JP2015115526A - チャックテーブルの成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】保持面と異なる形状の板状ワークを容易に吸引保持可能なチャックテーブルを成形すること。
【解決手段】保持面(12)が円板状の多孔質部材(11)によって形成されるチャックテーブル(1)の成形方法であって、板状ワーク(W2)の形状に合わせて保持面にマスク部材(5)を載置することにより保持面上にマスク領域及び非マスク領域を形成するマスク工程と、非マスク領域に樹脂(6)を供給する樹脂供給工程と、非マスク領域に供給された樹脂を保持面から多孔質部材の内部に吸引する吸引工程と、多孔質部材の内部で樹脂を硬化する硬化工程と、保持面のマスク領域からマスク部材を剥離する剥離工程と、を備える構成とした。
【選択図】図8

Description

本発明は、板状ワークを吸引保持するチャックテーブルの成形方法に関し、特に、小径の板状ワークを吸引保持するチャックテーブルの成形方法に関する。
従来、研削装置においては、円形状の板状ワークをチャックテーブルに搬入し、板状ワークを吸引保持したチャックテーブルと研削ホイールとを相対回転させることによって板状ワークを研削している。このような研削装置において、チャックテーブルの保持面は、板状ワークの形状に合わせて円形状を有している。保持面上に板状ワークが載置されると、保持面は板状ワークによって全面が覆われる。このため、吸引時は吸引漏れを起こすことなく板状ワークが保持面全体に吸引保持される(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−66958号公報
特許文献1に記載のチャックテーブルにおいて、保持面と異なる形状の板状ワーク、例えば、矩形状の板状ワークや保持面より小径の円板状の板状ワークを保持することも考えられる。この場合、板状ワークが載置されない保持面上の露出領域をシートで覆うことにより、吸引漏れを起こすことなく板状ワークの吸引保持が可能になっている。
しかしながら、保持面上の露出領域をシートで覆う場合、板状ワークの吸引保持が解除されると共にシートの吸引保持も解除され、シートは保持面から離反される。このため、板状ワークを吸引保持する度に保持面の露出領域をシートで覆う作業が必要となる。そこで、板状ワークの吸引保持の度にシートを覆う作業を省くため、シートの代わりに粘着層を有するテープを露出領域に貼着することも考えられる。しかしながら、この場合、板状ワークを吸引した後に粘着層の一部が保持面に残り、保持面の平坦度に影響を与えてしまう可能性がある。この結果、板状ワークの適切な吸引保持ができなくなることがある。このように、チャックテーブルの保持面と異なる形状の板状ワークを吸引する場合、保持面上の露出領域をシート等で覆うことは煩わしいという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、チャックテーブルの保持面と異なる形状の板状ワークを容易に吸引することができるチャックテーブルの成形方法を提供することを目的とする。
本発明のチャックテーブルの成形方法は、板状ワークを吸引保持する保持面を有する円板状の多孔質部材と、多孔質部材を囲繞し保持面を吸引源に連通する連通孔を備える枠体とから少なくとも構成されるチャックテーブルの、保持面に保持面より小さい面積の板状ワークを吸引保持させるため保持面を板状ワークの面積に適した面積だけ吸引可能にするチャックテーブルの成形方法であって、保持面で保持する板状ワークの面積に適した面積で保持面をマスクするマスク工程と、マスク工程でマスクされた保持面に樹脂を供給する樹脂供給工程と、樹脂供給工程で供給された樹脂を保持面で吸引する吸引工程と、吸引工程で保持面より多孔質部材の内部に吸引され侵入した樹脂を硬化させる硬化工程と、硬化工程の後、保持面をマスクしたマスク部材を保持面から剥離させる剥離工程と、によって構成されることを特徴とする。
この構成によれば、マスクされた部分には多孔質部材の内部に樹脂が充填されず、マスクされなかった部分には多孔質部材の内部に樹脂が充填される。この結果、チャックテーブルの保持面には、板状ワークの面積に適した面積だけ吸引可能な吸引領域と、板状ワークが吸引されない非吸引領域とが形成される。このように、板状ワークの形状に合わせて吸引領域を形成することができるため、保持面と異なる形状の板状ワークを吸引保持する際に、吸引漏れを起こすことなく容易に板状ワークを保持面上に吸引保持することができる。よって、吸引漏れを防止するために保持面の露出領域をシート等で覆う必要がない。
また、本発明の上記チャックテーブルの成形方法は、硬化工程で保持面から突出して硬化した樹脂を除去する除去工程を含むことを特徴とする。
また、本発明の上記チャックテーブルの成形方法において、樹脂は、熱硬化性であって、硬化工程では、チャックテーブルを加温して多孔質部材の内部に吸引された樹脂を硬化させることを特徴とする。
また、本発明の上記チャックテーブルの成形方法において、樹脂は、熱可塑性であって、吸引工程では、チャックテーブルを加温して樹脂を吸引させ、硬化工程では、チャックテーブルを冷却して多孔質部材の内部に吸引された樹脂を硬化させることを特徴とする。
また、本発明の上記チャックテーブルの成形方法において、樹脂は、紫外線硬化性であって、硬化工程では、保持面より紫外線を照射して多孔質部材の内部に吸引された樹脂を硬化させることを特徴とする。
本発明によれば、板状ワークの形状に合わせて保持面をマスクした状態で多孔質部材内部に樹脂を充填することにより、保持面と異なる形状の板状ワークを容易に吸引可能なチャックテーブルを成形することができる。
通常のチャックテーブルの模式図及び斜視図である。 本実施の形態に係るマスク工程の一例を示す図である。 本実施の形態に係る樹脂供給工程の一例を示す図である。 本実施の形態に係る吸引工程の一例を示す図である。 本実施の形態に係る硬化工程の一例を示す図である。 本実施の形態に係る剥離工程の一例を示す図である。 本実施の形態に係る除去工程の一例を示す図である。 本実施の形態に係るチャックテーブルで板状ワークを吸引保持動作を説明するための模式図である。 第1の変形例に係るチャックテーブルの成形方法を示す図である。 第2の変形例に係るチャックテーブルの成形方法を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係るチャックテーブルの成形方法について説明する。以下の説明においては、研削装置に使用されるチャックテーブルの成形方法について説明するが、この構成に限定されない。本実施の形態に係るチャックテーブルは、保持面と異なる形状の板状ワークを保持するものであれば、どのような加工装置に適用されてもよく、例えば、切削装置にも適用可能である。
先ず、図1を参照して、通常のチャックテーブルの保持面に板状ワークを載置する場合について説明する。図1は、通常のチャックテーブルの模式図及び斜視図である。図1Aは、保持面と略同形状の板状ワークが保持面に載置された状態を示し、図1Bは、保持面と異なる形状の板状ワークが保持面に載置される場合について示している。また、図1Cは、保持面の露出領域をシートで覆う場合の一例を示している。
図1Aに示すように、研削装置の加工対象となる板状ワークW1は、略円板状の半導体ウエーハであり、表面に格子状に配列された分割予定ライン(不図示)によって複数の領域に区画されている。板状ワークW1は、半導体ウエーハだけでなく、セラミック、ガラス、サファイア系の光デバイスウエーハでもよい。
チャックテーブル1は、円板状の多孔質部材11をベース部材14に装着して構成されている。ベース部材14には多孔質部材11を囲繞する枠体13が設けられており、枠体13によって多孔質部材11の外形に相補形状の円形凹部15が形成されている。多孔質部材11は、例えば、ポーラスセラミック材により形成され、多孔質部材11の表面は、板状ワークW1を吸引保持する保持面12になっている。ベース部材14の中心には吸引源17に連なる管路と円形凹部15とを連通する連通孔16が形成されている。多孔質部材11の保持面12は、この連通孔16を通じて吸引源17に接続される。
一般に、加工対象となる板状ワークW1は、保持面12と略同形状の円板状に形成されている。このため、板状ワークW1が載置されると保持面12は板状ワークW1によって全面が覆われた状態となり、吸引源17に吸引されることによって板状ワークW1が保持面12に吸引保持される(図1A参照)。しかしながら、加工対象となる板状ワークが保持面12とは異なる形状、例えば、矩形状の板状ワークW2や、保持面12より小径の板状ワークW3によって構成されることも考えられる(図1B参照)。このような板状ワークW2、W3が保持面12に載置されると、保持面12上には板状ワークW2、W3が載置されない露出領域が形成される。露出領域が形成された状態で板状ワークW2、W3が吸引されると吸引漏れ(吸引不良)が生じて吸引力が低下されるため、板状ワークW2、W3を適切に保持することができないおそれがある。そこで、図1Cに示すように保持面12の露出領域をシート4で覆うことが考えられる。
図1Cに示す状態では、保持面12と形状が異なる板状ワークW2が保持面12に載置され、板状ワークW2が載置されない露出領域には、露出領域を覆うようにシート4が設けられている。シート4は、保持面12と略同径の円形状に形成されており、板状ワークW2の外径形状に合わせて一部がくりぬかれている。この場合、露出領域がシート4によって覆われているため、保持面12が吸引されても吸引漏れを起こすことなく板状ワークW2を吸引保持することができる。しかしながら、露出領域をシート4で覆う場合、板状ワークW2の吸引保持が解除されると同時にシート4の吸引保持も解除されてしまう。このため、板状ワークW2の吸引保持の度にシート4をセッティングする必要がある。
本実施の形態においては、図1に示す通常のチャックテーブル1に対して、保持面12に板状ワークW2を載置する際に露出領域となりうる箇所に樹脂を塗布し、多孔質部材11の内部に樹脂を充填させ硬化させている。このため、多孔質部材11の内部に存在する無数の空孔が樹脂によって埋められ、露出領域が密閉される。この結果、板状ワークW2を吸引する際の吸引漏れを防止することができる。よって、保持面12の露出領域をシート4で覆うことなく板状ワークW2を吸引保持することができる。
本実施の形態に係るチャックテーブル1は、マスク工程、樹脂供給工程、吸引工程、硬化工程、剥離工程及び除去工程が実施されることで成形される。マスク工程では、保持面12で保持する板状ワークW2の面積に適した面積で保持面12がマスクされる(図2参照)。樹脂供給手段では、マスク工程でマスクされた保持面12に樹脂が供給(塗布)される(図3参照)。吸引工程では、樹脂供給工程で供給された樹脂が保持面12で吸引される(図4参照)。硬化工程では、吸引工程で保持面12より多孔質部材11の内部に吸引され侵入した樹脂が硬化される(図5参照)。剥離工程では、硬化工程の後、保持面12をマスクしたマスク部材5が保持面12から剥離される(図6参照)。除去工程では、硬化工程で保持面12から突出して硬化した樹脂が除去される(図7参照)。
次に図2から図7を参照して、本実施の形態に係るチャックテーブルの成形方法について説明する。図2はマスク工程、図3は樹脂供給工程、図4は吸引工程、図5は硬化工程、図6は剥離工程、図7は除去工程のそれぞれ一例を示す図である。本実施の形態では、チャックテーブルの吸引保持対象は、保持面より小さい面積の板状ワークとし、保持面で2つの板状ワークを吸引保持する例について説明する。なお、板状ワークの数は2つに限定されず、保持面上に載置することができれば、1つでも3つ以上でもよい。
図2に示すように、先ず、マスク工程が実施される。マスク工程では、チャックテーブル1の保持面12上に、保持面12の一部を覆うようにシート状のマスク部材5が載置される。これにより、保持面12には、マスク部材5に覆われた領域(以下、マスク領域とする)と、マスク部材5に覆われない領域(以下、非マスク領域とする)とが形成される。マスク部材5は、板状ワークW2、W3(図1B参照)と略同形状で板状ワークW2、W3の面積に適した面積を有しており、例えばテープで形成される。ここで、板状ワークW2、W3の面積に適した面積とは、板状ワークW2、W3と必ずしも同じ面積とは限らず、板状ワークW2、W3を吸引保持可能な程度の面積を表し、面積の大きさは多少の誤差を含むものとする。この場合、板状ワークW2、W3が保持面12上に載置された際に、後述する吸引領域18(図8参照)に隙間が生じて多少の吸引漏れがあってもよい。
図3に示すように、マスク工程の後には、樹脂供給工程が実施される。樹脂供給工程では、マスク部材5が載置された保持面12上に液状の樹脂6が塗布される。チャックテーブル1の上方には、樹脂供給手段2が設けられている。樹脂供給手段2はノズル21を備えており、ノズル21は樹脂供給源(不図示)に接続されている。また、ノズル21は、例えば、ボールネジ式のアクチュエータで構成される移動手段22によって、保持面12の上方の所定位置に移動可能となっている。
先ず、移動手段22によってノズル21が非マスク領域の上方に位置付けられる。そして、液状の樹脂6が樹脂供給源からノズル21内の流路を通ってノズル21の先端から保持面12に向かって滴下される。樹脂6は、例えば、熱硬化性樹脂で構成される。樹脂6は、多孔質部材11内の保持面12側に留まる程度の粘度を有していればよく、例えば、コロイド状の樹脂、ゲル状の樹脂でもよい。
樹脂6を滴下しながらノズル21を移動させ、保持面12の非マスク領域全面に樹脂6が行き渡るように樹脂6の供給量が調整される。樹脂6が供給された結果、図3に示す状態では、樹脂6がマスク部材5の表面からわずかに突出した状態となっている。なお、樹脂6は非マスク領域だけでなく、保持面12全体、すなわち、マスク部材5の表面にも供給されてよい。本実施の形態においては、非マスク領域にのみ樹脂6が塗布されるため、樹脂6の供給量に無駄がない。
図4に示すように、樹脂供給工程の後には、吸引工程が実施される。吸引工程では、保持面12に載置されたマスク部材5が吸引源17によって吸引され、マスク部材5は保持面12に密着した状態となる。同時に、保持面12の非マスク領域に塗布された樹脂6も吸引源17によって吸引される。樹脂6の一部は、吸引源17によって吸引されることにより、非マスク領域から多孔質部材11の内部に侵入する。このとき、樹脂6が多孔質部材11の内部に侵入する深さは、吸引源17の吸引時間や吸引力等によって調整される。この結果、非マスク領域には、樹脂6の一部がマスク部材5の表面よりも低い位置で残り、非マスク領域が樹脂6によって覆われた状態となる。
図5に示すように、吸引工程の後には、硬化工程が実施される。硬化工程では、吸引工程によって多孔質部材11の内部に侵入した樹脂6に熱が加えられることにより、樹脂6が硬化される。これによって、保持面12の非マスク領域のみが樹脂6によって密閉された状態となる。樹脂6を加熱する場合には、チャックテーブル1を温めて樹脂を加熱してもよいし、保持面12の上方にヒーター(不図示)を設けて樹脂6を加熱してもよい。
図6に示すように、硬化工程の後には、剥離工程が実施される。剥離工程では、マスク領域に貼着されたマスク部材5が剥離される。これにより、マスク領域が露出され、板状ワークの面積に適した面積だけ吸引可能な吸引領域18が形成される(図8参照)。また、マスク部材5が剥離されることにより、マスク部材5の表面に付着した樹脂6も除去することができる。図6に示す状態では、上記したように、非マスク領域に樹脂6の一部がマスク部材5の表面よりも低い位置で残っている。このため、マスク部材5が粘着層を有するテープで構成される場合に、マスク部材5のエッジ部分を起点にマスク部材5が剥離し易くなっている。また、剥離工程では、保持面12のマスク領域からエアーを吹き上げることにより、マスク部材5を剥離させてもよい。なお、エアーを吹き上げる場合には、吸引源17とは別のエアー供給源と保持面12とがチャックテーブル1の連通孔16を通じて接続される構成にしてもよい。
図7に示すように、剥離工程の後には、除去工程が実施される。除去工程では、保持面12の非マスク領域に残った樹脂6が除去される。保持面12の非マスク領域には、硬化工程によって硬化された樹脂6の一部が保持面12からはみ出た状態で残っている。チャックテーブル1の上方には、樹脂除去手段3が設けられている。樹脂除去手段3は、保持面12上に残った樹脂6を削り取って除去するスクレーパ31を備えている。スクレーパ31は、例えば、ボールネジ式のアクチュエータで構成される移動手段32によって、保持面12の上方を移動可能となっている。
除去工程では、移動手段32によってスクレーパ31が保持面12の一端側に位置付けられる。そして、スクレーパ31の先端が保持面12の高さに位置調整された後、移動手段32によって保持面12の一端側から他端側に向かってスクレーパ31が移動されることにより、保持面12上の樹脂6が削り取られる。
以上の工程を経て、チャックテーブル1の保持面12には、板状ワークW2の面積に適した面積を吸引可能な吸引領域18と、板状ワークW2が吸引されない非吸引領域19とが形成される(図8A参照)。以上のように、板状ワークW2の形状に合わせてマスク部材5を形成することにより、板状ワークW2の形状に合わせた吸引領域18を形成することができる。この結果、保持面12とは形状が異なる板状ワークW2を吸引可能なチャックテーブル1を成形することができる。
次に、図8を参照して、上記工程を経て成形されたチャックテーブルに板状ワークを吸引保持させる動作について説明する。図8は、本実施の形態に係るチャックテーブルで板状ワークを吸引保持動作を説明するための模式図である。図8Aは、上記工程を経て成形されたチャックテーブルの模式図を示し、図8Bは、チャックテーブル上に板状ワークが吸引保持された図を示している。
図8Aに示すように、チャックテーブル1の保持面12には、板状ワークW2の面積に適した面積だけ吸引可能な吸引領域18と、板状ワークW2が吸引されない非吸引領域19とが形成されている。非吸引領域19では多孔質部材11内の保持面12側に樹脂6が充填されているのに対し、吸引領域18では多孔質部材11が露出されている。このように、非吸引領域19のみが樹脂6で密閉されているため、吸引領域18でのみ吸引が可能となっている。
このようなチャックテーブル1に板状ワークW2が載置される場合、図8Bに示すように、板状ワークW2は、吸引領域18を覆うように位置合わせされる。吸引領域18は板状ワークW2の形状に合わせて形成されているため、板状ワークW2が載置されると吸引領域18は板状ワークW2によって覆われ、吸引領域18に隙間が生じることがない。よって、吸引時の吸引漏れによる吸引力の低下を起こすことなく、板状ワークW2を吸引保持することができる。このように、板状ワークW2が載置されない露出領域にのみ樹脂6が充填され、非吸引領域19が形成されることにより、吸引漏れを防ぐためにシート等の別部材で露出領域を覆うことなく、板状ワークW2を吸引保持することができる。よって、保持面12と異なる形状の板状ワークW2を吸引保持する際の煩わしい作業が不要となる。
以上のように、本実施の形態に係るチャックテーブル1の成形方法によれば、マスク領域では多孔質部材11の内部に樹脂が充填されず、非マスク領域では多孔質部材11の内部に樹脂6が充填される。この結果、チャックテーブル1の保持面12には、板状ワークW2の面積に適した面積だけ吸引可能な吸引領域18と、板状ワークW2が吸引されない非吸引領域19とが形成される。このように、板状ワークW2の形状に合わせて吸引領域18を形成することができるため、保持面12と異なる形状の板状ワークW2を吸引保持する際に、吸引漏れを起こすことなく容易に板状ワークW2を保持面12上に吸引保持することができる。よって、吸引漏れを防止するために保持面12の露出領域(非吸引領域19)をシート等で覆う必要がない。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態においては、マスク部材5がテープで形成される構成としたが、この構成に限定されない。マスク部材5は、テープに限定されず、板状ワークW2の面積に適した面積で保持面12をマスクするものであればどのように構成されてもよい。また、テープは粘着層を有していてもよい。この場合、テープの粘着力は、後段の剥離工程においてテープを剥がす際にテープの粘着層の一部が保持面12に残らない程度の粘着力であることが好ましい。
また、上記した実施の形態において、マスク部材5は、板状ワークW2より小さい厚み寸法で形成されることが好ましい。この場合、後段の樹脂供給工程で保持面12の非マスク領域に樹脂6をマスク部材5の表面から突出する高さまで塗布した場合に、樹脂6の供給量を抑えることができる。
また、上記した実施の形態において、樹脂6が非マスク領域に供給されることにより、樹脂6がマスク部材5の表面から突出する構成としたが、この構成に限定されない。樹脂6が多孔質部材11の内部に侵入して非吸引領域19を形成することができれば、特に樹脂6の供給量は制限されない。
また、上記した実施の形態においては、樹脂供給工程の後に吸引工程が実施される構成としたがこの構成に限定されない。樹脂供給工程で保持面12の非マスク領域に樹脂6が十分に供給され、多孔質部材11内の保持面12側に樹脂6が侵入していれば、吸引工程は実施されなくてもよい。
また、上記した実施の形態において、樹脂除去手段3のスクレーパ31によって保持面12から突出した樹脂6を削り取る構成としたがこの構成に限定されない。保持面12から突出した樹脂6を研削装置によって削り取ってもよい。
また、上記した実施の形態において、各工程は手動で行われてもよいし、自動で行われてもよい。
また、上記した実施の形態においては、熱硬化性の樹脂6を用いる構成としたが、この構成に限定されない。図9に示すように、樹脂6は熱可塑性を有してもよい。図9は、第1の変形例に係るチャックテーブルの成形方法を示す図である。図9に示す例では、保持面12の非マスク領域の上方に位置付けられたノズル21が、ヒーター(不図示)によって温められた状態となっている。樹脂6は、ヒーターで温められて液状になってノズル21から保持面12の非マスク領域に滴下される。このようにして、樹脂供給工程が実施される。また、後段の硬化工程では、常温で樹脂6を自然硬化させてもよく、チャックテーブル1等を強制冷却することで樹脂6を硬化させてもよい。
また、上記した実施の形態においては、吸引工程の際に保持面12の吸引時間を制御することによって多孔質部材11に対する樹脂6の侵入深さを制御する構成としたが、この構成に限定されない。例えば、図9で示したように、熱可塑性の樹脂6を温めて軟化させた状態で非マスク領域に塗布し、多孔質部材11の内部に侵入させる。そして、チャックテーブル1の連通孔16から保持面12に向かってエアーを吹き上げ、多孔質部材11の内部に侵入した樹脂6を押し出すことによって、多孔質部材11に対する樹脂6の侵入深さを調整してもよい。樹脂6を温める方法としては、ノズルを加熱するだけでなく、チャックテーブル1を加熱する、又は、加温されたエアーを連通孔16から保持面12に向かって吹き上げてもよい。
また、図10に示すように、樹脂6は紫外線硬化性を有してもよい。図10は、第2の変形例に係るチャックテーブルの成形方法を示す図である。図10に示す例では、樹脂供給工程によって紫外線硬化性の樹脂6が非マスク領域に塗布された後、吸引工程を経て多孔質部材11の内部に樹脂6が侵入された状態となっている。保持面12の上方には、保持面12に向かって紫外線を照射するUVランプ7が設けられている。第2の変形例に係る硬化工程では、UVランプ7から保持面12に向かって紫外線が照射されることにより、樹脂6が紫外線を吸収して硬化される。
このように、第1、第2の変形例においても、保持面12の非マスク領域に樹脂6を充填させ、非吸引領域19を形成させることができる。
以上説明したように、本発明は、保持面と異なる形状の板状ワークを吸引可能なチャックテーブルを成形することができるという効果を有し、特に、保持面と異なる形状の板状ワークを容易に吸引保持可能なチャックテーブルの成形方法に有用である。
W1、W2、W3 板状ワーク
1 チャックテーブル
11 多孔質部材
12 保持面
13 枠体
14 ベース部材
15 円形凹部
16 連通孔
17 吸引源
18 吸引領域
19 非吸引領域
2 樹脂供給手段
21 ノズル
22 移動手段
3 樹脂除去手段
31 スクレーパ
32 移動手段
4 シート
5 マスク部材
6 樹脂
7 UVランプ

Claims (5)

  1. 板状ワークを吸引保持する保持面を有する円板状の多孔質部材と、該多孔質部材を囲繞し該保持面を吸引源に連通する連通孔を備える枠体とから少なくとも構成されるチャックテーブルの、該保持面に該保持面より小さい面積の板状ワークを吸引保持させるため該保持面を該板状ワークの面積に適した面積だけ吸引可能にするチャックテーブルの成形方法であって、
    該保持面で保持する該板状ワークの面積に適した面積で該保持面をマスクするマスク工程と、
    該マスク工程でマスクされた該保持面に樹脂を供給する樹脂供給工程と、
    該樹脂供給工程で供給された該樹脂を該保持面で吸引する吸引工程と、
    該吸引工程で該保持面より該多孔質部材の内部に吸引され侵入した該樹脂を硬化させる硬化工程と、
    該硬化工程の後、該保持面をマスクしたマスク部材を該保持面から剥離させる剥離工程と、によるチャックテーブルの成形方法。
  2. 該硬化工程で該保持面から突出して硬化した樹脂を除去する除去工程を含む、請求項1記載のチャックテーブルの成形方法。
  3. 該樹脂は、熱硬化性であって、
    該硬化工程では、該チャックテーブルを加温して該多孔質部材の内部に吸引された該樹脂を硬化させる請求項1または2記載のチャックテーブルの成形方法。
  4. 該樹脂は、熱可塑性であって、
    該吸引工程では、該チャックテーブルを加温して該樹脂を吸引させ、
    該硬化工程では、該チャックテーブルを冷却して該多孔質部材の内部に吸引された該樹脂を硬化させる請求項1または2記載のチャックテーブルの成形方法。
  5. 該樹脂は、紫外線硬化性であって、
    該硬化工程では、該保持面より紫外線を照射して該多孔質部材の内部に吸引された該樹脂を硬化させる請求項1または2記載のチャックテーブルの成形方法。
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