JP2015097709A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
Description
上記有機酸としては、例えば、クエン酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸等が挙げられる。
また、上記無機酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等が挙げられる。
また、上記H型陽イオン交換樹脂としては、例えば、アンバーリスト(ダウ・ケミカル社)、DOWEX(ダウ・ケミカル社製)、DIAION(三菱化学製)等が挙げられる。なお、H型陽イオン交換樹脂による処理は、H型陽イオン交換樹脂の添加でもよく、H型陽イオン交換樹脂を充填したカラムへの通液でもよい。
また、プロトン酸等の使用量は特に限定されないが、前記種子(ナツメグ)等1質量部に対して、通常0.001質量部以上、好ましくは0.01質量部以上であり、また、通常50質量部以下、好ましくは25質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。具体的には、プロトン酸等の使用量は、前記種子(ナツメグ)等1質量部に対して、好ましくは0.01〜50質量部であり、より好ましくは0.01〜10質量部であり、更に好ましくは0.01〜5質量部である。
なお、上記ニクズク抽出物の希釈に用いる溶媒としては、上記処理に用いられるアルコール、水、これらの混液が挙げられる。ニクズク種子抽出物の分離精製手段としては、例えば当該抽出物の濾過、活性炭処理、液−液分配、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ゲル濾過、精密蒸留等が挙げられる。
本発明において、「吸収性物品」とは、流体及び/又は滲出物、とりわけ体液/身体滲出物を、受け取ること及び/又は吸収すること及び/又は収容すること及び/又は保持することのできる、あらゆる物品を意味し、好適には生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁パッド、おむつ等が挙げられる。また、その形状及び構成は特に限定されないが、少なくとも、使用時に着用者面側に位置する表面シート、使用時に直接衣類面側に位置する裏面シート、その間に介挿された吸収体を具備するものが、典型例として挙げられる。ここで、吸収性物品には、使用時に直接着用者に対向する表面シートの他に、表面シートと吸収体の間に位置するセカンドシートを含んで構成されていてもよい。図1に、吸収性物品として、パンティーライナー1の例を示す。すなわち、当該吸収性物品の一実施形態であるパンティーライナー1は、使用時に直接着用者に対向する表面シート2、使用時に直接衣類に対向する裏面シート3、表面シート2と裏面シート3との間にある吸収体4、表面シート2と吸収体4との間にあるセカンドシート5を具備している。本実施形態のパンティーライナー1においては、パンティーライナー1を構成する表面シート2、裏面シート3、吸収体4、及びセカンドシート5の少なくとも1つに、ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤、或いはニクズク種子の抽出物及び2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの混合物からなる清涼剤を組み込むことができる。以下に、吸収体4、表面シート2、裏面シート3、セカンドシート5について説明するが、夫々の構成要素は、この種の物品に従来使用されているものと同様のものを用いることができ、これらに限定されるものではない。
吸収体4は、高吸水性ポリマー若しくは親水性繊維等の繊維材料又はこれらの組み合わせから構成される。親水性繊維の例としては、粉砕パルプ、コットン等のセルロース、レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース、アセテート、トリアセテート等の半合成セルロース、熱可塑性疎水性化学繊維に親水化処理を施した熱可塑性疎水性化学繊維等を単独又は混合して用いることができる。これらの中でも、低コストと吸収体の成形し易さとを考慮すると、粉砕パルプを使用することが好ましい。
表面シート2は、織布、不織布、有孔プラスチックシート(開孔フィルム)等、液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。
裏面シート3は、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主体としたフィルム、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシート等を用いることができる。裏面シート3は、着用時の違和感を生じさせない程度の柔軟性を有する材料とすることが好ましい。
セカンドシート5としては、表面シート2と同様のものを用いることができ、具体的には、織布、不織布等、液体を透過する構造のシート状の材料を用いることができる。
ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤を含む吸収性物品。
前記吸収性物品は、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を具備し、
前記清涼剤は、前記表面シートと前記裏面シートとの間に含まれている前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり25mg以上150mg以下含有されている前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり好ましくは25mg以上、より好ましくは28mg以上、特に好ましくは30mg以上含有されている前記<1>〜<3>の何れか1に記載の吸収性物品。
<5>
前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり好ましくは150mg以下、より好ましくは100mg以下、特に好ましくは70mg以下含有されている前記<1>〜<4>の何れか1に記載の吸収性物品。
<6>
前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり3.5g/m2以上25g/m2以下含有されている前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<7>
ニクズク種子の抽出物の含有量は、吸収性物品1枚当たり、固形分で、好ましくは3.5g/m2以上、より好ましくは4.0g/m2以上、特に好ましくは5.0g/m2以上含有されている前記<6>に記載の吸収性物品。
<8>
前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり好ましくは25g/m2以下、より好ましくは15.0g/m2以下、特に好ましくは10.0g/m2以下含有されている前記<6>又は<7>に記載の吸収性物品。
<9>
前記清涼剤は、前記吸収性物品の排泄部対向領域に含有されている前記<1>〜<8>の何れか1に記載の吸収性物品。
前記清涼剤及び/又は2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールが、キャリアビヒクルとの混合状態で含まれている前記<1>〜<9>の何れか1に記載の吸収性物品。
<11>
前記キャリアビヒクルが、多価アルコール、炭化水素油、脂肪酸エステル、長鎖アルコール、及びシリコーン油のような油及び脂質、デンプン又はタルク等のような超微粒子状固体から選ばれる一又は複数である前記<1>〜<10>の何れか1に記載の吸収性物品。
<12>
前記キャリアビヒクルが、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール及びソルビトールから選ばれる多価アル コールである前記<1>〜<11>の何れか1に記載の吸収性物品。
<13>
前記清涼剤は、前記ニクズク種子の抽出物及びグリセリンが混合状態で含まれている前記<1>〜<12>の何れか1に記載の吸収性物品。
<14>
前記吸収性物品当たりのキャリアビヒクル含有量が、0.1mg以上、好ましくは0 .5mg以上、より好ましくは1mg以上である前記<1>〜<13>の何れか1に記載の吸収性物品。
<15>
前記吸収性物品当たりのキャリアビヒクル含有量が、50mg以下、好ましくは30mg以下、より好ましくは20mg以下である前記<1>〜<14>の何れか記載の吸収性物品。
<16>
前記ニクズク種子の抽出物の溶液、或いは該ニクズク種子の抽出物及び2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの各溶液を、キャリアビヒクルと混合した後、前記吸収性物品のいずれかの構成要素に、噴霧、浸漬、転写、ソーキングすること等によって、含有させる前記<1>〜<15>の何れか1に記載の吸収性物品。
<17>
前記吸収性物品は、前記表面シートと前記吸収体との間にセカンドシートを具備し、
前記吸収体は、高吸水性ポリマーを含まず、
前記清涼剤は、前記セカンドシートに含まれている前記<1>〜<16>の何れか1に記載の吸収性物品。
<18>
製造直後の前記吸収性物品において、該吸収性物品着用後1時間経過後の清涼感(A)に対する該吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)の比(B/A)が、0.7以上である前記<1>〜<17>の何れか1に記載の吸収性物品。
<19>
製造直後の前記吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)に対する製造後24時間経過後の前記吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(C)の比(C/B)が、0.5以上である前記<1>〜<18>の何れか1に記載の吸収性物品。
前記ニクズク種子の抽出物と、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールとが、混合状態で含まれている<1>〜<19>の何れか1に記載の吸収性物品。
<21>
前記吸収性物品中に前記ニクズク種子の抽出物と共に含有させる、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの含有量は、該吸収性物品1枚当たり、好ましくは0.1mg以上、より好ましくは0.5mg以上、特に好ましくは1mg以上である前記<1>〜<20>の何れか1に記載の吸収性物品。
<22>
前記吸収性物品中に前記ニクズク種子の抽出物と共に含有させる、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの含有量は、該吸収性物品1枚当たり、好ましくは50mg以下、より好ましくは30mg以下、特に好ましくは20mg以下である前記<1>〜<21>の何れか1に記載の吸収性物品。
<23>
前記吸収性物品中に前記ニクズク種子の抽出物と共に含有させる、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの含有量は、該吸収性物品1枚当たり、好ましくは0.01g/m2以上、より好ましくは0.05g/m2以上、特に好ましくは0.1g/m2以上である前記<1>〜<20>の何れか1に記載の吸収性物品。
<24>
前記吸収性物品中に前記ニクズク種子の抽出物と共に含有させる、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールの含有量は、該吸収性物品1枚当たり、好ましくは10g/m2以下、より好ましくは5g/m2以下、特に好ましくは3g/m2以下である前記<23>に記載の吸収性物品。
<25>
前記ニクズク種子の抽出物の固形分/2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールは、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.25以上、特に好ましくは0.3以上である前記<1>〜<24>何れか1に記載の吸収性物品。
<26>
前記ニクズク種子の抽出物の固形分/2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールは、好ましくは5以下、より好ましくは4以下、特に好ましくは3以下である前記<1>〜<25>の何れか1に記載の吸収性物品。
<27>
前記吸収性物品の排泄部対向領域に、前記清涼剤を多く存在するように含有させる前記<1>〜<26>の何れか1に記載の吸収性物品。
<28>
前記吸収性物品は、生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁パッド又はおむつである前記<1>〜<27>の何れか1に記載の吸収性物品。
<29>
前記吸収性物品はパンティーライナーであり、
前記吸収体は、粒子状の高吸水性ポリマーを含まない前記<1>〜<28>の何れか1に何れか記載の吸収性物品。
また、実施例18〜19で製造した軽失禁パッドは、花王株式会社製、商品名「リリーフ(登録商標)消臭安心ガード 女性用」に使用されている材料を用いて作製した。実施例18〜19で製造した軽失禁パッドは、高吸水性ポリマー及び親水性の繊維材料を有する吸収性コアを吸収体包装紙で被覆して構成された吸収体を備え、吸収体と表面シートとの間にセカンドシートも備えている。
また、実施例20〜21で製造した生理用ナプキンは、花王株式会社製、商品名「ロリエ(登録商標)SPEED+スリムガード しっかり昼用」)に使用されている材料を用いて作製した。実施例20〜21で製造した生理用ナプキンは、高吸水性ポリマー及び親水性の繊維材料を有する吸収性コアを吸収体包装紙で被覆して構成された吸収体を備え、吸収体と表面シートとの間にセカンドシートも備えている。
尚、表面シート、セカンドシート、吸収体、裏面シートの固定には、ホットメルト剤を塗布して固定した。また、ずれ止め材には、ホットメルト剤を塗布して使用した。
(1)ニクズク種子の抽出物の溶液の調整
ニクズク科ニクズク(Myristica fragrans Houtt.)の種子10gに、99.5vol%エタノールを100mL添加し、室温で2日間浸漬して抽出した後、濾過し粗抽出液(蒸発残分1.05w/v%)を得た。この溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーリスト15JW、ダウ・ケミカル社製)を5g充填したカラムに50℃で2日間通液し、エタノールと強酸性陽イオン交換樹脂で処理したエキスを得た。
次いで、上記エキスを加水濃縮した後、再度エタノール100mLに溶解し、これに活性炭を加え、室温で2日間静置した後、活性炭を濾別した。次いで濾液を減圧濃縮することで、エタノールと強酸性陽イオン交換樹脂で処理したニクズク抽出物(141mg)を得た。その後、該抽出物をエタノール溶液(和光純薬工業製)で溶解し10質量%濃度とした。
2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール溶液は、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール(IFF社製)をエタノール溶液(和光純薬工業製)で溶解し10質量%濃度とした。
グリセリン溶液は、グリセリン(和光純薬工業製)をエタノール溶液(和光純薬工業製)で溶解し10質量%濃度とした。
乳酸メンチル溶液は、乳酸メンチル(和光純薬工業製)をエタノール溶液(和光純薬工業製)で溶解し10質量%濃度とした。
メントール溶液は、l−メントール(和光純薬工業製)をエタノール溶液(和光純薬工業製)で溶解し10質量%濃度とした。
ニクズク種子の抽出物の溶液を、吸収体である吸水紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m2)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態で固定した。ホットメルト剤でこの吸水紙を裏面シートに固定後、該吸水紙の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例1のパンティーライナーのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の乾燥後の重量が表1に示す重量となるようにする以外は、実施例1と同様にパンティーライナーのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の溶液を、セカンドシートの全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m2)。このセカンドシートにホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態の吸水紙に固定した。その後、ホットメルト剤で裏面シート、表面シートをそれぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例7のパンティーライナーのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の乾燥後の重量が表1に示す重量となるようにする以外は、実施例7と同様にパンティーライナーのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の溶液を、表面シートの表面(肌対向面)側から全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m2)。この表面シートにホットメルト剤を塗布した後、該表面シートと、裏面シートとの間に、ホットメルト剤を塗布したセカンドシートに幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態の吸水紙を固定したものを配して、それぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例12のパンティーライナーのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の溶液と2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール溶液とを1対1の比率で混合した後、表面シートの表面(肌対向面)側から全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m2、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール:33mg、5.0g/m2)。この表面シートにホットメルト剤を塗布した後、該表面シートと、裏面シートとの間に、ホットメルト剤を塗布したセカンドシートに幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態の吸水紙を固定したものを配して、それぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例13のパンティーライナーのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の溶液と2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール溶液とを1対1の比率で混合した後、セカンドシートの全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:100mg、15.0g/m2、2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール:100mg、15.0g/m2)。このセカンドシートにホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態の吸水紙に固定した。その後、ホットメルト剤で裏面シート、表面シートをそれぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例14のパンティーライナーのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の溶液を、吸収体である吸水紙を幅方向に向けて3つ折りに曲げ、その状態における排泄部対向領域に対応する領域にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m2)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布して裏面シートに固定後、該吸水紙の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例15のパンティーライナーのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の溶液を、吸収体である吸水紙を幅方向に向けて3つ折りに曲げ、その状態における排泄部対向領域の前後領域それぞれに対応する領域にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m2)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布して裏面シートに固定後、該吸水紙の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例16のパンティーライナーのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の溶液とグリセリン溶液とを所定の比率で混合した後、吸収体である吸水紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m2、グリセリン:10mg、1.5g/m2)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布して裏面シートに固定後、該吸水紙の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例17のパンティーライナーのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の溶液を、吸収体を構成する吸収体包装紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m2)。この吸収体包装紙にホットメルト剤を塗布した後、吸収性コアを被覆して固定し吸収体を得た。ホットメルト剤でこの吸収体を裏面シートに固定後、該吸収体の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例18の軽失禁パッドのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の溶液を、セカンドシートの全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m2)。このセカンドシートにホットメルト剤を塗布した後、吸収体包装紙で吸収性コアを被覆してなる吸収体に固定した。その後、ホットメルト剤で裏面シート、表面シートをそれぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例19の軽失禁パッドのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の溶液を、吸収体を構成する吸収体包装紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m2)。この吸収体包装紙にホットメルト剤を塗布した後、吸収性コアを被覆して固定し吸収体を得た。ホットメルト剤でこの吸収体を裏面シートに固定後、該吸収体の上にセカンドシート、表面シートを載せ、それぞれホットメルト剤で固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例20の生理用ナプキンのサンプルを作製した。
ニクズク種子の抽出物の溶液を、セカンドシートの全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:ニクズク種子の抽出物:33mg、5.0g/m2)。このセカンドシートにホットメルト剤を塗布した後、吸収体包装紙で吸収性コアを被覆してなる吸収体に固定した。その後、ホットメルト剤で裏面シート、表面シートをそれぞれ固定した。最後に裏面シートにズレ止め用ホットメルト剤を塗布し剥離紙を載せることで、実施例21の生理用ナプキンのサンプルを作製した。
乳酸メンチル溶液を、吸収体である吸水紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:酢酸メンチル:13mg、2.0g/m2)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態で固定した。その後は、実施例1と同様にして、比較例1のパンティーライナーのサンプルを作製した。
メントール溶液を、吸収体である吸水紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:メントール:6mg、0.9g/m2)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態で固定した。その後は、実施例1と同様にして、比較例2のパンティーライナーのサンプルを作製した。
乳酸メンチル溶液と2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノール溶液とを1対1の比率で混合した後、吸収体である吸水紙の全面にスプレー塗布した。エタノールを蒸発させる目的で乾燥させ(恒温室:23℃/50%に設定、24時間放置)、乾燥後の重量を測定した(塗布量:乳酸メンチル:33mg、5.0g/m2、メントール:33mg、5.0g/m2)。この吸水紙にホットメルト剤を塗布した後、幅方向に向けて3つ折りに曲げた状態で固定した。その後は、実施例1と同様にして、参考例1のパンティーライナーのサンプルを作製した。
以下の様にして装着テストを行い、官能評価を行った。
(1)試験条件
テスト環境:温度27℃、湿度60%
衣服:下着、ポロシャツ、スラックス
ショーツにサンプル製品を装着し、デスクワーク
装着者 女性1〜3名
・製造直後の各サンプルに関して、装着1時間後、3時間後及び4時間後の清涼感、痛み、ムレ感を評価した。
・製造後、温度40℃、湿度80%の条件下で24時間経過の各サンプルに関して、装着1時間後、3時間後及び4時間後の清涼感、痛み、ムレ感を評価した。なお、この高温多湿条件下における24時間の保存は、常温における長期間の保存に相当すると考えられ、実使用において清涼感を維持できるか否かを評価するものである。
(2−1)清涼感の官能値は、以下の8段階で表した。
5:清涼感が強すぎる
4:清涼感がやや強い
3:ちょうど良い清涼感
2:清涼感を感じるが、やや弱い
1:清涼感を感じるが、弱い
0:感じない(リファレンスもしくは外部環境と同じ)
−1:ムレ感をやや感じる
−2:ムレ感を感じる
5:激しく痛い
4:強く強い
3:痛い
2:少し痛い
1:やや痛い
0:感じない(リファレンスもしくは外部環境と同じ)
○:ムレを感じない
△:ややムレを感じる
×:ムレを感じる
製造直後の装着1時間後及び製造後、並びに温度40℃かつ湿度80%で24時間経過後の装着1時間後の結果から、実施例1〜21のサンプルは、比較例1〜2のサンプルに比べて、製造直後のみならず、温度40℃かつ湿度80%の高温多湿条件下で保存した後であっても、それぞれ着用1時間後の清涼感が高く、長期間保存することができることが分かった。さらに、各条件下における、装着1時間後、3時間後及び4時間後の結果から、経時で官能評価の結果に差が生じず、清涼感を長時間維持できることが分かった。また、実施例12のサンプル及び実施例13のサンプルの評価結果、並びに実施例9のサンプル及び実施例14のサンプルの評価結果から、痛みを伴うことなく、ニクズク種子の抽出物を単独使用でき、コストダウンを図ることが期待できることが分かった。また、実施例18のサンプル及び実施例19のサンプルの評価結果、並びに実施例20のサンプル及び実施例21のサンプルの評価結果から、高吸水性ポリマーから離れた位置に存在するセカンドシートにニクズク種子の抽出物を含有させた方が、装着後の各時間において清涼感及びムレ感の官能評価に優れるのみならず、経時で官能評価の結果に差が生じないため、清涼感を持続ができることが分かった。さらに、製造直後及び高温多湿条件下での保存後の結果の比較から、実施例19及び実施例21の方が結果の差が少なく、長期間保存することができることが分かった。これは、高吸水性ポリマーに清涼剤が移行したためと考えられる。
製造直後のパンティーライナー、生理用ナプキン、軽失禁パッド等の吸収性物品において、該吸収性物品着用後1時間経過後の清涼感(A)に対する該吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)の比(B/A)が、0.7以上である。
さらにまた、製造直後の吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)に対する製造後24時間経過後の該吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(C)の比(C/B)が、0.5以上である。
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 セカンドシート
Claims (9)
- ニクズク種子の抽出物を有効成分とする清涼剤を含む吸収性物品。
- 前記吸収性物品は、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を具備し、
前記清涼剤は、前記表面シートと前記裏面シートとの間に含まれている請求項1に記載の吸収性物品。 - 前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり25mg以上150mg以下含有されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
- 前記ニクズク種子の抽出物が、固形分で、前記吸収性物品1枚当たり3.5g/m2以上25g/m2以下含有されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
- 前記清涼剤は、前記吸収性物品の排泄部対向領域に含有されている請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
- 前記清涼剤は、前記ニクズク種子の抽出物及びグリセリンが混合状態で含まれている請求項1〜5の何れか1項に記載の吸収性物品。
- 前記吸収性物品は、前記表面シートと前記吸収体との間にセカンドシートを具備し、
前記吸収体は、高吸水性ポリマーを含まず、
前記清涼剤は、前記セカンドシートに含まれている請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。 - 製造直後の前記吸収性物品において、該吸収性物品着用後1時間経過後の清涼感(A)に対する該吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)の比(B/A)が、0.7以上である請求項1〜7の何れか1項に記載の吸収性物品。
- 製造直後の前記吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(B)に対する製造後24時間経過後の前記吸収性物品着用後4時間経過後の清涼感(C)の比(C/B)が、0.5以上である請求項1〜8の何れか1項に記載の吸収性物品。
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