JP2015117380A - 5,5′−オキシビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン)を基礎とするエポキシ樹脂系用の加工しやすい二無水物硬化剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に加工でき、かつ硬化後には従来に挙げられた触媒を使用しなくても、良好で持続的な熱形状安定性を有する樹脂系を生じ、同時に、二無水物化合物及び一無水物化合物の広い濃度範囲にわたり良好な調合性を可能にしかつこの場合に均質性に関しても貯蔵可能である硬化剤系。【解決手段】硬化剤に重合の促進のために4,4′−オキシビス(オルト−フタル酸)を添加する。【選択図】なし
Description
本発明は、
a. 5,5′−オキシビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン);
b. 4,4′−オキシビス(オルト−フタル酸);及び
c. メチルヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、3−メチルフラン−2,5−ジオン、3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロジヒドロ−2H−ピラン−2,6(3H)−ジオン、3,3−ジメチルジヒドロフラン−2,5−ジオンからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物
を有する組成物に関する。
a. 5,5′−オキシビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン);
b. 4,4′−オキシビス(オルト−フタル酸);及び
c. メチルヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、3−メチルフラン−2,5−ジオン、3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロジヒドロ−2H−ピラン−2,6(3H)−ジオン、3,3−ジメチルジヒドロフラン−2,5−ジオンからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物
を有する組成物に関する。
本発明は、上述の組成物を有する、エポキシ樹脂用の硬化剤系にも関する。本発明は、エポキシ樹脂の硬化のための硬化剤系の使用並びに対応する方法にも関する。
エポキシ樹脂は、最も多方面にわたるポリマー素材に属する。このエポキシ樹脂は、例えば被覆、接着剤、注型樹脂、成形材料として、電子部材を取り囲むための埋封材料として、ラミネート及びプリント回路用の基礎材料として並びに繊維強化プラスチックのためのマトリックス樹脂として使用される。
モノマー又はオリゴマーのエポキシ樹脂からポリマーの材料への変化のためには、硬化剤といわれる反応体が必要である。硬化剤のタイプに応じて、この硬化反応は室温付近の温度又は低温(いわゆる「低温硬化」)又は高めた温度(いわゆる「中温硬化又は高温硬化」)で行われる。工業用途での低温でのエポキシ樹脂の硬化のために、主に、脂肪族の第1級又は第2級アミン及びポリアミンが使用されるだけであり、それに対して希にポリチオール又は特別な塩が使用される。
変性されていない全てのアミンは、アルカリ性〜強アルカリ性に反応する。液状アミン、特に脂肪族及び脂環式の液状アミンは、皮膚損傷〜腐食を引き起こすことがありえる。この液状アミンの高い揮発性も不都合である。上述の硬化剤を用いたエポキシ樹脂の低温硬化の大きな欠点は、生じる生成物の低い耐熱性及び耐化学薬品性である。耐熱性、耐溶剤性及び耐化学薬品性を高めるために、エポキシ樹脂は、高めた温度で、芳香族又は脂肪族アミン、カルボン酸無水物、ポリフェノール又は潜在的硬化剤を用いて高温硬化で硬化することが強いられている。
しかしながら、できる限り低い温度で硬化できかつ高められた耐熱性、耐化学薬品性及び耐溶剤性を有する生成物が生じるエポキシ樹脂−硬化剤系の需要がある。このための潜在的用途は、例えば高温での適用は考えられない接着剤、繊維複合材料用のマトリックス樹脂及び構成部材用の補修樹脂である。他の適用は、特に大きな電子部材を取り囲むための注型材料及び埋封材料であり、この適用の際に、低温で、低い発熱性で、従ってかなりのエネルギー節約で硬化を進めることができ、その際、更なる利点は低い内部応力を有する製品が生じることである。
文献からは、エポキシ樹脂の硬化が、特にビスフェノール−A−樹脂の場合に、環式ジカルボン酸無水物及びテトラカルボン酸ビス無水物を用いて常に少なくとも120〜150℃の硬化温度が必要であり、その際、更に数時間の硬化時間が必要であることは公知である、非特許文献1参照。この温度の場合でさえ、架橋反応はいまだに、促進剤の使用を一般に省略できないほど緩慢である。しかしながら、無水物を用いた硬化は、アミンを用いた硬化と比較して僅かな発熱で進行するという利点がある。この硬化した製品は、良好な電気絶縁特性及び良好な耐熱性を示す。
文献には、環式酸無水物を用いて低温でエポキシ樹脂を硬化するための例が記載されている(特許文献1参照)。しかしながら、ポリグリシジル置換されたアミノフェノールを基礎とする系が記載されているだけである。
特許文献2は、少なくとも1つのエポキシ樹脂及び硬化剤とからなり、硬化剤は2,3,3′,4′−ジフェニルテトラカルボン酸無水物を有する、エポキシ樹脂組成物を記載している。特許文献2の教示によると、この二無水物は、硬化を行う前に初めて溶解しなければならず、それどころか部分的にはこの混合物は再び冷却される。これは、問題を引き起こすことがあり得る、特に硬化剤の沈殿が行われることがあり得る。
硬化のために触媒を利用すること及び従って特にアミンの使用が頼りであるという先行技術において記載された必要性が、付加的な欠点である。先に議論された脂肪族及び脂環式アミンの腐食性作用は、特許文献3に記載されているように、触媒として芳香族アミンを使用することによりいくらか軽減できる、上記特許文献3では2−エチル−4−メチル−イミダゾールが使用された。もちろん、このような触媒の使用を完全に省略できかつそれにもかかわらず、この硬化剤系の使用を可能にする重合速度は維持できることが更に望ましい。
更に、取り扱いやすい硬化剤系を提供するという必要性が生じる。先行技術に記載された、二無水物化合物及び一無水物化合物から構成される多くの硬化剤系は、この両方の成分の広い混合範囲にわたり微粉塵の粉末として存在するという問題となる特性を有し、このことが加工を困難にしかつ溶剤の添加を不可欠にしている。このような溶剤の添加は、高濃度の、つまりできる限り僅かな他の物質を有する所望の硬化剤系を調製することを妨げている。しかしながら硬化剤系として使用するために、もちろん粉末として存在するべきでない程度のまさに高い濃度が望ましい。更に、固体が希釈されて存在するということは欠点である、というのも数時間内に固体の沈殿が始まり、このことは組成物の望ましくない不均一性を引き起こすためである。
従って、更に、広い混合範囲にわたり安定でありかつ貯蔵可能である粉塵発生しない調製物を得ることが望ましい。
Houben-Weyl, 有機化学の方法(Methoden der Organischen Chemie), E20巻, Makromolekulare Stoffe, Georg Thieme Verlag Stuttgart, 1987, 第1959頁
従って、本発明の課題は、エポキシ樹脂の硬化のための改善された硬化剤系を準備することである。この硬化剤系は、容易に加工でき、かつ硬化後には従来に挙げられた触媒を使用しなくても、良好で持続的な熱形状安定性を有する樹脂系を生じるべきである。同時に、この系は、二無水物化合物及び一無水物化合物の広い濃度範囲にわたり良好な調合性を可能にしかつこの場合に均質性に関しても貯蔵可能であるべきである。
最後に、アミン化合物又は金属塩からなる触媒の使用も省略されるが、それにもかかわらず良好な重合速度を達成可能であるべきである。
上記の課題は、意外にも、硬化剤に重合の促進のために4,4′−オキシビス(オルト−フタル酸)(以後「OTA」)を添加することにより解決されることが見出された。
発明の簡単な記載
本発明の第1の主題は、
1. 次の
a. 5,5′−オキシビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン)(以後「OPDA」);
b. 4,4′−オキシビス(オルト−フタル酸);及び
c. メチルヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン(以後「MHHPSA」)、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノイソベンゾフラン−1,3−ジオン(以後「MNA」)、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン(以後「MTHPA」)、3−メチルフラン−2,5−ジオン(以後「MFD」)、3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロジヒドロ−2H−ピラン−2,6(3H)−ジオン(以後「HFDPA」)、3,3−ジメチルジヒドロフラン−2,5−ジオン(以後「DMDF」)からなる群から選択された少なくとも1つの一無水物化合物
を有する組成物である。
本発明の第1の主題は、
1. 次の
a. 5,5′−オキシビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン)(以後「OPDA」);
b. 4,4′−オキシビス(オルト−フタル酸);及び
c. メチルヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン(以後「MHHPSA」)、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノイソベンゾフラン−1,3−ジオン(以後「MNA」)、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン(以後「MTHPA」)、3−メチルフラン−2,5−ジオン(以後「MFD」)、3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロジヒドロ−2H−ピラン−2,6(3H)−ジオン(以後「HFDPA」)、3,3−ジメチルジヒドロフラン−2,5−ジオン(以後「DMDF」)からなる群から選択された少なくとも1つの一無水物化合物
を有する組成物である。
2. 本発明の他の実施態様の場合には、1.に記載の組成物において、一無水物化合物が、MHHPSA、MTHPA、MNAからなる群から選択される;好ましくはMTHPA、MNAからなる群から選択されることを特徴とする組成物である。
3. 本発明の他の実施態様の場合には、1又は2に記載の組成物において、一無水物化合物がMTHPAであることを特徴とする組成物である。
4. 本発明の他の実施態様の場合には、1から3までの1以上に記載の組成物において、前記組成物中のOPDAの質量の、前記組成物中のMHHPSAの質量と、MNAの質量と、MTHPAの質量と、MFDの質量と、HFDPAの質量と、DMDFの質量との合計に対する比率は、1:0.250〜1:1.900、好ましくは1:0.309〜1:1.856、好ましくは1:0.412〜1:1.546であることを特徴とする組成物である。
5. 本発明の他の実施態様の場合には、1から4までの1以上に記載の組成物において、前記組成物中のOTAの質量は、前記組成物中のOPDAの質量と、MHHPSAの質量と、MNAの質量と、MTHPAの質量と、MFDの質量と、HFDPAの質量と、DMDFの質量との合計の0.01〜16.9%であることを特徴とする組成物である。
6. 他の実施態様の場合に、本発明は、硬化剤系の全質量を基準として0.10〜1.0の質量割合で1から5までの1以上に記載の組成物を有する、エポキシ樹脂用の硬化剤系に関する。
7. 本発明の他の実施態様の場合に、6に記載のエポキシ樹脂用の硬化剤系において、アミン化合物を有しないことを特徴とするエポキシ樹脂用の硬化剤系である。
8. 本発明の他の実施態様の場合に、6又は7に記載のエポキシ樹脂用の硬化剤において、金属塩を有しないことを特徴とするエポキシ樹脂用の硬化剤系である。
9. 他の実施態様の場合に、本発明は、エポキシ樹脂を硬化するための、6から8までの1つ以上に記載の硬化剤系の使用に関する。
10. 他の実施態様の場合に、本発明は、エポキシ樹脂及び6から8までの1以上に記載の少なくとも1つの硬化剤系を有するエポキシ樹脂系に関する。
本発明の第2の主題は、
11. 次の
a. OPDA;
b. OTA;及び
c. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物
からなる組成物である。
11. 次の
a. OPDA;
b. OTA;及び
c. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物
からなる組成物である。
12. 本発明の他の実施態様の場合には、11.に記載の組成物において、一無水物化合物が、MHHPSA、MTHPA、MNAからなる群から選択される;好ましくはMTHPA、MNAからなる群から選択されることを特徴とする組成物である。
13. 本発明の他の実施態様の場合には、11又は12に記載の組成物において、一無水物化合物がMTHPAであることを特徴とする組成物である。
14. 本発明の他の実施態様の場合には、11から13までの1以上に記載の組成物において、前記組成物中のOPDAの質量の、前記組成物中のMHHPSAの質量と、MNAの質量と、MTHPAの質量と、MFDの質量と、HFDPAの質量と、DMDFの質量との合計に対する比率は、1:0.250〜1:1.900、好ましくは1:0.309〜1:1.856、好ましくは1:0.412〜1:1.546であることを特徴とする組成物である。
15. 本発明の他の実施態様の場合には、11から14までの1以上に記載の組成物において、前記組成物中のOTAの質量は、前記組成物中のOPDAの質量と、MHHPSAの質量と、MNAの質量と、MTHPAの質量と、MFDの質量と、HFDPAの質量と、DMDFの質量との合計の0.01〜16.9%であることを特徴とする組成物である。
16. 他の実施態様の場合に、本発明は、硬化剤系の全質量を基準として0.10〜1.0の質量割合で11から15までの1以上に記載の組成物を有する、エポキシ樹脂用の硬化剤系に関する。
17. 本発明の他の実施態様の場合に、16に記載のエポキシ樹脂用の硬化剤系において、アミン化合物を有しないことを特徴とするエポキシ樹脂用の硬化剤系である。
18. 本発明の他の実施態様の場合には、16から17に記載のエポキシ樹脂用の硬化剤系において、金属塩を有しないことを特徴とする、エポキシ樹脂用の硬化剤系である。
19. 他の実施態様の場合に、本発明は、エポキシ樹脂を硬化するための、16から18までの1つ以上に記載の硬化剤系の使用に関する。
20. 他の実施態様の場合に、本発明は、エポキシ樹脂及び16から18までの1以上に記載の少なくとも1つの硬化剤系を有するエポキシ樹脂系に関する。
21. 本発明の第3の主題は、エポキシ樹脂の硬化方法において、
a. 第1の工程において、少なくとも1つのエポキシ樹脂を、
i. OPDA;及び
ii. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物と混合し;
b. 第2の工程において、OTAを添加し;及び
c. 第3の工程において、前記エポキシ樹脂を少なくとも25℃の温度で硬化させる、エポキシ樹脂の硬化方法である。
a. 第1の工程において、少なくとも1つのエポキシ樹脂を、
i. OPDA;及び
ii. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物と混合し;
b. 第2の工程において、OTAを添加し;及び
c. 第3の工程において、前記エポキシ樹脂を少なくとも25℃の温度で硬化させる、エポキシ樹脂の硬化方法である。
22. 本発明の第4の主題は、エポキシ樹脂の硬化方法において、
a. 第1の工程において、
i. OPDA;及び
ii. OTA;及び
iii. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物と混合し;
b. 第2の工程において、少なくとも1つのエポキシ樹脂を添加し;及び
c. 第3の工程において、前記エポキシ樹脂を少なくとも25℃の温度で硬化させる、エポキシ樹脂の硬化方法である。
a. 第1の工程において、
i. OPDA;及び
ii. OTA;及び
iii. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物と混合し;
b. 第2の工程において、少なくとも1つのエポキシ樹脂を添加し;及び
c. 第3の工程において、前記エポキシ樹脂を少なくとも25℃の温度で硬化させる、エポキシ樹脂の硬化方法である。
23. 本発明の他の実施態様の場合に、21又は22に記載の方法において、工程c.のエポキシ樹脂の硬化を、25℃以上で、225℃〜229℃の範囲内にあるOPDAの融点未満の範囲内の温度で行うことを特徴とする方法である。
発明の詳細な記載
従って、本発明は、
a. OPDA;
b. OTA;
c. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物
を有する組成物に関する。
従って、本発明は、
a. OPDA;
b. OTA;
c. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物
を有する組成物に関する。
特に、本発明による組成物において一無水物化合物は、MHHPSA、MTHPA、MNAからなる群から選択される。好ましくは、本発明による組成物において一無水物は、MTHPA、MNAからなる群から選択される。更に好ましくは、本発明による組成物において一無水物化合物は、MTHPAである。
実施例から明白なように、本発明による組成物は、OTAの存在に基づき急速に重合し、従ってエポキシ樹脂用の硬化剤としても使用できることを特徴とする。それにより、著しく腐食性のアミン化合物の触媒としての使用は省くことができる。同様に、触媒作用のための金属塩を省くことも可能であり、これは、大規模工業プラントにおいてまさに利点である、というのも金属塩はプラント中で堆積し、一般にプラント部材の腐食を引き起こすためである。
本発明の好ましい実施態様の場合に、本発明による組成物中のOPDAの質量の、本発明による組成物中のMHHPSAの質量と、MNAの質量と、MTHPAの質量と、MFDの質量と、HFDPAの質量と、DMDFの質量との合計に対する比率は、1:0.250〜1:1.900、好ましくは1:0.309〜1:1.856、好ましくは1:0.412〜1:1.546である。
「MHHPSAの質量と、MNAの質量と、MTHPAの質量と、MFDの質量と、HFDPAの質量と、DMDFの質量との合計」の表現は、それ自体、この表現を「ΣMono」と省略する場合に、数学的に
ΣMono=mMHHPSA+mMNA+mMTHPA+mMFD+mHFDPA+mDMDF
とすることができると解釈され、その際、
mMHHPSA=グラムで示すMHHPSAの質量;
mMNA=グラムで示すMNAの質量;
mMTHPA=グラムで示すMTHPAの質量;
mMFD=グラムで示すMFDの質量;
mHFDPA=グラムで示すHFDPAの質量;
mDMDF=グラムで示すDMDFの質量である。
ΣMono=mMHHPSA+mMNA+mMTHPA+mMFD+mHFDPA+mDMDF
とすることができると解釈され、その際、
mMHHPSA=グラムで示すMHHPSAの質量;
mMNA=グラムで示すMNAの質量;
mMTHPA=グラムで示すMTHPAの質量;
mMFD=グラムで示すMFDの質量;
mHFDPA=グラムで示すHFDPAの質量;
mDMDF=グラムで示すDMDFの質量である。
この好ましい質量比率の維持は、良好に取り扱うことができかつ貯蔵安定性の組成物を得ることを可能にする。これは、この質量比率を維持する場合に、本発明による組成物は粉塵発生しないため、この組成物を良好に加工できかつ使用できる要因となる。他方で、組成物中での比較的重い粒子の沈殿は抑制され、それにより不均質性は生じない。複数の実験から明らかなように、このことは、本発明による組成物の場合に、組成物中のMHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA及びDMDFの質量の合計を基準としたOPDAの質量比率の広い範囲にわたり可能である。その他の点で、OPDAとMTHPAとの混合物は、OPDAとMNAとの混合物と比べて、可能な質量比率に関して広い範囲にわたり上述の好ましい特性を示すことが観察された。このことは、更に完全に意外であった。
本発明による組成物中でのOTAの使用量は、特に制限はない。特に好ましい実施態様の場合には、組成物中のOTAの質量は、組成物中のOPDAの質量と、MHHPSAの質量と、MNAの質量と、MTHPAの質量と、MFDの質量と、HFDPAの質量と、DMDFの質量との合計の0.01〜16.9%である。好ましくは、組成物中のOTAの質量は、組成物中のOPDAの質量と、MHHPSAの質量と、MNAの質量と、MTHPAの質量と、MFDの質量と、HFDPAの質量と、DMDFの質量との合計の0.025〜10%である。更に好ましくは、組成物中のOTAの質量は、組成物中のOPDAの質量と、MHHPSAの質量と、MNAの質量と、MTHPAの質量と、MFDの質量と、HFDPAの質量と、DMDFの質量との合計の0.05〜5%である。最も好ましくは、組成物中のOTAの質量は、組成物中のOPDAの質量と、MHHPSAの質量と、MNAの質量と、MTHPAの質量と、MFDの質量と、HFDPAの質量と、DMDFの質量との合計の0.05〜3%である。
「OPDAの質量と、MHHPSAの質量と、MNAの質量と、MTHPAの質量と、MFDの質量と、HFDPAの質量と、DMDFの質量との合計」の表現は、この表現を「ΣMono+OPDA」と省略する場合に、数学的に
ΣMono+OPDA = mOPDA+ΣMono
とすることができ、この場合mOPDAは、グラムで示すOPDAの質量を表し、ΣMonoは上記の意味を有する。
ΣMono+OPDA = mOPDA+ΣMono
とすることができ、この場合mOPDAは、グラムで示すOPDAの質量を表し、ΣMonoは上記の意味を有する。
本発明による組成物は、特に硬化剤系中で、好ましくはエポキシ樹脂用の硬化剤系中で使用される。
従って、本発明は、更なる態様において、本発明による組成物を有する、エポキシ樹脂用の硬化剤系に関する。
これは、それ自体、本発明による硬化剤系が、本発明による組成物中にOPDA、OTA、MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFの他に、更に多くのOPDA、OTA、MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFを含まないと解釈される。
本発明による触媒系は、硬化剤系の全質量を基準としてそれぞれ、0.10〜1.0、好ましくは0.20〜0.999、更に好ましくは0.40〜0.90、最も好ましくは0.50〜0.85の質量割合で本発明による組成物を有する。
本発明による硬化剤系は、付加的に、他の添加物、例えば滑剤、粘着防止剤、離型剤、安定剤、例えば酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤又は気泡安定剤、帯電防止剤、導電性添加物、防火剤、顔料、耐衝撃改質剤、柔軟剤、可塑剤、定着剤、充填剤、例えばカーボンブラック、炭酸カルシウム、タルク、ケイ酸塩、木綿フロック、合成ポリマー、金属粉、黒鉛又はガラス繊維、強化材料、発泡剤、分解開始剤、核生成剤、抗菌剤又は抗真菌剤を有することができる。上述の添加物として、当業者にエポキシ樹脂系の製造のために適した添加剤として公知である全ての物質を使用することができる。
本発明による硬化剤系は、触媒としてのアミン化合物又は金属塩の使用を省くことができることを特徴とする。従って、本発明による硬化剤系は、このような触媒を有しないのが好ましい。とはいうものの、もちろん、本発明による硬化剤系は、このような触媒との組合せで使用することも可能である。
本発明の意味範囲で、「アミン化合物」は、アミン、フェノール系アミン及び脂環式又は芳香族N−ヘテロサイクレンからなる群から選択される。
「アミン」は、本発明の範囲内で、N1,N1−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン(DMAPA)、N1,N1,N3,N3−テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン、N1,N1,N2,N2−テトラメチルエタン−1,2−ジアミン、N,N−ジメチル−1−ベンジルアミン、N,N−ジエチル−1−ベンジルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、2−ジメチルアミノエタノール又は2−ジエチルアミノエタノールである。
「脂環式又は芳香族N−ヘテロサイクレン」は、本発明の意味範囲で、ピロリジン、ピペリジン、1−ベンジルピペリジン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−アミン、N−アルキル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−アミン、N1,N1−ジメチル−N3−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)プロパン−1,3−ジアミン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−オール、4−アルコキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、N1,N6−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサン−1,6−ジアミン、1H−ピロール、1H−イミダゾール、1−メチル−1H−イミダゾール(1MZ)、3−(2−エチル−4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)プロパンニトリル(2E4MZ−CN)、2−エチル−4−メチル−1H−イミダゾール(2E4MZ)、2−メチル−1H−イミダゾール(2MZ)、2−フェニル−1H−イミダゾール(2PZ)、1−ベンジル−2−メチル−1H−イミダゾール(1B2MZ)、1−ベンジル−2−フェニル−1H−イミダゾール(1B2PZ)、(4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−5−イル)メタノール(2P4MHZ)、(2−フェニル−1H−イミダゾール−4,5−ジイル)ジメタノール(2PHZ)、6−(2−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(2MZ−A)、2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[d]ピロロ[1,2−a]イミダゾール(TBZ)、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン及び1,3−ジアルキル−1H−イミダゾール−3−イウム塩、特にカルボン酸塩、ハロゲン化物、スルホン酸塩、硝酸塩、硫酸塩又は硫酸水素塩である。
「フェノール系アミン」は、本発明の範囲内で、4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール(Ionol(登録商標)103)、2,4,6−トリスジメチルアミノメチルフェノール又は2,4−ビスジメチルアミノメチル−6−メチルフェノールである。
「金属塩」は、本発明の範囲内で、亜鉛(II)−アセチルアセトナート、1−メチルイミダゾリウム−亜鉛(II)−アセチルアセトナート[(1MZ)Zn(acac)2]、ビス(1−メチルイミダゾリウム)−鉄(II)−アセチルアセトナート[(1MZ)2(Fe(acac)2]、オクタン酸スズ又は三フッ化ホウ素錯体、特にエーテラート又はエチルアミンとの錯体である。
同様に、本発明の主題は、本発明による硬化剤系の、エポキシ樹脂系の硬化のための使用である。更に、本発明の主題は、少なくとも1つのエポキシ樹脂及び本発明による少なくとも1つの硬化剤系を有するエポキシ樹脂系である。本発明による硬化剤系は、他の助剤、特に溶剤の添加を必要とせずに、それ自体をエポキシ樹脂中に混入できるという利点を有する。好ましくは、従って、本発明によるエポキシ樹脂系は、溶剤を有しない。本発明の他の利点は、OPDAの融点未満で硬化を達成でき、かつその場合、適切な硬化サイクルの選択時に、高いガラス転移温度、特に200℃を上回るガラス転移温度を有する硬化した熱形状安定性の系が得られる点にある。
原則として、使用されるべきエポキシ樹脂に関する制限はなく、つまり多様なエポキシ樹脂の混合物であることもできる。好ましくは、1モノマー当たり少なくとも2つのエポキシ基を有する少なくとも1つのエポキシ樹脂が存在する。1モノマー当たり少なくとも2つのエポキシ基を有する上述のエポキシ樹脂は、単独で又は他のエポキシ樹脂との混合した形で使用することができる。
特に好ましくは、本発明によるエポキシ樹脂系中で、例えばEP 0181337又はEP 1091992に記載されているようなアミン系のエポキシ樹脂は存在しない。
適切なエポキシ樹脂の例は、ビスフェノールA又はビスフェノールFとエピハロゲンヒドリンとから合成することができるグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂;フタル酸とエピハロゲンヒドリンとから合成することができるグリシジルエステル型のエポキシ樹脂;脂環式ジエン、例えばシクロペンタジエン又はシクロヘキサジエンのエポキシ化により得ることができる脂環式エポキシ樹脂;不飽和ポリマー、例えばポリブタジエン及びポリイソプレンのエポキシ化生成物;及び不飽和モノエポキシド、例えばグリシジルメタクリラート又はアリルグリシジルエーテルのポリマー又はコポリマーである。この列挙は、単に記載してあるだけである。例えば、多様な、多価フェノールを、ビスフェノールAの代わりに使用するか又は他の多塩基酸を、フタル酸の代わりに使用することもできる。
エポキシ樹脂との混合物中での硬化剤系の割合は、原則として、硬化剤系中での無水物基の数対使用されたエポキシ樹脂のエポキシ基の数の比率から生じる。使用されたエポキシ樹脂の含まれるエポキシ基1mol当たり、無水物基0.3〜1mol、特に好ましくは0.5〜0.8mol、さらに特に好ましくは0.55〜0.75molが使用される。
エポキシ樹脂の硬化のための本発明による硬化剤系の使用の際に、複数の同等の実施態様が考えられる。
本発明の実施態様の場合には、まず上述の硬化剤系を製造し、引き続き、少なくとも1つのエポキシ樹脂と混合する。好ましくは、この実施態様の場合には、OPDA、OTA、及びMHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物は、上述の質量割合で存在する。
この実施態様の本質的な利点は、使用者が、二成分系の意味範囲での適用の際に、エポキシ樹脂と硬化剤系だけを合わせるはずである点である。硬化剤系の個々の成分を個別に保管する必要なく、このことは適用性の簡素化を生じさせる。
本発明の他の実施態様の場合に、まず、少なくとも1つのエポキシ樹脂とOPDAと、MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物との混合物だけを、好ましくは上述の質量割合で提供し、引き続き、OTAを、好ましくは上述の質量割合で別個に添加することができる。
全体として、OTAをエポキシ樹脂系に添加した後に、同様に硬化剤の本発明による組合せが提供される。
このために、まず、OPDAを、MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくともお1つの一無水物化合物と混合する。次いで、この混合物を少なくとも1つのエポキシ樹脂に混合する。本来の硬化のために、OTAを添加し、硬化を実施する。本発明による利点の達成のためには、ただ、エポキシ樹脂の本来の硬化の場合に、本発明によるエポキシ樹脂が存在することだけが重要である。従って、使用者には、本発明による硬化剤系の利点を利用できるが、同時に更に個々の成分の添加順序に関しての自由度が得られる可能性が与えられる。
従って、エポキシ樹脂系を硬化する方法も同様に本発明の態様である。
第一の態様の場合に、これは、エポキシ樹脂を硬化する方法において、
a. 第1の工程において、少なくとも1つのエポキシ樹脂を、
i. OPDA;及び
ii. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物と混合し;
b. 第2の工程において、OTAを添加し;及び
c. 第3の工程において、前記エポキシ樹脂を少なくとも25℃の温度で硬化させる、エポキシ樹脂系を硬化する方法である。
a. 第1の工程において、少なくとも1つのエポキシ樹脂を、
i. OPDA;及び
ii. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物と混合し;
b. 第2の工程において、OTAを添加し;及び
c. 第3の工程において、前記エポキシ樹脂を少なくとも25℃の温度で硬化させる、エポキシ樹脂系を硬化する方法である。
本発明の第1の態様の方法の工程a.ii.において、一無水物化合物は、MHHPSA、MTHPA、MNAからなる群から選択されるのが好ましい。本発明の第1の態様の方法の工程a.ii.において、一無水物化合物は、MTHPA、MNAからなる群から選択されるのが更に好ましい。本発明の第1の態様の方法の工程a.ii.において、一無水物化合物は、MTHPAであるのが最も好ましい。
本発明の第1の態様の方法の好ましい実施態様の場合に、使用されたOPDAの質量の、使用されたMHHPSAの質量と、使用されたMNAの質量と、使用されたMTHPAの質量と、使用されたMFDの質量と、使用されたHFDPAの質量と、使用されたDMDFの質量との合計に対する比率は、1:0.250〜1:1.900、好ましくは1:0.309〜1:1.856、より好ましくは1:0.412〜1:1.546である。
本発明の第1の態様の方法の特に好ましい実施態様の場合に、この方法において使用されたOTAの質量は、使用されたOPDAの質量と、使用されたMHHPSAの質量と、使用されたMNAの質量と、使用されたMTHPAの質量と、使用されたMFDの質量と、使用されたHFDPAの質量と、使用されたDMDFの質量との合計の0.01%〜16.9%である。
本発明の第1の態様の方法の特別な実施態様の場合に、この方法において使用されたOTAの質量は、使用されたOPDAの質量と、使用されたMHHPSAの質量と、使用されたMNAの質量と、使用されたMTHPAの質量と、使用されたMFDの質量と、使用されたHFDPAの質量と、使用されたDMDFの質量との合計の0.025%〜10%である。
本発明の第1の態様の方法の更に特別な実施態様の場合に、この方法において使用されたOTAの質量は、使用されたOPDAの質量と、使用されたMHHPSAの質量と、使用されたMNAの質量と、使用されたMTHPAの質量と、使用されたMFDの質量と、使用されたHFDPAの質量と、使用されたDMDFの質量との合計の0.05%〜5%である。
本発明の第1の態様の方法の更に特別な実施態様の場合に、この方法において使用されたOTAの質量は、使用されたOPDAの質量と、使用されたMHHPSAの質量と、使用されたMNAの質量と、使用されたMTHPAの質量と、使用されたMFDの質量と、使用されたHFDPAの質量と、使用されたDMDFの質量との合計の0.05%〜3%である。
第二の態様の場合に、これは、エポキシ樹脂を硬化する方法において、
a. 第1の工程において、
i. OPDA;及び
ii. OTA;及び
iii. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物と混合し;
b. 第2の工程において、少なくとも1つのエポキシ樹脂を添加し;及び
c. 第3の工程において、前記エポキシ樹脂を少なくとも25℃の温度で硬化させる、エポキシ樹脂を硬化する方法である。
a. 第1の工程において、
i. OPDA;及び
ii. OTA;及び
iii. MHHPSA、MNA、MTHPA、MFD、HFDPA、DMDFからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物と混合し;
b. 第2の工程において、少なくとも1つのエポキシ樹脂を添加し;及び
c. 第3の工程において、前記エポキシ樹脂を少なくとも25℃の温度で硬化させる、エポキシ樹脂を硬化する方法である。
本発明の第2の態様の方法の工程a.iii.において、一無水物化合物は、MHHPSA、MTHPA、MNAからなる群から選択されるのが好ましい。本発明の第2の態様の方法の工程a.iii.において、一無水物化合物は、MTHPA、MNAからなる群から選択されるのが更に好ましい。本発明の第2の態様の方法の工程a.iii.において、一無水物化合物は、MTHPAであるのが最も好ましい。
本発明の第2の態様の方法の好ましい実施態様の場合に、使用されたOPDAの質量の、使用されたMHHPSAの質量と、使用されたMNAの質量と、使用されたMTHPAの質量と、使用されたMFDの質量と、使用されたHFDPAの質量と、使用されたDMDFの質量との合計に対する比率は、1:0.250〜1:1.900、好ましくは1:0.309〜1:1.856、より好ましくは1:0.412〜1:1.546である。
本発明の第2の態様の方法の特に好ましい実施態様の場合に、この方法において使用されたOTAの質量は、使用されたOPDAの質量と、使用されたMHHPSAの質量と、使用されたMNAの質量と、使用されたMTHPAの質量と、使用されたMFDの質量と、使用されたHFDPAの質量と、使用されたDMDFの質量との合計の0.01%〜16.9%である。
本発明の第2の態様の方法の特別な実施態様の場合に、この方法において使用されたOTAの質量は、使用されたOPDAの質量と、使用されたMHHPSAの質量と、使用されたMNAの質量と、使用されたMTHPAの質量と、使用されたMFDの質量と、使用されたHFDPAの質量と、使用されたDMDFの質量との合計の0.025%〜10%である。
本発明の第2の態様の方法の更に特別な実施態様の場合に、この方法において使用されたOTAの質量は、使用されたOPDAの質量、使用されたMHHPSAの質量、使用されたMNAの質量、使用されたMTHPAの質量、使用されたMFDの質量、使用されたHFDPAの質量、使用されたDMDFの質量の合計の0.05%〜5%である。
本発明の第2の態様の方法の更に特別な実施態様の場合に、この方法において使用されたOTAの質量は、使用されたOPDAの質量と、使用されたMHHPSAの質量と、使用されたMNAの質量と、使用されたMTHPAの質量と、使用されたMFDの質量と、使用されたHFDPAの質量と、使用されたDMDFの質量との合計の0.05%〜3%である。
上述の第1及び第2の態様によるエポキシ樹脂系を硬化する本発明による方法の場合に、この硬化は、少なくとも25℃の温度で、特に少なくとも50℃の温度で行われる。この硬化は、例えば25℃〜OPDAの融点未満の範囲内の温度で、特に25℃〜200℃の範囲内の温度で、好ましくは25℃〜180℃の範囲内の温度で行うことができる。OPDAの融点は、225℃〜229℃の範囲内にある。
本発明を、次の実施例を用いて説明するが、この実施例に制限されるものではない。
1. 実施例1(本発明による)及び2(比較例):DIN EN 16945、Blatt 1による170℃でのゲル化時間の決定
実施例1:100mlのビーカーガラス中で、室温でOPDA 7.1g、OTA 2.9g及びMNA(OPDAの質量とMNAの質量との合計の16.9%のOTAの質量に相当)10.0gを相互に混合した。引き続き、次の構造式
を有する脂環式エポキシ樹脂CY179 10gを木製スパーテルで混入し、均質な材料を生じさせる。
実施例1:100mlのビーカーガラス中で、室温でOPDA 7.1g、OTA 2.9g及びMNA(OPDAの質量とMNAの質量との合計の16.9%のOTAの質量に相当)10.0gを相互に混合した。引き続き、次の構造式
こうして得られた混合物10gを試験管に移し、引き続き、DIN EN 16945、Blatt 1に従って170℃でゲル化時間を決定した。ゲル化時間は27.33分であった。
実施例2:比較のためにこの試験をOTAなしで繰り返した。このために、100mlのビーカーガラス中で、室温でOPDA 10.0g及びMNA 10.0gを相互に混合した。引き続き、脂環式エポキシ樹脂CY179 10gを木製スパーテルで混入し、均質な材料を生じさせる。
こうして得られた混合物10gを試験管に移し、引き続き、DIN EN 16945、Blatt 1に従って170℃でゲル化時間を決定した。ゲル化時間は68.42分であった。
これは、混合物中でOTAの極めてわずかな割合でもすでに、ゲル化時間の明らかな低下が観察されたことを示す。これは、OTAの、全く意外な促進特性に起因する。
2. 実施例3〜24(本発明による):調製物
100mlのビーカーガラス中にOPDA 9.7g及びOTA 0.3gを装入した。次いで、徐々にMTHPA又はMNAを表1に示された量に応じて添加し、約1分間23℃で撹拌し均質な材料にした。その後にコンシステンシーを視覚的に調査した。次の表1は、最後から2番目の欄に、一無水物化合物としてMTHPAを使用した場合(「MTHPA」の欄)に得られた混合物のコンシステンシーを示し、及び最後の欄に、一無水物化合物としてMNAを使用した場合(「MNA」の欄)のコンシステンシーを示す。「流動性」とは、この場合、ペーストが得られず、混合物は粉末の形で存在することを意味する。「ペースト状」とは、均質な材料が塗布できる形で存在し、かつOTA及びOPDAからなる懸濁された固形分が沈殿せずに長時間にわたり、つまり1時間を越えて均質なままであることを意味する。「不安定」とは、得られた混合物は最初に均質であるが、OTA及びOPDAからなる懸濁された固形分が1時間未満で沈殿することを意味する。表1中の左欄は、それぞれの実施例の番号が記載されている。実施例は、その都度2つの試験からなり、その際、第1の試験では一無水物化合物として相応する量のMTHPAが使用され、第2の試験では相応する量のMNAが使用された。
100mlのビーカーガラス中にOPDA 9.7g及びOTA 0.3gを装入した。次いで、徐々にMTHPA又はMNAを表1に示された量に応じて添加し、約1分間23℃で撹拌し均質な材料にした。その後にコンシステンシーを視覚的に調査した。次の表1は、最後から2番目の欄に、一無水物化合物としてMTHPAを使用した場合(「MTHPA」の欄)に得られた混合物のコンシステンシーを示し、及び最後の欄に、一無水物化合物としてMNAを使用した場合(「MNA」の欄)のコンシステンシーを示す。「流動性」とは、この場合、ペーストが得られず、混合物は粉末の形で存在することを意味する。「ペースト状」とは、均質な材料が塗布できる形で存在し、かつOTA及びOPDAからなる懸濁された固形分が沈殿せずに長時間にわたり、つまり1時間を越えて均質なままであることを意味する。「不安定」とは、得られた混合物は最初に均質であるが、OTA及びOPDAからなる懸濁された固形分が1時間未満で沈殿することを意味する。表1中の左欄は、それぞれの実施例の番号が記載されている。実施例は、その都度2つの試験からなり、その際、第1の試験では一無水物化合物として相応する量のMTHPAが使用され、第2の試験では相応する量のMNAが使用された。
表1からは、一無水物としてMTHPAを、OPDAと組み合わせて使用した場合に、好ましいペースト状の構造が、極めて広い混合範囲にわたり生じることが明らかになる。欠点の流動性のコンシステンシーは、1:0.206のOPDA:MTHPAの混合比の場合又はそれより低いMTHPAの割合の場合に初めて見られ、不安定性は、1:1.959の割合の場合又はそれより高いMTHPAの割合の場合に初めて確認された。MNAの場合の相応する値の範囲はそれよりかなり狭い:欠点の流動性のコンシステンシーは、1:0.361のOPDA:MNAの混合比の場合に又はそれより低いMNAの割合の場合にも見られ、不安定性は、1:1.649割合の場合又はそれより高いMNAの場合で既に確認された。MTHPAをOPDAと混合することができかつ良好に加工可能な構造が生じるこの広い範囲は、OPDAとMNAとの組合せの場合の結果と比較しても完全に意外であった。
Claims (14)
- a. 5,5′−オキシビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン);
b. 4,4′−オキシビス(オルト−フタル酸);及び
c. メチルヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、3−メチルフラン−2,5−ジオン、3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロジヒドロ−2H−ピラン−2,6(3H)−ジオン、3,3−ジメチルジヒドロフラン−2,5−ジオンからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物
を有する組成物。 - 請求項1に記載の組成物において、前記一無水物化合物は、メチルヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノイソベンゾフラン−1,3−ジオンからなる群から選択されることを特徴とする、組成物。
- 請求項1又は2に記載の組成物において、前記一無水物化合物は、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノイソベンゾフラン−1,3−ジオンからなる群から選択されることを特徴とする、組成物。
- 請求項1から3までのいずれか1項に記載の組成物において、前記一無水物化合物は、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオンであることを特徴とする、組成物。
- 請求項1から4までのいずれか1項に記載の組成物において、前記組成物中の5,5′−オキシビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン)の質量の、前記組成物中のメチルヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオンの質量と、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノイソベンゾフラン−1,3−ジオンの質量と、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオンの質量と、3−メチルフラン−2,5−ジオンの質量と、3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロジヒドロ−2H−ピラン−2,6(3H)−ジオンの質量と、3,3−ジメチルジヒドロフラン−2,5−ジオンの質量との合計に対する比率が、1:0.250〜1:1.900である、組成物。
- 請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物において、前記組成物中の4,4′−オキシビス(オルト−フタル酸)の質量は、前記組成物中の5,5′−オキシビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン)の質量と、メチルヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオンの質量と、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノイソベンゾフラン−1,3−ジオンの質量と、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオンの質量と、3−メチルフラン−2,5−ジオンの質量と、3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロジヒドロ−2H−ピラン−2,6(3H)−ジオンの質量と、3,3−ジメチルジヒドロフラン−2,5−ジオンの質量との合計の0.01〜16.9%である、組成物。
- 請求項1から6までのいずれか1項に記載の組成物を、硬化剤系の全体の質量を基準として0.10〜1.0の質量比率で含有する、エポキシ樹脂用の硬化剤系。
- 請求項7に記載の硬化剤系において、アミン化合物を有しないことを特徴とする、硬化剤系。
- 請求項7又は8に記載の硬化剤系において、金属塩を有しないことを特徴とする、硬化剤系。
- エポキシ樹脂の硬化のための、請求項7から9までのいずれか1項に記載の硬化剤系の使用。
- エポキシ樹脂、及び請求項7から9までのいずれか1項に記載の少なくとも1つの硬化剤系を有する、エポキシ樹脂系。
- エポキシ樹脂を硬化する方法において、
a. 第1の工程において、少なくとも1つのエポキシ樹脂を、
i. 5,5′−オキシビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン);及び
ii. メチルヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、3−メチルフラン−2,5−ジオン、3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロジヒドロ−2H−ピラン−2,6(3H)−ジオン、3,3−ジメチルジヒドロフラン−2,5−ジオンからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物を混合し;
b. 第2の工程において、4,4′−オキシビス(オルト−フタル酸)を添加し;及び
c. 第3の工程において、前記エポキシ樹脂を少なくとも25℃の温度で硬化させる、エポキシ樹脂を硬化する方法。 - エポキシ樹脂を硬化する方法において、
a. 第1の工程において、
i. 5,5′−オキシビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン);及び
ii. 4,4′−オキシビス(オルト−フタル酸);及び
iii. メチルヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノイソベンゾフラン−1,3−ジオン、5−メチル−3a,4,7,7a−テトラヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン、3−メチルフラン−2,5−ジオン、3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロジヒドロ−2H−ピラン−2,6(3H)−ジオン、3,3−ジメチルジヒドロフラン−2,5−ジオンからなる群から選択される少なくとも1つの一無水物化合物を混合し;
b. 第2の工程において、少なくとも1つのエポキシ樹脂を添加し;及び
c. 第3の工程において、前記エポキシ樹脂を少なくとも25℃の温度で硬化させる、エポキシ樹脂を硬化する方法。 - 請求項12又は13に記載の方法において、前記硬化を、25℃以上で、5,5′−オキシビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン)の融点未満の範囲内の温度で行うことを特徴とする、方法。
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