JP2015098123A - 透明積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】光学特性に優れるとともに、ペン入力デバイスにおいて、紙に対する鉛筆のような書き味で入力できる透明フィルムを提供する。
【解決手段】基材層の一方の面に粘着剤及び平均粒径30〜280μmの微粒子を含む粘着層を積層し、この粘着層の上に透明樹脂を含むカバー層を積層し、このカバー層の上にさらにハードコート層を積層する。前記粘着剤の弾性率を10〜3000Paに調整し、前記微粒子の弾性率を前記粘着剤の弾性率よりも大きく調整する。前記粘着剤と前記微粒子との重量割合は、前者/後者=90/10〜50/50であってもよい。前記粘着層の平均厚みは、微粒子の平均粒径に対して0.9〜1.1倍であってもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、タッチパネルなどのペン入力デバイスに利用され、表面のペン入力による書き味(触感)が改善された透明積層フィルムに関する。
マンマシンインターフェースとしての電子ディスプレイの進歩に伴い、対話型の入力システムが普及し、なかでもタッチパネル(座標入力装置)をディスプレイと一体化した装置がATM(現金自動受払機)、商品管理、アウトワーク(外交、セールス)、案内表示、娯楽機器などで広く使用されている。液晶ディスプレイなどの軽量・薄型ディスプレイでは、キーボードレスにでき、その特長が生きることから、モバイル機器にもタッチパネルが使用されるケースが増えている。タッチパネルは、指やペンなどの入力手段によって所定位置を押圧することにより、コンピュータなどに所定の情報等を入力する装置であり、位置検出の方法により、光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式などに分類できる。これらの方式のうち、静電容量方式は、静電容量の変化を利用し、位置の検出を行う方式であるが、近年、機能性に優れる点から、ITOグリッド方式を採用する投影型静電容量方式タッチパネルが、スマートフォン、携帯電話、電子ペーパー、タブレット型パーソナルコンピュータ(PC)、ペンタブレット、遊戯機器などのモバイル機器で採用されて脚光を浴びている。なかでも、近年、入力手段としてペンを利用したペン入力型タッチパネルも普及しており、スマートフォン、電子ペーパー、タブレット型PC、ペンタブレット、遊戯機器、PCなどにおいて利用が増加している。タッチパネルのディスプレイの表面には、用途に応じて、ハードコートフィルム、アンチニュートンリングフィルム、軟質フィルムなどが利用されている。
さらに、近年では、コンピュータ用のポインティングデバイスとしてペン入力を利用するペンタブレットも普及しており、前記タッチパネルも含め、ペン入力デバイスと称されている。また、表示パネルの画素数がフルハイビジョンテレビの4倍ある高解像度のテレビ(4Kテレビ)のディスプレイにタッチパネルを搭載したテレビや、建築分野や医療分野で利用される高解像度のペン入力デバイスも開発されており、これらのデバイスでは、高度な透明性も要求される。
しかし、ペン入力デバイスが様々な用途に普及するにつれて、ペン入力における書き味についても高度な機能が要求されており、例えば、紙に鉛筆で書くような書き味が要求されているが、軟質フィルムでは、抵抗感が大きすぎて、鉛筆のような書き味にはほど遠かった。
一方、ハードコートフィルムやアンチニュートンリングフィルムなどのフィルムにおいて、表面に凹凸構造を形成する方法で、指でのタッチ感(触感)を向上させるフィルムも提案されている。特開2010−153298号公報(特許文献1)には、ポリエステルフィルムからなる基材の片方の面にハードコート層が積層され、他方の面に金属酸化物からなる透明導電層が積層された積層フィルムであって、ハードコート層の領域表面平均粗さSaが0.08〜0.30μm、KES表面摩擦特性値の平均摩擦係数MIUが0.13〜0.17、摩擦係数の変動MMDが0.006〜0.015であるタッチパネル用積層フィルムが開示されている。この文献には、前記表面平均粗さ及び摩擦係数を調整してタッチパネルの触感を改良するためには、ハードコート層表面に突起を付与することが重要であると記載されている。また、実施例では、平均粒径2.5μmの多孔質シリカ微粒子を含むアクリルハードコート液を厚み5μmで塗布し、乾燥後に硬化している。
しかし、この文献には、ペン入力デバイスの書き味については記載されていない。なお、この積層フィルムをペン入力デバイスに適用しても、ギラツキの発生など、光学特性は充分でなく、特に、近年の高精細表示装置における画質を維持するのは困難である。このフィルムの光学特性が低い原因としては、デバイスの最表層にこのフィルムを配設すると、表面に凹凸が形成されていることにより、空気との界面において光が乱反射し、外部ヘイズが発生するためであると推定できる。しかし、従来技術では、書き味を向上させるためには、表面に凹凸形状を形成して調整するのが技術常識であり、高度な光学特性と書き味の向上とはトレードオフの関係にあった。
また、触感についても、特許文献1のフィルムでは、指での触感はある程度改良されるものの、ペン入力に利用した場合、タッチペンが滑りすぎる。特に、ペン入力の書き始めと途中(書いている最中)とで書き味が一定でなく、鉛筆のような書き味にはほど遠かった。さらに、微粒子の脱落により、傷が発生し、書き味も低下する。
特開2010−153298号公報(請求項1、段落[0004][0014]、実施例)
従って、本発明の目的は、光学特性に優れるとともに、ペン入力デバイスにおいて、紙に対する鉛筆のような書き味で入力できる透明積層フィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、ギラツキの発生を抑制でき、高精細表示装置でも鮮明な画質を視認できる透明積層フィルムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、長期間に亘り、優れた光学特性及び書き味を維持できる透明積層フィルムを提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討の結果、基材層の一方の面に積層され、かつ粘着剤及び微粒子を含む特定の粘着層を、透明樹脂で形成されたカバー層で被覆し、さらにカバー層をハードコート処理することにより、光学特性に優れるとともに、ペン入力デバイスにおいて、紙に対する鉛筆のような書き味で入力できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の透明積層フィルムは、基材層と、この基材層の一方の面に積層され、かつ粘着剤及び平均粒径30〜280μmの微粒子を含む粘着層と、この粘着層の上に積層され、かつ透明樹脂を含むカバー層と、このカバー層の上に積層されたハードコート層とを含む透明積層フィルムであって、前記粘着剤が10〜3000Paの弾性率を有し、かつ前記微粒子の弾性率が前記粘着剤の弾性率よりも大きい。前記粘着剤と前記微粒子との重量割合は、前者/後者=90/10〜50/50程度であってもよい。前記粘着層の平均厚みは、微粒子の平均粒径に対して0.9〜1.1倍程度である。前記カバー層の平均厚みは9〜100μm程度である。前記ハードコート層の平均厚みは1〜10μm程度である。前記微粒子の粒径のCV値は35%以下であってもよい。前記ハードコート層表面の算術平均粗さRaは0.1μm以下であってもよい。本発明の透明積層フィルムは、ヘイズが5%以下であり、全光線透過率が85%以上であり、かつ0.5mm幅の光学櫛を用いた写像性測定器で測定した透過像鮮明度が80%以上であってもよい。
本発明では、基材層の一方の面に積層され、かつ粘着剤及び微粒子を含む特定の粘着層が、透明樹脂で形成されたカバー層で被覆され、さらにカバー層がハードコート処理されているため、ペン入力デバイスにおいて、紙に対する鉛筆のような書き味でペンを用いて情報を入力できる。詳しくは、ペン入力の書き始め及び途中で書き味(動作距離に対する摩擦係数のプロファイル)を一定に調整できるため、微妙なペン入力が可能となり、高度な機能を有するペン入力デバイスにも対応できる。また、表面は平滑でヘイズの発生が抑制されているため、ギラツキの発生を抑制でき、高精細表示装置でも鮮明な画質を視認できる。さらに、微粒子が内部の粘着層に充填され、カバー層とハードコート層とで被覆されているため、微粒子の脱落を抑制でき、長期間に亘り、優れた光学特性及び書き味を維持できる。
図1は、実施例1で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図2は、実施例2で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図3は、実施例3で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図4は、実施例4で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図5は、実施例5で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図6は、実施例6で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図7は、実施例7で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図8は、実施例8で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図9は、実施例9で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図10は、比較例1で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図11は、比較例2で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図12は、比較例3で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図13は、比較例4で得られた透明積層フィルムの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図14は、紙に6B鉛筆を摺動させたときの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。 図15は、紙にHB鉛筆を摺動させたときの動作距離に対する摩擦係数のグラフである。
本発明の透明積層フィルムは、基材層と、この基材層の一方の面に積層され、かつ粘着剤及び平均粒径30〜280μmの微粒子を含む粘着層と、この粘着層の上に積層され、かつ透明樹脂を含むカバー層と、このカバー層の上に積層されたハードコート層とを含む。本発明では、特定の弾性率を有し、かつ両面が他の層で積層された粘着層に微粒子が充填されているため、表面が平滑であるにも拘わらず、ペンでの押圧により、表面が変形して適度に引っ掛かるためか、光学特性を損なうことなく、書き味を向上できる。
[基材層]
基材層は、透明材料で形成されていればよく、用途に応じて選択でき、ガラスなどの無機材料であってもよいが、強度や成形性などの点から、有機材料が汎用される。有機材料としては、硬化性樹脂であってもよいが、成形性などの点から、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアセタール、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、フッ素樹脂、セルロース誘導体などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。熱可塑性樹脂を透明樹脂で形成すると、タッチパネルのディスプレイなど、透明性が要求されるペン入力デバイスで使用できる。
これらの熱可塑性樹脂のうち、環状ポリオレフィン、ポリエステル、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、ビスフェノールA型ポリカーボネート、セルロースエステルなどが好ましく、セルロースエステル、ポリエステルが特に好ましい。
セルロースエステルとしては、セルローストリアセテート(TAC)などのセルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロースアセテートC3−4アシレートなどが挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリアルキレンアリレートなどが挙げられる。
これらのうち、耐熱性や透明性などのバランスに優れる点から、PETやPENなどのポリC2−4アルキレンアリレートが好ましい。さらに、有機材料で形成された基材層は、二軸延伸したフィルムであってもよい。
基材層は、有機材料で形成されている場合、必要に応じて、粘着層の項で例示された慣用の添加剤を、単独で又は二種以上組み合わせて含んでいてもよい。添加剤の割合は、例えば、基材層全体に対して0.01〜10重量%(特に0.1〜5重量%)程度である。なお、基材層は、粒状充填剤を含んでいてもよいが、内部ヘイズを抑制できる点からも、粒状充填剤(微粒子)を含まないのが好ましく、光の波長よりも大きなサイズの他の添加剤も含まないのが好ましい。
基材層の平均厚みは、特に限定されず、取り扱い性などの点から、10μm以上であってもよく、例えば、12〜500μm、好ましくは20〜300μm、さらに好ましくは30〜200μm程度である。
[粘着層]
粘着層は、粘着剤及び微粒子を含み、かつ特定の弾性率を有するとともに、微粒子の弾性率は、粘着剤の弾性率よりも大きい。
(粘着剤)
粘着剤の弾性率は、JIS K7244に準拠した方法において、10〜3000Pa(特に30〜2500Pa)であり、好ましくは50〜2000Pa(例えば、100〜1500Pa)、さらに好ましくは300〜1300Pa(特に500〜1000Pa)程度である。弾性率が大きすぎると、ペンで押圧しても変形が小さくなり、書き味が低下する。一方、弾性率が小さすぎると、粘着力の低下により、微粒子を固定する力が小さくなり、書き味が低下する。なお、粘着剤の弾性率は、JIS K7244に準拠した方法でずり弾性率を測定し、測定したずり弾性率に基づいて引張弾性率を算出でき、詳細には、後述の実施例に記載の方法で測定できる。
粘着剤は、このような弾性率を有し、かつ透明であれば、特に限定されず、慣用の透明な粘着剤であってもよい。慣用の粘着剤としては、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、オレフィン系粘着剤(変性オレフィン系粘着剤など)、シリコーン系粘着剤などが例示できる。
ゴム系粘着剤としては、例えば、ゴム成分(天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマーなど)と、粘着付与剤(テルペン樹脂、ロジン系樹脂、石油樹脂、変性オレフィン系樹脂など)との組み合わせなどが挙げられる。
アクリル系粘着剤としては、例えば、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどのアクリル酸C2−10アルキルエステルを主成分とするアクリル系共重合体で構成された粘着剤を使用できる。アクリル系共重合体の共重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル系単量体[例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなど]、重合性ニトリル化合物[例えば、(メタ)アクリロニトリルなど]、不飽和ジカルボン酸又はその誘導体(例えば、無水マレイン酸、イタコン酸など)、ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど)、芳香族ビニル類(例えば、スチレンなど)などが挙げられる。
オレフィン系粘着剤としては、例えば、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−エチル(メタ)アクリレート−(無水)マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物などが挙げられる。
シリコーン系粘着剤としては、例えば、シリコーンゴム成分[一官能のRSiO1/2(式中、Rは、メチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基などを示す。以下、同じ)と四官能のSiOからなるMQレジンなど]及びシリコーンレジン成分(二官能のRSiO単独、又は二官能のRSiOと一官能のRSiO1/2とを組み合わせたオイル状又はガム状成分など)を有機溶媒に溶解した粘着剤などを使用できる。前記シリコーンゴム成分は架橋されていてもよい。
これらの粘着剤のうち、耐熱性や光学特性などの点から、アクリル系粘着剤が好ましい。
粘着剤の屈折率は、内部ヘイズを抑制し、透明性を向上できる点から、微粒子との屈折率差が0.03以下、好ましくは0.02以下、さらに好ましくは0.01以下である。
(微粒子)
微粒子の弾性率は、粘着剤の弾性率よりも大きければよく、微粒子の弾性率と粘着剤の弾性率との差は、例えば、0.01MPa以上、好ましくは1MPa以上、さらに好ましくは10MPa以上(特に100MPa以上)であってもよい。微粒子の具体的な弾性率は0.01〜10000MPa程度の範囲から選択でき、例えば、1〜50000MPa、好ましくは10〜30000MPa、さらに好ましくは100〜10000MPa(特に1000〜5000MPa)程度である。微粒子の弾性率が小さすぎると、ペンで押圧して入力しても、変形による凹凸形状の形成が充分でなく、書き味が低下する。なお、微粒子の弾性率は、微小圧縮試験機を用いて圧縮試験を行い、圧縮変位に基づいて算出でき、詳細には、後述の実施例に記載の方法で測定できる。
微粒子の形状としては、球状、楕円体状、多角体形(多角錘状、正方体状、直方体状など)、板状、棒状、不定形状などが挙げられる。これらの形状のうち、ペン先に適度に引っ掛かり、鉛筆のような書き味(触感)で入力できる点から、鋭角部を有さない形状、例えば、球状又は楕円体状が好ましく、真球状又は略真球状が特に好ましい。
微粒子の平均粒径は30〜280μm程度の範囲から選択でき、例えば、40〜260μm、好ましくは50〜250μm、さらに好ましくは60〜230μm(特に100〜200μm)程度である。粒径が小さすぎると、ペン入力しても表面が充分に変形せず、滑りすぎて書き味が低下する。一方、粒径が大きすぎると、隣接する凸部と凸部との距離が長くなりすぎるため、ペンが引っかかる頻度が低下し、書き味が低下する。なお、微粒子の平均粒径は、レーザー回折を用いた方法で測定できる。
微粒子の粒径分布は、ペン入力で生じる目的の凹凸形状を少量で得ることができ、透明性及び機械的強度を向上できる点から、狭い方が好ましい。微粒子の粒径分布は、CV値(相関係数:平均粒径に対する標準偏差の割合)で表され、CV値が35%以下(特に32%以下)であってもよく、例えば、0.1〜20%(例えば、1〜18%)、好ましくは2〜17%、さらに好ましくは3〜15%(特に4〜10%)程度である。
微粒子は、このような弾性率及び粒径を有していればよく、材質は特に限定されず、無機粒子であってもよく、有機粒子であってもよい。
無機粒子としては、例えば、金属単体、金属酸化物、金属硫酸塩、金属珪酸塩、金属リン酸塩、金属炭酸塩、金属水酸化物、ケイ素化合物、フッ素化合物、天然鉱物などが挙げられる。無機粒子は、カップリング剤(チタンカップリング剤、シランカップリング剤)により表面処理されていてもよい。これらの無機粒子は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの無機粒子のうち、透明性などの点から、酸化チタンなどの金属酸化物粒子、酸化ケイ素などのケイ素化合物粒子、フッ化マグネシウムなどのフッ素化合物粒子などが好ましく、低反射化や低ヘイズ化を実現できる点から、シリカ粒子が特に好ましい。
有機粒子としては、例えば、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂などの熱可塑性樹脂、架橋ポリオレフィン樹脂、架橋(メタ)アクリル系樹脂、架橋ポリスチレン系樹脂、架橋ポリウレタン系樹脂などの架橋熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で形成された粒子が挙げられる。これらの有機粒子は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの有機粒子のうち、ポリアミド系粒子、架橋ポリ(メタ)アクリル酸エステル系粒子、架橋ポリスチレン系粒子、架橋ポリウレタン系粒子などの架橋高分子粒子が汎用される。
これらのうち、透明性と弾性とのバランスに優れる点から、架橋樹脂粒子などの有機粒子が好ましく、光学特性と機械的強度とのバランスに優れる点から、架橋ポリ(メタ)アクリル酸エステル系粒子が特に好ましい。
架橋ポリ(メタ)アクリル酸エステル粒子を構成するポリ(メタ)アクリル酸エステルとしては、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸C1−6アルキル(特にC2−6アルキル)を主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%程度)とするポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂などが挙げられる。架橋剤としては、慣用の架橋剤を利用でき、例えば、2以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物(エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(ポリ)C2−10アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどの2官能ビニル化合物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの3官能以上の多官能ビニル化合物など)などが利用できる。架橋剤の割合は、全単量体のうち0.1〜10モル%(特に1〜5モル%)程度であってもよい。架橋ポリ(メタ)アクリル酸エステル系粒子は、摺動性を向上させるために、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子などの架橋ポリメタクリル酸エステル粒子であってもよい。また、架橋ポリアクリル酸エステル粒子を用いて、柔軟性を向上してもよい。
微粒子の屈折率は、透明性を向上できる点から、例えば、1.4〜1.6、好ましくは1.41〜1.58、さらに好ましくは1.42〜1.55(特に1.45〜1.53)程度であってもよい。
粘着剤と微粒子との重量割合は、微粒子の粒径に応じて、前者/後者=97/3〜30/70程度の範囲から選択でき、例えば、95/5〜40/60、好ましくは90/10〜50/50、さらに好ましくは85/15〜60/40(特に85/15〜70/30)程度である。微粒子の割合が少なすぎると、ペン入力しても表面が充分に変形せず、滑りすぎて書き味が低下する。一方、微粒子の割合が多すぎると、積層フィルムの機械的特性や透明性が低下する。
(粘着層の特性)
粘着層は、粘着剤及び微粒子に加えて、慣用の添加剤、例えば、硬化剤又は架橋剤、他の樹脂成分、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、熱安定化剤など)、着色剤、結晶核剤、可塑剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、分散剤、界面活性剤、ワックス、抗菌剤などを含んでいてもよい。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの添加剤の割合は、粘着層の透明性を損なわない範囲であればよく、例えば、粘着層全体に対して0.01〜10重量%(特に0.1〜5重量%)程度である。
特に、粘着剤として硬化性の粘着剤(例えば、側鎖に反応性基を有する粘着剤など)を用いた場合、硬化剤又は架橋剤を配合して粘着剤の弾性率を調整してもよい。硬化剤又は架橋剤としては、粘着剤の種類に応じて、例えば、複数のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物、複数のアジリジニル基を有するアジリジン化合物、複数のグリシジル基を有するエポキシ化合物、複数のオキサゾリン基を有するオキサゾリン化合物、メラミン化合物、金属キレート化合物などが挙げられる。
粘着層の平均厚みは、ペン入力の書き味と微粒子の固定とを両立できる点から、微粒子の平均粒径と略同一が好ましく、具体的には、微粒子の平均粒径に対して、例えば、0.8〜1.2倍、好ましくは0.9〜1.1倍、さらに好ましくは0.95〜1.05倍程度である。粘着層の平均厚みは30〜280μm程度の範囲から選択でき、例えば、40〜260μm、好ましくは50〜250μm、さらに好ましくは60〜230μm(特に100〜200μm)程度である。なお、粘着層の平均厚みは、例えば、光学式膜厚計を用いて、任意の10箇所の平均値として測定できる。
[カバー層]
カバー層は、ペンでの押圧により撓む必要があり、透明樹脂で形成されている。透明樹脂としては、基材層の項で例示された熱可塑性樹脂などが挙げられる。前記熱可塑性樹脂のうち、環状ポリオレフィン、ポリエステル、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、ビスフェノールA型ポリカーボネート、セルロースエステルなどが汎用され、セルロースエステル、ポリエステルが好ましく、耐熱性や透明性などのバランスに優れる点から、PETやPENなどのポリC2−4アルキレンアリレートが特に好ましい。さらに、有機材料で形成されたカバー層は、二軸延伸したフィルムであってもよい。
カバー層は、必要に応じて、粘着層の項で例示された慣用の添加剤を、単独で又は二種以上組み合わせて含んでいてもよい。添加剤の割合は、例えば、カバー層全体に対して0.01〜10重量%(特に0.1〜5重量%)程度である。なお、カバー層は、粒状充填剤を含まないのが好ましく、光の波長よりも大きなサイズの他の添加剤も含まないのが好ましい。
カバー層の平均厚みは150μm以下(特に120μm以下)であってもよく、例えば、9〜100μm(例えば、50〜100μm)、好ましくは10〜90μm(例えば、20〜80μm)、さらに好ましくは30〜70μm(特に50〜70μm)程度である。カバー層の厚みが厚すぎると、可撓性が低下し、ペン入力による書き味が低下する。
[ハードコート層]
ハードコート層は、透明で耐擦傷性の高い材質であれば特に限定されず、ハードコート層として利用される慣用の硬化性樹脂で形成されていてもよい。硬化性樹脂は、例えば、熱や活性エネルギー線(紫外線や電子線など)などにより反応する官能基を有する化合物であり、熱や活性エネルギー線などにより硬化又は架橋して樹脂を形成可能な種々の硬化性化合物、例えば、熱硬化性化合物又は樹脂[エポキシ基、重合性基、イソシアネート基、アルコキシシリル基、シラノール基などを有する低分子量化合物(例えば、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂など)]、活性エネルギー線により硬化可能な光硬化性化合物(光硬化性モノマー、オリゴマーなどの光硬化性化合物など)などが例示できる。これらの硬化性樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの硬化性樹脂のうち、2官能以上(好ましくは2〜10官能、さらに好ましくは3〜8官能程度)の光硬化性化合物が好ましく、透明性及び強度のバランスに優れる点から、光硬化性アクリル系樹脂が特に好ましい。光硬化性アクリル系樹脂としては、分子内に2以上(例えば、2〜8程度)の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートが汎用され、強度の点から、3官能以上の(メタ)アクリレート(例えば、ペンタエリスリトールトリ乃至テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ乃至ヘキサ(メタ)アクリレートなど)が好ましい。
ハードコート層は、必要に応じて、粘着層の項で例示された慣用の添加剤や重合開始剤を、単独で又は二種以上組み合わせて含んでいてもよい。添加剤や重合開始剤の割合は、例えば、ハードコート層全体に対して0.01〜10重量%(特に0.1〜5重量%)程度である。なお、ハードコート層は、粒状充填剤を含まないのが好ましく、光の波長よりも大きなサイズの他の添加剤も含まないのが好ましい。
ハードコート層の平均厚みは、20μm以下であってもよく、例えば、0.5〜20μm、好ましくは0.8〜15μm、さらに好ましくは1〜10μm程度である。ハードコート層の厚みが厚すぎると、可撓性が低下し、ペン入力による書き味が低下する上に、硬化収縮によるカールも発生する。
[透明積層フィルム]
本発明の透明積層フィルムは、ハードコート層表面が平滑であり、JIS B0601に準拠した算術平均粗さRaが0.1μm以下であってもよく、例えば、1〜80nm、好ましくは2〜50nm、さらに好ましくは3〜30nm(特に5〜20nm)程度である。表面粗さが大きくなると、外部ヘイズが大きくなるため、光学特性が低下する。
本発明の透明積層フィルムは、表面が平滑であるにも拘わらず、ペン入力で適度な摩擦係数を有し、書き味を向上できる。具体的には、有効測定距離を20mmとしたとき、平均摩擦係数は0.05以上であってもよく、例えば、0.1〜0.5、好ましくは0.12〜0.45、さらに好ましくは0.15〜0.4(特に0.2〜0.35)程度である。摩擦係数が低すぎると、滑りすぎる傾向があり、高すぎると、引っ掛かりすぎる。
摩擦係数の標準偏差は0.01以上であってもよく、例えば、0.01〜0.3、好ましくは0.02〜0.25、さらに好ましくは0.03〜0.22(特に0.05〜0.2)程度である。標準偏差が小さすぎると、引っ掛かり感が低下し、標準偏差が大きすぎると、書き味が低下する。
さらに、前半10mmの標準偏差と後半10mmの標準偏差との比(前者/後者)は0.25〜4であってもよく、例えば、0.4〜3、好ましくは0.5〜2.5、さらに好ましくは0.8〜2(特に0.9〜1.5)程度である。この比がこれらの範囲にあると、ペン入力の書き始め及び途中で(ペン入力の間)、動作距離に対する摩擦係数のプロファイルを略一定に調整できるため、ペン入力デバイスに利用すると、紙に対する鉛筆のような書き味で入力できる。一方、この比が小さすぎたり、大きすぎると、書き味が低下する。
本明細書では、摩擦係数は、静動摩擦測定機を用いて測定でき、詳細には、後述の実施例に記載された方法で測定できる。
本発明の透明積層フィルムは、透明性などの光学特性に優れており、JIS K7136に準拠した全光線透過率が80%以上(特に85%以上)であってもよく、例えば、85〜99.9%、好ましくは86〜99.5%、さらに好ましくは88〜99%(特に、90〜95%)程度である。
本発明の透明積層フィルムは、表面が平滑であるため、外部ヘイズが抑制されている。そのため、本発明の透明積層フィルムは、例えば、JIS K7136に準拠したヘイズは、10%以下に調整でき、例えば、5%以下(例えば、0.1〜5%)、好ましくは0.3〜4%、さらに好ましくは0.5〜3%(特に1〜2.5%)程度である。本発明では、ヘイズを抑制できるため、高精細表示ディスプレイに適している。
本発明の透明積層フィルムの透過像鮮明度(写像鮮明度)は、0.5mm幅の光学櫛を使用した場合、例えば、70%以上(特に80%以上)であってもよく、例えば、80〜l00%、好ましくは82〜99%、さらに好ましくは83〜95%(特に85〜90%)程度である。透過像鮮明度が低すぎると、高精細表示装置でも鮮明な画質を視認するのが困難となる。
透過像鮮明度とは、膜を透過した光のボケや歪みを定量化する尺度である。透過像鮮明度は、膜からの透過光を移動する光学櫛を通して測定し、光学櫛の明暗部の光量により値を算出する。すなわち、膜が透過光をぼやかす場合、光学櫛上に結像されるスリットの像は太くなるため、透過部での光量は100%以下となり、一方、不透過部では光が漏れるため0%以上となる。透過像鮮明度の値Cは光学櫛の透明部の透過光最大値Mと不透明部の透過光最小値mから次式により定義される。
C(%)=[(M−m)/(M+m)]×100
すなわち、Cの値が100%に近づく程、透明導電性膜による像のボケが小さい[参考文献;須賀、三田村,塗装技術,1985年7月号]。
透明積層フィルムは、さらに他の機能層、例えば、透明導電層、アンチニュートンリング層、防眩層、光散乱層、反射防止層、偏光層、位相差層などの層と組み合わせてもよい。
本発明の透明積層フィルムは、ディスプレイの最表面に配設するために用いてもよく、ペン入力の書き始め及び途中で書き味を略一定に調整でき、紙に対する鉛筆のような書き味で入力できるため、ペン入力型タッチパネルのディスプレイやペンタブレットなどのペン入力デバイスに利用でき、ディスプレイの最表面に位置するように配設される。特に、本発明の触感フィルムは、透明性及び書き味に優れるため、各種のペン入力型タッチパネル(特にITOグリッド方式を採用する投影型静電容量方式タッチパネル)のディスプレイ、特に、4Kテレビのディスプレイにタッチパネルを搭載した高解像度のテレビや、建築分野や医療分野で利用される高解像度のペン入力デバイスのディスプレイの操作に適している。
ペン入力デバイスで用いられるペン(接触子)は、プラスチックや金属などの硬質材料で形成されていればよく、通常、プラスチックで形成されている。プラスチックとしては、例えば、強度や耐久性などの点から、例えば、ポリアセタール樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、軽量で強度が高く、耐摩耗性などの耐久性や摺動性にも優れる点から、ポリオキシメチレンなどのポリアセタール樹脂が好ましい。ペン先の形状は、特に限定されないが、通常、曲面形状(R状)である。ペン先の平均径は、特に限定されないが、例えば、0.1〜10mm程度の範囲から選択でき、好ましくは0.3〜8mm、更に好ましくは0.3〜5mm程度であるが、通常、0.5〜3mm(特に0.6〜2mm)程度である。
[透明積層フィルムの製造方法]
本発明の透明積層フィルムは、特に限定されず、慣用の方法により製造でき、例えば、基材層の上に粘着層を積層した後、予めハードコート層を積層したカバー層と密着してもよい。
基材層の上に粘着層を積層する方法は、粘着層を形成するための液状組成物を基材層の一方の面にコーティングする方法であってもよい。コーティング方法としては、例えば、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、リバースコーター、バーコーター、コンマコーター、ダイコーターなどが挙げられる。
粘着層を形成するための液状組成物には、塗布性を向上させるために、溶媒が含まれていてもよい。溶媒としては、粘着剤の種類に応じて、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、エーテル類(テトラヒドロフランなど)、脂肪族炭化水素類(ヘキサンなど)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレンなど)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタンなど)、エステル類(酢酸メチルなど)、水、アルコール類(エタノール、イソプロパノールなど)、セロソルブ類、セロソルブアセテート類、スルホキシド類、アミド類などが例示できる。これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。液状組成物は、溶媒を用いる場合、例えば、固形分が10〜80重量%(特に30〜70重量%)程度であってもよい。
液状組成物が有機溶媒を含有する場合など、塗布後は、必要に応じて乾燥を行ってもよい。乾燥は、例えば、40〜150℃、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃程度の温度で行ってもよい。
カバー層の上にハードコート層を積層する方法は、カバー層の一方の面にハードコート層を形成するための硬化性組成物をコーティングした後、硬化する方法であってもよい。
硬化性組成物のコーティング方法としては、前記液状組成物のコーティング方法で例示されたコーティング方法を利用できる。
硬化性組成物も前記液状組成物と同様に、有機溶媒を含んでいてもよく、有機溶媒を含む場合など、必要に応じて、同様の方法で乾燥してもよい。
硬化性組成物の硬化は、重合開始剤の種類に応じて加熱して硬化させてもよいが、通常、活性エネルギー線を照射することにより硬化できる。活性エネルギー線としては、例えば、放射線(ガンマー線、X線など)、紫外線、可視光線、電子線(EB)などが利用でき、通常、紫外線である場合が多い。
光源としては、例えば、紫外線の場合は、Deep UV ランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、レーザー光源(ヘリウム−カドミウムレーザー、エキシマレーザーなどの光源)などを用いることができる。照射光量(照射エネルギー)は、塗膜の厚みにより異なるが、例えば、50〜10000mJ/cm、好ましくは70〜5000mJ/cm、さらに好ましくは100〜1000mJ/cm程度であってもよい。
なお、活性エネルギー線の照射は、必要であれば、不活性ガス(例えば、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなど)雰囲気中で行ってもよい。
カバー層に対するハードコート層の密着性を向上させるために、カバー層を表面処理に供してもよい。表面処理としては、慣用の表面処理、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾンや紫外線照射処理などが挙げられる。カバー層は、表面が易接着処理されていてもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。実施例及び比較例で得られた透明積層フィルムを以下の項目で評価した。
[粘着層及びクリアハードコート層(HC層)の平均厚み]
光学式膜厚計を用いて、任意の10箇所を測定し、平均値を算出した。
[粘着剤の弾性率]
溶融粘弾性測定装置(アントンパール社製「MCR−302」)を用い、JIS K7244に従って粘着剤のずり方向弾性率(G’)を測定した。測定したずり方向弾性率に基づいて、下式より、引張方向の弾性率(E’)を算出した。なお、高分子のポアソン比は一般的にμ=0.5であるため、E’=3G’として計算を行った。
E’=2*G’*(1+μ)
(式中、μ:ポアソン比である)。
[微粒子の弾性率]
独立した1つの微粒子を選択して圧縮試験を行った。圧縮試験機には微小圧縮試験機((株)島津製作所製「MCTW−500」)を用い、使用圧子にダイヤモンド製平面圧子(直径φ=50μm)を使用した。弾性率の計算には、圧縮変位=約0.05μm〜約0.5μmの領域のデータを用いた。
[算術平均粗さRa]
JIS B0601に準拠して、接触式表面粗さ計(東京精密(株)製、surfcom570A)を用いて、走査範囲3mm、走査回数2回の条件で、算術平均粗さRaを測定した。
[ヘイズ及び全光線透過率]
ヘイズメーター(日本電色(株)製、商品名「NDH−5000W」)を用いて、JIS K7136に準拠して、ヘイズ(HZ)、全光線透過率(TT)を測定した。なお、ヘイズの測定は、ハードコート層が受光器側となるように配置して測定した。
[透過像鮮明度]
得られた透明積層フィルムの写像鮮明度(透過像鮮明度)を、写像測定器(スガ試験機(株)製、商品名「ICM−1T」)を用いて、光学櫛(櫛歯の幅=0.5mm)で、JIS K7105に基づいて測定した。
[凹凸感]
NintendoDS(登録商標)用タッチペンでハードコート層の表面を摺動して凹凸感を評価し、以下の基準で評価した。
○:凹凸を感じる
×:凹凸を感じない。
[摩擦係数]
静動摩擦測定機((株)トリニティーラボ製「ハンディートライボマスターTL201Ts」)を用いて、測定条件(荷重50g重、速度50mm/秒)で摩擦力を測定した。接触子としては、ポリオキシメチレン製ペン(ペン先径0.8mmφ)を使用し、フィルムに対して45°の角度で摺動させた。なお、参考例として、紙((株)カウネット製「コピーペーパー スタンダードタイプ」)に対して鉛筆(三菱鉛筆(株)製「ユニ6B」及び「ユニHB」)を摺動させた。
[使用材料]
PETフィルム:東洋紡(株)製「A4300」、厚み50μm又は100μm
TACフィルム:富士フイルム(株)製「フジタック」、厚み80μm
粘着剤:サイデン化学(株)製「T−45AD」
硬化剤:サイデン化学(株)製「硬化剤AL」
アクリル粒子(20μm):綜研化学(株)製(株)製「ケミスノーMX−2000」、平均粒径18〜22μm、CV値17.1%、架橋ポリメタクリル酸エステル粒子
アクリル粒子(50μm):東洋紡績(株)製「FH−S050」、平均粒径50μm、架橋ポリメタクリル酸エステル粒子
アクリル粒子(100μm):積水化成品工業(株)製「テクポリマーMBX−100」、平均粒径100μm、CV値31.3%、架橋ポリメタクリル酸エステル粒子
アクリル粒子(200μm):積水化成品工業(株)製「テクポリマーMBX−200」、平均粒径200μm、CV値26.0%、架橋ポリメタクリル酸エステル粒子
アクリル粒子(300μm):積水化成品工業(株)製「テクポリマーMBX−300」、平均粒径300μm、CV値20.2%、架橋ポリメタクリル酸エステル粒子
ウレタン粒子:根上工業(株)製「C−100透明」、平均粒径50μm
クリアハードコート液:UV硬化型アクリル系ハードコート液、アイカ工業(株)製「アイカアイトロンZ−888−7」
多官能アクリレート:5〜6官能アクリル系UV硬化モノマー、ダイセル・サイテック(株)製「DPHA」
開始剤A:光重合開始剤、チバ・ジャパン(株)製「イルガキュア(Irgacure)184」
開始剤B:光重合開始剤、チバ・ジャパン(株)製「イルガキュア(Irgacure)907」。
実施例1
粘着剤と粒径50μmのアクリル粒子とを、固形分換算の重量比で、粘着剤/アクリル粒子=90/10となる割合で添加し、液状組成物を調製した。アプリケータ(クリアランス100μm)を用いて、基材層であるPETフィルム(厚み100μm)上に、前記液状組成物を塗工し、温度80℃で5分間乾燥し、基材層の一方の面に厚み50μmの粘着層が積層した積層フィルムAを得た。
一方、メイヤーバー(♯14)を用いて、カバー層であるPETフィルム(厚み50μm)の上に、クリアハードコート液を塗工し、温度80℃で1分間乾燥した。乾燥後、紫外線照射装置(アイグラフィックス(株)製、メタルハライドランプ)を用いて、窒素ガス雰囲気下、照射量200mJ/cmで紫外線を照射して、硬化処理を行い、カバー層の一方の面に厚み3μmのクリアハードコート層が積層した積層フィルムBを得た。
積層フィルムAの粘着層と、積層フィルムBのカバー層とが接触するように両フィルムを積層し、ゴムローラーで圧力400g/cmで加圧して密着し、透明積層フィルムを得た。
実施例2
粘着剤と粒径100μmのアクリル粒子とを、固形分換算の重量比で、粘着剤/アクリル粒子=90/10となる割合で添加し、液状組成物を調製した。アプリケータ(クリアランス200μm)を用いて、基材層であるPETフィルム(厚み100μm)上に、前記液状組成物を塗工し、温度80℃で5分間乾燥し、基材層の一方の面に厚み100μmの粘着層が積層した積層フィルムAを得た。得られた積層フィルムAを用いて実施例1と同様にして透明積層フィルムを得た。
実施例3
粘着剤と粒径100μmのアクリル粒子とを、固形分換算の重量比で、粘着剤/アクリル粒子=50/50となる割合で添加する以外は実施例2と同様にして積層フィルムAを得た。得られた積層フィルムAを用いて実施例1と同様にして透明積層フィルムを得た。
実施例4
カバー層として厚み100μmのPETフィルムを用いる以外は実施例2と同様にして透明積層フィルムを得た。
実施例5
粘着剤と粒径200μmのアクリル粒子とを、固形分換算の重量比で、粘着剤/アクリル粒子=80/20となる割合で添加し、液状組成物を調製した。アプリケータ(クリアランス400μm)を用いて、基材層であるPETフィルム(厚み100μm)上に、前記液状組成物を塗工し、温度80℃で5分間乾燥し、基材層の一方の面に厚み200μmの粘着層が積層した積層フィルムAを得た。得られた積層フィルムAを用いて実施例1と同様にして透明積層フィルムを得た。
実施例6
粘着剤及びアクリル粒子に加えて、さらに粘着剤に対して1重量%の割合で硬化剤を配合する以外は実施例5と同様にして積層フィルムAを得た。得られた積層フィルムAを用いて実施例1と同様にして透明積層フィルムを得た。
実施例7
カバー層として厚み80μmのTACフィルムを用いる以外は実施例2と同様にして透明積層フィルムを得た。
実施例8
粒径50μmのアクリル粒子の代わりに、粒径50μmのウレタン粒子を用いる以外は実施例1と同様にして透明積層フィルムを得た。
実施例9
クリアハードコート層の厚みを10μmに変更する以外は実施例2と同様にして透明積層フィルムを得た。
比較例1
粘着剤と粒径20μmのアクリル粒子とを、固形分換算の重量比で、粘着剤/アクリル粒子=95/5となる割合で添加し、液状組成物を調製した。アプリケータ(クリアランス40μm)を用いて、基材層であるPETフィルム(厚み100μm)上に、前記液状組成物を塗工し、温度80℃で5分間乾燥し、基材層の一方の面に厚み20μmの粘着層が積層した積層フィルムAを得た。得られた積層フィルムAを用いて実施例1と同様にして透明積層フィルムを得た。
比較例2
粘着剤と粒径300μmのアクリル粒子とを、固形分換算の重量比で、粘着剤/アクリル粒子=70/30となる割合で添加し、液状組成物を調製した。アプリケータ(クリアランス600μm)を用いて、基材層であるPETフィルム(厚み100μm)上に、前記液状組成物を塗工し、温度80℃で5分間乾燥し、基材層の一方の面に厚み300μmの粘着層が積層した積層フィルムAを得た。得られた積層フィルムAを用いて実施例1と同様にして透明積層フィルムを得た。
比較例3
粘着剤及びアクリル粒子に加えて、さらに粘着剤に対して2重量%の割合で硬化剤を配合する以外は実施例5と同様にして積層フィルムAを得た。得られた積層フィルムAを用いて実施例1と同様にして透明積層フィルムを得た。
比較例4
固形分換算の重量比で、多官能アクリレート100重量部、粒径20μmのアクリル粒子5重量部、開始剤A2.5重量部、開始剤B2.5重量部をトルエン及びイソプロパノールの混合溶媒(トルエン/イソプロパノール=6/4(容積比))に溶解し、固形分濃度25重量%の液状組成物を調製した。ワイヤーバー#38を用いて、PETフィルム(厚み100μm)上に、得られた液状組成物を塗工し、温度60℃で1分間乾燥した。乾燥後、紫外線照射装置(アイグラフィックス(株)製、メタルハライドランプ)を用いて、窒素ガス雰囲気下、照射量800mJ/cmで紫外線を照射して、硬化処理を行い、表面にアクリル粒子が突出した凹凸構造を有する透明積層フィルムを得た。
実施例及び比較例で得られた透明積層フィルムを評価した結果を表1に示す。なお、表1において、粘着層の組成は固形分の重量割合である。
Figure 2015098123
表1の結果から明らかなように、実施例の透明積層フィルムは、光学特性及び書き味に優れるのに対して、比較例1〜3の透明積層フィルムは書き味が充分でなく、比較例4の透明積層フィルムは光学特性が低い。
さらに、実施例1〜9及び比較例1〜4の透明積層フィルムにペンを摺動させたときの動作距離に対する摩擦係数のグラフを図1〜13に示す。また、紙に6Bの鉛筆を摺動させたときの動作距離に対する摩擦係数のグラフを図14に示し、紙にHBの鉛筆を摺動させたときの動作距離に対する摩擦係数のグラフを図15に示す。図1〜15の結果から明らかなように、実施例の透明積層フィルムは、ペン入力の書き始め及び途中で動作距離に対する摩擦係数のプロファイルが一定であり、紙に鉛筆を摺動させたときのプロファイルに類似する。
本発明の透明積層フィルムは、ペンを用いて入力される各種のデバイス、例えば、PC、テレビ、携帯電話(スマートフォン)、電子ペーパー、遊技機器、モバイル機器、時計、電卓などの電気・電子又は精密機器の表示部において、表示装置(液晶表示装置、プラズマディスプレイ装置、有機又は無機EL表示装置など)と組み合わせて用いられるペン入力型タッチパネル(特に、ITOグリッド方式を採用する投影型静電容量方式タッチパネルのディスプレイ)、ペンタブレットなどのコンピュータ用ポインティングデバイスなどに利用できる。
なかでも、プラスチックペンでの入力を紙に対する鉛筆のような書き味で入力できるため、スマートフォン、携帯電話、電子ペーパー、タブレット型PC、ペンタブレット、遊戯機器、PCなどのペン入力型タッチパネルのディスプレイに有用であり、特に、透明性及び書き味に優れるため、4Kテレビのディスプレイにタッチパネルを搭載した高解像度のテレビや、建築分野や医療分野で利用される高解像度のペン入力デバイスのディスプレイに特に有用である。

Claims (7)

  1. 基材層と、この基材層の一方の面に積層され、かつ粘着剤及び平均粒径30〜280μmの微粒子を含む粘着層と、この粘着層の上に積層され、かつ透明樹脂を含むカバー層と、このカバー層の上に積層されたハードコート層とを含む透明積層フィルムであって、前記粘着剤が10〜3000Paの弾性率を有し、かつ前記微粒子の弾性率が前記粘着剤の弾性率よりも大きい透明積層フィルム。
  2. 粘着剤と微粒子との重量割合が、前者/後者=90/10〜50/50である請求項1記載の透明積層フィルム。
  3. 粘着層の平均厚みが、微粒子の平均粒径に対して0.9〜1.1倍である請求項1又は2記載の透明積層フィルム。
  4. カバー層の平均厚みが9〜100μmであり、かつハードコート層の平均厚みが1〜10μmである請求項1〜3のいずれかに記載の透明積層フィルム。
  5. 微粒子の粒径のCV値が35%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の透明積層フィルム。
  6. ハードコート層表面の算術平均粗さRaが0.1μm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の透明積層フィルム。
  7. ヘイズが5%以下であり、全光線透過率が85%以上であり、かつ0.5mm幅の光学櫛を用いた写像性測定器で測定した透過像鮮明度が80%以上である請求項1〜6のいずれかに記載の透明積層フィルム。
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