JP2015098792A - エアコンプレッサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動モータ、ポンプ装置及びドライヤを備え、車体に支持されるエアコンプレッサ装置において、一層の小型化を可能とすると共に、適切な支持構造とする。
【解決手段】ピストンの往復運動軸(2y)が、電動モータ1の回転軸(1x)と直交すると共に、電動モータの回転軸を含む面に包含されるように、ポンプ装置2が電動モータに連結され、ピストンの往復運動軸及び電動モータの回転軸を含む面に対してドライヤ3の筒体軸(3z)が直交するように配置され、ピストンの往復運動軸及び電動モータの回転軸を含む面が水平面となるように車体に支持される。例えば、往復運動軸及び回転軸を含む面に対し鉛直方向に配設される固定部材Bと、その回りに装着される防振部材Cによって支持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、エアコンプレッサ装置に関し、特に、車両のエアサスペンション装置に好適なエアコンプレッサ装置に係る。
車両に搭載されるエアコンプレッサ装置に関し、例えば下記の特許文献1には、従来装置について、特許文献2等を引用し「モータ部とドライヤ部とは、車両搭載上で側面視、並列に配置されており、それらがピストンクランク部の両端部に連結されるように、いわゆるモータ部、ドライヤ部およびピストンクランク部がコの字状に配置されて、ひとつのユニットを形成して車両用コンプレッサ装置としている」と説明されている(特許文献1の段落〔0003〕に記載)。
そして、特許文献1においては、「駆動源としてのモータ装置と、モータ装置の出力軸に連結されるピストンにより圧縮空気を生成するピストンクランク装置と、圧縮空気が導入されるドライヤ装置と、を備える車両用コンプレッサ装置において、ドライヤ装置は、モータ装置に垂直に且つ対向して配置されると共に、車両用コンプレッサ装置を車両に支持固定する支持部材が、モータ装置の出力軸側の端部とドライヤ装置の圧縮空気が導入される側の端部との間に配設される」車両用コンプレッサ装置が提案されている(同段落〔0007〕に記載)。これにより、「モータ装置の出力軸に対向してドライヤ装置が配置されるので、両装置を複数の支持部材で支持する必要が無くなる。そして、両装置の間の中間位置に支持部材が配置されるので、支持部材がコンプレッサ装置全体の重心に近づく構成とすることが可能となるので、車両に搭載されるコンプレッサ装置が車両本体からの振動を受ける場合でも、振動を抑えることが可能となる」旨記載されている(同段落〔0012〕に記載)。
特許第4423977号公報 特開平11−264375号公報
上記特許文献2に記載の装置においては、モータ部の回転軸とドライヤ部の筒体軸が平行に配置されると共に、これらの軸に対しピストンクランク部の往復動軸が直交するように配置されているのに対し、上記特許文献1に記載の装置においては、モータ装置の回転軸とドライヤ装置の筒体軸が同一軸上に配置されると共に、これらの軸に対しピストンクランク装置の往復動軸が直交するように配置されている。従って、何れの装置においても、モータ部(モータ装置)、ドライヤ部(ドライヤ装置)及びピストンクランク部(ピストンクランク装置)の各軸は同一面上にあり、各部(各装置)の配置は各軸の平面的な配置に基づく空間配分に依拠しているので、各部(各装置)の構造上の制約と相俟って、エアコンプレッサ装置全体としての小型化(容積縮小化)に限度がある。
また、特許文献1に記載の装置によれば、前述のように、モータ装置とドライヤ装置の間の中間位置に支持部材が配置され、支持部材がコンプレッサ装置全体の重心に近づく構成とすることが可能となるので、車両に搭載されるコンプレッサ装置が車両本体からの振動を受ける場合でも、振動を抑えることが可能となるが、モータ装置の回転方向の力を支持部材(防振部材)が水平方向で受けることになるので、車両に伝達される振動を抑えることは容易ではない。尚、上記のピストンクランク部(ピストンクランク装置)は、モータの回転運動をシリンダ内のピストンの往復運動に変換して圧縮空気を生成するポンプ装置に対応するものと解されるので、以下においてはポンプ装置を用いる。
そこで、本発明は、電動モータ、ポンプ装置及びドライヤを備え、車体に支持されるエアコンプレッサ装置において、装置全体としての一層の小型化を可能とすると共に、適切な支持構造とし得るエアコンプレッサ装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、駆動源たる電動モータと、該電動モータの回転運動をシリンダ内のピストンの往復運動に変換して圧縮空気を生成するポンプ装置と、該ポンプ装置が生成した圧縮空気を乾燥して吐出する筒体のドライヤを備え、車体に支持されるエアコンプレッサ装置において、前記ピストンの往復運動軸が、前記電動モータの回転軸と直交すると共に、前記電動モータの回転軸を含む面に包含されるように、前記ポンプ装置が前記電動モータに連結され、前記ピストンの往復運動軸及び前記電動モータの回転軸を含む面に対して前記ドライヤの筒体軸が直交するように配置され、前記ピストンの往復運動軸及び前記電動モータの回転軸を含む面が水平面となるように前記車体に支持される構成としたものである。
上記のエアコンプレッサ装置において、前記ピストンの往復運動軸及び前記電動モータの回転軸を含む面に対し鉛直方向に配設される固定部材と、該固定部材回りに装着される防振部材とを備えたものとし、該防振部材を介して前記電動モータ、前記ポンプ装置及び前記ドライヤが前記固定部材によって前記車体に支持されるように構成するとよい。
また、上記のエアコンプレッサ装置において、前記ポンプ装置に装着される少なくとも吸入弁及び吐出弁を収容する弁ハウジングと、前記ドライヤを構成する筒体のハウジングとが一体的に形成されて、前記ポンプ装置に接合される構成とするとよい。
前記ピストンは、頂部に吸入孔が形成されており、前記吸入弁は、前記ピストンの頂部に支持され、常時は前記吸入孔を閉塞するように配置されたリード弁で構成するとよい。また、前記吐出弁は、前記シリンダと前記弁ハウジングとの間に介装されるリード弁であって、該リード弁を閉弁方向に付勢するように当該リード弁と前記弁ハウジングとの間に配設される皿ばねを備えたものとするとよい。
更に、前記シリンダの軸方向端面と前記吐出弁との間に介装される第1のスペーサを備えると共に、前記皿ばねと前記弁ハウジングとの間に介装される第2のスペーサを備えたものとするとよい。また、前記吐出弁のリフト量を規制する規制部は、前記弁ハウジング内に一体的に形成されたものとするとよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明のエアコンプレッサ装置においては、ピストンの往復運動軸が、電動モータの回転軸と直交すると共に、電動モータの回転軸を含む面に包含されるように、ポンプ装置が電動モータに連結され、ピストンの往復運動軸及び電動モータの回転軸を含む面に対してドライヤの筒体軸が直交するように配置されるように構成されているので、電動モータ、ポンプ装置及びドライヤの各軸によって立体的な配置に基づく空間配分を行うことができ、しかも、ハウジングの一体化も可能となるので、エアコンプレッサ装置全体としての一層の小型化が可能となる。また、ピストンの往復運動軸及び電動モータの回転軸を含む面が水平面となるように車体に支持される構成とされており、車体への支持部においては電動モータの回転方向の力を鉛直方向で受けることになるので、車両に伝達される振動を適切に抑えることができる。
上記のエアコンプレッサ装置において、ピストンの往復運動軸及び電動モータの回転軸を含む面に対し鉛直方向に配設される固定部材と、該固定部材回りに装着される防振部材とを備え、該防振部材を介して電動モータ、ポンプ装置及びドライヤが固定部材によって車体に支持されるように構成すれば、防振部材によって電動モータの回転方向の力を鉛直方向で受けることができるので、車両に伝達される振動を確実に抑えることができる。
上記のエアコンプレッサ装置によれば、ポンプ装置に装着される少なくとも吸入弁及び吐出弁を収容する弁ハウジングと、ドライヤを構成する筒体のハウジングとが一体的に形成されて、ポンプ装置に接合される構成が可能となり、一体化による一層の小型化も可能となる。更に、ポンプ装置に装着される吸入弁及び吐出弁を含む構成部材の簡素化が可能となる。
即ち、ピストンは、頂部に吸入孔が形成されており、吸入弁は、ピストンの頂部に支持され、常時は吸入孔を閉塞するように配置されたリード弁で構成することができる。また、吐出弁は、シリンダと弁ハウジングとの間に介装されるリード弁で構成し、該リード弁を閉弁方向に付勢するように当該リード弁と弁ハウジングとの間に配設される皿ばねを備えたものとすることができる。
上記のエアコンプレッサ装置において、シリンダの軸方向端面と吐出弁との間に介装される第1のスペーサを備えると共に、皿ばねと弁ハウジングとの間に介装される第2のスペーサを備えたものとすれば、弁ハウジングを合成樹脂製とした場合にも、吐出弁及び皿ばねを安定した状態で保持することができる。更に、吐出弁のリフト量を規制する規制部も、弁ハウジング内に一体的に形成することができるので、別部材を必要とすることなく、吐出弁の安定した作動を維持することができる。
本発明の一実施形態に係るエアコンプレッサ装置の正面図である。 本発明の一実施形態に係るエアコンプレッサ装置の側面図である。 本発明の一実施形態に係るエアコンプレッサ装置の平面図である。 図3のA−A線断面図である。 図4のB−B線断面図である。 本発明の一実施形態に供されるポンプ装置及び弁ハウジングの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態に供される吸入弁を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態に供される吐出弁を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るエアコンプレッサ装置が装着されるエアサスペンション装置の全体構成を示すブロック図である。
以下、本発明の望ましい実施形態を図面を参照して説明する。図1乃至図5は本発明の一実施形態に係るエアコンプレッサ装置を示すもので、図9に示す車両のエアサスペンション装置における空気圧供給源に供される。本実施形態のエアコンプレッサ装置の基本構成は、駆動源たる電動モータ1と、この電動モータ1の回転運動をシリンダ21内のピストン22の往復運動に変換して圧縮空気を生成するポンプ装置2と、このポンプ装置2が生成した圧縮空気を乾燥して吐出する筒体のドライヤ3を備えており、鉛直方向に配設される固定部材のボルト(代表してBで表す)によって防振部材(代表してCで表す)を介して車体(図示せず)に支持される。
電動モータ1、ポンプ装置2及びドライヤ3は図1乃至図3に示すように配置されている。即ち、ピストン22(図5に示す)の往復運動軸(図1及び図3に矢印2yで示す)が、電動モータ1の回転軸(図2及び図3に矢印1xで示す)と直交すると共に、電動モータ1の回転軸(1x)を含む面に包含されるように、ポンプ装置2が電動モータ1に連結されている。更に、ピストン22の往復運動軸(2y)及び電動モータ1の回転軸(1x)を含む面に対してドライヤ3の筒体軸(図1及び図2に矢印3zで示す)が直交するように配置されている。而して、余剰空間の少ない略直方体の筐体内に収容された形態となり、ピストン22の往復運動軸(2y)及び電動モータ1の回転軸(1x)を含む面が水平面となるように車体(図示せず)に支持される。尚、図1及び図2において左右方向が水平面であり、図1の左下に回転軸(1x)、往復運動軸(2y)及び筒体軸(3z)の関係を示している。尚、OPは吐出ポート、BPは背圧導入ポート、APは大気吸入ポートを表し、図2に示すように同一面で開口し、図3に示すように同一方向に延出している。
本実施形態のポンプ装置2は、図5及び図6に断面を示すように、金属製のハウジング20に支持されたシリンダ21内に、ピストン22がシールリング21a及び21bを介して摺動自在に支持されている。このピストン22は、電動モータ1の回転運動を往復運動に変換するクランク機構23に連結されている。従って、上記の往復運動軸(2y)はシリンダ21の中心軸に一致する。本実施形態のシリンダ21はシリンダヘッドを有さず、その開口端が弁ハウジング30a(図4を参照して後述する)によって閉塞されている。また、ピストン22の頂部には吸入孔21c,21dが形成されており、これらを閉塞するように、吸入弁25が配置され、ピン26によってピストン22の頂部に固定されている。更に、シリンダ21の開口端と弁ハウジング30aとの間に吐出弁27及び皿ばね28が配設されている。尚、大気吸入ポートAP及び背圧導入ポートBPはハウジング20内(クランク機構23を収容するクランク室内)に連通するように接続されており、導入空気はピストン22のスカート部側(図6の右側)から吸入孔21c,21dに向けて軸方向に供給される。
吸入弁25及び吐出弁27は、夫々図7及び図8に示す平面形状を有し、何れも板状の部材が圧力差によって撓んで開閉するリード弁で構成されている。尚、シリンダ21の軸方向端面と吐出弁27との間に金属製の第1のスペーサS1が介装されると共に、皿ばね28と弁ハウジング30aとの間に金属製の第2のスペーサS2が介装されている。これにより、皿ばね28の荷重が合成樹脂製の弁ハウジング30aに直接加えられることはなく、吐出弁27及び皿ばね28が安定した状態で保持されている。そして、吐出弁27のリフト量を規制する規制部30b及び吐出流路30cが、弁ハウジング30a内に一体的に形成されている。而して、ポンプ装置2においては、電動モータ1の回転運動に応じてピストン22がシリンダ21内を往復運動し、ピストン22の往復運動に応じて大気吸入ポートAP又は背圧導入ポートBPからハウジング20内に導入される空気が、吸入弁25と吐出弁27との間の圧縮室(図5及び図6では最小容積となっている)で圧縮され、吐出流路30cを介して圧縮空気がドライヤ3に供給される。
次に、ドライヤ3は、図4に(図3のA−A線)断面を示すように、軸方向(図4に筒体軸3zを一点鎖線で示す)の両端に導入口31と吐出口32を有する筒状のハウジング30内に、一対のフィルタ(符合省略)の間に乾燥剤(粒体のシリカゲル)33が収容され、コイルばね34によってフィルタ間に挟持された状態で保持されている。尚、導入口31には、上記吐出流路30cの開口部に連通接続される導入流路29aが開口している。而して、導入口31から導入される圧縮空気(上記ポンプ装置2から吐出流路30cを介して吐出される水分を含んだ圧縮空気)は、乾燥剤33を介して乾燥され、吐出口32を介して吐出ポートOPから乾燥空気が吐出され、空気ばね装置(後述するA1乃至A4)に供給される。
本実施形態のハウジング30は合成樹脂によって有底円筒体に形成されているが、前述の弁ハウジング30aが一体的に形成されている。ハウジング30の導入口31は、ポンプ装置2のハウジング20に形成された導入流路29a及び排気流路29bに連通しており、排気流路29bには、常閉の電磁開閉弁で構成された排気弁5が介装されている。また、ハウジング30の吐出口32には、吐出方向の空気の流れを許容し逆方向の流れを阻止する逆止弁4が配置されると共に、これと並列に、絞りを介して常時連通するオリフィス6が設けられている。尚、これら逆止弁4、排気弁5及びオリフィス6については図9を参照して後述する。
上記のエアコンプレッサ装置CMPは、フランジF1及びF2を有し、これらのフランジF1及びF2に形成された水平な取付孔に環状の防振部材Cが装着され、その中央部にボルトBが挿入されて車体(図示せず)に固定される。即ち、防振部材Cを介して電動モータ1、ポンプ装置2及びドライヤ3がボルトBによって車体(図示せず)に支持されるように構成されており、固定部材たるボルトBは、ピストン21の往復運動軸2y及び電動モータの回転軸1xを含む面に対し鉛直方向(矢印3zと同方向)に配設され、その周りに防振部材Cが装着された状態となる。而して、防振部材Cによって電動モータ1の回転方向の力を鉛直方向で受けることになるので、車両に伝達される振動を適切に抑えることができる。
上記の構成になるエアコンプレッサ装置CMPは、図9に示す所謂クローズドタイプのエアサスペンション装置内に空気圧供給源として配設され、図9に一点鎖線で示す枠内に1乃至6、BP、OP及びAPを付した記号は、夫々、前述の電動モータ1、ポンプ装置2、ドライヤ3等に対応している。そして、車両の四つの車輪(右側前輪をFR、左側前輪をFL、右側後輪をRR、左側後輪をRLで示し、図9では各車輪の支持部のみを表す)に夫々、空気室11乃至14を有する空気ばね装置A1乃至A4が配設され、各空気室11乃至14は給排流路P1及びP2を介してエアコンプレッサ装置CMPに連通接続されている。各空気室11乃至14に連通接続される給排流路P2には、夫々各空気室11乃至14への空気の給排を制御する各輪開閉弁61乃至64が介装されている。
更に、各輪開閉弁61乃至64とエアコンプレッサ装置CMPとの間の給排流路P1には、当該流路P1を開閉する給排開閉弁71が介装され、蓄圧タンク50とエアコンプレッサ装置CMPの吐出ポートOPとの間の給排流路P3には、当該流路P3を開閉するタンク開閉弁81が介装されている。また、各輪開閉弁61乃至64と蓄圧タンク50との間の給排流路P4には、当該流路P4を開閉する給排開閉弁72及びタンク開閉弁82が介装され、両開閉弁間が循環流路P5を介してエアコンプレッサ装置CMPの背圧導入ポートBPに接続されている。本実施形態においては、図9に示すように、各輪開閉弁61乃至64、給排開閉弁71、72並びにタンク開閉弁81、82は常閉の電磁開閉弁で構成されている(但し、何れも閉位置ではリリーフ弁を構成)。これらの各輪開閉弁61乃至64、給排開閉弁71、72並びにタンク開閉弁81、82が、後述するように制御装置ECUによって開閉制御されると共に、電動モータ1が駆動制御され、各車輪の空気ばね装置A1乃至A4が制御される。
エアコンプレッサ装置CMPは前述のように構成されており、電動モータ1によってポンプ装置2が駆動されると、ドライヤ3及び逆止弁4を介して、乾燥した圧縮空気が吐出される。また、電動モータ1の非駆動時に排気弁5が開位置とされ、オリフィス6及びドライヤ3を介して空気が排出されると、この空気の排出時にドライヤ3内の乾燥剤33(図4)が再生される。尚、給排流路P2及びP4(又はP3)には圧力センサPS1及びPS2が配設されており、夫々、蓄圧タンク50内の圧力及び給排流路P2内の圧力を検出し、検出圧力信号を制御装置ECUに供給するように構成されている。
上記の構成になるエアサスペンション装置の作動を説明すると、常態では図9に示すように各開閉弁は閉位置にあり、電動モータ1は非作動状態(停止状態)に維持されている。圧力センサPS1の検出圧力が所定圧K1を下回り、蓄圧タンク50内に圧縮空気を供給して蓄圧する必要が生じた場合には、図9に示す状態から、タンク開閉弁81が開位置とされると共に電動モータ1が駆動され、大気吸入ポートAPから吸入された空気がポンプ装置2によって圧縮され、ドライヤ3及び逆止弁4を介して吐出ポートOPから圧縮空気が吐出され、タンク開閉弁81を介して蓄圧タンク50内に圧縮空気が供給される。そして、圧力センサPS1の検出圧力が所定圧K1以上となると、タンク開閉弁81が閉位置とされ、電動モータ1の駆動が停止される。
次に、車高センサHSの検出信号やマニュアルスイッチSWの操作等に応じて、制御装置ECUにて車高増加(上昇)指令が検出されると、圧力センサPS1の検出圧力が所定圧K1以上であれば、給排開閉弁72、タンク開閉弁82及び各輪開閉弁61乃至64が開位置とされ、蓄圧タンク50内の圧縮空気が給排流路P4及びP2を介して空気室11乃至14内に供給され、空気室11乃至14が拡張して車高が増加(上昇)する。そして、目標の車高値に到達すると、給排開閉弁72、タンク開閉弁82及び各輪開閉弁61乃至64が閉位置とされる。この間に、圧力センサPS2の検出圧力が所定圧K2を下回ると、給排開閉弁71が開位置とされると共に電動モータ1が駆動され、所定圧K2以上となるまで吐出ポートOPから給排流路P2に圧縮空気が供給される。
一方、図9に示す状態で、車高減少(降下)指令が検出されると、各輪開閉弁61乃至64、給排開閉弁72及びタンク開閉弁81が開位置とされると共に、電動モータ1が駆動される。これにより、空気室11乃至14内の圧縮空気は給排流路P2及びP5、ポンプ装置2、ドライヤ3、逆止弁4及びタンク開閉弁81を介して蓄圧タンク50内に供給され、空気室11乃至14が縮小して車高が減少(降下)すると共に、蓄圧タンク50内で蓄圧される。そして、目標の車高値に到達すると、電動モータ1が停止されると共に、各輪開閉弁61乃至64、給排開閉弁72及びタンク開閉弁81が閉位置とされる。
上記の車高調整作動等とは無関係に、ドライヤ3内の乾燥剤33を再生させる必要が生じた場合には、タンク開閉弁81及び排気弁5が開位置とされ、オリフィス6及びドライヤ3を介して蓄圧タンク50内の乾燥した空気が排出され、この空気の排出時にドライヤ3内の乾燥剤33が再生される。この再生作動後は、排気弁5は閉位置に戻され、電動モータ1が駆動されると、大気吸入ポートAPから大気が吸入され、ポンプ装置2によって生成された圧縮空気が、吐出ポートOPから開位置のタンク開閉弁81を介して蓄圧タンク50内に供給される。そして、圧力センサPS1の検出圧力が所定圧K1以上となると、タンク開閉弁81が閉位置とされると共に電動モータ1が停止され、蓄圧タンク50は高圧保持状態に戻される。
尚、上記のエアコンプレッサ装置CMPは車両のエアサスペンション装置に限らず、電動モータ、ポンプ装置及びドライヤを備えたエアコンプレッサ装置を必要とする他の装置にも使用可能であり、車両以外にも適用可能である。
CMP エアコンプレッサ装置
A1〜A4 空気ばね装置
OP 吐出ポート
BP 背圧導入ポート
AP 大気吸入ポート
B ボルト(固定部材)
C 防振部材
1 電動モータ
1x 回転軸
2 ポンプ装置
2y 往復運動軸
3 ドライヤ
3z 筒体軸
20 ハウジング
25 吸入弁
27 吐出弁
30 ハウジング
30a 弁ハウジング
30b 規制部
50 蓄圧タンク

Claims (7)

  1. 駆動源たる電動モータと、該電動モータの回転運動をシリンダ内のピストンの往復運動に変換して圧縮空気を生成するポンプ装置と、該ポンプ装置が生成した圧縮空気を乾燥して吐出する筒体のドライヤを備え、車体に支持されるエアコンプレッサ装置において、前記ピストンの往復運動軸が、前記電動モータの回転軸と直交すると共に、前記電動モータの回転軸を含む面に包含されるように、前記ポンプ装置が前記電動モータに連結され、前記ピストンの往復運動軸及び前記電動モータの回転軸を含む面に対して前記ドライヤの筒体軸が直交するように配置され、前記ピストンの往復運動軸及び前記電動モータの回転軸を含む面が水平面となるように前記車体に支持されることを特徴とするエアコンプレッサ装置。
  2. 前記ピストンの往復運動軸及び前記電動モータの回転軸を含む面に対し鉛直方向に配設される固定部材と、該固定部材回りに装着される防振部材とを備え、該防振部材を介して前記電動モータ、前記ポンプ装置及び前記ドライヤが前記固定部材によって前記車体に支持されることを特徴とする請求項1記載のエアコンプレッサ装置。
  3. 前記ポンプ装置に装着される少なくとも吸入弁及び吐出弁を収容する弁ハウジングと、前記ドライヤを構成する筒体のハウジングとが一体的に形成されて、前記ポンプ装置に接合されることを特徴とする請求項1又は2記載のエアコンプレッサ装置。
  4. 前記ピストンは、頂部に吸入孔が形成されており、前記吸入弁は、前記ピストンの頂部に支持され、常時は前記吸入孔を閉塞するように配置されたリード弁であることを特徴とする請求項3記載のエアコンプレッサ装置。
  5. 前記吐出弁は、前記シリンダと前記弁ハウジングとの間に介装されるリード弁であって、該リード弁を閉弁方向に付勢するように当該リード弁と前記弁ハウジングとの間に配設される皿ばねを備えたことを特徴とする請求項3又は4記載のエアコンプレッサ装置。
  6. 前記シリンダの軸方向端面と前記吐出弁との間に介装される第1のスペーサを備えると共に、前記皿ばねと前記弁ハウジングとの間に介装される第2のスペーサを備えたことを特徴とする請求項5記載のエアコンプレッサ装置。
  7. 前記吐出弁のリフト量を規制する規制部が、前記弁ハウジング内に一体的に形成されていることを特徴とする請求項5又は6記載のエアコンプレッサ装置。
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