JP2010037028A - 用紙分離装置、用紙搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

用紙分離装置、用紙搬送装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】多様な紙種に対応でき、環境変動や経時変動に対しても高い信頼性を持ち、且つ高速で用紙束から分離給紙する。
【解決手段】用紙束6を積載した給紙カセット16から最上位に配置された用紙束6を分離する用紙分離装置7において、ローラ部材13aの摩擦力で一枚ずつ分離して搬送する摩擦分離装置13と、駆動ローラ17、従動ローラ18、無端ベルト19を備え不平等電界による吸着力で吸着保持して用紙分離装置7を用紙束6から分離して搬送する吸着分離装置14とを用紙の給送方向Bと直交する直線C上に配置した。
【選択図】図2

Description

本発明は、用紙分離装置、用紙搬送装置及び画像形成装置に係り、特に用紙の分離性能に優れた用紙分離装置、この用紙分離装置を備えた用紙搬送装置及びこの用紙搬送装置を備えた画像形成装置に関するものとする。
電子写真複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置には用紙束から用紙を一枚ずつ画像記録部に送出する用紙搬送装置が設けられている。そして、記録紙給紙装置としては、ゴム等の高摩擦係数を有する材料で作られたローラやベルトとして形成されたピックアップ部材による摩擦給紙方式のものが広く採用されている。この摩擦給紙方式のものは構成が簡単であるが、大きな摩擦力を得るためにバネ等によりピックアップ部材をシート面に圧接させる必要があり、またゴム等の高摩擦係数を有する材料は経時的又は環境により、表面の摩擦係数が変化するので、給紙性能の安定性に欠ける。そのため、様々な形式の用紙搬送装置が提案されている。
特許文献1には、積載した用紙を自重によって排出可能な用紙積載手段と、用紙積載手段の用紙排出端近傍に配設され、用紙積載手段から用紙が重送排出されてきたとき該用紙を分離して搬送する分離用紙供給手段とを備えているものが記載されている。また、この例では分離用紙供給手段としてはフリクションリタード式が採用され、複数の従動ローラを回転軸に対して複数配設されている。
また、特許文献2には、用紙束上面に配置され給紙方向に用紙を送り出すピックアップ部材を備えた給紙装置において、ピックアップ部材は無端誘電体ベルトで、交番電圧を印加する装置を設け、ベルト表面に電荷パターンを形成する帯電機能と除電機能を有することが記載されている。また、このピックアップ部材に分離を補助する阻止部材を追加しており、その部材は、摩擦部材であることの記載がある。
特許文献3には、給送部材とそれに対向するように配置された分離部材の双方に交番電圧を印加し、給送部材、分離部材の表面に交番電荷パターンを形成し、Maxwellの応力に基づく吸着力により、用紙を給送部材、分離部材に吸着させて分離する。→無端ベルトの対向にも同様の無端ベルトを配置し、それを阻止部材として動作させるものが記載されている。阻止部材としては、ゴム製のフリクションパットが提案されている。
特許文献4には、用紙積載部から用紙を供給する際の用紙供給手段を、静電吸着力により用紙を吸着して搬送経路への供給駆動を行うように構成するものが記載されている。また、用紙供給手段によって供給駆動されている複数枚の用紙のうち搬送対象の用紙から静電吸着力により他の用紙を分離する分離装置を設けることが記載されている。
特開2000−85999公報 特許第3159727号公報 特開平04−350031号公報 特開2002−211777公報
近年画像形成装置、特にプリンタにおいては、ユーザーの多様化により、普通紙だけではなく、コート紙やラベル紙など様々な機能の記録紙が用いられてきており、その数、種類共に今後も増加の傾向にある。そのような特殊用途の記録紙は、表面の摩擦係数が極端に小さいものや、温度により摩擦力が変化するものなど、様々な特性が存在し、従来の摩擦分離方式だけでは、分離することが難しい場合が多々ある。
このように摩擦による分離が難しい用紙の場合でも、空気の吸引により負圧部を作り用紙を吸着して搬送するエア吸引方式により解決することが可能である。しかしこの方式は摩擦給紙方式に比較して給紙性能は安定しているが、エア吸引時の騒音が大きく、装置も大型化し、更にコストも掛かるために、事務所等で使用する機器に対しては難点がある。
また、積層された用紙束の進行方向端面に対向する方向からエアを吹き付け、用紙をさばき、最上位の用紙を摩擦ローラにより分離搬送する方式もあるが、上記同様に騒音、装置の大きさ、コストなどに問題がある。
分離機構としては、静電気を利用して用紙を吸着させて分離を行う方式とがある。静電気を利用して用紙を吸着させて分離を行う方式の一例としては、積載された用紙束の上面に対設された給紙方向に移動する無端誘電体ベルトよりなり、該無端誘電体ベルト表面に交番する電圧を印加する部材を設け、該部材が無端ベルト表面に交番する電荷パターンを形成する帯電機能と、上記無端誘電体ベルトを除電する除電機能とを有する部材を有することを特徴とする装置により、該無端誘電体ベルト上に帯電電荷を与え、帯電電荷によって発生する電界により、吸着力を発生させることで用紙束から最上位の用紙を分離し給紙方向へ移動させることが可能となる装置などがすでに提案されている。
しかし、無端誘電体ベルト上の帯電電荷により発生する電界が用紙に作用して吸着力を発生させる該方式の場合、無端誘電体ベルトと用紙が接触してから、ある一定時間は、最上位用紙だけではなく、積載された複数の用紙にも、電界による吸着力が発生する。
このため、複数枚の用紙に吸着力が働いている状態で、無端誘電体ベルトを給紙方向に移動させると、重送が発生し、確実な分離給紙が行えないこととなる。
上記課題に対応するために、無端誘電体ベルトと用紙を接触させてから分離給紙するまで無端誘電ベルトを一定時間停止させた後に動作を行うことや、分離対象の用紙物性値を測定した後、その測定値に応じて、無端誘電体ベルト上に印加する電荷量と電荷間の距離、吸着時間の3つを制御する発明、無端誘電体ベルトに用紙給送経路を挟んで設けられ、静止又は反給紙方向に移動可能な阻止部材を有する装置がすでに提案されている。
しかし、無端誘電ベルトを一定時間停止させる方法は高速化に不向きである。また、分離対象の用紙物性値を元に無端誘電体ベルトの電荷状態等を制御する方法は、用紙を分離してから測定する必要があり、1枚目の用紙に対して、制御を行うことが不可能となる。また、物性の異なる用紙の混載に対しては、対応させることができない。更に、無端誘電体ベルトに圧接させた阻止部材を設ける方法は、複数枚目の用紙先端にも上記の電界による吸着力が発生している状態となるため、阻止部材で確実に用紙を分離することは、幅広い条件を考慮すると困難である。
本発明は、上記した課題に鑑みなされたものであり、多様な紙種に対応でき、環境変動や経時変動に対しても高い信頼性を持ち、且つ高速で用紙束から分離給紙することができる用紙分離装置、給紙装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、複数枚の用紙を重ねた用紙束を積載した給紙トレイから用紙束の最上位に配置された用紙を分離する用紙分離装置において、前記用紙束の上側に接触するように配置された転動部材を用いて用紙束の上側から用紙を摩擦力で一枚ずつ分離して搬送する摩擦分離装置と、積載された用紙束の上面に相対して配置され用紙束の上側から用紙を不平等電界による吸着力で吸着保持して最上位の用紙を用紙束から分離して搬送する吸着分離装置と、前記吸着分離装置を移動させる駆動手段と、を備えてなり、前記摩擦分離装置と吸着分離装置とを用紙の給送方向と直交する方向への投影面が重なるように配置してなることを特徴とする用紙分離装置である。
請求項2の発明は、請求項1記載の用紙分離装置において、前記摩擦分離装置の用紙分離位置を前記吸着分離装置の用紙分離位置よりも下流側としたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の用紙分離装置において、前記吸着分離装置は、誘導体で形成された無端ベルトと、当該無端ベルトに張力を与える複数のベルト架張ローラと、前記複数のベルト架張ローラのうち少なくとも1つの架張ローラを駆動して前記無端ベルトを転動させる駆動手段と、を備えることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3記載の用紙分離装置において、前記吸着分離装置は前記無端ベルトの表面に電圧を印加して前記無端ベルトの表面に所定の電荷パターンを形成する帯電手段を備えていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか記載の用紙分離装置において、前記吸着分離装置は搬送される用紙の紙幅の略中央部に設けられ、複数台の前記摩擦分離装置は前記吸着分離装置を挟んで配置されることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の用紙分離装置と、用紙束から分離した用紙を搬送する用紙搬送装置とを備えることを特徴とする用紙供給装置である。
請求項7の発明は、請求項6記載の用紙供給装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明に係る用紙分離装置、用紙搬送装置及び画像形装置によれば、1台の用紙分離装置に、摩擦分離装置と吸着分離装置という異なる方式に基づく分離装置を配置しているので、互いの分離方式が苦手とする条件においてもお互いに補いながら確実な分離を行うことができる他、それぞれの分離装置を用紙の給送方向と直交する直線上に配置しているので、用紙の分離個所の用紙搬送方向における寸法が増加することなく、また用紙の分離個所と用紙の搬送個所との距離を摩擦分離方式単独のものと同等のものとできるので、用紙搬送装置及び画像形成装置の大型化を招くことがない。
以下本発明を実施するための最良の形態としての実施例を図面に基づいて説明する。
以下実施例に係る画像形成装置を図面に基づいて説明する。図1は画像形成装置の構成を示す概略断面図である。画像形成装置である複写機1は、原稿読取部2と、画像形成部3と、給紙部4とを備えて構成されている。本例に係る複写機1において、画像形成部3と給紙部4とは分割可能に構成され、また、給紙部4には、用紙給送装置5が配置されている。用紙給送装置5は、図示していない給紙カセット内に積層されて配置された用紙束6の上面から最上位の用紙束6を分離し、その搬送方向下流側に用紙6aを給送する用紙分離装置7を備えている。尚、この例では用紙分離装置7は前記用紙給送装置5内に組み込まれている。
積層された用紙束6の最上層の用紙6aは、用紙分離装置7により積層された用紙束6から分離され、用紙搬送路Aに移送される。用紙束6は、レジストローラ対8で移送され、転写装置9において画像形成部3で形成されたトナー画像が転写され、定着器10でトナー画像が熱転写され、排出ローラ11から排紙トレイ12に排出される。
尚、本例に係る用紙給送装置は、上述した電子写真の画像形成装置の他、他の型式の例えばインクジェット方式の画像形成装置に適用される。また、本例に係る用紙給送装置5は、上述した複写機の他、ファクシミリ、印刷機或いは複合機などに適用することができる。
次に、実施例に係る用紙給送装置5を説明する。図2は用紙給送装置の構成を示す斜視図である。用紙給送装置5は用紙束6を積載する給紙カセット16と、摩擦分離装置13と、電磁式の吸着分離装置14とを備える。図2に示すように、用紙給送装置5には2台の摩擦分離装置13と1台の吸着分離装置14とが用紙の搬送方向Bと直交する方向Cに並列でその投影面が重なるように配置されている。
本例では、用紙の搬送方向に直交する紙幅方向の中央に1台の吸着分離装置14が、この吸着分離装置14を挟んで2台の摩擦分離装置13が配置されている。また、本例では、摩擦分離装置13の用紙分離位置を前記吸着分離装置14の用紙分離位置よりも下流側としている。これにより、吸着分離装置14に用紙が吸着されたままの状態で、摩擦分離装置13で分離動作が行われることがなくなる。従って、吸着動作と分離動作が同時に行われることによって発生する用紙のシワ寄りや用紙の破れを防止することができる。
尚、摩擦分離装置13及び吸着分離装置14はこの数に限ることなく、また必要に応じて配置できる。また、本例では摩擦分離装置13には、ローラ部材13a及びフリクションパット13bを備え、用紙6a、ローラ部材13a、フリクションパット13bの摩擦差を利用して用紙を分離する公知のフリクションパット分離装置を使用している。
次に吸着分離装置14に付いて説明する。図3は吸着分離装置を示す斜視図、図4は吸着分離装置の機械的及び電気的構成を示す模式図である。本例において、吸着分離装置14は、駆動ローラ17と、従動ローラ18と、これら両ローラ17,18に巻掛けられた無端ベルト19とを備える。無端ベルト19は108Ωcm以上の抵抗を有する誘電体、例えば厚さ100μm程度のポリエチレンテレフタレート等のフィルムを備えて構成される。
即ち、図4に示すように、無端ベルト19は表層20aと裏層20bとから構成される2層構造となっている。表層20aは前述した抵抗が108Ωcm以上の誘電体層であり、裏層20bは抵抗が106Ωcm以下の導体層で構成される。また、無端ベルト19の裏層20bはローラ17を介して接地され、表層20aは電極21が接触している。この電極21はローラ状で、本例では帯電電源24に接続され炭田電圧が印加される帯電電極21aが配置されている。帯電電源24は帯電電極21aに交番電圧を印加する。尚、帯電電極21aは、前記接地に対する対向電極として使用されるため、無端ベルト19の表面に接した位置であればどこに設けてもよい。また用紙束6の位置も無端ベルト19に対して吸着面積を充分に取れる位置に設定されている。
また、本例では、帯電電極21aの上流側で、且つ、用紙束6と無端ベルト19の分離位置より下流側には、交番電源である除電電源25に接続された除電電極21bが無端ベルト19に当接又は近接して設置されている。本例では、レジストローラ対8に用紙6aの先端が当接する位置で無端ベルト19上の吸着力が除去されているように帯電電源24及び除電電源25が制御される。用紙6aはレジストローラ対8に挟持された後は19の影響を受けることなく、レジストローラ対8の搬送力のみによって搬送される。また、無端ベルト19には、紙粉やその他のごみが、一連の吸着動作に悪影響を与えることを防止するため、クリーニング機構を備えることができる。
駆動ローラ17は抵抗値が106Ωcm程度の導電性ゴム層が表面に設けられ、従動ローラ18は金属で構成される。駆動ローラ17及び従動ローラ18はともに接地されており、駆動ローラ17は無端ベルト19から用紙を曲率により分離するのに適した小径にされている。この吸着分離装置14によれば、無端ベルト19は駆動ローラ17及び従動ローラ18で駆動され、用紙6aをレジストローラ対8方向に移動させるので、用紙分離機能だけでなく、用紙搬送機能も備え装置の小型化に貢献できる。
また、無端ベルト19の給紙方向下流側には用紙をガイドするガイド板26が設けられ、用紙束6から分離された用紙6aは、レジストローラ対8に案内される。
図5は吸着分離装置の動きを示す模式断面図である。尚同図では除電電極21bは図示省略されている。用紙束6は、押上部材27で押し上げられた底板28に配置されている。無端ベルト19は駆動ローラ17の軸Oを回転軸として回動可能に取り付けられている。そして無端ベルト19は、用紙束6における最上位の用紙6aの上面前端部に配置され、用紙6aと接触可能に配置される。このように吸着分離装置14は、駆動ローラ17の軸Oを中心に回転するように設置しているので、用紙束6に対して無端ベルト19が密着して接触面積を最大にでき、用紙束6からの用紙6aの分離を確実なものとすることができる。
図6は吸着分離装置の変形例を示す側面図である。この例では、底板29を上下方向(矢印D)に移動可能に構成して、この底板29を例えばラック36、ピニオン37からなる駆動手段35で上下に駆動できるようにしている。このような場合には、吸着分離装置14を上下方向に固定しておくことができる。尚、前記のいずれの場合にも、用紙束6の最上位面を検知するセンサ30を備えると、無端ベルト19と用紙束6上面との間隔、接触圧を適正に制御することが可能となる。
次にこの装置の作動について説明する。用紙給送装置5は、上位装置からの給紙信号により、電磁クラッチが入り、駆動ローラ17が回転駆動され、転動を開始した無端ベルト19には、帯電電極21aを介して帯電電源24から交番電圧が印加される。すると、無端ベルト19の表面には、交流電源周波数と無端ベルト19の周動速度に応じたピッチ(ピッチは例えば5mm〜15mm程度とするのがよい)で交番する電荷パターンが形成される。帯電電源24は交流の他直流を高低交互の電位に変化させたものでもよく、本実施例では無端ベルト19の表面に対して4KVの振幅を持った交流を印加している。図7は電極への印加電圧及び周波数の制御例を示すグラフである。本例では、図中「帯電」で示した波形の交番電圧を帯電電源24で印加し、図中「除電」で示した波形の交番電圧を除電電源25で図7(a)〜(d)に示すように様々な波形の電流を印加できる。このため、交番する電荷パターンを所定のものに変更することができ、電界の強弱を自在に変更して吸着力の強弱を各条件で細かく設定することができる。よって、より幅広い条件に対応した給紙装置提供することが可能となる。
電荷パターンが形成された無端ベルト19は、図5及び図6に示すように、従動ローラ18に巻回された位置で用紙束6の最上位の用紙6aの上面前端部に当接しているので、誘電体である最上位の用紙6aには無端ベルト19の表面の電荷パターンにより形成される不平等電界により、Maxwellの応力が働き、最上位の用紙6aだけが無端ベルト19に吸着して保持され進行に伴い曲率分離され給紙方向へ繰り出され、ガイド板26を通ってレジストローラ対8に至り、レジストローラ対8により画像形成部へ搬送される。このため、本例では他に電極を配置することなく、無端ベルト19表面に電界を形成することができ、用紙吸着力を発生させることができ、装置の小型化、簡素化が実現できる。
次に第2の実施例について説明する。吸着分離装置14の無端ベルト19における電荷パターンによる用紙吸着力は、吸着した瞬間からある一定時間は2枚目以降の用紙に作用するが、一定時間経過した後には、1枚目にしか作用せず、2枚目の用紙以下の用紙には作用しない。従って、充分に時間間隔を開けることで、阻止部材を追加することなく用紙束6から最上位の用紙6aを分離することが可能となるが、実用的には、給紙速度を遅らせることなり生産性の悪化を招いてしまう。
図8は第2の実施例に係る吸着分離装置の概略構成を示す模式図である。本例では駆動ローラ17の下流に用紙重送阻止部材31を配置している。用紙重送阻止部材31は、無端ベルト19に当接させるように配置され、2枚目の用紙6bの進行を阻止するようにしている

本例では、レジストローラ対8と無端ベルト19の線速度は同一としており、レジストローラ対8がタイミングを取って間欠駆動されているような場合には、無端ベルト19も間欠駆動されるように制御される。無端ベルト19は用紙束6の後端が従動ローラ18に対応する位置に達する前に用紙束6より離間され2枚目の用紙6bが無端ベルト19に吸着されないようにしている。尚、駆動ローラ17の部分における無端ベルト19からの用紙7aの分離は曲率分離によるが、分離を一層確実にするために図9に示すように分離爪32を設けるようにしてもよい。
図10は第2の実施例に係る用紙分離装置を示す斜視図である。図示していないモータなどの駆動源と連結された駆動軸33が回転すると、摩擦分離装置13の送りローラ34と吸着分離装置14の駆動ローラ17が回転する。摩擦分離装置13では、最上位の用紙6aと送りローラ34との摩擦力により、最上位の用紙6aは用紙搬送方向Aに移動させられる。2枚目以降の用紙6b…が同時に搬送された場合は、用紙重送阻止部材31により、用紙6b…は移動が制限され、最上位の用紙6aのみがレジストローラ対8に搬送される。
同時に、同時に吸着分離装置14でも、最上位の用紙6aは、無端ベルト19に吸着され、2枚目以降の用紙6b…と分離されて、もしくは用紙重送阻止部材31で分離されて、レジストローラ対8に搬送される。
駆動軸33には、駆動源との間に図示していないクラッチが設けられており、用紙6aがレジストローラ対8に到達した後には、駆動が遮断され回転自由となり、分離装置での負荷を低減している。
また、吸着分離装置14の無端ベルト19を帯電したり、除電したりする場合には、無端ベルト19を回転させておく必要があり、その際、摩擦分離装置13が同様に回転してしまうと、用紙束6が底板28により押圧されて送りローラ34に密着しており移動してしまうという不具合が懸念される。よって、摩擦分離装置13の送りローラ34と駆動軸33の間に駆動の連結切断が任意で制御できる電磁クラッチ等の連結・切断手段を配置する。
更に、摩擦分離装置13の送りローラ34と吸着分離装置14の駆動ローラとの回転周速が異なる場合には、同一用紙内のも紙幅方向の各位置により線速の違いが生じて、用紙に斜行、しわ、破れが発生することがある。よって、摩擦分離装置13の送りローラ34と吸着分離装置14の無端ベルト19は、それぞれを同一の線速に制御する必要がある。このため、両者の駆動に同一の駆動源を用いた場合は、ローラの径を同一にしたり、減速等を行い同一線速に設定したりする必要がある。
次に、吸着分離装置と摩擦分離装置の制御方法について説明する。本例に係る給紙装置では、吸着分離装置14は、無端ベルト19に帯電させない場合は、吸着力が発生しない。このため、所定の条件下では摩擦分離装置だけを駆動して用紙の分離を実行することができる。しかし、摩擦分離装置だけでは、不十分な環境や用紙の紙質等の条件下では、摩擦分離装置13と吸着分離装置14とを併用する。
この環境条件は、例えば、温湿度計を機械に内蔵させることで検知することができる。また、用紙の紙質に基づく管理は、オペレーションパネルなどからのユーザーによる入力により行うことができる。
尚、上記各例では、吸着分離装置14の両側に2台の摩擦分離装置13を配置した例について説明したが、摩擦分離装置13及び吸着分離装置14は用紙の搬送方向Bと直交する直線C上に必要に応じて適宜の数だけ配置することができる。
以上説明したように、本発明によれば、1台の用紙分離装置に、摩擦分離装置と吸着分離装置という異なる方式に基づく分離装置を配置しているので、互いの分離方式が苦手とする条件においてもお互いに補いながら確実な分離を行うことができる他、それぞれの分離装置を用紙の給送方向と直交する直線上への投影面が重なるように配置しているので、用紙の分離個所の用紙搬送方向における寸法が増加することなく、また用紙の分離個所と用紙の搬送個所との距離を摩擦分離方式単独のものと同等のものとできるので、用紙搬送装置及び画像形成装置の大型化を招くことがない。
また、本発明によれば、前記摩擦分離装置の用紙分離位置を前記吸着分離装置の用紙分離位置よりも下流側としたので、吸着分離装置に用紙が吸着されたままで摩擦分離装置によって分離動作が行われることがなく、吸着動作と分離動作が同時に行われることにより発生する用紙ワレや用紙の破れを防止することができる。
また、本発明によれば、吸着分離装置は駆動ローラ及び従動ローラで駆動される無端ベルトを備えるので、用紙分離機能だけでなく、用紙搬送機能も備え装置の小型化に貢献できる。
また、本発明によれば、無端ベルト表面に交番する電荷パターンを形成するため、他に電極を配置することなく、ベルト表面に電界を形成することができ、用紙吸着力を発生させることができ、装置の小型化、簡素化が実現できる。また、交番する電荷パターンを任意に変更することができ、電界の強弱を自在に変更して吸着力の強弱を各条件で細かく設定することができる。よって、より幅広い条件に対応した給紙装置提供することが可能となる。
画像形成装置の構成を示す概略断面図である。 用紙給送装置の構成を示す斜視図である。 吸着分離装置を示す斜視図である 吸着分離装置の機械的及び電気的構成を示す模式図である。 吸着分離装置の動きを示す模式断面図である。 吸着分離装置の変形例を示す側面図である。 電極への印加電圧及び周波数の制御例を示すグラフである。 第2の実施例に係る吸着分離装置の概略構成を示す模式図である。 第2の実施例に係る吸着分離装置の概略構成を示す模式図である。 第2の実施例に係る用紙分離装置を示す斜視図である。
符号の説明
1 複写機
2 原稿読取部
3 画像形成部
4 給紙部
5 用紙給送装置
6a 用紙
6 用紙束
6a 用紙
6b 用紙
6b… 用紙
7 用紙分離装置
8 レジストローラ対
9 転写装置
10 定着器
11 排出ローラ
12 排紙トレイ
13 摩擦分離装置
13a ローラ部材
13b フリクションパット
14 吸着分離装置
16 給紙カセット
17 駆動ローラ
18 従動ローラ
19 無端ベルト
20a 表層
20b 裏層
21 電極
21a 帯電電極
21b 除電電極
24 帯電電源
25 除電電源
26 ガイド板
27 押上部材
28 底板
29 底板
30 センサ
31 用紙重送阻止部材
32 分離爪
33 駆動軸
34 送りローラ
35 駆動手段
36 ラック
37 ピニオン

Claims (7)

  1. 複数枚の用紙を重ねた用紙束を積載した給紙トレイから用紙束の最上位に配置された用紙を分離する用紙分離装置において、
    前記用紙束の上側に接触するように配置された転動部材を用いて用紙束の上側から用紙を摩擦力で一枚ずつ分離して搬送する摩擦分離装置と、
    積載された用紙束の上面に相対して配置され用紙束の上側から用紙を不平等電界による吸着力で吸着保持して最上位の用紙を用紙束から分離して搬送する吸着分離装置と、
    前記吸着分離装置を移動させる駆動手段と、を備えてなり、
    前記摩擦分離装置と吸着分離装置とを用紙の給送方向と直交する方向への投影面が重なるように配置してなることを特徴とする用紙分離装置。
  2. 前記摩擦分離装置の用紙分離位置を前記吸着分離装置の用紙分離位置よりも下流側としたことを特徴とする請求項1記載の用紙分離装置。
  3. 前記吸着分離装置は、
    誘導体で形成された無端ベルトと、
    当該無端ベルトに張力を与える複数のベルト架張ローラと、
    前記複数のベルト架張ローラのうち少なくとも1つの架張ローラを駆動して前記無端ベルトを転動させる駆動手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の用紙分離装置。
  4. 前記吸着分離装置は前記無端ベルトの表面に電圧を印加して前記無端ベルトの表面に所定の電荷パターンを形成する帯電手段を備えていることを特徴とする請求項3記載の用紙分離装置。
  5. 前記吸着分離装置は搬送される用紙の紙幅の略中央部に設けられ、複数台の前記摩擦分離装置は前記吸着分離装置を挟んで配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の用紙分離装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の用紙分離装置と、用紙束から分離した用紙を搬送する用紙搬送装置とを備えることを特徴とする用紙供給装置。
  7. 請求項6記載の用紙供給装置を備えることを特徴とする画像形成装置。



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