JP2003329382A - 蓄熱装置 - Google Patents

蓄熱装置

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JP2003329382A
JP2003329382A JP2002133921A JP2002133921A JP2003329382A JP 2003329382 A JP2003329382 A JP 2003329382A JP 2002133921 A JP2002133921 A JP 2002133921A JP 2002133921 A JP2002133921 A JP 2002133921A JP 2003329382 A JP2003329382 A JP 2003329382A
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steam
water
tank
closed tank
heat
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JP2002133921A
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English (en)
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Hiroshi Watanabe
渡辺  弘
Wataru Nagao
渉 長尾
Hisanori Oike
久則 大池
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Energy Support Corp
Original Assignee
Energy Support Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Abstract

(57)【要約】 【課題】蓄熱槽の熱を無駄にすることなく有効に利用す
ることができる蓄熱装置を提供する。 【解決手段】蓄熱槽2内に水を供給することにより過熱
蒸気を生成し、この過熱蒸気を冷却することにより飽和
蒸気に変化させてから負荷側へ供給するようにした。即
ち、蓄熱槽2からの過熱蒸気を接続管14a及び蒸気導
入管14bを介して密閉タンク15の水中に導入し、当
該密閉タンク15の水の中において過熱蒸気によるバブ
リングを行うようにした。これにより、密閉タンク15
内の水は加熱され、飽和蒸気が発生する。換言すれば、
過熱蒸気は密閉タンク15内の水により冷却されて飽和
蒸気に変化する。従って、蓄熱槽2に蓄えられた熱が無
駄に捨てられることはなく、有効に利用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比熱の大きな物質
に熱を蓄えておき、後でこの顕熱を利用する蓄熱装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の蓄熱装置としては、例えば特開
2000−22101号公報に示されているものが知ら
れている。この蓄熱装置においては、蓄熱槽内に配設さ
れた伝熱管の一端から水を供給し、同じく他端から過熱
水蒸気として取り出すようにしている。そして、この過
熱水蒸気は外部の蒸発槽内に配設されたヒータ管に導か
れ、当該ヒータ管内を通過する際、熱交換により凝縮し
て水となる。即ち、過熱水蒸気の熱がヒータ管の管壁を
介して蒸発槽内の水に伝達されることにより、当該蒸発
槽内の水が加熱され、飽和水蒸気が発生する。この飽和
水蒸気は蒸発槽に接続された蒸気取出用配管を介して外
部に取り出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
蓄熱装置においては、次のような問題があった。即ち過
熱水蒸気が凝縮することにより生成された水は、まだ熱
が残っているにもかかわらずドレン管を介して排出され
ていた。このため、蓄熱槽に蓄えられた熱が無駄に捨て
られ、有効に利用されていなかった。
【0004】また、間接加熱方式により蒸発槽内の水へ
熱を伝達して飽和蒸気を発生させる方法は、熱を有効に
伝えるためヒータ管の伝熱面積を非常に大きくする必要
があり、ひいては蒸発槽も大きくする必要があった。
【0005】さらに、ドレン水を回収し再利用する場合
においては、ドレン水を冷却する装置、冷却水及び冷却
したドレン水を再給水する配管等が必要であり、設備が
複雑高価になるという問題があった。
【0006】本発明は前記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、蓄熱槽に蓄えられた熱
を無駄に捨てることなく、有効に利用することができる
蓄熱装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、蓄熱槽内に熱媒体を供給することにより過熱蒸気を
生成し、この過熱蒸気を冷却することにより飽和蒸気に
変化させてから負荷側へ供給するようにしたことを要旨
とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の蓄熱装置において、前記過熱蒸気を飽和蒸気に変化さ
せる構成は、蓄熱槽からの過熱蒸気を外部の密閉タンク
内に予め貯留された熱媒体の中に導入するようにしたも
のであることを要旨とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の蓄熱装置において、前記蓄熱槽の過熱蒸気出口には過
熱蒸気を前記密閉タンク内に導く導入管路の一端を接続
すると共に当該導入管路の他端を前記密閉タンク内の熱
媒体中に導入し、当該導入管路には密閉タンク内の熱媒
体との伝熱面積増大構造を設けるようにしたことを要旨
とする。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の蓄熱装置において、前記導入管路の先端には複数の蒸
気噴出口を設けるようにしたことを要旨とする。(作
用)請求項1に記載の発明によれば、蓄熱槽内に熱媒体
を供給することにより過熱蒸気が生成される。この過熱
蒸気は冷却されることにより飽和蒸気に変化して負荷側
へ供給される。このため、蓄熱槽に蓄えられた熱が無駄
に捨てられることがない。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の蓄熱装置の作用に加えて、蓄熱槽からの過熱蒸
気は外部の密閉タンク内に予め貯留された熱媒体の中に
導入される。即ち、密閉タンクの熱媒体中において過熱
蒸気によるバブリングが行われる。これにより、過熱蒸
気は効率的に冷却される。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の蓄熱装置の作用に加えて、蓄熱槽からの過熱蒸
気は導入管路を介して密閉タンクの熱媒体中に導入され
る。そして、導入管路の伝熱面積増大構造により、当該
導入管路と密閉タンク内の熱媒体との伝熱面積の増大が
図られる。このため、導入管路内を流れる過熱蒸気の熱
は導入管路の管壁を介して密閉タンク内の熱媒体に効率
的に伝達される。換言すれば、導入管路内を流れる過熱
蒸気は効率的に冷却されて飽和蒸気に変化する。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の蓄熱装置の作用に加えて、過熱蒸気は導入管路
の先端の複数の蒸気噴出口を介して密閉タンク内の熱媒
体中に噴き出す。このため、密閉タンク内の熱媒体中に
おいて、過熱蒸気によるバブリングがいっそう効率的に
行われる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を蓄熱装置に具体化
した第1実施形態を図1に従って説明する。図1に示す
ように、蓄熱装置1は蓄熱槽2を備えている。蓄熱槽2
のケース3内にはマグネシア(固体蓄熱材)及び硝酸塩
(所定温度域で液体となる液体蓄熱材)を主成分とする
蓄熱材4が充填されている(図1では一部のみ図示す
る)。蓄熱材4内には内部に熱媒体としての水が流通さ
れる伝熱管5、及び蓄熱材4を加熱するヒータ6が配設
されている。伝熱管5及びヒータ6の両端はそれぞれケ
ース3の上壁を貫通して外部に導出されている。
【0015】蓄熱槽2において、伝熱管5の一端は給水
管路7を介して所定量の水が予め貯留された水タンク8
の水出口に接続されている。給水管路7上にはポンプ9
が設けられ、その吐出側には逆止弁10が設けられてい
る。また、水タンク8内には上面開口部を介してタンク
給水管11の一端が導入されており、同タンク給水管1
1の他端は純水等の水源(図示略)に接続されている。
タンク給水管11上には給水用電磁弁12が設けられて
いる。図示しないレベルセンサにより検出された水位レ
ベルの増減に基づいて、給水用電磁弁12が開閉される
ことにより、水タンク8内の水位レベルは一定に保持さ
れる。
【0016】一方、蓄熱槽2において、伝熱管5の他端
は接続管14a及び蒸気導入管14bを介して密閉タン
ク15の上壁を貫通して内部に導入されている。この密
閉タンク15には予め所定量の水(純水)が貯留されて
いる。また、給水管路7におけるポンプ9と逆止弁10
との間には、補給管路16の一端が接続されており、同
補給管路16の他端は密閉タンク15の下部側壁に接続
されている。補給管路16上には補給用電磁弁17及び
逆止弁18がそれぞれ設けられており、同補給用電磁弁
17の開閉により補給管路16は連通又は遮断される。
【0017】密閉タンク15の上壁(蒸気滞留部に対応
する壁)には、蒸気供給管19が接続されており、同蒸
気供給管19上には安全弁(開放値:例えば5.5kg
f/cm2)20が設けられている。同じく上壁には密
閉タンク15内の水位レベルを検出するレベルセンサ2
2が設けられており、同レベルセンサ22の検出端部は
密閉タンク15の上壁を貫通して内部に導入されてい
る。また、密閉タンク15の側壁上部(蒸気の滞留部に
対応する壁)には当該密閉タンク15内の圧力を検出す
る圧力センサ23が設けられている。
【0018】前記蒸気供給管19において、密閉タンク
15と安全弁20との間には、蒸気導出管24の一端が
接続され、同じく他端は水タンク8の上面開口部を介し
て内部に導入されている。蒸気導出管24上には蒸気導
出用電磁弁25が設けられており、同蒸気導出用電磁弁
25の開閉により蒸気導出管24が連通又は遮断され
る。
【0019】また、前記密閉タンク15の側壁中間部付
近(本実施形態では、密閉タンク15の底部から頂部へ
向かって所定距離Hの部位)にはドレン管26が接続さ
れており、同ドレン管26上には排水用電磁弁27が設
けられている。この排水用電磁弁27の開閉によりドレ
ン管26が連通又は遮断される。また、密閉タンク15
のドレン管26接続部位は前記蒸気導入管14bの蒸気
噴出口よりも上方に設定されている。密閉タンク15の
底部にはメンテナンス用の水抜き手段(図示略)が設け
られている。尚、蒸気噴出口は熱媒体出口を構成する。
【0020】(制御装置)図1に示すように、蓄熱装置
1はCPU等からなる制御装置28を備えている。制御
装置28にはポンプ9、給水用電磁弁12、補給用電磁
弁17、レベルセンサ22、圧力センサ23、蒸気導出
用電磁弁25及び排水用電磁弁27がそれぞれ入出力イ
ンターフェイス(図示略)を介して接続されている。
【0021】制御装置28は、圧力センサ23により検
出された密閉タンク15内の圧力に基づいてポンプ9の
駆動停止制御及び蒸気導出用電磁弁25の開閉制御をそ
れぞれ行う。また、制御装置28はレベルセンサ22に
より検出された密閉タンク15内の水位レベルに基づい
て補給用電磁弁17の開閉制御及び排水用電磁弁27の
開閉制御をそれぞれ行う。
【0022】尚、前記水タンク8は熱媒体タンクを構成
する。接続管14a及び蒸気導入管14bは熱媒体の導
入管路を構成すると共に、伝熱管5の過熱蒸気出口を構
成する。補給管路16は熱媒体補給管路を構成する。蒸
気導出管24は蒸気排出管路を構成する。ドレン管26
は熱媒体排出管路を構成する。排水用電磁弁27は熱媒
体排出用電磁弁を構成する。また、蒸気導入管14及び
ドレン管26は過剰排出防止構造を構成する。
【0023】(実施形態の作用)次に、前述のように構
成した蓄熱装置の動作を説明する。蓄熱装置1の出熱運
転は、蓄熱材4が例えば夜間電力によるヒータ加熱によ
り500℃程度に加熱された状態で開始される。即ち、
制御装置28は蒸気導出用電磁弁25を閉弁状態に保持
すると共にポンプ9を駆動させる。すると、水タンク8
内の水(純水)は、給水管路7を介して蓄熱槽2の伝熱
管5内に流れ込む。
【0024】この水は伝熱管5内を通過する際、蓄熱材
4の熱が伝熱管5の管壁を介して伝達されることにより
加熱され、過熱蒸気となる。この過熱蒸気は接続管14
a及び蒸気導入管14bを介して密閉タンク15内の水
の中に導入され、当該密閉タンク15の水の中において
過熱蒸気によるバブリングが行われる。過熱蒸気と密閉
タンク15内の水とが混合されることにより、水が加熱
されて飽和蒸気が発生する。換言すれば、過熱蒸気は密
閉タンク15内の水により冷却されて飽和蒸気に変化す
る。この飽和蒸気は蒸気供給管19を介して外部に取り
出される。
【0025】(水位レベル制御)出熱運転中において、
レベルセンサ22により検出された密閉タンク15内の
水位レベルに基づいて補給用電磁弁17及び排水用電磁
弁27がそれぞれ開閉される。即ち、密閉タンク15内
の水位レベルが予め設定された上限水位レベルに達する
と、制御装置28は排水用電磁弁27を開弁し、ドレン
管26を介して密閉タンク15内の水を排出する。そし
て、密閉タンク15内の水位レベルが予め設定された標
準水位レベルまで下がると、制御装置28は排水用電磁
弁27を閉弁する。
【0026】逆に、密閉タンク15内の水位レベルが前
記標準水位レベルを下回ると、制御装置28は補給用電
磁弁17を開弁し、補給管路16を介して密閉タンク1
5内へ水タンク8内の水を供給する。そして、密閉タン
ク15内の水位レベルが予め設定された標準水位レベル
まで上がると、制御装置28は補給用電磁弁17を閉弁
する。このように、密閉タンク15への給水と排水とが
適宜行われることにより、同密閉タンク15内の水位レ
ベルが前記標準水位レベルに保持される。
【0027】密閉タンク15からの排水時において、ド
レン管26の密閉タンク15接続側開口端部が密閉タン
ク15内に露出する水位レベルHdを下回ることはな
い。即ち、密閉タンク15内の水が必要以上に排出され
て空になることはない。またこのとき、蒸気導入管14
bの蒸気噴出口が密閉タンク15内の水の中に位置して
いる。このため、蓄熱槽2からの過熱蒸気がドレン管2
6の密閉タンク15接続側開口端部を介して流れ込むこ
とはない。ひいては、蓄熱槽2からの過熱蒸気が排水用
電磁弁27を通過することもない。
【0028】(圧力制御)蓄熱装置1の出熱運転に伴っ
て、密閉タンク15の内部圧力が上昇し、予め設定され
た負荷蒸気供給圧力(運転圧力:例えば5.0kgf/
cm2)を越えた場合には、制御装置28はポンプ9を
停止させる。すると、伝熱管5への給水が遮断されて過
熱蒸気の生成が停止する。密閉タンク15内に過熱蒸気
が供給されないことにより、当該密閉タンク15内での
飽和蒸気の生成が抑制され、ひいては密閉タンク15内
の圧力上昇が抑制される。
【0029】密閉タンク15内により生成された飽和蒸
気は引き続き蒸気供給管19を介して外部に取り出され
るため、密閉タンク15の内部圧力は徐々に低下する。
そして、密閉タンク15内の圧力が再び前記運転圧力
(5.0kgf/cm2)まで下がると、制御装置28
はポンプ9を再び駆動させる。このように、ポンプ9の
駆動及び停止が繰り返されることにより、密閉タンク1
5内の圧力が一定の運転圧力に保持され、飽和蒸気(1
50℃程度)が安定して取り出される。
【0030】蓄熱装置1の出熱が進行して蓄熱量が低下
すると、伝熱管5内には水入口付近から徐々に水が温水
の状態で滞留し始める。この状態で、密閉タンク15内
の圧力が前記運転圧力を越えた場合においても、前述と
同様にポンプ9が停止される。しかしながら、この場
合、伝熱管5内に滞留した水が引き続き蒸気になって密
閉タンク15内に流れ込むため、ポンプ停止後も密閉タ
ンク15内の圧力は上昇する。
【0031】そして、密閉タンク15内の圧力が予め設
定された電磁弁開放値(安全弁20の開放値より小さい
値:例えば5.2kgf/cm2)に達すると、制御装
置28は蒸気導出用電磁弁25を開弁する。このとき、
密閉タンク15の内部圧力は大気圧(約1.01×10
5Pa)よりも大きくなっているので、密閉タンク15
内の飽和蒸気は蒸気導出管24を介して水タンク8内ヘ
導かれ、この結果、密閉タンク15内の圧力が下降す
る。
【0032】この際、密閉タンク15内の水が蒸気導入
管14bを介して伝熱管5内に流れ込むことはない。こ
れは、蒸気は水よりも比重が小さいく、水よりも管内に
吸い込まれやすいからである。即ち、密閉タンク15に
貯留された水が伝熱管5内に吸い込まれる前に飽和蒸気
が蒸気導出管24内に吸い込まれ、密閉タンク15内の
圧力が外部に放出される。
【0033】密閉タンク15内の圧力が前記運転圧力ま
で下降すると、制御装置28は蒸気導出用電磁弁25を
閉弁する。そして、制御装置28はポンプ9を再び駆動
させ、伝熱管5内への給水を再開する。このとき、伝熱
管5内には滞留水が温水の状態で残っているため、運転
を再開すれば水は伝熱管5の蒸発点にすぐに到達し、密
閉タンク15には蒸気がすぐに供給される。
【0034】このように、伝熱管5内に水が滞留した状
態では、蒸気導出用電磁弁25が適宜開閉されることに
より密閉タンク15内の圧力が前記運転圧力に保持され
る。従って、密閉タンク15内の圧力が安定し、飽和蒸
気が負荷側へ安定して供給される。
【0035】また、伝熱管5内に水が滞留した状態で密
閉タンク15内の圧力制御を行う場合、蓄熱材4の蓄熱
温度が蒸気導出用電磁弁25の耐熱温度(例えば180
℃)以上であっても、滞留水から発生した過熱蒸気が当
該蒸気導出用電磁弁25を通過することはない。即ち、
滞留水から発生した過熱蒸気は通常の出熱運転時と同様
に密閉タンク15に貯留された水の中に導入され、これ
により発生した蒸気導出用電磁弁25の耐熱温度未満の
飽和蒸気が当該蒸気導出用電磁弁25を通過する。この
ため、蒸気導出用電磁弁25の過熱蒸気による焼き付き
等が防止される。
【0036】(実施形態の効果)従って、本実施形態に
よれば、以下の効果を得ることができる。 (1)蓄熱槽2内に水を供給することにより過熱蒸気を
生成し、この過熱蒸気を冷却することにより飽和蒸気に
変化させ、これを負荷側へ供給するようにした。即ち、
蓄熱槽2からの過熱蒸気を接続管14a及び蒸気導入管
14bを介して密閉タンク15の水中に導入し、当該密
閉タンク15の水中において過熱蒸気によるバブリング
を行うようにした。これにより、過熱蒸気は密閉タンク
15内の水により冷却されて飽和蒸気に変化すると同時
に密閉タンク15内の水は加熱され、飽和蒸気が発生す
る。従って、蓄熱槽2に蓄えられた熱が無駄に捨てられ
ることはなく、また過熱蒸気自体をも含めて有効に利用
することができる。
【0037】(2)例えば過熱蒸気による間接加熱で密
閉タンク15内の水を加熱するようにした場合と異な
り、熱交換により過熱蒸気が凝縮して生成された水を排
出する構成が不要である。このため、蓄熱装置1の構成
を簡単にすることができる。
【0038】(3)過熱蒸気を密閉タンク15の水の中
に直接導入するようにしたので、過熱蒸気の潜熱を全て
利用することができる。 (4)密閉タンク15内の水を、当該密閉タンク15の
底部からではなく、側壁中間部付近から排出する構造と
した。より具体的には、密閉タンク15の底部から頂部
へ向かって所定距離Hの部位にドレン管26を接続し、
当該密閉タンク15におけるドレン管26の接続部位を
前記蒸気導入管14bの蒸気噴出口よりも上方に配置す
るようにした。このため、密閉タンク15内の水が全部
排出されて空になることはない。そして、蒸気導入管1
4bの蒸気噴出口が密閉タンク15内の水の中に常に位
置することにより、ドレン管26の密閉タンク接続側開
口端部には飽和蒸気が常に流れ込み、蓄熱槽2からの過
熱蒸気が流れ込むことはない。従って、蓄熱槽2からの
過熱蒸気が排水用電磁弁27を通過することがなく、当
該排水用電磁弁27の過熱蒸気による焼き付き等の故障
を防止することができる。
【0039】(5)また、密閉タンク15内の圧力制御
のために伝熱管5内の滞留水を排出する場合、滞留水か
ら発生する過熱蒸気を密閉タンク15内の水中に導入す
ることにより飽和蒸気に変換し、この飽和蒸気を蒸気導
出管24を介して排出するようにした。このため、蓄熱
槽2からの過熱蒸気が蒸気導出用電磁弁25を通過する
ことはない。従って、蒸気導出用電磁弁25及び排水用
電磁弁27には過熱蒸気用の電磁弁に比べて安価な飽和
蒸気用の電磁弁を使用することができ、ひいては蓄熱装
置1の装置コストを低減させることができる。
【0040】(別例)尚、前記実施形態は以下のように
変更して実施してもよい。 ・蒸気導入管14bには密閉タンク15内の水との伝熱
面積増大構造を設けるようにしてもよい。即ち、図2に
示すように、蒸気導入管14bには蛇行部41を設け、
この蛇行部41を密閉タンク15の水の中に配設する。
このようにすれば、例えば直線状の蒸気導入管14bを
密閉タンク15内に導入するだけの構成に比べて、密閉
タンク15内の水との伝熱面積が増大する。このため、
蛇行部41内を流れる過熱蒸気の熱は蛇行部41の管壁
を介して密閉タンク15内の水に効率的に伝達される。
換言すれば、蛇行部41内を流れる過熱蒸気は密閉タン
ク15内の水によって効率的に冷却され、飽和蒸気に変
化する。従って、飽和蒸気を効率的発生させることがで
きる。
【0041】・図3に示すように、蒸気導入管14bの
先端に膨出部43を形成し、この膨出部43の先端面に
蒸気噴出口としての複数の蒸気噴出孔44を形成するよ
うにしてもよい。このようにすれば、過熱蒸気は複数の
蒸気噴出孔44を介して密閉タンク15の水の中に噴出
する。従って、図3の構成によれば、密閉タンク15の
水の中において、過熱蒸気によるバブリングを、より効
率的に行うことができる。
【0042】・図4に示すように、接続管14aの途中
に給水管路45を接続し、この給水管路45から水を供
給するようにしてもよい。このようにすれば、接続管1
4a内において過熱蒸気と給水管路45からの水とが混
合さることにより飽和蒸気が生成され、これが密閉タン
ク15内へ導かれる。このため、密閉タンク15の水の
中において、飽和蒸気によるバブリングを行うことがで
きる。
【0043】・図5に示すように、蒸気導入管14bの
外面に複数のフィン46を設け、各フィン46を密閉タ
ンク15の水の中に浸漬するようにしてもよい。このよ
うにすれば、蒸気導入管14bの密閉タンク15内の水
に対する伝熱面積が増大し、蒸気導入管14b内の過熱
蒸気と密閉タンク15内の水との熱交換効率を向上させ
ることができる。各フィン46は伝熱面積増大構造を構
成する。
【0044】・図6に示すように、蒸気導入管14bの
出口47を密閉タンク15の内底面に対して過熱蒸気が
噴出可能な程度に近接させ、蒸気導入管14bの水中に
位置する部分がなるべく長くなるように構成してもよ
い。例えば、本実施形態における標準の蒸気導入管14
bの浸漬深さをL1、今回の蒸気導入管14bの浸漬深
さをL2としたとき、L2>L1となるように蒸気導入
管14bの水中に位置する長さを設定する。このように
すれば、蒸気導入管14bを長くした分だけ当該蒸気導
入管14bの密閉タンク15内の水に対する伝熱面積が
増大する。従って、過熱蒸気としての発散を減らし、過
熱蒸気と密閉タンク15内の水との熱交換効率を向上さ
せることができる。
【0045】・図7に示すように、蒸気導入管14bに
螺旋部48を形成し、この螺旋部48を密閉タンク15
の水に浸漬するようにしてもよい。このようにすれば、
蒸気導入管14bを直線状に形成した場合に比べて、当
該蒸気導入管14bの密閉タンク15内の水に対する伝
熱面積が増大する。従って、過熱蒸気としての発散を減
らし、過熱蒸気と密閉タンク15内の水との熱交換効率
とを向上させることができる。螺旋部48は熱面積増大
構造を構成する。
【0046】・図8(a)に示すように、蒸気供給管1
9の密閉タンク15に対する接続側の端部を当該密閉タ
ンク15内に導入し、この蒸気供給管19の内端部にJ
字部49を形成するようにしてもよい。即ち、飽和蒸気
の流入口19aが上方向に開口するように蒸気供給管1
9の内端部を形成する。また、図8(b)に示すよう
に、蒸気供給管19の内端部に逆L字部50を形成する
ようにしてもよい。即ち、飽和蒸気の流入口19aが横
方向(水平方向)に開口するように蒸気供給管19の内
端部を形成する。このようにすれば、気泡のはね上がり
等による水の流入口19a内への入り込みが困難にな
る。従って、飽和蒸気に水分が混在することが防止さ
れ、飽和蒸気の乾き度を向上させることができる。
【0047】・図9に示すように、密閉タンク15内に
おける蒸気滞留部に単数又は複数(図9では3つ)の邪
魔部材51を設けるようにしてもよい。複数の邪魔部材
51を設ける場合には、各邪魔部材51が交互に重なり
合うように配置する。本実施形態では、各邪魔部材51
はそれぞれ板状をなしている。このようにすれば、飽和
蒸気が邪魔部材51に接触することにより、飽和蒸気に
含まれた水分が取り除かれる。従って、飽和蒸気の乾き
度を向上させることができる。
【0048】・図10に示すように、蒸気導入管14b
の噴出口52が横方向(水平方向)に開口するように蒸
気導入管14bの内端部を形成すると共に、この噴出口
52を密閉タンク15の中心に対して偏心配置する。こ
のようにすれば、蒸気導入管14bの噴出口52から噴
出する過熱蒸気の勢いにより密閉タンク15内の水を渦
巻き状に回転させることができる。そして、この密閉タ
ンク15内の水の渦巻きにより密閉タンク15内におけ
る蒸気滞留部の飽和蒸気も回転し、サイクロン効果によ
り飽和蒸気流から当該飽和蒸気中の水分が分離(遠心分
離)される。従って、飽和蒸気の乾き度を向上させるこ
とができる。
【0049】(付記)次に、前記各実施形態から把握で
きる請求項記載発明以外の技術的思想を以下に記載す
る。
【0050】・前記伝熱面積増大構造は、密閉タンク内
における導入管路の一部又は全部に設けた蛇行部である
請求項3又は請求項4に記載の蓄熱装置。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、蓄熱槽の熱を無駄にす
ることなく有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態における蓄熱装置の模式的な構成
図。
【図2】 別の実施形態における密閉タンクの模式的な
構成図。
【図3】 別の実施形態における導入管路の先端形状を
示す要部正面図。
【図4】 別の実施形態における給水管の接続構造を示
す要部正断面図。
【図5】 別の実施形態における密閉タンクの模式的な
構成図。
【図6】 別の実施形態における密閉タンクの模式的な
構成図。
【図7】 別の実施形態における密閉タンクの模式的な
構成図。
【図8】 (a),(b)はそれぞれ別の実施形態にお
ける密閉タンクの模式的な構成図。
【図9】 別の実施形態における密閉タンクの模式的な
構成図。
【図10】(a)は別の実施形態における密閉タンクの
模式的な構成図、(b)は別の実施形態における密閉タ
ンクの模式的な平面図。
【符号の説明】
1…蓄熱装置、2…蓄熱槽、14a…導入管路を構成す
る接続管、 14b…導入管路を構成する蒸気導入管、15…密閉タ
ンク、 41…伝熱面積増大構造を構成する蛇行部、 44…蒸気噴出口を構成する蒸気噴出孔、 46…伝熱面積増大構造を構成するフィン、 48…伝熱面積増大構造を構成する螺旋部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大池 久則 愛知県犬山市字上小針1番地 エナジーサ ポート 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄熱槽内に熱媒体を供給することにより
    過熱蒸気を生成し、この過熱蒸気を冷却することにより
    飽和蒸気に変化させてから負荷側へ供給するようにした
    蓄熱装置。
  2. 【請求項2】 前記過熱蒸気を飽和蒸気に変化させる構
    成は、蓄熱槽からの過熱蒸気を外部の密閉タンク内に予
    め貯留された熱媒体の中に導入するようにしたものであ
    る請求項1に記載の蓄熱装置。
  3. 【請求項3】 前記蓄熱槽の過熱蒸気出口には過熱蒸気
    を前記密閉タンク内に導く導入管路の一端を接続すると
    共に当該導入管路の他端を前記密閉タンク内の熱媒体中
    に導入し、当該導入管路には密閉タンク内の熱媒体との
    伝熱面積増大構造を設けるようにした請求項2に記載の
    蓄熱装置。
  4. 【請求項4】 前記導入管路の先端には複数の蒸気噴出
    口を設けるようにした請求項3に記載の蓄熱装置。
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