JP2015114622A - 光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円周方向に多数の平行溝17が形成された溝ロール18と表面が滑らかな平ロール20との間に、透明板材28を通して、対向する溝側面が平行で溝底が平坦な多数の平行溝17aを透明板材28の一面に形成する第1工程と、平行溝17aの対向する溝側面にのみ光反射面を形成する鏡面処理をして光反射部12を形成する第2工程と、平行溝17aが一面に形成された透明板材16aを2つ用意し、それぞれの平行溝17aを直交させた状態で2つの透明板材16aを重合する第3工程とを有する。
【選択図】図1
Description
そこで、本発明者は、特許文献2に記載のような光学結像方法(装置)を完成した。この光学結像装置100を図8、図9に示すが、この光学結像装置100は透明平板101、102の内部に、透明平板101、102の一方側の面に垂直に多数かつ帯状の平面光反射部103、104を並べて形成した第1及び第2の光制御パネル105、106を用い、第1及び第2の光制御パネル105、106のそれぞれの一面側を、それぞれの平面光反射部103、104を直交させた状態で向かい合わせて構成されている。
また、積層体をスライスして製造するので、切断面を再度研磨する必要があり、細かいピッチで交差する2つの鏡面素子(平面光反射部)を有する光制御パネルを大量に製造することは困難であった。
円周方向に多数の平行溝が形成された溝ロールと表面が滑らかな平ロールとの間に、押圧変形性を有する透明板材を通して、対向する溝側面が平行で溝底が平坦な多数の平行溝を前記透明板材の一面に形成する第1工程と、
前記透明板材の平行溝の対向する溝側面にのみ光反射面を形成する鏡面処理をして前記光反射部を形成する第2工程と、
前記平行溝が一面に形成された前記透明板材を2つ用意し、それぞれの前記平行溝を直交させた状態で前記2つの透明板材を重合する第3工程とを有し、
前記第1工程、前記第2工程及び前記第3工程を順次、又は前記第1工程、前記第3工程及び前記第2工程を順次行う。
円周方向に側面が平行な多数の平行溝が形成された溝ロールと表面が滑らかな平ロールとを組み合わせた第1のロール群を用いて、押圧変形性を有する透明板材の一面に多数の溝底が平坦な第1の平行溝を形成する第1工程と、
前記第1の平行溝が形成された前記透明板材を90度向きを変えて、前記第1のロール群又は同一構成の第2のロール群に通して、前記透明板材の他面に前記第1の平行溝とは直交する多数の溝底が平坦な第2の平行溝を形成する第2工程と、
前記第1、第2の平行溝の溝側面のみに光反射面を形成して前記光反射部をそれぞれ形成する第3工程とを有する。
円周方向に平行な多数の平行溝が形成された横溝ロールと表面が滑らかな平ロールとを組み合わせた第1のロール群と、軸心方向に平行な多数の平行溝が形成された縦溝ロールと、表面が滑らかな平ロールとを組み合わせた第2のロール群を直列に配置する第1工程と、
押圧変形性を有する透明板材を、前記第1、第2のロール群に通過させ、前記透明板材の一面に多数の溝底が平坦な第1の平行溝を、前記透明板材の他面に前記第1の平行溝に直交する多数の溝底が平坦な第2の平行溝を形成する第2工程と、
前記第1、第2の平行溝の溝側面のみに光反射面を形成する鏡面処理を行って、前記光反射部をそれぞれ形成する第3工程とを有する。
それぞれの溝側面が平行な多数の縦溝が形成された第1の金型と、それぞれの溝側面が平行な多数の横溝が形成された第2の金型との間に、押圧変形性を有する透明板材を配置する第1工程と、
前記第1の金型及び前記第2の金型で前記透明板材を押圧して、該透明板材の一面に多数の第1の平行溝を、該透明板材の他面に溝底が平坦な前記第1の平行溝と直交する多数の溝底が平坦な第2の平行溝を形成する第2工程と、
前記第1、第2の平行溝の溝側面のみに光反射面を形成する鏡面処理を行って、前記光反射部をそれぞれ形成する第3工程とを有する。
前記透明板材の一方の片面側に形成された隣り合う平行溝を形成する土手部の表面、及び該平行溝の溝底を紫外線照射剥離樹脂で覆うA工程と、
前記紫外線照射剥離樹脂で前記土手部の表面及び前記溝底が覆われた前記透明板材の表面に前記光反射面を形成する金属蒸着を行うB工程と、
前記透明板材に他方の片面側から紫外線を照射して、前記透明板材の表面に付着している前記紫外線照射剥離樹脂を除去するC工程とを、前記第1、第2の平行溝に対して施工するのが好ましい。
ここで、直線状の平行溝が形成された透明板材を加工光学材と称する。この加工光学材は一面のみに平行溝が形成された片面加工光学材と、一面及び他面に直交する平行溝が形成された両面加工光学材がある。
円周方向に所定のピッチで多数の平行溝17が形成された溝ロール18と円周面19が滑らかな平ロール20とを用意する。平行配置される溝ロール18と平ロール20は両端を強固な軸受で回転可能に支持され、それぞれ図示しない回転駆動源に連結されて、外周面速度を合わせて一定方向(例えば、溝ロール18が時計回り、平ロール20が反時計回り)に回転駆動される。
平ロール20の表面も超平面(表面粗度Raが50nm以下、以下の実施の形態においても同じ)に研磨されているのがよい。
透明板材28として合成樹脂を使用することもできるが、この場合、合成樹脂と溝ロール18及び平ロール20の温度を一定範囲に合わせておくのがよい。
また、溝ロール18及び平ロール20の材質はステンレス、鉄、その他の鉄合金、ニッケル、ニッケル合金、銅、銅合金等とするのが安価で済むが、熱膨張係数の小さいアンバー等を使用するのが好ましい。また、溝ロール18の内部に熱媒を入れて一定温度に保持することも好ましい。以上の処理によって、片面加工光学材16aが形成される。
この透明板材30に平行溝31を形成する手段として、第1の実施の形態に使用した溝ロール18と平ロール20(組み合わせて第1のロール群とする)を同一の条件で使用する。但し、溝ロール18の外周面27と平ロール20の外周面(円周面19)の間隔は、基部32の厚みをtとし平行溝31の深さをhとした場合、h+tとする。勿論、透明板材30はこの要件に合うものを使用するが、溝ロール18と平ロール20とで透明板材30を挟むと、平行溝17の部分だけ材料(透明板材)が逃げるので、材料逃げを考慮して透明板材30の厚みを決定するのが好ましい。
この状態で、平行溝31が形成された透明板材30を90度向きを変え、かつ反転して、再度溝ロール18と平ロール20(第1のロール群と同一構成の第2のロール群)との間を通過させ、平行溝31とは直交し、溝底が平坦な多数の平行溝34(第2の平行溝)を透明板材30の他面に形成する。
透明板材30をガラスとして高温で再度透明板材30を溝ロール18と平ロール20の間に通すと一面に形成された平行溝31が変形することがあるので、先に形成された平行溝31内に後工程で取外し可能な充填材(即ち、材料、例えば、断面矩形の超平面処理された金属ロッド)を入れて、平行溝34の形成を行うのが好ましい(以下の実施の形態においても同様)。
両面に直交する平行溝31、34を形成した後、透明板材30に紫外線を照射して紫外線照射剥離樹脂の剥離を行う。これによって、一面に縦方向に平行溝31が他面に横方向に平行溝34が形成された両面加工光学材30aが形成される。
透明板材36の一面及び他面への成形手段として、直列配置された第1のロール群37と第2のロール群38を用いる。第1のロール群37として、円周方向に溝側面が平行な多数の平行溝39が形成された溝ロール(横溝ロール)40と表面が滑らかな平ロール41とを組み合わせる。溝ロール40と平ロール41の外周面の距離は、基部22の厚みtと溝の深さhを合計した距離としておく。
透明板材36、第1、第2のロール群37、38を所定温度に加熱し、透明板材36を第1、第2のロール群37、38を通過させることによって一面及び他面に直交する第1、第2の平行溝が転写された両面加工光学材47が形成される。
この実施の形態では、ロールは使用せず、それぞれの溝側面が平行な多数の縦溝50が形成された第1の金型51と、それぞれの溝側面が平行な多数の横溝52が形成された第2の金型53を用意する。なお、縦溝50及び横溝52は原則直交し、同一幅、同一ピッチ、同一深さの溝を有している(以下の実施の形態においても原則同様)。
まず、第1の実施の形態に係る光制御パネルの製造方法によって製造された片面加工光学材(単に加工光学材ともいう)16aを使用した光学結像装置10を製造する場合について説明する。
図5(C)に示す加工光学材16aにおいては、角溝60の 溝側面67、68に蒸着によって形成された金属反射面(鏡面、即ち光反射面)73、74が残る。角溝60の部分は空間となっているので、必要な場合は、内部に加工光学材16aと同一又は近似した屈折率を有する透明樹脂76(透明物質の一例)を充填する。この場合、充填した透明樹脂76の露出面に凹凸がある場合には、再度表面の研磨加工を行ってもよい。
これによって図5(D)に示すような第1、第2の光制御パネル15、16が形成できる。この第1、第2の光制御パネル15、16は直交する光反射部12、13を有しているので、光学結像装置10が形成され、物体の立体像が再生できる。
また、2つの透明板材(加工光学材)を重合する工程の後に、溝側面に光反射面を形成する鏡面処理(例えば、蒸着)を行ってもよい。
次に、図7(C)に示すように、両面加工光学材30aの他方から紫外線を照射する。両面加工光学材30aは透明であるので、土手部79の表面80と溝底81に塗布した紫外線照射剥離樹脂83、84は剥がれる。
図7(D)に示すように、溝側面77、78に形成された金属層86のみ残り、これが光反射部12となる。
以上の処理によって、両面加工光学材30aの両面に直交する光反射部12、13を形成することができ、そのまま光学結像装置として使用できる。
なお、板状光学材(透明板材)はモールド型によって加工できる固形状又はゲル状物であってもよい。
Claims (11)
- 帯状の光反射部が一面に対して一定角度で多数平行配置された2つの光制御パネルを用い、該2つの光制御パネルの、それぞれの前記光反射部が直交状態で当接又は一定の隙間を設けて配置して形成される光学結像装置に用いる光制御パネルの製造方法であって、
円周方向に多数の平行溝が形成された溝ロールと表面が滑らかな平ロールとの間に、押圧変形性を有する透明板材を通して、対向する溝側面が平行で溝底が平坦な多数の平行溝を前記透明板材の一面に形成する第1工程と、
前記透明板材の平行溝の対向する溝側面にのみ光反射面を形成する鏡面処理をして前記光反射部を形成する第2工程と、
前記平行溝が一面に形成された前記透明板材を2つ用意し、それぞれの前記平行溝を直交させた状態で前記2つの透明板材を重合する第3工程とを有し、
前記第1工程、前記第2工程及び前記第3工程を順次、又は前記第1工程、前記第3工程及び前記第2工程を順次行うことを特徴とする光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法。 - 請求項1記載の光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法において、前記鏡面処理を終えた前記平行溝には透明物質が充填されていることを特徴とする光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法。
- 帯状の光反射部が一面に対して一定角度で多数平行配置された2つの光制御パネルを用い、該2つの光制御パネルの、それぞれの前記光反射部が直交状態で当接又は一定の隙間を設けて配置して形成される光学結像装置に用いる光制御パネルの製造方法であって、
円周方向に側面が平行な多数の平行溝が形成された溝ロールと表面が滑らかな平ロールとを組み合わせた第1のロール群を用いて、押圧変形性を有する透明板材の一面に多数の溝底が平坦な第1の平行溝を形成する第1工程と、
前記第1の平行溝が形成された前記透明板材を90度向きを変えて、前記第1のロール群又は同一構成の第2のロール群に通して、前記透明板材の他面に前記第1の平行溝とは直交する多数の溝底が平坦な第2の平行溝を形成する第2工程と、
前記第1、第2の平行溝の溝側面のみに光反射面を形成して前記光反射部をそれぞれ形成する第3工程とを有することを特徴とする光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法。 - 帯状の光反射部が一面に対して一定角度で多数平行配置された2つの光制御パネルを用い、該2つの光制御パネルの、それぞれの前記光反射部が直交状態で当接又は一定の隙間を設けて配置して形成される光学結像装置に用いる光制御パネルの製造方法であって、
円周方向に平行な多数の平行溝が形成された横溝ロールと表面が滑らかな平ロールとを組み合わせた第1のロール群と、軸心方向に平行な多数の平行溝が形成された縦溝ロールと、表面が滑らかな平ロールとを組み合わせた第2のロール群を直列に配置する第1工程と、
押圧変形性を有する透明板材を、前記第1、第2のロール群に通過させ、前記透明板材の一面に多数の溝底が平坦な第1の平行溝を、前記透明板材の他面に前記第1の平行溝に直交する多数の溝底が平坦な第2の平行溝を形成する第2工程と、
前記第1、第2の平行溝の溝側面のみに光反射面を形成する鏡面処理を行って、前記光反射部をそれぞれ形成する第3工程とを有することを特徴とする光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法。 - 請求項4記載の光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法において、前記第2工程で、先に形成された前記第1又は第2の平行溝に後工程で除去可能な材料を充填した後、残りの前記第1又は第2の平行溝の形成を行うことを特徴とする光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法。
- 帯状の光反射部が一面に対して一定角度で多数平行配置された2つの光制御パネルを用い、該2つの光制御パネルの、それぞれの前記光反射部が直交状態で当接又は一定の隙間を設けて配置して形成される光学結像装置に用いる光制御パネルの製造方法であって、
それぞれの溝側面が平行な多数の縦溝が形成された第1の金型と、それぞれの溝側面が平行な多数の横溝が形成された第2の金型との間に、押圧変形性を有する透明板材を配置する第1工程と、
前記第1の金型及び前記第2の金型で前記透明板材を押圧して、該透明板材の一面に多数の第1の平行溝を、該透明板材の他面に溝底が平坦な前記第1の平行溝と直交する多数の溝底が平坦な第2の平行溝を形成する第2工程と、
前記第1、第2の平行溝の溝側面のみに光反射面を形成する鏡面処理を行って、前記光反射部をそれぞれ形成する第3工程とを有することを特徴とする光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法。 - 請求項3〜6のいずれか1記載の光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法において、前記第1、第2の平行溝の溝側面及び溝底及び土手部の表面は、表面粗度Raが50nm以下の超平面であることを特徴とする光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法。
- 請求項3〜7のいずれか1記載の光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法において、前記第3工程は、
前記透明板材の一方の片面側に形成された隣り合う平行溝を形成する土手部の表面、及び該平行溝の溝底を紫外線照射剥離樹脂で覆うA工程と、
前記紫外線照射剥離樹脂で前記土手部の表面及び前記溝底が覆われた前記透明板材の表面に前記光反射面を形成する金属蒸着を行うB工程と、
前記透明板材に他方の片面側から紫外線を照射して、前記透明板材の表面に付着している前記紫外線照射剥離樹脂を除去するC工程とを、前記第1、第2の平行溝に対して施工することを特徴とする光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法。 - 請求項8記載の光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法において、前記A工程で前記紫外線照射剥離樹脂はインクジェットプリンター法によって、前記土手部の表面及び前記溝底のみに選択的に塗布されていることを特徴とする光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法。
- 請求項3〜9のいずれか1記載の光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法において、前記第1、第2の平行溝は、溝深さが溝幅の0.2〜5倍の範囲にあって、前記第1、第2の平行溝のピッチは溝幅の1.2〜4倍の範囲にあることを特徴とする光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法。
- 請求項1〜10のいずれか1記載の光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法において、前記透明板材は、加熱されたガラス又は加熱された透明プラスチックによって形成されることを特徴とする光学結像装置に使用する光制御パネルの製造方法。
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