JP2015100240A - 保護装置及び変圧システム - Google Patents

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直也 甲田
貴史 川上
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Abstract

【課題】スイッチの故障を検知することができる保護装置、及び、該保護装置を備える変圧システムの提供。
【解決手段】保護装置13では、端子10,11間に直流電圧を印加した場合に、DCDCコンバータ12を介して端子10,11間を流れる電流の経路にFET30が設けられている。FET30は、端子10,11間に印加される直流電圧の印加方向が一方向である場合にオンとなり、直流電圧の印加方向が他方向である場合にオフとなる。また、端子10,11間に印加される直流電圧の印加方向が一方向である場合において制御部35はFET30が故障しているか否かを検知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一方向、例えば正の直流電圧が印加されるべき電気機器に、他方向、例えば負の直流電圧が印加されることを防止する保護装置、及び、該保護装置を備える変圧システムに関する。
車両には、直流電圧が一方向に印加されることによって給電される多くの電気機器が搭載されている。これらの電気機器については、直流電圧が他方向に印加されることを防止する必要がある。
特許文献1には、直流電圧が一方向に印加されるべき電気機器に他方向の直流電圧が印加されることを防止する保護装置が開示されている。特許文献1に記載の保護装置では、直流電圧が電気機器に印加された場合に電気機器を介して流れる電流の経路にスイッチが設けられている。そして、電気機器に印加される直流電圧の印加方向が一方向となるように、直流電源が電気機器に接続した場合にスイッチはオンとなり、直流電圧の印加方向が他方向となるように、直流電源が電気機器に接続した場合にスイッチはオフとなる。
これにより、一方向の直流電圧を印加すべき電気機器に他方向の直流電圧が印加されず、電気機器が故障することはない。
特開2009−100519号公報
しかしながら、スイッチが故障していた場合、特に、スイッチが短絡している場合において、電気機器に印加される直流電圧の印加方向が他方向となるように直流電源を電気機器に接続したとき、スイッチがオフにならない。このため、直流電圧を一方向に印加すべき電気機器に他方向の直流電圧が印加されて電気機器が故障する虞がある。このような電気機器の故障を回避するためには、スイッチの故障を検知し、スイッチの故障を検知した場合に、直流電源の接続の切替えを促すための故障の報知又は電気機器の動作の停止等を行う必要がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スイッチの故障を検知することができる保護装置、及び、該保護装置を備える変圧システムを提供することにある。
本発明に係る保護装置は、直流電圧の印加によって電気機器を介して流れる電流の経路に設けられ、前記電気機器に対して前記直流電圧が一方向に印加される場合にオンとなり、前記電気機器に対して前記直流電圧が他方向に印加される場合にオフとなるスイッチを備える保護装置において、前記直流電圧が前記一方向に印加されている場合に前記スイッチが故障しているか否かを検知する検知手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、電気機器に直流電圧が印加された場合に電気機器を介して流れる電流の経路にスイッチが設けられている。スイッチは、電気機器に対して直流電圧が一方向に印加される場合、例えば、電気機器に正の直流電圧が印加される場合にオンとなり、電気機器に対して直流電圧が他方向に印加される場合、例えば、電気機器に負の直流電圧が印加される場合にオフとなる。そして、電気機器に対して直流電圧が一方向に印加されている場合において、スイッチが故障しているか否か、例えばスイッチが短絡しているか否かを検知する。
スイッチの故障を検知した場合に、スイッチの故障の報知又は電気機器における動作の停止等を行うことが可能となる。
本発明に係る保護装置は、前記検知手段が前記スイッチの故障を検知した場合に前記電気機器の動作を停止させるように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、スイッチの故障が検知された場合に電気機器の動作が停止するので、スイッチが故障している場合であっても、電気機器に対して直流電圧が他方向に印加されることはなく、電気機器の故障が防止される。
本発明に係る保護装置は、前記スイッチの両端間に接続され、前記直流電圧が前記一方向に印加されている場合に電流が順方向に流れるダイオードと、前記スイッチの両端間の電圧を検出する検出手段と、前記直流電圧が前記一方向に印加されている場合に前記スイッチのオン/オフを切替える切替え手段とを備え、前記検知手段は、前記切替え手段が前記スイッチのオン/オフを切替える前後にて前記検出手段が検出した電圧に基づいて、前記スイッチが故障しているか否かを検知するように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、スイッチの両端間にダイオードが接続されている。直流電圧が電気機器に対して一方向に印加されている場合、ダイオードには電流が順方向に流れる。また、スイッチの両端間の電圧を検出している。電気機器に印加される直流電圧の印加方向が一方向である場合において、スイッチがオンであるとき、スイッチのオン抵抗と、スイッチに流れる電流との積によって決まる電圧を検出し、スイッチがオフであるとき、ダイオードの順方向電圧を検出する。
電気機器に印加される直流電圧の印加方向が一方向である場合にスイッチのオン/オフを切替え、スイッチがオンである場合に検出した電圧と、スイッチがオフである場合に検出した電圧とに基づいて、スイッチが故障しているか否かを検知する。
これにより、スイッチの故障が正確に検知される。
本発明に係る保護装置は、前記切替え手段は前記スイッチのオン/オフを複数回切替え、前記検知手段は、前記切替え手段によって前記スイッチがオン及びオフを繰り返している間に、前記検出手段が繰り返し検出した電圧が所定電圧未満であった場合に前記スイッチの故障を検知するように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、スイッチのオン/オフを複数回切替える。スイッチのオン/オフの切替えによってスイッチがオン及びオフを繰り返している間に、スイッチの両端間の電圧を繰り返し検出する。通常、スイッチがオンである場合におけるスイッチの両端間の電圧は、スイッチがオフである場合におけるスイッチの両端間の電圧、即ち、ダイオードの順方向電圧よりも低い。そして、繰り返し検出したいずれの電圧も、例えばダイオードの順方向電圧よりも低い所定電圧未満であった場合、スイッチの故障、具体的にはスイッチの短絡を検知する。このため、スイッチの故障がより正確に検知される。
本発明に係る保護装置は、前記スイッチは電界効果トランジスタであり、前記ダイオードは、前記スイッチの寄生ダイオードであることを特徴とする。
本発明にあっては、スイッチが電界効果トランジスタであり、スイッチの両端間に設けるべきダイオードとして、スイッチの寄生ダイオードを用いているため、装置を構成する部品点数が少ない。従って、装置は小型であり、かつ、安価である。
本発明に係る保護装置は、前記検出手段が検出した電圧に基づいて前記電気機器に過電流が流れている否かを判定する判定手段を備え、該判定手段によって前記過電流が流れていると判定された場合に前記電気機器の動作を停止させるように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、電気機器に過電流が流れた場合、オン状態であるスイッチの両端間の電圧は高い。このため、検出したスイッチの両端間の電圧に基づいて、スイッチが故障しているか否かを検知すると共に、電気機器に過電流が流れているか否かを判定することが可能である。従って、部品点数が少ない状態で、スイッチにおける故障の検知と、電気機器に過電流が流れているか否かの判定とが行われる。
また、電気機器に過電流が流れていると判定した場合に電気機器の動作を停止させるので、過電流が電気機器に長期間流れることが防止される。
本発明に係る変圧システムは、端子対間に印加された直流電圧を変圧する変圧装置と、前記直流電圧の印加によって前記端子対間を流れる電流の経路に設けられ、前記端子対間に印加される前記直流電圧の印加方向が一方向である場合にオンとなり、前記印加方向が他方向である場合にオフとなるスイッチを有する保護装置とを備える変圧システムにおいて、前記保護装置は、前記印加方向が前記一方向である場合に前記スイッチが故障であるか否かを検知する検知手段を有することを特徴とする。
本発明にあっては、変圧装置は端子対間に印加された直流電圧を変圧する。保護装置はスイッチを有し、スイッチは直流電圧の印加によって端子対間を流れる電流の経路に設けられている。そして、端子対間に印加される直流電圧の印加方向が一方向である場合にスイッチはオンとなり、端子対間に印加される直流電圧の印加方向が他方向である場合にスイッチはオフとなる。保護装置は、端子対間に印加される直流電圧の印加方向が一方向である場合において、スイッチが故障であるか否かを検知する。
本発明によればスイッチの故障を検知することができる。
本実施の形態における変圧システムの要部構成を示すブロック図である。 制御部が実行する動作の手順を示すフローチャートである。 変圧システムの動作の一例を示すタイミングチャートである。 変圧システムの動作の他例を示すタイミングチャートである。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は本実施の形態における変圧システムの要部構成を示すブロック図である。この変圧システム1は、端子対として機能する端子10,11を備え、端子10,11夫々にはバッテリ2の正極及び負極が接続されている。変圧システム1は、更に、バッテリ2の正極及び負極とは別に、蓄電器として機能するコンデンサC1の一端及び他端に各別に接続されている。変圧システム1、バッテリ2及びコンデンサC1は車両に好適に搭載されている。
バッテリ2は、例えば鉛蓄電池であり、図示しない発電機が発生した電力を供給されて蓄電する。コンデンサC1は例えば電気二重層キャパシタである。変圧システム1は、バッテリ2によって端子10,11間に印加された直流電圧を変圧し、変圧した直流電圧をコンデンサC1に印加し、コンデンサC1を充電する。また、変圧システム1は、コンデンサC1が出力した直流電圧を変圧し、変圧した直流電圧をバッテリ2に印加する。バッテリ2及びコンデンサC1夫々が蓄えた電力は図示しない負荷に供給される。
なお、コンデンサC1の代わりに蓄電池、例えばリチウムイオン電池を用いてもよい。
変圧システム1は、端子10,11の他に、DCDCコンバータ12及び保護装置13を備える。端子10は、DCDCコンバータ12及び保護装置13に接続されており、DCDCコンバータ12は、端子10の他に、コンデンサC1の一端及び他端にも各別に接続されている。保護装置13は、端子10の他に、端子11と、コンデンサC1の他端とに各別に接続されている。端子11は接地されている。
バッテリ2の正極及び負極夫々が図1に示すように端子10,11に接続された場合、バッテリ2から保護装置13を介して正の直流電圧がDCDCコンバータ12に印加される。これにより、DCDCコンバータ12に対して直流電圧が一方向に印加される。DCDCコンバータ12は、図示しないコイル及びスイッチを有し、スイッチのオン/オフを繰り返すことによって、バッテリ2から端子10,11間に印加された直流電圧を変圧し、変圧した直流電圧をコンデンサC1に印加する。正及び負の直流電圧は、端子11の電位を基準とした直流電圧である。DCDCコンバータ12は、電気機器及び変圧装置として機能し、昇圧及び降圧を行うことによって変圧を行う。
DCDCコンバータ12に対して直流電圧が一方向に印加されている場合において、DCDCコンバータ12は、コンデンサC1が出力した直流電圧を変圧し、変圧した直流電圧を、保護装置13を介してバッテリ2に印加する。DCDCコンバータ12には、変圧の停止を指示する停止信号が保護装置13から入力される。停止信号はハイレベル及びローレベルの電圧からなり、停止信号がハイレベルの電圧である場合、DCDCコンバータ12は変圧の停止を指示され、変圧を停止する。停止信号がローレベルの電圧である場合、DCDCコンバータ12は、停止信号を除く他の条件に基づいて、直流電圧の変圧及び該変圧の停止を行う。
一方で、例えば、バッテリ2を交換した場合において、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子11,10に接続されてバッテリ2からDCDCコンバータ12に負の直流電圧が印加されるとき、保護装置13は、DCDCコンバータ12から端子11へ流れる電流を遮断する。これにより、DCDCコンバータ12に負の直流電圧が印加されることはなく、負の直流電圧の印加によってDCDCコンバータ12が故障することを防止することができる。
なお、以上の内容からわかるように、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子10,11に接続されている状態が、DCDCコンバータ12に対して直流電圧が一方向に印加されている状態、及び、端子10,11間に印加される直流電圧の印加方向が一方向である状態である。一方で、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子11,10に接続されている状態が、DCDCコンバータ12に対して直流電圧が他方向に印加されている状態、及び、端子10,11間に印加される直流電圧の印加方向が他方向である状態である。
保護装置13は、Nチャネル型の電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)30、NPN型のバイポーラトランジスタ31、電圧検出部32、記憶部33、報知部34、制御部35、ダイオードD1、抵抗R1,R2,R3,R4及びツェナーダイオードZ1を有する。
ダイオードD1はFET30の寄生ダイオードである。このため、保護装置13を構成する部品点数が少なく、保護装置13は小型であり、かつ、安価である。
端子11はFET30のドレインに接続され、FET30のソースはDCDCコンバータ12と、コンデンサC1の他端とに接続されている。ダイオードD1のカソード及びアノード夫々はFET30のドレイン及びソースに接続されている。FET30のゲートは、バイポーラトランジスタ31のコレクタと、抵抗R1,R2夫々の一端と、ツェナーダイオードZ1のカソードとに接続されている。抵抗R1の他端は端子10に接続され、バイポーラトランジスタ31のエミッタ、抵抗R2の他端、及びツェナーダイオードZ1のアノード夫々はFET30のソースに接続されている。バイポーラトランジスタ31のエミッタは更に抵抗R3の一端に接続されている。バイポーラトランジスタ31のベースは抵抗R4の一端に接続され、抵抗R3の他端は、R4の他端と制御部35とに接続されている。制御部35は、更に、電圧検出部32、記憶部33及び報知部34に各別に接続されている。電圧検出部32は更にFET30のソース及びドレインに各別に接続されている。電圧検出部32及び制御部35夫々は接地されている。
FET30はスイッチとして機能する。FET30は、ソースの電位を基準としてゲートに一定の電圧以上の電圧が印加された場合に、ソース及びドレイン間に電流が流れてオンとなる。また、FET30は、ソースの電位を基準としてゲートに印加された電圧が一定の電圧未満である場合、ソース及びドレイン間に電流が流れず、オフとなる。
バイポーラトランジスタ31もスイッチとして機能する。バイポーラトランジスタ31は、エミッタの電位を基準としてベースに一定の電圧以上の電圧が印加された場合に、コレクタからエミッタに電流が流れてオンとなる。また、バイポーラトランジスタ31は、エミッタの電位を基準としてベースに印加された電圧が一定の電圧未満である場合、コレクタ及びエミッタ間に電流が流れず、オフとなる。
図1に示すように、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子10,11に接続された場合、電流がバッテリ2の正極から抵抗R1,R2及びダイオードD1の順に流れてバッテリ2の負極に戻る。このとき、バッテリ2が出力した直流電圧は抵抗R1によって降下し、抵抗R1によって降下した直流電圧がFET30のゲートに印加される。そして、抵抗R1によって降圧された直流電圧は、抵抗R2によって更に降圧され、抵抗R2によって降圧された直流電圧がFET30のソースに印加される。これにより、FET30では、ソースの電位を基準としてゲートに一定の電圧以上の電圧が印加されてFET30はオンとなる。
これにより、バッテリ2が出力した直流電圧はDCDCコンバータ12に対して一方向に印加され、電流がバッテリ2の正極からDCDCコンバータ12及びFET30を流れてバッテリ2の負極に戻る。
以上のように、FET30は、端子10,11間に直流電圧が印加された場合に、DCDCコンバータ12を介して端子10,11間を流れる電流の経路に設けられ、DCDCコンバータ12に対して直流電圧が一方向に印加される場合にオンとなる。
FET30においてソースの電位を基準としてゲートに印加された電圧がツェナーダイオードZ1の降伏電圧を超えた場合、ツェナーダイオードZ1ではカソードからアノードに向けて電流が流れる。これにより、FET30においてソースを基準としたゲートの電圧は、ツェナーダイオードZ1の降伏電圧以下に維持される。
一方で、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子11,10に接続されている場合、ダイオードD1に電流が流れることはないため、FET30のソース及びゲート間の電圧差は略ゼロ又はゼロとなり、FET30はオフとなる。これにより、DCDCコンバータ12に負の直流電圧が印加されることはない。
電圧検出部32は、FET30のソース及びドレイン間の電圧を検出する。ここで、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子10,11に接続している状態で、DCDCコンバータ12が動作を停止している場合であっても、DCDCコンバータ12からFET30のソースに向けて電流、例えば暗電流が流れる。当然のことながら、DCDCコンバータ12が作動しているとき、DCDCコンバータ12からFET30のソースに向けて電流が流れる。
従って、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子10,11に接続され、かつ、FET30がオンである場合、電圧検出部32は、FET30のオン抵抗と、FET30のソース及びドレイン間を流れる電流との積によって決まる電圧を検出する。また、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子10,11に接続され、かつ、FET30がオフである場合、ダイオードD1には電流が順方向に流れ、電圧検出部32はダイオードD1の順方向電圧を検出する。
電圧検出部32は検出手段として機能する。
電圧検出部32は、ハイレベル及びローレベルの電圧からなる検出信号を制御部35に出力する。電圧検出部32は、検出した電圧が閾値電圧以上である場合、ローレベルの電圧である検出信号を出力し、検出した電圧が閾値電圧未満である場合、ハイレベルの電圧である検出信号を出力する。
閾値電圧は、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子10,11に接続されている状態で、FET30のソース及びドレイン間に過電流が流れた場合に電圧検出部32が検出する電圧と、FET30がオフであり、かつ、ダイオードD1に電流が流れている場合に電圧検出部32が検出する電圧とのいずれよりも低い電圧に設定されている。更に、閾値電圧は、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子10,11に接続されている状態で、DCDCコンバータ12に過電流が流れておらず、かつ、FET30がオンである場合に電圧検出部32が検出する電圧よりも高い電圧に設定されている。
ダイオードD1の順方向電圧は例えば0.7ボルトである。また、FET30のソース及びドレイン間に過電流、例えば100Aの電流が流れた場合、FET30のオン抵抗と、FET30のソース及びドレイン間に流れる電流との積によって決まる電圧は0.3ボルトから0.9ボルトである。更に、DCDCコンバータ12に過電流が流れておらず、かつ、FET30がオンである場合、FET30のソース及びドレイン間の電圧は例えば0.1ボルト未満である。この場合、閾値電圧は例えば0.2ボルトに設定される。
制御部35は、FET30をオン/オフするためのオンオフ信号を抵抗R3,R4夫々の他端に向けて出力する。オンオフ信号はハイレベル及びローレベルの電圧によって構成される。バイポーラトランジスタ31において、オンオフ信号がハイレベルの電圧である場合、エミッタの電位を基準としてベースに一定の電圧以上の電圧が印加されてバイポーラトランジスタ31はオンとなる。このとき、FET30におけるソース及びドレイン間の電圧差が略ゼロ又はゼロになるので、バッテリ2がDCDCコンバータ12に印加する直流電圧の印加方向に無関係にFET30はオフとなる。
バイポーラトランジスタ31において、オンオフ信号がローレベルの電圧である場合、エミッタの電位を基準としてベースに印加される電圧が一定の電圧未満であるので、バイポーラトランジスタ31はオフとなる。バイポーラトランジスタ31がオフである場合において、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子10,11に接続されているとき、FET30はオンであり、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子11,10に接続されているとき、FET30はオフである。
バッテリ2の正極及び負極夫々が端子10,11に接続されている場合においては、制御部35は、オンオフ信号を出力することによって、FET30のオン/オフを切替える。制御部35は切替え手段として機能する。
制御部35から出力されるオンオフ信号は、通常、ローレベルの電圧に維持されている。
制御部35は、バッテリ2の正極及び負極夫々が端子10,11に接続されている状態で、FET30におけるオン/オフの切替えを繰り返すオンオフ信号を出力し、電圧検出部32から入力された検出信号、即ち、電圧検出部32が検出した電圧に基づいてFET30が故障しているか否かを検知する。制御部35が検知するFET30の故障は、FET30におけるソース及びドレイン間の短絡である。制御部35は検知手段としても機能する。
制御部35は、電圧検出部32から入力された検出信号に基づいて、DCDCコンバータ12から過電流が流れているか否かを判定する。制御部35は判定手段としても機能する。
制御部35は、FET30の故障を検知した場合と、DCDCコンバータ12から過電流が流れていると判定した場合とに、ハイレベルの電圧である停止信号をDCDCコンバータ12に出力する。これにより、制御部35は、DCDCコンバータ12に動作、即ち、変圧を停止させる。
更に、制御部35には、変圧システム1が搭載されている車両の図示しないイグニッションスイッチのオン及びオフを示すイグニッション信号が入力されている。
記憶部33は、FET30が故障しているか否かを検知するために用いられる変数CNTを記憶しており、記憶部33に記憶してある内容の読出し及び書き込みは制御部35によって行われる。
報知部34は、制御部35がFET30の故障を検知した場合と、制御部35がDCDCコンバータ12から過電流が流れていると判定した場合とにおいて、制御部35の指示に従ってその旨を報知する。報知部34は、図示しない表示部へのメッセージの表示、又は、図示しないランプの点灯等によって報知を行う。
図2は制御部35が実行する動作の手順を示すフローチャートである。以下では、バッテリ2の正極及び負極夫々は端子10,11に接続されているとする。制御部35は、イグニッションスイッチがオフであり、かつ、DCDCコンバータ12に出力している停止信号がローレベルの電圧である状態で図2に示す処理を開始する。制御部35は、外部から入力されているイグニッション信号に基づいてイグニッションスイッチがオンになったか否かを判定する(ステップS1)。ここで、制御部35は、外部から入力されているイグニッション信号がイグニッションスイッチのオフを示す状態からイグニッションスイッチのオンを示す状態に変わった場合に、イグニッションスイッチがオンになったと判定する。
制御部35は、イグニッションスイッチがオンになっていない、即ちオフのままであると判定した場合(S1:NO)、処理をステップS1に戻し、イグニッションスイッチがオンとなるまで待機する。
制御部35は、イグニッションスイッチがオンとなったと判定した場合(S1:YES)、記憶部33に記憶してある変数CNTをゼロに設定し(ステップS2)、ハイレベルの電圧及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号を出力することによって、FET30をオフ及びオンにする(ステップS3)。
制御部35は、オンオフ信号によってFET30をオフ及びオンしている間に電圧検出部32から入力された検出信号に基づいて、FET30が正常に動作しているか否かを判定する(ステップS4)。FET30が正常に動作している場合において、FET30がオフであるとき、電圧検出部32は、閾値電圧以上の電圧、具体的にはダイオードD1の順方向電圧を検出するので、制御部35にはローレベルの電圧である検出信号が入力される。また、同様の状況で、FET30がオンであるとき、電圧検出部32は閾値電圧未満の電圧、具体的にはFET30のオン抵抗とFET30のソース及びドレイン間を流れる電流との積で決まる電圧を検出するので、制御部35にはハイレベルの電圧である検出信号が入力される。
制御部35は、FET30をオフ及びオンしている場合に検出信号がローレベルの電圧及びハイレベルの電圧を示したとき、ステップS4でFET30が正常に動作していると判定する。制御部35は、FET30をオフ及びオンにしている間、検出信号が常にハイレベルの電圧を示した場合、ステップS4でFET30のソース及びドレイン間が短絡しており、FET30が正常に動作していないと判定する。
以上のように、制御部35は、FET30のオン/オフを切替える前後において、入力される検出信号、即ち、電圧検出部32が検出した電圧に基づいてFET30が正常に動作しているか否かを検知する。
なお、制御部35は、FET30をオフ及びオンにしている間、検出信号が常にローレベルの電圧を示した場合、ステップS4で、FET30のソース及びドレイン間が開放しており、FET30が正常に動作していないと判定してもよい。
制御部35は、FET30が正常に動作していないと判定した場合(S4:NO)、変数CNTの値を1だけインクリメントし(ステップS5)、記憶部33に記憶してある変数CNTが所定数あるか否かを判定する(ステップS6)。制御部35は、変数CNTが所定数未満である場合(S6:NO)、処理をステップS3に戻し、再びFET30をオフ及びオンにし、FET30が正常に動作しているか否かを判定する。所定数は2以上の自然数であり、例えば5である。
制御部35は、変数CNTが所定数以上である、即ち、FET30が正常に動作していないと所定数回、連続して判定した場合(S6:YES)、ハイレベルの電圧を示す停止信号をDCDCコンバータ12に出力することによってDCDCコンバータ12の動作を停止させる(ステップS7)。これにより、FET30が故障している状態でバッテリ2の正極及び負極夫々が端子11,10に接続された場合であっても、DCDCコンバータ12に負の直流電圧が印加されることはなく、DCDCコンバータ12の故障を防止することができる。制御部35は、ステップS7を実行した後、報知部34に指示してFET30が故障している旨を報知させる(ステップS8)。これにより、FET30の交換を使用者に促すことができる。制御部35は、ステップS6で変数CNTが所定数以上であると判定した場合、FET30が故障していると判定している。
以上のように、制御部35は、FET30のオン/オフを複数回切替える。そして、制御部35は、切替えによってFET30がオン及びオフを繰り返している間に、電圧検出部32から入力されていた検出信号がハイレベルの電圧であった場合、即ち、電圧検出部32が検出した電圧が閾値電圧未満であった場合にFET30の故障を検知する。これにより、FET30のオン/オフを1回切替えてFET30の故障を検知する場合よりも、正確にFET30の故障を検知することができる。
制御部35は、FET30が正常に動作していると判定した場合(S4:YES)、抵抗R3,R4夫々の他端に出力するオンオフ信号をローレベルの電圧にすることによってFET30をオンにする(ステップS9)。次に、制御部35は、電圧検出部32から入力される検出信号に基づいてDCDCコンバータ12に過電流が流れているか否かを判定する(ステップS10)。
制御部35は、FET30のソースからドレインに多量の電流が流れて電圧検出部32が閾値電圧以上の電圧を検出し、検出信号がローレベルの電圧を示した場合、DCDCコンバータ12に過電流が流れていると判定する。制御部35は、FET30のソースからドレインに流れている電流が少量であって電圧検出部32が閾値電圧未満の電圧を検出し、検出信号がハイレベルの電圧を示している場合、DCDCコンバータ12に過電流が流れていないと判定する。
なお、制御部35がステップS10を実行する段階ではFET30は正常に動作していると判定されている。
以上のように、制御部35は、電圧検出部32が検出した電圧に基づいて、FET30における故障の検知と、DCDCコンバータ12に過電流が流れているか否かの判定とを行う。このため、保護装置13は、部品点数が少ない状態でFET30における故障の検知と過電流が流れているか否かの判定とを行うことができる。
制御部35は、過電流が流れたと判定した場合(S10:YES)、ステップS7,S8を順次実行する。制御部35は、ステップS10で過電流が流れていると判定した後に実行するステップS8では、過電流が発生した旨を報知する。
制御部35は、ステップS10で過電流が流れたと判定した場合、ステップS7を実行して、DCDCコンバータ12の動作を停止するので、過電流が長期間DCDCコンバータ12に流れることを防止することができる。
制御部35は、過電流が流れていないと判定した場合(S10:NO)、外部から入力されているイグニッション信号に基づいてイグニッションスイッチがオフになったか否かを判定する(ステップS11)。ここで、制御部35は、外部から入力されているイグニッション信号がイグニッションスイッチのオンを示す状態からイグニッションスイッチのオフを示す状態に変わった場合に、イグニッションスイッチがオフになったと判定する。
制御部35は、イグニッションスイッチがオフになっていない、即ちオンのままであると判定した場合(S11:NO)、処理をステップS10に戻し、イグニションスイッチがオフとなるまで、ステップS10の判定を繰り返す。
制御部35は、ステップS8を実行した後、又は、イグニションスイッチがオフになったと判定した場合(S11:YES)、処理を終了する。制御部35は、ステップS11でイグニションスイッチがオフになったと判定して処理を終了した場合、処理を終了した後、再び、ステップS1を実行する。
図3は変圧システム1の動作の一例を示すタイミングチャートである。図3には、FET30が故障していない状態でDCDCコンバータ12に過電流が発生した場合に行われる変圧システム1の動作が示されている。この場合においても、バッテリ2の正極及び負極夫々は端子10,11に接続されているとする。図3では、ハイレベルの電圧を「H」で示し、ローレベルの電圧を「L」で示している。
制御部35は、イグニッション信号に基づいてイグニションスイッチがオンになったと判定した場合、ハイレベルの電圧及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号を出力する。このオンオフ信号が出力されている期間はTであり、オンオフ信号は、期間T/2ずつハイレベルの電圧及びローレベルの電圧となる。
期間Tにおいて、オンオフ信号がハイレベル及びローレベルの電圧である期間の割合は、50%ずつに限定されず、例えばオンオフ信号がハイレベルの電圧である期間がT×7/10であり、オンオフ信号がローレベルである期間がT×3/10であってもよい。
制御部35がハイレベルの電圧及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号を出力している間において、電圧検出部32が検出した電圧が閾値電圧未満を維持している場合、電圧検出部32はハイレベルの電圧を示す検出信号を制御部35に出力し続ける。このとき、制御部35は、FET30が正常に動作していないとして、変数CNTを1だけインクリメントして1に設定し、再びハイレベルの電圧及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号を出力する。
そして、制御部35がハイレベルの電圧を示すオンオフ信号を出力している間に電圧検出部32が閾値電圧以上の電圧を検出し、制御部35がローレベルの電圧を示すオンオフ信号を出力している間に電圧検出部32が閾値電圧未満の電圧を検出する。従って、制御部35がハイレベルの電圧及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号を出力している間、制御部35にはローレベルの電圧及びハイレベルの電圧の順に遷移する検出信号が入力されており、制御部35はFET30が故障していないと判定する。以後、制御部35は、ローレベルの電圧を示すオンオフ信号を抵抗R3,R4夫々の他端に出力する。
制御部35がN(N:所定回数以下の自然数)回目のオンオフ信号を出力した場合にFET30が故障していないと判定したときには、ハイレベルの電圧及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号の出力回数はN回である。
種々の原因でDCDCコンバータ12に過電流が発生した場合、オン状態であるFET30の両端間の電圧が上昇し、電圧検出部32は閾値電圧以上の電圧を検出し、制御部35に入力されている検出信号はローベルの電圧を示す。このとき、制御部35は、過電流の発生を検知し、ハイレベルの電圧を示す停止信号をDCDCコンバータ12に出力し、DCDCコンバータ12に変圧を停止させる。これにより、DCDCコンバータ12から流れ出る電流の量は少量となり、オン状態であるFET30の両端間の電圧は低下し、電圧検出部32は閾値電圧未満の電圧を検出し、電圧検出部32から制御部35に出力されているオンオフ信号はハイレベルの電圧に戻る。このとき、制御部35は、停止信号をハイレベルの電圧からローレベルの電圧に戻さず、ハイレベルの電圧に維持する。
FET30が故障していないと判定された後、過電流が発生しなかった場合においては、オンオフ信号、検出信号及び停止信号夫々は、ローレベルの電圧、ハイレベルの電圧及びローレベルの電圧が維持される。
図4は変圧システム1の動作の他例を示すタイミングチャートである。図4には、FET30が故障している場合に行われる変圧システム1の動作が示されている。この場合においても、バッテリ2の正極及び負極夫々は端子10,11に接続されているとする。図4でも、ハイレベルの電圧を「H」で示し、ローレベルの電圧を「L」で示している。
制御部35は、イグニッション信号に基づいてイグニションスイッチがオンになったと判定した場合、ハイレベルの電圧及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号を出力する。このオンオフ信号を制御部35が出力している間、電圧検出部32がハイレベルの電圧を示す検出信号を制御部35に出力し続け、制御部35はFET30が正常に動作をしていないとして、変数CNTを1だけインクリメントし、再び、ハイレベルの電圧及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号を出力する。
FET30が正常に動作せず、制御部35がハイレベルの電圧及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号の出力を複数回(図4では5回)繰り返して、変数CNTが所定数(図4の例では5である)となった場合、制御部35は、FET30が故障していると判定する。そして、制御部35は、ハイレベルの電圧を示す停止信号をDCDCコンバータ12に出力し、DCDCコンバータ12に変圧を停止させる。また、制御部35は、FET30が故障していると判定した後、ローレベルの電圧を示すオンオフ信号を抵抗R3,R4の他端に出力する。
なお、FET30が故障しているかを制御部35が検知するタイミングは、イグニションスイッチがオンになった後に限定されず、例えば、イグニションスイッチをオフにするオフ指示を受け付けた場合に検知を行ってもよいし、車両がアイドリングストップを行っている場合に検知を行ってもよい。
制御部35は、電圧検出部32が検出した電圧、即ち、電圧検出部32から出力される検出信号に基づいて、DCDCコンバータ12の過電流を検出しなくてもよい。また、ダイオードD1は、FET30の寄生ダイオードでなくてもよい。以上のような場合であっても、FET30の故障を検知することができる。
また、制御部35は、FET30の故障を検知する場合に、FET30におけるオン/オフの切替えを複数回行わなくてもよい、即ち、ハイレベルの電圧及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号を複数回出力せず、所定数を1としてもよい。制御部35は、FET30におけるオン/オフを1回だけ切替える、即ち、ハイレベル及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号を1回だけ出力して、オン/オフの切替え前後において電圧検出部32が検出した電圧に基づいてFET30の故障を検知してもよい。
このとき、制御部35は、FET30がオン状態及びオフ状態の順に遷移している場合において、電圧検出部32から入力されている検出信号がハイレベルの電圧を維持しているときにFET30の故障を検知する。このような場合であってもFET30の故障を正確に検知することができる。
また、制御部35は、FET30の故障、具体的にはFET30の短絡を検知した場合にDCDCコンバータ12に変圧を停止させなくてもよく、報知部34にFET30の故障を通知させるだけでもよい。
また、制御部35は、FET30の故障として、FET30の短絡だけではなく、FET30の開放を検知することが可能である。制御部35は、ハイレベルの電圧及びローレベルの電圧の順に遷移するオンオフ信号を所定回数出力した状態で、電圧検出部32から入力された検出信号がローレベルの電圧を維持している場合に、FET30の開放を検知することができる。
更に、FET30が故障しているか否かを検知する構成は、FET30のソース及びドレイン間にダイオードD1を接続し、FET30をオン/オフしている間に電圧検出部32が検出した電圧に基づいて検知する構成に限定されない。FET30が故障しているか否かを検知する構成は、FET30の故障、特に、FET30におけるソース及びドレイン間の短絡を検出することができる構成であればよい。
また、保護装置13では、FET30の代わりに、Pチャネル型のFET、又は、バイポーラトランジスタ等の半導体スイッチを用いてもよい。同様に、保護装置13において、バイポーラトランジスタ31の代わりに、PNP型のバイポーラトランジスタ、FET又はリレー接点等のスイッチを用いてもよい。
更に、保護装置13が適用される電気機器は、電圧を変圧するDCDCコンバータに限定されない。保護装置13については、直流電圧を一方向に印加すべき携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)又はパーソナルコンピュータ等の電気機器に適用することができる。
開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 変圧システム
10,11 端子
12 DCDCコンバータ(電気機器、変圧装置)
13 保護装置
30 FET(スイッチ)
32 電圧検出部(検出手段)
35 制御部(検知手段、切替え手段、判定手段)
D1 ダイオード

Claims (7)

  1. 直流電圧の印加によって電気機器を介して流れる電流の経路に設けられ、前記電気機器に対して前記直流電圧が一方向に印加される場合にオンとなり、前記電気機器に対して前記直流電圧が他方向に印加される場合にオフとなるスイッチを備える保護装置において、
    前記直流電圧が前記一方向に印加されている場合に前記スイッチが故障しているか否かを検知する検知手段
    を備えることを特徴とする保護装置。
  2. 前記検知手段が前記スイッチの故障を検知した場合に前記電気機器の動作を停止させるように構成してあること
    を特徴とする請求項1に記載の保護装置。
  3. 前記スイッチの両端間に接続され、前記直流電圧が前記一方向に印加されている場合に電流が順方向に流れるダイオードと、
    前記スイッチの両端間の電圧を検出する検出手段と、
    前記直流電圧が前記一方向に印加されている場合に前記スイッチのオン/オフを切替える切替え手段と
    を備え、
    前記検知手段は、前記切替え手段が前記スイッチのオン/オフを切替える前後にて前記検出手段が検出した電圧に基づいて、前記スイッチが故障しているか否かを検知するように構成してあること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の保護装置。
  4. 前記切替え手段は前記スイッチのオン/オフを複数回切替え、
    前記検知手段は、前記切替え手段によって前記スイッチがオン及びオフを繰り返している間に、前記検出手段が繰り返し検出した電圧が所定電圧未満であった場合に前記スイッチの故障を検知するように構成してあること
    を特徴とする請求項3に記載の保護装置。
  5. 前記スイッチは電界効果トランジスタであり、
    前記ダイオードは、前記スイッチの寄生ダイオードであること
    を特徴とする請求項3又は請求項4に記載の保護装置。
  6. 前記検出手段が検出した電圧に基づいて前記電気機器に過電流が流れている否かを判定する判定手段を備え、
    該判定手段によって前記過電流が流れていると判定された場合に前記電気機器の動作を停止させるように構成してあること
    を特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1つに記載の保護装置。
  7. 端子対間に印加された直流電圧を変圧する変圧装置と、前記直流電圧の印加によって前記端子対間を流れる電流の経路に設けられ、前記端子対間に印加される前記直流電圧の印加方向が一方向である場合にオンとなり、前記印加方向が他方向である場合にオフとなるスイッチを有する保護装置とを備える変圧システムにおいて、
    前記保護装置は、前記印加方向が前記一方向である場合に前記スイッチが故障であるか否かを検知する検知手段を有すること
    を特徴とする変圧システム。
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