JP6098256B2 - 給紙装置、および画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、用紙設置台に配置された用紙束から用紙を次工程に一枚ずつ搬送する給紙装置、およびこの給紙装置を備えた画像形成装置に関する。
電子写真複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置では、記録媒体である用紙を用紙束から搬送する給紙装置が使用される。この給紙装置としては、ゴム等の高摩擦係数を有する材料で作られたローラーやベルトとして形成されたピックアップ部材を用いた摩擦給紙方式のものが広く採用されている。
摩擦給紙方式による給紙装置は、構成が簡単ではあるが、大きな摩擦力を得るためにばね等により前記ピックアップ部材を用紙面に圧接させる必要があり、ピックアップ部材が変形することがある。また、ゴム等の高摩擦係数を有する材料は経時的または環境により、表面の摩擦係数が変化するので、給紙性能の安定性に欠ける。
近年、特にプリンタにおいては、ユーザーの要求の多様化により、用紙として普通紙だけではなく、コート紙やラベル紙等さまざまな機能の記録紙が用いられてきており、その数、種類共に今後も増加の傾向にある。そのような機能を備える記録紙には、表面の摩擦係数が極端に小さいものや、摩擦分離させる場合に回転するローラーと圧接部材により、剥離紙がはがれるものがあり、前述した摩擦分離方式では、用紙の分離を行うことが難しい場合がある。
上述のように摩擦による分離が難しい用紙の場合でも、空気の吸引により負圧部を作り用紙を吸着して搬送するエアー吸引方式により解決することが可能である。また分離を良好に行うため、積載された用紙束の上面に対向して配置され、給紙方向に周回移動する吸着搬送ベルトと、無端誘電体で構成された吸着搬送ベルトの表面に交番する電圧を印加して吸着搬送ベルトの表面に交番する電荷パターンを形成する帯電機能と、吸着搬送ベルトを除電する除電機能とを有する給紙装置が採用される。この給紙装置では、吸着搬送ベルト上に帯電電荷を与え、帯電電荷により発生する電界で吸着力を発生させ、用紙束から最上位の用紙を分離し、給紙方向へ移動させる。
しかし、吸着搬送ベルト上の帯電電荷により発生する電界が用紙に作用して吸着力を発生させて用紙を搬送する場合、吸着搬送ベルトと用紙とが接触してから、所定の一定時間にわたり、最上位用紙だけではなく、その下位に配置された複数の用紙を電界で吸着してしまうことがある。
これに対処するため、吸着搬送ベルトを用紙と接触させてから分離搬送するまで一定時間停止させ、その後に動作を行うものや、分離対象である用紙の物性値を測定した後、その測定値に応じて、吸着搬送ベルト上に印加する電荷量と電荷間の距離、吸着時間の3つを制御するもの、吸着搬送ベルトに用紙搬送経路を挟んで設けられ、静止または反搬送方向に移動可能な阻止部材を有するものが提案されている。
さらに、このような給紙装置として以下のものがある。特許文献1には、複数のローラーに張り渡され、積載された用紙束の上面に対向配置された吸着搬送ベルトと、この吸着搬送ベルトの表面を帯電させる帯電手段と、搬送方向下流側のローラーの移動量がシート搬送方向上流側のローラーの移動量よりも多くなるよう吸着搬送ベルトを揺動させて、吸着搬送ベルトを用紙束に対して接触、離間させる駆動手段と、吸着搬送ベルトが用紙束から離間する離間位置にあるときにおけるシートが吸着する吸着面とシート束の上面とがなす角度をシート種類、環境条件に基づき変更する角度変更手段と、を備える給紙装置が記載されている。
特許文献2には、駆動ローラーと従動ローラーに掛け渡され、複数の電極が絶縁層で被覆された吸着搬送ベルトと、複数の電極に接続され、電圧印加と印加電圧の遮断を行う静電吸着制御回路と、吸着搬送ベルトのベルト保持面に静電吸着した繰り出した用紙をベルト回転により繰り出す対象物繰り出し機構と、ベルト保持面と用紙の相対間隔を調整することで、吸着時にベルト保持面と用紙を接近または接触させ、繰り出し時にベルト保持面と用紙を離間させる吸着搬送ベルト動作機構と、を有するものが記載されている。
しかし、吸着搬送ベルトでの吸着による用紙の分離に際しては、薄い用紙は坪量が小さいため2枚目の用紙におよぼす微小な吸着力によって吸着されやすく、2枚目以降の用紙が吸着されて重送を起こしてしまうことがある。
本発明は前記課題にかんがみてなされたものであり、秤量が小さい用紙であっても重送が発生せず用紙を安定的に吸着して搬送できる給紙装置および画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明に係る給紙装置は、複数枚の用紙からなる用紙束を積載した状態で上下方向に移動可能な用紙設置台と、前記用紙設置台に積載された前記用紙束の上方に前記用紙束の最上面からあらかじめ定めた所定距離だけ離れた位置に配置され、複数のローラーと、これらのローラーに掛け渡された無端状の誘電体ベルトで構成された搬送ベルトと、前記搬送ベルトを帯電させる帯電手段と、を有し前記用紙束の最上位の用紙を吸引して搬送する吸着搬送装置と、前記用紙設置台の用紙搬送方向下流側に配置され、前記用紙束の用紙下流側端部の位置を規制する規制部材と、を備える給紙装置において、前記用紙束の位置を前記吸着搬送装置に対して用紙搬送方向に変更できるよう前記規制部材は前記用紙搬送方向に移動可能とし、前記規制部材は、前記上下方向に先端位置を変更しない固定規制部と、この固定規制部の先端に回動可能に配置された移動部材とからなることを特徴とする。
本発明によれば、秤量が小さい用紙であっても規制部材を移動することにより、吸着搬送ベルトへの用紙の吸着面積が減少して吸着力を小さくできるので、重送が発生せず、用紙を安定的に吸着搬送できる。
本発明の実施形態に係る給紙装置を使用しうる画像形成装置の構成を示す模式図である。 本発明の給紙装置に係る実施形態の給紙装置の第1例を示すものであり、(a)は模式図、(b)は斜視図である。 本発明の給紙装置に係る実施形態の給紙装置の第2例を示すものであり、(a)は模式図、(b)は斜視図である。 同給紙装置の吸着搬送装置を示すものであり、(a)は側面図、(b)は平面図である。 同吸着搬送装置の帯電部材を示すものであり、(a)は帯電ローラーを使用した場合を示す斜視図、(b)は帯電板を使用した場合を示す斜視図である。 同給紙装置の吸着搬送装置の駆動系を示す平面図である。 本発明に係る給紙装置の実施形態1に係る給紙装置を示す模式図である。 本発明に係る給紙装置の実施形態2に係る給紙装置を示す模式図である。 同給紙装置を示すものであり、(a)はユニットブラケットと付勢部材とを示す斜視図、(b)は(a)中のB部を示す拡大斜視図、(c)は(a)中のスプリングを示す斜視図である。 同給紙装置を示すものであり、(a)〜(e)は給紙装置の動作を順次示す模式図である。 同給紙装置を示すものであり、(A)〜(C)は吸着搬送装置の動作を順次示す模式図である。 本発明に係る給紙装置の実施形態3に係る給紙装置を示す模式図である。 本発明に係る給紙装置の実施形態4に係る給紙装置を示すものであり、(a)〜(c)は給紙装置の動作を示す模式図、(d)は移動部材を示す模式図である。 本発明に係る給紙装置の実施形態5に係る給紙装置を示すものであり、(a)〜(c)は給紙装置の動作を示す模式図、(d)は移動部材を示す模式図である。
本発明を実施するための形態に係る給紙装置、および画像形成装置について説明する。まず、本発明に係る給紙装置を適用できる画像形成装置について説明する。図1は本発明の実施形態に係る給紙装置を使用しうる画像形成装置の構成を示す模式図である。画像形成装置である複写機10は、原稿の画像を撮像素子で読み取る原稿読取部11と、電子写真式の画像形成部17を備える画像形成部12と、給紙部13とを備えている。
この複写機10では、画像形成部12と給紙部13とは分割可能なものである。また、給紙部13には、給紙装置20が配置されており、給紙装置20は、図示していない給紙カセット内に積層されて配置された用紙の束S(以下、用紙束Sという)の上面に接触し、積載された用紙束Sから最上位用紙S1を吸着し分離する。
積層された複数枚の用紙からなる用紙束Sの最上位用紙S1は、給紙装置20で用紙束Sから吸着分離されて搬送され1枚ずつ搬送される。そして分離搬送された用紙は、搬送路1を経てレジストローラー対2に移送され、画像形成部17の転写装置3において画像形成部12で形成されたトナー画像が転写され、定着器4でトナー画像が熱転写され、排出ローラー5から排紙トレイ6に排出される。
なお、以下に説明する本発明に係る給紙装置は、上述した電子写真の画像形成装置のほか、他の型式の例えばインクジェット方式の画像形成装置に適用できる。また、上述した複写機のほか、ファクシミリ装置、印刷機あるいはこれらの装置の少なくとも2以上の機能を有する複合機等に適用することができる。
次に給紙装置20の基本的構成について説明する。図2は本発明の給紙装置に係る実施形態の給紙装置の第1例を示すものであり、(a)は模式図、(b)は斜視図である。また図は本発明の給紙装置に係る実施形態の給紙装置の第2例を示すものであり、(a)は模式図、(b)は斜視図である。いずれの例においても、給紙装置20は、用紙束Sを積載する用紙設置台40と、吸着搬送装置30とを備える。用紙設置台40は、基板21とこの基板21上に配置される底板41と、この底板41を上下に移動させる駆動機構42とからなる。駆動機構42により、用紙束Sの最上面と吸着搬送装置30とを所定距離だけ離間させる。
吸着搬送装置30は、揺動機構で揺動可能に配置されている。揺動機構は、図2に示すようにブラケット22の用紙搬送下流側に設ける構成、または、図3に示すようにブラケット122の用紙搬送上流側に設ける構成を採用できる。
まず図2に示す例について説明する。ブラケット22は、揺動支点である軸24を中心に揺動可能な扇型部材であり、その弧部に歯車が形成されている。ブラケット22の歯車は、駆動手段であるモーター27の駆動軸26で回転するピニオン25にかみ合い、モーター27の駆動により、軸24を中心に往復動する。
次に図3に示す例について説明する。ブラケット122は、軸124に歯車123が固定されており、この歯車123がピニオン125にかみ合っている。ピニオン125は、モーター127の駆動軸126で回転駆動される。モーター127の駆動により、ピニオン125にかみ合うブラケット122は、軸124を中心に往復運動する。
吸着搬送装置30は、同一の構成を備える。図4は同給紙装置の吸着搬送装置を示すものであり、(a)は側面図、(b)は平面図である。吸着搬送装置30は、無端状の誘電体ベルトで構成された搬送ベルト31と、この搬送ベルト31がかけ回される複数のローラー、すなわち上流側ローラー32、および下流側ローラー33を備える。この例では、上流側ローラー32が駆動され、上流側ローラー32は上流側ローラー32の回転によって周動する搬送ベルト31に連れ回る。
上流側ローラー32の軸32aおよび33の軸33aはハウジング34で支持される。軸33aは、ハウジング34内で用紙搬送方向に移動できる軸受部材36で保持され、スプリング35で搬送ベルト31を引っ張る方向に押し付けられている。
なお、搬送ベルト31の両側端部には、外れ止め用のリブ31aが形成されている。リブ31aは、上流側ローラー32および下流側ローラー33の両側端面と接触して搬送ベルト31の寄りを防止する。搬送ベルト31は10Ωcm以上の抵抗を有する誘電体例えば厚さ100μm程度のポリエチレンテレフタレート等のフィルムで構成することができる。また、上流側ローラー32は、抵抗値が10Ωcmの導電性ゴム層が表面に設けられ、下流側ローラー33は金属製である。下流側ローラー33および上流側ローラー32はともに接地されている。下流側ローラー33は搬送ベルト31で用紙を曲率に沿って分離するのに適した小径に形成される。
また、搬送ベルト31には、高圧電源44に接続された帯電手段である帯電部材43が接触している。帯電部材43としては、図5(a)に示す帯電ローラー43a、または図5(b)に示すブレード状をなす帯電部材43bのいずれをも使用できる。ブレード状の帯電部材43bは、帯電ローラー43aに比べ、ピッチ幅の小さい電荷パターンを形成することができる。このため、最上位用紙S1に対する吸着力増加が早く、また、2枚目以降に作用する吸着力の減少が早くなる。よって、分離動作に要する時間短縮が図れる点で有利である。
また、上流側ローラー32と下流側ローラー33との下側共通接線は用紙束Sの上面と水平としている。搬送ベルト31は、搬送ベルト31と上流側ローラー32とが空回りしない程度に下側にたるむようにしている。搬送ベルト31が用紙束Sの最上位用紙S1にたるんだ状態で接触し、搬送ベルト31に波うちが発生している場合でも、最上位用紙S1との接触面積を確保するよう構成されている。さらに、搬送ベルト31の搬送方向下流側には用紙の搬送をガイドするガイド板45と搬送ローラー対46とが設けられている。
図6は同給紙装置の吸着搬送装置の駆動系を示す平面図である。上流側ローラー32は、駆動モーター51により電磁クラッチ52を介して給紙信号に応じて間欠的に駆動される。電磁クラッチ52はベルト部材53で軸24に配置されたプーリー54を回転駆動する。さらにプーリー54には、ベルト部材55が巻き掛けられ、このベルト部材55は軸32aに取付けられたプーリー56に巻き掛けられている。この機構により駆動モーター51の駆動力が上流側ローラー32に伝達される。また、プーリー54はブラケット22の軸24に配置されているため、ブラケット22の揺動に影響されることなく上流側ローラー32を駆動できる。なお、軸24は上流側ローラー32よりも用紙搬送方向上流側に配置されている。
<実施形態1>
次に本発明に係る給紙装置の実施形態1に係る給紙装置について説明する。図7は本発明に係る給紙装置の実施形態1に係る給紙装置を示す模式図である。実施形態1に係る給紙装置20は、底板41上に配置された用紙束Sを用紙搬送方向に移動可能に構成される。この用紙束Sの移動は手動、あるいは入力した用紙の種類に基づいて自動的に行うことができる。すなわち、用紙の秤量が小さく搬送ベルト31への吸引力を小さくするときには用紙束Sを用紙搬送方向の上流側に移動して、搬送ベルト31との接触面積を小さくする(矢印aの範囲)。一方用紙の秤量が大きく搬送ベルト31の吸引力を大きくするときには、用紙束Sを用紙搬送方向の下流側に移動し(図7中に破線で示した)、搬送ベルト31との吸着面積を大きくする(矢印bの範囲)。
実施形態1に係る給紙装置20では、用紙束Sの用紙搬送方向下流側に配置され、用紙束Sの用紙下流側端部に接触する規制部材61の位置を用紙搬送方向に変更できるようにしている。この規制部材61の移動は、手動あるいは入力した用紙の種類に基づいて自動的に行うことができる。実施形態1では、規制部材61の高さは吸着搬送装置30に接触しない程度としている。
次に実施形態1に係る給紙装置20の動作について説明する。エンド給紙信号を受けると、電磁クラッチ52が接続状態となり、上流側ローラー32が回転駆動され、周動を開始した搬送ベルト31には、帯電部材43を介して高圧電源44から交番電圧が印加される。搬送ベルト31の表面には交流電源周波数と搬送ベルト31の周動速度に応じたピッチ(ピッチは2mm〜16mm程度とするのがよい)で交番する電荷パターンが形成される。搬送ベルト31への帯電完了後、用紙設置台40の最下位置に自由状態にて待機していた底板41は駆動機構42で駆動されて上昇を開始し、用紙束Sの最上面が搬送ベルト31に接触したことをセンサー28で検知して停止する。
搬送ベルト31と最上位用紙S1が接触した状態で用紙の紙種ごとに所定に設定した待機時間だけ待機した後、最上位用紙S1に搬送ベルト31に形成された電荷パターンにより形成される不平等電界により、Maxwellの応力が作用する。そして、最上位用紙S1だけが搬送ベルト31に吸着されて保持され、搬送ベルト31の移動に伴って曲率分離され給紙方向へ繰り出される。この用紙は、ガイド板45、搬送ローラー対46によって画像形成部12へ搬送される。
搬送ベルト31の電荷パターンによる吸着力は最上位用紙S1にのみ作用し、2枚目の用紙S2以下の用紙には作用しない。実施形態1に係る給紙装置20によれば、摩擦力を利用しないので、搬送ベルト31と用紙束Sとの接触圧力を充分小さくでき、摩擦による重送の発生を防止できる。
ここで、搬送ローラー対46と搬送ベルト31の線速度を同一としているので、搬送ローラー対46がタイミングを取って間欠駆動されているような場合は搬送ベルト31も間欠駆動されるように制御される。搬送ベルト31は、最上位用紙S1の後端が上流側ローラー32の対向位置に達する前に用紙束Sから搬送ベルト31を所定時間上昇させることで離間され、2枚目の用紙S2が搬送ベルト31に吸着されないようにしている。搬送ベルト31と最上位用紙S1とが離間した状態で搬送ベルト31は、帯電動作を行い、先行した最上位用紙S1の後端が下流側ローラー33の対向位置を通過した後に搬送ベルト31を下降させ接触状態に戻る。
駆動機構42は底板41を駆動する前の最上位用紙S1の上面位置をセンサー28で感知し、搬送ベルト31下面との高さの差を算出し底板上昇量として駆動される。または底板41を上昇させていったとき、搬送ベルト31接触と同時もしくは直前に最上位用紙S1の上面を検知するようセンサー28を配置し、センサー28の検知と同時に底板41上昇を停止する。
下流側ローラー33での搬送ベルト31からの用紙の分離は曲率分離による。高圧電源44は交流のほか直流を高低交互の電位に変化させたものでもよく、矩形波、正弦波などを使用できる。実施例1に係る20では搬送ベルト31の表面に対して4KVの振幅を持った矩形波を印加している。
ここで、周動する搬送ベルト31に交番電圧を印加することで、帯電した搬送ベルト31を除電する原理を説明する。周動する搬送ベルト31の外周面に帯電部材43を接触させ直流電源により直流電圧を印加した場合、搬送ベルト31は印加される直流電圧がある電圧以下の電圧では帯電されない。この電圧を帯電開始電圧といい、その値V0は誘電体ベルトの厚さ、体積抵抗等により変化する。
次に上記の帯電開始電圧V0をピーク値として持つような交番する電圧を帯電部材43に印加すると、帯電している搬送ベルト31の表面電位がほぼ0Vに除電されることが確認されている。これは、印加電圧のピーク値を帯電開始電圧V0とすることにより、この印加電圧では誘電体である被帯電体を帯電させる能力はないが、被帯電体に帯電している空間電荷には移動させる力が働き、除電できることを意味する。
また、交互に交番する印加電圧を用いることから、誘電体が正、負どちらに帯電していても除電効果がある。しかし、帯電開始電圧以下の印加電圧では、除電不足が発生し、帯電開始電圧以上では、印加周波数(120Hz、v/f=1mm周期)の帯電が生じ、0Vに除電できなかった。したがって、高圧電源44の交番電圧はピーク値が誘電体ベルトに対する帯電開始電圧になるように制御すればよいことになる。
用紙の吸着力は用紙と搬送ベルトの接触面積に比例するが、面積が大きくなると2枚目の用紙の微小な吸着力も大きくなる。通常この力は微小なため無視できるが、坪量の小さい用紙を用いる場合、微小な力が無視できずに2枚目まで吸着して搬送してしまう。よって坪量の小さい用紙を分離搬送する場合、用紙と搬送ベルトの接触面積を小さくして2枚目の吸着力を小さくする。そのとき1枚目の吸着力も小さくなるが、坪量が小さいため小さな吸着力でも搬送が可能である。
また用紙を搬送する際に用紙同士の摩擦により、1枚目の搬送時、2枚目以降の用紙が搬送方向に押し出されることがある。すると用紙を正規の位置に規制することができなくなり、ジャムやスキューの原因になってしまう。搬送時に搬送方向前側に用紙を規制する規制部材を設け、ジャムやスキューを防止する。
<実施形態2>
次に本発明に係る給紙装置の実施形態2に係る給紙装置について説明する。実施形態2に係る給紙装置は、規制部材の先端部を吸着搬送装置の動作に連動して、吸着搬送装置に接触しない位置に移動させるものである。吸着搬送装置を下降させたとき移動部材に接触してしまうのを防止できる。図8は本発明に係る給紙装置の実施形態2に係る給紙装置を示す模式図である。また、図9は同給紙装置を示すものであり、(a)はユニットブラケットと付勢部材とを示す斜視図、(b)は(a)中のB部を示す拡大斜視図、(c)は(a)中のスプリングを示す斜視図である。
実施形態2に係る給紙装置50において、吸着搬送装置30の構成は実施形態1に係るものと同一である。実施形態2では、規制部材64は、上下方向に先端位置を変更しない固定規制部62と、この固定規制部62の先端に回動可能に配置された移動部材63とから構成される。
図8に示すように、移動部材63は、軸63aで固定規制部62に回転自在に配置される。また移動部材63には、接触部材63bが配置され、吸着搬送装置30には、押し下げ部材37を備える。ブラケット22が回転されて、吸着搬送装置30が用紙束Sから離間した状態(図8(a))からシート吸着位置(図8(b))に回転移動するとき、押し下げ部材37は接触部材63bを押し下げる。これにより、移動部材63は軸63aを中心に回転移動する。よって、吸着搬送装置30の動作に連動して、規制部材64が吸着搬送装置に接触しない位置に移動する。
また、図9に示すように、移動部材63は、固定規制部62にねじりコイルばね65を介して回動自在に配置される。ねじりコイルばね65は、軸63aに配置され、移動部材63を常時立ち上がり方向(図9中矢印A)に回転力を付与する。
次に実施形態2に係る給紙装置50の動作について説明する。図10は同給紙装置を示すものであり、(a)〜(e)は給紙装置の動作を順次示す模式図である。また、図11は同給紙装置を示すものであり、(A)、(b)、(C)は吸着搬送装置の動作を順次示す模式図である。なお、図11(A)、(B)、(C)において、(a)は側面図、(b)は正面図である。
まず、用紙の搬送指令を受けるとピニオン25が図中時計方向に回転駆動され、吸着搬送装置30は上昇し(図10(a))、所定位置で停止する(図10(b))。このとき、移動部材63は、固定規制部62の先端で搬送方向上流側に回転した状態から立ち上がり状態に移動する。そして、駆動機構42により、底板41を上昇させ、センサー28で用紙束Sの上面を検出した位置で底板41を停止する。この時点で帯電部材43による搬送ベルト31の帯電を開始する。
次に、ピニオン25が反時計方向に回転駆動され、吸着搬送装置30は、下降し(図10(c)、図11(A))、搬送ベルト31が用紙束Sの上面に接触する位置に配置され(図10(d)、図11(B))、所定時間待機する。このとき、移動部材63は、押し下げ部材37で接触部材63bが押し下げられ、搬送方向上流側に回転する。このため、移動部材63が吸着搬送装置30の移動の妨げになることはない。
そして、ピニオン25を時計方向に回転させ、吸着搬送装置30を上昇させ、搬送ベルト31に最上位用紙S1を吸着し搬送する(図10(e)、図11(C))。このとき、移動部材63は、ねじりコイルばね65の弾性で元の立ち上がり状態に戻る。
<実施形態3>
次に本発明に係る給紙装置の実施形態3に係る給紙装置について説明する。図12は本発明に係る給紙装置の実施形態3に係る給紙装置を示す模式図である。実施形態3に係る給紙装置60は、固定規制部62に用紙搬送方向下流にいくにつれ下方に直線移動する移動部材66を備えたものである。移動部材66は、鉛直方向に立ち上げられる本体66aと、用紙搬送方向下流にいくにつれ下方に延びるスライダー部66bとを備え、本体66aには、押し下げ部材37に接触する接触部材66cを配置している。また、固定規制部62には、スライダー部66bがスライド可能に配置されるスライド溝62aと、スライダー部66bを弾性的に上方に押し上げる押し上げ手段(図示していない)とを備える。
実施形態3に係る給紙装置60によれば、吸着搬送装置30の移動に合わせて移動部材66を下方に移動できる。
<実施形態4>
次に本発明に係る給紙装置の実施形態4に係る給紙装置について説明する。図13は本発明に係る給紙装置の実施形態4に係る給紙装置を示すものであり、(a)〜(c)は給紙装置の動作を示す模式図、(d)は移動部材を示す模式図である。実施形態4に係る給紙装置80は、図13(a)に示すように、用紙束Sの用紙搬送方向の下流位置を規制する固定規制部62に回転可能に配置した移動部材63に用紙束Sの最上位用紙S1と下位の用紙との間に空気流Dを吹き出す空気吹出口82を備える。空気吹出口82は、移動部材63が立ち上がった状態で用紙束Sの最上位用紙S1より上側に配置される。
実施形態4に係る給紙装置80では、移動部材63に送風手段である送風機81を配置し、空気吹出口82から空気流Dを送出している。図13(d)に示すように、移動部材63には、3箇所に空気吹出口82を設け、1台の送風機81から空気通路63cを経由して空気を送り出す。また、送風機81は、移動部材63とともに回動する。これにより、搬送ベルト31が用紙束Sから最上位用紙S1を搬送するとき、空気吹出口82からの空気流Dは、図13(b)に示すように最上位用紙S1の先端を用紙束Sから引き離す。さらに、最上位用紙S1の搬送時には、図13(c)に示すように、空気流Dが最上位用紙S1と2枚目の用紙S2との間に入り込み、これらを分離し、2枚目以下のシートが最上位用紙S1に引きずられることを防止する。これは、搬送ベルト31に吸着した最上位用紙S1と2枚目の用紙S2との間が離間にくい場合特に有効である。
<実施形態5>
次に本発明に係る給紙装置の実施形態5に係る給紙装置について説明する。図14は本発明に係る給紙装置の実施形態5に係る給紙装置を示すものであり、(a)〜(c)は給紙装置の動作を示す模式図、(d)は移動部材を示す模式図である。実施形態5に係る給紙装置90では、図14に示すように、送風機91を固定規制部62の下部に配置している。また、移動部材63には、3箇所に形成された空気吹出口92に連通する空気通路63dを備える。また、固定規制部62には、送風機91と移動部材63の空気通路63dとを接続する空気通路62bを備える。
実施形態5に係る給紙装置90によれば、実施形態4に係るものと同様に、最上位用紙S1を用紙束Sから良好に引き離し、最上位用紙S1と2枚目の用紙S2とを良好に分離することができる。
10 :複写機(画像形成装置)
17 :画像形成部
20 :給紙装置
21 :基板
22 :ブラケット
24 :軸(揺動支点)
25 :ピニオン
26 :駆動軸
27 :モーター(駆動手段)
28 :センサー
30 :吸着搬送装置
31 :搬送ベルト
31a :リブ
32 :上流側ローラー
32a :軸
33 :下流側ローラー
33a :軸
34 :ハウジング
35 :スプリング
36 :軸受部材
37 :押し下げ部材
40 :用紙設置台
41 :底板
42 :駆動機構
43 :帯電部材
43a :帯電ローラー
43b :帯電部材
44 :高圧電源
45 :ガイド板
50 :給紙装置
51 :駆動モーター
52 :電磁クラッチ
53 :ベルト部材
54 :プーリー
55 :ベルト部材
56 :プーリー
60 :給紙装置
61 :規制部材
62 :固定規制部
62a :スライド溝
62b :空気通路
63 :移動部材
63a :軸
63b :接触部材
63c :空気通路
63d :空気通路
64 :規制部材
65 :コイルばね
66 :移動部材
66a :本体
66b :スライダー部
66c :接触部材
80 :給紙装置
81 :送風機
82 :空気吹出口
90 :給紙装置
91 :送風機
92 :空気吹出口
特開2011−178530公報 特開2010−126317公報

Claims (9)

  1. 複数枚の用紙からなる用紙束を積載した状態で上下方向に移動可能な用紙設置台と、
    前記用紙設置台に積載された前記用紙束の上方に前記用紙束の最上面からあらかじめ定めた所定距離だけ離れた位置に配置され、複数のローラーと、これらのローラーに掛け渡された無端状の誘電体ベルトで構成された搬送ベルトと、
    前記搬送ベルトを帯電させる帯電手段と、を有し前記用紙束の最上位の用紙を吸引して搬送する吸着搬送装置と、
    前記用紙設置台の用紙搬送方向下流側に配置され、前記用紙束の用紙下流側端部の位置を規制する規制部材と、を備える給紙装置において、
    前記用紙束の位置を前記吸着搬送装置に対して用紙搬送方向に変更できるよう前記規制部材は前記用紙搬送方向に移動可能とし
    前記規制部材は、前記上下方向に先端位置を変更しない固定規制部と、この固定規制部の先端に回動可能に配置された移動部材とからなることを特徴とする給紙装置。
  2. 前記吸着搬送装置は、前記用紙搬送方向の上流側に配置された上流側ローラーと、下流側に配置された下流側ローラーとを備えるものであり、
    前記吸着搬送装置を、前記上流側ローラーよりも用紙搬送方向上流側の揺動支点を中心に、前記用紙束の最上位用紙を吸着する位置、および前記吸着した最上位用紙を搬送する位置の間を往復動させる駆動手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  3. 前記規制部材の先端部を前記吸着搬送装置の動作に連動して、前記吸着搬送装置に接触しない位置に移動させることを特徴とする請求項2に記載の給紙装置。
  4. 前記規制部材は、前記上下方向に先端位置を変更しない固定規制部と、この固定規制部の先端に用紙搬送方向下流にいくにつれ下方に直線移動する移動部材を備えることを特徴とする請求項3に記載の給紙装置。
  5. 前記移動部材は、前記吸着搬送装置に接触して移動することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の給紙装置。
  6. 前記規制部材に、前記用紙束の最上位用紙と下位の用紙との間に空気流を吹き出す空気吹出口を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の給紙装置。
  7. 前記規制部材を上下方向に位置を変更しない固定規制部と、この固定規制部の先端に配置した移動部材とで構成し、前記移動部材に空気吹出口を設け、前記空気吹出口から吹き出す空気を送る送風手段を前記移動部材とは異なる位置に配置したことを特徴とする請求項6に記載の給紙装置。
  8. 空気吹出口を前記用紙束の最上位用紙より上側に配置したことを特徴とする請求項に記載の給紙装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の給紙装置と、この給紙装置から搬送される用紙に画像を形成する画像形成部とを備えるを特徴とする画像形成装置
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