JP2015098524A - シリコーン変性エポキシ樹脂およびその組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は優れたポットライフを有し、さらには高い透明性、適度なTgを与えるエポキシ樹脂およびその組成物およびその硬化物を提供することを目的とする。
【解決手段】
下記式(1)で表わされるシリコーン変性エポキシ樹脂(A)
(式(1)中R1、R2、R3、R4、R5、R6は同一か、または異なる炭素数1〜6の炭化水素基であってR1〜R6の内少なくとも一つは1−アルキル−1,2−エポキシシクロヘキシル基を有する基であり、かつ、a/(a+b+c+d)=0.0〜1.0、b/(a+b+c+d)=0.0〜1.0、c/(a+b+c+d)=0.0〜1.0、d/(a+b+c+d)=0〜0.5を示す。)
【選択図】なし
Description
LEDを点灯させるための通電や光取り出し効率の向上のためにリードフレームとして導電率や光反射率の高い銀メッキが広く用いられている。銀メッキ部分は封止材に覆われているが、シリコーン樹脂封止材のガス透過性が高いために空気中に存在する硫化水素等の硫黄系ガスが透過し、銀メッキと結合(銀の硫化)によりリードフレーム表面が黒く変色、光反射率が低下し、結果としてLED輝度低下を招いてしまう事が近年問題視されている。
そこで、硫化耐性の改善として硫黄系ガスの透過性を下げるため、ジメチルシリコーン樹脂にフェニル基を導入し、硫化耐性を改善させたフェニルシリコーン樹脂封止材が用いられるようになってきている(特許文献2を参照)。
一方、最近になって液晶ディスプレイの薄型化などのために、LEDパッケージの薄型化も進んでいる。LEDパッケージの薄型化のためにその樹脂封止部も薄くなり、フェニルシリコーン樹脂封止材でも満足できる耐硫化性を得られなくなってきている。
そこで、シリコーン骨格にエポキシシクロヘキサン基を導入した変性エポキシ樹脂の使用したエポキシ樹脂組成物により耐硫化性能の向上をしているが、該エポキシ樹脂組成物は室温(25℃)保管時の粘度上昇(ポットライフ)が大きく、作業性に劣るという問題を抱えている。
すなわち本発明は、下記(1)〜(13)に関する。
(1)下記式(1)で表されるシリコーン変性エポキシ樹脂。
(式(1)中R1、R2、R3、R4、R5、R6は同一か、または異なる炭素数1〜6の炭化水素基であってR1〜R6の内少なくとも一つは下記式(2)で表されるエポキシ基であり、かつ、a/(a+b+c+d)=0.0〜1.0、b/(a+b+c+d)=0.0〜1.0、c/(a+b+c+d)=0.0〜1.0、d/(a+b+c+d)=0〜0.5を示す。)
(2)式(1)で表されるシリコーン変性エポキシ樹脂が、下記式(3)で表される環状シリコーン化合物である(1)に記載のシリコーン変性エポキシ樹脂。
(3)式(1)で表されるシリコーン変性エポキシ樹脂が、下記式(4)で表される直鎖状シリコーン化合物である(1)に記載のシリコーン変性エポキシ樹脂。
(4)式(2)で表されるエポキシ基が、下記式(5)で表されるリモネンモノオキシド由来のエポキシ基である、(1)〜(3)のいずれか一項に記載のシリコーン変性エポキシ樹脂。
(5)(1)〜(4)のいずれか一項に記載のシリコーン変性エポキシ樹脂(A)と、エポキシ樹脂硬化剤(B)を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
(6)(1)〜(4)のいずれか一項に記載のシリコーン変性エポキシ樹脂(A)と、エポキシ樹脂硬化促進剤(C)を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
(7)エポキシ樹脂硬化剤(B)が、多価カルボン酸樹脂である、(5)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(8)多価カルボン酸樹脂が、少なくとも次の(a)(b)を反応させることによって得られる付加重合体、多価カルボン酸樹脂である、(7)に記載のエポキシ樹脂組成物
(a);分子内に2つ以上の水酸基を含有する多価アルコール化合物
(b);分子内に1つ以上の酸無水物基を含有する化合物
(9)エポキシ樹脂硬化剤(B)が、下記式(6)で表される多価カルボン酸である、(5)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(10)式(6)で表されるエポキシ樹脂硬化剤(B)が、下記式(7)〜(10)で表される化合物を、一種以上を含有する(9)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(12)(5)〜(10)のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物からなる、光半導体封止用樹脂組成物。
(13)(12)に記載の光半導体封止用樹脂組成物で光半導体素子を封止した光半導体装置。
a/(a+b+c+d)=0.0〜1.0、b/(a+b+c+d)=0.0〜1.0、c/(a+b+c+d)=0.0〜1.0、d/(a+b+c+d)=0〜0.5を示す。
これはシリコーン変性エポキシ樹脂(A)中、全てa構造、b構造又はc構造であってもよく、d構造は0.5以下である必要があることを示す。d構造が0.5よりも多いとシリコーン変性エポキシ樹脂(A)の粘度が上がりすぎるために作業性に劣る傾向がある。
R9の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基が挙げられるが、得られるエポキシ樹脂組成物のポットライフと硬化性の観点からメチル基が好ましい。
mは硬化物の耐熱透明性と、市場における原料の入手容易性から1が好ましい。
nは化合物の製造容易性から2が好ましい。
rは硬化物の耐熱透明性、市場における原料の入手容易性から0が好ましい。尚、上記式(11)においてrが0の時はR7の側鎖が存在する炭素原子から直接2重結合が伸びていることを表す。
溶液として用いる場合、触媒を0.05〜50重量%に調整して反応液に添加する。
触媒の添加量は、白金量として0.1〜1000ppmの範囲で添加する。得られるシリコーン変性エポキシ樹脂の透明性、その硬化物の透明性の観点から、1〜100ppmが好ましく、2〜10ppmが特に好ましい。添加量が0.1ppmを下回ると付加反応が遅くなる懸念があり、1000ppmより大きいとシリコーン変性エポキシ樹脂の着色がひどくなる懸念がある。
用いうる他のエポキシ樹脂としては、フェノール化合物のグリシジルエーテル化物であるエポキシ樹脂、各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物であるエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂、エポキシ基を持つ重合性不飽和化合物とそれ以外の他の重合性不飽和化合物との共重合体、エポキシ基をもつケイ素化合物とそれ以外のケイ素化合物との縮合物等が挙げられる。
前記脂肪族系エポキシ樹脂としては、例えば1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ペンタエリスリトール等の多価アルコールのグリシジルエーテル類が挙げられる。
複素環式エポキシ樹脂としては、例えばイソシアヌル環、ヒダントイン環等の複素環を有する複素環式エポキシ樹脂が挙げられる。
前記グリシジルエステル系エポキシ樹脂としては、例えばヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等のカルボン酸エステル類からなるエポキシ樹脂が挙げられる。
グリシジルアミン系エポキシ樹脂としては、例えばアニリン、トルイジン等のアミン類をグリシジル化したエポキシ樹脂が挙げられる。
前記ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂としては、例えばブロム化ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールF、ブロム化ビスフェノールS、ブロム化フェノールノボラック、ブロム化クレゾールノボラック、クロル化ビスフェノールS、クロル化ビスフェノールA等のハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂が挙げられる。
多価カルボン酸樹脂は少なくとも2つ以上のカルボキシル基を有し、脂肪族炭化水素基またはシロキサン骨格を主骨格とすることを特徴とする化合物である。本発明においては多価カルボン酸樹脂とは単一の構造を有する多価カルボン酸化合物だけでなく、置換基の位置が異なる、あるいは置換基の異なる複数の化合物の混合体、すなわち多価カルボン酸組成物も含包し、本発明においてはそれらをまとめて多価カルボン酸樹脂と称す。
(a);分子内に2つ以上の水酸基を含有する多価アルコール化合物としては、分子内に2つ以上のアルコール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されないがエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジエチルペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1.3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジメタノール、ノルボルネンジオール、2,2’-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン等のジオール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオール等のトリオール類、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン等のテトラオール類、ジペンタエリスリトールなどのヘキサオール等、末端アルコールポリエステル、末端アルコールポリカーボネート、末端アルコールポリエーテル、シロキサン構造を有する多価アルコール等が挙げられる。
特に好ましいアルコール類としては炭素数が5以上のアルコールであり、特に1,6-ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジエチルペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジメタノール、ノルボルネンジオール、2,2’-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン等の化合物が挙げられ、中でも2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2,4−ジエチルペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ノルボルネンジオール、2,2’-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン等の化合物等の分岐鎖状構造や環状構造を有するアルコール類がより好ましい。高い耐硫化性を付与する観点から、2,4−ジエチルペンタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、2,2’-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン等の化合物が特に好ましい。中でも、特に分岐鎖状構造においては、分岐鎖を2つ以上有することが好ましく、特に分岐鎖が異なる炭素原子から伸びていることが好ましい。ここで、当該分岐鎖状構造や環状構造を有するアルコール類は炭素数が5〜25であることが好ましく、5〜20であることが特に好ましい。
シロキサン構造を有する多価アルコールは特に限定されないが、例えば下記式で表されるシリコーンオイルを使用することができる。
得られる多価カルボン酸樹脂を液状で使用し、高い耐硫化性を付与するため、前述したシロキサン構造を有する多価アルコールと、炭素数が5〜25の分岐鎖状構造や環状構造を有するアルコール類を混合して用いることが好ましい。
シロキサン構造を有する多価アルコールと炭素数が5〜25の分岐鎖状構造や環状構造を有するアルコール類を混合して用いる場合、その使用量は全アルコール化合物中(シロキサン構造を有する多価アルコール)/(炭素数が5〜25の分岐鎖状構造や環状構造を有するアルコール類)は1〜20が好ましく、硬化物の耐熱透明性、多価カルボン酸樹脂の適度な粘度の観点から5〜15が好ましく、6〜10が特に好ましい。
付加反応の条件としては特に指定はないが、具体的な反応条件の1つとしては酸無水物、多価アルコールを無触媒、無溶剤の条件下、40〜150℃で反応させ加熱し、反応終了後、そのまま取り出す。という手法である。ただし、本反応条件に限定されない。
で表される化合物が好ましい。
W1/(W1+W2)=0.05〜0.70
ただし、W1は多価カルボン酸樹脂の配合重量部、W2は酸無水物の配合重量部を示す。W1/(W1+W2)の範囲として、より好ましくは、0.05〜0.60、さらに好ましくは0.10〜0.55、特に好ましくは0.15〜0.4である。0.05を下回ると、硬化時に酸無水物の揮発が多くなる傾向がつよく、好ましくない。0.70を越えると高い粘度となり、取り扱いが難しくなる。酸無水物を含有させない(少量残存する場合は除く)場合、その形状は固形もしくは固形に近い状態、もしくは結晶となるため、問題はない。
多価カルボン酸樹脂と酸無水物を併用する場合、多価カルボン酸樹脂の製造時に過剰の酸無水物の中で製造し、多価カルボン酸樹脂と酸無水物の混合物を作るという手法も操作の簡便性の面から好ましい。
エポキシ樹脂硬化促進剤(C)としては本発明のシリコーン変性エポキシ樹脂(A)(および併用する場合のエポキシ樹脂)とエポキシ樹脂硬化剤(B)の硬化反応を促進する能力のあるものは何れも使用可能であるが、使用できる硬化促進剤(C)の例としては、アンモニウム塩系硬化促進剤、ホスホニウム塩系硬化促進剤、金属石鹸系硬化促進剤、イミダゾ−ル系硬化促進剤、アミン系硬化促進剤、ホスフィン系硬化促進剤、ホスファイト系硬化促進剤、ルイス酸系硬化促進剤等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物においてエポキシ樹脂硬化促進剤(C)の配合比率は、エポキシ樹脂組成物100重量部に対して0.001〜15重量部の硬化促進剤を使用することが好ましい。
金属石鹸系硬化促進剤としては、例えばオクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸マンガン、オクチル酸カルシウム、オクチル酸ナトリウム、オクチル酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、12−ヒドロキシリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸アルミニウム、12−ヒドロキシステアリン酸バリウム、12−ヒドロキシステアリン酸リチウム、12−ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、モンタン酸亜鉛、モンタン酸マグネシウム、モンタン酸アルミニウム、モンタン酸リチウム、モンタン酸ナトリウム、ベヘン酸カルシウム、ベヘン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ベヘン酸リチウム、ベヘン酸ナトリウム、ベヘン酸銀、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸バリウム、ラウリン酸リチウム、ウンデシレン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、リシノール酸バリウム、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛等が挙げられる。これら触媒は1種又は2種以上を混合して用いても良い。
透明性、耐硫化性に優れる硬化物を得るために、特にステアリン酸亜鉛、モンタン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛等の炭素数10〜30のカルボン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛等の水酸基を有する炭素数10〜30のモノカルボン酸化合物からなる亜鉛塩が好ましく使用できる。これらの中でも特に、ポットライフ、耐硫化性に優れる観点から、ステアリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛等の炭素数10〜20のモノカルボン酸化合物からなる亜鉛塩、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛等の水酸基を有する炭素数15〜20のモノカルボン酸化合物からなる亜鉛塩が好ましく使用でき、さらに好ましくはステアリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛が使用でき、特に好ましくはステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛が使用できる。
オレンジ、アクリジン イエロー、ホスフィンR、ベンゾフラビン、セトフラビンT、ペリレン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等を挙げることができる。光増感剤の使用量は、エポキシ樹脂成分100重量部に対して、0.01〜30重量部であり、好ましくは0.1〜10重量部である。
使用できるカップリング剤としては、例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤;イソプロピル(N−エチルアミノエチルアミノ)チタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、チタニウムジ(ジオクチルピロフォスフェート)オキシアセテート、テトライソプロピルジ(ジオクチルフォスファイト)チタネート、ネオアルコキシトリ(p−N−(β−アミノエチル)アミノフェニル)チタネート等のチタン系カップリング剤;Zr−アセチルアセトネート、Zr−メタクリレート、Zr−プロピオネート、ネオアルコキシジルコネート、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデカノイル)ベンゼンスルフォニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノエチル)ジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノフェニル)ジルコネート、アンモニウムジルコニウムカーボネート、Al−アセチルアセトネート、Al−メタクリレート、Al−プロピオネート等のジルコニウム、或いはアルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。
これらカップリング剤は1種又は2種以上を混合して用いても良い。
カップリング剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物において通常0.05〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部が必要に応じて含有される。
前記アミン化合物としては、例えば、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、テトラキス(2,2,6,6−トトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート、2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル−メタアクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル,1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、N,N’,N″,N″′−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリルオキシカルボニル)エチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5・1・11・2〕ヘネイコサン−21−オン、β−アラニン,N,−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−ドデシルエステル/テトラデシルエステル、N−アセチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5,1,11,2〕ヘネイコサン−21−オン、2,2,4,4−テトラメチル−21−オキサ−3,20−ジアザジシクロ−〔5,1,11,2〕−ヘネイコサン−20−プロパン酸ドデシルエステル/テトラデシルエステル、プロパンジオイックアシッド,〔(4−メトキシフェニル)−メチレン〕−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールの高級脂肪酸エステル、1,3−ベンゼンジカルボキシアミド,N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)等のヒンダートアミン系、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系化合物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコールの反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール等のベンゾトリアゾール系化合物、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール等のトリアジン系化合物等が挙げられるが、特に好ましくは、ヒンダートアミン系化合物である。
市販されているアミン系化合物としては特に限定されず、例えば、チバスペシャリティケミカルズ製として、TINUVIN765、TINUVIN770DF、TINUVIN144、TINUVIN123、TINUVIN622LD、TINUVIN152、CHIMASSORB944、ADEKA製として、LA−52、LA−57、LA−62、LA−63P、LA−77Y、LA−81、LA−82、LA−87などが挙げられる。
GPなどが挙げられる。
注入方法としては、ディスペンサー等が挙げられる。
加熱は、熱風循環式、赤外線、高周波等の方法が使用できる。加熱条件は例えば80〜230℃で1分〜24時間程度が好ましい。加熱硬化の際に発生する内部応力を低減する目的で、例えば80〜120℃、30分〜5時間予備硬化させた後に、120〜180℃、30分〜10時間の条件で後硬化させることができる。
○GPC:GPCは下記条件にて測定した。
GPCの各種条件
メーカー:ウォーターズ
カラム:SHODEX GPC LF−G(ガードカラム)、KF−603、KF−602.5、KF−602、KF−601(2本)
流速:0.4ml/min.
カラム温度:40℃
使用溶剤:THF(テトラヒドロフラン)
検出器:RI(示差屈折検出器)
○エポキシ当量:JIS K−7236に記載の方法で測定した。
○粘度:東機産業株式会社製E型粘度計(TV−20)を用い、25℃で測定した。
ガラス製200ml四つ口フラスコに、(R)−リモネンオキシド14.6部、1%ヘキサクロロ白金酸・6水和物のテトラヒドロフラン溶液0.03部を仕込み、ジムロートコンデンサ、撹拌装置、温度計を設置し、オイルバスにフラスコを浸した。オイルバスを加熱し、内温を80℃に保ち、そこに1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン4.4部を1時間かけて滴下し、そのまま1時間反応させた。
得られた反応液に窒素ガスを吹き込みながら、110℃で減圧濃縮し、テトラヒドロフランと過剰の(R)−リモネンオキシドを除去することで、分子内に4つのアルキルエポキシ基を有する環状シロキサン化合物(A−1)36部を得た。得られた化合物のエポキシ当量は291g/eq、粘度は30000mPa・s、外観は無色透明液体であった。
ガラス製200ml四つ口フラスコに、4−ビニル−1,2−エポキシシクロヘキサン33部、1%ヘキサクロロ白金酸・6水和物のテトラヒドロフラン溶液0.03部を仕込み、ジムロートコンデンサ、撹拌装置、温度計を設置し、オイルバスにフラスコを浸した。オイルバスを加熱し、内温を80℃に保ち、そこに1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン12部を1時間かけて滴下し、そのまま1時間反応させた。
得られた反応液に窒素ガスを吹き込みながら、110℃で減圧濃縮し、テトラヒドロフランと過剰の4−ビニル−1,2−エポキシシクロヘキサンを除去することで、分子内に4つのエポキシ基を有する環状シロキサン化合物(EP−1)36部を得た。得られた化合物のエポキシ当量は190g/eq、粘度は2800mPa・s、外観は無色透明液体であった。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらトリシクロデカンジメタノール15部、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物(新日本理化(株)製、リカシッドMH)70部、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸-1,2-無水物(三菱ガス化学製
H−TMAn)15部を加え、40℃で3時間反応後、70℃で1時間加熱撹拌を行った。GPCによりトリシクロデカンジメタノールの1面積%以下を確認した。多価カルボン酸樹脂を含有するエポキシ樹脂硬化剤(B−1)が100部得られた。得られたエポキシ樹脂硬化剤は無色の液状樹脂であり、GPCによる純度は多価カルボン酸組成物(下記式P)を37面積%、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸-1,2-無水物が11面積%、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物が52面積%であった。また、官能基当量は171g/eq.であった。
実施例2、比較例1で得られたエポキシ樹脂組成物の配合比とその粘度、8時間後粘度(ポットライフ)、硬化物の硬さ、Tg、透過率の結果を表1に示す。表1における試験は以下のように行った。
(1) 粘度
東機産業株式会社製E型粘度計(TV−20)を用い、25℃で測定した。
(2) 8時間後粘度(ポットライフ)
配合後25℃で8時間放置した前後の粘度を、東機産業株式会社製E型粘度計(TV−20)を用い、25℃で測定し、その粘度増加率を算出した。
(3) Tg(ガラス転移温度)
実施例2、比較例1で得られたエポキシ樹脂組成物を真空脱泡5分間実施後、30mm×20mm×高さ0.8mmになるように耐熱テープでダムを作成したガラス基板上に静かに注型した。その注型物を、120℃×1時間の予備硬化の後150℃×3時間で硬化させ、厚さ0.8mmの透過率用試験片を得た。
得られた硬化物を幅5mm長さ25mmに成形し、下記条件にてDMA(Dynamic Mechanical Analysis)を測定し、Tg(ガラス転移温度)を読み取った。
<DMA測定条件>
メーカー:セイコーインスツル株式会社
機種:粘弾性スペクトロメータ EXSTAR DMS6100
測定温度:−50℃〜150℃
昇温速度:2℃/min
周波数:10Hz
測定モード:引張振動
DMA法により測定したガラス転移温度(Tg):
DMAを測定した際の、貯蔵弾性率(E´)と損失弾性率(E´´)の商で表される損失係数(tanδ=E´´/E´)の極大点の温度を読み取った。
(4) 硬化物透過率
実施例2、比較例1で得られたエポキシ樹脂組成物を真空脱泡5分間実施後、30mm×20mm×高さ0.8mmになるように耐熱テープでダムを作成したガラス基板上に静かに注型した。その注型物を、120℃×1時間の予備硬化の後150℃×3時間で硬化させ、厚さ0.8mmの透過率用試験片を得た。得られた試験片を下記条件にて400nmの光線透過率を測定した。
<分光光計測定条件>
メーカー:株式会社日立ハイテクノロジーズ
機種:U−3300
スリット幅:2.0nm
スキャン速度:120nm/分
Claims (13)
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のシリコーン変性エポキシ樹脂(A)と、エポキシ樹脂硬化剤(B)を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のシリコーン変性エポキシ樹脂(A)と、エポキシ樹脂硬化促進剤(C)を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
- エポキシ樹脂硬化剤(B)が、多価カルボン酸樹脂である、請求項5に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 多価カルボン酸樹脂が、少なくとも次の(a)(b)を反応させることによって得られる付加重合体、多価カルボン酸樹脂である、請求項7に記載のエポキシ樹脂組成物
(a);分子内に2つ以上の水酸基を含有する多価アルコール化合物
(b);分子内に1つ以上の酸無水物基を含有する化合物 - 請求項5〜10のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
- 請求項5〜10のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物からなる、光半導体封止用樹脂組成物。
- 請求項12に記載の光半導体封止用樹脂組成物で光半導体素子を封止した光半導体装置。
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