JP2015098091A - 三次元造形物の製造方法、三次元造形物、三次元造形物の製造用プログラム、三次元造形物の色補正制御方法および三次元造形物製造装置 - Google Patents

三次元造形物の製造方法、三次元造形物、三次元造形物の製造用プログラム、三次元造形物の色補正制御方法および三次元造形物製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきを抑制された三次元造形物を提供すること、種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきを抑制することが可能な三次元造形物の製造方法、三次元造形物の製造用プログラム、三次元造形物の色補正制御方法および三次元造形物製造装置を提供すること。【解決手段】本発明の三次元造形物の製造方法は、着色インクが吐出された単位層が積層された三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法であって、三次元造形物の三次元形状データを元に、三次元造形物表面の複数の部位における、単位層の面方向Aと、三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θを求め、当該角度θに応じて、色補正を行うことを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、三次元造形物の製造方法、三次元造形物、三次元造形物の製造用プログラム、三次元造形物の色補正制御方法および三次元造形物製造装置に関する。
従来より、例えば、三次元CADソフト等で生成した三次元物体のモデルを基にして、三次元造形物を形成する方法が知られている。
三次元造形物を形成する方法の一つとして、積層法が知られている。積層法では、一般的に、三次元物体のモデルを多数の二次元断面層に分割した後、各二次元断面層に対応する断面部材を順次造形しつつ、断面部材を順次積層することによって三次元造形物を形成する。
積層法は、造形しようとする三次元造形物のモデルさえあれば、直ちに形成することが可能であり、造形に先立って金型を作成するなどの必要がないので、迅速にしかも安価に三次元造形物を形成することが可能である。また、薄い板状の断面部材を一層ずつ積層して形成するので、例えば内部構造を有する複雑な物体であっても、複数の部品に分けることなく一体の造形物として形成することが可能である。
このような積層法の一つとして、粉体を結合液で固めながら、三次元造形物を造形する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、各層を形成する際に、三次元造形物の外表面側に該当する箇所に、着色剤を含むインクを吐出することで、三次元造形物に色彩を付与することが行われている。
ところが、従来の三次元造形物の製造方法で得られた三次元造形物において、同じ色の色彩を付与した部分であっても、各層の側面側から見た場合の発色性と、積層方向側から見た場合の発色性が異なってしまう場合があった。
特開2001−150556号公報
本発明の目的は、種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきを抑制された三次元造形物を提供すること、種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきを抑制することが可能な三次元造形物の製造方法、三次元造形物の製造用プログラム、三次元造形物の色補正制御方法および三次元造形物製造装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の三次元造形物の製造方法は、着色インクが吐出された単位層が積層された三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法であって、
前記三次元造形物の三次元形状データを元に、前記三次元造形物表面の複数の部位における、前記単位層の面方向Aと、前記三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θに応じて、色補正を行うことを特徴とする。
これにより、種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきを抑制することができる。
本発明の三次元造形物の製造方法では、前記単位層は、複数の吐出最小単位で構成されており、
前記吐出最小単位の大きさが、縦X[nm]、横Y[nm]、高さZ[nm]で、かつ、XおよびYがZよりも大きい場合、濃度補正係数aは、a=Z/((X−Z)cosθ+Z)で表されることが好ましい。
これにより、種々の角度から観察した場合における、発色性のばらつきをより効率よく抑制することができる。
本発明の三次元造形物の製造方法では、前記単位層は、複数の吐出最小単位で構成されており、
前記吐出最小単位の大きさが、縦X[nm]、横Y[nm]、高さZ[nm]で、かつ、XおよびYがZよりも小さい場合、濃度補正係数aは、a=Z/((Z−X)sinθ+Z)で表されることが好ましい。
これにより、種々の角度から観察した場合における、発色性のばらつきをより効率よく抑制することができる。
本発明の三次元造形物の製造方法では、複数個の粒子で構成される三次元造形用粉末と水溶性樹脂とを含む三次元造形用組成物を用いて、所定の厚さの層を形成する工程と、
前記層に対して前記インクを吐出する工程と、を有することが好ましい。
これにより、種々の角度から観察した場合における、発色性のばらつきをより効果的に抑制することができる。
本発明の三次元造形物は、本発明の三次元造形物の製造方法により製造されたことを特徴とする。
これにより、種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきが抑制された三次元造形物を提供することができる。
本発明の三次元造形物は、着色インクが吐出された単位層が積層された三次元造形物であって、
前記単位層の面方向Aと、前記三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θとしたとき、
前記角度θが異なり、かつ、色が同じ2つの領域において、前記着色インクの吐出パターンが異なっていることを特徴とする。
これにより、種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきが抑制された三次元造形物を提供することができる。
本発明の三次元造形物の製造用プログラムは、着色インクを吐出された単位層が積層された三次元造形物を製造するのに用いられる三次元造形物の製造用プログラムであって、
前記三次元造形物の三次元形状データを元に、前記三次元造形物表面の複数の部位における、前記単位層の面方向Aと、前記三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θに応じて、色補正データを作成し、
前記色補正データを元に、前記着色インクの吐出パターンを決定することを特徴とする。
これにより、種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきを抑制することができる。
本発明の三次元造形物の色補正制御方法は、着色インクが吐出された単位層が積層された三次元造形物を製造するのに用いられる三次元造形物の色補正制御方法であって、
前記三次元造形物の三次元形状データを元に、前記三次元造形物表面の複数の部位における、前記単位層の面方向Aと、前記三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θに応じて、色補正データを作成し、
前記色補正データを元に、前記三次元造形物表面の色を制御することを特徴とする。
これにより、種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきを抑制することができる。
本発明の三次元造形物製造装置は、着色インクが吐出された単位層が積層された三次元造形物を製造する三次元造形物製造装置であって、
前記三次元造形物の三次元形状データを元に、前記三次元造形物表面の複数の部位における、前記単位層の面方向Aと、前記三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θに応じて、色補正を行うことを特徴とする。
これにより、種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきを抑制することができる。
三次元造形物を示す図であって、(a)は、斜視図、(b)は、縦断面図である。 三次元造形物を製造する三次元造形物製造装置を示す概略図である。 図2に示す三次元造形物製造装置が有する制御部のブロック図である。 本発明の三次元造形物の製造方法の好適な実施形態について、各工程を示す模式図である。 本発明の三次元造形物の製造方法の好適な実施形態について、各工程を示す模式図である。 インク付与工程直前の層(三次元造形用組成物)中の状態を模式的に示す断面図である。 硬化性樹脂により、粒子同士が結合した状態を模式的に示す断面図である。
以下、添付する図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細な説明をする。
1.三次元造形物
まず、本発明の三次元造形物について説明する。
図1は、三次元造形物を示す図であって、(a)は、斜視図、(b)は、縦断面図、図2は、三次元造形物を製造する三次元造形物製造装置を示す概略図である。
なお、以下の説明において、図1の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」として説明する。
図1(a)に示す三次元造形物1は、球形をなしている。この三次元造形物1は、図1(b)の点線で示したような薄膜状の単位層7を、多数個積層することにより得られる。単位層7は、硬化性樹脂を含むインク4(図2参照)を硬化することにより得られたものである。
なお、図1(b)には、25個の単位層7が示されているが、単位層7の積層数は、特に限定されず、通常、数十〜数万程度とされる。
三次元造形物1は、その中心部側に位置するコア部2と、コア部2の外表面全面を覆う外周部3とで構成されている。
コア部2は、コア部形成用インクを用いて造形されている。外周部3は、外周部形成用インクを用いて造形されている。
なお、コア部形成用インク、外周部形成用インクを総称してインク4(図2参照)という。
コア部2の色は、いかなる色であってもよい。すなわち、コア部2の色は、透明であってもよし、赤色、青色、黄色等の有彩色、白色、黒色、灰色等の無彩色、金色、銀色等の金属光沢色であってもよい。コア部2の色は、白色にすることが好ましい。これにより、外周部3全体の発色性を良好にすることができる。
外周部3の色は、透明以外の色であれば、いかなる色であってもよい。
なお、コア部2および外周部3の彩度や明度は、それぞれ特に限定されない。また、コア部2は、その領域内全てが同じ色であってもよいし、異なる色であってもよい。また、外周部3についても同様である。
また、外周部3の平均厚さは、特に限定されないが、30μm以上200μm以下であるのが好ましく、50μm以上150μm以下であることが好ましい。平均厚さが前記下限値未満であると、比較的濃い色の三次元造形物1を形成することが難しい。一方、平均厚さが前記上限値を超えると、外周部3の発色性が低下してしまう。
本発明の三次元造形物は、後述するような製造方法により製造されたものである。また、本発明の三次元造形物は、単位層の面方向Aと、三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θ(図1(b)のθ)としたとき、角度θが異なり、かつ、色が同じ2つの領域において、インクの吐出パターンが異なっている点に特徴を有している。これにより、三次元造形物は、三次元造形物を種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきを抑制されたものとなっている。
また、本発明の三次元造形物の用途は、特に限定されないが、例えば、人形、フィギュア等の鑑賞物・展示物;インプラント等の医療機器等が挙げられる。
また、本発明の三次元造形物は、プロトタイプ、量産品、オーダーメード品のいずれに適用されるものであってもよい。
2.三次元造形物製造装置
次に、本実施形態に係る三次元造形物製造装置100について説明する。
図2は、三次元造形物を製造する三次元造形物製造装置を示す概略図である。図3は、図2に示す三次元造形物製造装置が有する制御部のブロック図である。
三次元造形物製造装置100は、単位層7のモデルを生成し、そのモデルに基づいて各単位層7を順次造形しつつ、各単位層7を順次積層することにより、三次元造形物1を形成する装置である。
図2、図3に示すように、三次元造形物製造装置100は、単位層7のモデルの生成等を行うコンピュータ20と、三次元造形物1を形成する造形部30とを有している。
以下、三次元造形物製造装置100を構成する各部について詳細に説明する。
[造形部30]
図2に示すように、造形部30は、コンピュータ20に電気的に接続されたインク吐出部40、粉末供給部50、粉末制御部60、光源70および造形ステージ80を備えている。
インク吐出部40は、インクジェット方式で、インク4の液滴を吐出する液滴吐出ヘッド41が搭載されている。また、インク吐出部40は、図示せぬインク供給部を備えている。本実施形態では、いわゆるピエゾ駆動方式の液滴吐出ヘッド41が採用されている。
また、インク吐出部40は、液滴吐出ヘッド41をXY平面で移動させるX方向移動部42とY方向移動部43とを有している。
粉末供給部50は、三次元造形用粉末(以下単に粉末ともいう)を後述する造形ステージ80に供給する機能を有している。粉末供給部50は、図示せぬ粉末供給部駆動手段によって駆動するよう構成されている。
粉末制御部60は、ブレード61と、ブレード61の動作を規制するガイドレール62とを備えている。粉末制御部60は、粉末供給部50から供給された粉末をブレード61によって制御し、造形ステージ80上に粉末で構成された所定の厚さの層を形成する機能を有している。
ブレード61は、Y方向に長尺状となっており、下部先端が尖った刃状の形状を有している。ブレード61は、図示せぬブレード駆動手段によって、ガイドレール62に沿ってX方向に駆動するよう構成されている。
光源70は、粉末制御部によって形成された粉末の層に付与されたインク4を硬化させる機能を有している。
光源70は、紫外光を発するよう構成されている。光源70としては、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマランプ等を採用することができる。
造形ステージ80は、XY断面において矩形型の形状を有している。この造形ステージ80上において粉末をインク4により結合させて単位層7を形成する。
造形ステージ80は、図示せぬ造形ステージ駆動手段によって、Z方向に移動可能となっている。
また、造形部30は、図示せぬ駆動制御部を備えている。
駆動制御部は、モーター制御部と、位置検出制御部と、粉末供給制御部と、吐出制御部と、露光制御部とを有している。
モーター制御部は、後述するコンピュータ20のCPUからの指令に基づいて、液滴吐出ヘッド41のXY方向への駆動と、ブレード61の駆動と、造形ステージ80の駆動とを個別に制御する。
位置検出制御部は、CPUからの指令に基づいて、液滴吐出ヘッド41の位置と、ブレード61の位置と、造形ステージ80の位置とを個別に制御する。
粉末供給制御部は、CPUからの指令に基づいて、粉末供給部50の駆動(粉末の供給)を制御する。
吐出制御部は、CPUからの指令に基づいて、液滴吐出ヘッド41の駆動(液滴の吐出)を制御する。
露光制御部は、CPUからの指令に基づいて、光源70の発光状態を制御する。
[コンピュータ20]
図3に示すように、コンピュータ20は、造形部30の各部の動作を制御する制御部21と、受信部24と、画像生成部25とを有している。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)22と、記憶部23とを有している。
CPU22は、プロセッサーとして各種の演算処理を行い、制御プログラム231を実行する。
記憶部23は、ROM(Read Only Memory)や、RAM(Randam Access Memory)等を有している。記憶部23には、造形部30における動作の制御手順が記述された制御プログラム231を記憶する領域や、各種のデータを一時的に展開する領域であるデータ展開部232などが設定されている。記憶部23は、データバス29を介してCPU22に接続されている。
また、制御部21には、データバス29を介して、画像生成部25および受信部24が接続されている。また、制御部21には、入出力インターフェース28とデータバス29とを介して造形部30の駆動制御部が接続されている。また、駆動制御部には、前述した粉末供給部駆動手段、造形ステージ駆動手段、ブレード駆動手段、液滴吐出ヘッドおよび光源が、それぞれ、入出力インターフェース28とデータバス29とを介して接続されている。
画像生成部25は、三次元造形物1のモデル等を製造する機能を有している。画像生成部25は、三次元CAD(computer−aided design)等の三次元物体を生成するソフト等で構成されている。
画像生成部25は、三次元造形物1のモデルを生成する三次元造形物モデル生成機能や、STL(Standard Triangukated Language)等の三次元造形物1のモデルの外表面等を三角形や四角形といった多角形等の2次元モデルで表現する2次元モデルを生成する機能を有している。すなわち、画像生成部25では、三次元造形物1の三次元形状データを生成する機能を有している。
また、画像生成部25は、三次元造形物1のモデルを層状に切断して単位層7のモデルを生成する機能を有している。
画像生成部25で生成された単位層データは、記憶部23にて保存され、入出力インターフェース28とデータバス29とを介して造形部30の駆動制御部に伝達される。伝達された単位層データに基づいて、造形部30が駆動することとなる。
受信部24は、USB(Universal Serial BUS)ポート、LANポート等を備えている。受信部24は、スキャナ等の外部デバイス(図示せず)等から、三次元造形物1のモデルを生成するための原物体を受信する機能を有している。
また、コンピュータ20には、モニター(表示装置)や、キーボード(入力装置)が接続されている(図示せず)。モニターおよびキーボードは、それぞれ、入出力インターフェースとデータバスを介して制御部21に接続されている。
モニターは、画像表示領域に、受信部24で取得した画像ファイルを表示する機能を有している。モニターを備えることにより、作業者は、画像ファイル等を視覚的に把握することができる。
なお、入力装置としては、キーボードに限らず、マウス、トラックボール、タッチパネル等であってもよい。
上述したような三次元造形物製造装置100では、まず、三次元形状データを元に、単位層データを生成し、その単位層データを元に、造形ステージ80上に三次元造形用粉末(三次元造形用粉末を含む三次元造形用組成物)の層を形成し、さらに、インク4を付与して単位層7を形成し、形成した単位層7を順次複数回積層することで、三次元造形物1が得られる。
本実施形態の三次元造形物製造装置100は、上記のようにして生成した三次元造形物の三次元形状データを元に、三次元造形物表面の複数の部位における、単位層7の面方向Aと、三次元造形物1の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θ(図1(b)参照)を求め、得られた角度θに応じて、色補正を行う。これにより、種々の角度から観察した場合であっても、発色性のばらつきを抑制された三次元造形物1を製造することができる。
また、上述した三次元造形物製造装置100のコンピュータ20内には、三次元造形物1の三次元形状データを元に、三次元造形物1表面の複数の部位における、単位層7の面方向Aと、三次元造形物1の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θを求め、当該角度θに応じて、色補正データを作成し、当該色補正データを元に、インク4の吐出パターンを決定する三次元造形物の製造用プログラムが記憶されている。
このようなプログラムによれば、色補正データを元に、三次元造形物表面の色を制御することが可能である。
また、単位層7は、複数の吐出最小単位の集合体で形成されている。吐出最小単位は、単位層7を細分化した単位であって、吐出によって形成される最小の単位である。
吐出最小単位の大きさが、縦X[nm]、横Y[nm]、高さZ[nm]で、かつ、XおよびYがZよりも大きい場合には、濃度補正係数aは、a=Z/((X−Z)cosθ+Z)で表すことができる。この濃度補正係数を、各位置における吐出最小単位の色濃度に乗ずることのより、各吐出最小単位の色濃度を決定し、それに基づいて、吐出パターンを決定する。これにより、種々の角度から観察した場合における、発色性のばらつきをより効率よく抑制することができる。
また、吐出最小単位の大きさが、縦X[nm]、横Y[nm]、高さZ[nm]で、かつ、XおよびYがZよりも小さい場合には、濃度補正係数aは、a=Z/((Z−X)sinθ+Z)で表すことができる。これにより、種々の角度から観察した場合における、発色性のばらつきをより効率よく抑制することができる。
三次元造形物の製造用プログラムは、三次元形状データと、予め規定しておいた吐出最小単位の大きさとにしたがって、上記2つの式に当て嵌めて濃度補正係数を算出し、各単位層7の外周部3側に該当する箇所のインク吐出パターンを決定し、駆動制御部に信号を送るよう構成される。
3.三次元造形物の製造方法
以下、本発明の三次元造形物の製造方法について説明する。
本発明の三次元造形物の製造方法では、上記のようにして生成した三次元造形物の三次元形状データを元に、図1(b)に示すような、三次元造形物表面の複数の部位における、単位層の面方向Aと、三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θを求め、得られた角度θに応じて、色補正を行うことを特徴とする。これにより、種々の角度から観察した場合において、発色性のばらつきを抑制することができる。
以下、本発明の三次元造形物の製造方法の好適な実施形態について説明する。
図4、図5は、本発明の三次元造形物の製造方法の好適な実施形態について、各工程を示す模式図、図6は、インク付与工程直前の層(三次元造形用組成物)中の状態を模式的に示す断面図、図7は、硬化性樹脂により、粒子同士が結合した状態を模式的に示す断面図である。
図4、図5に示すように、本実施形態の製造方法は、三次元造形用粉末を含む三次元造形用組成物を用いて、造形ステージ80上に、所定の厚さを有する層6を形成する層形成工程(1a、1d)と、インクジェット法により、層6に対し、硬化性樹脂を含むインク4を付与するインク付与工程(1b、1e)と、層6に付与されたインク4中に含まれる硬化性樹脂を硬化させる硬化工程(1c、1f)とを有し、これらの工程を順次繰り返し行い、さらに、その後に、各層6を構成する粒子のうち、硬化性樹脂により結合していないものを除去する未結合粒子除去工程を有している。
<層形成工程>
まず、造形ステージ80上に、三次元造形用粉末を含む三次元造形用組成物を用いて、所定の厚さを有する層6を形成する(1a)。
具体的には、三次元造形用組成物を粉末供給部50から造形ステージ80上に供給し、ブレード61によって所定の厚さの層6を形成する。
三次元造形用組成物は、後に詳述するように、複数個の粒子63で構成された粉末とともに、水溶性樹脂64を含むものである。水溶性樹脂64を含むことにより、粒子63同士を結合(仮固定)し(図6参照)、粒子の不本意な飛散等を効果的に防止することができる。これにより、作業者の安全や、製造される三次元造形物1の寸法精度の向上を図ることができる。
本工程で形成される層6の厚さは、特に限定されないが、30μm以上500μm以下であるのが好ましく、70μm以上150μm以下であるのがより好ましい。これにより、三次元造形物1の生産性を十分に優れたものとしつつ、製造される三次元造形物1における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、三次元造形物1の寸法精度を特に優れたものとすることができる。
<インク付与工程>
その後、インクジェット法により、層6に対し、硬化性樹脂44を含むインク4を付与する(1b)。本実施形態では、三次元造形物表面の複数の部位における、単位層の面方向Aと、三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θを求め、得られた角度θに応じて、色補正を行い、その条件に沿ったパターンでインク4(コア部形成用インク、外周部形成用インク)が吐出される。
本工程では、層6のうち三次元造形物1の実部(実体のある部位)に対応する部位にのみ、選択的にインク4を付与する。
本工程では、インクジェット法によりインク4を付与するため、インク4の付与パターンが微細な形状のものであっても再現性よくインク4を付与することができる。その結果、最終的に得られる三次元造形物1の寸法精度を特に高いものとすることができる。
なお、インク4については、後に詳述する。
<硬化工程>
その後、光源70により紫外線を照射し、層6に付与された硬化性樹脂44を硬化させ、硬化部(単位層7)を形成する(1c)。これにより、硬化性樹脂44と粒子63との結合強度を特に優れたものとすることができ、その結果、最終的に得られる三次元造形物1の機械的強度を特に優れたものとすることができる。
なお、インク付与工程と硬化工程とは、同時進行的に行ってもよい。すなわち、1つの層6全体のパターン全体が形成される前に、インク4が付与された部位から順次硬化反応を進行させるものであってもよい。
その後、前記の一連の工程を繰り返し行う(1d、1e、1f参照)。これにより、前記各層6のうち、インク4が付与された部位の粒子63が結合した状態となり、このような状態の層6(単位層7)が複数積層された積層体としての三次元造形物1が得られる(図1参照)。
また、2回目以降のインク付与工程(1d参照)で層6に付与されたインク4は、当該層6を構成する粒子63同士の結合に利用されるとともに、付与されたインク4の一部は、それよりも下の層6に浸透する。このため、インク4は、各層6内での粒子63同士の結合だけでなく、隣接する層間での粒子63同士の結合にも利用される。その結果、最終的に得られる三次元造形物1は、全体としての機械的強度に優れたものとなる。
<未結合粒子除去工程>
そして、前記のような一連の工程を繰り返し行った後に、後処理工程として、各層6を構成する粒子63のうち、硬化性樹脂44により結合していないもの(未結合粒子)を除去する未結合粒子除去工程を行う。これにより、三次元造形物1が取り出される。
本工程の具体的な方法としては、例えば、刷毛等で未結合粒子を払い除ける方法、未結合粒子を吸引により除去する方法、空気等の気体を吹き付ける方法、水等の液体を付与する方法(例えば、液体中に前記のようにして得られた積層体を浸漬する方法、液体を吹き付ける方法等)、超音波振動等の振動を付与する方法等が挙げられる。また、これらから選択される2種以上の方法を組み合わせて行うことができる。より具体的には、空気等の気体を吹き付けた後に、水等の液体に浸漬する方法や、水等の液体に浸漬した状態で、超音波振動を付与する方法等が挙げられる。中でも、前記のようにして得られた積層体に対し、水を含む液体を付与する方法(特に、水を含む液体中に浸漬する方法)を採用するのが好ましい。これにより、各層6を構成する粒子63のうち硬化性樹脂44により結合していないものも、水溶性樹脂64により、仮固定されているが、水を含む液体を用いることにより、水溶性樹脂64を溶解し、前記のような仮固定を解除し、より容易かつより確実に、三次元造形物1から、除去することができる。また、未結合粒子を除去する際に三次元造形物1に傷等の欠陥が生じることをより確実に防止することができる。また、このような方法を採用することにより、三次元造形物1の洗浄を兼ねて行うことができる。
4.三次元造形用組成物
次に、三次元造形用組成物について詳細に説明する。
三次元造形用組成物は、三次元造形用粉末と、水溶性樹脂12とを含むものである。
以下、各成分について詳細に説明する。
≪三次元造形用粉末≫
三次元造形用粉末は、複数個の粒子63で構成されている。
粒子63としては、いかなる粒子を用いることができるが、多孔質の粒子(多孔質粒子)で構成されていることが好ましい。これにより、三次元造形物1を製造する際に、硬化性樹脂44を空孔内に好適に侵入させることができ、結果として、機械的強度に優れた三次元造形物の製造に好適に用いることができる。
三次元造形用粉末を構成する多孔質粒子の構成材料としては、例えば、無機材料や有機材料、これらの複合体等が挙げられる。
多孔質粒子を構成する無機材料としては、例えば、各種金属や金属化合物等が挙げられる。金属化合物としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコン、酸化錫、酸化マグネシウム、チタン酸カリウム等の各種金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等の各種金属水酸化物;窒化珪素、窒化チタン、窒化アルミ等の各種金属窒化物;炭化珪素、炭化チタン等の各種金属炭化物;硫化亜鉛等の各種金属硫化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の各種金属の炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等の各種金属の硫酸塩;ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等の各種金属のケイ酸塩;リン酸カルシウム等の各種金属のリン酸塩;ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム等の各種金属のホウ酸塩や、これらの複合化物等が挙げられる。
多孔質粒子を構成する有機材料としては、例えば、合成樹脂、天然高分子等が挙げられ、より具体的には、ポリエチレン樹脂;ポリプロピレン;ポリエチレンオキサイド;ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンイミン;ポリスチレン;ポリウレタン;ポリウレア;ポリエステル;シリコーン樹脂;アクリルシリコーン樹脂;ポリメタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとする重合体;メタクリル酸メチルクロスポリマー等の(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとするクロスポリマー(エチレンアクリル酸共重合樹脂等);ナイロン12、ナイロン6、共重合ナイロン等のポリアミド樹脂;ポリイミド;カルボキシメチルセルロールス;ゼラチン;デンプン;キチン;キトサン等が挙げられる。
中でも、多孔質粒子は、無機材料で構成されたものであるのが好ましく、金属酸化物で構成されたものであるのがより好ましく、シリカで構成されたものであるのがさらに好ましい。これにより、三次元造形物の機械的強度、耐光性等の特性を特に優れたものとすることができる。また、特に、多孔質粒子がシリカで構成されたものであると、前述した効果がより顕著に発揮される。また、シリカは、流動性にも優れているため、厚さの均一性がより高い層の形成に有利であるとともに、三次元造形物1の生産性、寸法精度を特に優れたものとすることができる。
シリカとしては、市販のものを好適に用いることができる。具体的には、例えば、ミズカシルP−526、ミズカシルP−801、ミズカシルNP−8、ミズカシルP−802、ミズカシルP−802Y、ミズカシルC−212、ミズカシルP−73、ミズカシルP−78A、ミズカシルP−78F、ミズカシルP−87、ミズカシルP−705、ミズカシルP−707、ミズカシルP−707D、ミズカシルP−709、ミズカシルC−402、ミズカシルC−484(以上、水澤化学工業(株)製)、トクシールU、トクシールUR、トクシールGU、トクシールAL−1、トクシールGU−N、トクシールN、トクシールNR、トクシールPR、ソーレックス、ファインシールE−50、ファインシールT−32、ファインシールX−30、ファインシールX−37、ファインシールX−37B、ファインシールX−45、ファインシールX−60、ファインシールX−70、ファインシールRX−70、ファインシールA、ファインシールB(以上、(株)トクヤマ製)、シペルナート、カープレックスFPS−101、カープレックスCS−7、カープレックス22S、カープレックス80、カープレックス80D、カープレックスXR、カープレックス67(以上、DSL.ジャパン(株)製)、サイロイド63、サイロイド65、サイロイド66、サイロイド77、サイロイド74、サイロイド79、サイロイド404、サイロイド620、サイロイド800、サイロイド150、サイロイド244、サイロイド266(以上、富士シリシア化学(株)製)、ニップジェルAY−200、ニップジェルAY−6A2、ニップジェルAZ−200、ニップジェルAZ−6A0、ニップジェルBY−200、ニップジェルBY−200、ニップジェルCX−200、ニップジェルCY−200、ニップシールE−150J、ニップシールE−220A、ニップシールE−200A(以上、東ソー・シリカ(株)製)などが挙げられる。
また、多孔質粒子は、疎水化処理が施されたものであるのが好ましい。ところで、一般に、インク4に含まれる硬化性樹脂44は疎水性を有する傾向がある。したがって、多孔質粒子が疎水化処理されたものであることにより、硬化性樹脂44を多孔質粒子の空孔内により好適に侵入させることができる。その結果、アンカー効果がより顕著に発揮され、得られる三次元造形物1の機械的強度をさらに優れたものとすることができる。また、多孔質粒子が疎水化処理されたものであると、好適に再利用することができる。より詳しく説明すると、多孔質粒子が疎水化処理されたものであると、後に詳述する水溶性樹脂と多孔質粒子との親和性が低下するため、空孔内に入り込むことが防止されることとなる。その結果、三次元造形物1の製造において、インクが付与されなかった領域の多孔質粒子は、水等で洗浄することにより不純物を容易除去することができ、高い純度で回収することができる。このため、再度、回収した三次元造形用粉末を、所定の割合で、水溶性樹脂等と混合することにより、確実に所望の組成に制御された三次元造形用粉末を得ることができる。
三次元造形用粉末を構成する多孔質粒子に施す疎水化処理としては、多孔質粒子の疎水性を高める処理であればいかなるものであってもよいが、炭化水素基を導入するものであるのが好ましい。これにより、粒子の疎水性をより高いものとすることができる。また、容易かつ確実に、各粒子や粒子表面の各部位(空孔内部の表面を含む)での疎水化処理の程度の均一性をより高いものとすることができる。
疎水化処理に用いる化合物としては、シリル基を含むシラン化合物が好ましい。疎水化処理に用いることのできる化合物の具体例としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、1−プロペニルメチルジクロロシラン、プロピルジメチルクロロシラン、プロピルメチルジクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、テトラデシルトリクロロシラン、3−チオシアネートプロピルトリエトキシシラン、p−トリルジメチルクロロシラン、p−トリルメチルジクロロシラン、p−トリルトリクロロシラン、p−トリルトリメトキシシラン、p−トリルトリエトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジイソプロピルジイソプロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−ブチロキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−sec−ブチロキシシラン、ジ−t−ブチルジ−t−ブチロキシシラン、オクタデシルトリクロロシラン、オクタデシルメチルジエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチルクロロシラン、オクタデシルメチルジクロロシラン、オクタデシルメトキシジクロロシラン、7−オクテニルジメチルクロロシラン、7−オクテニルトリクロロシラン、7−オクテニルトリメトキシシラン、オクチルメチルジクロロシラン、オクチルジメチルクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、10−ウンデセニルジメチルクロロシラン、ウンデシルトリクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、メチルオクタデシルジメトキシシラン、メチルドデシルジエトキシシラン、メチルオクタデシルジメトキシシラン、メチルオクタデシルジエトキシシラン、n−オクチルメチルジメトキシシラン、n−オクチルメチルジエトキシシラン、トリアコンチルジメチルクロロシラン、トリアコンチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルイソプロポキシシラン、メチル−n−ブチロキシシラン、メチルトリ−sec−ブチロキシシラン、メチルトリ−t−ブチロキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルイソプロポキシシラン、エチル−n−ブチロキシシラン、エチルトリ−sec−ブチロキシシラン、エチルトリ−t−ブチロキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−ドデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−ドデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、2−〔2−(トリクロロシリル)エチル〕ピリジン、4−〔2−(トリクロロシリル)エチル〕ピリジン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、1,3−(トリクロロシリルメチル)ヘプタコサン、ジベンジルジメトキシシラン、ジベンジルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルジメチルエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベンジルメチルジメトキシシラン、ベンジルジメチルメトキシシラン、ベンジルジメトキシシラン、ベンジルジエトキシシラン、ベンジルメチルジエトキシシラン、ベンジルジメチルエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ジベンジルジメトキシシラン、ジベンジルジエトキシシラン、3−アセトキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、6−(アミノヘキシルアミノプロピル)トリメトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルエトキシシラン、m−アミノフェニルトリメトキシシラン、m−アミノフェニルエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシシラン、ω−アミノウンデシルトリメトキシシラン、アミルトリエトキシシラン、ベンゾオキサシレピンジメチルエステル、5−(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、8−ブロモオクチルトリメトキシシラン、ブロモフェニルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、2−クロロメチルトリエトキシシラン、クロロメチルメチルジエトキシシラン、クロロメチルメチルジイソプロポキシラン、p−(クロロメチル)フェニルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、クロロフェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、2−(4−クロロスルフォニルフェニル)エチルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリエトキシシラン、2−シアノエチルトリメトキシシラン、シアノメチルフェネチルトリエトキシシラン、3−シアノプロピルトリエトキシシラン、2−(3−シクロヘキセニル)エチルトリメトキシシラン、2−(3−シクロヘキセニル)エチルトリエトキシシラン、3−シクロヘキセニルトリクロロシラン、2−(3−シクロヘキセニル)エチルトリクロロシラン、2−(3−シクロヘキセニル)エチルジメチルクロロシシラン、2−(3−シクロヘキセニル)エチルメチルジクロロシシラン、シクロヘキシルジメチルクロロシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジクロロシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシルメチル)トリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロオクチルトリクロロシラン、(4−シクロオクテニル)トリクロロシラン、シクロペンチルトリクロロシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、1,1−ジエトキシ−1−シラシクロペンタ−3−エン、3−(2,4−ジニトロフェニルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、(ジメチルクロロシリル)メチル−7,7−ジメチルノルピナン、(シクロヘキシルアミノメチル)メチルジエトキシシラン、(3−シクロペンタジエニルプロピル)トリエトキシシラン、N,N−ジエチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、(フルフリルオキシメチル)トリエトキシシラン、2−ヒドロキシ−4−(3−トリエトキシプロポキシ)ジフェニルケトン、3−(p−メトキシフェニル)プロピルメチルジクロロシラン、3−(p−メトキシフェニル)プロピルトリクロロシラン、p−(メチルフェネチル)メチルジクロロシラン,p−(メチルフェネチル)トリクロロシラン、p−(メチルフェネチル)ジメチルクロロシラン、3−モルフォリノプロピルトリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、1,2,3,4,7,7,−ヘキサクロロ−6−メチルジエトキシシリル−2−ノルボルネン、1,2,3,4,7,7,−ヘキサクロロ−6−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、3−ヨードプロピルトリメトキシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、(メルカプトメチル)メチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチル{2−(3−トリメトキシシリルプロピルアミノ)エチルアミノ}−3−プロピオネート、7−オクテニルトリメトキシシラン、R−N−α−フェネチル−N’−トリエトキシシリルプロピルウレア、S−N−α−フェネチル−N’−トリエトキシシリルプロピルウレア、フェネチルトリメトキシシラン、フェネチルメチルジメトキシシラン、フェネチルジメチルメトキシシラン、フェネチルジメトキシシラン、フェネチルジエトキシシラン、フェネチルメチルジエトキシシラン、フェネチルジメチルエトキシシラン、フェネチルトリエトキシシラン、(3−フェニルプロピル)ジメチルクロロシラン、(3−フェニルプロピル)メチルジクロロシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−(トリエトキシシリルプロピル)ダンシルアミド、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、2−(トリエトキシシリルエチル)−5−(クロロアセトキシ)ビシクロヘプタン、(S)−N−トリエトキシシリルプロピル−O−メントカルバメート、3−(トリエトキシシリルプロピル)−p−ニトロベンズアミド、3−(トリエトキシシリル)プロピルサクシニック無水物、N−〔5−(トリメトキシシリル)−2−アザ−1−オキソ−ペンチル〕カプロラクタム、2−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、N−(トリメトキシシリルエチル)ベンジル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライド、フェニルビニルジエトキシシラン、3−チオシアナートプロピルトリエトキシシラン、(トリデカフロオロ−1,1,2,2,−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、N−{3−(トリエトキシシリル)プロピル}フタルアミド酸、(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルジメトキシシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシシラン、1−トリメトキシシリル−2−(クロロメチル)フェニルエタン、2−(トリメトキシシリル)エチルフェニルスルホニルアジド、β−トリメトキシシリルエチル−2−ピリジン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ピロール、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリブチルアンモニウムブロマイド、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリブチルアンモニウムクロライド、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライド、ビニルメチルジエトキシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルフェニルジクロロシラン、ビニルフェニルジエトキシシラン、ビニルフェニルジメチルシラン、ビニルフェニルメチルクロロシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリス−t−ブトキシシラン、アダマンチルエチルトリクロロシラン、アリルフェニルトリクロロシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、3−アミノフェノキシジメチルビニルシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルジメチルクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、ベンジルトリクロロシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ベンジルメチルジクロロシラン、フェネチルジイソプロピルクロロシラン、フェネチルトリクロロシラン、フェネチルジメチルクロロシラン、フェネチルメチルジクロロシラン、5−(ビシクロヘプテニル)トリクロロシラン、5−(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン、2−(ビシクロヘプチル)ジメチルクロロシラン、2−(ビシクロヘプチル)トリクロロシラン、1,4−ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン、ブロモフェニル
トリクロロシラン、3−フェノキシプロピルジメチルクロロシラン、3−フェノキシプロピルトリクロロシラン、t−ブチルフェニルクロロシラン、t−ブチルフェニルメトキシシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、p−(t−ブチル)フェネチルジメチルクロロシラン、p−(t−ブチル)フェネチルトリクロロシラン、1,3−(クロロジメチルシリルメチル)ヘプタコサン、((クロロメチル)フェニルエチル)ジメチルクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)メチルジクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリメトキシシラン、クロロフェニルトリクロロシラン、2−シアノエチルトリクロロシラン、2−シアノエチルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルメチルジエトキシシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルジメチルエトキシシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルトリクロロシラン、フッ化アルキルシラン等を挙げることができ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、ヘキサメチルジシラザンを疎水化処理に用いるのが好ましい。これにより、粒子の疎水性をより高いものとすることができる。また、容易かつ確実に、各粒子や粒子表面の各部位(空孔内部の表面を含む)での疎水化処理の程度の均一性をより高いものとすることができる。
シラン化合物を用いた疎水化処理を液相で行う場合には、シラン化合物を含む液中に、疎水化処理を施すべき粒子を浸漬することで、好適に所望の反応を進行させることができ、シラン化合物の化学吸着膜を形成することができる。
また、シラン化合物を用いた疎水化処理を気相で行う場合には、シラン化合物の蒸気に化処理を施すべき粒子63を曝すことで、好適に所望の反応を進行させることができ、シラン化合物の化学吸着膜を形成することができる。
三次元造形用粉末を構成する粒子63の平均粒径は、特に限定されないが、1μm以上25μm以下であるのが好ましく、1μm以上15μm以下であるのがより好ましい。これにより、三次元造形物1の機械的強度を特に優れたものとすることができるとともに、製造される三次元造形物1における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、三次元造形物1の寸法精度を特に優れたものとすることができる。また、三次元造形用粉末の流動性、三次元造形用粉末を含む三次元造形用組成物の流動性を特に優れたものとし、三次元造形物の生産性を特に優れたものとすることができる。なお、本発明において、平均粒径とは、体積基準の平均粒径を言い、例えば、サンプルをメタノールに添加し、超音波分散器で3分間分散した分散液をコールターカウンター法粒度分布測定器(COULTER ELECTRONICS INS製TA−II型)にて、50μmのアパチャーを用いて測定することにより求めることができる。
三次元造形用粉末を構成する粒子63のDmaxは、3μm以上40μm以下であるのが好ましく、5μm以上30μm以下であるのがより好ましい。これにより、三次元造形物1の機械的強度を特に優れたものとすることができるとともに、製造される三次元造形物1における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、三次元造形物1の寸法精度を特に優れたものとすることができる。また、三次元造形用粉末の流動性、三次元造形用粉末を含む三次元造形用組成物の流動性を特に優れたものとし、三次元造形物1の生産性を特に優れたものとすることができる。また、製造される三次元造形物1の表面における、粒子63による光の散乱をより効果的に防止することができる。
粒子63が多孔質粒子の場合、多孔質粒子の空孔率は、50%以上であるのが好ましく、55%以上90%以下であるのがより好ましい。これにより、硬化性樹脂が入り込む空間(空孔)を十分に有するとともに、多孔質粒子自体の機械的強度を優れたものとすることができ、結果として、空孔内に結合樹脂が侵入してなる三次元造形物1の機械的強度を特に優れたものとすることができる。なお、本発明において、粒子の空孔率とは、粒子の見かけ体積中に対する、粒子の内部に存在する空孔の割合(体積率)のことを言い、粒子の密度をρ[g/cm]、粒子の構成材料の真密度ρ[g/cm]としたときに、{(ρ−ρ)/ρ}×100で表される値である。
粒子63が多孔質粒子の場合、多孔質粒子の平均空孔径(細孔直径)が10nm以上であるのが好ましく、50nm以上300nm以下であるのがより好ましい。これにより、最終的に得られる三次元造形物1の機械的強度を特に優れたものとすることができる。また、三次元造形物1の製造に、顔料を含む着色インクを用いる場合において、顔料を多孔質粒子の空孔内に好適に保持することができる。このため、不本意な顔料の拡散を防止することができ、高精細な画像をより確実に形成することができる。
三次元造形用粉末を構成する粒子63は、いかなる形状を有するものであってもよいが、球形状をなすものであるのが好ましい。これにより、三次元造形用粉末の流動性、三次元造形用粉末を含む三次元造形用組成物の流動性を特に優れたものとし、三次元造形物1の生産性を特に優れたものとすることができるとともに、製造される三次元造形物1における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、三次元造形物1の寸法精度を特に優れたものとすることができる。
三次元造形用粉末は、前述したような条件(例えば、前記粒子の構成材料、疎水化処理の種類等)が互いに異なる複数種の粒子を含むものであってもよい。
三次元造形用粉末の空隙率は、70%以上98%以下であるのが好ましく、75%以上97.7%以下であるのがより好ましい。これにより、三次元造形物の機械的強度を特に優れたものとすることができる。また、三次元造形用粉末の流動性、三次元造形用粉末を含む三次元造形用組成物の流動性を特に優れたものとし、三次元造形物の生産性を特に優れたものとすることができるとともに、製造される三次元造形物における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、三次元造形物の寸法精度を特に優れたものとすることができる。なお、本発明において、三次元造形用粉末の空隙率とは、所定容量(例えば、100mL)の容器内を三次元造形用粉末で満たした場合における、前記容器の容量に対する、三次元造形用粉末を構成する全粒子が有する空孔の体積と、粒子間に存在する空隙の体積との和の比率のことを言い、三次元造形用粉末の嵩密度をP[g/cm]、三次元造形用粉末の構成材料の真密度P[g/cm]としたときに、{(P−P)/P}×100で表される値である。
三次元造形用組成物中における三次元造形用粉末の含有率は、10質量%以上90質量%以下であるのが好ましく、15質量%以上58質量%以下であるのがより好ましい。これにより、三次元造形用組成物の流動性を十分に優れたものとしつつ、最終的に得られる三次元造形物1の機械的強度を特に優れたものとすることができる。
≪水溶性樹脂≫
三次元造形用組成物は、複数個の粒子63とともに、水溶性樹脂64を含むものである。水溶性樹脂12を含むことにより、粒子63同士を結合(仮固定)し(図3参照)、粒子63の不本意な飛散等を効果的に防止することができる。これにより、作業者の安全や、製造される三次元造形物1の寸法精度の向上を図ることができる。
本発明において、水溶性樹脂とは、少なくともその一部が水に可溶なものであればよいが、例えば、25℃における水に対する溶解度(水100gに溶解可能な質量)が5[g/100g水]以上のものであるのが好ましく、10[g/100g水]以上のものであるのがより好ましい。
水溶性樹脂64としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、変性ポリアミド、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキシド等の合成ポリマー、コーンスターチ、マンナン、ペクチン、寒天、アルギン酸、デキストラン、にかわ、ゼラチン等の天然ポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、酸化でんぷん、変性でんぷん等の半合成ポリマー等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
水溶性樹脂製品の例としては、例えば、メチルセルロース(信越化学社製:商品名「メトローズSM−15」)、ヒドロキシエチルセルロース(フジケミカル社製:商品名「AL−15」)、ヒドロキシプロピルセルローズ(日本ソーダ社製:商品名「HPC−M」)、カルボキシメチルセルロース(ニチリン化学社製:商品名「CMC−30」)、澱粉リン酸エステルナトリュウム(I)(松谷化学社製:商品名「ホスター5100」)、ポリビニルピロリドン(東京化学社製:商品名「PVP K−90」)、メチルビニールエーテル/無水マレイン酸コポリマー(GAFガントレット社製:商品名「AN−139」)、ポリアクリルアミド(和光純薬社製)、変性ポリアミド(変性ナイロン)(東レ社製:商品名「AQナイロン」)、ポリエチレンオキサイド(製鉄化学社製:商品名「PEO−1」、明成化学工業社製:商品名「アルコックス」)、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドランダム共重合ポリマー(明成化学工業社製:商品名「アルコックスEP」)、ポリアクリル酸ナトリウム(和光純薬)、カルボキシビニルポリマー/架橋型アクリル系水溶性樹脂(住友精化社製:商品名「アクペック」)等が挙げられる。
中でも、水溶性樹脂64がポリビニルアルコールである場合、三次元造形物1の機械的強度を特に優れたものとすることができる。また、ケン化度や重合度の調整により、水溶性樹脂64の特性(例えば、水溶性、耐水性等)や三次元造形用組成物の特性(例えば、粘度、粒子63の固定力、濡れ性等)をより好適に制御することができる。このため、多様な三次元造形物1の製造により好適に対応することができる。また、ポリビニルアルコールは、各種水溶性樹脂の中でも、安価で、かつ、供給が安定したものである。このため、生産コストを抑制しつつ、安定的な三次元造形物1の製造を行うことができる。
水溶性樹脂64がポリビニルアルコールを含むものである場合、当該ポリビニルアルコールのケン化度は、85以上90以下であるのが好ましい。これにより、水に対するポリビニルアルコールの溶解度の低下を抑制することができる。そのため、三次元造形用組成物が水を含むものである場合に、隣接する単位層7間の接着性の低下をより効果的に抑制することができる。
水溶性樹脂64がポリビニルアルコールを含むものである場合、当該ポリビニルアルコールの重合度は、300以上1000以下であるのが好ましい。これにより、三次元造形用組成物が水を含むものである場合に、各単位層7の機械的強度や隣接する単位層7間の接着性を特に優れたものとすることができる。
また、水溶性樹脂64がポリビニルピロリドン(PVP)である場合、以下のような効果が得られる。すなわち、ポリビニルピロリドンは、ガラス、金属、プラスチック等の各種材料に対する接着性に優れているため、層6のうちインクが付与されない部分の強度・形状の安定性を特に優れたものとし、最終的に得られる三次元造形物1の寸法精度を特に優れたものとすることができる。また、ポリビニルピロリドンは、各種有機溶媒に対して、高い溶解性を示すため、三次元造形用組成物が有機溶剤を含む場合において、三次元造形用組成物の流動性を特に優れたものとすることができ、不本意な厚さのばらつきがより効果的に防止された層6を好適に形成することができ、最終的に得られる三次元造形物1の寸法精度を特に優れたものとすることができる。また、ポリビニルピロリドンは、水に対しても高い溶解性を示すため、未結合粒子除去工程(造形終了後)において、各層6を構成する粒子63のうち、硬化性樹脂44により結合していないものを容易かつ確実に除去することができる。また、ポリビニルピロリドンは、三次元造形用粉末との親和性が適度なものであるため、前述したような空孔611内への入り込みが十分に起こりにくいものである一方で、粒子63の表面に対する濡れ性は比較的高いものである。このため、前述したような仮固定の機能をより効果的に発揮することができる。また、ポリビニルピロリドンは、各種着色剤との親和性に優れているため、インク付与工程において着色剤を含むインク4を用いた場合に、着色剤が不本意に拡散してしまうのを効果的に防止することができる。また、ポリビニルピロリドンには帯電防止機能があるため、層形成工程において三次元造形用組成物としてペースト化していない粉体を用いる場合に、当該粉体の飛散を効果的に防止することができる。また、層形成工程において三次元造形用組成物としてペースト化されたものを用いる場合に、ペースト状の三次元造形用組成物がポリビニルピロリドンを含むものであると、三次元造形用組成物中に泡が巻き込まれてしまうことを効果的に防止することができ、層形成工程において、泡の巻き込みによる欠陥が発生するのを効果的により防止することができる。
水溶性樹脂64がポリビニルピロリドンを含むものである場合、当該ポリビニルピロリドンの重量平均分子量は、10000以上1700000以下であるのが好ましく、30000以上1500000以下であるのがより好ましい。これにより、前述した機能をより効果的に発揮することができる。
三次元造形用組成物中において、水溶性樹脂64は、少なくとも層形成工程において、液状の状態(例えば、溶解状態、溶融状態等)をなすものであるのが好ましい。これにより、容易かつ確実に、三次元造形用組成物を用いて形成される層6の厚さの均一性を、より高いものとすることができる。
三次元造形用組成物中における水溶性樹脂64の含有率は、三次元造形用粉末の嵩体積に対して、15体積%以下であるのが好ましく、2体積%以上5体積%以下であるのがより好ましい。これにより、前述したような水溶性樹脂64の機能を十分に発揮させつつ、インク4が侵入する空間をより広く確保することができ、三次元造形物1の機械的強度を特に優れたものとすることができる。
≪溶剤≫
三次元造形用組成物は、前述したような水溶性樹脂64、三次元造形用粉末に加えて、溶剤を含むものであってもよい。これにより、三次元造形用組成物の流動性を特に優れたものとし、三次元造形物1の生産性を特に優れたものとすることができる。
溶剤は、水溶性樹脂64を溶解するものであるのが好ましい。これにより、三次元造形用組成物の流動性を良好なものとすることができ、三次元造形用組成物を用いて形成される層6の厚さの不本意なばらつきをより効果的に防止することができる。また、溶剤が除去された状態の層6を形成した際に、層6全体にわたって、より高い均一性で、水溶性樹脂64を粒子63に付着させることができ、不本意な組成のむらが発生するのをより効果的に防止することができる。このため、最終的に得られる三次元造形物1の各部位での機械的強度の不本意なばらつきの発生をより効果的に防止することができ、三次元造形物1の信頼性をより高いものとすることができる。
三次元造形用組成物を構成する溶剤としては、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール性溶剤;メチルエチルケトン、アセトン等のケトン系溶剤;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル系、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート、プロピレングリコール1−モノエチルエーテル2−アセタート等のグリコールエーテルアセテート系;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、三次元造形用組成物は、水を含むものであるのが好ましい。これにより、水溶性樹脂64をより確実に溶解することができ、三次元造形用組成物の流動性、三次元造形用組成物を用いて形成される層6の組成の均一性を特に優れたものとすることができる。また、水は層6形成後の除去が容易であるとともに、三次元造形物1中に残存した場合においても悪影響を与えにくい。また、人体に対する安全性、環境問題の観点等からも有利である。
三次元造形用組成物が溶剤を含むものである場合、三次元造形用組成物中における溶剤の含有率は、5質量%以上75質量%以下であるのが好ましく、35質量%以上70質量%以下であるのがより好ましい。これにより、前述したような溶剤を含むことによる効果がより顕著に発揮されるとともに、三次元造形物1の製造過程において溶剤を短時間で容易に除去することができるため、三次元造形物1の生産性向上の観点から有利である。
特に、三次元造形用組成物が溶剤として水を含むものである場合、三次元造形用組成物中における水の含有率は、20質量%以上73質量%以下であるのが好ましく、50質量%以上70質量%以下であるのがより好ましい。これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
≪その他の成分≫
また、三次元造形用組成物は、前述した以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、重合開始剤;重合促進剤;浸透促進剤;湿潤剤(保湿剤);定着剤;防黴剤;防腐剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;キレート剤;pH調整剤等が挙げられる。
5.インク
次に、本発明の三次元造形物の製造方法に用いるインクについて詳細に説明する。
≪硬化性樹脂≫
インク4は、少なくとも硬化性樹脂44を含むものである。
硬化性樹脂44は、硬化することによって、粒子63を結合する機能を備えた成分である。
このような硬化性樹脂44としては、特に限定されないが、疎水性(親油性)を有するものを用いるのが好ましい。これにより、例えば、粒子63として疎水化処理を施されたものを用いた場合、インク4と粒子63との親和性をより高いものとすることができ、層6にインク4が付与されることにより、インク4は、粒子63の空孔611内に好適に侵入することができる。その結果、硬化性樹脂44によるアンカー効果が好適に発揮され、最終的に得られる三次元造形物1の機械的強度を優れたものとすることができる。なお、本発明において、疎水性の硬化性樹脂は、水に対する親和性が十分に低いものであればよいが、例えば、25℃における水に対する溶解度が1[g/100g水]以下であるのが好ましい。
硬化性樹脂44としては、例えば、熱硬化性樹脂;可視光領域の光により硬化する可視光硬化性樹脂(狭義の光硬化性樹脂)、紫外線硬化性樹脂、赤外線硬化性樹脂等の各種光硬化性樹脂;X線硬化性樹脂等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、得られる三次元造形物1の機械的強度や三次元造形物1の生産性等の観点から、硬化性樹脂44は、硬化性樹脂が好ましい。また、各種硬化性樹脂の中でも、得られる三次元造形物1の機械的強度や三次元造形物1の生産性、インク4の保存安定性等の観点から、特に、紫外線硬化性樹脂(重合性化合物)が好ましい。
紫外線硬化性樹脂(重合性化合物)としては、紫外線照射により、光重合開始剤から生じるラジカル種またはカチオン種等により、付加重合または開環重合が開始され、重合体を生じるものが好ましく使用される。付加重合の重合様式として、ラジカル、カチオン、アニオン、メタセシス、配位重合が挙げられる。また、開環重合の重合様式として、カチオン、アニオン、ラジカル、メタセシス、配位重合が挙げられる。
付加重合性化合物としては、例えば、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物等が挙げられる。付加重合性化合物として、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物が好ましく使用できる。
エチレン性不飽和重合性化合物は、単官能の重合性化合物および多官能の重合性化合物、またはそれらの混合物の化学的形態をもつ。単官能の重合性化合物としては、例えば、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)や、そのエステル類、アミド類等が挙げられる。多官能の重合性化合物としては、不飽和カルボン酸と脂肪族の多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族の多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。
また、ヒドロキシル基や、アミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミド類とイソシアネート類、エポキシ類との付加反応物、カルボン酸との脱水縮合反応物等も使用できる。また、イソシアネート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミド類と、アルコール類、アミン類およびチオール類との付加反応物、さらに、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミド類と、アルコール類、アミン類またはチオール類との置換反応物も使用できる。
不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステルであるラジカル重合性化合物の具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルが代表的であり、単官能のもの、多官能のもののいずれも用いることができる。
単官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、トリルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
二官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
三官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
四官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
五官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
六官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサ(メタ)アクリレート、カプトラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリレート以外の重合性化合物としては、例えば、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、イソクロトン酸エステル、マレイン酸エステル等が挙げられる。
イタコン酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げられる。
クロトン酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等が挙げられる。
イソクロトン酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等が挙げられる。
マレイン酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等が挙げられる。
その他のエステルの例としては、例えば、特公昭46−27926号公報、特公昭51−47334号公報、特開昭57−196231号公報に記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240号公報、特開昭59−5241号公報、特開平2−226149号公報に記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613号公報に記載のアミノ基を含有するもの等も用いることができる。
また、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドのモノマーの具体例としては、例えば、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等が挙げられる。
その他の好ましいアミド系モノマーとしては、例えば、特公昭54−21726号公報に記載のシクロへキシレン構造を有するもの等が挙げられる。
また、イソシアネートと水酸基との付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記式(1)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH=C(R)COOCHCH(R)OH (1)
(ただし、式(1)中、RおよびRは、それぞれ独立に、HまたはCHを示す。)
本発明において、エポキシ基、オキセタン基等の環状エーテル基を分子内に1つ以上有するカチオン開環重合性の化合物を紫外線硬化性樹脂(重合性化合物)として好適に用いることができる。
カチオン重合性化合物としては、例えば、開環重合性基を含む硬化性化合物等が挙げられ、中でも、ヘテロ環状基含有硬化性化合物が特に好ましい。このような硬化性化合物としては、例えば、エポキシ誘導体、オキセタン誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、環状ラクトン誘導体、環状カーボネート誘導体、オキサゾリン誘導体などの環状イミノエーテル類、ビニルエーテル類等が挙げられ、中でも、エポキシ誘導体、オキセタン誘導体、ビニルエーテル類が好ましい。
好ましいエポキシ誘導体の例としては、例えば、単官能グリシジルエーテル類、多官能グリシジルエーテル類、単官能脂環式エポキシ類、多官能脂環式エポキシ類等が挙げられる。
グリシジルエーテル類の具体的な化合物を例示すると、例えば、ジグリシジルエーテル類(例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等)、3官能以上のグリシジルエーテル類(例えば、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等)、4官能以上のグリシジルエーテル類(例えば、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシルエーテル、クレゾールノボラック樹脂のポリグリシジルエーテル、フェノールノボラック樹脂のポリグリシジルエーテル等)、脂環式エポキシ類(例えば、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、エポリードGT−301、エポリードGT−401(以上、ダイセル化学工業(株)製))、EHPE(ダイセル化学工業(株)製)、フェノールノボラック樹脂のポリシクロヘキシルエポキシメチルエーテル等)、オキセタン類(例えば、OX−SQ、PNOX−1009(以上、東亞合成(株)製)等)等が挙げられる。
重合性化合物としては、脂環式エポキシ誘導体を好ましく用いることができる。「脂環式エポキシ基」とは、シクロペンテン基、シクロヘキセン基等のシクロアルケン環の二重結合を過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化した部分構造を言う。
脂環式エポキシ化合物としては、シクロヘキセンオキシド基またはシクロペンテンオキシド基を1分子内に2個以上有する多官能脂環式エポキシ類が好ましい。脂環式エポキシ化合物の具体例としては、例えば、4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ジ(2,3−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタジエンジオキサイド等が挙げられる。
分子内に脂環式構造を有しない通常のエポキシ基を有するグリシジル化合物を、単独で使用したり、前記の脂環式エポキシ化合物と併用することもできる。
このような通常のグリシジル化合物としては、例えば、グリシジルエーテル化合物やグリシジルエステル化合物等を挙げることができるが、グリシジルエーテル化合物を併用することが好ましい。
グリシジルエーテル化合物の具体例を挙げると、例えば、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピロキシ)ベンゼン、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポシキ樹脂、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂等の芳香族グリシジルエーテル化合物、1,4−ブタンジオールグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリトリグリシジルエーテル等の脂肪族グリシジルエーテル化合物等が挙げられる。グリシジルエステルとしては、例えば、リノレン酸ダイマーのグリシジルエステル等を挙げることができる。
重合性化合物としては、4員環の環状エーテルであるオキセタニル基を有する化合物(以下、単に「オキセタン化合物」ともいう。)を使用することができる。オキセタニル基含有化合物は、1分子中にオキセタニル基を1個以上有する化合物である。
インク4中における硬化性樹脂44の含有率は、80質量%以上であるのが好ましく、85質量%以上であるのがより好ましい。これにより、最終的に得られる三次元造形物1の機械的強度を特に優れたものとすることができる。
≪その他の成分≫
また、インク4は、前述した以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、顔料、染料等の各種着色剤;分散剤;界面活性剤;重合開始剤;重合促進剤;溶剤;浸透促進剤;湿潤剤(保湿剤);定着剤;防黴剤;防腐剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;キレート剤;pH調整剤;増粘剤;フィラー;凝集防止剤;消泡剤等が挙げられる。
特に、インク4が着色剤を含むことにより、着色剤の色に対応する色に着色された三次元造形物1を得ることができる。
特に、着色剤として、顔料を含むことにより、インク4、三次元造形物1の耐光性を良好なものとすることができる。顔料は、無機顔料および有機顔料のいずれも使用することができる。
無機顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタン等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記無機顔料の中でも、好ましい白色を呈するためには、酸化チタンが好ましい。
有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレンおよびペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに詳しくは、黒色(ブラック)の顔料として使用されるカーボンブラックとしては、例えば、No.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等(以上、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、Raven 5750、Raven 5250、Raven 5000、Raven 3500、Raven 1255、Raven 700等(以上、コロンビアカーボン(Carbon Columbia)社製)、Rega1 400R、Rega1 330R、Rega1 660R、Mogul L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400等(以上、キャボット社(CABOT JAPAN K.K.)製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW18、Color Black FW200、Color B1ack S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black 4(以上、デグッサ(Degussa)社製)等が挙げられる。
白色(ホワイト)の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントホワイト 6、18、21等が挙げられる。
黄色(イエロー)の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー 1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、167、172、180等が挙げられる。
紅紫色(マゼンタ)の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、またはC.I.ピグメントヴァイオレット 19、23、32、33、36、38、43、50等が挙げられる。
藍紫色(シアン)の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー 1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:34、15:4、16、18、22、25、60、65、66、C.I.バット ブルー 4、60等が挙げられる。
また、前記以外の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン 7,10、C.I.ピグメントブラウン 3,5,25,26、C.I.ピグメントオレンジ 1,2,5,7,13,14,15,16,24,34,36,38,40,43,63等が挙げられる。
インク4が顔料を含むものである場合、当該顔料の平均粒径は、300nm以下であるのが好ましく、50nm以上250nm以下であるのがより好ましい。これにより、インク4の吐出安定性やインク4中における顔料の分散安定性を特に優れたものとすることができるとともに、より優れた画質の画像を形成することができる。
インク4が顔料を含み、粒子63が多孔質である場合、粒子63の平均空孔径をd1[nm]、顔料の平均粒径をd2[nm]としたとき、d1/d2>1の関係を満足するのが好ましく、1.1≦d1/d2≦6の関係を満足するのがより好ましい。このような関係を満足することにより、顔料を粒子63の空孔内に好適に保持することができる。このため、不本意な顔料の拡散を防止することができ、高精細な画像をより確実に形成することができる。
また、染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、および塩基性染料等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
染料の具体例としては、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35等が挙げられる。
インク4が着色剤を含むものである場合、当該インク4中における着色剤の含有率は、1質量%以上20質量%以下であるのが好ましい。これにより、特に優れた隠蔽性および色再現性が得られる。
特に、インク4が着色剤として酸化チタンを含むものである場合、当該インク4中における酸化チタンの含有率は、12質量%以上18質量%以下であるのが好ましく、14質量%以上16質量%以下であるのがより好ましい。これにより、特に優れた隠蔽性が得られる。
インク4が顔料を含む場合に、分散剤をさらに含むものであると、顔料の分散性をより良好なものとすることができる。その結果、顔料の偏りによる部分的な機械的強度の低下をより効果的に抑制することができる。
分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤等の顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。高分子分散剤の具体例としては、例えば、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマーおよびコポリマー、アクリル系ポリマーおよびコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、およびエポキシ樹脂のうち1種以上を主成分とするもの等が挙げられる。高分子分散剤の市販品としては、例えば、味の素ファインテクノ社製のアジスパーシリーズ、ノベオン(Noveon)社から入手可能なソルスパーズシリーズ(Solsperse 36000等)、BYK社製のディスパービックシリーズ、楠本化成社製のディスパロンシリーズ等が挙げられる。
インク4が界面活性剤を含むものであると、三次元造形物1の耐擦性をより良好なものとすることができる。界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系界面活性剤としての、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーン等を用いることができ、中でも、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンまたはポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いるのが好ましい。界面活性剤の具体例としては、例えば、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(以上、BYK社製商品名)等を挙げられる。
また、インク4は、溶剤を含むものであってもよい。これにより、インク4の粘度調整を好適に行うことでき、インク4が高粘度の成分を含むものであっても、インク4のインクジェット方式による吐出安定性を特に優れたものとすることができる。
溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル等の酢酸エステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、アセチルアセトン等のケトン類;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、インク4の粘度は、10mPa・s以上25mPa・s以下であるのが好ましく、15mPa・s以上20mPa・s以下であるのがより好ましい。これにより、インクジェット法によるインクの吐出安定性を特に優れたものとすることができる。なお、本明細書中において、粘度とは、E型粘度計(東京計器社製 VISCONIC ELD)を用いて25℃において測定される値をいう。
また、三次元造形物1の製造には、複数種のインク4を用いてもよい。
例えば、着色剤を含むインク4(カラーインク)と、着色剤を含まないインク4(クリアインク)とを用いてもよい。これにより、例えば、三次元造形物1の外観上、色調に影響を与える領域に付与するインク4として着色剤を含むインク4を用い、三次元造形物1の外観上、色調に影響を与えない領域に付与するインク4として着色剤を含まないインク4を用いてもよい。また、最終的に得られる三次元造形物1において、着色剤を含むインク4を用いて形成された領域の外表面に、着色剤を含まないインク4を用いて領域(コート層)を設けるように、複数種のインク4を併用してもよい。
また、例えば、異なる組成の着色剤を含む複数種のインク4を用いてもよい。これにより、これらのインク4の組み合わせにより、表現できる色再現領域を広いものとすることができる。
複数種のインク4を用いる場合、少なくとも、藍紫色(シアン)のインク4、紅紫色(マゼンタ)のインク4および黄色(イエロー)のインク4を用いるのが好ましい。これにより、これらのインク4の組み合わせにより、表現できる色再現領域をより広いものとすることができる。
また、白色(ホワイト)のインク4を、他の有色のインク4とを併用することにより、例えば、以下のような効果が得られる。すなわち、最終的に得られる三次元造形物1を、白色(ホワイト)のインク4が付与された第1の領域と、第1の領域と重なり合い、かつ、第1の領域よりも外表面側に設けられた白色以外の有色のインク4が付与された領域とを有するものとすることができる。これにより、白色(ホワイト)のインク4が付与された第1の領域が隠蔽性を発揮することができ、三次元造形物1の彩度をより高めることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の三次元造形物は、前述した三次元造形用組成物を用いて製造されたものであればよく、前述したような方法を用いて製造されたものに限定されない。
より具体的には、例えば、前述した実施形態では、層形成工程およびインク付与工程に加え、硬化工程も、層形成工程およびインク付与工程と合わせて繰り返し行うものとして説明したが、硬化工程は、繰り返し行うものでなくてもよい。例えば、硬化されていない複数の層を備えた積層体を形成した後に一括して行うものであってもよい。また、硬化性樹脂が硬化性成分でない場合には、硬化工程は省略することができる。
また、本発明の製造方法においては、必要に応じて、前処理工程、中間処理工程、後処理工程を行ってもよい。
前処理工程としては、例えば、造形ステージの清掃工程等が挙げられる。
後処理工程としては、例えば、洗浄工程、バリ取り等を行う形状調整工程、着色工程、被覆層形成工程、未硬化の硬化性樹脂を確実に硬化させるための光照射処理や加熱処理を行う硬化性樹脂硬化完了工程等が挙げられる。
また、前述した実施形態では、全ての層に対して、インクを付与するものとして説明したが、インクが付与されない層を有していてもよい。例えば、造形ステージの直上に形成された層に対して、インクを付与しないものとし、犠牲層として機能させてもよい。
また、前述した実施形態では、インク付与工程をインクジェット法により行う場合について中心的に説明したが、インク付与工程は他の方法(例えば、他の印刷方法)を用いて行うものであってもよい。
1…三次元造形物 2…コア部 3…外周部 4…インク 6…層 7…単位層 20…コンピュータ 21…制御部 22…CPU 23…記憶部 24…受信部 25…画像生成部 28…入出力インターフェース 29…データバス 30…造形部 40…インク吐出部 41…液滴吐出ヘッド 42…X方向移動部 43…Y方向移動部 44…硬化性樹脂 50…粉末供給部 60…粉末制御部 61…ブレード 62…ガイドレール 63…粒子 64…水溶性樹脂 70…光源 80…造形ステージ 100…三次元造形物製造装置 231…制御プログラム 232…データ展開部 611…空孔

Claims (9)

  1. 着色インクが吐出された単位層が積層された三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法であって、
    前記三次元造形物の三次元形状データを元に、前記三次元造形物表面の複数の部位における、前記単位層の面方向Aと、前記三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θに応じて、色補正を行うことを特徴とする三次元造形物の製造方法。
  2. 前記単位層は、複数の吐出最小単位で構成されており、
    前記吐出最小単位の大きさが、縦X[nm]、横Y[nm]、高さZ[nm]で、かつ、XおよびYがZよりも大きい場合、濃度補正係数aは、a=Z/((X−Z)cosθ+Z)で表される請求項1に記載の三次元造形物の製造方法。
  3. 前記単位層は、複数の吐出最小単位で構成されており、
    前記吐出最小単位の大きさが、縦X[nm]、横Y[nm]、高さZ[nm]で、かつ、XおよびYがZよりも小さい場合、濃度補正係数aは、a=Z/((Z−X)sinθ+Z)で表される請求項1に記載の三次元造形物の製造方法。
  4. 複数個の粒子で構成される三次元造形用粉末と水溶性樹脂とを含む三次元造形用組成物を用いて、所定の厚さの層を形成する工程と、
    前記層に対して前記インクを吐出する工程と、を有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の三次元造形物の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の三次元造形物の製造方法により製造されたことを特徴とする三次元造形物。
  6. 着色インクが吐出された単位層が積層された三次元造形物であって、
    前記単位層の面方向Aと、前記三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θとしたとき、
    前記角度θが異なり、かつ、色が同じ2つの領域において、前記着色インクの吐出パターンが異なっていることを特徴とする三次元造形物。
  7. 着色インクを吐出された単位層が積層された三次元造形物を製造するのに用いられる三次元造形物の製造用プログラムであって、
    前記三次元造形物の三次元形状データを元に、前記三次元造形物表面の複数の部位における、前記単位層の面方向Aと、前記三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θに応じて、色補正データを作成し、
    前記色補正データを元に、前記着色インクの吐出パターンを決定することを特徴とする三次元造形物の製造用プログラム。
  8. 着色インクが吐出された単位層が積層された三次元造形物を製造するのに用いられる三次元造形物の色補正制御方法であって、
    前記三次元造形物の三次元形状データを元に、前記三次元造形物表面の複数の部位における、前記単位層の面方向Aと、前記三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θに応じて、色補正データを作成し、
    前記色補正データを元に、前記三次元造形物表面の色を制御することを特徴とする三次元造形物の色補正制御方法。
  9. 着色インクが吐出された単位層が積層された三次元造形物を製造する三次元造形物製造装置であって、
    前記三次元造形物の三次元形状データを元に、前記三次元造形物表面の複数の部位における、前記単位層の面方向Aと、前記三次元造形物の表面方向Bとで形成される鋭角の角度θに応じて、色補正を行うことを特徴とする三次元造形物製造装置。
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