JP2015097709A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】清涼感を持続ができ、長期間保存することができる吸収性物品を提供すること。また、痛みを伴うことなく、コストを抑えることができる吸収性物品を提供すること。【解決手段】本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンティーライナー1は、ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤を含んで構成されている。パンティーライナー1は、表面シート2、裏面シート3及びこれら両シート2,3間に配された吸収体4を具備している。前記清涼剤は、表面シート2と裏面シート3との間に含まれている。【選択図】図1

Description

本発明は、パンティーライナー、生理用ナプキン、軽失禁パッド等の吸収性物品に関する。
パンティーライナー、生理用ナプキン、軽失禁パッド、使い捨ておむつ等の吸収性物品を着用すると、蒸れによって皮膚にかぶれが生じることがある。このような着用中の蒸れを改善するために、乳酸メンチル等の冷感効果を有する清涼剤を含有し、爽快感及びドライ感を付与した吸収性物品(特許文献1,2等)が提案されている。
これとは別の技術として、本出願人は先にニクズク種子の抽出物を有効成分とする冷感増強剤を提案した(特許文献3参照)。一般的に、ニクズク種子の抽出物は、香料として使用される物質である(特許文献4,5等参照)。
特表2004−528090号公報 特開2010−234027号公報 特開2012−153617号公報 特開2005−170860号公報 特開2001−226260号公報
しかし、特許文献1,2に記載の吸収性物品が含有する乳酸メンチル等の清涼剤は、揮発性が高く、清涼感を持続ができず、長期間保存することができなかった。また、乳酸メンチル等の清涼剤は、少量で高い清涼感が得られる反面、冷感が強く、痛みを伴うことがあった。その為、乳酸メンチル等の清涼剤は、単独使用できず、痛み抑制剤と併用する必要があり、コストアップに繋がっていた。
また、特許文献3に記載の技術は、ニクズク種子の抽出物を吸収性物品に用いることに関しては、何ら記載されていない。
また、特許文献4,5に記載の技術は、ニクズク種子の抽出物を香料として使用しており、特許文献4,5には、清涼剤として使用することに関して、何ら記載されていない。また、特許文献4,5には、ニクズク種子の抽出物を吸収性物品に用いることに関しても、何ら記載されていない。
したがって本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤を含む吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、清涼感を持続ができ、長期間保存することができる。また本発明の吸収性物品によれば、痛みを伴うことなく、コストを抑えることができる。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンティーライナーを示す一部破断斜視図である。
本発明の吸収性物品は、ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤を含んで構成されている。ここで、吸収性物品に含有させる「清涼剤」とは、当該吸収性物品を着用する着用者の皮膚又は粘膜表面の温度受容器(TRPM8等の冷感受容体)を刺激して、着用者に爽快感を伝えることのできる物質を意味する。
先ず、ニクズク種子の抽出物について説明する。ニクズクとは、ニクズク科に属する植物(学名:Myrstica fragrans Houtt.)である。ニクズクは黄色い果実を実らせるが、これが成熟した後、果皮が割れ、網目状の赤い仮種皮に包まれた暗褐色の種子が現れる。一般的には、その仮種皮を乾燥させたものをメースと称し、一方その種子をナツメグと称するが、本発明においては上記植物の種子(ナツメグ)の部分を用いる。
ニクズク種子の抽出物としては、ニクズク種子として、前記種子(ナツメグ)をそのまま又は乾燥させた後に適当な大きさに切断・粉砕したものを使用して抽出したものである。ニクズク種子の抽出物には、抽出エキスの他、更にそれを分離精製して得られるより活性の高い画分(成分)が包含される。ニクズク種子の抽出は、室温又は加熱した状態で溶剤に含浸させる溶剤抽出法、ソックスレー抽出器等の抽出器具を用いて行われる抽出法、又は水蒸気蒸留等の蒸留法を用いて行ってもよく、また炭酸ガスを超臨界状態にして行う超臨界抽出法、圧搾して抽出物を得る圧搾法、マイクロ波水蒸気蒸留等を用いて行ってもよい。
溶剤抽出に用いられる抽出溶剤としては、極性溶剤、非極性溶剤のいずれを使用してもよい。例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類(好ましくは、低級アルコール);プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;スクワラン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類等の他、超臨界二酸化炭素、油脂、ワックス、オイル等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、水と極性溶剤との混合液、或いは極性溶剤が好ましく、水・アルコール類混合液、或いはアルコール類がより好ましい。
また、上記水と極性溶剤との混合液を用いる場合、その極性溶剤の濃度の下限としては、50%(v/v)以上が好ましく、80%(v/v)以上がより好ましい。一方、その上限としては、99.9%(v/v)以下が好ましい。具体的には、混合液中の極性溶剤の濃度は、好ましくは50〜99.9%(v/v)であり、より好ましくは80〜99.9%(v/v)である。
上記抽出溶剤の使用量は特に限定されないが、前記種子(ナツメグ)1質量部に対して、通常1質量部以上、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、また、通常50質量部以下、好ましくは30質量部以下、より好ましくは25質量部以下、更に好ましくは15質量部以下である。具体的には、抽出溶剤の使用量は、前記種子(ナツメグ)1質量部に対して、好ましくは1〜50質量部であり、より好ましくは3〜30質量部であり、更に好ましくは5〜25質量部である。
また、抽出温度は、通常3℃以上、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上であり、また、通常100℃以下、好ましくは60℃以下、より好ましくは35℃以下である。具体的には、抽出温度は、好ましくは3〜100℃であり、より好ましくは10〜60℃であり、更に好ましくは20〜35℃である。
また、抽出時間は、通常12時間以上であり、また、通常14日間以下、好ましくは7日間以下、より好ましくは5日間以下である。具体的には、抽出時間は、好ましくは12時間〜14日間であり、より好ましくは12時間〜7日間であり、更に好ましくは12時間〜5日間である。
また、ニクズク種子の抽出法の一例である溶剤抽出法は、前記種子(ナツメグ)を適当な大きさに切断・粉砕したものを、アルコール又は25%(v/v)以上のアルコール水溶液(以下、アルコール又は25%(v/v)以上のアルコール水溶液をアルコール等ともいう)と、プロトン酸及びH型陽イオン交換樹脂から選ばれる1種以上(以下、プロトン酸及びH型陽イオン交換樹脂から選ばれる1種以上をプロトン酸等ともいう)とで同時に処理する方法であるが、これは、ニクズク種子の抽出物等とアルコール等とプロトン酸等とを共存させることをいい、各成分の添加の順番は問わない。また、斯かる処理は上記のニクズク種子の抽出として行ってもよく、ニクズク種子の抽出の後に行ってもよい。上記処理の具体例としては、(1)アルコール等とプロトン酸等とを含有する抽出溶剤を用いて、上記の抽出を行う方法、(2)アルコール等を含むがプロトン酸等を含まない抽出溶剤を用いて上記の抽出を行い、次いで、その抽出液をプロトン酸等で処理する方法、(3)適当な抽出溶剤を用いた上記の抽出で得たニクズク種子の抽出物を、アルコール等とプロトン酸等と共存させる等して同時に処理する方法が挙げられる。
なお、上記(1)の方法においては、得られたニクズク種子の抽出物を蒸留し、その蒸留残渣をニクズク加工処理物としてもよい。また、上記(3)の方法においては、適当な抽出溶剤を用いた上記の抽出で得たニクズク種子の抽出物を更に蒸留し、その蒸留残渣をアルコール等とプロトン酸等で同時に処理してもよい。
ニクズク種子の抽出法の一例である溶剤抽出法に含まれる上記処理にはアルコール又は25%(v/v)以上のアルコール水溶液を用いる。斯かる処理に用いるアルコールとしては、1価のアルコールが好ましい。また、その炭素数は、TRPM8活性化作用の観点から、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜6であり、更に好ましくは2〜6である。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール等が挙げられ、これら1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記アルコール水溶液の濃度は、TRPM8活性化作用の観点から、好ましくは35%(v/v)以上、より好ましくは50%(v/v)以上、更に好ましくは70%(v/v)以上、更に好ましくは80%(v/v)以上、更に好ましくは90%(v/v)以上であり、また、好ましくは99.9%(v/v)以下である。具体的には、アルコール水溶液の濃度は、好ましくは35〜99.9%(v/v)であり、より好ましくは50〜99.9%(v/v)であり、更に好ましくは70〜99.9%(v/v)であり、更に好ましくは80〜99.9%(v/v)であり、更に好ましくは90〜99.9%(v/v)である。なお、アルコール水溶液を使用する場合、その濃度が25%(v/v)未満であると、ニクズク加工処理物のTRPM8活性化作用が不十分になる。
上記アルコール等の使用量は特に限定されないが、前記種子(ナツメグ)等1質量部に対して、通常0.1質量部以上、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、また、通常1000質量部以下、好ましくは500質量部以下、より好ましくは200質量部以下である。具体的には、アルコール等の使用量は、前記種子(ナツメグ)等1質量部に対して、好ましくは0.1〜1000質量部であり、より好ましくは1〜500質量部であり、更に好ましくは2〜200質量部である。
また、上記処理にはプロトン酸及びH型陽イオン交換樹脂から選ばれる1種以上を用いる。斯かる処理に用いるプロトン酸としては、有機酸、無機酸が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記有機酸としては、例えば、クエン酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸等が挙げられる。
また、上記無機酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等が挙げられる。
また、上記H型陽イオン交換樹脂としては、例えば、アンバーリスト(ダウ・ケミカル社)、DOWEX(ダウ・ケミカル社製)、DIAION(三菱化学製)等が挙げられる。なお、H型陽イオン交換樹脂による処理は、H型陽イオン交換樹脂の添加でもよく、H型陽イオン交換樹脂を充填したカラムへの通液でもよい。
上述したプロトン酸、H型陽イオン交換樹脂の中でも、TRPM8活性化作用の観点から、強酸性プロトン酸、強酸性H型陽イオン交換樹脂が好ましい。
また、プロトン酸等の使用量は特に限定されないが、前記種子(ナツメグ)等1質量部に対して、通常0.001質量部以上、好ましくは0.01質量部以上であり、また、通常50質量部以下、好ましくは25質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。具体的には、プロトン酸等の使用量は、前記種子(ナツメグ)等1質量部に対して、好ましくは0.01〜50質量部であり、より好ましくは0.01〜10質量部であり、更に好ましくは0.01〜5質量部である。
また、処理温度は、通常3℃以上、好ましくは15℃以上、より好ましくは25℃以上であり、また、通常100℃以下、好ましくは70℃以下、より好ましくは60℃以下である。具体的には、処理温度は、好ましくは3〜100℃であり、より好ましくは15〜70℃であり、更に好ましくは25〜60℃である。
また、処理時間は、通常0.1時間以上、好ましくは1時間以上、より好ましくは2時間以上であり、また、通常5日間以下、好ましくは3日間以下、より好ましくは2日間以下である。具体的には、処理時間は、好ましくは0.1時間〜5日間であり、より好ましくは1時間〜3日間であり、更に好ましくは2時間〜2日間である。
ニクズク種子の抽出物をそのまま清涼剤として使用することも可能であるが、抽出液を希釈、濃縮、凍結乾燥等をした後、必要に応じて粉末やペースト状に調製して用いることもできる。
なお、上記ニクズク抽出物の希釈に用いる溶媒としては、上記処理に用いられるアルコール、水、これらの混液が挙げられる。ニクズク種子抽出物の分離精製手段としては、例えば当該抽出物の濾過、活性炭処理、液−液分配、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ゲル濾過、精密蒸留等が挙げられる。
清涼剤には、以上のようなニクズク種子の抽出物を単独で用いてもよいが、ニクズク種子の抽出物と、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールとが、混合状態で含まれていてもよい。2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールは、下記式(1)で表され、残香性の高い香料してスキンケア、柔軟剤などに使用されている物質であり、「Pamplefleur」として市販されている。本出願人は、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールが、一過性受容器電位(TRP)イオンチャネルのスーパーファミリーに属する非選択性陽イオンチャネルであるTRPA1の活性を抑制し、メントール等の刺激感原因物質による皮膚や粘膜に対する刺激感の緩和に有効であることを見出し、既に特許出願している(PCT/JP2013/050347)。
Figure 2015097709
2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールには、不斉炭素原子が存在し、立体異性が存在するが、本発明においては、各異性体の混合物や単離されたものの何れであってもよい。
2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールは、公知の方法(例えば、J.Org.Chem.2005,70,1281−1290)に準じて化学合成することができる。また、市販の「pamplefleur」(IFF社)を使用することもできる。
本発明の吸収性物品に含有させる、ニクズク種子の抽出物の含有量は、当該吸収性物品を着用する着用者の皮膚及び/又は粘膜表面の領域の温度受容器を刺激し、それによって所望の爽快感を着用者に与える観点から、吸収性物品1枚当たり、固形分で、好ましくは25mg以上、より好ましくは28mg以上であり、特に好ましくは30mg以上であり、そして、好ましくは150mg以下、より好ましくは100mg以下であり、特に好ましくは70mg以下であり、より具体的には、好ましくは25mg以上150mg以下、より好ましくは28mg以上100mg以下であり、特に好ましくは30mg以上70mg以下である。また、ニクズク種子の抽出物の含有量は、吸収性物品1枚当たり、固形分で、好ましくは3.5g/m以上、より好ましくは4.0g/m以上であり、特に好ましくは5.0g/m以上であり、そして、好ましくは25g/m以下、より好ましくは15.0g/m以下であり、特に好ましくは10.0g/m以下であり、より具体的には、好ましくは3.5g/m以上25g/m以下、より好ましくは4.0g/m以上15.0g/m以下であり、特に好ましくは5.0g/m以上10.0g/m以下である。
本発明の吸収性物品中にニクズク種子の抽出物と共に含有させる、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの含有量は、清涼剤による刺激を緩和するのに十分な量であれば良く、吸収性物品当たり、好ましくは0.1mg以上、より好ましくは0.5mg以上、特に好ましくは1mg以上であり、そして、好ましくは50mg以下、より好ましくは30mg以下、特に好ましくは20mg以下であり、具体的には、好ましくは0.1mg以上50mg以下、より好ましくは0.5mg以上30mg以下、特に好ましくは1mg以上20mg以下である。また、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの含有量は、吸収性物品1枚当たり、好ましくは0.01g/m以上、より好ましくは0.05g/m以上、特に好ましくは0.1g/m以上であり、そして、好ましくは10g/m以下、より好ましくは5g/m以下、特に好ましくは3g/m以下であり、具体的には、好ましくは0.01g/m以上10g/m以下、より好ましくは0.05g/m以上5g/m以下、特に好ましくは0.1g/m以上3g/m以下である。
本発明の吸収性物品中に含有させる、ニクズク種子の抽出物(a)と2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール(b)の含有比率((a)/(b)、即ち、ニクズク種子の抽出物の固形分/2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール)は、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.25以上、特に好ましくは0.3以上であり、そして、好ましくは5以下、より好ましくは4以下、特に好ましくは3以下であり、具体的には、好ましくは0.2以上5以下、より好ましくは0.25以上4以下、特に好ましくは0.3以上3以下である。
本実施形態において、ニクズク種子の抽出物、或いはニクズク種子の抽出物及び2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの混合物は、そのまま吸収性物品へ含有させてもよいが、適宜、水、エタノール、イソプロピルアルコール等の溶媒で希釈した希釈液として含有させてもよく、吸収性物品を着用する着用者の皮膚への移動が直接的又は間接的に促進されるような状態で、吸収性物品中に含有せしめるのが好ましい。すなわち、ニクズク種子の抽出物、或いはニクズク種子の抽出物及び2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの混合物を、適当なキャリアビヒクルを用いて、溶液、懸濁液、分散液、エマルション、ワックス等の形態とし、吸収性物品に含有させるのが好ましい。ここで、代表的なキャリアビヒクルとしては、多価アルコール、炭化水素油、脂肪酸エステル、長鎖アルコール、及びシリコーン油のような油及び脂質、デンプン又はタルク等のような超微粒子状固体が挙げられる。
ここで、多価アルコールとしては、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール等が挙げられる。炭化水素油としては、スクワラン、スクワレン、ミンク油、ホホバ油、オリーブ油、ひまし油、カルナバロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、ラノリン、セレシン、ワセリン、流動パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、石油ワックス、ポリエチレンワックス等が挙げられる。脂肪酸エステルとしては、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチン、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、イソステアリン酸コレステリル、グリセリン誘導体(モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド)等が挙げられる。長鎖アルコールとしては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、イソステアリルアルコール、コレステロール等が挙げられる。シリコーン油としては、直鎖又は環状のシリコーン、変性シリコーン等が挙げられる。
このうち、刺激緩和効果及び清涼効果の持続の点から、グリセリンを用いるのが好ましい。即ち、清涼剤には、ニクズク種子の抽出物とグリセリンとが混合状態で含まれていてもよく、ニクズク種子の抽出物、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール及びグリセリンが、混合状態で含まれていてもよい。また、キャリアビヒクル(例えば、グリセリン)の使用量は、吸収性物品1枚当たり、好ましくは0.1mg以上、より好ましくは0.5mg以上、特に好ましくは1mg以上であり、そして、好ましくは50mg以下、より好ましくは30mg以下、特に好ましくは20mg以下であり、具体的には、好ましくは0.1mg以上50mg以下、より好ましくは0.5mg以上30mg以下、特に好ましくは1mg以上20mg以下である。
また、ニクズク種子の抽出物、或いはニクズク種子の抽出物及び2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの混合物は、吸収性物品の着用時に、着用者の体液から出る水分との接触によって溶解するような、可溶性マイクロカプセルの形態としてもよい。
ニクズク種子の抽出物と2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールとが混合状態で含まれた清涼剤を吸収性物品に含ませる場合、ニクズク種子の抽出物と2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールとが、吸収性物品中に両者が含有されていればよく、当該吸収性物品への組み込み方法は特に限定されない。すなわち、両者を混合した後に吸収性物品中に含有させることでもよく、別個に調製した各溶液を別々に吸収性物品中に含有させることでもよい。別々に組み込む場合は、両者は吸収性物品の同一の場所(構成要素)に組み込むことでも、異なる場所に組み込むことでも良いが、同じ場所に組み込むことが好ましい。
ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤、或いはニクズク種子の抽出物及び2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの混合物からなる清涼剤の吸収性物品への組み込みは、吸収性物品の着用時に着用者の皮膚に直接的若しくは間接的に剤を送給できるように、吸収性物品のいずれかの構成要素、すなわち、表面シート、裏面シート、吸収体等の1つ以上の構成要素の表面、裏面或いは内部に組み込まれる。具体的には、ニクズク種子の抽出物の溶液、或いはニクズク種子の抽出物及び2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの各溶液を、適当なキャリアビヒクル(例えばグリセリン)と混合した後、吸収性物品のいずれかの構成要素に、噴霧、浸漬、転写、ソーキングすること等によって、含有させることができる。
ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤、或いはニクズク種子の抽出物及び2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの混合物からなる清涼剤を組み込む適用位置に関して説明すると、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を具備する吸収性物品においては、前記清涼剤が、表面シートと裏面シートとの間に含まれていることが好ましい。ここで、「表面シートと裏面シートとの間に含まれている」とは、直接肌に前記清涼剤が触れ難い観点から、表面シートの裏面側、裏面シートの表面側、又は表面シートと裏面シートとの間の吸収体のみならず、後述するパンティーライナー1のように、表面シート2と吸収体4との間にセカンドシート5が配されている場合には該セカンドシート5に、噴霧等して含有させることを意味する。また、吸収体に前記清涼剤を含有させる場合、吸収体が、パルプ繊維等の繊維材料からなる繊維集合体又は該繊維集合体に高吸水性ポリマーを保持させた吸収性コアを吸収体包装紙で被覆して構成されている際には、吸収性コア及び吸収体包装紙の少なくとも何れか一方に前記清涼剤を含有させればよい。また、吸収体が、パルプ繊維等の繊維材料からなる吸水紙のみで構成されている際には、該吸水紙に前記清涼剤を含有させればよい。
尚、吸収体に高吸水性ポリマーが含有されていると、前記清涼剤が移行し、清涼感の持続性が低下する場合が考えられるため、吸収体には、高吸水性ポリマーが含有されていない吸水紙のみで構成されていることが好ましい。具体的に、後述するパンティーライナー1のように、表面シート2と吸収体4との間にセカンドシート5が配されている場合には、吸収体4は高吸水性ポリマーを含まずに構成されており、前記清涼剤がセカンドシート5に含まれていることが好ましい。
また、適用位置は、吸収性物品の幅方向両サイドより、吸収性物品の排泄部対向領域に、ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤、或いはニクズク種子の抽出物及び2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの混合物からなる清涼剤が含有されていることが好ましい。ここで、吸収性物品の排泄部対向領域とは、吸収性物品を着用した際に着用者の液排泄部(膣口等)が対向配置される領域である。特に、後述するパンティーライナーの例では、セカンドシート又は吸収体における排泄部対向領域に対応する領域に、前記清涼剤を多く存在するように含有するのが好ましい。
(吸収性物品)
本発明において、「吸収性物品」とは、流体及び/又は滲出物、とりわけ体液/身体滲出物を、受け取ること及び/又は吸収すること及び/又は収容すること及び/又は保持することのできる、あらゆる物品を意味し、好適には生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁パッド、おむつ等が挙げられる。また、その形状及び構成は特に限定されないが、少なくとも、使用時に着用者面側に位置する表面シート、使用時に直接衣類面側に位置する裏面シート、その間に介挿された吸収体を具備するものが、典型例として挙げられる。ここで、吸収性物品には、使用時に直接着用者に対向する表面シートの他に、表面シートと吸収体の間に位置するセカンドシートを含んで構成されていてもよい。図1に、吸収性物品として、パンティーライナー1の例を示す。すなわち、当該吸収性物品の一実施形態であるパンティーライナー1は、使用時に直接着用者に対向する表面シート2、使用時に直接衣類に対向する裏面シート3、表面シート2と裏面シート3との間にある吸収体4、表面シート2と吸収体4との間にあるセカンドシート5を具備している。本実施形態のパンティーライナー1においては、パンティーライナー1を構成する表面シート2、裏面シート3、吸収体4、及びセカンドシート5の少なくとも1つに、ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤、或いはニクズク種子の抽出物及び2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの混合物からなる清涼剤を組み込むことができる。以下に、吸収体4、表面シート2、裏面シート3、セカンドシート5について説明するが、夫々の構成要素は、この種の物品に従来使用されているものと同様のものを用いることができ、これらに限定されるものではない。
(1)吸収体4
吸収体4は、高吸水性ポリマー若しくは親水性繊維等の繊維材料又はこれらの組み合わせから構成される。親水性繊維の例としては、粉砕パルプ、コットン等のセルロース、レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース、アセテート、トリアセテート等の半合成セルロース、熱可塑性疎水性化学繊維に親水化処理を施した熱可塑性疎水性化学繊維等を単独又は混合して用いることができる。これらの中でも、低コストと吸収体の成形し易さとを考慮すると、粉砕パルプを使用することが好ましい。
高吸水性ポリマーとしては、吸収性、吸湿性のあるアクリル酸ナトリウム共重合体等の粒状ポリマーが挙げられる。親水性繊維と高吸水性ポリマーとを有する吸収性コアを吸収体包装紙等の被覆材で覆うことにより、吸収体を構成しても良い。
吸収体4は、親水性繊維又は粉体をエアレイド法によってシート状に成形した吸水紙でもよい。吸水紙の例としては、繊維をバインダー等でシート物に成形したもの、該繊維と粒子状ポリマーとをバインダー等でシート物に成形したものが挙げられる。なお、粒子状ポリマーは、吸水紙において、層状に分散されていてもよいし、厚み方向に偏っていてもよい。また、吸収体は、例えば、銀・銅・亜鉛・シリカ・活性炭・アルミノケイ酸塩化合物・ゼオライト等の粒状消臭材、又は粒状抗菌材を添加してもよい。尚、パンティーライナー1においては、吸収体4は、粒子状の高吸水性ポリマーを含まず、親水性繊維をバインダーでシート物に成形したものが用いられている。
吸収体4には、着用中の型崩れやヨレの防止、又は厚みを調整するため、エンボスが施されていてもよい。
(2)表面シート2
表面シート2は、織布、不織布、有孔プラスチックシート(開孔フィルム)等、液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。
天然繊維の例としては、粉砕パルプ、コットン等のセルロースが挙げられる。化学繊維の例としては、レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース、アセテート、トリアセテート等の半合成セルロース、熱可塑性疎水性化学繊維、又は親水化処理を施した熱可塑性疎水性化学繊維などが挙げられる。
熱可塑性疎水性化学繊維の例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の単繊維、ポリエチレンとポリプロピレンをグラフト重合してなる繊維、芯鞘構造等の複合繊維が挙げられる。
不織布のウェブフォーミング方法としては、乾式(カード法、スパンボンド法、メルトブローン法、エアレイド法等)及び湿式のいずれか一つの方法を用いることができる。乾式法と湿式法のうち、複数の方法を組み合わせてもよい。また、サーマルボンディング、ニードルパンチ、ケミカルボンディング等の方法が挙げられる。不織布を製造する方法は、上述の方法に限定されない。
(3)裏面シート3
裏面シート3は、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主体としたフィルム、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシート等を用いることができる。裏面シート3は、着用時の違和感を生じさせない程度の柔軟性を有する材料とすることが好ましい。
(4)セカンドシート5
セカンドシート5としては、表面シート2と同様のものを用いることができ、具体的には、織布、不織布等、液体を透過する構造のシート状の材料を用いることができる。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸収性物品を開示する。
<1>
ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤を含む吸収性物品。
<2>
前記吸収性物品は、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を具備し、
前記清涼剤は、前記表面シートと前記裏面シートとの間に含まれている前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり25mg以上150mg以下含有されている前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり好ましくは25mg以上、より好ましくは28mg以上、特に好ましくは30mg以上含有されている前記<1>〜<3>の何れか1に記載の吸収性物品。
<5>
前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり好ましくは150mg以下、より好ましくは100mg以下、特に好ましくは70mg以下含有されている前記<1>〜<4>の何れか1に記載の吸収性物品。
<6>
前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり3.5g/m以上25g/m以下含有されている前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<7>
ニクズク種子の抽出物の含有量は、吸収性物品1枚当たり、固形分で、好ましくは3.5g/m以上、より好ましくは4.0g/m以上、特に好ましくは5.0g/m以上含有されている前記<6>に記載の吸収性物品。
<8>
前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり好ましくは25g/m以下、より好ましくは15.0g/m以下、特に好ましくは10.0g/m以下含有されている前記<6>又は<7>に記載の吸収性物品。
<9>
前記清涼剤は、前記吸収性物品の排泄部対向領域に含有されている前記<1>〜<8>の何れか1に記載の吸収性物品。
<10>
前記清涼剤及び/又は2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールが、キャリアビヒクルとの混合状態で含まれている前記<1>〜<9>の何れか1に記載の吸収性物品。
<11>
前記キャリアビヒクルが、多価アルコール、炭化水素油、脂肪酸エステル、長鎖アルコール、及びシリコーン油のような油及び脂質、デンプン又はタルク等のような超微粒子状固体から選ばれる一又は複数である前記<1>〜<10>の何れか1に記載の吸収性物品。
<12>
前記キャリアビヒクルが、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール及びソルビトールから選ばれる多価アル コールである前記<1>〜<11>の何れか1に記載の吸収性物品。
<13>
前記清涼剤は、前記ニクズク種子の抽出物及びグリセリンが混合状態で含まれている前記<1>〜<12>の何れか1に記載の吸収性物品。
<14>
前記吸収性物品当たりのキャリアビヒクル含有量が、0.1mg以上、好ましくは0 .5mg以上、より好ましくは1mg以上である前記<1>〜<13>の何れか1に記載の吸収性物品。
<15>
前記吸収性物品当たりのキャリアビヒクル含有量が、50mg以下、好ましくは30mg以下、より好ましくは20mg以下である前記<1>〜<14>の何れか記載の吸収性物品。
<16>
前記ニクズク種子の抽出物の溶液、或いは該ニクズク種子の抽出物及び2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの各溶液を、キャリアビヒクルと混合した後、前記吸収性物品のいずれかの構成要素に、噴霧、浸漬、転写、ソーキングすること等によって、含有させる前記<1>〜<15>の何れか1に記載の吸収性物品。
<17>
前記吸収性物品は、前記表面シートと前記吸収体との間にセカンドシートを具備し、
前記吸収体は、高吸水性ポリマーを含まず、
前記清涼剤は、前記セカンドシートに含まれている前記<1>〜<16>の何れか1に記載の吸収性物品。
<18>
製造直後の前記吸収性物品において、該吸収性物品着用後1時間経過後の清涼感(A)に対する該吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)の比(B/A)が、0.7以上である前記<1>〜<17>の何れか1に記載の吸収性物品。
<19>
製造直後の前記吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)に対する製造後24時間経過後の前記吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(C)の比(C/B)が、0.5以上である前記<1>〜<18>の何れか1に記載の吸収性物品。
<20>
前記ニクズク種子の抽出物と、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールとが、混合状態で含まれている<1>〜<19>の何れか1に記載の吸収性物品。
<21>
前記吸収性物品中に前記ニクズク種子の抽出物と共に含有させる、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの含有量は、該吸収性物品1枚当たり、好ましくは0.1mg以上、より好ましくは0.5mg以上、特に好ましくは1mg以上である前記<1>〜<20>の何れか1に記載の吸収性物品。
<22>
前記吸収性物品中に前記ニクズク種子の抽出物と共に含有させる、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの含有量は、該吸収性物品1枚当たり、好ましくは50mg以下、より好ましくは30mg以下、特に好ましくは20mg以下である前記<1>〜<21>の何れか1に記載の吸収性物品。
<23>
前記吸収性物品中に前記ニクズク種子の抽出物と共に含有させる、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの含有量は、該吸収性物品1枚当たり、好ましくは0.01g/m以上、より好ましくは0.05g/m以上、特に好ましくは0.1g/m以上である前記<1>〜<20>の何れか1に記載の吸収性物品。
<24>
前記吸収性物品中に前記ニクズク種子の抽出物と共に含有させる、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの含有量は、該吸収性物品1枚当たり、好ましくは10g/m以下、より好ましくは5g/m以下、特に好ましくは3g/m以下である前記<23>に記載の吸収性物品。
<25>
前記ニクズク種子の抽出物の固形分/2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールは、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.25以上、特に好ましくは0.3以上である前記<1>〜<24>何れか1に記載の吸収性物品。
<26>
前記ニクズク種子の抽出物の固形分/2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールは、好ましくは5以下、より好ましくは4以下、特に好ましくは3以下である前記<1>〜<25>の何れか1に記載の吸収性物品。
<27>
前記吸収性物品の排泄部対向領域に、前記清涼剤を多く存在するように含有させる前記<1>〜<26>の何れか1に記載の吸収性物品。
<28>
前記吸収性物品は、生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁パッド又はおむつである前記<1>〜<27>の何れか1に記載の吸収性物品。
<29>
前記吸収性物品はパンティーライナーであり、
前記吸収体は、粒子状の高吸水性ポリマーを含まない前記<1>〜<28>の何れか1に何れか記載の吸収性物品。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されない。
以下の実施例1〜17、比較例1〜2及び参考例1で製造したパンティーライナーは、花王株式会社製、商品名「きれいスタイル 無香料」に使用されている材料を用いて作製した。実施例1〜17、比較例1〜2及び参考例1で製造したパンティーライナーは、図1の通りであり、セカンドシートを有し、吸収体は、粒子状の高吸水性ポリマーを含まず、親水性繊維をバインダーでシート物に成形した吸水紙が用いられている。
また、実施例18〜19で製造した軽失禁パッドは、花王株式会社製、商品名「リリーフ(登録商標)消臭安心ガード 女性用」に使用されている材料を用いて作製した。実施例18〜19で製造した軽失禁パッドは、高吸水性ポリマー及び親水性の繊維材料を有する吸収性コアを吸収体包装紙で被覆して構成された吸収体を備え、吸収体と表面シートとの間にセカンドシートも備えている。
また、実施例20〜21で製造した生理用ナプキンは、花王株式会社製、商品名「ロリエ(登録商標)SPEED+スリムガード しっかり昼用」)に使用されている材料を用いて作製した。実施例20〜21で製造した生理用ナプキンは、高吸水性ポリマー及び親水性の繊維材料を有する吸収性コアを吸収体包装紙で被覆して構成された吸収体を備え、吸収体と表面シートとの間にセカンドシートも備えている。
尚、表面シート、セカンドシート、吸収体、裏面シートの固定には、ホットメルト剤を塗布して固定した。また、ずれ止め材には、ホットメルト剤を塗布して使用した。
〔溶液の調整〕
(1)ニクズク種子の抽出物の溶液の調整
ニクズク科ニクズク(Myristica fragrans Houtt.)の種子10gに、99.5vol%エタノールを100mL添加し、室温で2日間浸漬して抽出した後、濾過し粗抽出液(蒸発残分1.05w/v%)を得た。この溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーリスト15JW、ダウ・ケミカル社製)を5g充填したカラムに50℃で2日間通液し、エタノールと強酸性陽イオン交換樹脂で処理したエキスを得た。
次いで、上記エキスを加水濃縮した後、再度エタノール100mLに溶解し、これに活性炭を加え、室温で2日間静置した後、活性炭を濾別した。次いで濾液を減圧濃縮することで、エタノールと強酸性陽イオン交換樹脂で処理したニクズク抽出物(141mg)を得た。その後、該抽出物をエタノール溶液(和光純薬工業製)で溶解し10質量%濃度とした。
(2)2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール溶液の調製
2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール溶液は、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール(IFF社製)をエタノール溶液(和光純薬工業製)で溶解し10質量%濃度とした。
(3)グリセリン溶液の調製
グリセリン溶液は、グリセリン(和光純薬工業製)をエタノール溶液(和光純薬工業製)で溶解し10質量%濃度とした。
(4)乳酸メンチル溶液の調製
乳酸メンチル溶液は、乳酸メンチル(和光純薬工業製)をエタノール溶液(和光純薬工業製)で溶解し10質量%濃度とした。
(5)メントール溶液の調製
メントール溶液は、l−メントール(和光純薬工業製)をエタノール溶液(和光純薬工業製)で溶解し10質量%濃度とした。
〔実施例1〕
ニクズク種子の抽出物の溶液を、吸収体である吸水紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態で固定した。ホットメルト剤でこの吸水紙を裏面シートに固定後、該吸水紙の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例1のパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔実施例2〜6、10〜11〕
ニクズク種子の抽出物の乾燥後の重量が表1に示す重量となるようにする以外は、実施例1と同様にパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔実施例7〕
ニクズク種子の抽出物の溶液を、セカンドシートの全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m)。このセカンドシートにホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態の吸水紙に固定した。その後、ホットメルト剤で裏面シート、表面シートをそれぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例7のパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔実施例8〜9〕
ニクズク種子の抽出物の乾燥後の重量が表1に示す重量となるようにする以外は、実施例7と同様にパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔実施例12〕
ニクズク種子の抽出物の溶液を、表面シートの表面(肌対向面)側から全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m)。この表面シートにホットメルト剤を塗布した後、該表面シートと、裏面シートとの間に、ホットメルト剤を塗布したセカンドシートに幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態の吸水紙を固定したものを配して、それぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例12のパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔実施例13〕
ニクズク種子の抽出物の溶液と2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール溶液とを1対1の比率で混合した後、表面シートの表面(肌対向面)側から全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール:33mg、5.0g/m)。この表面シートにホットメルト剤を塗布した後、該表面シートと、裏面シートとの間に、ホットメルト剤を塗布したセカンドシートに幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態の吸水紙を固定したものを配して、それぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例13のパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔実施例14〕
ニクズク種子の抽出物の溶液と2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール溶液とを1対1の比率で混合した後、セカンドシートの全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:100mg、15.0g/m、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール:100mg、15.0g/m)。このセカンドシートにホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態の吸水紙に固定した。その後、ホットメルト剤で裏面シート、表面シートをそれぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例14のパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔実施例15〕
ニクズク種子の抽出物の溶液を、吸収体である吸水紙を幅方向に向けて3つ折りに曲げ、その状態における排泄部対向領域に対応する領域にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布して裏面シートに固定後、該吸水紙の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例15のパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔実施例16〕
ニクズク種子の抽出物の溶液を、吸収体である吸水紙を幅方向に向けて3つ折りに曲げ、その状態における排泄部対向領域の前後領域それぞれに対応する領域にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布して裏面シートに固定後、該吸水紙の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例16のパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔実施例17〕
ニクズク種子の抽出物の溶液とグリセリン溶液とを所定の比率で混合した後、吸収体である吸水紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m、グリセリン:10mg、1.5g/m)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布して裏面シートに固定後、該吸水紙の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例17のパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔実施例18〕
ニクズク種子の抽出物の溶液を、吸収体を構成する吸収体包装紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m)。この吸収体包装紙にホットメルト剤を塗布した後、吸収性コアを被覆して固定し吸収体を得た。ホットメルト剤でこの吸収体を裏面シートに固定後、該吸収体の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例18の軽失禁パッドのサンプルを作製した。
〔実施例19〕
ニクズク種子の抽出物の溶液を、セカンドシートの全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m)。このセカンドシートにホットメルト剤を塗布した後、吸収体包装紙で吸収性コアを被覆してなる吸収体に固定した。その後、ホットメルト剤で裏面シート、表面シートをそれぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例19の軽失禁パッドのサンプルを作製した。
〔実施例20〕
ニクズク種子の抽出物の溶液を、吸収体を構成する吸収体包装紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m)。この吸収体包装紙にホットメルト剤を塗布した後、吸収性コアを被覆して固定し吸収体を得た。ホットメルト剤でこの吸収体を裏面シートに固定後、該吸収体の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例20の生理用ナプキンのサンプルを作製した。
〔実施例21〕
ニクズク種子の抽出物の溶液を、セカンドシートの全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m)。このセカンドシートにホットメルト剤を塗布した後、吸収体包装紙で吸収性コアを被覆してなる吸収体に固定した。その後、ホットメルト剤で裏面シート、表面シートをそれぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例21の生理用ナプキンのサンプルを作製した。
〔比較例1〕
乳酸メンチル溶液を、吸収体である吸水紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:酢酸メンチル:13mg、2.0g/m)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態で固定した。その後は、実施例1と同様にして、比較例1のパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔比較例2〕
メントール溶液を、吸収体である吸水紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:メントール:6mg、0.9g/m)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態で固定した。その後は、実施例1と同様にして、比較例2のパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔参考例1〕
乳酸メンチル溶液と2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール溶液とを1対1の比率で混合した後、吸収体である吸水紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:乳酸メンチル:33mg、5.0g/m、メントール:33mg、5.0g/m)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態で固定した。その後は、実施例1と同様にして、参考例1のパンティーライナーのサンプルを作製した。
〔サンプルの評価〕
以下の様にして装着テストを行い、官能評価を行った。
(1)試験条件
テスト環境:温度27℃、湿度60%
衣服:下着、ポロシャツ、スラックス
ショーツにサンプル製品を装着し、デスクワーク
装着者 女性1〜3名
・製造直後の各サンプルに関して、装着1時間後、3時間後及び4時間後の清涼感、痛み、ムレ感を評価した。
・製造後、温度40℃、湿度80%の条件下で24時間経過の各サンプルに関して、装着1時間後、3時間後及び4時間後の清涼感、痛み、ムレ感を評価した。なお、この高温多湿条件下における24時間の保存は、常温における長期間の保存に相当すると考えられ、実使用において清涼感を維持できるか否かを評価するものである。
(2)官能評価の基準
(2−1)清涼感の官能値は、以下の8段階で表した。
5:清涼感が強すぎる
4:清涼感がやや強い
3:ちょうど良い清涼感
2:清涼感を感じるが、やや弱い
1:清涼感を感じるが、弱い
0:感じない(リファレンスもしくは外部環境と同じ)
−1:ムレ感をやや感じる
−2:ムレ感を感じる
(2−2)痛みの官能値は、以下の6段階で表した。
5:激しく痛い
4:強く強い
3:痛い
2:少し痛い
1:やや痛い
0:感じない(リファレンスもしくは外部環境と同じ)
(2−3)ムレ感の官能評価は、以下の3段階で表した。
○:ムレを感じない
△:ややムレを感じる
×:ムレを感じる
結果を表2に示す。
製造直後の装着1時間後及び製造後、並びに温度40℃かつ湿度80%で24時間経過後の装着1時間後の結果から、実施例1〜21のサンプルは、比較例1〜2のサンプルに比べて、製造直後のみならず、温度40℃かつ湿度80%の高温多湿条件下で保存した後であっても、それぞれ着用1時間後の清涼感が高く、長期間保存することができることが分かった。さらに、各条件下における、装着1時間後、3時間後及び4時間後の結果から、経時で官能評価の結果に差が生じず、清涼感を長時間維持できることが分かった。また、実施例12のサンプル及び実施例13のサンプルの評価結果、並びに実施例9のサンプル及び実施例14のサンプルの評価結果から、痛みを伴うことなく、ニクズク種子の抽出物を単独使用でき、コストダウンを図ることが期待できることが分かった。また、実施例18のサンプル及び実施例19のサンプルの評価結果、並びに実施例20のサンプル及び実施例21のサンプルの評価結果から、高吸水性ポリマーから離れた位置に存在するセカンドシートにニクズク種子の抽出物を含有させた方が、装着後の各時間において清涼感及びムレ感の官能評価に優れるのみならず、経時で官能評価の結果に差が生じないため、清涼感を持続ができることが分かった。さらに、製造直後及び高温多湿条件下での保存後の結果の比較から、実施例19及び実施例21の方が結果の差が少なく、長期間保存することができることが分かった。これは、高吸水性ポリマーに清涼剤が移行したためと考えられる。
さらに、表2に示す結果から、以下の関係が導かれることが分かった。
製造直後のパンティーライナー、生理用ナプキン、軽失禁パッド等の吸収性物品において、該吸収性物品着用後1時間経過後の清涼感(A)に対する該吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)の比(B/A)が、0.7以上である。
さらにまた、製造直後の吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)に対する製造後24時間経過後の該吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(C)の比(C/B)が、0.5以上である。
Figure 2015097709
Figure 2015097709
1 パンティーライナー(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 セカンドシート

Claims (9)

  1. ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤を含む吸収性物品。
  2. 前記吸収性物品は、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を具備し、
    前記清涼剤は、前記表面シートと前記裏面シートとの間に含まれている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり25mg以上150mg以下含有されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり3.5g/m以上25g/m以下含有されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  5. 前記清涼剤は、前記吸収性物品の排泄部対向領域に含有されている請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記清涼剤は、前記ニクズク種子の抽出物及びグリセリンが混合状態で含まれている請求項1〜5の何れか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性物品は、前記表面シートと前記吸収体との間にセカンドシートを具備し、
    前記吸収体は、高吸水性ポリマーを含まず、
    前記清涼剤は、前記セカンドシートに含まれている請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
  8. 製造直後の前記吸収性物品において、該吸収性物品着用後1時間経過後の清涼感(A)に対する該吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)の比(B/A)が、0.7以上である請求項1〜7の何れか1項に記載の吸収性物品。
  9. 製造直後の前記吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)に対する製造後24時間経過後の前記吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(C)の比(C/B)が、0.5以上である請求項1〜8の何れか1項に記載の吸収性物品。
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