JP2015115417A - 半導体装置および半導体装置の組付方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の組付方法 Download PDF

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Abstract

【課題】組付時に半導体モジュールと冷却器との間において空気が残ることなく放熱グリスを充填することができる半導体装置および半導体装置の組付方法を提供する。【解決手段】半導体モジュール30,31,32を冷却するためのヒートシンク20と、半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間において充填された放熱グリス40,41,42と、半導体モジュール30,31,32をヒートシンク20に押圧する板ばね60を備える。通気性を有するシール部材50,51,52が、半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間において放熱グリス40,41,42の充填部を囲っている。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体モジュールと冷却器を備えた半導体装置および半導体装置の組付方法に関するものである。
特許文献1に開示の半導体モジュール実装構造においては、半導体モジュールの放熱板と熱吸収部材との間に熱伝導性のグリスが充填されるとともに半導体モジュールの樹脂封止部および熱吸収部材のうちで一方または双方にはグリスの流出および外部からの異物混入を阻止する阻止部を有する。
特開2012−4358号公報
ところで、グリスの周りを阻止部で囲う構成にすると、組付時においてグリスが広がったときにグリスと阻止部との間に空気が閉じ込められることが懸念され、放熱性の劣化を招き、熱的信頼性を損ねるおそれがある。
本発明の目的は、組付時に半導体モジュールと冷却器との間において空気が残ることなく放熱グリスを充填することができる半導体装置および半導体装置の組付方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、半導体モジュールと、前記半導体モジュールを冷却するための冷却器と、前記半導体モジュールと前記冷却器との間において充填された放熱グリスと、前記半導体モジュールと前記冷却器との間において前記放熱グリスの充填部を囲う通気性を有するシール部材と、前記半導体モジュールを前記放熱グリスおよびシール部材を介して前記冷却器に押圧する押圧手段と、を備えることを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、半導体モジュールと冷却器との間において放熱グリスの充填部を通気性を有するシール部材が囲っている。また、押圧手段により半導体モジュールが放熱グリスおよびシール部材を介して冷却器に押圧される。組付時に半導体モジュールと冷却器との間において放熱グリスが広がったときに放熱グリスとシール部材との間に閉じ込められた空気をシール部材を通して抜くことができる。よって、組付時に半導体モジュールと冷却器との間において空気が残ることなく放熱グリスを充填することができる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の半導体装置において、前記シール部材は、前記放熱グリスのフィラー径より小さい通気孔を有するとよい。
請求項3に記載の発明は、半導体モジュールと、前記半導体モジュールを冷却するための冷却器と、前記半導体モジュールを前記冷却器に押圧するための押圧手段と、を備える半導体装置の組付方法であって、前記半導体モジュールに対し、放熱グリスを塗布するとともに当該放熱グリスの塗布部を囲うように通気性を有するシール部材を配置する第1工程と、前記第1工程後において前記放熱グリスおよびシール部材が前記半導体モジュールと前記冷却器との間に位置する状態で前記半導体モジュールを前記冷却器に押圧するように押圧手段を配置する第2工程と、を有することを要旨とする。
請求項3に記載の発明によれば、第1工程では、半導体モジュールに対し、放熱グリスが塗布されるとともに放熱グリスの塗布部を囲うように通気性を有するシール部材が配置される。第2工程では、第1工程後において放熱グリスおよびシール部材が半導体モジュールと冷却器との間に位置する状態で半導体モジュールを冷却器に押圧するように押圧手段が配置される。この第2工程において、半導体モジュールと冷却器との間において放熱グリスが広がったときに放熱グリスとシール部材との間に閉じ込められた空気をシール部材を通して抜くことができる。よって、組付時に半導体モジュールと冷却器との間において空気が残ることなく放熱グリスを充填することができる。
請求項4に記載のように、請求項3に記載の半導体装置の組付方法において、前記シール部材は、前記放熱グリスのフィラー径より小さい通気孔を有するとよい。
本発明によれば、組付時に半導体モジュールと冷却器との間において空気が残ることなく放熱グリスを充填することができる。
(a)は実施形態における半導体装置の平面図、(b)は半導体装置の左側面図、(c)は半導体装置の正面図。 (a)は図1(a)のA−A線での縦断面図、(b)は(a)のB部での拡大図。 半導体装置の分解斜視図。 (a)は半導体モジュール、放熱グリス、シール部材を示す正面図、(b)は半導体モジュール、放熱グリス、シール部材を示す下面図。 (a),(b),(c)は半導体装置の組付工程を説明するための概略縦断面図。 放熱グリスを模式的に示す断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
なお、図面において、水平面を、直交するX,Y方向で規定するとともに、上下方向をZ方向で規定している。
図1,2,3に示すように、半導体装置(インバータ)10は、アルミ製のヒートシンク20と、3つの半導体モジュール30,31,32と、半導体モジュール30,31,32毎の放熱グリス40,41,42と、半導体モジュール30,31,32毎のシール部材50,51,52と、板ばね60と、ばね押えブラケット70を備えている。冷却器としてのヒートシンク20の上に半導体モジュール30,31,32、押圧手段としての板ばね60、ばね押えブラケット70が配置される。
図1に示すように、アルミ製のヒートシンク20は、四角板状の本体部21を備え、本体部21の下面から板状のフィン部22が複数枚並べた状態で突設されている。ヒートシンク20の上面は、平面視において長方形状をなし、その長辺が水平方向でのX方向に延びるとともに短辺が水平方向でのY方向に延びている。ヒートシンク20は、上下方向(Z方向)において薄く形成されている。ヒートシンク20は、半導体モジュール30,31,32を冷却するためのものである。
図3に示すように、ヒートシンク20の本体部21の上面には、ばね押えブラケット70をヒートシンク20に固定するための着座部23a〜23fが突設されている。つまり、半導体モジュール30,31,32の並設方向であるX方向における一端側の半導体モジュール30の載置部よりも外側に着座部23aが形成されているとともに他端側の半導体モジュール32の載置部よりも外側に着座部23bが形成されている。さらに、本体部21の上面において半導体モジュール30の載置部と半導体モジュール31の載置部との間に着座部23c,23dがY方向に離間して形成されている。また、本体部21の上面において半導体モジュール31の載置部と半導体モジュール32の載置部との間に着座部23e,23fがY方向に離間して形成されている。
ヒートシンク20の上部には、3個の半導体モジュール30,31,32が、ヒートシンク20の長さ方向(X方向)に並べて配置される。
半導体モジュール30には、U相における上アーム構成用パワートランジスタと下アーム構成用パワートランジスタが内蔵されている。半導体モジュール31には、V相における上アーム構成用パワートランジスタと下アーム構成用パワートランジスタが内蔵されている。半導体モジュール32には、W相における上アーム構成用パワートランジスタと下アーム構成用パワートランジスタが内蔵されている。パワートランジスタは、MOSFETやIGBT等である。各半導体モジュール30,31,32において上アーム構成用パワートランジスタと下アーム構成用パワートランジスタとは直列に接続(結線)され、直列回路の一端(正極入力)と他端(負極入力)と両パワートランジスタ間(出力)が外部に接続されることになる。このように、本実施形態では半導体モジュール30,31,32は3相交流を生成するインバータ回路を形成している。
半導体モジュール30,31,32はトランスファモールドタイプのパワーモジュールであって、発熱する素子が樹脂モールドされている。半導体モジュール30,31,32は、裏面(下面)に銅製の放熱用金属板37(図2参照)を有する。各半導体モジュール30,31,32は、板状の正極端子34と、板状の負極端子35と、板状の出力端子36を備えている。また、各半導体モジュール30,31,32は、図示しない制御信号用ピンを備えている。
図3に示すように、各半導体モジュール30,31,32の上部には、板ばね60が配置される。板ばね60は、ばね鋼板よりなり、全体形状として平面視においてX方向に延びている。板ばね60は、半導体モジュール30,31,32毎の本体部63a,63b,63cを有する。つまり、3つの本体部63a,63b,63cは、平面視においてX方向に並べて配置されている。各本体部63a,63b,63cは、水平な中央部61から両側部62が延び、両側部62は斜め下方に曲げて構成されている。両側部62は中央部61からY方向に延びており、板ばね60は、中央部61から互いに離間する方向に延び半導体モジュールに接する部位としての両側部62を有する。
各本体部63a,63b,63cには、水平な連結部64,65,66,67が並設されている。各本体部63a,63b,63cは、板ばね60を半導体モジュール30,31,32の上部に配置した際に、各半導体モジュール30,31,32の中央部付近に押圧力を付与するように所定の間隔をあけて設けられている。
板ばね60の上部には、ばね押えブラケット70が配置される。ばね押えブラケット70は、アルミ等の金属製板材よりなる。ばね押えブラケット70は、平面視においてX方向に延びる長方形の板状をなす。
図1に示すように、ばね押えブラケット70の下面において締結用ボス71a〜71fが一体形成されている。詳しくは、長方形の板状をなすばね押えブラケット70は長辺がX方向に延び、半導体モジュール30,31,32がX方向に並べられるが、一端側の半導体モジュール30に対応する部位よりも外側に締結用ボス71aが突設されているとともに他端側の半導体モジュール32に対応する部位よりも外側に締結用ボス71bが突設されている。さらに、ばね押えブラケット70の下面において半導体モジュール30に対応する部位と半導体モジュール31に対応する部位との間に締結用ボス71c,71dがY方向に離間して突設されている。また、ばね押えブラケット70の下面において半導体モジュール31に対応する部位と半導体モジュール32に対応する部位との間に締結用ボス71e,71fがY方向に離間して突設されている。各締結用ボス71a〜71fは円筒状をなし、各締結用ボス71a〜71fの先端はヒートシンク20に接触する。
図2(b)に示すように、ばね押えブラケット70の締結用ボス(円筒状突起)71a〜71fを貫通するねじ80がヒートシンク20(着座面23a〜23f)に螺入され、これによりばね押えブラケット70がヒートシンク20に固定されている。
半導体モジュール30,31,32の上部に載置される板ばね60は、ばね押えブラケット70がヒートシンク20に締結固定されることにより、上方から押し付けられ、変形させられる。これにより、各半導体モジュール30,31,32は、板ばね60における下方への付勢力によって下方に押し付けられることで、固定される。
ばね押えブラケット70の上部には、図2に示すように、制御用回路基板90が配置される。図1に示すように、ばね押えブラケット70の上面には複数の柱部72が形成され、複数の柱部72の上に制御用回路基板90が載置される。制御用回路基板90を貫通するねじ100をばね押えブラケット70の柱部72に螺入することにより制御用回路基板90がばね押えブラケット70に締結固定される。また、制御用回路基板90は、各半導体モジュール30,31,32の制御信号用ピン(図示略)と電気的に接続される。
半導体装置10は、ヒートシンク20、3個の半導体モジュール30,31,32、板ばね60、ばね押えブラケット70、および制御用回路基板90の順に積層するように組み付けられる。そして、板ばね60により、各半導体モジュール30,31,32がヒートシンク20の上面に圧接された状態で固定される。また、ヒートシンク20により、各半導体モジュール30,31,32が冷却される。
図2,3に示すように、半導体モジュール30の放熱用金属板37とヒートシンク20の上面との間において、放熱グリス40が平面視で四角形状に充填されている。同様に、半導体モジュール31の放熱用金属板37とヒートシンク20の上面との間において、放熱グリス41が平面視で四角形状に充填されている。半導体モジュール32の放熱用金属板37とヒートシンク20の上面との間において、放熱グリス42が平面視で四角形状に充填されている。
放熱グリス40,41,42は、熱伝導性に優れた金属粒子よりなるフィラー45(図6参照)を有し、粘性を持たせるためのシリコーングリスにフィラー45が分散している。フィラー45の粒径は例えば40〜80μm程度である。ヒートシンク20に対し半導体モジュール30,31,32を組み付けた状態においては、図6に示すように、各フィラー45が互いに接触することによりフィラー45を通した伝熱経路が形成される。この放熱グリス40,41,42においてフィラー45の接触により形成された伝熱経路を通して半導体モジュール30,31,32で発生した熱がヒートシンク20に伝わる。
図2,3に示すように、シール部材50は、四角環状をなし、弾性および通気性を有し、半導体モジュール30とヒートシンク20との間において放熱グリス40の充填部を囲うように配置されている。同様に、シール部材51は、四角環状をなし、弾性および通気性を有し、半導体モジュール31とヒートシンク20との間において放熱グリス41の充填部を囲うように配置されている。シール部材52は、四角環状をなし、弾性および通気性を有し、半導体モジュール32とヒートシンク20との間において放熱グリス42の充填部を囲うように配置されている。
シール部材50,51,52は、外形が四角形のシート材の中央部分を四角形状にくり抜いた形状をなしている。また、四角環状のシール部材50,51,52は全ての部位が通気性を有している。そして、板ばね60により、半導体モジュール30,31,32が放熱グリス40,41,42およびシール部材50,51,52を介してヒートシンク20へ押圧される。
また、シール部材50,51,52は、放熱グリス40,41,42のフィラー径より小さい通気孔55(図5(c)参照)を有する。詳しくは、シール部材50,51,52は、樹脂を母材して連続気泡体よりなる。よって、空気は通気孔55を通過できるが、放熱グリス40,41,42のフィラー45は通気孔55を通過できない。また、放熱グリス40,41,42の油分(シリコーングリス成分)は通気孔55を通ることができないようになっている。
次に、このように構成した半導体装置10の作用を説明する。
半導体装置の組付時において、図4に示すように、半導体モジュール30,31,32の裏面において放熱用金属板37に放熱グリス40,41,42を四角形状に塗布する。さらに、半導体モジュール30,31,32の裏面において放熱グリス40,41,42の塗布部の周囲を囲うように環状のシール部材50,51,52を貼り付ける。
そして、ヒートシンク20の上に半導体モジュール30,31,32を、裏面、即ち、放熱グリス40,41,42の塗布面およびシール部材50,51,52の貼付面が下になるようにして載置する。
引き続き、半導体モジュール30,31,32の上に板ばね60、ばね押えブラケット70を配してねじ80によりばね押えブラケット70をヒートシンク20に締結する。これにより、ばね荷重が発生し、板ばね60により半導体モジュール30,31,32の裏面(放熱用金属板37側)が放熱グリス40,41,42およびシール部材50,51,52を介してヒートシンク20へ押圧される。組み付け後のシール部材50,51,52の厚さは、例えば0.05mm程度である。
このようにして、放熱グリス40,41,42およびシール部材50,51,52が半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間に位置する状態で半導体モジュール30,31,32をヒートシンク20に押圧するように板ばね60を配置する。
半導体モジュール30,31,32のヒートシンク20への組み付け時の半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間における放熱グリス40,41,42の挙動について詳しく説明する。
図5(a)に示すように、半導体モジュール30,31,32の下面の放熱グリス40,41,42がヒートシンク20の上面から離間している状態では、半導体モジュール30,31,32の下面において放熱グリス40,41,42の外周面から所定の距離L1だけ離間してシール部材50,51,52が位置している。
図5(a)の状態から半導体モジュール30,31,32が下動すると放熱グリス40,41,42がヒートシンク20の上面と接触する。半導体モジュール30,31,32が更に下動すると、図5(b)に示すように、半導体モジュール30,31,32の下面において放熱グリス40,41,42が外側に広がる。広がった放熱グリス40,41,42はシール部材50,51,52に堰き止められる。また、放熱グリス40,41,42がシール部材50,51,52に堰き止められるとき、シール部材50,51,52との間に閉じられた空間Rができる。そして、更なる半導体モジュール30,31,32の下動に伴い放熱グリス40,41,42が外側に広がり、シール部材50,51,52との間に閉じられた空間Rが狭くなり内部の空気が加圧される。シール部材50,51,52との間に閉じられた空間Rが狭くなることに伴い内部の空気はシール部材50,51,52の通気孔55を通して外部に抜ける(逃がされる)。
その結果、図5(c)に示すように、半導体モジュール30,31,32がヒートシンク20に組み付けられたときには、半導体モジュール30,31,32の下面において放熱グリス40,41,42とシール部材50,51,52との間においては空気(空気溜まり;ボイド)が無い状態となる。
このように、組付時に半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間において放熱グリス40,41,42が広がったときにシール部材50,51,52にて堰き止められるとともに放熱グリス40,41,42とシール部材50,51,52との間に閉じ込められた空気(ボイド)をシール部材50,51,52を通して抜くことができる。よって、組付時に半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間において空気(ボイド)が残ることなく放熱グリス40,41,42を充填することができる。
半導体装置10において半導体モジュール30,31,32の駆動に伴い半導体モジュール30,31,32は発熱する。この熱は裏面の放熱用金属板37から放熱グリス40,41,42を介してヒートシンク20に逃がされる。
このようにして、放熱グリス40,41,42での空気(ボイド)の取り込みが抑制され、半導体モジュール30,31,32の下面とヒートシンク20との間の放熱性能の低下を防止することができ、熱的信頼性向上に寄与する。
また、放熱グリス40,41,42のフィラー45はシール部材50,51,52の通気孔55を通ることができず放熱グリス40,41,42内にフィラー45が残ることにより熱抵抗が悪化することを防止できる。
また、シール部材50,51,52が弾性を有するので、熱サイクルにより半導体モジュール30,31,32が変形(反り等)したときにもシール部材50,51,52で変形を吸収することができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)半導体装置の構成として、半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間において放熱グリス40,41,42の充填部を囲う通気性を有するシール部材50,51,52を備える。よって、組付時に半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間において放熱グリス40,41,42が広がったときに放熱グリス40,41,42とシール部材50,51,52との間に閉じ込められた空気をシール部材50,51,52を通して抜くことができる。よって、組付時に半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間において空気が残ることなく放熱グリス40,41,42を充填することができる。
(2)シール部材50,51,52は、放熱グリス40,41,42のフィラー径より小さい通気孔55を有する。この場合、通気性に優れるとともに放熱グリス40,41,42のフィラー45がシール部材50,51,52を通して排出されるのを防止することができる。
(3)従来、半導体モジュールを使用する際、放熱性を確保するために放熱グリスを充填し、熱を、放熱グリスを介して冷却器へ逃がす。この場合、温度変化により半導体モジュールが変形し、放熱グリスを排出してしまう。この温度履歴の繰り返しにより熱抵抗が悪化してしまうので、粘度の高い放熱グリスを使用する必要があり、作業性、コストに影響する。
本実施形態では、半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間において放熱グリス40,41,42の周りを囲うように通気性を有するシール部材50,51,52を設けて、半導体モジュール30,31,32の反り等の変形による放熱グリス40,41,42の排出を防止することが可能となる。これにより熱抵抗の悪化を防止でき、低粘度の放熱グリスを使用することが可能になり、作業性(塗布)を改善できるとともに、コスト低減が図られる。また、シール部材50,51,52は通気性を有することから半導体モジュール30,31,32の反り等の変形に伴ってシール部材50,51,52に対し空気を通過させることにより気泡が混入することを抑制できる。
(4)半導体装置の組付方法として、第1工程と第2工程とを有する。第1工程では、半導体モジュール30,31,32に対し、放熱グリス40,41,42を塗布するとともに放熱グリス40,41,42の塗布部を囲うように通気性を有するシール部材50,51,52を配置する。第2工程では、第1工程後において放熱グリス40,41,42およびシール部材50,51,52が半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間に位置する状態で半導体モジュール30,31,32をヒートシンク20に押圧するように板ばね60を配置する。第2工程において、半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間において放熱グリス40,41,42が広がったときに放熱グリス40,41,42とシール部材50,51,52との間に閉じ込められた空気をシール部材50,51,52を通して抜くことができる。よって、組付時に半導体モジュール30,31,32とヒートシンク20との間において空気が残ることなく放熱グリス40,41,42を充填することができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・放熱グリス40,41,42の油分(シリコーングリス成分)はシール部材50,51,52の通気孔55を通ることができる構成としてもよい。この場合、ヒートシンク20に対し半導体モジュール30,31,32を組み付けた後において、放熱グリス40,41,42の油分(シリコーングリス成分)がシール部材50,51,52を通して抜けたとしても図6に示すようにフィラー45同士がつながっているので熱抵抗が悪化することはない。
・シール部材50,51,52は、通気性を有する部位は全体でなくてもよく、空気溜まりが発生しやすい角部のみに通気性を持たせてもよい。
・冷却器としてヒートシンク20を使用しているが、放熱板(ブロック)、ケース一体型フィン等でもよいし、空冷式のヒートシンク20に代わり水冷式の冷却器を用いてもよい。
・ばね押えブラケット70はヒートシンク20に締結固定したが、これに限るものではない。例えば、冷却器をケースに固定し、当該ケースにばね押えブラケット70を固定してもよい。
・ばね押えブラケット70の固定方法としてねじ止めしたが、カシメ等により固定してもよい。
・前述の実施形態では半導体モジュールは3個図示されているが、その数量については、半導体装置の仕様(用途)に応じて適宜変更するものとする。
・冷却器はアルミ以外にも例えばセラミックス製でもよい。
・フィラーがシール部材の外へ出ないことが好ましいが、放熱に支障がない程度にフィラーがシール部材より外に出てもよい。シール部材の通気孔について、放熱グリスのフィラー径より大きくても、グリスの粘性や通気孔を通過する際の抵抗によって、フィラーが実質的にシール部材より外に出なければ良い。また、押圧手段でシール部材が押し潰されることで通気孔が実質的に小さくして、フィラーがシール部材より外に出難くなるようにしても良い。
10…半導体装置、20…ヒートシンク、30…半導体モジュール、31…半導体モジュール、32…半導体モジュール、40…放熱グリス、41…放熱グリス、42…放熱グリス、50…シール部材、51…シール部材、52…シール部材、55…通気孔、60…板ばね。

Claims (4)

  1. 半導体モジュールと、
    前記半導体モジュールを冷却するための冷却器と、
    前記半導体モジュールと前記冷却器との間において充填された放熱グリスと、
    前記半導体モジュールと前記冷却器との間において前記放熱グリスの充填部を囲う通気性を有するシール部材と、
    前記半導体モジュールを前記放熱グリスおよびシール部材を介して前記冷却器に押圧する押圧手段と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記シール部材は、前記放熱グリスのフィラー径より小さい通気孔を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 半導体モジュールと、
    前記半導体モジュールを冷却するための冷却器と、
    前記半導体モジュールを前記冷却器に押圧するための押圧手段と、
    を備える半導体装置の組付方法であって、
    前記半導体モジュールに対し、放熱グリスを塗布するとともに当該放熱グリスの塗布部を囲うように通気性を有するシール部材を配置する第1工程と、
    前記第1工程後において前記放熱グリスおよびシール部材が前記半導体モジュールと前記冷却器との間に位置する状態で前記半導体モジュールを前記冷却器に押圧するように押圧手段を配置する第2工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の組付方法。
  4. 前記シール部材は、前記放熱グリスのフィラー径より小さい通気孔を有することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の組付方法。
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