JP2015102836A - カラー画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一次転写部におけるニップ圧変動による局所的な濃度ムラを低減させる。
【解決手段】各作像部の感光体ドラム1Y〜1K上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト2上に順次重ねて一次転写するための各一次転写ローラ3を、二次転写対向ローラ5と共に中間転写ユニット41の筐体によって支持する。二次転写対向ローラ5に対して中間転写ベルト2を挟んで対向する二次転写ローラ8により二次転写部24を形成し、そこを通過する用紙に中間転写ベルト2上のトナー画像を二次転写させる。その二次転写ローラ8を、用紙が二次転写部24に突入する前に中間転写ベルト2から離間させ、二次転写部24に突入するタイミングで中間転写ベルト2に押圧させ、同時に押圧力付与装置42の当接部材45を中間転写ユニット41側の被当接部材46に当接させ、二次転写ローラ8による押圧方向とは反対方向に押圧力を付与する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電子写真方式の画像形成装置に関し、特に中間転写方式のカラー画像形成装置に関する。
カラー画像形成装置として、電子写真方式のいわゆるタンデム型の画像形成装置が知られている。その画像形成装置は複数の作像部を備え、その各作像部においてそれぞれ異なる色のトナー画像を各色用の感光体ドラム等の像担持体上に形成する。そして、その各像担持体上に形成された各色のトナー画像を、一定速度で搬送される中間転写体や用紙等の記録媒体上に順次重ねて転写することによって、フルカラー画像を形成する。そのトナーの色としては、一般にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)等が使用される。
そして、各像担持体上に形成された各色のトナー画像を、用紙等の記録媒体上に直接順次重ねて転写する方式を、直接転写方式と称している。
また、各像担持体上に形成された各色のトナー像を、中間転写ベルト等の中間転写体上に順次重ねて一次転写し、その中間転写体上のフルカラーのトナー画像を転写紙等の記録媒体上に一括して二次転写する方式を、中間転写方式と称している。
従来のこのようなタンデム型の中間転写方式の画像形成装置では、記録媒体が厚紙の場合、その厚紙が二次転写部に突入した際に、中間転写体である中間転写ベルトの速度が変動し、一次転写部の中間転写ベルトと感光体ドラム間に相対的な速度差が発生する。それによって、局所的な転写位置ずれを引き起こすという問題があった。
そのため、例えば特許文献1に記載されているカラー画像形成装置では、厚紙が二次転写部に突入する前に、偏心カムを用いて予め二次転写ローラを中間転写ベルトに対して離間させておく。そして、厚紙の二次転写部への突入直後に偏心カムを駆動し、二次転写ローラを圧接させるようにしている。それによって、厚紙の突入による中間転写ベルトの速度変動の低減と転写ニップ圧の確保とを両立させている。
しかも、偏心カムを用いて、二次転写ローラを中間転写ベルトに対して離間及び圧接させることによって、その離間と圧接を滑らかに行うことができる。
しかしながら、このような従来のカラー画像形成装置では、画像先端部が二次転写ニップ部に到達するまでにニップ圧を戻す必要があるため、通紙線速が速くなればなるほど急激に圧接状態に戻す必要がある。
そのため、厚紙が二次転写部に突入した直後に、偏心カムの駆動によって二次転写部の離間を解除して圧接させる際、その復帰力を与えるバネの付勢力によって、二次転写ニップ部で衝撃力が発生し、中間転写体の支持筐体が振動するという問題があった。
それによって、その支持筐体に支持されている一次転写ローラが加圧方向に振動し、一次転写部におけるニップ圧変動により、局所的な濃度ムラを引き起こすという問題があった。
この発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、上記のようなカラー画像形成装置において、厚い記録媒体が二次転写部に突入した直後に二次転写部の離間を解除して加圧する際に、発生する中間転写体の支持筐体の振動を抑制し、一次転写部におけるニップ圧変動による局所的な濃度ムラを低減させることを目的とする。
この発明は上記の目的を達成するため、それぞれ像担持体上に異なる色のトナー画像を形成する複数の作像部を備え、複数の支持ローラと、その複数の支持ローラによって周回移動可能に張り渡された中間転写ベルトと、上記複数の支持ローラ及び上記複数の各作像部の像担持体上に形成されたトナー画像を上記中間転写ベルト上に順次重ねて一次転写するための複数の一次転写部材を支持する筐体とを具備する中間転写ユニットと、上記複数の支持ローラのうちの一本である二次転写対向ローラに対して上記中間転写ベルトを挟んで対向して二次転写部を形成し、その二次転写部を通過する記録媒体に上記中間転写ベルト上のトナー画像を二次転写する二次転写部材と、記録媒体が上記二次転写部に突入する前に上記二次転写部材を上記中間転写ベルトから離間させ、その記録媒体が上記二次転写部に突入するタイミングに合わせて、上記二次転写部材を上記中間転写ベルトに押圧させる二次転写部材離接手段とを備えたカラー画像形成装置において、
記録媒体が上記二次転写部に突入する上記タイミングに合わせて、上記中間転写ユニットに対して、上記二次転写部材による押圧方向とは反対方向に押圧力を付与する押圧力付与手段を設けたことを特徴とする。
この発明によるカラー画像形成装置は、厚い記録媒体に画像を形成する際に、予め二次転写部を離間させておく。そして、その録媒体が二次転写部に突入するタイミングに合わせて、二次転写部材を中間転写ベルトに押圧させるが、その際に、中間転写ユニットに、二次転写部材による押圧方向とは反対方向に押圧力を付与することができる。
それによって、二次転写部の圧接時に発生する衝撃力を相殺し、中間転写ユニットの振動を抑制できるので、一次転写部で中間転写ベルトに転写されるトナー画像に濃度ムラが発生するのを抑制することができる。
この発明によるカラー画像形成装置の第1の実施形態を示す図13及び図18と同様な概略構成図である。 図1における押圧力付与装置42の動作を説明するための図である。 押圧力付与装置42におけるカム駆動制御回路の構成例を示すブロック図である。 図3に示したメモリ29に格納される偏心カム回転角度のデータ例を示す図である。 押圧力付与装置42の制御動作を示すフローチャートである。
この発明によるカラー画像形成装置の第2の実施形態による二次転写部の異なる離間モードの動作を説明するための図である。 同じく第2の実施形態による押圧力付与装置の異なる離間モードの動作を説明するための図である。 同じく第2の実施形態の場合に図3に示したメモリ29に格納される偏心カム回転角度のデータ例を示す図である。 この発明によるカラー画像形成装置の第3の実施形態を示す図1と同様な概略構成図である。
この発明によるカラー画像形成装置の第4の実施形態を示す図1と同様な概略構成図である。 図10に示した弾性部材がない場合の衝撃力発生イメージを示す波形図である。 図10に示した弾性部材がある場合の衝撃力発生イメージを示す波形図である。 この発明の対象とするタンデム型中間転写方式のカラー画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
その作像ユニットの構成例を示す図である。 用紙に局所的な濃度ムラを持った最終画像が形成された例を示す図である。 用紙が二次転写ニップ部へ突入する前に二次転写ローラを中間転写ベルトから離間させた状態を示す二次転写部付近の図である。 用紙の先端が二次転写ニップ部へ突入した後、二次転写ローラを中間転写ベルトに圧接するように戻した状態を示す二次転写部付近の図である。 二次転写部を離間状態から圧接状態に切り替えた際の衝撃力の発生と、それに伴って一次転写部に発生する振動を説明するための図13と同様な概略構成図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔この発明の対象とする画像形成装置の例〕
この発明は、電子写真方式の画像形成装置のうち、タンデム型中間転写方式のカラー画像形成装置を対象とする。そこで、まずこの発明の対象とするタンデム型中間転写方式のカラー画像形成装置について、図13〜図19によって説明する。
図13は、そのカラー画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
このカラー画像形成装置には、中間転写体として無端状の中間転写ベルト2を設けている。その中間転写ベルト2は、駆動ローラ4、二次転写対向ローラ5、テンションローラ6、及び従動ローラ7を含む複数の支持ローラによって張り渡されて、図13において時計回り(矢示A,A′方向)に周回移動(回動と言う)可能である。
二次転写対向ローラ5より中間転写ベルト2の移動方向上流側に、入口ローラ40が中間転写ベルト2の内周面に接して回転自在に設けられている。
これらによって中間転写ユニット41を構成しており、上述した各支持ローラは、いずれも中間転写ユニット41の図示していない筐体に支持されている。
その中間転写ベルト2の駆動ローラ4と従動ローラ7との間に略水平に張り渡たされた部分の上には、その移動方向に沿って、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)用の4つの感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kが配置されている。
各感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kは像担持体であり、中間転写ベルト2に沿って所定の間隔で配置され、図13では省略しているが、それぞれ図14に示すような作像部100を構成している。
各色用の作像部は同じ構成であるから、図14ではY,C,M,Kの符号は付けていない。各作像部100には、矢示B方向に回転する像担持体である感光体ドラム1の外周に沿って、その回転方向の上流側から帯電ローラ101、現像ユニット102、及びクリーニングユニット103が順に配置されている。そして、感光体ドラム1の表面は感光体面であり、その表面の帯電ローラ101と現像ユニット102の現像ローラ102aとの間の所定位置を、図示していない露光装置から射出される各色の画像書込み用のレーザ光Lが光走査する。
その感光体ドラム1の下部に対して中間転写ベルト2を挟んで対向する位置に、一次転写部材である一次転写ローラ3が配置されている。
イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)用の各作像部100は同じ構成であるが、その現像ユニット102で使用する現像剤であるトナーの色が各色のトナーである点だけが異なっている。
中間転写ベルト2上に配置された4個の各作像部100によって、タンデム画像形成部110(図13)を構成している。そのタンデム画像形成部110上に、図示していない露光装置が設けられている。
一方、複数の支持ローラのうちの一本である二次転写対向ローラ5に対して、中間転写ベルト2を挟んで対向して二次転写部24を形成する二次転写部材である二次転写ローラ8を備えた二次転写ユニット10を設けている。二次転写ローラ8の少なくとも外周部は弾性部材で構成されている。
その二次転写ユニット10を、二次転写部24の下流側の軸34を中心に回転可能な構成にしている。そして、二次転写加圧バネである引張りバネ35による引張り荷重により、二次転写ローラ8を中間転写ベルト2を介して二次転写対向ローラ5に押し当てて圧接させ、二次転写部24に二次転写ニップを形成する。
そして、用紙がその二次転写部24を通過する際に、二次転写ローラ8の加圧力と、二次転写ローラ8と二次転写対向ローラ5との間に印加される二次転写バイアス電圧とによって、中間転写ベルト2上のフルカラーのトナー画像がその用紙上に二次転写される。
なお、二次転写ローラ8は図示しないモータにより回転駆動するが、中間転写ベルトの回動によって連れ回りする構成であってもよい。
また、二次転写ユニット10はカム当接部10aを有し、それに近接して偏心カム33を回転可能に設けている。それによって、用紙が二次転写部24に突入する前に偏心カム33を回転させ、二次転写ユニット10を引張りバネ35の引張り荷重に抗して矢示D方向に若干回転させて、予め二次転写ローラを中間転写ベルトに対して若干離間させておくことができる。
これらの二次転写ユニット10と引張りバネ35及び偏心カム33と、図示していないカム駆動モータ等によって二次転写部材離接手段を構成している。
用紙搬送経路50に沿った二次転写ユニット10の下流側には、定着装置15へ用紙を搬送する搬送ベルト11が設けられ、そのさらに下流側には、用紙上に転写された未定着トナー画像を定着する定着装置15を設けている。
定着装置15は、定着ローラ13と加熱ローラ14とによって張架された定着ベルト14aに対して、加圧ローラ12を圧接している。定着ベルト13aは、加熱ローラ14内の図示しないIHコイルによるヒータの発熱によって、トナー画像の定着に必要な温度まで加熱される。
一方、加圧ローラ12の内部にもヒータを内蔵しており、待機時の予備加熱に使用する。用紙上の未定着トナー画像は、定着ベルト13aと加圧ローラ12のニップ部において熱と圧力を与えられ、用紙に定着される。
なお、定着装置15内のヒータはIHコイルを用いたものでなくてもよく、ハロゲンヒータ等の熱ローラ対で構成された方式であってもよい。
二次転写ユニット10の下方には、記録媒体である用紙Pを積載して収容する給紙カセット20と、その用紙Pを最上位から順次繰り出す給紙ローラ16と、それによって二枚以上繰り出された場合に、1枚だけを送り出す分離ローラ対17が設けられている。
これらの給紙カセット20、給紙ローラ16及び分離ローラ対17によって給紙部を構成し、一般に、それぞれ異なるサイズや向きの用紙を選択的に給送できるようにするために、その給紙部が複数組設けられる。
そして、分離ローラ対17から送り出される用紙Pを、搬送ローラ対18によって用紙搬送経路50に沿って位置決めローラ対(レジストローラ対とも称す)9に向けて搬送する。また、図示していない手差し給紙部から給紙される用紙を、位置決めローラ対9に向けて搬送する手差し搬送ローラ対19も設けられている。
なお、図13において、搬送ローラ対18から定着装置15の排出側までの用紙搬送経路50を太い実線で示している。
このカラー画像形成装置において、印刷ジョブが投入されると、不図示の駆動モータによって駆動ローラ4を矢示方向(図で右旋方向)に回転駆動して中間転写ベルト2を図13に示す矢示A,A′方向に回動させる。それにより、他の支持ローラはそれぞれ矢示方向へ従動回転する。また、これと略同時に、別の駆動モータで二次転写ローラ8を矢示方向(図で左旋方向)へ回転駆動する。
それらと略同時に、各作像部100における感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kをそれぞれ矢示方向(図で左旋方向)へ回転させ、その表面をそれぞれ図14に示した帯電ローラ101によって均一に帯電させる。そして、各感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kの帯電された表面を、図示していない露光装置からの各レーザ光Lによって光走査する。
その各レーザ光Lはそれぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色別情報によって変調され、各感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kの表面に各色の画像に応じた静電潜像を形成する。その各静電潜像を各現像ユニット102によって、各色のトナーでそれぞれ現像し、各感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kの表面にそれぞれ単色のトナー画像を形成する。そして、中間転写ベルト2の移動とともに、それぞれ一次転写バイアスが印加された一次転写ローラ3に押圧される一次転写部で、それらの各単色のトナー画像を中間転写ベルト2上に順次重ねて転写して、フルカラーのトナー画像を形成する。
この画像形成と並行して、給紙ローラ16を矢示方向(図で左旋方向)に回転させ、給紙カセット20の1つから用紙Pを繰り出し、分離ローラ対17で1枚ずつ分離して搬送路に入れる。その用紙Pを搬送ローラ対18によって用紙搬送経路50に沿って搬送して、位置決めローラ対9に突き当てて一旦停止させる。あるいは、図示しない手差しトレイから手差し給紙部によって用紙を給紙した場合は、その用紙を手差し搬送ローラ対19によって搬送して、位置決めローラ対9に突き当てて一旦停止させる。
そして、中間転写ベルト2上にフルカラーのトナー画像が形成されるタイミングと合わせて、位置決めローラ対9を回転起動させる。それによって、中間転写ベルト2と二次転写ローラ8との間の二次転写部24にその用紙Pを送り込み、中間転写ベルト2上のフルカラーのトナー画像を用紙P上に一括転写(二次転写)する。
トナー画像転写後の用紙Pは、中間転写ベルト2と搬送ベルト11の搬送力により定着装置15へ送り込まれ、定着装置15で熱と圧力とを加えられ、転写されたトナー画像が定着された後、機外の図示しない排紙トレイに排出される。あるいは、図示しない両面反転機構によって再び二次転写部24へ搬送され、用紙の裏面にもフルカラーのトナー画像を転写され、それを定着した後排紙トレイに排出される。
このようなカラー画像形成装置において、用紙Pが中間転写ベルト2と二次転写ローラ8とが圧接する二次転写部24に突入する際、中間転写ベルト2の一次転写面における特に図13中にSで示すエリアに速度変動が発生する。このような現象は、特に厚紙通紙時に顕著に見られる現象である。この場合、連量220kg紙、坪量256g/m紙以上を厚紙と想定している。
それに対して、感光体ドラム1は用紙Pの二次転写部24への突入時においても略一定の速度で回転駆動されるので、感光体ドラム1と中間転写ベルト2との間で速度差が発生する。この速度差によって、一次転写部において転写位置ずれが発生することになる。
用紙の二次転写部24への突入時に発生した一次転写部における転写位置ずれを含むトナー画像は、一次転写部(特にブラック画像の一次転写部)から二次転写部24までの距離をLaとすると、用紙先端からLaだけ後方の位置で用紙に転写させる。その部分が図15に示すように、筋状の薄い部分25と濃い部分26という局所的な濃度ムラを持った最終画像となって排紙される。
ブラック画像の一次転写部は、図13において、黒画像用作像部の感光体ドラム1Kと一次転写ローラ3とが中間転写ローラを挟んで対向する部位である。
このように、用紙の二次転写部24への突入時に発生する一次転写部における転写位置ずれを防ぐには、用紙突入時における中転ベルト2の速度変動を抑制する必要がある。
そのため、用紙が二次転写部24へ突入する前に、図13に示した偏心カム33を略180°回転駆動してカム当接部10aを押し下げ、図16に示すように、二次転写ユニット10を軸34を中心に図で若干右旋回転させる。それによって、予め二次転写ローラ8を中間転写ベルト2から離間させる。
そして、用紙が二次転写ニップ部へ突入した後、画像の先端部が転写されるまでの間に偏心カム33を再び180°回転させ、図17に示すように、引張りバネ35の引張り力によって二次転写ローラ8を用紙Pを挟んで中間転写ベルト2に圧接させる状態に戻す。
このように二次転写部24の圧接・離間の制御を行うことによって、用紙Pの先端が二次転写部24に突入した時に発生する負荷トルクを抑制することができ、なおかつ正規のニップ圧で用紙にトナー画像を転写することができる。
しかし、図18示すように、二次転写部24を離間状態から圧接状態に切り替えた際、二次転写ローラ8が中間転写ベルト2を介して二次転写対向ローラ5に衝突し、衝撃力が発生する。その衝撃力によって、二次転写対向ローラ5を支持する中間転写ユニット41の図示していない筐体が振動し、それに伴って一次転写部の共通リンク機構21及び単独リンク機構22が振動し、一次転写ニップ圧変動が発生する。その結果、用紙突入のタイミングで一次転写部において、局所的な濃度ムラが発生する。
図18において、大きい両矢印Hは中間転写ユニット筐体の振動を、小さい両矢印Jは一次転写部の振動をそれぞれ示す。
イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)用の一次転写ローラ3は一次転写部の共通リンク機構21に支持され、それぞれ圧縮バネ21bによって、中間転写ベルト2を各感光体ドラム1Y,1C,1Mに押し付けるように押圧されている。それによって、黒以外の各色用の一次転写部である各感光体ドラム1Y,1C,1Mと中間転写ベルト2との間に、それぞれ一次転写ニップを形成する。
この共通リンク機構21は、白黒画像形成時には偏心カム23を矢示方向へ90°〜180°回転させることによって、支持軸21aを中心に図で若干左旋回転して、3個の一次転写ローラ3を中間転写ベルト2から離間させることができる。
ブラック(K)用の一次転写ローラ3は、支持軸22aによって回動可能に支持された一次転写部の単独リンク機構22の端部に保持され、引張りバネ22bによって中間転写ベルト2を感光体ドラム1Kに押し付けるように押圧されている。それによって、黒用の一次転写部である感光体ドラム1Kと中間転写ベルト2との間に、一次転写ニップを形成する。ブラック(K)用の一次転写ローラ3は、常にその一次転写ニップを形成する状態にある。
これらの一次転写部の共通リンク機構21及び単独リンク機構22の各支持軸21a,22aと偏心カム23の回転軸は、二次転写対向ローラ5を含む中間転写ベルト2の各支持ローラを支持する中間転写ユニット41の図示していない筐体に支持されている。
そのため、二次転写部24で衝撃力が発生して、二次転写対向ローラ5及び中間転写ユニット筐体が振動すると、それに伴って一次転写部の共通リンク機構21及び単独リンク機構22が振動し、一次転写ニップ圧変動が発生する。
そこで、二次転写部24を離間状態から圧接状態へ切り替える際に、衝撃力による振動が発生しないように緩やかに切り替えるという抑制策が考えられる。
しかし、用紙の先端が二次転写部24に突入した後、画像の先端部が転写ニップに到達するまでに正規のニップ圧に戻す必要がある。すなわち、二次転写部24の離間状態から圧接状態への切り替えは、先端余白[mm]/通紙線速[mm/sec]で算出される時間内で行う必要がある。上記の式で示すように、通紙線速が速くなればなるほど切り替え時間をより短くする必要があり、衝撃力が発生しないようにするのは困難である。
〔第1の実施形態〕
そこで、この発明によるカラー画像形成装置は、押圧力付与手段を設けている。その押圧力付与手段によって、記録媒体(用紙)が図13に示した二次転写部24に突入するタイミングに合わせて、中間転写ユニット41に対して、二次転写部材である二次転写ローラ8による押圧方向とは反対方向に押圧力を付与することを特徴とする。
それによって、二次転写部24を離間状態から圧接状態に切り替える際に発生する中間転写ユニット41の振動を抑制する。中間転写ユニット41に、上記のタイミング及び方向で押圧力を付与することにより、二次転写対向ローラ5への衝撃力を相殺あるいは緩和することができるため、中間転写ユニット41の振動を抑制することができる。
まず、この発明の第1の実施形態について、図1〜図5によって説明する。
図1は、この発明によるカラー画像形成装置の第1の実施形態を示す図13及び図18と同様な概略構成図である。この図1において、図13及び図18と同じ部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。
この第1の実施形態では、中間転写ユニット41内に押圧力付与手段として押圧力付与装置42を具備している。その押圧力付与装置42によって、中間転写ユニット41側に固定された被当接部材46に、二次転写加圧方向(矢示F方向)に対して反対方向(矢示G方向)の押圧力を付与することができるようにしている。
押圧力付与装置42は、当接部材(押圧力付与装置側)45とそれを把持するリンク機構43、偏心カム48、引張りバネ47、及び後述するカム駆動制御回路で構成されている。リンク機構43は、画像形成装置の固定部に支持されたリンク機構回転中心軸44を中心として回動するように配置され、偏心カム48の回転によって、リンク機構43の回動方向の位置を制御可能になっている。
図2によって、この押圧力付与装置42の動作を説明する。
待機時には、図2の(a)に示すように偏心カム48がリンク機構43に接触しない回転位置にあり、リンク機構43が引張りバネ47の引張り力によって図で左旋回動している。そのため、ロール状の当接部材45が中間転写ユニット41の筐体に固定された被当接部材46を、引張りバネ47の引張り力の全てによって押圧している。
用紙が二次転写部24に突入する前には、予め図2の(b)に示すように、偏心カム48を180°回転させて、リンク機構を引張りバネ47の引張り力に抗して図で右旋回動させ、当接部材45を被当接部材46から離間させた状態にする。
そして、用紙が二次転写部に突入するタイミングに合わせて、図2の(c)に示すように、偏心カム48をリンク機構43に接触しない図2の(a)に示したのと同じ位置まで回転させる。それによって、引張りバネ47の引張り力の全てによって当接部材45を中間転写ユニット41の筐体に固定された被当接部材46を押圧させるようにする。
一方、図13で前述した例と同様に、二次転写ユニット10と引張りバネ35及び偏心カム33等からな二次転写部材離接手段も具備している。そして、記録媒体である用紙が二次転写部24へ突入する前に、図1に示した偏心カム33を約180°回転させて二次転写ユニット10を軸34を中心に図で若干右旋回転させ、二次転写部材である二次転写ローラ8を中間転写ベルト2から離間させる。そして、用紙が二次転写部24へ突入した時点から画像の先端部が二次転写ニップに到達するまでの間に、偏心カム33を再び図1に示す位置へ回転させ、引張りバネ35の引張り力によって二次転写ローラ8を用紙を挟んで中間転写ベルト2に圧接させる状態に戻す。
この時、二次転写ローラ8が中間転写ベルト2を介して二次転写対向ローラ5に衝突し、図1に矢示Fで示す方向に衝撃力が発生する。
しかし、この実施形態では前述したように、このとき中間転写ユニット41の筐体に固定された被当接部材46が押圧力付与装置42のリンク機構43の当接部材45によって押圧され、矢示Gで示す方向に押圧力が付与される。この押圧力は、二次転写ローラ8の加圧方向である衝撃力の発生方向(矢示F方向)と反対方向に作用するため、発生する衝撃力が相殺され、中間転写ユニット41の振動が抑制される。
そのため、一次転写部の共通リンク機構21及び単独リンク機構22の振動も抑制され、一次転写ニップ圧変動が大幅に低減し、局所的な濃度ムラが殆ど発生しなくなる。
図3に押圧力付与装置42におけるカム駆動制御回路を示す。このカム駆動制御回路は、駆動司令部27及びカム位置切替部30と、カム駆動指令が入力されるインタフェース(I/F)51及び位置決めローラ対駆動制御部52とによって構成されている。
駆動司令部27は、マイクロプロセッサであるCPU28と不揮発性のメモリ29とを備えている。そして、そのメモリ29に偏心カム回転角度情報として、例えば図4に示すように圧接モード(待機モードも同じ)の回転角度0°と、離間モードの回転角度180°の角度情報を格納している。
カム位置切替部30には、モータドライバ31と偏心カム48を回転駆動するカム駆動モータ32とを備えている。
このカム駆動制御回路は、画像形成装置全体を制御する図示していないメイン制御部であるコントーラ内に設けることもできる。
この実施形態におけるそのメイン制御部と図3に示したカム駆動制御回路による押圧力付与装置42の制御動作を、図5に示すフローチャートによって説明する。
この実施形態では、ユーザによる紙厚設定により厚紙モードか否か判別できるようにしている。例えば、連量220kg紙、坪量256g/m紙以上の用紙の紙厚設定がされた場合に厚紙モードとすることを想定している。したがって、普通紙を使用する場合は厚紙モードにしない。
また、図1に示した位置決めローラ対9に対する駆動スタート信号及び用紙線速と搬送距離から算出される到達所要時間から、用紙が二次転写ニップに突入するタイミングでトリガ信号を発するようにしている。
プリントジョブが投入されると図5に示す処理を開始し、まずステップS1で厚紙モードか否かを判断する。この厚紙モードか否かの判断は、図示していないメイン制御部であるコントトーラ内のCPUによって行うが、駆動司令部27のCPU28で行うようにしてもよい。
その判断の結果、厚紙モードが選択されていなかった場合は、そのまま処理を終了する。この場合は、押圧力付与装置42は図2の(a)に示した待機時の状態、すなわちリンク機構43の当接部材45が被当接部材46に圧接した状態のまま、用紙が二次転写部24に突入して中間転写ベルト状のフルカラートナー画像の二次転写が行われる。
厚紙モードが選択されなかった場合は、二次転写ユニット10も二次転写ローラ8の離間動作を行わない。記録媒体である用紙が薄い場合、用紙が二次転写部24に突入する時の速度変動が小さいため、二次転写ローラ8を予め離間しておく必要がない。したがって、衝撃力が発生しないため、押圧力を付与する必要もなくなる。このように動作させることにより、無駄な動作を省くことができ、省エネルギー及び長寿命化を図ることができる。
厚紙モードが選択されていた場合は、ステップS2へ進み、押圧力付与装置偏心カム駆動ON1を実行する。このとき、図示しないメイン制御部から図3に示したインタフェース51を通して駆動司令部27のCPU28にカム駆動指令が伝達される。それによってCPU28は、メモリ29に格納された離間モード時の回転角度(180°)に基づき、所定の角度(180°)回転するように、駆動指令をカム位置切替部30のモータドライバ31に伝達する。
それによって、モータドライバ31はカム駆動モータ32を駆動して偏心カム48を所定の角度(180°)回転させる。すると、押圧力付与装置42のリンク機構43が偏心カム48に押されて引張りバネ47の引張り力に抗して回動し、当接部材45が被当接部材46から離間した図2の(b)に示した用紙突入前の状態となる。
その後、ステップS3で用紙が二次転写部24に突入するタイミングをチェックする。これは、記録媒体が二次転写部24に突入するタイミングである用紙突入タイミングに、位置決めローラ対駆動制御部52がCPU28に伝達するトリガ信号を、CPU28がチェックする。位置決めローラ対駆動制御部52は、図1に示した位置決めローラ対9の回転を開始する起動時から、その位置決めローラ対9から二次転写ニップまでの搬送距離と搬送速度とにより算出する記録媒体搬送時間後の時点として、用紙突入タイミングを算出する。すなわち、位置決めローラ対駆動制御部52は、記録媒体が二次転写部24に突入するタイミングを算出するタイミング算出手段の機能を有している。
CPU28は、位置決めローラ対駆動制御部52からそのトリガ信号が伝達されると、用紙が二次転写部24に突入したと判断し、ステップS4で押圧力付与装置偏心カム駆動ON2を実行する。
このとき、CPU28はメモリ29に格納された圧接モード時の回転角度(0°)に基づき、偏心カム48を所定の角度回転するように駆動指令をモータドライバに伝達する。
それによって、モータドライバ31がカム駆動モータ32を駆動し、カム駆動モータ32が偏心カム48を所定の角度(180°)回転させて圧接モード時の回転角度(0°)にする。そのため、押圧力付与装置42のリンク機構43が引張りバネの引張り力によって回動し、当接部材45が被当接部材46に圧接する図2の(c)に示した押圧力付与時の状態となる。
これによって、用紙が二次転写部に突入するタイミングで、所定の押圧力を中間転写ユニット41に付与することができる。
その後、ステップS5で印刷(二次転写)終了と判断するまでこの状態を維持し、印刷終了と判断すると、ステップS6へ進んで押圧力付与装置偏心カム駆動OFFを実行する。
印刷終了の判断は、用紙への二次転写が終了すると図示しないメイン制御部から図3に示したインタフェース51を通して,駆動司令部27のCPU28に印刷終了が伝達される。それによってCPU28が印刷終了と判断する。
押圧力付与装置偏心カム駆動OFFでは、カム位置切替部30への通電をOFFにし、リンク機構43の当接部材45を中間転写ユニット41側の被当接部材46に圧接させた図2の(a)に示した待機時の状態にする。そして、この図5に示す処理を終了する。
しかし、連続印刷の場合は、1枚の用紙への印刷(二次転写)が終了したときには、ステップS5からステップS2へ戻る。そして、押圧力付与装置偏心カム駆動ON1を実行して、当接部材45が被当接部材46から離間した図2の(b)に示した用紙突入前の状態にする。そ後ステップS5までの処理を繰り返し実行し、そのジョブの最後の用紙への印刷(二次転写)が終了した場合に、ステップS5からステップS6へ進んで、押圧力付与装置偏心カム駆動OFFを実行する。
この第1の実施形態では上述したように、タイミング算出手段を有しているので、用紙が二次転写部24に突入するタイミングで、二次転写ローラ8を離間状態から圧接状態に切り替えることができる。また、そのタイミングで押圧力付与装置42が押圧力を発生させることができる。したがって、衝撃力が発生するタイミングで、精度良く適切な押圧力を中間転写ユニット41に対して付与することができ、その振動を効果的に抑制することができる。
また、この実施形態では、記録媒体である用紙の厚さに応じて、二次転写部材離接手段と押圧力付与手段の動作を選択する動作選択手段を設けている。
すなわち、用紙の厚さに応じて二次転写部材離接手段に、記録媒体が二次転写部24に突入する前に二次転写部材である二次転写ローラ8を中間転写ベルト2から離間させ、用紙が二次転写部24に突入するタイミングに合わせて、二次転写ローラ8を中間転写ベルト2に押圧させる動作を行なわせるか、二次転写ローラ8を中間転写ベルト2に押圧させた状態のままにするかを選択できる。その選択に応じて、押圧力付与手段である押圧力付与装置に、中間転写ユニット41に対して押圧力を付与させるか否かを選択することができる。
〔第2の実施形態〕
この発明の第2の実施形態では、上述した第1の実施形態に加えて、記録媒体である用紙の厚さに応じて、二次転写部材離接手段が二次転写ローラ8を中間転写ベルト2から離間際の離間量を制御可能にする。また、用紙の厚さに応じて、押圧力付与装置42が中間転写ユニット41に対して付与する押圧力も制御可能にしたものである。
この第2の実施形態のカラー画像形成装置も、その機構部の構成は図1に示した第1の実施形態と殆ど同じである。第1の実施形態と異なる点は、図6に示すように、二次転写ユニット10を回動させる偏心カム33の外周形状を楕円形にした点だけである。また、押圧力付与装置42を動作させるカム駆動制御回路も図3に示した第1の実施形態のものと殆ど同じである。
しかし、この第2に実施形態では、ユーザによる紙厚設定に応じて、二次転写部における中間転写ベルト2と二次転写ローラ8との離間量を2段階に設定できるようにしている。
また、図3と同等なカム駆動制御回路の駆動司令部27に設けたメモリ29には、例えば図8に示すように、偏心カム回転角度情報として、待機時:0°、離間モード1:120°、および離間モドー2:180°の角度情報が格納されている。
また、インタフェース51からの紙厚情報がCPU28に伝達され、それによってCPU28が離間モードを選択できるようにしている。
図6は、用紙が二次転写ニップに突入する前に行われる二次転写部における2段階の離間モードの動作を説明するための図である。
図6の(a)は、中厚紙対応の二次転写部離間モード1の状態を示す図であり、押圧状態からの偏心カム33の回転角度を120°にして、二次転写ユニット10の回動量を少なくする。それによって、二次転写ローラ8が若干下降するがその量が少ないため、二次転写部24における中間転写ベルト2からの離間量は小さい。
図6の(b)は、最厚紙対応の二次転写部離間モード2の状態を示す図であり、押圧状態からの偏心カム33の回転角度を180°にして、二次転写ユニット10の回動量を最大にする。それによって、二次転写ローラ8の下降量も最大になり、二次転写部24における中間転写ベルト2からの離間量が大きくなる。
図7は、用紙が二次転写ニップに突入する前に行われる押圧力付与装置42による2段階の離間モードの動作を説明するための図である。
図7の(a)は、中厚紙対応の押圧力付与装置離間モード1の状態を示す図であり、押圧力付与装置42の待機状態からの偏心カム48の回転角度を120°程度にして、リンク機構43の回動量を少なくする。それによって、当接部材45が二次転写ユニット側の被当接部材46から離間するが、その離間量は第1の実施形態の場合より小さくなる。
図7の(b)は、最厚紙対応の押圧力付与装置離間モード2の状態を示す図であり、
押圧力付与装置42の待機状態からの偏心カム48の回転角度を180°程度にして、リンク機構43の回動量を最大にする。それによって、当接部材45が二次転写ユニット側の被当接部材46から離間する量が、第1の実施形態の場合と同じ最大量になる。
このように、使用する用紙の紙厚によって、用紙が二次転写部24に突入する前の中間転写ベルト2と二次転写ローラ8との離間量を変えるとともに、押圧力付与装置42による被当接部材46に対する当接部材45の離間量も変えるようにしている。
このときの中間転写ベルト2と二次転写ローラ8との離間量が大きいほど、用紙が二次転写部24に突入したときに中間転写ベルト2等に発生する衝撃は小さくなる。しかし、その後に二次転写部24を離間状態から加圧状態に戻し、二次転写ローラ8が中間転写ベルト2に圧接したときに、中間転写ユニット41に支持された二次転写対向ローラ5に与える衝撃力が大ききくなる。
そのため、押圧力付与装置42による被当接部材46に対する当接部材45の離間量も大きくすることによって、用紙が二次転写部24に突入するタイミングで、リンク機構43が回動して当接部材45が被当接部材46に当接したときの押圧力を大きくする。
これによって、中間転写ユニットの振動抑制効果を高めることができる。すなわち、紙厚に応じて最適なベルト速度変動抑制及び中間転写ユニット振動抑制の効果を得ることができる。
なお、この実施形態では、例えば135g紙から256g紙を中厚紙モード、256g紙以上を最厚紙モードとしているが、これに限るものではない。
また、使用する記録媒体の厚さに応じて、二次転写部材離接手段による二次転写部の離間量、及び押圧力付与装置42による押圧力(当接部材45と被当接部材46との離間量に対応する)を、3段階以上に制御可能にしてもよい。
〔第3の実施形態〕
上述した第2の実施形態では、ユーザが設定した紙厚に応じて、二次転写部離間モードと押圧力付与装置離間モードを選択するようにした。しかし、ユーザの紙厚設定が適切でない場合があり、その場合には、実際に印刷に使用される用紙の紙厚と設定された紙厚とが異なってしまい、適切な離間モードの選択ができなくなる。
そこで、この第3の実施形態では、画像形成時に給紙された用紙の紙厚を自動的に計測して判別し、その判別結果によって二次転写部離間モードと押圧力付与装置離間モードを選択できるようにした。
図9は、この発明によるカラー画像形成装置の第3の実施形態を示す図1と同様な概略構成図である。
このカラー画像形成装置は、図13に示した給紙部から給紙された用紙を位置決めローラ対9に向けて搬送する搬送ローラ対18に対して、記録媒体の厚さを検知する記録媒体厚検知手段として紙圧検知部36を設けている。
搬送ローラ対18は、互いに接触する搬送ローラ18aと対向ローラ18bからなる。紙圧検知部36は、その対向ローラ18bの回転軸を把持するリンク機構38を具備している。そのリンク機構38はL字状をなし、その折曲部が装置固定部に支持された支持軸38aによって回動可能に支持され、引張りバネ39によって図9で左旋方向に回動力が付与されている。そのリンク機構38の回動力によって、対向ローラ18bは搬送ローラ18aに加圧接触している。
そのリンク機構38の所定の箇所、図示の例では対向ローラ18bを把持する部分から延びた先端部付近を対象にして測距センサ37を設けている。そして、搬送ローラ対18のニップを用紙が通過する際に、その紙厚によって変化するリンク機構38の変位量を、測距センサ37によって検知できるようにしている。その測距センサ37としては、赤外線センサ等の反射型光センサや超音波センサなどを使用することができる。
そこで、予めリンク機構38の変位量と紙厚とのテーブルを作成しておけば、検知したリンク機構38の変位量に応じた紙厚を判別することができる。
その紙厚判別結果に基づいて、前述した第1の実施形態又は第2の実施形態と同様に、二次転写ユニット10及び押圧力付与装置を制御することができる。それによって、用紙が二次転写部へ突入する前の二次転写部24の離間量、および押圧力付与装置42による被当接部材46と当接部材45との離間量(被当接部材押圧力に対応する)を、紙厚に応じて適切に制御することができる。
〔第4の実施形態〕
次に、この発明によるカラー画像形成装置の第4の実施形態を図10〜図12によって説する。図10はそのカラー画像形成装置の第4の実施形態を示す図1と同様な概略構成図であるが、図1に示した第1の実施形態と異なるのは、中間転写ユニット側の被当接部材46上に弾性部材49を設置した点だけである。
この第4の実施形態でも、用紙が二次転写ニップに突入するタイミングで、押圧力付与装置42の偏心カム48が図10に示す位置に回転してリンク機構43を解放したとき、引張りバネ47の引張り力によってリンク機構43が矢示方向に回動する。しかし、このとき当接部材45は弾性部材49に当接し、その弾性部材49を介して被当接部材46を押圧する。
図11及び図12は、用紙が二次転写ニップに突入したときの衝撃力発生イメージを示す波形図であり、図11は弾性部材49がない場合、図12は弾性部材49がある場合である。また、これらの各図において、横軸の上側は二次転写部の衝突による正方向の衝撃力の大きさを、横軸の下側は押圧力付与装置42の衝突による負方向の衝撃力の大きさを示している。
弾性部材49を設置しない場合は、二次転写部への用紙突入衝突時に、押圧力付与装置42のリンク機構43の回動により当接部材45が被当接部材46に直接衝突し、ニップが殆ど形成されない。そのため、中間転写ユニット41に対して押圧力付与装置42による衝撃力が、図11にR1で示すように鉛直下向きにインパルス波形に近い形で発生する。また、運動エネルギーと力積の関係から、当接部材45と被当接部材46の接触時間が短いため振幅がかなり大きくなる。
一方、転写性確保の観点から、図10に示した二次転写ローラ8と二次転写対向ローラ5の表層のうち、少なくとも一方は弾性部材で構成され、所要幅のニップが形成される。そのため、用紙が二次転写部に突入したときの衝撃力は、図11にQで示すように上に凸の曲線波形となる。運動エネルギーと力積の関係から、二次転写ローラ8と中間転写ベルト2の接触時間が長いため振幅は小さくなる。
したがって、押圧力付与装置42によって発生する衝撃力では、二次転写部で発生する衝撃力を充分には相殺できず、中間転写ユニット41の振動を充分には抑制できないことがある。
図10に示したように被当接部材46上に弾性部材49を設置した場合、押圧力付与装置42の当接部材45が弾性部材49に衝突した時に両者の間にニップが形成される。そのため、中間転写ユニットに対して押圧力付与装置42による衝撃力が、図12にR2で示すように下に凸の曲線波形に近い形で発生する。
したがって、押圧力付与装置42による衝撃力で、二次転写部に発生する図12にQで示すような衝撃力を略完全に相殺でき、中間転写ユニット41の振動を充分に抑制することができる。
このように、被当接部材46と当接部材45の当接面に弾性部材49を介在させることにより、二次転写ローラ8が中間転写ベルト2に圧接する時の衝撃力を打ち消すための押圧力をより精度良く再現でき、振動抑制効果を高めることができる。
通常、二次転写ローラ8や二次転写対向ローラ5の表層には、NBR発砲ゴムあるいはエチレンプロピレンゴム等が使用されている。それに合わせて、被当接部材46上に設置する弾性部材49もNBR発砲ゴムあるいはエチレンプロピレンゴム等のゴムシートを使用するとよい。
衝撃力の抑制効果に応じて、弾性部材49として使用するゴムシートのゴム硬度を適宜設定し、それに応じて、押圧力付与装置42の当接部材45の寸法や引張りバネ47のバネ圧を設計すればよい。直接転写性能に寄与する箇所ではないため、抑制効果に応じたゴム硬度を設定できれば、上記材質以外のゴム等の他弾性部材を使用してもよい。
なお、弾性部材を被当接部材46上に替えて当接部材45の下部に設けてもよい。あるいは、弾性部材を被当接部材46上と当接部材45の下部の両方に設けてもよい。
要するに、押圧力付与手段である押圧力付与装置42と中間転写ユニット41が互いに当接する当接部分の少なくとも一方に弾性部材を設ければよい。
以上、この発明の実施形態について説明してきたが、その実施形態の各部の具体的な構成や処理の内容等は、そこに記載したものに限るものではない。
また、この発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に記載された技術的特徴を有する以外は、何ら限定されるものではないことは言うまでもない。
例えば、各色用の作像部の像担持体は感光体ベルトでもよい。各作像部は画像形成装置本体に対して着脱可能なユニットに構成してもよい。二次転写部材も二次転写ベルトであってもよい。中間転写ユニットや二次転写離接手段及び押圧力付与手段等の構成も、各実施形態に示したものに限るものではない。
記録媒体は、トナー画像が転写可能なシート材であればよく、紙に限らず、樹脂シートや繊維シート、木、皮、金属などのシートでもよい。
さらに、以上説明してきた実施形態の構成例、動作例及び変形例等は、適宜変更又は追加したり一部を削除してもよく、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施することも可能であることは勿論である。
1,1Y,1C,1M,1K:感光体ドラム 2:中間転写ベルト
3:一次転写ローラ(一次転写部材) 4:駆動ローラ 5:二次転写対向ローラ
6:テンションローラ 7:従動ローラ 8:二次転写ローラ(二次転写部材)
9:位置決めローラ対(レジストローラ対) 10:二次転写ユニット
10a:カム当接部 11:搬送ベルト 12:加圧ローラ 13:定着ローラ
13a:定着ベルト 14:加熱ローラ 15:定着装置
16:給紙ローラ 17:分離ローラ対 18:
搬送ローラ対
18a:搬送ローラ 18b:対向ローラ 19:手差し搬送ローラ対
20:給紙カセット 21:一次転写部の共通リンク機構 21a:支持軸
21b:圧縮バネ 22:一次転写部の単独リンク機構 22a:支持軸
22b:引張りバネ 23:偏心カム(一次転写部の共通リンク機構回動用)
24:二次転写部 25:薄い部分 26:濃い部分 27:駆動司令部
28:CPU(マイクロプロセッサ) 29:メモリ 30:カム位置切替部
31:モータドライバ 32:カム駆動モータ
33:偏心カム(二次転写ユニット回動用)
34:軸(二次転写ユニットの回転中心) 35:引張りバネ(二次転写加圧バネ)
36:紙厚検知部(記録媒体厚検知手段) 37:測距センサ
38:リンク機構(紙厚検知部) 38a:支持軸
39:引張りバネ(紙厚検知部) 40:入口ローラ
41:中間転写ユニット 42:押圧力付与装置(押圧力付与手段)
43:リンク機構(押圧力付与装置) 44:リンク機構回転中心軸
45:当接部材(押圧力付与装置側) 46:被当接部材(中間転写ユニット側)
47:引張りバネ(押圧力付与装置) 48:偏心カム(押圧力付与装置)
49:弾性部材 50:用紙搬送経路 51:インタフェース
52:位置決めローラ対駆動制御部
100:作像部 101:帯電ローラ 102:現像ユニット
102a:現像ローラ 103:クリーニングユニット
110:タンデム画像形成部 P:用紙(記録媒体)
特開2012−123370号公報

Claims (6)

  1. それぞれ像担持体上に異なる色のトナー画像を形成する複数の作像部と、
    複数の支持ローラと、該複数の支持ローラによって周回移動可能に張り渡された中間転写ベルトと、前記複数の支持ローラ及び前記複数の各作像部の像担持体上に形成されたトナー画像を前記中間転写ベルト上に順次重ねて一次転写するための複数の一次転写部材を支持する筐体とを具備する中間転写ユニットと、
    前記複数の支持ローラのうちの一本である二次転写対向ローラに対して前記中間転写ベルトを挟んで対向して二次転写部を形成し、該二次転写部を通過する記録媒体に前記中間転写ベルト上のトナー画像を二次転写する二次転写部材と、
    記録媒体が前記二次転写部に突入する前に前記二次転写部材を前記中間転写ベルトから離間させ、該記録媒体が前記二次転写部に突入するタイミングに合わせて、前記二次転写部材を前記中間転写ベルトに押圧させる二次転写部材離接手段とを備えたカラー画像形成装置において、
    記録媒体が前記二次転写部に突入する前記タイミングに合わせて、前記中間転写ユニットに対して、前記二次転写部材による押圧方向とは反対方向に押圧力を付与する押圧力付与手段を設けたことを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 請求項1に記載のカラー画像形成装置において、
    前記記録媒体の厚さに応じて、前記二次転写部材離接手段により、記録媒体が前記二次転写部に突入する前に前記二次転写部材を前記中間転写ベルトから離間させ、該記録媒体が前記二次転写部に突入するタイミングに合わせて、前記二次転写部材を前記中間転写ベルトに押圧させる動作を行なわせるか、前記二次転写部材を前記中間転写ベルトに押圧させた状態のままにするかを選択し、その選択に応じて前記押圧力付与手段による押圧力を付与するか否かを選択する動作選択手段を設けたことを特徴とするカラー画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載のカラー画像形成装置において、
    前記記録媒体厚さに応じて、前記二次転写部材離接手段は、前記二次転写部材を前記中間転写ベルトから離間させる際の離間量を制御可能であり、前記押圧力付与手段は、前記中間転写ユニットに対して付与する前記押圧力を制御可能であることを特徴とするカラー画像形成装置。
  4. 請求項2又は3に記載のカラー画像形成装置において、
    前記記録媒体の厚さを検知する記録媒体厚検知手段を具備することを特徴とするカラー画像形成装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のカラー画像形成装置において、
    前記記録媒体が前記二次転写部に突入するタイミングを、該記録媒体を前記二次転写部へ搬送する位置決めローラ対の起動時から、該位置決めローラ対から前記二次転写部までの搬送距離と前記位置決めローラ対の回転による搬送速度とによる記録媒体搬送時間後の時点と算出するタイミング算出手段を有することを特徴とするカラー画像形成装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のカラー画像形成装置において、
    押圧力付与手段と中間転写ユニットが互いに当接する当接部分の少なくとも一方に弾性部材を設けたことを特徴とするカラー画像形成装置。
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