JP6656799B2 - アンチニュートンリング積層体およびそのアンチニュートンリング積層体を用いた静電容量式タッチパネル - Google Patents

アンチニュートンリング積層体およびそのアンチニュートンリング積層体を用いた静電容量式タッチパネル Download PDF

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Description

本発明はアンチニュートンリング積層体およびそのアンチニュートンリング積層体を用いた静電容量式タッチパネルに関する。
タッチパネルは、位置入力装置として機能する電子部品であり、液晶ディスプレイ等の表示装置と組み合わされ、携帯電話や携帯ゲーム機等において幅広く利用されている。タッチパネルは、操作者が画面表示に基づき、手や入力ペンでタッチパネルの特定位置を指し示すと、装置がその特定位置の情報を感知することで、操作者が望む適切な動作を行なわせることができるインターフェースである。タッチパネルとしては、指し示す位置を検出する動作原理によって種々の方式のものがあるが、抵抗膜式や静電容量式が汎用されている。特に静電容量式は、携帯電話などのモバイル機器を中心として急速に拡大してきた。静電容量式の代表的な検出方式としては、アナログ検出の表面型と、パターニングされた電極を用いた積算検出方式による投影型の2つが挙げられる。
静電容量式タッチパネルとしては、片面または両面に導電層を設けたガラス板(以下、センサガラスということがある)を備えるものが用いられており、通常、センサガラスの前面側(タッチ面側)に、粘着層を介してガラス板(以下、カバーガラスということがある)が積層されている。また、カバーガラスの破損や破片の飛散を防止するために、カバーガラスの前面側またはカバーガラスの裏面側にさらに保護フィルムシートが貼付される。
タッチパネルは、通常、粘着剤を用いて表示装置の前面に取り付けられるが、特に表示装置が大型の場合、コストの点から、タッチパネルの外縁部のみ粘着剤で固定することがある。
一例として、図2に、従来の静電容量式タッチパネルを外縁部のみ粘着剤で表示装置の前面に固定した静電容量式タッチパネル付き表示装置300の構成を説明する概略断面図を示す。静電容量式タッチパネル付き表示装置300は、最前面に偏光板312が配置された液晶ディスプレイ311と、静電容量式タッチパネル321とを備える。静電容量式タッチパネル321は、基材層303と、基材層303の裏面側に形成された凹凸層306と、基材層303の前面側に形成された導電層302yと、導電層302yの前面側に設けられた粘着層307と、粘着層307の前面側に設けられた導電層302xと、導電層302xの前面側のカバーガラス301と、印刷層305とを備える。導電層302xは、カバーガラス301の裏面側に形成されており、導電層302xは、粘着層307により導電層302yに固定されている。静電容量式タッチパネル321は、液晶ディスプレイ311の前面に、液晶ディスプレイ311との間に隙間を設けて配置され、外縁部が粘着層331で液晶ディスプレイ311に固定されている。これにより、液晶ディスプレイ311の前面と静電容量式タッチパネル321の裏面との間に空間が形成されている。
光学フィルムの分野では、フィルム等の部材が他の部材(例えば、ガラス板又は他のフィルム)と接触する際に、グレアやニュートンリング、ブロッキング等の問題が生じることがある。これらの問題を防止するために、フィルムの表面に微細な凹凸形状を設けることが行われている。一般に、形成する凹凸の大きさは、要求される性能(アンチグレア、アンチニュートンリング、アンチブロッキング)に応じて設定され、アンチグレアの場合が最も大きく、アンチブロッキングの場合が最も小さい。このような凹凸形状の形成方法としては、ハードコート層に粒子を含有させる方法、および、特定の樹脂成分を相分離により析出させる方法などが用いられている(たとえば特許文献1〜8)。図2の静電容量式タッチパネル321には、アンチブロッキング性能を付与するために、凹凸形状を片側に有するフィルム(基材層303の片面に凹凸層306を形成したもの)が組み込まれている。
特開2010−42671号公報 特開2010−60643号公報 特開2011−33948号公報 特開2012−206502号公報 特許5181793号 特開2003−45234号公報 特許4392048号 特開2007−182519号公報
しかしながら、そのような凹凸を有する従来のフィルムは、ガラス等の平滑な面に対して応力により押し付けられた場合に、応力が開放された後にもニュートンリングが残存するというさらなる問題を有していた。この問題は、表示装置を取り付けたタッチパネルにおいて、使用者がタッチ操作をする時に該タッチパネルに対して応力を加え、タッチパネルと表示装置とが接触する際に生じる。図2の静電容量式タッチパネルにおいて、基材層303の裏面に凹凸層306を設けても、偏光板312の表面の平滑性が特に高い場合には、タッチパネル321が応力により押し付けられた場合に、応力が開放された後にもニュートンリングが残存し得る。さらに、この問題は、表示装置が大型化するほど顕著になる。また、このような問題は、タッチパネルが備えるガラス基板が1枚である場合にさらに顕著になる。ガラス基板が1枚であるタッチパネルは、たわみや歪みが生じやすく、中央付近で表示装置の前面の偏光板に接触したまま戻りにくくなるからである。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、タッチ面の明るさが良好である等の優れた光学的性能を有しながら、応力が開放された後にもニュートンリングが残らないアンチニュートンリング積層体およびそのアンチニュートンリング積層体を用いた静電容量式タッチパネルを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、
少なくとも片面に凹凸の表面形状を有する第1の層と、少なくとも片面に凹凸の表面形状を有する第2の層とを備え、前記第1の層および第2の層の凹凸の表面形状はいずれもJIS B0601:2001に基づいて測定される算術平均粗さが0.01〜0.1μm、二乗平均平方根高さが0.02〜0.2μmであり、
前記第1の層の凹凸面および/または前記第2の層の凹凸面は粒子径20nm以上250nm未満の無機又は有機微粒子を含有する凹凸樹脂層であり、
前記第1の層の凹凸の表面形状および前記第2の層の凹凸の表面形状は二乗平均平方根傾斜が0.01〜0.05であり、
前記第1の層の凹凸の表面形状と前記第2の層の凹凸の表面形状とが対向して該凹凸の表面形状が一部又は全部で互いに接触状態又は接触可能な状態で積層されていることを特徴とする積層体を用いることにより上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]
少なくとも片面に凹凸の表面形状を有する第1の層と、少なくとも片面に凹凸の表面形状を有する第2の層とを備え、前記第1の層および第2の層の凹凸の表面形状はいずれもJIS B0601:2001に基づいて測定される算術平均粗さが0.01〜0.1μm、二乗平均平方根高さが0.02〜0.2μmであり、
前記第1の層の凹凸面および/または前記第2の層の凹凸面は粒子径20nm以上250nm未満の無機又は有機微粒子を含有する凹凸樹脂層であり、
前記第1の層の凹凸の表面形状および前記第2の層の凹凸の表面形状は二乗平均平方根傾斜が0.01〜0.05であり、
前記第1の層の凹凸の表面形状と前記第2の層の凹凸の表面形状とが対向して該凹凸の表面形状が一部又は全部で互いに接触状態又は接触可能な状態で積層されていることを特徴とする積層体。

前記第1の層の凹凸面または前記第2の層の凹凸面が粒子径20nm以上250nm未満の無機又は有機微粒子を含有する凹凸樹脂層であ
前記第1の層の凹凸面および前記第2の層の凹凸面のうち、一方が粒子径20nm以上250nm未満の無機又は有機微粒子を含有する凹凸樹脂層であり、他方が少なくとも2種類の成分を含有する樹脂組成物が相分離して形成された凹凸樹脂層である請求項[1]に記載の積層体。

前記第1の層の凹凸の表面形状と前記第2の層の凹凸の表面形状とが対向して該凹凸の表面形状が一部で互いに接触状態又は接触可能な状態で積層されており、外縁部においては接着剤又は粘着剤を介して互いに非接触状態で固定されている請求項[1]または[2]に記載の積層体。

請求項[1]〜[]のいずれかに記載の積層体が組み込まれた表示装置。
また、本発明は、以下の態様を有していてもよい。

前記第1の層を構成する基材と前記第1の層の凹凸面を構成する層との間、及び/又は前記第2の層を構成する基材と前記第2の層の凹凸面を構成する層との間に、1層以上の屈折率調整層がさらに形成され、
前記屈折率調整層の屈折率が、1.20〜1.45または1.60〜2.00である[1]〜[]のいずれかに記載の積層体。

前記第1の層又は前記第2の層のいずれかに印刷層がさらに積層されている[1]〜[]のいずれかに記載の積層体。

前記第1の層又は前記第2の層には、凹凸面と反対面に、粘着層がさらに積層されている[1]〜[]のいずれかに記載の積層体。
ただし、本明細書および特許請求の範囲において、凹凸樹脂層の二乗平均平方根高さ等の表面特性は、下記測定方法により測定される値である。
マイクロレーザー顕微鏡((株)KEYENCE製 測定部 VK−X105 コントローラー部 VK−X100)を用い、倍率200倍で各フィルムの表面観察を行い、画像の取り込みを行った。得られた画像について、測定エリアを100μm×100μmとして前記走マイクロレーザー顕微鏡に付属の解析ソフトウェアを用いて、線粗さをJIS B0601:2001に基づき二乗平均平方根高さRqおよび、二乗平均平方根傾斜RΔq、算術平均粗さRa、輪郭曲線要素の平均長さRSmを算出した。
また、上記積層体の透明性は、ヘイズ値をJIS K 7136に基づき、日本電色社製のNDH4000を用いて測定した。
本発明によれば、タッチ面の明るさが良好である等の優れた光学的性能を有しながら、応力が開放された後にもニュートンリングが残らないアンチニュートンリング積層体およびそのアンチニュートンリング積層体を用いた静電容量式タッチパネルを提供できる。
本発明のアンチニュートンリング積層体の一例を示す概略断面図である。 従来の静電容量式タッチパネル付き表示装置の構成を説明する概略断面図である。 本発明のアンチニュートンリング積層体を用いた一態様の静電容量式タッチパネル付き表示装置の構成を説明する概略断面図である。 本発明の第二の実施形態のアンチニュートンリング積層体を用いた静電容量式タッチパネル付き表示装置の構成を示す概略断面図である。
以下、本発明について、添付の図面を参照し、実施形態例を示して説明する。
図1は、本発明のアンチニュートンリング積層体100を示す概略断面図である。アンチニュートンリング積層体100は、第1の層110と、第2の層120とを有している。第1の層110は、基材111と、凹凸の表面形状112とを有している。基材111は、限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)等の樹脂層又はガラス板である。
凹凸の表面形状112は、表面粗さが0.01μm〜0.4μmである。凹凸の表面形状112は、より好ましくは、二乗平均平方根高さが0.02〜0.2μmであり、二乗平均平方根傾斜が0.01〜0.1である。凹凸の表面形状112は、例えば、後述する硬化性樹脂組成物等の材料を基材111上に塗工して塗膜を形成し、該塗膜を硬化させることにより形成することができる。第2の層120は、基材121と、凹凸の表面形状122とを有している。基材121および凹凸の表面形状122の詳細は、基材111および凹凸の表面形状112の詳細と同様である。
凹凸の表面形状112と凹凸の表面形状122(第1の層110と第2の層120)は、接着剤又は粘着剤等により外縁部において互いに対して固定されていてもよい。あるいは、第1の層110と第2の層120とは、図示されていない固定具により、外縁部において互いに対して固定されていてもよい。
凹凸の表面形状112と凹凸の表面形状122とは、対向して配置されており、互いに接触するように積層されている。凹凸の表面形状112と凹凸の表面形状122とは、すべての部分が接触していなくてもよく、外縁部においては接着剤又は粘着剤等を介して互いに対して非接触状態で固定されており、中央部においては、接触状態又は接触可能な状態で積層されていてもよい。
基材111、121として用いることができるフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリプロピレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンナフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム等が挙げられる。
上記フィルムとしては、耐候性、耐溶剤性、剛度、コスト等の観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
基材111、121は、光学用途に用いることが可能な程度に透明であることが好ましい。
基材111、121には、各種添加剤が含まれてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、有機粒子、無機粒子、顔料、染料、帯電防止剤、核剤、カップリング剤等が挙げられる。
基材111、121は、凹凸の表面形状112、122との密着性を向上させるために、表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、例えば、サンドブラスト処理や溶剤処理等の凹凸化処理、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理等の表面酸化処理などが挙げられる。
基材111、121の厚みは、基材111、121がフィルムである場合、強度の確保、カール防止等の観点から、10〜300μmであることが好ましく、30〜200μmであることがより好ましく、35〜130μmであることが特に好ましい。基材111、121の厚みは、基材111、121がガラスである場合、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましい。
基材111、121は、ガラス製の偏光板又は樹脂製の偏光板であってもよい。例えば、後述する図3の静電容量式タッチパネル200において、液晶ディスプレイ11の最前面を構成する偏光板12が基材111又は基材121の一方として機能し、基材3が基材111又は基材121の他方として機能することができる。図4の静電容量式タッチパネル201においても、同様に、液晶ディスプレイ11の最前面を構成する偏光板12が基材111又は基材121の一方として機能し、基材3bが基材111又は基材121の他方として機能することができる。
凹凸の表面形状112、122は、アンチニュートンリング性能等を付与するために設けられる。図3の静電容量式タッチパネル200において、凹凸の表面形状4aが凹凸の表面形状112に対応し、凹凸の表面形状4bが凹凸の表面形状122に対応する。また、図4の静電容量式タッチパネル201において、凹凸の表面形状4aが凹凸の表面形状112に対応し、凹凸の表面形状4bが凹凸の表面形状122に対応する。
凹凸の表面形状112、122は、熱硬化性または活性エネルギー線硬化性の樹脂成分を含有するハードコート層形成用の塗工液を基材(基材111又は基材121)上に塗工して塗膜を形成し、該塗膜を硬化させることにより形成することができる。凹凸を形成する方法として具体的には、樹脂層形成用材料に粒子を配合する方法、樹脂層形成用材料に溶解性パラメーター(SP)値の異なる2つの樹脂成分を含有させ、塗工後、一方の樹脂成分を相分離により析出させる方法等が挙げられる。
本発明において、樹脂層形成用材料が実質的に相分離しない場合には、該樹脂層形成用材料は、粒子径250nm未満の無機又は有機微粒子を含有することが好ましい。また、樹脂層形成用材料が実質的に相分離する樹脂成分を含有する場合には、該樹脂層形成用材料は、粒子径250nm未満の無機又は有機微粒子を実質的に含有しないことが好ましい。これらのいずれかの樹脂層形成用材料を用いることにより、本発明のアンチニュートンリング積層体は、優れた光学的性能とアンチニュートンリング性能とを両立したものとなる。
なお、実質的に相分離しないとは、樹脂層形成用材料(組成物)に相分離する樹脂成分が実質的に含まれていないことを意味する。例えば、樹脂層形成用材料が、溶解性パラメーター(SP)値の異なる2つの樹脂成分からなる場合、2つの樹脂成分のSP値の差が1.0以上であり、量が少ない方の樹脂成分の含有量は、樹脂層形成用材料の全質量を100質量%としたとき、3質量%以下であることが好ましい。より好ましくは2質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下であり、最も好ましくは0.1質量%以下である。
また、樹脂層形成用材料(組成物)が相分離するものである場合、樹脂層形成用材料の全質量を100質量%としたとき、粒子径250nm未満の無機又は有機微粒子の含有量は、3質量%以下であることが好ましい。より好ましくは2質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下であり、最も好ましくは0.1質量%以下である。
熱硬化性の樹脂成分としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性の樹脂成分としては、活性エネルギー線の照射により重合可能な重合性不飽和基(たとえばエチレン性二重結合等の重合性不飽和結合を含む基)を有するモノマーを含有するものが挙げられる。活性エネルギー線硬化性の樹脂成分には、必要に応じて、光重合開始剤等が配合される。
凹凸の表面形状112、122は、特に、多官能(メタ)アクリルモノマーおよび粒子を含有する樹脂層形成用組成物(以下、樹脂層形成用組成物(X)という。)を活性エネルギー線で硬化した硬化物であることが好ましい。かかる硬化物は、母材(粒子以外の部分)が、架橋構造を有する硬質のアクリル系重合体を含有することから、表面硬度、透明性、擦傷性等に優れる。また、アンチニュートンリング積層体100は、凹凸の表面形状112および凹凸の表面形状122が粒子を含有することによって、樹脂層形成用組成物(X)を硬化させた時の積層体の収縮が抑制される。
「多官能」は、重合性不飽和基を2つ以上有することを意味し、「(メタ)アクリルモノマー」は、重合性不飽和基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基またはメタクリロイル基であることを示す。
多官能(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(好ましくは質量平均分子量400〜600)ジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジベンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエーテルトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等の3官能(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の4官能(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の5官能以上の(メタ)アクリレート;等が挙げられる。
これらの多官能(メタ)アクリルモノマーは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
前記多官能(メタ)アクリルモノマーは、4官能以上(好ましくは5官能以上、より好ましくは6官能)の(メタ)アクリルモノマーを含有することが好ましい。4官能以上の(メタ)アクリルモノマーは硬度の向上に寄与する。
全多官能(メタ)アクリルモノマー中、4官能以上の(メタ)アクリルモノマーの割合は、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましく、80質量%以上が最も好ましい。
樹脂層形成用組成物(X)が含有する粒子は無機粒子でも有機粒子でもよい。無機粒子としては、硬度が高いものが好ましく、例えば、二酸化ケイ素粒子、二酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化アルミニウム粒子、二酸化スズ粒子、五酸化アンチモン粒子、三酸化アンチモン粒子などの無機酸化物粒子を用いることができる。
無機粒子は、前記無機酸化物粒子をカップリング剤により処理した反応性無機酸化物粒子であってもよい。カップリング剤により処理することにより、アクリル系重合体との間の結合力を高めることができる。その結果、表面硬度や耐擦傷性を向上させることができ、さらに無機酸化物粒子の分散性を向上させることができる。
カップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシアルミニウム等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
カップリング剤の処理量は、無機酸化物粒子100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
有機粒子としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリシロキサン、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、セルロースアセテート、ポリカーボネート、ポリアミドなどの樹脂粒子などを用いることができる。
有機粒子は、前記樹脂粒子をカップリング剤により処理した反応性樹脂粒子であってもよい。カップリング剤により処理することにより、アクリル系重合体との間の結合力を高めることができる。その結果、表面硬度や耐擦傷性を向上させることができ、さらに樹脂粒子の分散性を向上させることができる。
カップリング剤およびその処理量は、前記反応性無機酸化物粒子で挙げたカップリング剤およびその処理量と同様である。
粒子の粒子径は、充分なアンチニュートンリング性能と優れた光学的性能とを両立するために、250nm未満である。粒子の粒子径は、好ましくは10nm〜200nmであり、より好ましくは20nm〜150nmであり、さらに好ましくは30nm〜100nmである。 粒子の配合量は、樹脂層形成用組成物(X)の固形分中、1〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましく、5〜10質量%がさらに好ましい。粒子の配合量がこれらの好ましい範囲内であると、アンチニュートンリング性能がさらに向上する。また、1質量%以上であると、アンチニュートンリング性能が向上し、20質量%以下であると、充分な量の多官能(メタ)アクリルモノマーを配合できるため、ハードコート性能が良好となる。
なお、固形分とは、溶剤を含まない場合は樹脂層形成用組成物(X)を構成する全成分の合計を示し、溶剤を含む場合は溶剤を除いた全成分の合計を示す。
樹脂層形成用組成物(X)は、硬化を促進させるために、前記多官能(メタ)アクリルモノマーおよび粒子とともに、光重合開始剤を含有することが好ましい。
光重合開始剤としては、公知のものが使用でき、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロプル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、プロピオフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミン安息香酸エステルなどが挙げられる。これら光重合開始剤は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤の配合量は、樹脂層形成用組成物(X)の固形分中、0.5〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましい。0.5質量%以上であると硬化不良が生じにくい。10質量%を超えて配合しても、配合量に見合った硬化促進効果は得られず、コストも高くなる。また、硬化物中に残留して黄変やブリードアウトなどの原因となるおそれがある。
光重合開始剤に加えて、光増感剤をさらに含有することもできる。光増感剤としては、たとえば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
樹脂層形成用組成物(X)は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の他の成分を含有してもよい。たとえば凹凸樹脂層に耐擦傷性以外の他の機能(撥水性、撥油性、防汚性、塗工適性、帯電防止性、紫外線遮蔽性等)を付与するために用いられている公知の添加剤を含有させることができる。このような添加剤として、たとえば、フッ素系化合物、ポリシロキサン系化合物、金属酸化物微粒子、帯電防止樹脂、導電性高分子、紫外線吸収剤等が挙げられる。フッ素系化合物を添加することで、撥水・撥油性や、汚れが付着し難く且つ付着した汚れを拭き取りやすい防汚効果を付与することができる。また、ポリシロキサン系化合物を添加することで、撥水性や、汚れが付着し難く且つ付着した汚れを拭き取りやすい防汚効果の付与および塗工適性を向上させる。また、金属酸化物微粒子や帯電防止樹脂、導電性高分子を添加することで、帯電防止性を付与できる。また、金属酸化物微粒子や紫外線吸収剤を添加することで、紫外線遮蔽性を付与できる。
樹脂層形成用組成物(X)は、溶剤を含有してもよい。
溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、n−ヘキサン、n−ブチルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、N−メチル−2−ピロリドンなどが使用される。これらは1種以上を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
塗工ムラを軽減することを目的として、蒸発速度の異なる2種以上の溶剤を併用してもよい。例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルから選ばれる少なくとも2種を混合して使用するができる。
凹凸の表面形状112、122は、前記樹脂層形成用組成物(X)等の樹脂層形成用材料を基材111、121の表面に塗工して塗膜を形成し、該塗膜を硬化させることにより形成することができる。
樹脂層形成用材料の塗工方法としては、例えば、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーター、印刷機等を用いた方法が挙げられる。
樹脂層形成用材料の塗工量は、凹凸の表面形状112、122の厚みに応じて設定される。
凹凸の表面形状112、122の厚みは、1〜10μmであることが好ましく、2〜8μmであることがより好ましい。該厚みが1μm以上であると充分なハードコート性能が得られる。
10μm以下であると、透明性、基材密着性、耐カール性等に優れる。
なお、凹凸の表面形状112、122の最も薄い部分の厚み(凹凸の表面形状112、122に存在する凹部の底から、基材111、121側の表面までの距離)を凹凸の表面形状112、122の厚みとする。
凹凸の表面形状112、122は、塗膜を形成した後であって、該塗膜を硬化させる前に加熱乾燥に供されることが好ましい。加熱乾燥の条件は、例えば、60℃〜100℃、30秒〜90秒であることが好ましい。より好ましくは、70℃〜90℃、45秒〜75秒である。上記の好ましい範囲の条件で加熱乾燥を行うことにより、本発明の積層体は、優れた光学的性能と、充分なアンチニュートンリング性能とを兼ね備えたものとなる。
塗膜は、樹脂層形成用材料が、前記樹脂層形成用組成物(X)のように活性エネルギー線硬化性である場合は、活性エネルギー線の照射によって硬化させることができる。樹脂層形成用材料が熱硬化性である場合は、加熱炉や赤外線ランプ等を用いて加熱することによって硬化させることができる。
活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、可視光線、γ線等の電離性放射線などが挙げられ、中でも、汎用性の点から、紫外線が好ましい。紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク、無電極紫外線ランプ等を使用できる。
電子線としては、例えば、コックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線を使用できる。
活性エネルギー線の照射による硬化は、窒素等の不活性ガス存在下で行うことが好ましい。
硬化は、1段階で行ってもよく、予備硬化工程と本硬化工程の2段階に分けて行ってもよい。
本発明のアンチニュートンリング積層体100は、全光線透過率が90%以上であることが好ましい。また、上記積層体は、ヘイズが1.5%以下であるが、1.3%以下であることが好ましく、1.2%以下であることがより好ましく、1.1%以下であることがさらに好ましく、1.0%以下であることがさらにより好ましく、0.9%以下であることが最も好ましい。これらの要件を満たすと、タッチパネルや表示装置用の光学部材として有用である。
全光線透過率およびヘイズはそれぞれ、JIS K7361−1およびJIS K7136に準拠した方法で測定できる。
図3は、本発明のアンチニュートンリング積層体100を用いた一態様の静電容量式タッチパネル付き表示装置200の構成を説明する概略断面図である。
静電容量式タッチパネル付き表示装置200は、凹凸の表面形状の層4bが形成された偏光板12が最前面に配置された液晶ディスプレイ11と、静電容量式タッチパネル25とを備える。タッチパネル25は、液晶ディスプレイ11の前面に、液晶ディスプレイ11との間に隙間を設けて配置され、外縁部が粘着層31で液晶ディスプレイ11に固定されている。これにより、液晶ディスプレイ11の前面とタッチパネル25の裏面との間に空間が形成されている。
タッチパネル25は、ガラス基板1と、ガラス基板の裏面に形成された導電層2xと、粘着層7と、印刷層5と、基材3と、基材3の前面に形成された導電層2yと、基材3の裏面に形成された凹凸の表面形状4aとを備える。ガラス基板1及び導電層2xは、粘着層7により、導電層2yの前面に密着されている。導電層2yの前面の外縁部には印刷層5が形成されている。
導電層2xは、横軸方向の位置を検出するための導電層であり、導電層2yは、縦軸方向の位置を検出するための導電層である。
凹凸の表面形状4a4は、液晶表示装置11と対向している。
なお、本明細書および特許請求の範囲において、「前面」は、静電容量式タッチパネルまたはこれを取り付けた表示装置を使用する際に、使用者が視認、操作する側の面を意味し、「裏面」は、使用者が視認、操作する側とは反対側の面を意味する。タッチパネルの前面をタッチ面ということがある。
[液晶ディスプレイ11]
液晶ディスプレイ11としては、特に限定されず、凹凸の表面形状の層4bが表面に形成された偏光板12を用いること以外は、公知の液晶ディスプレイを用いることができる。
[タッチパネル25]
(ガラス基板1)
ガラス基板1としては、タッチパネル等に用いられている公知のガラス板が利用できる。
ガラス基板1の厚さは、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましい。0.1mm以上であると、タッチパネル11の強度も充分なものとなる。上限は特に限定されないが、3mmを超えるとたわみや歪みがあまり生じず、ニュートンリングが生じにくくなることから、本発明の有用性の点で、また透明性にも優れることから、3mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。
(導電層2x、2y)
導電層2x及び2yは、透明な導電性の膜である。
導電層2x及び2yは、表面型静電容量式タッチパネルなどに用いられる、実質的に均一な厚さで形成された均一層でもよいし、又は、投影型静電容量方式のタッチパネルなどに用いられる、位置検知のために形成された規則的なパターンを有する導電層であってもよい。なお、均一層の場合でも、タッチパネルの構成などに応じて、引き出し電極等形成のため、導電層2x及び2yの一部がパターン化されていてもよい。
導電層2x及び2yの材質としては、例えば、金、銀、白金、パラジウム、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、コバルト、錫、これらの合金等の金属;インジウム−スズ酸化物(Indium Tin Oxide(ITO))、インジウム−亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide(IZO))、酸化亜鉛(Zinc Oxide(ZnO))、亜鉛−スズ酸化物(Zinc Tin Oxide(ZTO))等の金属酸化物;ヨウ化銅等からなる他の金属化合物;PEDOT/PSS等の導電性樹脂;などが挙げられる。なお、PEDOT/PSSは、PEDOT(3,4−エチレンジオキシチオフェンのポリマー)とPSS(スチレンスルホン酸のポリマー)を共存させたポリマーコンプレックスである。
導電層2x及び2yの厚みは、導電性、透明性等を考慮して設定される。導電層2x及び2yの導電性は、タッチパネル用の電極板とするため、表面抵抗として105Ω/sq以下が好ましく、103Ω/sq以下がより好ましい。かかる表面抵抗は、通例、金属系の場合で30〜600Å、金属酸化物系の場合で80〜5000Åの厚さとすることで達成することができる。
導電層2x及び2yは公知の方法により形成できる。
例えば導電層2が均一層である場合、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、スプレー熱分解法、化学メッキ法、電気メッキ法、塗布法、あるいはこれらの組合せ法などの薄膜形成法が挙げられる。膜の形成速度や大面積膜の形成性、生産性などの点より、真空蒸着法やスパッタリング法が好ましい。
規則的なパターンは、各種印刷方式などにより、ガラス基板1及び基材3の表面に予め部分的に導電層2x及び2yを設ける方法で形成してもよいし、または、上記のように均一層を形成した後、その一部をエッチングなどにより除去して形成してもよい。
導電層2x及び2yとガラス基板1及び基材3との密着性を高めるために、ガラス基板1及び基材3の表面に、コロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、スパッタエッチング処理、アンダーコート処理等の適宜な前処理を施してもよい。
(粘着層7)
粘着層7を構成する粘着剤としては、それぞれ、タッチパネル等の光学用途に用いられている公知の粘着剤が利用できる。粘着剤としては、例えば、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが挙げられる。粘着剤は、溶剤系、無溶剤系、エマルジョン系、水系のいずれであってもよい。なかでも、透明度、耐候性、耐久性、コスト等の観点から、アクリル系粘着剤、特に溶剤系のものが好ましい。
粘着剤には、必要に応じて他の助剤が添加されてもよい。他の助剤としては、酸化防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤、増粘剤、pH調整剤、バインダ、架橋剤、粘着性粒子、消泡剤、防腐防黴剤、顔料、無機充填剤、安定剤、濡れ剤、湿潤剤などが挙げられる。
粘着層7の厚みは、それぞれ、10〜100μmであることが好ましく、20〜80μmであることがより好ましい。10μm以上であれば、充分な粘着性が得られる。粘着層7の厚みが100μmを超えると、薄型化、コストの面から不利である。
基材3の裏面には、凹凸の表面形状4aが形成されている。偏光板12の前面には、凹凸の表面形状4bが形成されている。
これらの凹凸の表面の表面粗さが0.01μm〜0.4μmであり、少なくとも一方の表面の二乗平均平方根高さが0.02〜0.2μmであり、二乗平均平方根傾斜が0.01〜0.1であることによって、ガラス板1が液晶表示装置11方向にたわんだ時に、凹凸の表面形状4aが凹凸の表面形状4bに接触しても、接触面積が小さく、ニュートンリングが生じにくく、かつ、残存しにくい。
凹凸の表面形状4a及び凹凸の表面形状4bの両者が、二乗平均平方根高さが0.02〜0.2μmであり、二乗平均平方根傾斜が0.01〜0.1であることがより好ましい。これにより、表面形状4aと表面形状4bとの接触面積をさらに小さくすることができる。
該二乗平均平方根高さは、好ましくは、0.021〜0.15μmであり、より好ましくは、0.022〜0.10μmである。好ましい数値範囲を満たすことにより、本発明の積層体のアンチニュートンリング性能がさらに優れたものとなる。
上記二乗平均平方根傾斜は、好ましくは、0.011〜0.9であり、より好ましくは、0.012〜0.8であり、さらに好ましくは、0.013〜0.7である。好ましい数値範囲を満たすことにより、本発明の積層体のアンチニュートンリング性能がさらに優れたものとなる。 上記二乗平均平方根高さ及び上記二乗平均平方根傾斜を満たす凹凸の表面形状は、本明細書に記載の実施例及び比較例の材料及び条件等に従って得ることができる。
前記凹凸の表面形状4a及び4bは、輪郭曲線要素の平均長さが40〜200μmであることが好ましい。この輪郭曲線要素の平均長さは、より好ましくは45〜150μmであり、さらに好ましくは50〜120μmであり、最も好ましくは55〜100μmであり、最も好ましくは60〜80μmである。この輪郭曲線要素の平均長さが上記の好ましい範囲内であることによって、本発明の積層体のアンチニュートンリング性能がさらに優れたものとなる。
上記輪郭曲線要素の平均長さを満たす凹凸の表面形状は、本明細書に記載の実施例及び比較例の材料及び条件等に従って得ることができる。
図4は、本発明のアンチニュートンリング積層体を用いた他の態様の静電容量式タッチパネル付き表示装置201の構成を説明する概略断面図である。
図4に示されている静電容量式タッチパネル付き表示装置201は、液晶ディスプレイ11とタッチパネル21とを備える。タッチパネル21は、ガラス基板1と、粘着層7と、導電層2xと、第1の基材3aと、粘着層17と、導電層2yと、第2の基材3bと、第2の基材3bの裏面に形成された凹凸の表面形状4aとを備える。
ガラス基板1の裏面と導電層2xの前面とは、粘着層7を介して密着している。第1の基材3aの裏面と導電層2yの前面とは、粘着層17を介して密着している。導電層2xの前面の外縁部には印刷層5が形成されている。
導電層2xは、横軸方向の位置を検出するための導電層であり、導電層2yは、縦軸方向の位置を検出するための導電層である。なお、導電層2xが、縦軸方向の位置を検出するための導電層であり、導電層2yが、横軸方向の位置を検出するための導電層であってもよい。粘着層17は、絶縁性粘着層である。
凹凸の表面形状4aは、凹凸の表面形状4bと対向している。凹凸の表面形状4a、4bの表面粗さが0.01μm〜0.4μmであり、少なくとも一方の表面の二乗平均平方根高さが0.02〜0.2μmであり、二乗平均平方根傾斜が0.01〜0.1である。これらの数値範囲の好ましい範囲は、静電容量式タッチパネル付き表示装置200のそれと同様である。
以上、本発明の導電フィルムシート及びそれを用いたタッチパネルを説明したが本発明はこれらに限定されるものではない。
たとえば、上記説明においては、表示装置として液晶ディスプレイを用いた例を示したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、陰極線管(CRT)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等の各種表示装置を用いることができる。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの例に限定されるものではない。なお、実施例3〜5は、参考例である。
(樹脂フィルムAの作製)
多官能(メタ)アクリレートとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能アクリレート、商品名 A−DPH、新中村化学株式会社製)を100質量部、粒子径50nmのコロイダルシリカ分散液(オルガノシリカゾルLタイプ、固形分濃度30%、日産化学工業株式会社製)を20質量部、光重合開始剤(商品名 IRGACURE184、BASF社製)を4質量部混合した。この混合物をメチルエチルケトンで固形分濃度50%となるように希釈することによって樹脂層形成用組成物Aを調製した。
基材として、厚さ100μmのPETフィルム(商品名 A4300、東洋紡績株式会社製)を用いた。この基材上に、樹脂層形成用組成物Aをバー塗工した。その後、その基材を80℃60秒間加熱乾燥した。その後、その基材に対して、高圧水銀ランプ紫外線照射機(アイグラフィックス社製)を用いて、160W/cm、ランプ高さ13cm、ベルトスピード10m/min、2pass、窒素雰囲気下で紫外線を照射した。それにより、基材に塗工した組成物Aは、硬化して厚さ5μmの樹脂層となった。このようにして樹脂フィルムAを得た。
(樹脂フィルムBの作製)
多官能(メタ)アクリレートとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能アクリレート、商品名 A−DPH、新中村化学株式会社製)を100質量部、粒子径100nmコロイダルシリカ分散液(オルガノシリカゾルZタイプ、固形分濃度30%、日産化学工業株式会社製)20質量部、光重合開始剤(商品名 IRGACURE184、BASF社製)を4質量部混合した。この混合物をメチルエチルケトンで固形分濃度50%となるように希釈することによって樹脂層形成用組成物Bを調製した。
基材として、厚さ100μmのPETフィルム(商品名 A4300、東洋紡績(株)製)を用いた。この基材上に、樹脂層形成用組成物Bをバー塗工した。その後、その基材を80℃60秒間加熱乾燥した。その後、その基材に対して、高圧水銀ランプ紫外線照射機(アイグラフィックス社製)を用いて、160W/cm、ランプ高さ13cm、ベルトスピード10m/min、2pass、窒素雰囲気下で紫外線を照射した。それにより、基材に塗工した組成物Bは、硬化して厚さ5μmの樹脂層となった。このようにして樹脂フィルムBを得た。
(樹脂フィルムCの作製)
相分離によって表面凹凸を形成する樹脂層形成用組成物C(商品名 ルシフラール NAB−007 固形分濃度40% 日本ペイント株式会社製)を、基材(厚さ100μmのPETフィルム、商品名 A4300、東洋紡績株式会社製)の表面に、バー塗工した。その後、その基材を80℃60秒間加熱乾燥した。その後、その基材に対して、高圧水銀ランプ紫外線照射機(アイグラフィックス社製)を用いて、160W/cm、ランプ高さ13cm、ベルトスピード10m/min、2pass、窒素雰囲気下で紫外線を照射した。それにより、基材に塗工した組成物Cは、硬化して厚さ5μmの樹脂層となった。このようにして樹脂フィルムCを得た。
(樹脂フィルムDの作製)
多官能(メタ)アクリレートとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能アクリレート、商品名 A−DPH、新中村化学株式会社製)を100質量部、1400nmのシリカ粒子(商品名サイリシア310、富士シリシア化学株式会社製)6質量部、光重合開始剤(商品名 IRGACURE184、BASF社製)を4質量部混合した。その混合物をメチルエチルケトンで固形分濃度50%となるように希釈することによって樹脂層形成用組成物Dを調製した。
基材として、厚さ100μmのPETフィルム(商品名 A4300、東洋紡績株式会社製)を用いた。この基材上に、樹脂層形成用組成物Bをバー塗工した。その後、その基材を80℃60秒間加熱乾燥した。その後、その基材に対して、高圧水銀ランプ紫外線照射機(アイグラフィックス社製)を用いて、160W/cm、ランプ高さ13cm、ベルトスピード10m/min、2pass、窒素雰囲気下で紫外線を照射した。それにより、基材に塗工した組成物Dは、硬化して厚さ5μmの樹脂層となった。このようにして樹脂フィルムDを得た。
(樹脂フィルムEの作製)
多官能(メタ)アクリレートとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能アクリレート、商品名 A−DPH、新中村化学株式会社製)を100質量部、4100nmのシリカ粒子(商品名サイリシア430、富士シリシア化学株式会社製)6質量部、光重合開始剤(商品名 IRGACURE184、BASF社製)を4質量部混合した。その混合物をメチルエチルケトンで固形分濃度50%となるように希釈することによって樹脂層形成用組成物Eを調製した。
基材として、厚さ100μmのPETフィルム(商品名 A4300、東洋紡績株式会社製)を用いた。この基材上に、樹脂層形成用組成物Bをバー塗工した。その後、その基材を80℃60秒間加熱乾燥した。その後、その基材に対して、高圧水銀ランプ紫外線照射機(アイグラフィックス社製)を用いて、160W/cm、ランプ高さ13cm、ベルトスピード10m/min、2pass、窒素雰囲気下で紫外線を照射した。それにより、基材に塗工した組成物Eは、硬化して厚さ5μmの樹脂層となった。このようにして樹脂フィルムEを得た。
(樹脂フィルムFの作製)
厚さ100μmのPETフィルムの基材上に、屈折率1.65の組成物(商品名OPSTAR○RKZ6719 固形分20%、JSR株式会社製)をバー塗工した。その基材を80℃60秒間加熱乾燥させた。それによって、厚さ0.2μmの高屈折層が形成された。さらに高屈折層上に樹脂層形成用組成物Aを実施例1とバー塗工して樹脂フィルムFを作製した。
(樹脂フィルムGの作製)
多官能(メタ)アクリレートとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能アクリレート、商品名 A−DPH、新中村化学株式会社製)100質量部、および、光重合開始剤(商品名 IRGACURE184、BASF社製)4質量部を混合した。この混合物をメチルエチルケトンで固形分濃度50%となるように希釈することによって樹脂層形成用組成物Gを調製した。
基材として、厚さ100μmのPETフィルム(商品名 A4300、東洋紡績株式会社製)を用いた。この基材上に、樹脂層形成用組成物Eをバー塗工した。その後、その基材を80℃60秒間加熱乾燥した。その後、その基材に対して、高圧水銀ランプ紫外線照射機(アイグラフィックス社製)を用いて、160W/cm、ランプ高さ13cm、ベルトスピード10m/min、2pass、窒素雰囲気下で紫外線を照射した。それにより、基材に塗工した組成物Gは、硬化して厚さ5μmの樹脂層となった。このようにして樹脂フィルムGを得た。
(樹脂フィルムHの作製)
多官能(メタ)アクリレートとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能アクリレート、商品名 A−DPH、新中村化学株式会社(株)製)100質量部と、粒子径10nmのコロイダルシリカ分散液(オルガノシリカゾル標準タイプ、固形分濃度30%、日産化学工業(株)株式会社製)10質量部と、光重合開始剤(商品名 IRGACURE184、BASF社製)4質量部とを混合した。この混合物をメチルエチルケトンで固形分濃度50%となるように希釈することによって樹脂層形成用組成物Hを調製した。
基材として、厚さ100μmのPETフィルム(商品名 A4300、東洋紡績株式会社製)を用いた。この基材上に、樹脂層形成用組成物Fをバー塗工した。その後、その基材を80℃60秒間加熱乾燥した。その後、その基材に対して、高圧水銀ランプ紫外線照射機(アイグラフィックス社製)を用いて、160W/cm、ランプ高さ13cm、ベルトスピード10m/min、2pass、窒素雰囲気下で紫外線を照射した。それにより、基材に塗工した組成物Hは、硬化して厚さ5μmの樹脂層となった。このようにして樹脂フィルムHを得た。
(表面粗さの測定方法)
マイクロレーザー顕微鏡(株式会社KEYENCE製 測定部 VK−X105 コントローラー部 VK−X100)を用い、倍率200倍で、各樹脂フィルムの表面観察と画像の取り込みを行った。得られた画像について、測定エリアを100μm×100μmとして前記走マイクロレーザー顕微鏡に付属の解析ソフトウェアを用いて、JIS B0601:2001に基づき算術平均表面粗さRa、二乗平均平方根高さRqおよび、二乗平均平方根傾斜RΔqを算出した。
<ニュートンリング発生の評価>
2枚のフィルムを用意し、各々の樹脂層同士を対向させた状態で置き樹脂層の反対面から指で押し付けた。その後応力を開放し、5秒後のニュートンリング発生の有無を目視で確認した。このとき、ニュートンリングが発生しない場合を○と評価した。また、ニュートンリングが発生する場合またはフィルム同士が貼りついている場合を×と評価した。
<実施例1>
樹脂フィルムAを2枚用意し、各々の樹脂層が対向するように配置し、積層体を作製した。
<実施例2>
2枚の樹脂フィルムAの両方を樹脂フィルムBに変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
<実施例3>
2枚の樹脂フィルムAの両方を樹脂フィルムCに変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
<実施例4>
2枚の樹脂フィルムAの両方を樹脂フィルムDに変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
<実施例5>
2枚の樹脂フィルムAの両方を樹脂フィルムEに変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
<実施例6>
2枚の樹脂フィルムAの両方を樹脂フィルムFに変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
<実施例7>
2枚の樹脂フィルムAの一方を樹脂フィルムBに変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
<実施例8>
2枚の樹脂フィルムAの一方を樹脂フィルムCに変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
<比較例1>
2枚の樹脂フィルムAの両方を樹脂フィルムGに変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
<比較例2>
2枚の樹脂フィルムAの両方を樹脂フィルムHに変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
<比較例3>
2枚の樹脂フィルムAの一方を樹脂フィルムHに変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
<比較例4>
2枚の樹脂フィルムBの一方を樹脂フィルムHに変更した以外は実施例2と同様にして、積層体を作製した。
Figure 0006656799
1…ガラス基板、2、2x、2y…導電層、3、3a、3b…基材(透明フィルム)、4a、4b…凹凸の表面形状、5…印刷層、7、17…粘着層、11…液晶ディスプレイ、12…基材(偏光板)、21、22…静電容量式タッチパネル、31…粘着層、100…アンチニュートンリング積層体、110…第1の層、111…基材、112…凹凸の表面形状、120…第2の層、121…基材、122…凹凸の表面形状、200、201…本発明のアンチニュートンリング積層体を用いた静電容量式タッチパネル付き表示装置、300…従来の静電容量式タッチパネル付き表示装置

Claims (4)

  1. 少なくとも片面に凹凸の表面形状を有する第1の層と、少なくとも片面に凹凸の表面形状を有する第2の層とを備え、前記第1の層および第2の層の凹凸の表面形状はいずれもJIS B0601:2001に基づいて測定される算術平均粗さが0.01〜0.1μm、二乗平均平方根高さが0.02〜0.2μmであり、
    前記第1の層の凹凸面および/または前記第2の層の凹凸面は粒子径20nm以上250nm未満の無機又は有機微粒子を含有する凹凸樹脂層であり、
    前記第1の層の凹凸の表面形状および前記第2の層の凹凸の表面形状は二乗平均平方根傾斜が0.01〜0.05であり、
    前記第1の層の凹凸の表面形状と前記第2の層の凹凸の表面形状とが対向して該凹凸の表面形状が一部又は全部で互いに接触状態又は接触可能な状態で積層されていることを特徴とする積層体。
  2. 前記第1の層の凹凸面または前記第2の層の凹凸面が粒子径20nm以上250nm未満の無機又は有機微粒子を含有する凹凸樹脂層であ
    前記第1の層の凹凸面および前記第2の層の凹凸面のうち、一方が粒子径20nm以上250nm未満の無機又は有機微粒子を含有する凹凸樹脂層であり、他方が少なくとも2種類の成分を含有する樹脂組成物が相分離して形成された凹凸樹脂層である請求項1に記載の積層体。
  3. 前記第1の層の凹凸の表面形状と前記第2の層の凹凸の表面形状とが対向して該凹凸の表面形状が一部で互いに接触状態又は接触可能な状態で積層されており、外縁部においては接着剤又は粘着剤を介して互いに非接触状態で固定されている請求項1または2に記載の積層体。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の積層体が組み込まれた表示装置。
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