JP2015110851A - 圧縮耐久性に優れた網状構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】750N定荷重繰返し圧縮残留歪みが15%以下であり、750N定荷重繰返し圧縮後の40%硬度保持率が55%以上を有する、繰返し圧縮特性に優れた網状構造体を提供すること。
【解決手段】ポリエステル系熱可塑性エラストマーからなる連続線状体を曲がりくねらせランダムループを形成し、夫々のループを互いに溶融状態で接触せしめた三次元ランダムループ接合構造からなる網状構造体であって、連続線状体の繊維径が0.1mm以上3.0mm以下、網状構造体の表層部の繊維径が内層部の繊維経の1.05倍以上、見かけ密度が0.01g/cm以上0.20g/cm以下、750N定荷重繰返し圧縮残留歪みが15%以下、750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率が55%以上である網状構造体。
【選択図】なし

Description

本発明は、繰返し圧縮耐久性に優れた、オフィスチェア、家具、ソファー、ベッド等寝具、電車・自動車・二輪車・チャイルドシート・ベビーカー等の車両用座席等に用いられるクッション材、フロアーマットや衝突や挟まれ防止部材等の衝撃吸収用のマット等に好適な網状構造体に関するものである。
現在、家具、ベッド等寝具、電車・自動車・二輪車等の車両用座席に用いられるクッション材として、発泡−架橋型ウレタンが広く使われている。
発泡−架橋型ウレタンはクッション材としての耐久性は良好だが、透湿透水性や通気性に劣り、蓄熱性があるため蒸れやすいという問題点がある。さらに、熱可塑性で無いためリサイクルが困難であり、そのため焼却処分される場合は焼却炉の損傷が大きくなり、有毒ガス除去に経費が掛かるなどの問題点が指摘されている。そこで埋め立て処分されることが多いが、地盤の安定化が困難なため埋め立て場所が限定され、経費も高くなる問題点もある。また、加工性は優れるが製造中に使用される薬品の公害問題やフォーム後の残留薬品やそれに伴う臭気など種々の問題が指摘されている。
特許文献1および2には、網状構造体が開示されている。これは、上述した発泡−架橋型ウレタンに由来する諸問題を解決でき、クッション性能にも優れているものである。しかし、繰返し圧縮耐久特性は、50%定変位の繰返し圧縮残留歪が優れているのにすぎず、50%繰返し圧縮後の50%圧縮時硬度保持率は83%程度であり、繰返し使用後の硬度が低くなるという課題があった。
従来は、繰返し圧縮残留歪みが小さければ耐久性能として十分と認識されていた。しかし、近年では、繰返し圧縮耐久性に対する要求が高まっており、50%定変位繰返し圧縮耐久性という評価方法よりも、人間の体重約76kgに相当する750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率が重視されてきており、この定荷重繰返し圧縮耐久性を高める要求が高まっている。従来の網状構造体は、750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率は50%程度しかなく、この改善が望まれていた。しかしながら、従来の知られている網状構造体では、定荷重繰返し圧縮後の硬度保持率が高い網状構造体を得ることは困難であった。
特許文献3に、異繊度網状構造体及びその製法が開示されている。これは、表面層と基本層において、丸断面の断面二次モーメントの比を用いて繊度差を規定し、表面に繊維径が細いソフト層と、基本層に耐久性を担う繊維径が太い内層を設けることによってクッション性と耐久性を改善させている。これらの製法においては、従来の50%定変位繰返し圧縮性においては優れたものであったが、本特許の目標とするさらに厳しい750N定荷重繰返し圧縮耐久性には、必ずしも優れておらず、本特許の範囲を達成することは困難であった。
特開平7−68061号公報 特開2004−244740号公報 特開平7−189105号公報
本発明の目的は、上記の従来の問題点を解決することにあり、750N定荷重繰返し圧縮残留歪みが15%以下であり、750N定荷重繰返し圧縮後の40%硬度保持率が55%以上を有する、繰返し圧縮特性に優れた網状構造体を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、硬度保持率と厚み保持率に優れた繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体を発明するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)ポリエステル系熱可塑性エラストマーからなる連続線状体を曲がりくねらせランダムループを形成し、夫々のループを互いに溶融状態で接触せしめた三次元ランダムループ接合構造からなる網状構造体であって、連続線状体の繊維径が0.1mm以上3.0mm以下、網状構造体の表層部の繊維径が内層部の繊維経の1.05倍以上、見かけ密度が0.01g/cm以上0.20g/cm以下、750N定荷重繰返し圧縮残留歪みが15%以下、750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率が55%以上である網状構造体。
(2)750N定荷重繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率が70%以上である(1)に記載の網状構造体。
(3)圧縮たわみ係数が2.5以上である(1)または(2)に記載の網状構造体。
(4)網状構造体の厚みが10mm以上300mm以下である(1)〜(3)のいずれかに記載の網状構造体。
本発明による網状構造体は、定荷重繰返し圧縮残留歪みが小さく、硬度保持率が優れており、繰返し使用しても座り心地が変化しにくく、繰返し圧縮耐久性に優れた特徴を有する網状構造体を提供できる。この優れた繰返し圧縮耐久性により、オフィスチェア、家具、ソファー、ベッド等の寝具、電車や車などの車両用座席等に用いられる繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体クッションを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、熱可塑性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリアルキレンジオールをソフトセグメントとするポリエステルエーテルブロック共重合体、または、脂肪族ポリエステルをソフトセグメントとするポリエステルエステルブロック共重合体が例示できる。
ポリエステルエーテルブロック共重合体のより具体的な事例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、琥珀酸、アジピン酸、セバシン酸ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸または、これらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸の少なくとも1種と、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール等の脂肪族ジオール、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール、またはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジオール成分の少なくとも1種、および数平均分子量が約300以上5000以下のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体からなるグリコール等のポリアルキレンジオールのうち少なくとも1種から構成される三元ブロック共重合体である。
ポリエステルエステルブロック共重合体としては、上記ジカルボン酸とジオール及び数平均分子量が約300以上5000以下のポリラクトン等のポリエステルジオールのうち少なくとも各1種から構成される三元ブロック共重合体である。熱接着性、耐加水分解性、伸縮性、耐熱性等を考慮すると、ジカルボン酸としてはテレフタル酸、または、及びナフタレン2,6−ジカルボン酸、ジオール成分としては1,4−ブタンジオール、ポリアルキレンジオールとしてはポリテトラメチレングリコールの3元ブロック共重合体または、ポリエステルジオールとしてポリラクトンの3元ブロック共重合体が特に好ましい。特殊な例では、ポリシロキサン系のソフトセグメントを導入したものも使うことができる。
また、上記ポリエステル系熱可塑性エラストマーに非エラストマー成分をブレンドしたもの、共重合したもの、ポリオレフィン系成分をソフトセグメントにしたもの等も本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマーに包含される。これらのポリエステル系エラストマーは単独又は2種類以上混合して用いてもよい。必要に応じ、酸化防止剤や耐光剤等を添加して耐久性を向上させることができる。また、耐熱耐久性や耐へたり性を向上させるために、熱可塑性樹脂の分子量を上げることも効果的である。
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマーの融点は耐熱耐久性が保持できる140℃以上が好ましく、160℃以上のものを用いると耐熱耐久性が向上するのでより好ましい。
本発明の目的である網状構造体の繰返し圧縮耐久性を実現するために、ポリエステル系熱可塑性エラストマーのソフトセグメント含有量は好ましくは15重量%以上、より好ましくは25重量%以上であり、さらに好ましくは30重量%以上であり、特に好ましくは40重量%以上であり、硬度確保と耐熱耐へたり性からは80重量%以下が好ましく、より好ましくは70重量%以下である。
本発明の繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体を構成するポリエステル系熱可塑性エラストマーからなる成分は、示差走査型熱量計にて測定した融解曲線において、融点以下に吸熱ピ−クを有することが好ましい。融点以下に吸熱ピークを有するものは、吸熱ピークを有しないものに比べて耐熱耐へたり性が著しく向上する。例えば、本発明の好ましいポリエステル系熱可塑性エラストマーとして、ハードセグメントの酸成分に剛直性のあるテレフタル酸やナフタレン2,6−ジカルボン酸などを90モル%以上含有するもの、より好ましくはテレフタル酸やナフタレン2,6−ジカルボン酸の含有量は95モル%以上、特に好ましくは100モル%とグリコ−ル成分をエステル交換後、必要な重合度まで重合し、次いで、ポリアルキレンジオ−ルとして、好ましくは平均分子量が500以上5000以下、より好ましくは700以上3000以下、さらに好ましくは800以上1800以下のポリテトラメチレングリコ−ルを好ましくは15重量%以上80重量%以下、より好ましくは25重量%以上70重量%以下、さらに好ましくは30重量%以上70重量%以下、特に好ましくは40重量%以上70重量%以下を共重合量させた場合、ハ−ドセグメントの酸成分に剛直性のあるテレフタル酸やナフタレン2,6−ジカルボン酸の含有量が多いとハ−ドセグメントの結晶性が向上し、塑性変形しにくく、かつ、耐熱耐へたり性が向上するが、溶融熱接着後さらに融点より少なくとも10℃以上低い温度でアニ−リング処理するとより耐熱耐へたり性が向上する。アニーリング処理は、融点より少なくとも10℃以上低い温度でサンプルを熱処理することができれば良いが、圧縮歪みを付与することでさらに耐熱耐へたり性が向上する。このような処理をしたクッション層を示差走査型熱量計で測定した融解曲線に室温以上融点以下の温度で吸熱ピークをより明確に発現する。なおアニ−リングしない場合は融解曲線に室温以上融点以下に吸熱ピ−クを明確に発現しない。このことから類推すると、アニーリングによってハードセグメントが再配列された準安定中間相を形成し、耐熱耐へたり性が向上しているのではないかとも考えられる。本発明における耐熱性向上効果の活用方法としては、ヒーターが用いられる車両用のクッションや床暖房された床の敷きマット等、比較的高温になり得る用途において、耐へたり性が良好となるため有用である。
本発明の網状構造体を構成する連続線状体の繊維径は、繊維径が小さいとクッション材として使用する際に必要な硬度が保てなくなり、逆に繊維径が大きすぎると硬くなり過ぎてしまうため、適正な範囲に設定する必要がある。繊維径は0.1mm以上3.0mm以下であり、好ましくは0.2mm以上2.5mm以下である。繊維径が0.1mm未満だと細すぎてしまい、緻密性やソフトな触感は良好となるが網状構造体として必要な硬度を確保することが困難となる恐れがある。繊維径が3.0mmを超えると網状構造体の硬度は十分に確保できるが、網状構造が粗くなり、他のクッション性能が劣る場合がある。
本発明の網状構造体はその表層部の繊維径が内層部の繊維径の1.05倍以上であり、好ましくは1.08倍以上であり、より好ましくは1.10倍以上である。表層部の繊維径が内層部の繊維径の1.05倍未満であると、必要とする表面剛性と表層接点強度を確保できず、クッション特性に必要な硬度保持率が安定的に達成できなくなる場合がある。表層部の繊維径の内層部の繊維経に対する比率の上限は特に規定しないが本発明においては1.25倍以下である。
本発明の網状構造体の見かけ密度は、0.01g/cm〜0.20g/cmであり、好ましくは0.02g/cm〜0.15g/cm、より好ましくは0.025g/cm〜0.12g/cmである。見かけ密度が0.01g/cmより小さいとクッション材として使用する際に必要な硬度が保てなくなり、逆に0.20g/cmを越えると硬くなり過ぎてしまいソフトな触感が得られるクッション材としては不適となる場合がある。
本発明の網状構造体の750N定荷重繰返し圧縮残留歪みは、15%以下であり、好ましくは10%以下である。750N定荷重繰返し圧縮残留歪みが15%を超えると、長期間使用すると網状構造体の厚みが低下してしまい、クッション材として好ましくない。なお、750N定荷重繰返し圧縮残留歪みの下限値は特に規定しないが、本発明で得られる網状構造体においては、0.1%以上である。
本発明の網状構造体の40%圧縮時硬度は、40N/φ200〜1000N/φ200が好ましい。40%圧縮時硬度が40N/φ200未満では底付き感を感じる場合があり、1000N/φ200を超えると硬すぎてクッション性を損なう場合がある。
本発明の網状構造体の750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率は、55%以上であり、好ましくは60%以上であり、より好ましくは65%以上である。750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率が55%未満では、長時間使用により、クッション材の硬さが低下してしまい、硬さが著しく変化したと感じる場合がある。750N定荷重繰返し圧縮後の40%硬度保持率の上限値は特に規定しないが、本発明で得られる網状構造体においては、95%以下である。
本発明の網状構造体の65%圧縮時硬度は、80N/φ200〜2000N/φ200が好ましい。65%圧縮時硬度が80N/φ200未満では底付き感を感じる場合があり、2000N/φ200を超えると硬すぎてクッション性を損なう場合がある。
本発明の網状構造体の750N定荷重繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率は、70%以上であり、好ましくは73%以上であり、より好ましくは75%以上である。750N定荷重繰返し圧縮後の65%硬度保持率が70%未満では、長時間使用により、クッション材の硬さが低下してしまい、底付き感を感じる場合がある。750N定荷重繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率の上限値は特に規定しないが、本発明で得られる網状構造体においては、99%以下である。
本発明の網状構造体の圧縮たわみ係数は、好ましくは2.5以上であり、より好ましくは2.8以上であり、さらに好ましくは3.0以上である。2.5以下では、クッション材としての座り心地や寝心地を損なう場合がある。圧縮たわみ係数の上限値は特に規定しないが、本発明で得られる網状構造体においては、8.0以下である。
本発明の網状構造体の厚みは、好ましくは10mm以上であり、より好ましくは20mm以上である。厚みが10mm未満ではクッション材に使用すると薄すぎてしまい底付き感が出てしまう場合がある。厚みの上限は製造装置の関係から、好ましくは300mm以下であり、より好ましくは200mm以下、さらに好ましくは120mm以下である。
本発明の網状構造体の25%圧縮時硬度は、10N/φ200〜600N/φ200が好ましい。25%圧縮時硬度が10N/φ200未満では底付き感を感じる場合があり、600N/φ200を超えると硬すぎてクッション性を損なう場合がある。
本発明の網状構造体の70℃圧縮残留歪は35%以下であることが好ましい。70℃圧縮残留歪が35%を超えるものにあっては、目的とするクッション材に使用する網状構造体としての特性が満たされない。なお、70℃圧縮残留歪の下限値は特に規定しないが、本発明で得られる網状構造体においては、0.1%以上である。
本発明の網状構造体は、750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率が55%以上、750N定荷重繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率が70%以上となる特性を有していることが好ましい。硬度保持率を上記範囲にすることで、長期間使用後の網状構造体の硬度変化が小さく、座り心地や寝心地の変化が少なく、長期間の快適な使用が可能な網状構造体がはじめて得られる。この750N定荷重繰返し圧縮試験は、これまで先行文献などで着目されていた50%定変位繰返し圧縮試験よりもさらに高い耐久性を評価する試験である。50%定変位繰返し圧縮試験は、圧縮量は処理開始から処理終了まで厚みの50%に固定されているが、750N定荷重繰返し圧縮耐久性試験の場合、例えば処理開始時点で荷重750Nが厚みの50%の変位に相当していたとしても、繰返し圧縮処理中硬度が低下していくので、処理終了時には圧縮量は厚みの50%を超えてしまい、試料が試験中に受ける変形量は50%定変位繰返し圧縮試験よりも大きくなるためである。
750N定荷重繰返し圧縮試験で硬度を保持する網状構造体を得るためには、外からかかる荷重(750N)を網状構造体の表層部で受け止め、表層面で荷重を分散し内層への負担を軽減すること、その表層面での荷重分散効果を定荷重繰返し圧縮試験中も持続させることが必要であることを本発明者らは見出した。前者は表層部と内層部で構造差を付与することで、後者は表層部に存在する連続線状体同士の接点強力を強くすることで、初めて解決できるものである。すなわち、これまで知られていた50%定変位繰返し圧縮歪の小さい網状構造体と本発明の網状構造体との違いは、本発明の網状構造体では、網状構造体を構成する連続線状体同士の融着をさらに強固なものとすることで、連続線状体同士の接点強度を強くすると同時に、網状構造体の表層部の繊維径を内層部の繊維径よりも高くし、表層部と内層部の構造差を付与し、連続線状の接点面積を大きくして網状構造体の表層部の接点強力を内層部よりも高め、繰返し圧縮処理中に発生する接点の破壊をより一層抑制し、繰返し圧縮中に受ける荷重(750N)を表層部で面分散する効果を持続させた点である。網状構造体を構成する連続線状体同士の接点強度を強くするだけでは安定的に750N定荷重繰返し圧縮後の40%硬度保持率を55%以上とすることは困難であるため、表層の繊維径を選択的に太くすることで表面剛性を上げ、表層線状同士の接点強力を高めに設計し、内層と表層の構造差をつけることで安定的に達成することができたものである。
本発明の網状構造体を得るためには、上述の通り、表層部と内層部とで構造差を付与することと、表層部の連続線状同士の接点強度を強くすることが必要となるが、それは表層部の繊維径を内層部の繊維経の1.05倍以上とすることによって得られる。表層部の繊維径が内層部の繊維径の1.05倍未満の場合、表層部と内層部の構造差が小さく、必要とする面剛性が得られない。そのため、繰返し圧縮中に受ける荷重を表層部で面分散する効果が小さくなり十分な硬度保持率を得ることが出来ない。特許文献3に記載の網状構造体は、表面に繊維径が細いソフト層と、基本層に耐久性を担う繊維径が太い内層を設けることによってクッション性と耐久性を改善させているが、本特許では表層の繊維径を太くして表面剛性を上げて、硬度保持率を向上させており、本質的な設計思想が異なる。また、特許文献3の製法においては、従来の50%定変位の繰返し圧縮性においては優れたものであったが、本特許の目標とするさらに厳しい750N定荷重繰返し圧縮耐久性には、必ずしも優れておらず、本特許の範囲を達成することは困難であった。
本発明の網状構造体は、圧縮たわみ係数が2.5以上となる特性を有していることが好ましい。圧縮たわみ係数を上記範囲にすることで、座り心地や寝心地の良い網状構造体が得られる。特に、比較的硬度が高くなると圧縮たわみ係数を上記の範囲にすることで座り心地や寝心地が良くなることを見出した。圧縮たわみ係数は、25%圧縮時硬度と65%圧縮時硬度の比で示され、25%圧縮時硬度を下げるか、65%圧縮時硬度を上げるかの、どちらかにより係数を大きく出来る。本発明の範囲において、圧縮たわみ係数が改善されるメカニズムについては十分に解明されていないが、恐らく本網状構造体が先述した表層部の繊維径が大きく表面剛性が高く、65%圧縮時硬度が大きくなっているためであると推定する。この効果によって、安定的に圧縮たわみ係数を高めることができているものと考える。
本発明の網状構造体は、例えば次のようにして得られる。網状構造体は特開平7−68061号公報等に記載された公知の方法に基づき得られる。例えば、複数のオリフィスを持つ多列ノズルよりポリエステル系熱可塑性エラストマーをノズルオリフィスに分配し、該ポリエステル系熱可塑性エラストマーの融点より20℃以上120℃未満高い紡糸温度で、該ノズルより下方に向け吐出させ、溶融状態で互いに連続線状体を接触させて融着させ3次元構造を形成しつつ、引取りコンベアネットで挟み込み、冷却槽中の冷却水で冷却せしめた後、引出し、水切り後または乾燥して、両面または片面が平滑化した網状構造体を得る。片面のみを平滑化させる場合は、傾斜を持つ引取ネット上に吐出させて、溶融状態で互いに接触させて融着させ3次元構造を形成しつつ引取ネット面のみ形態を緩和させつつ冷却すると良い。得られた網状構造体をアニーリング処理することもできる。なお、網状構造体の乾燥処理をアニーリング処理としても良い。
本発明の網状構造体を得るためには、得られる網状構造体の連続線状体同士の融着を強固なものとし、連続線状体同士の接点強度を強くすることが必要である。網状構造体を構成する連続線状体同士の接点強度を強くすることにより、結果として、網状構造体の繰返し圧縮耐久性を向上することができる。
接点強度を強くした網状構造体を得る手段の1つとしては、例えばポリエステル系熱可塑性エラストマーの紡糸温度を高くすることが好ましい。紡糸温度は、樹脂の特性によって異なるが、本発明においては融点の少なくとも30℃以上150℃以下が好ましく、40℃以上140℃以下がより好ましく、50℃以上130℃以下がさらに好ましい。
本発明の網状構造体において、表層部と内層部で繊維径の差を付与する方法としては、網状構造体の表面の繊維のみ冷却を早くさせて表層部のみ繊維径を高くする方法が好適な方法の一つとして挙げられる。特許文献3で挙げられるようなノズルの孔径を表層部と内層部で変化させて表層部のみ繊維径を高くするといったノズル構成によって繊維径の差を付与する方法では、表層部のループ形状が歪や疎密差が明瞭になり品位上の問題点や、表層部と内層部の吐出バランスが崩れ易く生産安定性や均一な製品作りが困難となる生産上の問題点や、また本特許の狙いである750N定荷重の繰返し圧縮耐久性も優れたものを得ることが困難であった。
網状構造体の表面の繊維のみ冷却する方策としては、雰囲気温度を低く設定する方法や冷却風を表面に選択的に吹き付ける方法がある。本特許で雰囲気温度とは、紡糸機と同一空間に存在し、紡糸機から1m以上1.5m未満の距離に位置し、吐出面から水面までの高さに位置する温度計で計測した温度を指す。この雰囲気温度で表層の繊維を冷却する場合は、雰囲気温度は50℃以下が好ましく、40℃以下であることがより好ましく、35℃以下であることがさらに好ましい。接点強度が著しく低下することを防ぐ観点から雰囲気温度は−10℃以上が好ましい。冷却風を表面に選択的に吹きつける場合は、冷却風の温度は樹脂の融点以下が好ましく、雰囲気温度以上が好ましい。また、冷却風は表面の同伴流によって下方に流される、もしくは内層まで貫通したとしても内層の接点強度を落とさないように表面繊維と温度交換されて温度が上がった風が貫通するように設計することが好ましい。そうした観点から繊維方向に対して冷却を積極的に行わないことが好ましい。冷却風の風速は0.3m/秒以下であることが好ましく、0.2m/秒以下がより好ましい。上記に示した方法を単一もしくは二種類以上組み合わせることで、表層部の繊維径を内層部の繊維径に比べて大きくすることが出来る。
冷却風を吹き付ける装置は、網状構造体の厚み方向に向かって幅方向全体をカバーし、両面から吹き付ける構造が好ましい。得たい網状構造体に応じて、冷却風を吹き付ける装置は適宜選択することが出来る。冷却風を吹き付ける装置の高さ方向の設置場所は、ノズル面と冷却水の間であればどの場所でも良く、必要に応じて高さを変更してもよい。高さは幅方向で全て同じにする必要は無く、部分によって変更してもよい。表面形成をより強固とする箇所のみに吹き付けてもよく、用途に応じては片面のみを吹きつけたり、網状構造体の厚み方向に向かって全面から冷却風を吹き付けたりしてもよい。冷却風は、出来るだけ風速を均一とするため、金網等の整流部を少なくとも1箇所は備えることが好ましい。冷却風の温度を上げる場合は、熱風発生装置を用いることが好ましく、ノズル周辺の排熱を使用することもできる。
本発明の網状構造体を構成する連続線状体は、本発明の目的を損なわない範囲で、他の熱可塑性樹脂と組み合わせた複合線状としても良い。複合形態としては、線状体自身を複合化した場合として、シース・コア型、サイドバイサイド型、偏芯シース・コア型等の複合線状体が挙げられる。
本発明の網状構造体は、本発明の目的を損なわない範囲で、多層構造化しても良い。多層構造化の方法としては、網状構造体同士を積み重ねて側地等で固定する方法、加熱により溶融固着する方法、接着剤で接着させる方法、縫製やバンド等で拘束する方法等が挙げられる。
本発明の網状構造体を構成する連続線状体の断面形状は特に限定されないが、中空断面や異型断面とすることで好ましい抗圧縮性やタッチを付与することができる。
本発明の網状構造体は、性能を低下させない範囲で樹脂製造過程から成形体に加工し、製品化する任意の段階で防臭抗菌、消臭、防黴、着色、芳香、難燃、吸放湿等の機能付与を薬剤添加等の処理加工ができる。
かくして得られた本発明の網状構造体は、繰返し圧縮残留歪みが小さく、硬度保持率が高い、優れた繰返し圧縮耐久性を有するものである。
以下に、実施例を例示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定
されるものではない。なお、実施例中における特性値の測定及び評価は下記のようにおこなった。
(1)繊維径
試料を20cm×20cmの大きさに切断し、網状構造体の表層部と内層部のそれぞれ10箇所から線状体を長さ約5mmで採集する。表層部繊維は、網状体の厚み方向の最表層、つまりその繊維より外側に繊維が存在しない箇所から採取し、内層部繊維は、網状体の厚み方向の中心部を基準に厚みの30%の範囲内から採取する。それぞれ10か所から採集した線状体の繊維径は、光学顕微鏡を適当な倍率で繊維径測定箇所にピントを合わせて測定する。表層部繊維から得られた繊維径は表層部の繊維径、内層部繊維から得られた繊維径は内層部の繊維径とする(単位:mm)。
(2)試料厚みおよび見掛け密度
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、無荷重で24時間放置した後、高分子計器製FD−80N型測厚器にて4か所の高さを測定して平均値を試料厚みとする。試料重さは、上記試料を電子天秤に載せて計測する。また試料厚みから体積を求め、試料の重さを体積で除した値で示す。(それぞれn=4の平均値)
(3)融点(Tm)
TAインスツルメント社製 示差走査熱量計Q200を使用し、昇温速度20℃/分で測定した吸発熱曲線から吸熱ピーク(融解ピーク)温度を求めた。
(4)70℃圧縮残留歪み
試料を30cm×30cmの大きさに切断し、(2)に記載の方法で処理前の厚み(a)を測定する。厚みを測定したサンプルを50%圧縮状態に保持できる冶具に挟み、70℃に設定した乾燥機に入れ、22時間放置する。その後サンプルを取り出し、冷却して圧縮歪みを除き1日放置後の厚み(b)を求め、処理前の厚み(a)とから、式{(a)−(b)}/(a)×100より算出する:単位%(n=3の平均値)。
(5)25%、40%、65%圧縮時硬度
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、23℃±2℃の環境下に無荷重で24時間放置した後、23℃±2℃の環境下にある島津製作所製オートグラフ AG−X plusを用いて、ISO2439(2008)E法に準拠して計測する。φ200mmの加圧板をサンプル中心になるようにサンプルを配置させ、荷重が5Nになる時の厚みを計測し、初期硬度計厚みとする。この時の加圧板の位置をゼロ点として、速度100mm/minで初期硬度計厚みの75%まで予備圧縮を1回行い、同じ速度で加圧板をゼロ点まで戻した後、そのままの状態で4分間放置し、所定時間経過後即座に、速度100mm/minで初期硬度計厚みの25%、40%、65%まで圧縮を行い、その際の荷重を測定し、各々25%圧縮時硬度、40%圧縮時硬度、65%圧縮時硬度とした:単位N/φ200(n=3の平均値)。
(6)750N定荷重繰返し圧縮後の残留歪み
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、(5)に記載の方法で初期硬度計厚み(c)を測定する。その後、厚みを測定したサンプルを、ASKER STM−536を用いて、JIS K6400−4(2004)A法(定荷重法)に準拠して750N定荷重繰返し圧縮を行う。加圧子は、底面のエッジ部に曲率半径25±1mmをもつ、直径250±1mmの円形で下面が平らなものを用い、荷重750N±20N、圧縮頻度は毎分70±5回、圧縮回数は8万回、最大の750±20Nに加圧している時間は、繰返し圧縮に要する時間の25%以下とする。繰返し圧縮終了後、試験片を力のかからない状態で10±0.5分間放置し、島津製作所製オートグラフ AG−X plusを用いて、φ200mmの加圧板をサンプル中心になるようにサンプルを配置させ、荷重が5Nになる時の厚みを計測し、繰返し圧縮後硬度計厚み(d)とする。初期硬度計厚み(c)と繰返し圧縮後硬度計厚み(d)を用いて、式{(c)−(d)}/(c)×100より算出する:単位%(n=3の平均値)。
(7)750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、(5)に記載の方法で初期硬度計厚みと40%圧縮時硬度(e)を測定する。その後、測定したサンプルを、ASKER STM−536を用いて、JIS K6400−4(2004)A法(定荷重法)に準拠して750N定荷重繰返し圧縮を行う。加圧子は、底面のエッジ部に曲率半径25±1mmをもつ、直径250±1mmの円形で下面が平らなものを用い、荷重750N±20N、圧縮頻度は毎分70±5回、圧縮回数は8万回、最大の750±20Nに加圧している時間は、繰返し圧縮に要する時間の25%以下とする。繰返し圧縮終了後、試験片を力のかからない状態で10±0.5分間放置し、島津製作所製オートグラフ AG−X plusを用いて、φ200mmの加圧板をサンプル中心になるようにサンプルを配置させ、サンプル厚みは750N定荷重繰返し圧縮前の初期硬度計厚みをゼロ点として、速度100mm/minで初期硬度計厚みの75%まで予備圧縮を1回行い、同じ速度で加圧板をゼロ点まで戻した後、そのままの状態で4分間放置し、所定時間経過後即座に、速度100mm/minで初期硬度計厚みの40%まで圧縮を行い、その際の荷重を750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度(f)とする。式(f)/(e)×100より750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率を算出する:単位%(n=3の平均値)。
(8)750N定荷重繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、(5)に記載の方法で初期硬度計厚みと65%圧縮時硬度(g)を測定する。その後、測定したサンプルを、ASKER STM−536を用いて、JIS K6400−4(2004)A法(定荷重法)に準拠して750N定荷重繰返し圧縮を行う。加圧子は、底面のエッジ部に曲率半径25±1mmをもつ、直径250±1mmの円形で下面が平らなものを用い、荷重750N±20N、圧縮頻度は毎分70±5回、圧縮回数は8万回、最大の750±20Nに加圧している時間は、繰返し圧縮に要する時間の25%以下とする。繰返し圧縮終了後、試験片を力のかからない状態で10±0.5分間放置し、島津製作所製オートグラフ AG−X plusを用いて、φ200mmの加圧板をサンプル中心になるようにサンプルを配置させ、サンプル厚みは750N定荷重繰返し圧縮前の初期硬度計厚みをゼロ点として、速度100mm/minで初期硬度計厚みの75%まで予備圧縮を1回行い、同じ速度で加圧板をゼロ点まで戻した後、そのままの状態で4分間放置し、所定時間経過後即座に、速度100mm/minで初期硬度計厚みの40%まで圧縮を行い、その際の荷重を750N定荷重繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度(h)とする。式(h)/(g)×100より750N定荷重繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率を算出する:単位%(n=3の平均値)。
(9)圧縮たわみ係数
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、23℃±2℃の環境下に無荷重で24時間放置した後、23℃±2℃の環境下にある島津製作所製オートグラフ AG−X plusを用いて、ISO2439(2008)E法に準拠して計測する。φ200mmの加圧板をサンプル中心になるようにサンプルを配置させ、荷重が5Nになる時の厚みを計測し、初期硬度計厚みとする。この時の加圧板の位置をゼロ点として、速度100mm/minで初期硬度計厚みの75%まで予備圧縮を1回行い、同じ速度で加圧板をゼロ点まで戻した後、そのままの状態で4分間放置し、所定時間経過後即座に、速度100mm/minで初期硬度計厚みの25%ないし65%まで圧縮を行い、その際の荷重を測定し、各々25%圧縮時硬度(i)、65%圧縮時硬度(j)とする。式(j)/(i)より圧縮たわみ係数を算出する(n=3の平均値)。
[実施例1]
ポリエステル系熱可塑性エラストマーとして、ジメチルテレフタレート(DMT)と1,4−ブタンジオール(1,4BD)を少量の触媒と仕込み、常法によりエステル交換後、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)を添加して昇温減圧しつつ重縮合せしめポリエーテルエステルブロック共重合エラストマーを生成させ、次いで酸化防止剤2%を添加混合練込み後ペレット化し、50℃48時間真空乾燥して得られた熱可塑性弾性樹脂原料の処方を表1に示す。
幅方向1050mm、厚み方向の幅50mmのノズル有効面に孔径1.0mmのオリフィスを孔間ピッチ5mmの千鳥配列としたノズルに、得られた熱可塑性弾性樹脂A−1を紡糸温度260℃にて、単孔吐出量0.85g/minの速度でノズル下方に吐出させ、雰囲気温度30℃の冷却空間を経て、冷却風は吹かさず、ノズル面23cm下に冷却水を配し、幅150cmのステンレス製エンドレスネットを平行に開口幅45mm間隔で一対の引取りコンベアを水面上に一部出るように配して、該溶融状態の吐出線状を曲がりくねらせループを形成して接触部分を融着させつつ3次元網状構造を形成し、該溶融状態の網状体の両面を引取りコンベアで挟み込みつつ毎分0.8mの速度で冷却水中へ引込み固化させ両面をフラット化した後、所定の大きさに切断し、110℃熱風にて15分間乾燥熱処理して、網状構造体を得た。得られた熱可塑性弾性樹脂からなる網状構造体の特性を表2に示す。
得られた網状構造体は、表層部の繊維径が0.53mm、内層部の繊維径が0.48mmの線条で形成されており、見かけ密度は0.055g/cm、表面は平坦化された厚み45mm、70℃圧縮残留歪みが9.7%、25%圧縮時硬度が204N/φ200mm、40%圧縮時硬度が260N/φ200mm、65%圧縮時硬度が548N/φ200mm、750N繰返し圧縮残留歪みが7.4%、750N繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率が62.3%、750N繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率が78.8%、圧縮たわみ係数が2.7である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体であった。
[実施例2]
外径2.0mm、内径1.6mmでトリプルブリッジの中空形成性断面としたオリフィスを孔間ピッチ5mmの千鳥配列としたノズルを用いて、紡糸温度260℃、単孔吐出量1.8/min、雰囲気温度40℃、冷却風温度100℃、冷却風速度毎秒0.2m、引き取り速度を1.5m/min、ノズル面−冷却水距離28cmとした以外、実施例1と同様にして網状構造体を得た。得られた熱可塑性弾性樹脂からなる網状構造体の特性を表2に示す。
得られた網状構造体は、表層部の繊維径が0.57mm、内層部の繊維径が0.50mmの線条で形成されており、見かけ密度が0.059g/cm、表面が平坦化された厚みが45mm、70℃圧縮残留歪みが13.1%、25%圧縮時硬度が310N/φ200mm、40%圧縮時硬度が399N/φ200mm、65%圧縮時硬度が924N/φ200mm、750N繰返し圧縮残留歪みが7.7%、750N繰返し圧縮後の40%硬度保持率が73.4%、750N繰返し圧縮後の65%硬度保持率が82.0%、圧縮たわみ係数が3.0である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体であった。
[実施例3]
熱可塑性弾性樹脂をA−2、紡糸温度240℃、冷却風温度80℃、冷却風速度毎秒0.1m、引き取り速度を1.6m/min、ノズル面−冷却水距離25cmとした以外、実施例2と同様にして網状構造体を得た。得られた熱可塑性弾性樹脂からなる網状構造体の特性を表2に示す。
得られた網状構造体は、表層部の繊維径が0.65mm、内層部の繊維径が0.57mmの線条で形成されており、見かけ密度が0.055g/cm、表面が平坦化された厚みが45mm、70℃圧縮残留歪みが10.8%、25%圧縮時硬度が105N/φ200mm、40%圧縮時硬度が177N/φ200mm、65%圧縮時硬度が399N/φ200mm、750N繰返し圧縮残留歪みが6.9%、750N繰返し圧縮後の40%硬度保持率が71.0%、750N繰返し圧縮後の65%硬度保持率が87.7%、圧縮たわみ係数が3.8である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体であった。
[実施例4]
熱可塑性弾性樹脂をA−3、紡糸温度240℃、雰囲気温度20℃、冷却風温度80℃、冷却風速度毎秒0.1m、引き取り速度を1.2m/min、ノズル面−冷却水距離30cm、コンベアネットの開口幅を40mmとした以外、実施例2と同様にして網状構造体を得た。得られた熱可塑性弾性樹脂からなる網状構造体の特性を表2に示す。
得られた網状構造体は、表層部の繊維径が0.80mm、内層部の繊維径が0.75mmの線条で形成されており、見かけ密度が0.054g/cm、表面が平坦化された厚みが40mm、70℃圧縮残留歪みが12.2%、25%圧縮時硬度が80N/φ200mm、40%圧縮時硬度が134N/φ200mm、65%圧縮時硬度が296N/φ200mm、750N繰返し圧縮残留歪みが8.8%、750N繰返し圧縮後の40%硬度保持率が65.5%、750N繰返し圧縮後の65%硬度保持率が73.3%、圧縮たわみ係数が3.7である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体であった。
[比較例1]
熱可塑性弾性樹脂をA−1、紡糸温度230℃、単孔吐出量を1.1g/min、雰囲気温度を50℃、冷却風を吹かさず、引き取り速度を1.2m/min、ノズル面−冷却水距離26cm、コンベアネットの開口幅を40mmとした以外、実施例2と同様にして網状構造体を得た。得られた熱可塑性弾性樹脂からなる網状構造体の特性を表2に示す。
得られた網状構造体は、表層部の繊維径が1.00mm、内層部の繊維径が0.96mmの線条で形成されており、見かけ密度が0.041g/cm、表面が平坦化された厚みが40mm、70℃圧縮残留歪みが12.8%、25%圧縮時硬度が190N/φ200mm、40%圧縮時硬度が250N/φ200mm、65%圧縮時硬度が445N/φ200mm、750N繰返し圧縮残留歪みが9.1%、750N繰返し圧縮後の40%硬度保持率が54.0%、750N繰返し圧縮後の65%硬度保持率が68.2%、圧縮たわみ係数が2.3である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たさず、繰返し圧縮耐久性に劣る網状構造体であった。
[比較例2]
熱可塑性弾性樹脂をA−2、紡糸温度210℃、単孔吐出量を0.8g/min、雰囲気温度を40℃、冷却風を吹かさず、引き取り速度を0.8m/min、ノズル面−冷却水距離25cm、コンベアネットの開口幅を40mmとした以外、実施例1と同様にして網状構造体を得た。得られた熱可塑性弾性樹脂からなる網状構造体の特性を表2に示す。
得られた網状構造体は、表層部の繊維径が0.44mm、内層部の繊維径が0.43mmの線条で形成されており、見かけ密度が0.055g/cm、表面が平坦化された厚みが40mm、70℃圧縮残留歪みが18.6%、25%圧縮時硬度が174N/φ200mm、40%圧縮時硬度が224N/φ200mm、65%圧縮時硬度が424N/φ200mm、750N繰返し圧縮残留歪みが4.1%、750N繰返し圧縮後の40%硬度保持率が53.3%、750N繰返し圧縮後の65%硬度保持率が63.1%、圧縮たわみ係数が2.4である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たさず、繰返し圧縮耐久性に劣る網状構造体であった。
[比較例3]
幅方向500mm、厚み方向の幅50mmのノズル有効面に厚み方向について1列から8列目までをオリフィス孔径を1.0mmとして、厚み方向の孔間ピッチ5mm、幅方向の孔間ピッチ10mmとして、9列目から11列目までをオリフィス孔径を0.7mmとして、厚み方向の孔間ピッチ5mm、幅方向の孔間ピッチ2.5mmのノズルを用い、熱可塑性弾性樹脂をA−3、紡糸温度210℃、単孔吐出量を1.0g/min、雰囲気温度を40℃、冷却風を吹かさず、引き取り速度を1.0m/min、ノズル面−冷却水距離20cm、コンベアネットの開口幅を40mmとした以外、実施例2と同様にして網状構造体を得た。得られた熱可塑性弾性樹脂からなる網状構造体の特性を表2に示す。
得られた網状構造体は、表層部の繊維径が1.04mm、内層部の繊維径が0.51mmの線条で形成されており、見かけ密度が0.050g/cm、表面が平坦化された厚みが40mm、70℃圧縮残留歪みが10.4%、25%圧縮時硬度が65N/φ200mm、40%圧縮時硬度が127N/φ200mm、65%圧縮時硬度が190N/φ200mm、750N繰返し圧縮残留歪みが7.0%、750N繰返し圧縮後の40%硬度保持率が53.9%、750N繰返し圧縮後の65%硬度保持率が64.8%、圧縮たわみ係数が2.9である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たさず、繰返し圧縮耐久性に劣る網状構造体であった。
本発明の網状構造体は、網状構造体が従来から有する快適な座り心地や通気性を損なわずに、従来品の課題であった750N定荷重繰返し圧縮後の耐久性を改良したものであり、長期間使用後の厚み低下が少なく、硬度の低下が少ないため、オフィスチェア、家具、ソファー、ベッド等寝具、電車・自動車・二輪車、チャイルドシート、ベビーカー等の車両用座席等に用いられるクッション、フロアーマットや衝突や挟まれ防止部材などの緩衝吸収用マット等に好適な網状構造体を提供できるため、産業界に寄与すること大である。

Claims (4)

  1. ポリエステル系熱可塑性エラストマーからなる連続線状体を曲がりくねらせランダムループを形成し、夫々のループを互いに溶融状態で接触せしめた三次元ランダムループ接合構造からなる網状構造体であって、連続線状体の繊維径が0.1mm以上3.0mm以下、網状構造体の表層部の繊維径が内層部の繊維経の1.05倍以上、見かけ密度が0.01g/cm以上0.20g/cm以下、750N定荷重繰返し圧縮残留歪みが15%以下、750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率が55%以上である網状構造体。
  2. 750N定荷重繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率が70%以上である請求項1に記載の網状構造体。
  3. 圧縮たわみ係数が2.5以上である請求項1または2に記載の網状構造体。
  4. 網状構造体の厚みが10mm以上300mm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の網状構造体。
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