JP2015105809A - 蓄熱システム及び蓄熱・熱出力方法 - Google Patents

蓄熱システム及び蓄熱・熱出力方法 Download PDF

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哲 山岸
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寛子 中野
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之貴 加藤
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Abstract

【課題】従来の蓄熱システムで使用した気化器を兼ねた凝縮器等を省略し、脱水反応によって化学蓄熱材から脱離した水蒸気を有効利用することで、システム全体を小型化し、熱効率を高めた蓄熱システム及び蓄熱・熱出力方法を提供する。【解決手段】系外から排出される排熱の熱量の一部を蓄熱し、必要に応じて蓄熱された熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力する蓄熱システム1であって、化学蓄熱材5が内蔵された反応器4と、化学蓄熱材4と排熱との熱交換を行う蓄熱用熱交換器11と、化学蓄熱材5から離脱した水蒸気を系外に配された外部機器で利用するために反応器4から系外へ放出する蓄熱用放出管15と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は蓄熱システム及び蓄熱・熱出力方法に関し、特に、系外から排出される排熱の熱量を蓄熱し、必要に応じて蓄熱された熱量を系外へ熱出力するのに適した蓄熱システム及び蓄熱・熱出力方法に関する。
従来から、省エネルギー技術として、ガスタービンやガスエンジン等の原動機や工場等における産業用プロセスから排出される未利用排熱を利用して熱エネルギー(熱量)を蓄える蓄熱技術が知られている。
上記する蓄熱技術としては、例えば、温度変化を利用する顕熱蓄熱、物質の相変化を利用する潜熱蓄熱、化学反応熱を利用する化学蓄熱等が挙げられ、特に化学蓄熱は、顕熱や潜熱に加えて化学反応による反応熱を取り出すことができ、単位体積当たりの蓄熱量(蓄熱密度)が高いことから、他の蓄熱方法と比較して蓄熱容量が大きいことが知られている。
このような化学蓄熱の従来技術として、特許文献1には、水を脱離すること(脱水反応)によって蓄熱し、水と反応すること(水和反応)によって熱出力する化学蓄熱材を用いた蓄熱システムが開示されている。
ここで、従来の化学蓄熱材を用いた蓄熱システムの蓄熱動作および熱出力動作を概説すると、蓄熱動作においては、図8(A)に示すように、熱交換器K1を介してガスタービンやガスエンジン等の原動機Aから排出される排熱と反応器Hに内蔵された化学蓄熱材Mとの熱交換を行い、加熱による脱水反応によって化学蓄熱材Mに前記排熱の熱量の一部を蓄熱し、その脱水反応に伴って化学蓄熱材Mから脱離した水蒸気を配管Pを介して反応器Hから気化器を兼ねた凝縮器Rへ送出する。凝縮器Rでは、熱交換器K2を介して反応器Hから送出された水蒸気と冷却水との熱交換を行い、前記水蒸気を冷却して液体(水)として貯蔵する。また、熱出力動作においては、図8(B)に示すように、熱交換器K3を介してボイラ等の熱源機器Bによって生成された水蒸気や温水と凝縮器Rに貯蔵された水との熱交換を行い、その熱交換によって生成された水蒸気を配管Pを介して凝縮器Rから反応器Hへ戻す。反応器Hでは、凝縮器Rから送出された水蒸気との接触による水和反応によって化学蓄熱材Mに蓄熱された熱量の一部または全部が熱出力され、熱交換器K4を介して化学蓄熱材Mと温水等の水との熱交換を行い、化学蓄熱材Mから熱出力された前記熱量を系外に取り出して利用することができる。
特開2012−167892号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるような従来の密閉系蓄熱システムにおいては、脱水反応に伴って化学蓄熱材から脱離した水蒸気を水として貯蔵し、必要に応じて気化させて反応器へ戻すための気化器を兼ねた凝縮器およびそれに伴う熱交換器が必要であり、蓄熱システム全体が大型化するといった問題がある。また、脱水反応によって化学蓄熱材から脱離した水蒸気を冷却する際に熱出力される凝縮熱が無駄になったり、凝縮器に貯蔵された水を反応器へ戻す際に前記水を気化させるための気化熱(蒸発熱)が必要となり、当該蓄熱システムの熱効率が低下するといった問題が生じ得る。
本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、従来の蓄熱システムで使用した気化器を兼ねた凝縮器等を省略し、脱水反応によって化学蓄熱材から脱離した水蒸気を有効利用することで、システム全体を小型化し、熱効率を高めた蓄熱システム及び蓄熱・熱出力方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明の蓄熱システムは、系外から排出される排熱の熱量の一部を蓄熱し、必要に応じて蓄熱された熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力する蓄熱システムであって、加熱による脱水反応で蓄熱し、蓄熱された熱量の一部もしくは全部を水蒸気との接触による水和反応で熱出力する化学蓄熱材が内蔵された反応器と、前記反応器に内蔵された化学蓄熱材を加熱して前記排熱の熱量の一部を蓄熱するために、前記化学蓄熱材と前記排熱との熱交換を行う蓄熱用熱交換器とを備える蓄熱システムにおいて、前記化学蓄熱材と前記排熱との熱交換による前記化学蓄熱材の脱水反応に伴って前記化学蓄熱材から離脱した水蒸気を系外に配された外部機器で利用するために前記反応器から系外へ放出する蓄熱用放出管を備えているものである。
上記する形態によれば、蓄熱用放出管を介して化学蓄熱材と排熱との熱交換による化学蓄熱材の脱水反応に伴って化学蓄熱材から離脱した水蒸気を反応器から系外へ放出することで、脱水反応に伴って化学蓄熱材から脱離した水蒸気を水として貯蔵し、必要に応じて気化させて反応器へ戻すための気化器を兼ねた凝縮器およびそれに伴う熱交換器が不要となる。また、脱水反応に伴って化学蓄熱材から脱離した水蒸気を系外に配された外部機器で利用することができ、当該蓄熱システムを小型化かつ簡略化しながらその熱効率を高めることができる。
なお、本明細書において「系」とは、本蓄熱システム内で熱エネルギーを授受し得る範囲を表しており、「系外に放出する」とは、放出された熱エネルギーが本蓄熱システム内で利用されずに本蓄熱システムの外部に配された外部機器で利用されることを意味している。
ここで、本発明の蓄熱システムで適用し得る化学蓄熱材としては、たとえば、酸化ニッケル/水系(NiO/HO)、硫酸カルシウム/水系(CaSO/HO)、酸化コバルト/水系(CoO/HO)、酸化銅/水系(CuO/HO)、塩化マグネシウム/水系(MgCl/HO)、塩化カルシウム/水系(CaCl、/HO)、酸化マグネシウム/水系(MgO/HO)、酸化カルシウム/水系(CaO/HO)等が挙げられる。
また、上記する化学蓄熱システムの好ましい態様は、前記蓄熱システムが、前記蓄熱用放出管を通る水蒸気の圧力を調整する調圧器を更に備えているものである。
上記する形態によれば、たとえば工場等における産業用プロセス等に利用可能な圧力に応じて、化学蓄熱材と排熱との熱交換による化学蓄熱材の脱水反応に伴って生成された水蒸気の圧力を調整(減圧もしくは昇圧)して系外に放出できるため、化学蓄熱材の脱水反応に伴って生成される水蒸気の利便性を格段に高めることができる。
また、上記する化学蓄熱システムの好ましい態様は、前記蓄熱システムが、水蒸気を生成する熱源機器と、前記化学蓄熱材に蓄熱された熱量の一部もしくは全部を熱出力するために、前記熱源機器によって生成された水蒸気を前記反応器へ供給する熱出力用供給管と、前記熱源機器によって生成された水蒸気と前記化学蓄熱材との接触による水和反応に伴って前記化学蓄熱材から熱出力される熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力する熱出力部と、を更に備えているものである。
上記する形態によれば、化学蓄熱材に蓄熱された熱量の一部もしくは全部を熱出力するために、熱出力用供給管を介して既存の熱源機器によって生成された水蒸気を反応器へ供給することで、例えば凝縮器に貯蔵された水を化学蓄熱材へ戻す際に前記水を気化させるための気化熱が不要となり、当該蓄熱システムの熱効率を格段に高めることができる。なお、本発明の蓄熱システムで適用し得る熱源機器としては、例えば予めガスタービンやガスエンジン等の原動機や工場等における産業用プロセス等に配設されたボイラ等を適用することができる。
また、上記する化学蓄熱システムの好ましい態様は、前記熱出力部が、前記化学蓄熱材と水もしくは水蒸気との熱交換を行う熱出力用熱交換器からなるものである。
上記する形態によれば、熱出力用熱交換器を用いて化学蓄熱材と水もしくは水蒸気との熱交換を行うことによって、比較的簡単な構成で化学蓄熱材から熱出力される熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力することができる。
また、上記する化学蓄熱システムの好ましい態様は、前記熱出力部が、前記熱出力用供給管から前記反応器へ供給された水蒸気であって前記化学蓄熱材から熱出力された熱量を吸熱した水蒸気を前記反応器から系外へ放出する熱出力用放出管からなるものである。
上記する形態によれば、熱出力用供給管から反応器へ供給された水蒸気に化学蓄熱材から熱出力された熱量を吸熱させて熱出力用放出管から取り出すことで、たとえば化学蓄熱材と水もしくは水蒸気との熱交換を行う熱交換器を省略することができ、蓄熱システム全体をより小型化かつ簡略化することができる。
また、上記する化学蓄熱システムの好ましい態様は、前記熱出力部が、前記反応器へ水を供給する別途の熱出力用供給管と、前記熱出力用供給管および前記別途の熱出力用供給管から前記反応器へ供給された水および水蒸気であって前記化学蓄熱材から熱出力された熱量を吸熱した水蒸気を前記反応器から系外へ放出する熱出力用放出管とからなるものである。
上記する形態によれば、別途の熱出力用供給管を介して反応器へ水を供給することによって、化学蓄熱材の水和反応による反応器内の温度上昇を抑制しながら、反応器へ供給された水蒸気に化学蓄熱材から熱出力された熱量を吸熱させて熱出力用放出管から取り出すことができるため、反応器内における化学蓄熱材の水和反応を効果的に継続させながら、蓄熱システム全体を小型化かつ簡略化することができる。
また、上記する化学蓄熱システムの好ましい態様は、前記蓄熱用放出管が前記熱出力用放出管を兼ねているものである。
上記する形態によれば、化学蓄熱材の脱水反応に伴って化学蓄熱材から離脱した水蒸気を系外へ放出する蓄熱用放出管が化学蓄熱材から熱出力された熱量を吸熱した水蒸気を系外へ放出する熱出力用放出管を兼ねることで、蓄熱システム全体を更に小型化かつ簡略化することができる。
また、上記する化学蓄熱システムの好ましい態様は、前記熱出力部が、前記熱出力用放出管を通る水蒸気に水を供給する水供給管を有しているものである。
上記する形態によれば、水供給管を介して熱出力用放出管を通る水蒸気に水を供給することで、たとえば熱出力の利用先である系外の産業プロセス等で熱出力用放出管から取り出された熱量を直ちに利用したい場合に、熱伝達率の高い飽和水蒸気を供給することができるため、当該蓄熱システムの利便性をより高めることができる。
また、本発明の蓄熱・熱出力方法は、系外から排出される排熱の熱量の一部を蓄熱し、必要に応じて蓄熱された熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力する蓄熱方法であって、加熱による脱水反応で蓄熱し、蓄熱された熱量の一部もしくは全部を水蒸気との接触による水和反応で熱出力する化学蓄熱材を加熱して前記排熱の熱量の一部を蓄熱するために、前記化学蓄熱材と前記排熱との熱交換を行う蓄熱方法において、前記化学蓄熱材と前記排熱との熱交換による前記化学蓄熱材の脱水反応に伴って前記化学蓄熱材から離脱した水蒸気を系外に配された外部機器で利用するために前記反応器から系外へ放出する方法である。
上記する方法によれば、化学蓄熱材と排熱との熱交換による化学蓄熱材の脱水反応に伴って化学蓄熱材から離脱した水蒸気を系外へ放出することで、脱水反応に伴って化学蓄熱材から脱離した水蒸気を系外に配された外部機器で利用することができ、当該蓄熱方法の熱効率を効果的に高めることができる。
以上の説明から理解できるように、本発明の蓄熱システム及び蓄熱・熱出力方法によれば、化学蓄熱材と排熱との熱交換による化学蓄熱材の脱水反応に伴って化学蓄熱材から離脱した水蒸気を反応器から系外へ放出することにより、当該蓄熱システムを小型化かつ簡略化しながらその蓄熱システムや蓄熱方法の熱効率を格段に高めることができる。
本発明による蓄熱システムの実施の形態1の全体構成を示す全体構成図。 図1に示す蓄熱システムの動作状態を説明する図であり、(A)はその蓄熱動作を説明する図、(B)はその熱出力動作を説明する図。 図1に示す蓄熱システムの他例を示す全体構成図。 本発明による蓄熱システムの実施の形態2の全体構成を示す全体構成図。 図4に示す蓄熱システムの動作状態を説明する図であり、(A)はその蓄熱動作を説明する図、(B)はその熱出力動作を説明する図。 本発明による蓄熱システムの実施の形態3の全体構成を示す全体構成図。 図6に示す蓄熱システムの動作状態を説明する図であり、(A)はその蓄熱動作を説明する図、(B)はその熱出力動作を説明する図。 従来の化学蓄熱材を用いた蓄熱システムを示す構成図であり、(A)はその蓄熱動作を説明する図、(B)はその熱出力動作を説明する図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下では、ガスタービンやガスエンジン等の原動機から排出される排ガスの熱エネルギー(熱量)を蓄熱システムに利用する形態について説明するが、当該蓄熱システムには、たとえば工場等における産業用プロセス等から排出される排熱を利用することもできる。
[実施の形態1]
図1は、本発明による蓄熱システムの実施の形態1の全体構成を示したものである。また、図2は、図1に示す蓄熱システムの動作状態を説明した図であり、図2(A)はその蓄熱動作を説明した図、図2(B)はその熱出力動作を説明した図である。
図1に示す蓄熱システム1は、ガスタービンやガスエンジン等の原動機2から排出される排ガス(系外から排出された排熱)の熱量の一部を蓄熱し、必要に応じて蓄熱された熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力するシステムである。
蓄熱システム1は、主に、反応器4と、反応器4に設けられた蓄熱用熱交換器11および熱出力用熱交換器12と、反応器4に接続された蓄熱用放出管15と、たとえばボイラ等からなる熱源機器3と、熱源機器3と反応器4とを接続する熱出力用供給管16と、を備えている。
前記反応器4には、加熱による脱水反応で蓄熱し、蓄熱された熱量の一部もしくは全部を水蒸気との接触による水和反応で熱出力する化学蓄熱材5が内蔵されている。ここで、蓄熱システム1で適用される化学蓄熱材5としては、たとえば、酸化ニッケル/水系(NiO/HO、大気圧下での作動温度:約100℃)、硫酸カルシウム/水系(CaSO/HO、大気圧下での作動温度:約100℃)、酸化コバルト/水系(CoO/HO、大気圧下での作動温度:約150℃)、酸化銅/水系(CuO/HO、大気圧下での作動温度:約200℃)、塩化マグネシウム/水系(MgCl/HO、大気圧下での作動温度:約200℃)、塩化カルシウム/水系(CaCl/HO、大気圧下での作動温度:約250℃)、酸化マグネシウム/水系(MgO/HO、大気圧下での作動温度:約300℃)、酸化カルシウム/水系(CaO/HO、大気圧下での作動温度:約500℃)等が挙げられる。
たとえば、反応器4に内蔵される化学蓄熱材5として酸化マグネシウム/水系(MgO/HO)を採用した場合、その蓄熱動作において化学蓄熱材5が以下の式(1)で示す脱水反応により蓄熱され、熱出力動作において以下の式(2)で示す水和反応により蓄熱された熱量の一部もしくは全部が化学蓄熱材5から熱出力される。
Figure 2015105809
Figure 2015105809
なお、式(1)におけるQinは、化学蓄熱材5に蓄熱される熱量、式(2)におけるQoutは化学蓄熱材5から熱出力される熱量を表している。
反応器4に設けられた蓄熱用熱交換器11は、反応器4に内蔵された化学蓄熱材5を加熱して原動機2から排出された排熱の熱量の一部を化学蓄熱材5に蓄熱するために、化学蓄熱材5と前記排熱との熱交換を行うものである。化学蓄熱材5と前記排熱との熱交換による脱水反応に伴って化学蓄熱材5から離脱した水蒸気は、反応器4の上部に接続された蓄熱用放出管15を介して反応器4から系外へ放出されるようになっている(このようなシステムを開放系という)。ここで、蓄熱用放出管15には、当該蓄熱用放出管15を通る水蒸気の圧力を調整するための調圧器6(たとえば、KOBELCO株式会社製スクリュ式蒸気圧縮機(スチームスターMSRC 37L)等)が設けられている。
なお、上記した反応器4には、反応温度を調整する温度調整手段が設けられており、たとえば化学蓄熱材5として酸化マグネシウム/水系(MgO/HO)を採用した場合、蓄熱用熱交換器11を通る熱交換後の排ガスが約310℃となるように前記温度調整手段により反応器4の反応温度が調整されている。
また、熱源機器3は、原動機2から排出された排熱と水との熱交換を行い、反応器4へ供給する水蒸気を生成するものである。熱源機器3で生成された水蒸気は、化学蓄熱材5に蓄熱された熱量の一部もしくは全部を熱出力するために、熱出力用供給管16を介して反応器4へ供給されるようになっている。なお、熱源機器3は、原動機2と直接的に接続されてもよいし、直接的に接続されていなくてもよいが、系外もしくは系内に予め配設されている。また、熱出力用供給管16を介して反応器4へ供給されて化学蓄熱材5と反応される水蒸気、すなわち、熱源機器3へ供給される水は純度が高いことが望ましい。
反応器4に設けられた熱出力部としての熱出力用熱交換器12は、化学蓄熱材5から熱出力される熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力するために、化学蓄熱材5と水もしくは水蒸気との熱交換を行うものである。なお、熱出力用熱交換器12を通る水の温度は適宜選択することができ、例えば冷水であってもよいし、常温水であってもよいし、常温水等を加温した温水であってもよい。
以下、図2を参照しながら、実施の形態1の蓄熱システム1の蓄熱動作および熱出力動作(本発明による蓄熱・熱出力方法の実施の形態1)を説明する。
<蓄熱システム1の蓄熱動作>
蓄熱システム1の蓄熱動作においては、まず、図2(A)に示すように、蓄熱用熱交換器11を介して原動機2等の系外から排出される排熱と反応器4に内蔵された化学蓄熱材5との熱交換を行い、加熱による脱水反応によって化学蓄熱材5に前記排熱の熱量の一部を蓄熱する。また、その脱水反応に伴って化学蓄熱材5から脱離した水蒸気を反応器4の上部に接続された蓄熱用放出管15を介して系外へ放出する。その際、蓄熱用放出管15に設けられた調圧器6によって蓄熱用放出管15を通る水蒸気の圧力を調整(たとえば昇圧)することにより、化学蓄熱材5の脱水反応に伴って生成される水蒸気の圧力を、たとえば工場等における産業用プロセス等に利用可能な圧力に調整する。なお、必要に応じて、蓄熱用放出管15を通る水蒸気の圧力を減圧してもよい。
<蓄熱システム1の熱出力動作>
次に、使用者等の所望の時期に、上記した蓄熱動作により化学蓄熱材5に蓄熱した熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力させる。この蓄熱システム1の熱出力動作においては、図2(B)に示すように、熱出力用供給管16を介して熱源機器3で生成された水蒸気を反応器4へ供給し、熱源機器3から供給された水蒸気と化学蓄熱材5との接触による水和反応によって化学蓄熱材5に蓄熱された熱量の一部もしくは全部を熱出力させる。また、反応器4に設けられた熱出力用熱交換器12を介して化学蓄熱材5と水(冷水、常温水、常温水等を加温した温水を含む)との熱交換を行い、化学蓄熱材5から熱出力された熱量の一部もしくは全部を系外へ取り出す。
このように、本実施の形態1の蓄熱システム1によれば、蓄熱用放出管15を介して化学蓄熱材5の脱水反応に伴って化学蓄熱材5から離脱した水蒸気を反応器4から系外へ放出するとともに、熱出力用供給管16を介して既存の熱源機器3で生成された水蒸気を反応器4へ直接的に供給して化学蓄熱材5に蓄熱された熱量の一部もしくは全部を熱出力させることで、たとえば、脱水反応に伴って化学蓄熱材5から脱離した水蒸気を水として貯蔵し、必要に応じて気化させて反応器4へ戻すための気化器を兼ねた凝縮器やそれに伴う熱交換器が不要となり、当該蓄熱システム1を小型化かつ簡略化することができる。
また、蓄熱用放出管15を介して化学蓄熱材5の脱水反応に伴って化学蓄熱材5から離脱した水蒸気を反応器4から系外へ放出することで、脱水反応によって化学蓄熱材5から脱離した水蒸気をたとえば工場等における系外の産業用プロセス等の外部機器に有効に利用することができる。
また、図8に基づき説明した従来の蓄熱システムにおいては、たとえば化学蓄熱材として酸化マグネシウム/水系(MgO/HO)を採用した場合、化学蓄熱材の反応熱の約半分は水の気化熱(蒸発熱)であり、排熱の蓄熱・熱出力に伴って約半分の熱量を無駄にしている(熱効率は略50%である)。
一方で、本実施の形態1の蓄熱システム1によれば、脱水反応によって化学蓄熱材から脱離した水蒸気を冷却する際に熱出力される凝縮熱や凝縮器に貯蔵された水を化学蓄熱材へ戻す際に前記水を気化させるための気化熱が不要となる。すなわち、当該蓄熱システム1の熱効率は実質的に100%となり、従来の蓄熱システムと比較してその熱効率を格段に高めることができる。
また、上記したように、例えば熱源機器3での熱交換を介して反応器4へ供給されて化学蓄熱材5と反応される水蒸気、すなわち、熱源機器3へ供給される水は純度が高いことが望ましい。そのため、蓄熱システム1の系内で純度の高い水が使用される場合には、熱源機器3へ供給される水は、そのような系内で使用された純度の高い水を再利用することが望ましい。本実施の形態1の蓄熱システム1では、蓄熱システム1の蓄熱動作で蓄熱用放出管15を介して系外へ放出される水蒸気(調圧器6が設けられている場合には調圧後の水蒸気)の純度が高いため、その水蒸気を回収して上記熱源機器3へ供給して再利用することにより、純度の高い水を新たに生成して熱源機器3へ供給する必要がなく、蓄熱用放出管15を介して系外へ放出された純度の高い水を有効に利用することができる。
なお、上記した蓄熱システム1の熱出力動作において、より具体的には、図3に示すように、反応器4に金属壁13aを有する熱出力用熱交換器12を配設し、その金属壁13aを化学蓄熱材5に浸漬させることで、反応器4内の化学蓄熱材5から放熱される熱量の一部もしくは全部を熱出力用熱交換器12を介して系外へ放熱してもよい。
[実施の形態2]
図4は、本発明による蓄熱システムの実施の形態2の全体構成を示したものである。また、図5は、図4に示す蓄熱システムの動作状態を説明する図であり、図5(A)はその蓄熱動作を説明する図、図5(B)はその熱出力動作を説明する図である。
図4に示す実施の形態2の蓄熱システム1Aは、上記する実施の形態1の蓄熱システム1に対して、化学蓄熱材から熱出力される熱量を系外へ熱出力する熱出力部が相違しており、その他の構成は実施の形態1の蓄熱システム1と同様である。したがって、実施の形態1の蓄熱システム1と同様の構成について、同様の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図4に示す蓄熱システム1Aは、主に、化学蓄熱材5Aが内蔵された反応器4Aと、反応器4Aに設けられた蓄熱用熱交換器11Aと、反応器4Aに接続された蓄熱用放出管15Aと、たとえばボイラ等からなる熱源機器3Aと、熱源機器3Aと反応器4Aとを接続する熱出力用供給管16Aと、反応器4Aに接続された熱出力部としての熱出力用放出管17Aと、を備え、蓄熱用放出管15Aと熱出力用放出管17Aとは兼用されている。なお、蓄熱用放出管15Aと熱出力用放出管17Aとは別体に構成してもよい。
本実施の形態2の蓄熱システム1Aでは、熱源機器3Aでの熱交換により生成されて熱出力用供給管16Aから反応器4Aへ供給された未反応の水蒸気が加熱された水蒸気になる際に化学蓄熱材5Aから熱出力された熱量を回収し、化学蓄熱材5Aから熱出力された熱量を回収(吸熱)した水蒸気が熱出力用放出管17Aを介して反応器4Aから系外へ放出されることで、化学蓄熱材5Aから熱出力される熱量が系外へ熱出力される。ここで、熱出力用放出管17Aには、必要に応じて熱伝達率の高い飽和水蒸気を供給するために、当該熱出力用放出管17Aを通る水蒸気に水(冷水、常温水、常温水等を加温した温水を含む)を供給する水供給管18Aが接続されている。
以下、図5を参照しながら、実施の形態2の蓄熱システム1Aの蓄熱動作および熱出力動作(本発明による蓄熱・熱出力方法の実施の形態2)を説明する。
<蓄熱システム1Aの蓄熱動作>
上記する実施の形態1の蓄熱システム1と同様、蓄熱動作においては、まず、図5(A)に示すように、蓄熱用熱交換器11Aを介して原動機2A等から排出される排熱と反応器4Aに内蔵された化学蓄熱材5Aとの熱交換を行い、加熱による脱水反応によって化学蓄熱材5Aに前記排熱の熱量の一部を蓄熱する。また、その脱水反応に伴って化学蓄熱材5Aから脱離した水蒸気を反応器4Aの上部に接続された蓄熱用放出管15Aを介して系外へ放出する。その際、蓄熱用放出管15Aに設けられた調圧器6Aによって蓄熱用放出管15Aを通る水蒸気の圧力を調整(減圧もしくは昇圧)する。
<蓄熱システム1Aの熱出力動作>
次に、使用者等の所望の時期に、上記した蓄熱動作により化学蓄熱材5Aに蓄熱した熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力させる。この熱出力動作においては、図5(B)に示すように、熱出力用供給管16Aを介して熱源機器3Aで生成された水蒸気を反応器4Aへ供給し、熱源機器3Aから供給された水蒸気と化学蓄熱材5Aとの接触による水和反応によって化学蓄熱材5Aに蓄熱された熱量の一部もしくは全部を熱出力させる。ここで、化学蓄熱材5Aから熱出力された熱量を熱出力用供給管16Aを介して反応器4Aへ供給された未反応の水蒸気が過熱された水蒸気になる際に当該水蒸気に回収(吸熱)させ、反応器4Aに接続された熱出力用放出管17Aを介してその水蒸気を系外へ送出する。その際、必要に応じて、熱出力用放出管17Aに設けられた水供給管18Aから水(冷水、常温水、常温水等を加温した温水を含む)を供給して飽和水蒸気を生成する。
このように、本実施の形態2の蓄熱システム1Aによれば、熱出力用供給管16Aから反応器4Aへ供給された水蒸気に化学蓄熱材5Aから熱出力された熱量を回収させて熱出力用放出管17Aから取り出すようになっている。すなわち、熱出力用供給管16Aから反応器4Aへ供給された水蒸気を化学蓄熱材5Aの水和反応とその水和反応により化学蓄熱材5Aから熱出力された熱量の回収との双方に使用することで、たとえば化学蓄熱材と水もしくは水蒸気との熱交換を行う熱交換器を省略することができ、当該蓄熱システム1Aを小型化かつ簡略化することができる。
また、冷却用供給管18Aから供給される水と熱出力用放出管17Aを通る水蒸気によって熱伝達率の高い飽和水蒸気を生成することで、熱出力の利用先である系外の産業プロセス等で熱出力用放出管17Aから取り出された熱量を直ちに利用することができ、当該蓄熱システム1Aの利便性を高めることができる。
[実施の形態3]
ところで、上記する実施の形態2の蓄熱システム1Aでは、熱出力動作時において化学蓄熱材の水和反応による反応器内の温度上昇を抑制するために、熱出力用供給管16Aから比較的大量の水蒸気を反応器4Aへ供給し続ける必要があることが本発明者等によって確認されている。そこで、実施の形態3の蓄熱システムでは、比較的簡単な構成で化学蓄熱材の水和反応による反応器内の温度上昇を抑制する。
図6は、本発明による蓄熱システムの実施の形態3の全体構成を示したものである。また、図7は、図6に示す蓄熱システムの動作状態を説明する図であり、図7(A)はその蓄熱動作を説明する図、図7(B)はその熱出力動作を説明する図である。
図6に示す実施の形態3の蓄熱システム1Bは、上記する実施の形態1、2の蓄熱システム1、1Aに対して、化学蓄熱材から熱出力される熱量を系外へ熱出力する熱出力部が相違しており、その他の構成は実施の形態1、2の蓄熱システム1、1Aと同様である。したがって、実施の形態1、2の蓄熱システム1、1Aと同様の構成について、同様の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図6に示す蓄熱システム1Bは、主に、化学蓄熱材5Bが内蔵された反応器4Bと、反応器4Bに設けられた蓄熱用熱交換器11Bと、反応器4Bに接続された蓄熱用放出管15Bと、たとえばボイラ等からなる熱源機器3Bと、熱源機器3Bと反応器4Bとを接続する熱出力用供給管16Bと、反応器4Bに接続された熱出力部としての熱出力用放出管17Bおよび別途の熱出力用供給管19Bと、を備え、蓄熱用放出管15Bと熱出力用放出管17Bとは兼用されている。
本実施の形態3の蓄熱システム1Bでは、反応器4B内の温度を低下させるために熱出力用供給管19Bを介して噴霧状の水(冷水、常温水、常温水等を加温した温水を含む)が反応器4Bへ供給される。そして、熱源機器3Bでの熱交換により生成されて熱出力用供給管16Bから反応器4Bへ供給された未反応の水蒸気が加熱された水蒸気になる際、もしくは、熱出力用供給管19Bから反応器4Bへ供給された水が蒸発する際に化学蓄熱材5Bから熱出力された熱量を回収し、化学蓄熱材5Bから熱出力された熱量を回収(吸熱)した水蒸気が熱出力用放出管17Bを介して系外へ放出されることで、化学蓄熱材5Bから熱出力される熱量が系外へ熱出力される。ここで、熱出力用放出管17Bには、必要に応じて熱伝達率の高い飽和水蒸気を供給するために、当該熱出力用放出管17Bを通る水蒸気に水(冷水、常温水、常温水等を加温した温水を含む)を供給する水供給管18Bが接続されている。
以下、図7を参照しながら、実施の形態3の蓄熱システム1Bの蓄熱動作および熱出力動作(本発明による蓄熱・熱出力方法の実施の形態3)を説明する。
<蓄熱システム1Bの蓄熱動作>
上記する実施の形態1、2の蓄熱システム1、1Aと同様、蓄熱動作においては、まず、図7(A)に示すように、蓄熱用熱交換器11Bを介して原動機2B等から排出される排熱と反応器4Bに内蔵された化学蓄熱材5Bとの熱交換を行い、加熱による脱水反応によって化学蓄熱材5Bに前記排熱の熱量の一部を蓄熱する。また、その脱水反応に伴って化学蓄熱材5Bから脱離した水蒸気を反応器4Bの上部に接続された蓄熱用放出管15Bを介して系外へ放出する。その際、蓄熱用放出管15Bに設けられた調圧器6Bによって蓄熱用放出管15Bを通る水蒸気の圧力を調整(減圧もしくは昇圧)する。
<蓄熱システム1Bの熱出力動作>
次に、使用者等の所望の時期に、上記した蓄熱動作により化学蓄熱材5Bに蓄熱した熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力させる。この熱出力動作においては、図7(B)に示すように、熱出力用供給管16Bを介して熱源機器3Bで生成された水蒸気を反応器4Bへ供給し、熱源機器3Bから供給された水蒸気と化学蓄熱材5Bとの接触による水和反応によって化学蓄熱材5Bに蓄熱された熱量の一部もしくは全部を熱出力させる。また、熱出力用供給管19Bを介して所定温度の水(冷水、常温水、常温水等を加温した温水を含む)を反応器4Bへ供給し、化学蓄熱材5Bの水和反応による反応器4B内の温度上昇を抑制する。ここで、熱出力用供給管19Bから反応器4Bへ供給される水の噴霧状態や噴霧速度等を適正に制御することによって、化学蓄熱材5Bから熱出力された熱量を熱出力用供給管16Bから反応器4Bへ供給された未反応の水蒸気が過熱された水蒸気になる際、もしくは、熱出力用供給管19Bから反応器4Bへ供給された水が蒸発する際に、当該水蒸気や水に回収(吸熱)させ、反応器4Bに接続された熱出力用放出管17Bを介してその水蒸気を系外へ送出する。なお、必要に応じて、熱出力用放出管17Bに設けられた水供給管18Bから水(冷水、常温水、常温水等を加温した温水を含む)を供給して飽和水蒸気を生成する。
このように、本実施の形態3の蓄熱システム1Bによれば、別途の熱出力用供給管19Bを介して反応器4Bへ所定温度の水を供給し、水和反応によって化学蓄熱材5Bから熱出力された熱量の一部を熱出力用供給管19Bから反応器4Bへ供給される水に回収させることで、化学蓄熱材5Bの水和反応による反応器4B内の温度上昇を抑制することができ、反応器4B内における化学蓄熱材5Bの水和反応を効果的に継続させることができ、化学蓄熱材5Bから熱出力された熱量を効果的に系外に取り出すことができる。
1、1A、1B…蓄熱システム
2、2A、2B…原動機
3、3A、3B…熱源機器
4、4A,4B…反応器
5、5A、5B…化学蓄熱材
6、6A、6B…調圧器
11、11A、11B…蓄熱用熱交換器
12…熱出力用熱交換器
15、15A、15B…蓄熱用放出管
16、16A、16B…熱出力用供給管
17A、17B…熱出力用放出管
18A、18B…水供給管
19B…別途の熱出力用供給管

Claims (18)

  1. 系外から排出される排熱の熱量の一部を蓄熱し、必要に応じて蓄熱された熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力する蓄熱システムであって、加熱による脱水反応で蓄熱し、蓄熱された熱量の一部もしくは全部を水蒸気との接触による水和反応で熱出力する化学蓄熱材が内蔵された反応器と、前記反応器に内蔵された化学蓄熱材を加熱して前記排熱の熱量の一部を蓄熱するために、前記化学蓄熱材と前記排熱との熱交換を行う蓄熱用熱交換器とを備える蓄熱システムにおいて、
    前記化学蓄熱材と前記排熱との熱交換による前記化学蓄熱材の脱水反応に伴って前記化学蓄熱材から離脱した水蒸気を系外に配された外部機器で利用するために前記反応器から系外へ放出する蓄熱用放出管を備えている蓄熱システム。
  2. 前記蓄熱システムは、前記蓄熱用放出管を通る水蒸気の圧力を調整する調圧器を更に備えている、請求項1に記載の蓄熱システム。
  3. 前記蓄熱システムは、水蒸気を生成する熱源機器と、
    前記化学蓄熱材に蓄熱された熱量の一部もしくは全部を熱出力するために、前記熱源機器によって生成された水蒸気を前記反応器へ供給する熱出力用供給管と、
    前記熱源機器によって生成された水蒸気と前記化学蓄熱材との接触による水和反応に伴って前記化学蓄熱材から熱出力される熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力する熱出力部と、を更に備えている請求項1または2に記載の蓄熱システム。
  4. 前記熱出力部が、前記化学蓄熱材と水もしくは水蒸気との熱交換を行う熱出力用熱交換器からなる、請求項3に記載の蓄熱システム。
  5. 前記熱出力部が、前記熱出力用供給管から前記反応器へ供給された水蒸気であって前記化学蓄熱材から熱出力された熱量を吸熱した水蒸気を前記反応器から系外へ放出する熱出力用放出管からなる、請求項3に記載の蓄熱システム。
  6. 前記蓄熱用放出管が前記熱出力用放出管を兼ねている、請求項5に記載の蓄熱システム。
  7. 前記熱出力部が、前記熱出力用放出管を通る水蒸気に水を供給する水供給管を有している、請求項5または6に記載の蓄熱システム。
  8. 前記熱出力部が、前記反応器へ水を供給する別途の熱出力用供給管と、前記熱出力用供給管および前記別途の熱出力用供給管から前記反応器へ供給された水および水蒸気であって前記化学蓄熱材から熱出力された熱量を吸熱した水蒸気を前記反応器から系外へ放出する熱出力用放出管とからなる、請求項3に記載の蓄熱システム。
  9. 前記蓄熱用放出管が前記熱出力用放出管を兼ねている、請求項8に記載の蓄熱システム。
  10. 前記熱出力部が、前記熱出力用放出管を通る水蒸気に水を供給する水供給管を有している、請求項8または9に記載の蓄熱システム。
  11. 系外から排出される排熱の熱量の一部を蓄熱し、必要に応じて蓄熱された熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力する蓄熱方法であって、加熱による脱水反応で蓄熱し、蓄熱された熱量の一部もしくは全部を水蒸気との接触による水和反応で熱出力する化学蓄熱材を加熱して前記排熱の熱量の一部を蓄熱するために、前記化学蓄熱材と前記排熱との熱交換を行う蓄熱方法において、
    前記化学蓄熱材と前記排熱との熱交換による前記化学蓄熱材の脱水反応に伴って前記化学蓄熱材から離脱した水蒸気を系外に配された外部機器で利用するために前記反応器から系外へ放出する蓄熱・熱出力方法。
  12. 前記化学蓄熱材から離脱した水蒸気の圧力を調整する、請求項11に記載の蓄熱・熱出力方法。
  13. 熱源機器によって生成された水蒸気を前記化学蓄熱材へ供給し、前記熱源機器によって生成された水蒸気と前記化学蓄熱材との接触による水和反応に伴って前記化学蓄熱材から熱出力される熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力する、請求項11または12に記載の蓄熱・熱出力方法。
  14. 前記化学蓄熱材と水もしくは水蒸気との熱交換を行い、前記化学蓄熱材から熱出力される熱量の一部もしくは全部を系外へ熱出力する、請求項13に記載の蓄熱・熱出力方法。
  15. 前記化学蓄熱材へ供給された水蒸気であって前記化学蓄熱材から熱出力された熱量を吸熱した水蒸気を系外へ放出する、請求項13に記載の蓄熱・熱出力方法。
  16. 前記水蒸気に水を供給する、請求項15に記載の蓄熱・熱出力方法。
  17. 前記化学蓄熱材へ水を供給し、前記化学蓄熱材へ供給された水および水蒸気であって前記化学蓄熱材から熱出力された熱量を吸熱した水蒸気を系外へ放出する、請求項13に記載の蓄熱・熱出力方法。
  18. 前記水蒸気に水を供給する、請求項17に記載の蓄熱・熱出力方法。
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