以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、複数の画像処理装置と1台の情報処理装置とが通信回線を介して接続され、当該情報処理装置により各画像処理装置を統括的に管理する画像処理システムに適用した場合について説明する。
[第1の実施の形態]
図1には、本実施の形態に係る画像処理システム90の構成が示されている。
同図に示されるように、本実施の形態に係る画像処理システム90は、複数の画像処理装置10A、10B、・・・と情報処理装置70とを備えている。なお、画像処理装置10A、10B、・・・を区別して説明する必要がない場合は、符号末尾のアルファベットを省略して記載することがある。
各画像処理装置10および情報処理装置70は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット、イントラネット等の予め定められた通信回線80を介して接続されている。そして、各画像処理装置10および情報処理装置70は、通信回線80を介して各種データの送受信を相互に行う。
図2には、本実施の形態に係る画像処理装置10の構成が示されている。なお、この画像処理装置10には、通信回線80を介して各種データを受信し、受信したデータに基づく画像形成処理を行うプリント機能が搭載されている。また、本実施の形態に係る画像処理装置10には、原稿に記録された画像を記録紙に複写する複写機能、不図示の電話回線を介して各種データの送信および受信を行うファクシミリ機能等も搭載されている。
同図に示されるように、本実施の形態に係る画像処理装置10には、装置上部に原稿読取部12が設けられ、原稿読取部12の下方に画像形成部14が配置されている。原稿読取部12は、原稿カバー16内に原稿搬送部18を備えている。原稿搬送部18は、原稿カバー16に設けられている原稿給紙部16A上に載せられた原稿20を順に引き込んで図示しないプラテンガラス上に搬送して原稿20に記録された画像の読み取りを行う。また、原稿搬送部18は、画像の読み取りが終了した原稿20を原稿カバー16に設けられている原稿排出部16B上に排出する。
また、原稿読取部12には、ユーザによる各種の指示操作を受け付けるユーザインタフェース22が設けられている。このユーザインタフェース22は、ソフトウェアプログラムによって指示操作の受け付けを実現する表示ボタンや各種情報が表示されるタッチパネル式のディスプレイ24、テンキーやスタートボタン等のハードウェアキー26等が設けられている。ユーザインタフェース22は、ディスプレイ24の表示ボタンやハードウェアキー26によって複写機能を用いるときの複写枚数の設定や倍率設定、ファクシミリ機能を用いるときの電話機のダイヤルキー等として用いられる。
一方、画像形成部14は、画像形成用の記録媒体となる記録紙が収容される給紙格納部28を備えている。画像形成部14では、給紙格納部28に収容されている記録紙を、1枚ずつ取り出し、例えば、電子写真プロセスによって画像データに基づいた画像を記録紙に形成する。また、画像形成部14では、画像形成を行った記録紙を順に図示しない排紙部上へ排出する。
図3には、本実施の形態に係る画像処理装置10の電気系の要部構成が示されている。
同図に示されるように、本実施の形態に係る画像処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)32、RAM(Random Access Memory)33、およびROM(Read Only Memory)34を含んで構成されたコントロール・ユニット30が備えられている。CPU32は、画像処理装置10の全体の動作を司る。RAM33は、CPU32による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる。ROM34は、各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶される。そして、画像処理装置10は、コントロール・ユニット30の各部がシステムバス36によって電気的に接続されている。
一方、本実施の形態に係る画像処理装置10は、各種のデータやアプリケーション・プログラム等を記憶する不揮発性の記憶部35が備えられている。また、画像処理装置10は、ユーザインタフェース22に接続され、ユーザインタフェース22のディスプレイ24への各種の操作画面等の表示を制御する表示制御部42が備えられている。また、画像処理装置10は、ユーザインタフェース22に接続され、ユーザインタフェース22を介して入力される操作指示を検出する操作入力検出部44が備えられている。そして、画像処理装置10では、記憶部35、表示制御部42、および操作入力検出部44がシステムバス36に電気的に接続されている。なお、本実施の形態に係る画像処理装置10では、記憶部35としてフラッシュメモリを適用しているが、これに限らず、HDD(Hard Disk Drive)等の他の不揮発性の記憶手段を適用してもよいことは言うまでもない。
また、本実施の形態に係る画像処理装置10は、原稿読取部12による光学的な画像の読み取り動作および原稿搬送部18による原稿送り動作を制御する読取制御部46と、画像形成部14による画像形成処理を制御する画像形成制御部48と、が備えられている。また、画像処理装置10は、通信回線80に接続され、当該通信回線80に接続された他の外部装置と通信データの送受信を行う通信回線インタフェース(通信回線I/F)部50が備えられている。また、画像処理装置10は、不図示の電話回線に接続され、当該電話回線に接続されているファクシミリ装置とファクシミリデータの送受信を行うファクシミリインタフェース(ファクシミリI/F)部54が備えられている。さらに、画像処理装置10は、ファクシミリインタフェース部54を介したファクシミリデータの送受信を制御する送受信制御部38が備えられている。そして、画像処理装置10では、送受信制御部38、読取制御部46、画像形成制御部48、通信回線インタフェース部50、およびファクシミリインタフェース部54がシステムバス36に電気的に接続されている。
以上の構成により、本実施の形態に係る画像処理装置10は、CPU32により、RAM33、ROM34、および記憶部35へのアクセスを各々実行する。また、画像処理装置10は、CPU32により、表示制御部42を介したユーザインタフェース22のディスプレイ24への操作画面、各種のメッセージ等の情報の表示の制御を実行する。また、画像処理装置10は、CPU32により、読取制御部46を介した原稿読取部12および原稿搬送部18の作動の制御を実行する。また、画像処理装置10は、CPU32により、画像形成制御部48を介した画像形成部14の作動の制御と、通信回線インタフェース部50を介した通信データの送受信の制御と、を各々実行する。また、画像処理装置10は、CPU32により、送受信制御部38によるファクシミリインタフェース部54を介したファクシミリデータの送受信の制御を実行する。さらに、画像処理装置10は、CPU32により、操作入力検出部44によって検出された操作情報に基づくユーザインタフェース22における操作内容の把握が行われ、この操作内容に基づく各種の制御を実行する。
一方、本実施の形態に係る画像処理装置10は、画像を記録紙に形成する際に、加熱および加圧によって当該画像を記録紙に定着させる定着器14Aと、定着器14Aの温度を検出するための温度センサ14Bとが画像形成部14に設けられている。CPU32は、温度センサ14Bによって検出された温度を示す情報(以下、「検出温度情報」という。)を画像形成制御部48およびシステムバス36を介して取得する。
次に、図4を参照して、本実施の形態に係る情報処理装置70の電気系の要部構成について説明する。
同図に示されるように、本実施の形態に係る情報処理装置70は、CPU70A、RAM70B、ROM70C、不揮発性の記憶部70D、キーボード70E、ディスプレイ70F、および通信回線インタフェース(通信回線I/F)部70Gが備えられている。CPU70Aは、情報処理装置70の全体の動作を司る。RAM70Bは、CPU70Aによる各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる。ROM70Cは、各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶される。記憶部70Dは、各種のデータやアプリケーション・プログラム等が記憶される。キーボード70Eは各種の情報を入力するために用いられる。ディスプレイ70Fは、各種の情報を表示するために用いられる。通信回線インタフェース部70Gは、通信回線80に接続され、当該通信回線80に接続された他の装置と各種データの送受信を行う。以上の情報処理装置70の各部はシステムバス70Hにより電気的に相互に接続されている。なお、本実施の形態に係る情報処理装置70では、記憶部70DとしてHDDを適用しているが、これに限らず、フラッシュメモリ等の他の不揮発性の記憶手段を適用してもよいことは言うまでもない。
以上の構成により、本実施の形態に係る情報処理装置70は、CPU70Aにより、RAM70B、ROM70C、および記憶部70Dに対するアクセス、キーボード70Eを介した各種データの取得、ディスプレイ70Fに対する各種情報の表示を各々実行する。また、情報処理装置70は、CPU70Aにより、通信回線インタフェース部70Gを介した通信データの送受信の制御を実行する。
ところで、本実施の形態に係る画像処理装置10には、当該画像処理装置10の装置内における状態の推移の把握に役立てるため、検出温度情報に関する情報を時系列順で連続的に保持する情報保持機能が搭載されている。これに対し、本実施の形態に係る情報処理装置70には、情報保持機能により画像処理装置10に保持された情報を予め定められたタイミングで間欠的に取得し、当該情報に基づいて、画像処理装置10の装置内の状態を診断する状態診断機能が搭載されている。
図5には、本実施の形態に係る画像処理システム90において、画像処理装置10による情報保持機能および情報処理装置70による状態診断機能を実行する際の機能的な構成を示す機能ブロック図が示されている。
同図に示されるように、本実施の形態に係る画像処理装置10のコントロール・ユニット30は保持部30Aを備えている。
本実施の形態に係る保持部30Aは、予め定められた第1の期間(本実施の形態では、2時間。)内に温度センサ14Bにより測定された温度の最高値および最低値を複数の期間分、記憶部35に保持する。ここで、保持部30Aは、第1の期間の開始から当該第1の期間に達するまで、第1の期間より短い第2の期間(本実施の形態では、10分。)毎に、温度センサ14Bによって測定された現在の温度(以下、「現在温度」という。)、および記憶部35の予め定められた第1の記憶領域35Aに前回記憶した温度のうち、最高値および最低値を、記憶された値を更新するように第1の記憶領域35Aに記憶することを繰り返す。そして、保持部30Aは、第1の期間に達する毎に、第1の記憶領域35Aに記憶されている温度の最高値および最低値を第1の記憶領域35Aとは異なる第2の記憶領域35Bに記憶する。これと共に、保持部30Aは、現在温度を、記憶された値を更新するように第1の記憶領域35Aに記憶することによる第1の記憶領域35Aの初期化を行うことにより、温度の最高値および最低値を複数の期間分保持する。なお、以下では、上記初期化を「リセット」ともいう。
より具体的には、本実施の形態に係る保持部30Aは、上記リセットとして以下の処理を行う。まず、保持部30Aは、直近の第1の期間(以下、「直近期間」という。)の1つ前の第1の期間(以下、「前回期間」という。)内の温度の最高値(以下、「前回期間最高温度」という。)として、第1の記憶領域35Aに記憶されている直近期間内の温度の最高値(以下、「直近期間最高温度」という。)を第2の記憶領域35Bに記憶する。また、保持部30Aは、直近期間最高温度として、現在温度を第1の記憶領域35Aに記憶する。
また、保持部30Aは、前回期間内の温度の最低値(以下、「前回期間最低温度」という。)として、第1の記憶領域35Aに記憶されている直近期間内の温度の最低値(以下、「直近期間最低温度」という。)を第2の記憶領域35Bに記憶する。さらに、保持部30Aは、直近期間最低温度として、現在温度を第1の記憶領域35Aに記憶する。
一方、図5に示されるように、本実施の形態に係る情報処理装置70は、取得部70Iおよび診断部70Jを備えている。
本実施の形態に係る取得部70Iは、予め定められた第3の期間(本実施の形態では、2時間。)毎に、画像処理装置10の記憶部35に記憶されている直近期間最高温度、直近期間最低温度、前回期間最高温度、および前回期間最低温度(以下、「取得対象温度」という。)を取得し、当該取得対象温度を記憶部70Dに記憶する。このように、本実施の形態に係る情報処理装置70では、第3の期間として第1の期間と同じ長さの期間を適用しているが、これに限らず、第1の期間より短い期間や、第1の期間より長い期間を第3の期間として適用してもよい。
なお、本実施の形態に係る情報処理装置70は、上述したように、複数の画像処理装置10を統括的に管理している。そこで、本実施の形態に係る情報処理装置70では、取得部70Iは、上記取得対象温度を、当該取得対象温度を取得した画像処理装置10を特定する情報(以下、「装置特定情報」という。)と関連付けて記憶部70Dに記憶する。ここで、本実施の形態に係る情報処理装置70では、上記装置特定情報として、IP(Internet Protocol)アドレスを適用しているが、これに限らず、例えばMAC(Media Access Control)アドレス等の他の情報を適用してもよいことは言うまでもない。
一方、本実施の形態に係る診断部70Jは、記憶部70Dに記憶された取得対象温度に基づいて、各画像処理装置10の状態を診断し、診断結果を示す情報をディスプレイ70Fにより表示する。ここで、本実施の形態に係る診断部70Jでは、上記取得対象温度に基づいて、画像形成部14が、記録紙に画像を形成している状態(以下、「プリント状態」という。)、および停止している状態(以下、「停止状態」という。)の何れの状態であるかを診断する。なお、本実施の形態に係る診断部70Jでは、当該停止状態に、画像処理装置10の電源スイッチがオフ状態とされている状態も含むものとしている。また、本実施の形態に係る情報処理装置70では、この診断に用いる情報(以下、「診断情報」という。)が記憶部70Dに予め記憶されている。
図6には、本実施の形態に係る診断情報の一例が模式的に示されている。
同図に示されるように、本実施の形態に係る診断情報は、最高温度変化状態、最低温度変化情報、閾値、および装置状態の各情報を含んで構成されている。なお、同図における‘−’は、該当する情報がないことを示している。
ここで、上記最高温度変化状態は、上述した直近期間最高温度の前回期間最高温度からの変化の状態を示す情報であり、上記最低温度変化状態は、上述した直近期間最低温度の前回期間最低温度からの変化の状態を示す情報である。また、上記閾値は、対応する最高温度変化状態および最低温度変化状態の組み合わせに加えて、さらに判断の基準となる温度以上であるか、または当該温度未満であるかを示す情報である。さらに、上記装置状態は、対応する最高温度変化状態、最低温度変化状態、および閾値の組み合わせに対応して判断される診断結果を示す情報である。
同図に示す例では、例えば、直近期間最高温度が前回期間最高温度から上昇し、かつ直近期間最低温度が前回期間最低温度と等しい場合、上記直近期間にプリント状態が継続していたことを示す。また、例えば、直近期間最高温度が前回期間最高温度と等しく、さらに、直近期間最低温度が前回期間最低温度と等しく、かつ直近期間最高温度が予め定められた閾値(一例として20度)以上の場合、上記直近期間にプリント状態が継続していたことを示す。さらに、例えば、直近期間最高温度が前回期間最高温度から上昇し、かつ直近期間最低温度も前回期間最低温度から上昇している場合、上記直近期間に少なくともプリント状態となっていた期間が含まれていたことを示す。
ところで、以上のように構成された画像処理装置10の保持部30Aと情報処理装置70の取得部70Iおよび診断部70Jとの各構成要素による処理は、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現してもよい。但し、ソフトウェア構成による実現に限られるものではなく、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現してもよいことは言うまでもない。なお、上記各構成要素をハードウェア構成により実現する場合の形態例としては、当該各構成要素と同様の処理を実行する機能素子を作成して適用する形態が例示される。
以下では、上記各構成要素が、上記プログラムを実行することにより、当該各構成要素による処理を実現するものとされている場合について説明する。この場合、対応するプログラムを画像処理装置10および情報処理装置70に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された状態で提供される形態、有線または無線による通信手段を介して配信される形態等を適用してもよい。
次に、図7を参照して、本実施の形態に係る画像処理装置10の作用を説明する。なお、図7は、予め定められたタイミングでCPU32によって実行される情報保持処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはROM34に予め記憶されている。また、本実施の形態に係る画像処理装置10では、上記予め定められたタイミングとして、画像処理装置10の電源スイッチがオン状態とされたタイミングを適用しているが、これに限らない。例えば、上記予め定められたタイミングとして、ユーザにより、ユーザインタフェース22を介して本情報保持処理プログラムの実行開始を指示する指示入力が行われたタイミング等、他のタイミングを適用してもよいことは言うまでもない。
同図のステップ100では、CPU32は、温度センサ14Bから画像形成制御部48を介して現在温度を取得する。
次のステップ102では、CPU32は、前回期間最高温度として、後述するステップ104またはステップ118の処理によって第1の記憶領域35Aに記憶された直近期間最高温度を第2の記憶領域35Bに記憶する。なお、本情報保持処理プログラムの実行が開始されて最初にステップ102の処理がCPU32により実行された場合、第1の記憶領域35Aに直近期間最高温度が記憶されていない。この場合、CPU32は、ステップ102の処理を実行しないこととする。
次のステップ104では、CPU32は、直近期間最高温度として、上記ステップ100の処理によって取得した現在温度を第1の記憶領域35Aに記憶する。
次のステップ106では、CPU32は、前回期間最低温度として、後述するステップ108またはステップ122の処理によって第1の記憶領域35Aに記憶された直近期間最低温度を第2の記憶領域35Bに記憶する。なお、本情報保持処理プログラムの実行が開始されて最初にステップ106の処理がCPU32により実行された場合、第1の記憶領域35Aに直近期間最低温度が記憶されていない。この場合も、CPU32は、ステップ106の処理を実行しないこととする。
次のステップ108では、CPU32は、直近期間最低温度として、上記ステップ100の処理によって取得した現在温度を第1の記憶領域35Aに記憶する。なお、上記ステップ100〜ステップ108の処理が、上述したリセットに相当する。
次のステップ110では、CPU32は、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ112に移行する。
なお、本実施の形態に係る画像処理装置10では、上記ステップ110の処理において適用する終了タイミングとして、画像処理装置10の電源スイッチがオフ状態とされたタイミングを適用しているが、これに限らない。例えば、当該終了タイミングとして、ユーザにより、ユーザインタフェース22を介して本情報保持処理プログラムの終了を指示する指示入力が行われたタイミング等、他のタイミングを適用してもよいことは言うまでもない。
ステップ112では、CPU32は、上記ステップ100または後述するステップ114の処理により前回に現在温度を取得してから上記第2の期間が経過したか否かを判定する。CPU32は、この判定が否定判定となった場合は上記ステップ110に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ114に移行する。
ステップ114では、CPU32は、上記ステップ100と同様の処理により現在温度を取得する。次のステップ116では、CPU32は、第1の記憶領域35Aから直近期間最高温度を読み出し、直前の上記ステップ114の処理によって取得した現在温度が当該直近期間最高温度より高いか否かを判定する。CPU32は、この判定が否定判定となった場合はステップ120に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ118に移行する。
ステップ118では、CPU32は、直近期間最高温度として、直前の上記ステップ114の処理によって取得した現在温度を第1の記憶領域35Aに記憶した後、後述するステップ124に移行する。一方、ステップ120では、CPU32は、第1の記憶領域35Aから直近期間最低温度を読み出し、直前の上記ステップ114の処理によって取得した現在温度が当該直近期間最低温度より低いか否かを判定する。CPU32は、この判定が否定判定となった場合は後述するステップ124に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ122に移行する。
ステップ122では、CPU32は、直近期間最低温度として、直前の上記ステップ114の処理によって取得した現在温度を第1の記憶領域35Aに記憶する。ステップ124では、CPU32は、前回に上記リセットを行ってから上記第1の期間が経過したか否かを判定し、否定判定となった場合は上記ステップ110に戻る一方、肯定判定となった場合には上記ステップ100に戻る。
一方、CPU32は、上記ステップ110において肯定判定となった場合、本情報保持処理プログラムを終了する。
図8には、本実施の形態に係る情報保持処理プログラムにより記憶部35の第1の記憶領域35Aおよび第2の記憶領域35Bに逐次記憶される情報(取得対象温度)の推移の一例が示されている。なお、同図では、参考までに、No.、時刻、イベント、温度、実施処理、およびデータ取得タイミングの各情報を併記している。
ここで、上記No.は、情報保持処理プログラムにより取得対象温度の記憶または更新が行われた時系列の順位を示す情報であり、上記時刻は対応する取得対象温度の記憶または更新が行われた時刻を示す情報である。また、上記イベントは、対応する取得対象温度の記憶または更新が行われた際の画像処理装置10の状態を示す情報であり、上記温度は、対応する取得対象温度の記憶または更新が行われた際に温度センサ14Bにより測定された温度(現在温度)を示す情報である。また、上記実施処理は、対応するタイミングで情報保持処理プログラムにおいて実行されている処理の概要を示す情報である。さらに、上記データ取得タイミングは、情報処理装置70による、後述する状態診断処理プログラムにより、取得対象温度が読み出される(取得される)タイミングを示す情報である。
図8に示されるように、本実施の形態に係る情報保持処理プログラムは、画像処理装置10の電源スイッチがオン状態とされるとCPU32により実行が開始される。そして、情報保持処理プログラムは、その時点(同図に示す例では、8時の時点)で、まず、ステップ104およびステップ108の処理により、現在温度を示す情報を第1の記憶領域35Aの直近期間最高温度および直近期間最低温度(以下、「直近温度」という。)に対応する記憶領域に記憶する。
その後、情報保持処理プログラムは、第1の期間(本実施の形態では、2時間。)が経過するまで、第2の期間(本実施の形態では、10分。)が経過する度に、ステップ114〜ステップ122の処理を繰り返し実行する。すなわち、この繰り返し処理では、情報保持処理プログラムは、第1の記憶領域35Aに記憶されている直近温度と現在温度とを比較(図8では、「ピーク判定処理」と標記。)する。そして、情報保持処理プログラムは、現在温度が直近期間最高温度より高い場合、現在温度を示す情報を第1の記憶領域35Aの直近期間最高温度に対応する記憶領域に記憶する。これに対し、情報保持処理プログラムは、現在温度が直近期間最低温度より低い場合、現在温度を示す情報を第1の記憶領域35Aの直近期間最低温度に対応する記憶領域に記憶する。
情報保持処理プログラムは、第1の期間が経過する度に、ステップ100〜ステップ108の処理を実行することにより、直近温度を示す情報を、各々第2の記憶領域35Bの前回期間最高温度および前回期間最低温度(以下、「前回温度」という。)に対応する記憶領域に記憶する。これと共に、情報保持処理プログラムは、現在温度を示す情報を第1の記憶領域35Aの直近温度に対応する記憶領域に記憶する。
そして、本実施の形態に係る情報保持処理プログラムは、画像処理装置10の電源スイッチがオフ状態とされた時点で、実行が終了される。
このように、本実施の形態に係る情報保持処理プログラムの実行により、第1の期間内に温度センサ14Bにより測定された温度の最高値および最低値が、2つの期間分(前回温度および直近温度)保持される。従って、当該2つの期間分の情報を用いることにより、記憶容量の増大を招くことなく、画像処理装置10の装置内の状態の推移が詳細に把握される。
次に、図9を参照して、本実施の形態に係る情報処理装置70の作用を説明する。なお、図9は、予め定められたタイミングでCPU70Aによって実行される状態診断処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはROM70Cに予め記憶されている。また、本実施の形態に係る情報処理装置70では、上記予め定められたタイミングとして、情報処理装置70の電源スイッチがオン状態とされたタイミングを適用しているが、これに限らない。例えば、上記予め定められたタイミングとして、ユーザにより、キーボード70Eを介して本状態診断処理プログラムの実行開始を指示する指示入力が行われたタイミング等、他のタイミングを適用してもよいことは言うまでもない。
同図のステップ200では、CPU70Aは、取得対象温度を画像処理装置10A、10B、・・・のうちの1台の画像処理装置10(以下、「処理対象装置」という。)から通信回線インタフェース部70Gを介して取得する。次のステップ202では、CPU70Aは、当該取得対象温度を取得した日時と当該取得対象温度と当該処理対象装置の装置特定情報とを関連付けて記憶部70Dに記憶する。
次のステップ204では、CPU70Aは、全ての画像処理装置10A、10B、・・・に対して、上記ステップ200およびステップ202の処理が終了したか否かを判定する。CPU70Aは、この判定が否定判定となった場合は上記ステップ200に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ206に移行する。なお、本実施の形態に係る状態診断処理プログラムでは、CPU70Aは、上記ステップ200およびステップ202の処理を繰り返し実行する際には、それまでに処理の対象としていない画像処理装置10A、10B、・・・のうちの1台を処理対象装置とする。
図10には、上記ステップ200およびステップ202の処理により記憶部70Dに記憶される情報の一例が模式的に示されている。同図に示されるように、本実施の形態に係る状態診断処理プログラムでは、CPU70Aは、装置特定情報と取得対象温度とを関連付けて、取得対象温度を取得した日時毎に記憶部70Dに記憶する。
ステップ206では、CPU70Aは、診断を実行するタイミングとして予め定められたタイミング(以下、「診断タイミング」という。)が到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ212に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ208に移行する。なお、本実施の形態に係る状態診断処理プログラムでは、上記診断タイミングとして、上記ステップ200〜ステップ204の処理が予め定められた回数(一例として2回)だけ繰り返し実行されたタイミングを適用しているが、これに限らない。例えば、当該診断タイミングとして、本プログラムの実行中であると共に、予め定められた時刻(一例として15時)以降で、かつ上記ステップ200〜ステップ204の処理が実行されたタイミング等を適用してもよい。
ステップ208では、CPU70Aは、上記ステップ202の処理により記憶された取得対象温度(図10参照。)および記憶部70Dに予め記憶されている診断情報(図6参照。)に基づいて、各画像処理装置10の状態を診断する。次のステップ210では、CPU70Aは、上記ステップ208による診断結果を示す診断結果表示画面をディスプレイ70Fに表示する。図11には、本実施の形態に係る診断結果表示画面の一例が示されている。同図に示されるように、本実施の形態に係る診断結果表示画面では、画像処理装置10の各々毎で、かつ第1の期間毎に診断された装置の状態がディスプレイ70Fに表示される。なお、ユーザは、診断結果表示画面の表示を終了する場合、当該診断結果表示画面の下部に表示されている終了ボタンをキーボード70E等により指定する。
ステップ212では、CPU70Aは、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ214に移行する。ステップ214では、CPU70Aは、上記ステップ200の処理により取得対象温度を前回取得してから上記第3の期間が経過したか否かを判定し、否定判定となった場合は上記ステップ212に戻る一方、肯定判定となった場合には上記ステップ200に戻る。
一方、CPU70Aは、上記ステップ212において肯定判定となった場合、本状態診断処理プログラムを終了する。なお、本実施の形態に係る情報処理装置70では、上記ステップ212の処理において適用する終了タイミングとして、情報処理装置70の電源スイッチがオフ状態とされたタイミングを適用しているが、これに限らない。例えば、当該終了タイミングとして、ユーザにより、キーボード70Eを介して本状態診断処理プログラムの終了を指示する指示入力が行われたタイミング等、他のタイミングを適用してもよいことは言うまでもない。
図12には、上記ステップ200およびステップ202の処理により記憶部70Dに記憶される1台の画像処理装置10の取得対象温度の推移の一例が示されている。なお、同図の横軸は時刻を示し、同図の縦軸は温度を示す。また、同図では、参考までに、図8に示した第2の期間毎の温度、直近期間最高温度、および直近期間最低温度の推移を併記している。
同図に示されるように、本実施の形態に係る情報処理装置70は、第3の期間毎に画像処理装置10から取得した取得対象温度を記憶部70Dに記憶し、当該取得対象温度に基づいて画像処理装置10の状態を診断する。
このように、本実施の形態に係る状態診断処理プログラムの実行により、第3の期間毎に画像処理装置10から取得した取得対象温度が記憶部70Dに記憶され、当該取得対象温度に基づいて、画像処理装置10の状態が診断される。従って、2つの第1の期間内の温度の最高値および最低値を用いることにより、記憶容量の増大を招くことなく、画像処理装置10の状態が詳細に診断される。
[第2の実施の形態]
上記第1の実施の形態では、画像処理装置10がリセットを行うタイミングとは無関係に情報処理装置70が取得対象温度を取得する場合について説明した。これに対し、本第2の実施の形態では、情報処理装置70が取得対象温度を取得したタイミングで画像処理装置10がリセットを行う場合について説明する。なお、本実施の形態に係る画像処理システム90の構成は、上記第1の実施の形態に係る画像処理システム90(図1〜図4参照。)と同様であるので、ここでの説明は省略する。
図13には、本実施の形態に係る画像処理システム90において、画像処理装置10による情報保持機能および情報処理装置70による状態診断機能を実行する際の機能的な構成を示す機能ブロック図が示されている。なお、同図における図5と同一の機能を有する構成要素については、図5と同一の符号を付して、その説明を省略する。
同図に示されるように、本実施の形態に係る画像処理装置10のコントロール・ユニット30は検知部30Bを備えている。一方、本実施の形態に係る情報処理装置70の取得部70Iは、画像処理装置10の記憶部35に記憶された取得対象温度を取得した際に、当該取得対象温度を取得したことを通知する情報(以下、「取得通知情報」という。)を検知部30Bに送信する。
一方、本実施の形態に係る検知部30Bは、上記取得通知情報を受信することにより記憶部35に記憶された取得対象情報が情報処理装置70により取得されたことを検知する。さらに、検知部30Bは、当該検知したことを通知する情報(以下、「検知通知情報」という。)を保持部30Aに送信する。そして、本実施の形態に係る保持部30Aは、上記検知通知情報を受信した場合、上記第1の実施の形態と同様のリセットを行う。
次に、図14を参照して、本実施の形態に係る画像処理装置10の情報保持処理プログラムの実行時における作用を説明する。なお、同図における図7と同一の処理を実行するステップについては図7と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
同図に示されるように、本実施の形態に係る情報保持処理プログラムは、ステップ124の処理、すなわち、上記第1の期間の経過を判定する処理が省略されている点が、上記第1の実施の形態に係る情報保持処理プログラムと異なっている。従って、本実施の形態に係る情報保持処理プログラムでは、最初にリセットを行った後はリセットを行うことなく、第2の期間毎に直近温度を更新する処理を終了タイミングが到来するまで、繰り返し実行することになる。
また、本実施の形態に係る画像処理装置10では、情報処理装置70から上記取得通知情報を通信回線インタフェース部50を介して受信した場合、CPU32により、割り込み処理としてリセット処理ルーチン・プログラムが実行される。
図15には、本実施の形態に係るリセット処理ルーチン・プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、本リセット処理ルーチン・プログラムで実行される各ステップの処理は、上記第1の実施の形態に係る情報保持処理プログラムのステップ100〜ステップ108の各ステップと同一の処理であるため、ここでの説明を省略する。
このように、本実施の形態に係る画像処理装置10は、上記取得通知情報を通信回線インタフェース部50を介して受信した場合、割り込み処理としてリセット処理ルーチン・プログラムを実行しているが、これに限らない。例えば、画像処理装置10は、記憶部35の第1の記憶領域35Aおよび第2の記憶領域35Bに対する情報処理装置70によるアクセスを監視し、当該アクセスを検知した場合、割り込み処理としてリセット処理ルーチン・プログラムを実行してもよい。
次に、図16を参照して、本実施の形態に係る情報処理装置70の状態診断処理プログラムの実行時における作用を説明する。なお、同図における図9と同一の処理を実行するステップについては図9と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
同図に示されるように、本実施の形態に係る状態診断処理プログラムは、ステップ200の処理の直後にステップ201の処理が実行される点が、上記第1の実施の形態に係る状態診断処理プログラムと異なっている。本ステップ201では、CPU70Aは、上記取得通知情報を通信回線インタフェース部70Gを介して処理対象装置に送信する。
以上、各実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記各実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また各実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の組み合わせにより種々の発明が抽出される。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記各実施の形態では、本発明の物理量として温度を適用しているが、これに限らず、例えば、上記物理量として、湿度を適用する形態としてもよいし、温度および湿度の双方を適用する形態としてもよい。また、上記物理量として、温度、湿度等の画像処理装置10の環境状態を示す物理量に加えて、画像処理装置10の各種処理による負荷の度合いを示す物理量や、画像処理装置10の消耗の度合いを示す物理量等を適用する形態としてもよい。ここで、上記負荷の度合いを示す物理量として、画像形成部14内の明るさを示す値、画像処理装置10の電力消費量、記憶部35への画像処理装置10内からのアクセス量等が例示される。また、上記消耗の度合いを示す物理量として、画像形成部14の現像器におけるトナーとキャリアとが混合している割合を示す値が例示される。また、上記消耗の度合いを示す物理量として、画像形成部14の感光体ドラムにトナー濃度の測定用のパッチ画像を形成し、当該パッチ画像の濃度を測定することにより得られる当該濃度を示す値等も例示される。さらに、上記物理量として、これらの複数の物理量の組み合わせを適用する形態としてもよい。これらの場合、上記各実施の形態の物理量に代えて、適用した物理量を測定するセンサ等により当該物理量が測定される。
また、上記各実施の形態では、温度を測定する対象として定着器14Aを適用しているが、これに限らない。例えば、温度を測定する対象として、画像形成部14の感光体ドラムや帯電ロール、原稿読取部12等を適用する形態としてもよいし、これらの複数の組み合わせを適用する形態としてもよい。この場合、温度センサ14Bは、画像処理装置10の装置内で、かつ測定対象とする部位の近傍に設けられる。
また、上記各実施の形態では、情報処理装置70により、画像処理装置10の駆動状態を診断しているが、これに限らない。例えば、情報処理装置70により、取得した直近期間最高温度および前回期間最高温度の各々が、不良が発生した場合の下限温度として予め定められた閾値を超えているか否かを判定すること等により、当該温度を取得した時点で画像処理装置10に不良が発生していることを診断する形態としてもよい。また、情報処理装置70により、画像形成部14の転写ロールの近傍の湿度が、転写不良が発生しやすくなる場合の下限湿度として予め定められた閾値を超えているか否かを判定すること等により、転写不良が発生しやすくなっている等、画像処理装置10の不良に関する予兆の診断を行う形態としてもよい。さらに、予兆の診断を行う別の形態として、以下に示す形態としてもよい。まず、情報処理装置70により、画像形成部14内の温度が、結露が発生する場合の下限温度として予め定められた閾値を超えているか否かを判定する。次に、情報処理装置70により、画像形成部14内の湿度が、結露が発生する場合の下限湿度として予め定められた閾値を超えているか否かを判定する。そして、情報処理装置70によるこれら2つの判定により、結露が発生しやすく、画像処理に関する各種の不良が発生しやすくなっている等、画像処理装置10の各種の不良に関する予兆の診断を行う。
また、上記各実施の形態では、画像処理装置10により、第1の期間内の物理量の最高値および最低値を保持しているが、これに限らず、例えば、当該最高値および最低値の何れかを保持する形態としてもよい。また、画像処理装置10により、当該最高値から予め定められたマージン(一例として当該最高値の10%)を減算した値や当該最低値に予め定められたマージン(一例として当該最低値の10%)を加えた値等の中間値を保持する形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、画像処理装置10により、直近期間および前回期間の2つの第1の期間内の物理量を保持しているが、これに限らず、3つ以上の第1の期間内の物理量を保持する形態としてもよい。この場合の形態例としては、画像処理装置10により、直近期間および前回期間に加え、前回期間の1つ前の第1の期間(以下、「前々回期間」という。)内の物理量を保持する形態が例示される。そして、この場合、情報処理装置70により、前回期間および直近期間以外に、例えば前回期間および前々回期間内の物理量や、直近期間、前回期間、前々回期間の3つの期間の物理量等に基づいて、画像処理装置10の診断を行う。
さらに、上記第1の実施の形態では、画像処理装置10により、リセットの際に、前回温度として、当該リセットの時点における直近温度を記憶しているが、これに限らない。例えば、画像処理装置10により、リセットの際に、前回温度として、情報処理装置70から取得対象温度が前回取得された時点における直近温度を記憶する形態としてもよい。この場合、上記第1の実施の形態で参照した図12に対応する図、すなわち記憶部70Dに記憶される取得対象温度の推移を示す図は、図17に示されるものとなる。すなわち、この場合、上記第3の期間毎に記憶部70Dに記憶される前回期間最高温度は、記憶部70Dに前回記憶された直近期間最高温度と、各々等しくなる。同様に、この場合、上記第3の期間毎に記憶部70Dに記憶される前回期間最低温度も、記憶部70Dに前回記憶された直近期間最低温度と、各々等しくなる。
その他、上記各実施の形態で説明した画像処理システム90、情報処理装置70、および画像処理装置10の構成(図1〜図5,図13参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
さらに、上記各実施の形態で説明した各種プログラムの処理の流れ(図7,図9,図14〜図16参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。