JP2015116862A - 車速センサ故障判定装置 - Google Patents

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石川 伸一
Shinichi Ishikawa
伸一 石川
良貴 古田
Yoshitaka Furuta
良貴 古田
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Abstract

【課題】車速センサの故障を適切に判定し、運転者に違和感を与えることを抑制可能な車速センサ故障判定装置を提供する。
【解決手段】、車速センサ故障判定部34が、エンジン回転数算出部31によって算出されたエンジン回転数NEが第1の値XNEL以上で第1の値より大きい第2の値XNEH以下である所定範囲内にあり、スロットル開度算出部32によって算出されたスロットル開度THがエンジン回転数NEに基づいて設定される判定値XTHL以上であり、かつ、車速算出部33によって算出された車速VSPが所定値以下である状態が、所定時間継続した場合に、車速センサ23が故障していると判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車速センサ故障判定装置に関し、特に、センタースタンドを備える鞍乗り型車両に搭載されて、前輪に設けられた車速センサの故障を判定する車速センサ故障判定装置に関する。
自動二輪車等の鞍乗り型車両においては、車速センサがその前輪に設けられることが一般的である。また、かかる車速センサからの出力信号は、鞍乗り型車両における各種電子制御に使用されるものであるため、車速センサの故障を確実に検出することも重要である。
かかる状況下で、特許文献1は、車速検出装置の故障診断装置に関し、エンジン回転数とスロットル開度とから車両の変速状態を検知すると共に、車両の変速状態を検知した際に車速センサの検出値が0である場合に、車速検出系が故障していると判定する構成を開示する。
特開平10−18896号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、自動二輪車、特に小型自動二輪車においては、取り付けが容易であって表示装置であるメーターに近い前輪側に車速センサを設けると共に、車両の駐車時等にそれを支持するためのセンタースタンドを備える構成が一般的である。
そのため、特許文献1が開示するような車速検出装置の故障診断装置を自動二輪車に適用した場合には、センタースタンドを立て、後輪が路面から離れた状態で運転者がスロットルを開け操作した際、エンジン回転数は上昇するが、車速センサは前輪に搭載されているために車速センサの検出値は0になってしまう。その結果、かかる故障診断装置は、車速センサが故障していると誤って判定し、アイドルストップ機能を動作させない、インジケータを点灯させる等のフェイル制御を実行することによって、運転者に違和感を与えてしまうことが考えられる。
本発明は、以上の検討を経てなされたものであり、車速センサの故障を適切に判定し、運転者に違和感を与えることを低減可能な車速センサ故障判定装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するべく、本発明は、センタースタンドを備える鞍乗り型車両に搭載され、前輪に設けられた車速センサのパルス出力に基づいて車速を算出する車速算出部と、スロットル開度を算出するスロットル開度算出部と、エンジン回転数を算出するエンジン回転数算出部と、前記車速センサの故障を判定する車速センサ故障判定部と、を備える車速センサ故障判定装置であって、前記車速センサ故障判定部は、前記エンジン回転数算出部によって算出された前記エンジン回転数が第1の値以上で前記第1の値より大きい第2の値以下である所定範囲内にあり、前記スロットル開度算出部によって算出された前記
スロットル開度が前記エンジン回転数に基づいて設定される判定値以上であり、かつ、前記車速算出部によって算出された前記車速が所定値以下である状態が、所定時間継続した場合に、前記車速センサが故障していると判定することを第1の局面とする。
また、本発明は、第1の局面に加えて、前記車速センサ故障判定部は、前記エンジン回転数算出部によって算出された前記エンジン回転数が前記所定範囲内にあり、前記スロットル開度算出部によって算出された前記スロットル開度が前記判定値以上である場合に、前記鞍乗り型車両が走行中であると判定することを第2の局面とする。
以上の本発明の第1の局面にかかる車速センサ故障判定装置によれば、センタースタンドを備える鞍乗り型車両に搭載され、前輪に設けられた車速センサのパルス出力に基づいて車速を算出する車速算出部と、スロットル開度を算出するスロットル開度算出部と、エンジン回転数を算出するエンジン回転数算出部と、車速センサの故障を判定する車速センサ故障判定部と、を備え、車速センサ故障判定部が、エンジン回転数算出部によって算出されたエンジン回転数が第1の値以上で第1の値より大きい第2の値以下である所定範囲内にあり、スロットル開度算出部によって算出されたスロットル開度がエンジン回転数に基づいて設定される判定値以上であり、かつ、車速算出部によって算出された車速が所定値以下である状態が、所定時間継続した場合に、車速センサが故障していると判定することにより、車速センサが検出する車速に加えて、エンジン回転数及びスロットル開度にも基づいて、車速が増加しているべき状況であるのに車速センサが検出する車速が実際には増加していない状況等を検出して、これに対応して車速センサが故障していることを正確に判定することができ、併せて運転者に与える違和感も低減することができる。
また、本発明の第2の局面にかかる車速センサ故障判定装置によれば、車速センサ故障判定部が、エンジン回転数算出部によって算出されたエンジン回転数が所定範囲内にあり、スロットル開度算出部によって算出されたスロットル開度が判定値以上である場合に、鞍乗り型車両が走行中であると判定するものであるので、車速が増加しているべき走行中であるのに車速センサが検出する車速ではその車速が得られていない状況等を検出して、これに対応して車速センサが故障していることを正確に判定することができる。
図1は、本発明の実施形態における車速センサ故障判定装置が適用される鞍乗り型車両の構成を示す模式図である。 図2は、本実施形態における車速センサ故障判定装置の構成を示すブロック図である。 図3は、本実施形態における車速センサ故障判定装置の車速センサ故障判定処理の流れを示すフローチャートである。 図4は、本実施形態における車速センサ故障判定装置による車速センサの故障の判定に用いるエンジン回転数及びスロットル開度の関係並びに故障判定値を示す図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態における車速センサ故障判定装置につき、詳細に説明する。
〔鞍乗り型車両の構成〕
まず、図1を参照して、本実施形態における車速センサ故障判定装置が適用される鞍乗り型車両の構成につき、詳細に説明する。
図1は、本実施形態における車速センサ故障判定装置が適用される鞍乗り型車両の構成を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態における車速センサ故障判定装置が適用される鞍乗り型車両1は、モータサイクル車等の自動二輪車として例示され、エンジン2の駆動力を駆動輪である後輪3に伝達するためのベルト式無段変速機4と、発進クラッチとしての遠心式クラッチ5と、を主として備える。
ここでベルト式無段変速機4は、遠心式クラッチ5を伴い、エンジン2側のプーリ4a、後輪3側のプーリ4b、プーリ4a及び4b間に巻回されてプーリ4aからプーリ4bにエンジン2の駆動力を伝達するドライブベルト4c、後輪3側のプーリ4bに固設されてウエイト係止部を外周縁部に弾性支持したドライブプレート4d、ドライブプレート4dの外周側に近接しながらそれを覆うクラッチアウタ4e、及びクラッチアウタ4eに固設されて後輪3に駆動力を伝達するドライブシャフト4fを備える。また、ドライブプレート4d及びクラッチアウタ4eの部分が、遠心式クラッチ5に相当する。
詳しくは、ドライブベルト4cに対するプーリ4a及び4bの巻回径は、鞍乗り型車両1の速度(車速)に応じて連続的に可変であり、このようにプーリ4a及び4bの巻回径が変化することによって、ベルト式無段変速機4の変速が実行される。また、エンジン2が始動されていないか、又は、エンジン2が始動されていても、ドライブベルト4cを介してドライブプレート4dにエンジン2の駆動力が伝達されると、ドライブプレート4dが回転するが、ドライブプレート4dの回転速度が所定閾値未満である場合には、ドライブプレート4dのウエイト係止部は、ドライブプレート4dの外周側に近接しながらそれを覆うクラッチアウタ4eの受け部とは離間されたままでそれに係止されず、遠心式クラッチ5は、駆動力を後輪3側に伝達しない絶たれた状態にある。一方で、エンジン2が始動されて、ドライブベルト4cを介してドライブプレート4dにエンジン2の駆動力が伝達されると、ドライブプレート4dが回転し、ドライブプレート4dの回転速度が所定閾値以上になると、主としてそのウエイト係止部の慣性力でその姿勢が弾性支持力に抗して変化しクラッチアウタ4eの受け部に係止され、遠心式クラッチ5は、接続された状態になる。これにより、エンジン2の駆動力が、ドライブシャフト4fを介して後輪3に伝達される。
つまり、鞍乗り型車両1では、遠心式クラッチ5のドライブプレート4dの回転速度をこのような所定閾値未満に維持することができるように、エンジン2の回転速度を所定の範囲内に抑えれば、遠心式クラッチ5が断たれた状態を維持することができることになる。
更に、鞍乗り型車両1は、センタースタンド6を備えている。鞍乗り型車両1では、センタースタンド6の作動状態をそれが上方に上がった状態の格納状態からそれが下方に下がって路面に当接した状態の起立状態にすることによって、駆動輪である後輪3を路面から離間させ、センタースタンド6と前輪7とによって鞍乗り型車両1を支持することにより、鞍乗り型車両1を自立させて駐輪させることができる。一方で、鞍乗り型車両1では、センタースタンド6の作動状態をそれが下方に下がって路面に当接した状態の起立状態からそれが上方に上がった状態の格納状態にすることによって、駆動輪である後輪3を路面に当接させ、運転者は、その状態の鞍乗り型車両1に乗車して運転することができる。
また、運転者が、センタースタンド6と前輪7とによって支持された状態の鞍乗り型車両1のエンジン2をかけることも可能であり、この際、運転者は、バーハンドル8に設けられたアクセルグリップ9を適宜開操作することにより、エンジン2の回転速度を所定の範囲以上に上げ遠心式クラッチ5のドライブプレート4dの回転速度を所定閾値以上にし
て、遠心式クラッチ5をその断たれた状態から接続状態にすることもできる。但し、この際、後輪3は路面から離れているために空転するのみである一方で、前輪7は路面に当接された状態に維持され停止し続ける。つまり、鞍乗り型車両1において、車速センサ23が前輪7に設けられて車速を検出する構成である場合に、このように鞍乗り型車両1がセンタースタンド6と前輪7とによって支持され後輪3が路面から離れている状況では、エンジン2は正常に始動されてアクセルグリップ9の操作に反応して動作しているにもかかわらず、鞍乗り型車両1は停止したままであり車速センサ23で検出される車速は0を示す状態になる。
〔車速センサ故障判定装置の構成〕
次に、図2を参照して、本実施形態における車速センサ故障判定装置の構成につき、詳細に説明する。
図2は、本実施形態における車速センサ故障判定装置の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態における車速センサ故障判定装置10は、図1に示す鞍乗り型車両1に搭載され、マイクロコンピュータ等の演算処理装置であり、典型的にはECU(Electronic Control Unit)である。車速センサ故障判定装置10は、メモリから必要な制御プログラム及び制御データを読み出して、車速センサ故障判定処理用等の制御プログラムを実行する。車速センサ故障判定装置10は、鞍乗り型車両1に搭載されたバッテリ等の電源Bを利用して動作する。
具体的には、車速センサ故障判定装置10は、入力回路11a〜11c、波形整形回路12、A/D変換器13、点火回路14、駆動回路15、ROM16、RAM17、タイマ18、及びCPU(Central Processing Unit)19を備えている。
入力回路11aは、鞍乗り型車両1のエンジンの回転数(エンジン回転数)を検出するためにクランク角センサ21から出力される電圧信号を取得し、取得した電圧信号を波形整形回路12に出力する。
入力回路11bは、鞍乗り型車両1のスロットルの開度(スロットル開度)を検出するためにスロットル開度センサ22から出力される電圧信号を取得し、取得した電圧信号をA/D変換器13に出力する。
入力回路11cは、鞍乗り型車両1の車速を検出するために鞍乗り型車両1の前輪7に設けられた車速センサ23から出力されるパルス信号を取得し、取得したパルス信号をCPU19に出力する。
波形整形回路12は、入力回路11aから出力された電圧信号を整形した後にCPU19に出力する。
A/D変換器13は、入力回路11bから出力されたアナログ形態の電圧信号をデジタル形態の電圧信号に変換した後にCPU19に出力する。
点火回路14は、CPU19からの制御信号に従って点火コイル24によるエンジンの点火動作を制御する。
駆動回路15は、CPU19からの制御信号に従ってインジェクタ25によるエンジンへの燃料供給動作を制御する。
ROM16は、不揮発性の記憶装置によって構成され、CPU19が実行する各種処理に関係する制御プログラムや制御データを記憶する。
RAM17は、揮発性の記憶装置によって構成され、CPU19が実行中の処理に関係する制御プログラムや制御データを一時的に記憶するCPU19のワーキングエリアとして機能する。
タイマ18は、CPU19からの制御信号に従って計時処理を実行する減算タイマである。
CPU19は、ROM16内に記憶されている制御プログラム及び制御データを用いて車速センサ故障判定装置10全体の動作を制御するものであり、エンジン回転数算出部31、スロットル開度算出部32、車速算出部33及び車速センサ故障判定部34を制御プログラムの実行時の機能ブロックとして備える。なお、これらは、CPU19外の電気回路として実現されてもよい。
具体的には、エンジン回転数算出部31は、波形整形回路12から出力された電圧信号を用いてエンジン2の回転数NEを算出する。
スロットル開度算出部32は、A/D変換器13から出力された電圧信号を用いてスロットル開度THを算出する。
車速算出部33は、入力回路11cから出力されたパルス信号を用いて鞍乗り型車両1の車速VSPを算出する。
車速センサ故障判定部34は、エンジン回転数算出部31が算出したエンジン2の回転数NEと、スロットル開度算出部32が算出したスロットル開度THと、車速算出部33が算出した車速VSPと、に基づいて、エンジン回転数NEが第1の値以上第2の値以下(>第1の値)である所定範囲内であり、スロットル開度THがエンジン回転数に基づいて設定される判定値以上であり、かつ車速VSPが所定値以下である状態が、所定時間継続した場合に、車速センサ23が故障していると判定する。
このような構成を有する車速センサ故障判定装置10は、以下に示す車速センサ故障判定処理を実行することにより、車速センサ23の故障を適切に判定し、運転者に違和感を与えることを抑制する。以下、図3及び図4を参照して、本実施形態における車速センサ故障判定装置10が実行する車速センサ故障判定処理の流れについて説明する。
〔車速センサ故障判定処理〕
図3は、本実施形態における車速センサ故障判定装置10の車速センサ故障判定処理の流れを示すフローチャートである。図4は、本実施形態における車速センサ故障判定装置10による車速センサ23の故障の判定に用いるエンジン回転数NE及びスロットル開度THの関係並びに故障判定値XTHLを示す図である。
図3のフローチャートに示すように、本実施形態における車速センサ故障判定処理は、鞍乗り型車両1に搭載されたバッテリ等の電源Bから車速センサ故障判定装置10に対して電力が供給されたタイミングで開始となり、車速センサ故障判定処理はステップS1の処理に進む。かかる車速センサ故障判定処理は、車速センサ故障判定装置10に電力が供給されている間、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
ステップS1の処理では、エンジン回転数算出部31が、波形整形回路12から出力された電圧信号を用いてエンジンの回転数NEを算出する。これにより、ステップS1の処理は完了し、車速センサ故障判定処理はステップS2の処理に進む。
ステップS2の処理では、スロットル開度算出部32が、A/D変換器13から出力された電圧信号を用いてスロットル開度THを算出する。これにより、ステップS2の処理は完了し、車速センサ故障判定処理はステップS3の処理に進む。
ステップS3の処理では、車速算出部33が、入力回路11cから出力されたパルス信号を用いて鞍乗り型車両1の車速VSPを算出する。これにより、ステップS3の処理は完了し、車速センサ故障判定処理はステップS4の処理に進む。
ステップS4の処理では、車速センサ故障判定部34が、エンジン回転数NEと鞍乗り型車両1が走行中であるか否かを判定するための判定値XTHLとの関係を示すXTHL_Nテーブル(図4参照のこと)をメモリから読み出して、このテーブルから、ステップS1の処理において算出されたエンジン回転数NEに対応する判定値XTHLを読み出す。これにより、ステップS4の処理は完了し、車速センサ故障判定処理はステップS5の処理に進む。
ここで、図4において、曲線L1は、センタースタンド6を格納状態にして通常走行している場合の一般的なエンジン運転曲線を示し、これでは、エンジン2の回転数NEの上昇に伴ってスロットル開度THも増加している。曲線L2は、センタースタンド6を起立状態にして後輪3が路面から離れている場合のエンジン運転曲線を示し、これでは、エンジン2の回転数NEの上昇に伴ってスロットル開度THは緩やかに増加し、エンジン2の回転数NEが上限になると、スロットル開度THを幾ら大きくしてもエンジン2の回転数NEは上昇しないことが分かる。また、曲線L3は、XTHL_Nテーブルから得られるエンジン2の回転数NEに対応する各々の判定値XTHLを示す曲線である。
より詳しくは、図4において、エンジン回転数NEの大きい方の所定値XNEHは、例えばエンジン2のレッドゾーン回転数の下限値等に相当するものとして設定すればよく、エンジン回転数NEの小さい方の所定値XNELは、エンジン2のアイドル回転数等に相当するものとして設定すればよい。つまり、曲線L3は、横軸にエンジンの回転数NEをとり、縦軸にスロットル開度THをとった座標系で、エンジン回転数NEの所定値XNEL及び所定値XNEH間の範囲で、通常走行の際の曲線L1の下方かつセンタースタンド6が起立状態の際の曲線L2の上方であって、これらの間に挟まれた領域に位置するように設定されている。なお、判定値XTHLは、テーブル以外に計算式等から求めてもかまわない。
ステップS5の処理では、車速センサ故障判定部34が、ステップS1の処理において算出されたエンジン回転数NEが所定値XNEH以下であるか否かを判定する。かかる所定値XNEHは、メモリから読み出して用いる。判定の結果、エンジン回転数NEが所定値XNEH以下である場合に、車速センサ故障判定部34は、車速センサ故障判定処理をステップS6の処理に進める。一方、エンジン回転数NEが所定値XNEHより大きい場合には、車速センサ故障判定部34は、車速センサ故障判定処理をステップS8の処理に進める。
ステップS6の処理では、車速センサ故障判定部34が、ステップS1の処理において算出されたエンジン回転数NEが所定値XNEHより小さい所定値XNEL以上であるか否かを判定する。かかる所定値XNELは、メモリから読み出して用いる。判定の結果、
エンジン回転数NEが所定値XNEL以上である場合に、車速センサ故障判定部34は、車速センサ故障判定処理をステップS7の処理に進める。一方、エンジン回転数NEが所定値XNEL未満である場合には、車速センサ故障判定部34は、車速センサ故障判定処理をステップS8の処理に進める。
ステップS7の処理では、車速センサ故障判定部34が、ステップS2の処理において算出されたスロットル開度THがステップS4の処理において読み出された判定値XTHL以上であるか否かを判定する。判定の結果、スロットル開度THが判定値XTHL以上である場合に、車速センサ故障判定部34は、鞍乗り型車両1のスロットル開度TH及びエンジン回転数NEが図4に示す車速センサが故障していると判定するVSP異常判定領域R内にあると判定し、車速センサ故障判定処理をステップS9の処理に進める。一方、スロットル開度THが判定値XTHL未満である場合には、車速センサ故障判定部34は、車速センサ故障判定処理をステップS8の処理に進める。
ステップS8の処理では、車速センサ故障判定部34が、タイマ18の設定値TMXを所定時間(例えば10秒)に設定して、タイマ18による計時処理を開始する(例えば減算計時)。これにより、ステップS8の処理は、車速センサ故障判定処理はステップS11の処理に進む。
ステップS9の処理では、車速センサ故障判定部34が、タイマ18のカウント値に基づいて所定時間(例えば10秒)が経過したか否かを判定する。判定の結果、所定時間が経過した場合に、車速センサ故障判定部34は、車速センサ故障判定処理をステップS10の処理に進める。一方、所定時間が経過していない場合には、車速センサ故障判定部34は、車速センサ故障判定処理をステップS11の処理に進める。
ステップS10の処理では、車速センサ故障判定部34が、鞍乗り型車両1は走行中であると判定する。これにより、ステップS10の処理は完了し、車速センサ故障判定処理はステップS12の処理に進む。
ステップS11の処理では、車速センサ故障判定部34が、鞍乗り型車両1は走行中でないと判定する。これにより、ステップS11の処理は完了し、車速センサ故障判定処理はステップS14の処理に進む。
ステップS12の処理では、車速センサ故障判定部34が、ステップS3の処理において算出された車速VSPが所定値以下、典型的には0km/hであるか否かを判定する。判定の結果、車速VSPが0km/hである場合に、車速センサ故障判定部34は、車速センサ故障判定処理をステップS13の処理に進める。一方、車速VSPが0km/hでない場合には、車速センサ故障判定部34は、車速センサ故障判定処理をステップS14の処理に進める。なお、ステップS12の処理で用いる車速VSPの所定値は、鞍乗り型車両1が実質停車していると評価できる数km/h以下の値であればよく、また、この処理では、車速VSPが所定値以下0km/h以上の範囲にあることを判定してもよい。
ステップS13の処理では、車速センサ故障判定部34が、車速センサ23は故障していると判定する。これにより、ステップS13の処理は完了し、今回の一連の車速センサ故障判定処理は終了する。
ステップS14の処理では、車速センサ故障判定部34が、車速センサ23は故障していないと判定する。これにより、ステップS14の処理は完了し、今回の一連の車速センサ故障判定処理は終了する。
なお、以上の本実施形態では、遠心式クラッチとベルト式無段変速機とを備える鞍乗り型車両に車速センサ故障判定装置を適用した構成例で説明したが、これに限定されるものではなく、かかる車速センサ故障判定装置は、トルクコンバータタイプの自動変速機や、手動式クラッチ機構を有する手動変速機を搭載した鞍乗り型車両に対しても適用可能である。例えば、手動変速機を搭載した鞍乗り型車両に対してかかる車速センサ故障判定装置を適用した場合には、手動式クラッチが非接続状態であったり、手動式変速機がニュートラルギア状態である場合でも、車速センサが故障していることを正確に判定することができ、併せて運転者に与える違和感も低減することができることはもちろんである。
以上の説明から明らかなように、本実施形態における車速センサ故障判定装置10の車速センサ故障判定処理では、センタースタンド6を備える鞍乗り型車両1に搭載され、前輪7に設けられた車速センサ23のパルス出力に基づいて車速VSPを算出する車速算出部33と、スロットル開度THを算出するスロットル開度算出部32と、エンジン回転数NEを算出するエンジン回転数算出部31と、車速センサ23の故障を判定する車速センサ故障判定部34と、を備え、車速センサ故障判定部34が、エンジン回転数算出部31によって算出されたエンジン回転数NEが第1の値XNEL以上で第1の値より大きい第2の値XNEH以下である所定範囲内にあり、スロットル開度算出部32によって算出されたスロットル開度THがエンジン回転数NEに基づいて設定される判定値XTHL以上であり、かつ、車速算出部33によって算出された車速VSPが所定値以下である状態が、所定時間継続した場合に、車速センサ23が故障していると判定することにより、車速センサ23が検出する車速VSPに加えて、エンジン回転数NE及びスロットル開度THにも基づいて、車速VSPが増加しているべき状況であるのに車速センサ23が検出する車速VSPが実際には増加していない状況等を検出して、これに対応して車速センサ23が故障していることを正確に判定することができ、併せて運転者に与える違和感も低減することができる。
また、本実施形態における車速センサ故障判定装置10の車速センサ故障判定処理では、車速センサ故障判定部34が、エンジン回転数算出部31によって算出されたエンジン回転数NEが第1の値XNEL以上で第1の値より大きい第2の値XNEH以下である所定範囲内にあり、スロットル開度算出部THによって算出されたスロットル開度が判定値XTHL以上である場合に、鞍乗り型車両1が走行中であると判定するものであるので、車速VSPが増加しているべき走行中であるのに車速センサ23が検出する車速VSPではその車速VSPが得られていない状況等を検出して、これに対応して車速センサ23が故障していることを正確に判定することができる。
なお、本発明は、部材の種類、形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明は、車速センサの故障を適切に判定し、運転者に違和感を与えることを抑制可能な車速センサ故障判定装置を提供することができるものであり、その汎用普遍的な性格から自動二輪車等に広く適用され得るものと期待される。
1…鞍乗り型車両
2…エンジン
3…後輪
4…ベルト式無段変速機
5…遠心式クラッチ
6…センタースタンド
7…前輪
8…バーハンドル
9…アクセルグリップ
10…車速センサ故障判定装置
11a〜11c…入力回路
12…波形整形回路
13…A/D変換器
14…点火回路
15…駆動回路
16…ROM
17…RAM
18…タイマ
19…CPU
21…クランク角センサ
22…スロットル開度センサ
23…車速センサ
24…点火コイル
25…インジェクタ
31…エンジン回転数算出部
32…スロットル開度算出部
33…車速算出部
34…故障判定部

Claims (2)

  1. センタースタンドを備える鞍乗り型車両に搭載され、前輪に設けられた車速センサのパルス出力に基づいて車速を算出する車速算出部と、スロットル開度を算出するスロットル開度算出部と、エンジン回転数を算出するエンジン回転数算出部と、前記車速センサの故障を判定する車速センサ故障判定部と、を備える車速センサ故障判定装置であって、
    前記車速センサ故障判定部は、前記エンジン回転数算出部によって算出された前記エンジン回転数が第1の値以上で前記第1の値より大きい第2の値以下である所定範囲内にあり、前記スロットル開度算出部によって算出された前記スロットル開度が前記エンジン回転数に基づいて設定される判定値以上であり、かつ、前記車速算出部によって算出された前記車速が所定値以下である状態が、所定時間継続した場合に、前記車速センサが故障していると判定することを特徴とする車速センサ故障判定装置。
  2. 前記車速センサ故障判定部は、前記エンジン回転数算出部によって算出された前記エンジン回転数が前記所定範囲内にあり、前記スロットル開度算出部によって算出された前記スロットル開度が前記判定値以上である場合に、前記鞍乗り型車両が走行中であると判定することを特徴とする請求項1に記載の車速センサ故障判定装置。
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