JP2015107849A - シート搬送装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着ベルトと用紙が吸着したままの状態でずれることを回避でき、それにより、用紙が吸着ベルトにダメージを与えることを回避し得るシート搬送装置を提供する。【解決手段】シート束1から搬送されるシートPの搬送方向で下流側に吸着ベルト2から搬送されてきたシートPを受け取るガイド部材10、搬送ローラ対9を有する。搬送ローラ対9のニップ位置の方向は、吸着ベルト2の搬送方向よりも上方へ向かうように配置する。搬送ローラ対9によるシートPの搬送速度V2は、吸着ベルト2の搬送速度V1よりも遅く設定する。給紙を行う際に搬送ローラ対9と吸着ベルト2間でシートPは徐々にたるむ。たるんだシートPのコシにより搬送されつつ徐々に吸着ベルト2からシートPがピーリング効果で剥がれる。吸着ベルト2とシートPが吸着したままの状態でずれることが回避される。【選択図】図8

Description

本発明は、シート搬送装置、及びシート搬送装置を用いた画像形成装置に関する。
静電吸着分離方式の技術的背景について説明する。
積載された原稿や記録紙等のシートを給送時に分離する方法としては、従来、摩擦力を用いた分離方法や、エアー吸引による分離方法が知られている。しかし、摩擦力を用いた方法では、給送ローラにゴム材料等を用いるため、磨耗などの経時変化によって摩擦力が変化し、分離性能が低下する。また、摩擦係数が変化(バラツキ)するシートや、摩擦係数の異なるシートを同時に分離する場合には、複数枚を同時に給送する重送や、積載シートからシートを分離できないといった分離不良が発生することがある。さらに、シートの分離時に圧力を加えて分離する構成のため、シートにシワやスジが発生する場合や、汚れる場合がある。
一方、エアー吸引を用いた分離方法は、ローラやシートの摩擦係数に依存しない非摩擦分離方式ではある。しかし、エアー吸引ブロワやエアーダクトを必要とするため、装置が大型化すると共に、エアー吸引音が騒音となり、オフィスで使用する装置としては不向きなものである。
そこで、非摩擦分離方式の一種で、誘電体ベルトに電界を形成し、これをシートに接触させて吸着し、分離する静電吸着分離方式が提案されている。詳しくは特許文献3、4等に記載されている。この方式は複数のローラに巻き掛けられた無端誘電体ベルトに交番電荷を付与した吸着ベルトを用いる。この吸着ベルトを揺動または平行移動させてシートに対して近接または接触させ、最上シートを吸着ベルトに吸着する。その後、吸着ベルトを積載したシート束から離間する方向に移動させることで最上シートを分離する。
上述のような静電吸着分離方式を用いた分離給送装置は、磨耗、シートの破損、騒音の発生等がなく、しかも装置の小型化を達成し得るという優れたものである。
このような静電吸着分離方式における給紙フローを説明する。
前記した特許文献にも開示されているように、この分離給送装置では、以下のようなフローをとることで分離給送を行う。
(A)吸着ベルトが移動し積層シート群の最上面シートが吸着ベルト面へ接触する。
(B)所定時間接触状態にて待機することで最上面シートをベルト面へ吸着する。
(C)最上面シートを吸着保持した状態にて吸着ベルトが移動し、吸着ベルトとシート束を搬送位置まで離間する。
(D)吸着ベルトを保持する2つの張架ローラを回転させシートを搬送する。
(E)シート搬送終了後、連続通紙時はAへ戻る。
提案されている吸着ベルトを用いた分離機構においては一連の動作においてC、Eの「ベルトの上下動」にて静電ベルトに吸着したシートをシート束から離間することで、分離性を確保している。
分離構成の従来例について説明する。
静電気力を利用したシート給送装置の吸着、分離性を高めるために、例えば特許文献4に開示されている技術では、ベルト面がシート材積載台面と略平行となるように、ベルトが揺動するような構成としている。
特許文献5に開示されている技術では、静電吸着手段を給送方向と交差する方向の所定位置を一対の揺動部材によって独立に支持することで、シートの吸着性を高めている。
また、特許文献6に開示されている技術は、シート束の最上のシートを誘電体に所定時間接触させた後、誘電体から離れる方向に積載面を下降させてシートを分離する方式である。この技術において、接触時間と下降速度の適正化を行う方法が開示されている。
静電吸着分離方式において、該無端誘電体ベルトを離間する方向に移動させる手段としては、特許文献1に開示されている技術で用いられているように、ソレノイドを用いて吸着ベルトを移動させる方法がある。また特許文献2では、吸着分離ユニットをラック、ギア、モータで回転軸周りに回転動作させる方式が提案されている。
特許文献1、2では、吸着ベルトから下流の搬送系に関しては詳細な記載がない。ただし、各内容としてどちらも構成としてはベルトの回転にて搬送を行っており、下流側はローラ対で受け取るように構成している。また、これら文献に添付の図を見る限り、ローラの配置としてはベルト搬送方向延長線上に設置されている。この場合、線速のばらつき、ローラ位置のレイアウトのばらつきによっては、図9に示すような現象が起こる。
ベルト2の搬送速度V1が給紙ローラ対9の搬送速度V2より大きい場合(図9(A):V1>V2)、たるんだシート材Pがそのコシで吸着ベルト2へ突っかかる。すると、吸着ベルト2のスリップが発生し、吸着ベルト2にダメージが生じ得る。
ベルト2の搬送速度V1が給紙ローラ対9の搬送速度V2より小さい場合(図9(B):V1<V2)、シート材Pが吸着ベルト2に吸着されたまま搬送ローラ対9によって引っ張られる。するとやはり吸着ベルト2にスリップが発生し、吸着ベルト2にダメージが生じ得る。
そこで本発明は、吸着ベルトと用紙が吸着したままの状態でずれることを回避でき、それにより、用紙が吸着ベルトにダメージを与えることを回避し得るシート搬送装置を提供することを目的とする。
本発明のシート搬送装置は、画像形成装置の装置本体に備えるシート搬送装置であって、積載されたシート束の上面に対向配置され、前記シート束の最上位のシートを吸着する吸着ベルトと、前記吸着ベルトよりもシートの搬送方向の上流側で揺動可能に支持された吸着分離ユニットと、前記シート束の最上位のシートを前記吸着ベルトに吸着させる位置と該位置よりも前記シート束に対して離間した位置との間で前記吸着ベルトを揺動させる揺動手段と、を備え、前記揺動手段は、前記吸着分離ユニットのシートの搬送方向で下流側に取り付けられた第1駆動伝達部と、前記装置本体に取り付けられ、前記第1駆動伝達部と噛み合う第2駆動伝達部とからなり、前記第1駆動伝達部と前記第2駆動伝達部との噛み合いにより前記吸着分離ユニットを揺動させるシート搬送装置において、シートの搬送方向で下流側に前記吸着ベルトから搬送されてきたシートを受け取る搬送手段を有し、該搬送手段のニップ位置の方向は、前記吸着ベルトの搬送方向よりも上方へ向かうよう配置してあり、前記搬送手段の搬送速度は、前記吸着ベルトの搬送速度よりも遅く設定した、ことを特徴とする。
本発明によれば、給紙を行う際に下流の搬送ローラに狭持された後は下流搬送ローラと吸着ベルト間にて用紙は徐々にたるむこととなる。すると、たるんだ用紙のコシにより吸着ベルト面からピーリング効果にて剥がれることになる。そのため、搬送しつつ徐々に吸着ベルトから用紙が剥がれていく。これにより、吸着ベルトと用紙が吸着したままの状態でずれることが回避されるため、用紙が吸着ベルトにダメージを与えることが回避できる。
本発明の実施対象となるギア式シート分離給送装置の概略図である。 本発明の実施対象となるギア式シート分離給送装置の他の例の概略図である。 図1の装置の吸着ベルトの構成を示す概略図である。 図1の装置の帯電ローラ、帯電ブレードの構成を示す概略図である。 シート搬送装置を搭載した画像形成装置の要部を示す図である。 同じく給紙動作のフローを示す図である。 本発明の実施対象となる画像形成装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態1を示す図である。 従来の構成での不具合の事例を示す図である。 実施形態1の動作のフローを示す図である。 紙厚差による線速差の変更例を示す図である。 本発明の実施形態2を示す図である。 実施形態2の動作のフローを示す図である。 本発明の実施形態3とその動作のフローを示す図である。 本発明の実施形態4を示す図である。
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
まずユニット構成を、図1、図2を参照して説明する。図中1はシート束、1aは最上位のシート(用紙とも記載する)、1bは2枚目以下のシート、2は誘電体からなる無端の吸着分離ベルト(以下では単に吸着ベルト2、ベルト2と記載することがある)、3はローラ電極、4は交流電源である。また、5はベルト張架ローラである下流ローラ、6は同じく上流ローラ、7は底板、8は底板上昇アーム、9は給紙ローラである搬送ローラ対である。さらに、図中10は下流ガイド板、11は給紙トレイ、12は吸着分離ユニット(以下ではユニットブラケット12と記載する)である。
駆動が伝達される下流ローラ5は、ユニットブラケット12に保持され、軸位置もユニットに対して固定される。下流ローラ5は、ベルト2から用紙を曲率により分離するのに適した小径にされている。
ベルト2はシート束1の上面に対向配置され、下流ローラ5を回転中心として揺動可能に支持されている。上流ローラ6の回転は、ユニットブラケット12に設置される上流ローラ軸の突き当て部41の可動範囲内である。そして、ユニットブラケット12の回転により下流ローラ5がシート束1に接触した際、下流ローラ5の停止位置によらず、上流ローラ6の自由回動動作により、ベルト2の下面がシート束の上面に当接して面接触する。図2の構成でも基本的に同様である。
ベルト2の構成を図3を参照して説明する。
本実施形態のシート搬送装置では、ピックアップ部材となる吸着手段として、下流保持ローラ(以下単に下流ローラと言う)5と上流保持ローラ(以下単に上流ローラと言う)6とに巻掛けられた無端ベルトからなる吸着分離ベルト2が使用されている。下流ローラ5にはハウジング20が設置され、上流ローラ6はハウジング20に対して摺動可能に構成された軸受22に回転可能に支持されている。そして、スプリング21により付勢され、ベルト張力と吸着分離ベルト内面の摩擦により下流ローラ5に対して従動するよう構成される。ローラ5、6への駆動は下流ローラ5へ連結されており、上流ローラ6はベルト2を介して従動する。
通常、用紙、シートの給送には5N以下と高い搬送力は必要とされないが、密着力の高い用紙等の搬送のような特殊な条件の場合、ベルト2とローラ5、6間でスリップが起こる場合も考えられる。その際にはベルト2の内面とローラ5、6の接触の摩擦係数を高くすることでスリップを防止できる。なお、ベルト2の両側端縁の内側には寄止め用のリブ23が設けられており、ローラ5、6の両側端面と係合し、ベルト2の寄りを防止している。
ベルト2は、表面層が10Ωcm以上の抵抗を有する50μm程度の厚さのポリエチレンテレフタレート表装の裏面にアルミ蒸着により10Ωcm以下の抵抗を有する導電層を形成した2層ベルトとして構成される。また、下流ローラ5は抵抗値が10Ωcmの導電性ゴム層が表面に設けられている。上流ローラ6は金属ローラである。下流ローラ5及び上流ローラ6はともに接地されている。なお以上は、特許文献3において既存技術として公開されている構成である。
なお図中13は第2駆動伝達部(ラック)、14はユニット回転軸、15は第1駆動伝達部(ピニオン)、16は駆動軸、20はベルトハウジング、21はベルト張力用圧縮スプリング、22は軸受、23は寄り止めリブである。
ベルト2へ吸着力を発生させる帯電動作、及び吸着原理(静電吸着の原理:帯電、吸着、分離)について図1、図4を参照して説明する。
ベルト2及び帯電部(後述する)の構成としては、駆動ローラである下流ローラ5に巻回された位置でベルト2に接触するように、交流電源4に接続されたローラ電極3が設けられている。ローラ電極3は吸着分離ユニット(ユニットブラケット12)に固定され、ベルト2に対する位置は一意的に決定されている。
下流ローラ5は、駆動モータにより給紙信号に応じて間欠的に駆動される。駆動モータから下流ローラ5までの駆動伝達は電磁クラッチを介する場合もある。
吸着分離ユニットであるユニットブラケット12は、シートの搬送方向の上流側で揺動可能に支持され、通常はベルト2がシートから離間した待機位置にて待機している。そして給紙信号が入力されると、まず、下流ローラ5が回転駆動される。ローラ5、6に掛け回され、周動を開始したベルト2には、ローラ電極3を介して交流電源4より交番電圧が印加される。すると、ベルト2の表面には交流電源周波数とベルト2の周動速度に応じたピッチ(ピッチは5mm〜15mm程度とするのがよい)で交番する電荷パターンが形成される。
ベルト2に帯電を行った後、ベルト2をシート束1に接触させる。すると、誘電体である最上位紙1aにはベルト2の表面の電荷パターンにより不平等電界が形成される。この不平等電界により、Maxwellの応力が働き、最上位の用紙1aのみがベルト2に吸着して保持される。そして、ベルト2の進行に伴い曲率分離され給紙方向へ繰り出され、ガイド部材10、搬送ローラ対9により画像形成部へ搬送される。電荷パターンによる用紙吸着力は最上位紙1aにのみ作用し、2枚目の用紙1b以下の紙には作用しない。この給紙方式では、ピックアップ手段と用紙との間の摩擦力を利用しないので、ベルト2とシート束1との接触圧は充分小さくできるので、摩擦による重送を起こさない。
ベルト2の給紙方向下流側には用紙の搬送をガイドするガイド部材10と搬送ローラ対9とが設けられている。搬送ローラ対9とベルト2の線速は同一にされている。搬送ローラ対9がタイミングを取って間欠駆動されているような場合はベルト2も間欠駆動されるように制御される。ベルト2は用紙1aの後端が従動ローラ6の対向位置に達する前にシート束1より離間され2枚目の用紙1bがベルト2に吸着されないようにしている。また、下流ローラ5の部分でのベルト2からの用紙の分離は曲率分離による。交流電源4に代えて、例えば直流を高低交互の電位に変化させて供給できる電源を用いてもよい。また、矩形波、正弦波などを供給する電源も考えられる。例えば、ベルト2の表面に対して4KVの振幅を持った矩形波を印加する構成とすることができる。
帯電部材について図4等を参照して説明する。
本実施形態では、帯電手段としてローラ電極3を用いているが、図7に示すように、ブレード状の帯電部材(帯電ブレード)40を用いてもよい。帯電ブレード40は、ローラ状の帯電部材(ローラ電極3)に比べ、ピッチ幅の小さい電荷パターンを形成することが可能となる。すると、積載されたシート束1の1枚目のシート(最上位シート1a)に対する吸着力の増加が早くなる。また、2枚目以降のシート1bに作用する吸着力の減少が早くなるため、分離動作に要する時間短縮が図れる点で有利である。
ベルト駆動列について図5を参照して説明する。
下流ローラ5が駆動ローラである。下流ローラ軸5aに対して回転しないように固定するプーリ25が設置されている。またユニット回転軸14の軸上に回転自在に設置されたアイドラプーリ26を有する。プーリ25からアイドラプーリ26までタイミングベルト28にて連結される。ユニット回転時にでも回転軸からベルトを保持する下流ローラ5までの距離はほぼ変化しないため、タイミングベルト28の張りは維持され駆動が伝達される。
アイドラプーリ26からベルト駆動源のモータ24(ベルト2の駆動源)の軸上までは、図ではモータプーリ27へタイミングベルト29により連結されるように示してある。
図1に示した構成での給紙動作のフローを図6を参照して説明する。
給紙動作がスタートすると、第1駆動伝達部15を構成するピニオンギヤが回転し、ユニットブラケット12が上昇し、所定位置にて上昇を停止する(A)。
次に底板7が上昇し、センサ18が最上紙1aのシート面を検知して底板7に接触した時点で底板7の上昇を停止させる(B)。ここでベルト2の帯電が行われる。
次に第1駆動伝達部15を構成するピニオンギヤが再び回転してユニットブラケット12を下降させる(C)。
そして、ユニットブラケット12を所定位置にて下降停止させ、所定時間にわたり待機させる(D)。
再び、ユニットブラケット12を上昇させ、所定位置にて上昇を停止させ、ベルト2を回転させる。ベルト2に吸着しているシートは給送される。シートの給送後、ベルト2の回転を停止させる(E)。そして図2(C)へ戻り、その後の動作(C)〜(E)を繰り返す。
なお、図2に示した構成での給紙動作のフローも前記と同様であるので説明を省略する。
図7において、50は複写機などの画像形成装置の装置本体、51は搬送経路、52は給紙ユニットである。装置本体50には、レジストローラ53、作像ユニット54、定着ユニット55、排紙ローラ56を備えている。そして図中57は排紙トレイ、58はスキャナユニット、59はADFユニットである。これらは公知、周知の構成であるので説明を省略する。
本発明の実施形態を図8、図10を参照して説明する。
本実施形態の構成では、吸着分離ユニットであるユニットブラケット12と下流搬送ローラである給紙ローラ対9との位置関係に特徴がある。図中Pはシートを示す。
図8においてベルト2による搬送方向とは点線1で示すラインである。それに対して下流ローラ5の下流に位置する給紙ローラ対9のニップ位置の方向は、点線1よりも上方かつニップの方向は上向き方に配置されている。点線2が、給紙ローラ対9のニップ位置への接線方向を示す。
ベルト2の搬送速度と給紙ローラ対9の搬送速度の差分に関する点に2点目の特徴がある。図8に示したベルト2の搬送速度V1、給紙ローラ対9の搬送速度V2の関係を、本実施形態ではV1>V2とする。すなわち、ベルト2の周動速度であるV1が、点線1に沿う搬送速度V2より早い線速の設定とする。線速の差分に関しては、ベルト2の周長のばらつき、給紙ローラ対9のばらつき、給紙ローラ対の表面の摩擦係数などに関連するスリップ量などの誤差要因が存在する。これらバラつきを考慮に入れた上でも、線速V1>V2の大小関係が維持されることが望ましい。
搬送中のシートPの分離(シートPの剥がれによる)に関しては図10に示した。線速の差により搬送中のシートPにたるみを形成し、ベルト2から剥がす。
図11は、上述した線速差の調整に関する概念図である。図示のように、薄紙と厚紙でシートPのたるんだ形状に差がある。図11(A)が薄紙の場合を示し、図11(B)が厚紙の場合を示す。薄紙の場合はベルト2の搬送速度V1a、給紙ローラ対9の搬送速度V2の関係がV1a>V2であり、厚紙の場合のベルト2の搬送速度V1b、給紙ローラ対9の搬送速度V2の関係が薄紙の場合のベルト2の搬送速度Vaを含め、Va>Vb>V2である。
なお、紙厚の設定に関しては、装置へユーザーが入力した紙厚設定に対応する形で図示の実施形態装置の給紙部の設定を変更させる構成が主となる。また、紙厚検知機能がある装置では検知情報によって設定を変化させる構成も考えられる。
このような構成を採用することにより、ベルト2が回転して給紙を行う際に搬送ローラ対9にシートPが狭まれた後は、搬送ローラ対9とベルト2間にてシートPは徐々にたるむ。すると、たるんだ用紙のコシによりベルト2の表面からピーリング効果にてシートPが剥がれてゆく。これによりベルト2とシートPが吸着したままの状態でずれることが回避され、シートPがベルト2へダメージを与えることを回避できる。
なお本実施形態では、線速の関係(V1>V2)から給紙ローラ対9がシートPを引っ張ることがないため、よりシートPへの負荷を減らすことができる。
ただし、シートPのコシを利用するため、ベルト2から剥がれることについての特性に関しては通紙するシートPの紙厚等の影響を受ける。しかし、上述のようにシートPの紙厚の影響を受けることに対しては、紙厚設定に応じて線速差を調整することでたるみの作り方を対応させ得る。詳しくは薄紙の場合は線速差を大きめにとり、より積極的にたるみを作ることで剥がしていく。厚紙の場合は、シートPがもともと破れにくく、多少でもシートPを変形させればシートPが剥がれる方向に力が働くため、少ない線速差で剥がしを行える。
なお、共通の線速差で同一の効果を得られればシートPの厚さに応じた変更を行う必要はない。しかし、対応紙種を広くする場合、薄紙では剥がしきれず、厚紙では突っ張ってしまってシートPの表面が擦れてスリップが発生する、という可能性がある。そのために同一設定が適用できないことが起こり得るため、特性を変更して対応することでこれらの問題を回避することが望ましい。
<実施形態2>
本発明の他の実施形態を図12、図13を参照して説明する。
本実施形態の構成でも、吸着分離ユニットであるユニットブラケット12と下流搬送ローラである給紙ローラ対9との位置関係に特徴の一つを有する。
図12において、ベルト2による搬送方向とは点線3で示すラインである。それに対して下流ローラ5の下流に位置する給紙ローラ対9のニップ位置の方向は、点線3よりも上方かつニップの方向は上向き方に配置されている。点線4が、給紙ローラ対9のニップ位置への接線方向を示す。
ベルト2の搬送速度と給紙ローラ対9の搬送速度の差分に関する点に2点目の特徴がある。図8に示したベルト2の搬送速度V1、給紙ローラ対9の搬送速度V2の関係を、本実施形態ではV1<V2とする。すなわち、ベルト2の周動速度であるV1よりも、点線1に沿う搬送速度V2のほうが早い線速の設定とする。既述のように、線速の差分に関しては、ベルト2の周長のばらつき、給紙ローラ対9のばらつき、給紙ローラ対の表面の摩擦係数などに関連するスリップ量などの誤差要因が存在する。これらバラつきを考慮に入れた上で、線速V1<V2の大小関係が維持されることが望ましい。
搬送中のシートPの分離(シートPの剥がれによる)に関しては図13に示した。下流の給紙ローラ対9がシートPを引っ張り、ピーリングにてベルト2からシートPを剥がす。
<実施形態3>
本発明のさらに他の実施形態を図14を参照して説明する。
本実施形態は、ベルト2の押さえ部材35として押さえローラを用いたものをベルト2の内周側に配置している。なお図示の形態は、押さえ部材35の押さえローラが自重でベルト2の下周回部分へ乗り、ベルト2を下方へ押さえ、ベルト2の当該部分はシート束1の天面、すなわち最上位紙1aに接する。なお、押さえローラが自重で移動するのではなく、駆動手段で移動させるように構成してもよい。
そしてこの実施形態の場合、押さえ部材35と下流ローラ5の間でベルト2を下方へ移動付勢できる。そのためベルト2は、上流ローラ6に吸着した状態ではなく、下方へ移動した状態となり、その状態で押さえ部材35と下流ローラ5の間で張られる状態になる。したがって、ピーリングによる剥がしがより効果的に行える。
この実施形態の構成では、ベルト2から剥がれたシートPは、ベルト2の押さえローラの下部位置から給紙ローラ対9のニップ位置までベルト2の下周回部分よりも下方に位置する配置とする。これを図14(C)で示す。
なお、押さえ部材35の押圧力に関しては、押さえ部材によってシートの不送りを発生させない範囲であれば、弾性部材などを用いて積極的に圧を掛けてもよい。一般的なシート搬送装置によるA4サイズのシートの搬送においては、例えば径がφ15〜20mm程度、幅が20mm程度のゴム製のコロを用いればよい。
<実施形態4>
またさらに他の実施形態例を図15を参照して説明する。
本実施形態は、ローラ状の押さえ部材に代えて、フィラー状の押さえ部材36を用いている。ただし、フィラー状の押さえ部材36の場合、シート束1の天面(最上位紙1a)を擦りながらシートPを搬送していくことになる。この実施形態のばあい、重量が30g〜70gほどのモールド、金属製のフィラーを用いればよい。
本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
1:シート束
1a:最上紙
1b:2枚目以降のシート
2:吸着ベルト
3:電極
4:電源
5:下流保持ローラ(下流ローラ)
6:上流保持ローラ(上流ローラ)
7:底板
8:底板上昇アーム
9:給紙ローラ
10:下流ガイド板
11:給紙トレイ
12:吸着分離ユニット(ブラケット)
13:第2駆動伝達部(ラック)
14:ユニット回転軸
15:第1駆動伝達部(ピニオン)
16:駆動軸
17:駆動源(モータ)
18:センサ
20:ベルトハウジング
21:ベルト張力用圧縮スプリング
22:軸受け
23:寄り止めリブ
24:モータ
25:プーリ
26:アイドラプーリ
27:モータプーリ
28、29:タイミングベルト
35:押さえ部材(ローラ)
36:押さえ部材(フィラー)
40:帯電ブレード
50:装置本体
51:搬送経路
52:給紙ユニット
53:レジストローラ
54:作像ユニット
55:定着ユニット
56:排紙ローラ
57:排紙トレイ
58:スキャナユニット
59:ADFユニット
特許第3862577号公報 特開2010−126317号公報 特開平5−139548号公報 特開2010−37047号公報 特開2003−237962号公報 特開2004−26314号公報

Claims (6)

  1. 画像形成装置の装置本体に備えるシート搬送装置であって、
    積載されたシート束の上面に対向配置され、前記シート束の最上位のシートを吸着する吸着ベルトと、
    前記吸着ベルトよりもシートの搬送方向の上流側で揺動可能に支持された吸着分離ユニットと、
    前記シート束の最上位のシートを前記吸着ベルトに吸着させる位置と該位置よりも前記シート束に対して離間した位置との間で前記吸着ベルトを揺動させる揺動手段と、
    を備え、
    前記揺動手段は、
    前記吸着分離ユニットのシートの搬送方向で下流側に取り付けられた第1駆動伝達部と、
    前記装置本体に取り付けられ、前記第1駆動伝達部と噛み合う第2駆動伝達部とからなり、
    前記第1駆動伝達部と前記第2駆動伝達部との噛み合いにより前記吸着分離ユニットを揺動させるシート搬送装置において、
    シートの搬送方向で下流側に前記吸着ベルトから搬送されてきたシートを受け取る搬送手段を有し、
    該搬送手段のニップ位置の方向は、前記吸着ベルトの搬送方向よりも上方へ向かうよう配置してあり、
    前記搬送手段の搬送速度は、前記吸着ベルトの搬送速度よりも遅く設定した、
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 請求項1に記載のシート搬送装置において、
    通紙するシートの紙厚に応じた設定により、前記吸着ベルトと前記搬送手段の搬送速度の差を変更する、
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  3. 画像形成装置の装置本体に備えるシート搬送装置であって、
    積載されたシート束の上面に対向配置され、前記シート束の最上位のシートを吸着する吸着ベルトと、
    前記吸着ベルトよりもシート搬送方向の上流側で回転自在に支持された吸着分離ユニットと、
    前記シート束の最上位のシートを前記吸着ベルトに吸着させる位置と該位置よりも前記シート束に対して離間した位置との間で前記吸着分離ユニットを揺動させる揺動手段と、
    を備え、
    前記揺動手段は、
    前記吸着分離ユニットのシート搬送方向で下流側に取り付けられた第1駆動伝達部と、
    前記装置本体に取り付けられ、前記第1駆動伝達部と噛み合う第2駆動伝達部とからなり、
    前記第1駆動伝達部と前記第2駆動伝達部との噛み合いにより前記吸着分離ユニットを揺動させるシート搬送装置において、
    シートの搬送方向で下流側に前記吸着ベルトから搬送されてきたシートを受け取る搬送手段を有し、
    該搬送手段のニップ位置の方向は、前記吸着ベルトの搬送方向よりも上方へ向かうよう配置してあり、
    前記搬送手段の搬送速度は、前記吸着ベルトの搬送速度よりも遅く設定した、
    ことを特徴とするシート搬送装置。

    該搬送手段は前記吸着ベルトの搬送方向よりも下方に配置してあり、
    前記搬送手段の搬送速度は、前記吸着ベルトの搬送速度よりも速く設定した、
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  4. 請求項3に記載のシート搬送装置において、
    前記吸着ベルトによる用紙の搬送方向で上流側の部位を前記シート束の上面に当接させる押さえ部材を有する、
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  5. 請求項4に記載のシート搬送装置において、
    前記押さえ部材が押さえローラを備え、又は前記押さえ部材がフィラー状の押さえ部材であり、
    該押さえ部材が自重で前記吸着ベルトの下周回部分へ乗り、前記吸着ベルトを下方へ押さえ、前記吸着ベルトが前記シート束の最上位のシートに接する、
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のシート搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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