部材は、板ばねを備えることがある。

装着レールは、前記装着レールに沿った既定の位置に少なくとも１つの凹部又は凸部を有し、付勢部材は、前記既定の位置に前記保持具を係止するために、前記凹部又は凸部と係合するよう適合しうる。これにより、モニタ装置機構を設置する人間が、既定の位置のうちの１つが所望されている場合に、固定モニタ装置を正確に配置することが容易になる。同様にこれは、既に装着されたモニタ装置機構内の、固定モニタ装置の位置の調整を補助しうる。例えば、装着レールには４つの凹部又は凸部が、装着レールに沿って９０度ずつ離れた位置に設けられうる。これは、３６０度の視野のための、４つの固定モニタ装置の等距離な位置付けを簡略化しうる。

保持具は、前記保持具が前記装着レールの周囲を回転することを防止する、回転防止部材を備えることがある。これは、保持具が所望の位置に係止されると、固定モニタ装置が安定的に位置付けられることを担保しうる。

一実施形態では、保持具は、前記係止装置が解除されている時にも前記保持具を前記装着レールに保留するよう配設された、保留部材を備える。これにより、保持具が、再位置付け移動中であっても、レール上に保留されることが担保されうる。たとえ何らかの理由により係止装置の係止機能が不具合を起こすことになっても、保持具が装着レール上に保留されることも、担保されうる。

保留部材は、前記保持具を前記装着レール上に保留する、フックを含むことがある。これは、保持具が装着レールから外れないことを担保する、実際的な方法である。

少なくとも１つの前記固定モニタ装置は、固定焦点レンズカメラでありうる。更に、前記固定モニタ装置のうちの少なくとも１つは、パン動作不可、チルト動作不可だが、ズーム動作はできるものでありうる。

一実施形態では、モニタ装置機構は更に、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置を備え、装着レールは前記パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置を囲んで配設される。例えば、固定モニタ装置は概観を取得するために使用され、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置は、概観モニタ装置を使用して見出された物体を標的とするために使用されうる。

モニタ装置機構は更に、前記パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置を、日光や雨といった環境要素から遮蔽するよう配設された、遮蔽部を備えることがある。この態様では、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置は、雨の侵入のような有害な環境要素から防護されうる。パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置がカメラである場合、良好な画像を獲得するために、それを太陽から遮蔽することは有利でありうる。

パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置は、ＰＴＺカメラ、すなわち、パン動作、チルト動作及びズーム動作ができるカメラでありうる。固定モニタ装置がカメラである場合、これらは、モニタ装置機構を囲む領域の概観画像を取得するために使用されうる。ＰＴＺカメラは、概観画像内に見出された物体を追跡し、ズームするために使用されうる。概観画像は、それぞれの固定カメラによって捕捉された画像を一つに継ぎ合わせて、パノラマ画像を形成しうる。概観は、別個の画像として、例えばビデオウォール上に、示されることもある。

モニタ装置機構は、前記装着レール上で前記保持具を摺動させて再位置付けするためのモータを備えることがある。この態様では、固定モニタ装置の位置は、たとえモニタ装置に到達することが困難な場合、又は、例えば日中と夜間の異なるモニタ活動のニーズのために、モニタ装置の設置後にも調整が必要な場合にも、調整されうる。本発明の適用性の更なる範囲は、下記に記される詳細な説明により明らかにされる。しかし、詳細説明及び特定の実施例は、発明の好ましい実施形態を示すものであるが、この詳細な説明により当業者には発明の範囲内での様々な変更及び改変が自明となることから、例示の目的でのみ記されていることを理解されたい。

ゆえにこの発明は、説明された装置及び説明された方法が変更されうることから、かかる装置の特定の構成部品、又は、かかる方法の特定のステップに限定されるものではないことを理解されたい。本書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明するという目的のためのものにすぎず、限定することを企図していないことも理解されたい。明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されているように、「一」「１つの」及び「前記」という冠詞は、文脈によって別様に明示されない限り、一又は複数の要素が存在するという意味であると企図されていることに留意せねばならない。ゆえに例えば、「一物体」又は「前記物体」という表示は、いくつかの物体等を含みうる。更に、「を備える」「を含む」という言葉は、他の要素又はステップを除外するものではない。

発明はここで、例示を通じて、かつ、以下のような添付の概略図面を参照することで、より詳細に説明される。
第１実施形態によるモニタ装置機構の斜視図である。 装着レール上に配設された保持具内のモニタ装置を示す、図１のモニタ装置機構の一細部の斜視図である。 図２に示したモニタ装置と保持具の斜視図である。 図３のモニタ装置と保持具の断面図である。 第２実施形態によるモニタ装置機構の斜視図である。 図５に示したモニタ装置機構の分解図である。 第３実施形態による、保持具を備えたモニタ装置機構の一部の斜視図である。 第４実施形態による保持具の斜視図である。 第５実施形態による、保持具を備えたモニタ装置機構の一部の斜視図である。

図１では、いくつかのモニタ装置２を備えるモニタ装置機構１が示されている。この実施形態では、機構は、いくつかの固定カメラ、すなわち、それら自体ではパン動作及びチルト動作ができないカメラを備えるカメラ機構である。カメラ機構１は、固定カメラ２を、日光、雨及び雪といった環境要素に対して遮蔽するための、遮蔽部３を有する。更にカメラ機構１は、カメラ機構を、例えば、壁、天井又は柱などの表面に装着するための装着ブラケット（図１には図示せず）に取り付けるための、取付部４を有する。固定カメラ２は、防護ウインドウ５の内部に配設されるカメラ機構の、図１では下端部である一端部には、辺縁リング７に囲まれた開口部６がある。遮蔽部３は、カメラ機構を天井に凹設することを許容しつつ、防火要件を満たすよう、アルミニウムで作製されうる。

ここで図２を参照するに、カメラ機構１の固定カメラ２が示される。固定カメラ２は、装着レール９上に装着された保持具８内に配設される。図示された実施形態では、装着レール９は、開口部６を囲むように円形である。

図３により明確に示されるように、保持具８は、フック１０及びボス１１の形を取る、いくつかの保留部材を有する。フック１０は、保持具８が装着レール９上に装着されている時に、フック１０が装着レール９の径外縁部１２の周囲に係合するように、保持具８の前部に配設される。ボス１１は、保持具８が装着レール９上に装着されている時に、ボス１１が装着レール９の径内縁部１３に接することによって、保持具８が前方にチルトすること又は回転することを防止するように、保持具８の後部に配設される。更に保持具８は、保持具８の後部に配設された板ばね１４の形を取る、付勢部材を有する。板ばね１４は、若干フック形状になっている。保持具８が装着レール９上に装着されている時、板ばね１４は、保持具８に径外方向の力を印加して、装着レール９の内縁部１３に当接させ、フック形状は内縁部１３と係合する。

図４に示す断面図を参照するに、保持具８は、磁石１５の形を取る係止装置を有する。この実施形態では、装着レール９は強磁性材料で作製され、従って磁石は、保持具８を装着レール上の適所に確実に係止する。保持具８を装着レールから若干持ち上げることにより、又は、板ばね１４を押し戻して保持具８を若干前方にチルトさせることにより、保持具が装着レール９に沿って所望の位置へと摺動して移動することが可能になるように、磁石１５の磁力は弱められる。フック１０、ボス１１及び板ばね１４は、この移動中に、保持具が装着レール９上に保留されることを担保する。保持具８が所望の位置へと移動されると、磁石１５の力が保持具８を所定の位置に係止するように、保持具は解放される。ゆえに保持具８は、工具の必要なく、係止解除され、移動され、かつ、係止されうる。

図２に示されるように、凹部又は切欠き１６が、装着レール９の既定の位置に形成される。保持具８は、保持具が既定の位置のうちの１つに位置付けられる時に切欠き１６と係合しうる、板ばね１４の形を取る凸部を有する。保持具８が既定の位置のうちの１つへと移動すると、保持具の板ばね１４は、対応する切欠き１６に嵌まる。板ばねのこの嵌合作用は、保持具８を移動させている人間に聞こえ、かつ／又は体感できるものであり、固定カメラ２と保持具８が既定の位置に到達したことを示す。例えば、装着レール９は、９０度ずつ間隔を空けた４つの切欠き１６を有することにより、結合された３６０度の視界を創出するための、正しい角度での４つの固定カメラ２の装着を簡略化する。

ここで図５を参照するに、カメラ機構１は、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なカメラ１７の付属物として使用されうる。このような場合、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なカメラ１７は、カメラ機構１の開口部６を通って突出している、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なカメラ１７のドーム１８を備えた、カメラ機構１の内部に装着されうる。カメラ機構１とパン動作可能かつ／又はチルト動作可能なカメラ１７との組み合わせは、例えば、カメラ機構１の取付部４を介して取り付けられうる、装着ブラケット１９を使用して壁に装着されることがある。付属物１とパン動作可能かつ／又はチルト動作可能なカメラ１７が組み立てられて結合カメラ機構１０１になっている時、遮蔽部３は、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なカメラ１７を、太陽、雨及び他の有害でありうる環境要素から遮蔽することが可能である。

固定カメラ２は、固定焦点レンズカメラであり、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なカメラ１７は、ＰＴＺカメラ、すなわちパン動作、チルト動作及びズーム動作ができるカメラでありうる。固定焦点レンズカメラ２は、結合カメラ機構１０１を囲む領域の概観画像を創出するために使用されうる。例えば、４つの固定カメラ２が、装着レール９上におよそ９０度ずつ間隔を空けて配置されている場合、３６０度の視界が実現しうる。固定カメラの視認角度に応じて、３６０度の視界は、より少ないカメラ、例えば、およそ１２０度ずつ間隔を空けて配置された３つの固定カメラ２で、実現しうる。結合カメラ機構１０１を使用する時に、ＰＴＺカメラ１７は、固定カメラ２によって創出された概観画像内で特定された、着目点に方向付けられうる。これにより、物体または人間は、結合カメラ機構１０１のカメラ２、１７の視野範囲である領域全体にわたって追跡されうる。

結合カメラ機構１０１が装着されている時、結合カメラ機構１０１の周囲の環境では、一又は複数の固定カメラが有する視野の全て又は一部が、建物の壁のような物体によって遮断されるようなことがありうる。このような場合、固定カメラ２の既定の位置は適切ではない可能性がある。しかし、保持具２は、固定カメラ２が装着レール９に沿ってより適切な位置へと移動することを可能にする。例えば、装着レール９上の既定の位置のうちの１つによって、固定カメラのうちの１つが壁を向いているということが起こる場合、固定カメラは、結合カメラ機構を囲む使用可能な視野の中で重複が多くなるように、装着レールの残部に沿って、互いに近づく方向に移動しうる。同様に、カメラ機構１０１が屋内に配置されている場合、窓の外を通り過ぎる人間をモニタすることが許容されない可能性がある。このような状況でも、周囲領域のうち特定の部分をモニタしないが、残りの周囲領域の良好な視野範囲を取得するために固定カメラ２を使用するように、固定カメラ２の位置を調整することが望ましいかもしれない。

当然のことながら、当業者は、多くの方法で上述の実施形態を改変しつつ、上記の実施形態内で示されるように、発明の利点を使用することができる。一例としては、本書では、カメラの形を取るモニタ装置が参照されているが、その代わりに他のモニタ装置も使用されうる。かかるモニタ装置の実施例には、ＩＲ検出器及びマイクが含まれる。

可視光を用いるカメラの代わりに、又はそれらと組み合わせて、結合カメラ機構のカメラは、ＩＲカメラ或いはサーマルカメラを含むことがある。

固定モニタ装置は、各々がそれら自体の電子部品を包含することを、必ずしも必要としない。その代わりに、２つ以上の固定モニタ装置に必要な電子部品は、１つの、共通の場所に配設されうる。

上述の実施形態には、４つの固定モニタ装置がある。しかし、カメラ機構内に別の数の固定モニタ装置が配設されることもある。モニタ装置機構が装着される地点の局地的条件に応じて、３つ、又はわずか２つの固定モニタ装置を用いて所望の概観を創出することが可能になる。他の例では、４つを上回る数の固定モニタ装置を有することが望ましいこともある。例えば、いくつかの固定カメラと他のモニタ装置との組み合わせが、装着レール上に配設されうる。

カメラ機構が装着された状態でも、追加のモニタ装置を用いてそれを補完することが可能になる。

モニタ装置は、保持具から取り外されて、保守管理のための、又はある種類のモニタ装置から別の種類へと変更するための、モニタ装置の交Ｆ換を可能にする。

上述の実施形態では、固定カメラは固定焦点レンズカメラであるが、その代わりにズーム動作ができるカメラが使用されることがある。

装着レールのいくつかの凹部又は切欠きが、３つ或いは４つであることは必ずしも必要ではない。より少ない、又はより多い数の凹部が、表されるべき既定の位置の数に応じて提供されうる。更に、既定の位置は、図２の切欠き以外の、貫通孔及び止まり孔などの形状の凹部によって表されうる。

装着レールと保持具はそれぞれ、保持具の係止が既定の位置でのみ可能なように、形成されることがある。これらは、例えば凹部と凸部の適切な形状によって、実現しうる。しかし通常、装着レール上での保持具の無限に可変的な位置付けを可能にすることが好ましい。

凹部の代わりに、装着レールには、既定の位置を表す凸部が設けられうる。このような場合、保持具には、凸部と係合するための、対応する凹部が設けられることがある。

図５に示す実施形態では、ＰＴＺカメラがカメラ機構の開口部内に配置される。しかし、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置は、別の種類のカメラ或いはモニタ装置でありうる。カメラ機構は、いくつかの例では、中央にパン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置がない状態で装着されることがある。例えば、開口部内にスポットライト又はラウドスピーカが装着されうる。いくつかの例では、カメラ機構の開口部内に、他の装置がないことが望ましいことさえある。このような場合、開口部は蓋で覆われうる。

磁石は、例えばネオジ鉄系磁石のような、永久磁石でありうる。一実施形態では、磁石は、ある方向に向いた時には保持具を所定の位置に係止し、反対方向を向いた時には保持具を解放するように、２つの磁極を有し、枢動自在でありうる。

永久磁石の代わりに、電磁石が使用されることもある。このような場合、モニタ装置に電流が供給される時には電磁石がオンになり、かつ、電力供給が中断されるとそれがオフになるように、電磁石の作用が配設されると好ましい。それによって、固定モニタ装置は、電源異常の場合にも適所に確実に係止される。

磁石及び強磁性材料の配設は、各保持具が強磁性材料を含み、装着レールが磁石を含むように、反転しうる。装着レール又は保持具に使用される強磁性材料は、マルテンサイト系ステンレス鋼でありうるが、他の強磁性材料も可能である。

磁石を用いる係止装置の代わりに、モニタ装置機構内の保持具は、他の手段を用いる係止装置を有することがある。例えば、各保持具は、ばね又はスナップロックを備えうる。保持具の追加的な実施形態の例が、図７から図９に示されている。

図７では、ばね機能を用いる保持具２０８の係止装置２１５が示されている。係止装置２１５は基本的に、折り曲げシートメタルで構成される。係止装置２１５の前部、すなわち、係止装置２１５の、装着レールの径外縁部に配設された部分に、係止装置２１５は２つの解除タブ２２０を有する。解除タブ２２０を互いに向けて押圧することによって、保持具２０８が装着レールに沿って所望の位置へと摺動して移動しうるように、係止装置２１５は解除される。例えば図３に関連する上述の実施形態と同様に、この保持具２０８は、たとえ係止装置２１５が解除されている時でも保持具２０８を装着レール上に保留させるためのフック２１０を有する。

図８では、スナップロックを用いる係止装置３１５を有する、保持具３０８の別の実施形態が示されている。この保持具３０８は基本的にプラスチックで作製され、係止装置３１５は、係止レバー３２０に接続されている、湾曲した金属製の棒３１９を備える。既に説明された実施形態と同様に、図８の保持具３０８は、たとえ係止装置３１５が解除されている時でも保持具３０８を装着レール上に保留させるためのフック３１０を有する。図８に示すように、係止位置において、係止レバー３２０は、湾曲した棒を、それが装着レールの下側を押圧することによって保持具３０８を装着レール上の適所に係止する位置に、位置付ける。係止レバー３２０は前方に、すなわち径外方向に枢動し、湾曲した棒３１９は、装着レールを押圧しなくなるように回転する。保持具３０８は次いで、装着レールに沿って摺動して移動しうる。

図９に示されるように、説明された保持具の種々の実施形態の特徴の組み合わせも可能である。ここで保持具４０８は、図７に示したものと同様の種類であり、基本的にシートメタルで作製されうる。しかし、係止装置４１５は、湾曲した金属製の棒４１９と係止レバー４２０とを備える、図８に示す種類のものである。図９では、湾曲した棒が装着レール４０９を押圧している、係止位置にある係止レバー４２０を備えた保持具４０８が示されている。ゆえに、保持具４０８と固定カメラ４０２は、装着レール上の適所に確実に保持される。係止レバー４２０が前方に、すなわち径外方向に枢動すると、係止装置４１５は、図８に関連して説明されたのと同一の方法で解除される。係止装置４１５が解除された状態で、固定カメラ４０２を備えた保持具４０８は、摺動動作で所望の位置へと装着レール４０９に沿って移動しうる。係止レバー４２０は、それが係止解除位置にある時の防護ウインドウ（図９に図示せず）の置換を防止するように、装着レール４０９の外縁部の径外に突出するよう、十分な長さで作製されうる。この態様では、モニタ装置機構を設置する人間が、モニタ装置機構を閉じる前に係止装置４１５の係止をうっかり忘れることがないよう、担保されうる。機構が係止され、閉じられると、固定カメラ４０２は、装着レール４０９上の所定の位置に確実に保持され、遮蔽部４０３及び防護ウインドウによって防護される。

ゴムバンド、締付ねじ又は引張ボルトを用いる係止装置のような、他の種類の係止装置も可能である。有利には、係止及び解除に工具が必要ない係止装置が使用されることで、モニタ装置機構の設置及び調整を簡略化する。

図示されている実施形態では、保持具が装着レールに沿って手動で移動することが企図されている。しかし、保持具を遠隔コントロールによって動かせることが役立つ状況もありうる。これは、モニタ装置機構が、到達することが困難な場所、例えば壁または柱の高所に装着されている場合に、関心を持たれることが考えられる。保持具の遠隔コントロール移動は、装着レールの歯付縁部を使用して実現しうる。装着レールの内縁部又は外縁部、或いは両方の縁部には歯部が設けられ、保持具には対応する歯部が設けられうる。圧電モータのようなモータが、保持具を歯付装着レールに沿って移動させるために、保持具内に設けられる可能性がある。保持具の手動の、並びに遠隔コントロールの移動は、固定モニタ装置の設置及び調整のために企図されるものであり、実際のモニタ活動中のいかなる移動のためのものでもないことに留意されたい。ゆえに、固定モニタ装置が所望の位置に配置されると、それらは適所に確実に保持されることが企図される。遠隔コントロールの、又はモータによる固定モニタ装置の移動は、異なる警備員の嗜好のような個人的な嗜好の設定にも役立ちうる。例えば、日中勤務の警備員は固定モニタ装置のうちの１つの視野の中心を周囲領域のある部分に置くことを望むが、夜間に勤務する警備員は視野の中心を別の部分に置くことを望むように、モニタ活動のニーズは日中と夜間で異なりうる。

保持具は、モニタ装置が保持具内に固定的に取り付けられ、作業場でのみ除去が可能になるように配設されうる。

図１から図４に示されるようなモニタ装置機構は、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置の付属物として、個別に製造され、販売されうる。これにより、既存のパン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置が、付属物を提供されることによって、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置にいかなる実際の改変もなく、アップグレードされうる。モニタ装置機構は、それが装着レール上に配設された固定モニタ装置、及び、モニタ装置機構の開口部内に配設されたパン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置を含むように、既に結合されて製造されることもありうる。

図示されている実施形態では、装着レールは円形である。しかし、他の形状も可能である。いくつかの実施形態では、装着レールは楕円形でありうる。装着レールはアーチ形状を有するが、完全は円又は楕円を形成していないことがある。他の実施形態では、装着レールは角度付きであり、保持具が移動可能な直線部を有することがある。装着レールに沿ってアーチ部と直線部を組み合わせることも可能である。壁の近くに装着するためには、例えば、半円形の装着レールを有し、壁に向かっていない位置にのみ固定モニタ装置を位置付けることを可能にすれば、十分でありうる。半円形に類似するが、例えば１２０度の角度で配置された３つの直線部で構成された装着レールを有することも、役立ちうる。

ゆえに、発明は図示されている実施形態に限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ規定されるべきである。

１ モニタ装置機構
２、４０２ 固定モニタ装置（カメラ）
３、４０３ 遮蔽部
４ 取付部
５ 防護ウインドウ
６ 開口部
７ 辺縁リング
８、２０８、３０８、４０８ 保持具
９、４０９ 装着レール
１０ フック
１０、２１０、３１０、４１０ 保留部材
１１ ボス
１２ 径外縁部
１３ 径内縁部
１４ 板ばね
１５ 磁石
１５、２１５、３１５、４１５ 係止装置
１６ 凹部又は切欠き
１７ パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置（カメラ）
１８ ドーム
１９ 装着ブラケット
１０１ 結合カメラ機構
２２０ 解除タブ
３１９、４１９ 湾曲した金属製の棒
３２０、４２０ 係止レバー

Claims (14)

1. モニタ装置機構であって、
   装着レール（９；４０９）と、
   少なくとも２つの固定モニタ装置（２；４０２）とを備え、
   前記固定モニタ装置（２；４０２）の各々は、それぞれの保持具（８；２０８；３０８；４０８）に装着され、前記保持具は前記装着レール上に配設され、
   前記保持具（８；２０８；３０８；４０８）の各々は、前記保持具（８；２０８；３０８；４０８）を前記装着レール上の決められた位置で係止する係止装置（１５；２１５；３１５；４１５）を備え、
   かつ、前記係止装置（１５；２１５；３１５；４１５）は、前記保持具（８；２０８；３０８；４０８）を前記装着レール（９；４０９）上で摺動させて再位置付けすることを可能にするよう、解除可能であり、
   前記保持具（８；２０８；３０８；４０８）の前記係止装置（１５；２１５；３１５；４１５）と前記装着レール（９；４０９）とのうちの１つは磁石（１５）を含み、また、前記保持具（８；２０８；３０８；４０８）の前記係止装置と前記装着レール（９；４０９）とのうちの別の１つは強磁性材料を含む、モニタ装置機構。
2. 前記固定モニタ装置は、それら自体ではパン動作及びチルト動作ができないモニタ装置である、請求項１に記載のモニタ装置機構。
3. 前記装着レール（９；４０９）はアーチ状であるか、又は角度付きである、請求項１又は２に記載のモニタ装置機構。
4. 前記装着レール（９；４０９）は円形である、請求項１から３のいずれか一項に記載のモニタ装置機構。
5. 前記保持具（８）は、前記保持具（８）を前記装着レール（９）に対して付勢する付勢部材（１４）を備える、請求項１から４のいずれか一項に記載のモニタ装置機構。
6. 前記付勢部材は板ばね（１４）を含む、請求項５に記載のモニタ装置機構。
7. 前記装着レール（９）は、前記装着レール（９）に沿った既定の位置に少なくとも１つの凹部（１６）又は凸部を有し、前記付勢部材（１４）は、前記既定の位置に前記保持具（８）を係止するために、前記凹部（１６）又は凸部と係合するよう適合する、請求項５又は６に記載のモニタ装置機構。
8. 前記保持具（８）は、前記保持具（８）が前記装着レール（９）の周囲を回転することを防止する回転防止部材（１１）を備える、請求項１から７のいずれか一項に記載のモニタ装置機構。
9. 前記保持具（８；２０８；３０８；４０８）は、前記係止装置（１５；２１５；３１５；４１５）が解除されている時にも前記保持具（８；２０８；３０８；４０８）を前記装着レール（９；４０９）上に保留するよう配設された保留部材（１０；２１０；３１０；４１０）を備える、請求項１から８のいずれか一項に記載のモニタ装置機構。
10. 前記保留部材は、前記保持具（８；２０８；３０８；４０８）を前記装着レール（９；４０９）上に保留するフック（１０；２１０；３１０；４１０）を備える、請求項９に記載のモニタ装置機構。
11. 前記固定モニタ装置のうちの少なくとも１つは固定焦点レンズカメラ（２；４０２）である、請求項１から１０のいずれか一項に記載のモニタ装置機構。
12. 更に、パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置（１７）を備え、前記装着レール（９；４０９）は前記パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置（１７）を囲んで配設される、請求項１から１１のいずれか一項に記載のモニタ装置機構。
13. 更に、前記パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置（１７）を、日光や雨といった環境要素から遮蔽するよう配設された、遮蔽部（３；４０３）を備える、請求項１２に記載のモニタ装置機構。
14. 前記パン動作可能かつ／又はチルト動作可能なモニタ装置はＰＴＺカメラ（１７）である、請求項１２又は１３に記載のモニタ装置機構。
    

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