JP2015093880A - 更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加硫ゴムの耐摩耗性能および耐カットチップ性能を向上可能な更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法を提供すること。
【解決手段】密閉式混合機を使用し、ジエン系ゴム、カーボンブラック、ジヒドラジド化合物および硫黄を混合・分散させる更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法において、ジヒドラジド化合物および硫黄を密閉式混合機内に同時に投入する。ジエン系ゴムおよびカーボンブラックを混練することによって混合後、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックを含有する混合物を密閉式混合機から排出する工程(I)と、密閉式混合機内で、再度、該混合物を混練することによって、該混合物中のカーボンブラックの再凝集塊を破砕する工程(II)と、工程(II)の後、ジヒドラジド化合物および硫黄を密閉式混合機内に同時に投入し、該混合物、ジヒドラジド化合物および硫黄を混練することによって混合する工程(III)を有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法に関し、かかるゴム組成物は耐摩耗性能および耐カットチップ性能に優れた加硫ゴムの原料として有用である。
従来、使用済みのタイヤを更生する場合、使用済みのタイヤのトレッドゴムを研磨して台タイヤを成形し、そのトレッドゴムが研磨された台タイヤに対し、新たなトレッドを貼り合わせることが行われている。更生タイヤでは、経済性および安全性の観点から、更なる耐久性の向上や耐摩耗性能の向上が求められている。
下記特許文献1では、特定のヒドラジド化合物と酸化亜鉛とを同一混合段階で混合し、その混合温度を130〜170℃に規定することで、加硫ゴムに低発熱性を付与する技術が挙げられている。
下記特許文献2では、チウラム化合物および/またはジチオカルバミン酸化合物とサリチル酸ヒドラジド類化合物とを配合したゴム組成物が記載されている。
特開2001−172435号公報 特開2002−69236号公報
ただし、本発明者が鋭意検討したところ、上記先行技術には以下の問題があることが判明した。具体的には、上記特許文献1では、特定の官能基を有するヒドラジド化合物を得るには、数段階の反応を経る必要があるため、特定構造を持ったヒドラジド化合物の製造コストや、製造にかかわるエネルギー消費の点で不利である。
また、上記特許文献2に記載の技術は、更生タイヤ製造時に必要となる、更生トレッドゴムと更生台タイヤとを接合するクッションゴム用に開発されたものであり、加硫ゴムの耐摩耗性能などについては記載も示唆も無い。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加硫ゴムの耐摩耗性能および耐カットチップ性能を向上可能な更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法を提供することにある。また、本発明は、更生タイヤトレッド用ゴム組成物を用いて得られたトレッドゴムを有する更生タイヤに関する。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を備える。即ち本発明は、密閉式混合機を使用し、ジエン系ゴム、カーボンブラック、ジヒドラジド化合物および硫黄を混合・分散させる更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法であって、前記ジヒドラジド化合物および前記硫黄を前記密閉式混合機内に同時に投入することを特徴とする更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法、に関する。かかる製造方法によれば、加硫ゴムの耐摩耗性能および耐カットチップ性能を向上可能なゴム組成物を製造することができる。
上記更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法において、前記ジエン系ゴムおよび前記カーボンブラックを混練することによって混合後、前記ジエン系ゴムおよび前記カーボンブラックを含有する混合物を前記密閉式混合機から排出する工程(I)と、前記密閉式混合機内で、再度、前記混合物を混練することによって、前記混合物中の前記カーボンブラックの再凝集塊を破砕する工程(II)と、前記工程(II)の後、前記ジヒドラジド化合物および前記硫黄を前記密閉式混合機内に同時に投入し、前記混合物、前記ジヒドラジド化合物および前記硫黄を混練することによって混合する工程(III)を有することが好ましい。
上記製造方法においては、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックを混練することによって混合後、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックを含有する混合物を密閉式混合機から排出する工程(I)を有する。工程(I)により、ゴム組成物中でのカーボンブラックの分散性が高まるため、後で実施される工程(III)において、カーボンブラック表面全体に対し、均一にジヒドラジド化合物を反応させることができる。なお、上記製造方法においては、ジヒドラジド化合物をゴム組成物中に混合する際、ゴム温度をできるだけ低く保つため、工程(I)において、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックを含有する混合物を、一旦、密閉式混合機から排出する。この場合、排出されたゴム組成物では、時間経過に伴い、ゴム組成物中でカーボンブラックが再凝集する傾向がある。したがって、このようなカーボンブラックの分散性の悪い状態でジヒドラジド化合物を混合しても、ゴム組成物中にジヒドラジド化合物を配合することに起因した、カーボンブラックの分散性向上の効果は得られない。
一方、上記製造方法においては、工程(I)の後、密閉式混合機内で、再度、混合物を混練することによって、混合物中のカーボンブラックの再凝集塊を破砕し(工程(II))、工程(II)の後、ジヒドラジド化合物および硫黄を密閉式混合機内に投入し、混合物およびジヒドラジド化合物を混練することによって混合する(工程(III))。これにより、ゴム組成物中でのカーボンブラックの再凝集塊を破砕し、分散性を高めた状態で、ジヒドラジド化合物とカーボンブラックとを反応させることができるため、最終的な加硫ゴムとしたときでも、カーボンブラックの分散性を高めることができる。その結果、上記製造方法により得られたゴム組成物の加硫ゴムでは、カーボンブラックの分散性が向上し、耐摩耗性能および耐カットチップ性能が向上する。さらに、ゴム組成物中でのカーボンブラックの分散性が向上するため、ゴム組成物の粘度上昇を抑制することができる。その結果、上記構成を備える製造方法では、ゴム組成物の加工性が向上する。
さらに上記製造方法においては、前記工程(II)における混練時間が少なくとも15秒以上であり、前記密閉式混合機の撹拌ロータの回転速度が、35rpm以上であり、かつ前記工程(III)における混練時間が少なくとも40秒以上であり、前記密閉式混合機の撹拌ロータの回転速度が、15〜25rpm以上であることが好ましい。かかる構成によれば、ゴム組成物中でのカーボンブラックの再凝集を防止しつつ、ジヒドラジド化合物とカーボンブラックとの反応時間を十分に長く確保することができる。このため、ゴム組成物中でのカーボンブラックの分散性をさらにより高めて、加硫ゴムの耐摩耗性能および耐カットチップ性能を特に向上することができる。
本発明は、前記いずれかに記載の製造方法により得られた更生タイヤトレッド用ゴム組成物、さらに前記記載の更生タイヤトレッド用ゴム組成物を用いて得られた更生タイヤ、に関する。前記ゴム組成物を原料として得られる加硫ゴムは、耐摩耗性能および耐カットチップ性能が優れるため、特にかかる加硫ゴムによりトレッドを構成した更生タイヤは、耐久性が極めて向上する。
本発明に係る更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法は、密閉式混合機を使用し、ジエン系ゴム、カーボンブラック、ジヒドラジド化合物および硫黄を混合・分散させる。
本発明に係る更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法では、密閉式混合機を使用して行う。かかる密閉式混合機としては、噛合式バンバリーミキサー、接線式バンバリーミキサー、ニーダーなどが使用可能であるが、特に噛合式バンバリーミキサーが好適に使用可能である。
ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリスチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)などが挙げられる。必要に応じて、末端を変性したもの(例えば、末端変性BR、末端変性SBRなど)、あるいは所望の特性を付与すべく改質したもの(例えば、改質NR)も好適に使用可能である。また、ポリブタジエンゴム(BR)については、コバルト(Co)触媒、ネオジム(Nd)触媒、ニッケル(Ni)触媒、チタン(Ti)触媒、リチウム(Li)触媒を用いて合成したものに加えて、WO2007−129670に記載のメタロセン錯体を含む重合触媒組成物を用いて合成したもの、あるいはシンジオタクティック結晶を含むポリブタジエンゴムも使用可能である。
本発明においては、ジエン系ゴムとして天然ゴム(NR)が好適に使用可能であり、ジエン系ゴムの全量を100質量部としたとき、天然ゴムを50質量部以上含有することが好ましく、60質量部以上含有することがより好ましい
ジヒドラジド化合物は、ヒドラジド基(−CONHNH)を分子中に2つ有する化合物であり、例えば、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジドなどが挙げられる。これらの中でも、本発明においては、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジドの使用が好ましく、イソフタル酸ジヒドラジドの使用がより好ましい。
本発明に係るゴム組成物の製造方法においては、ジエン系ゴム100質量部に対し、ジヒドラジド化合物を0.1〜5.0質量部混合することが好ましく、0.3〜3.0質量部であることがより好ましい。
硫黄は通常のゴム用硫黄であればよく、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などを用いることができる。加硫後のゴム物性や耐久性などを考慮した場合、ゴム成分100質量部に対する硫黄の配合量は、硫黄分換算で0.5〜8質量部が好ましい。
カーボンブラックは、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、GPFなど、通常のゴム工業で使用されるカーボンブラックの他、アセチレンブラックやケッチェンブラックなどの導電性カーボンブラックを使用することができる。
本発明に係るゴム組成物の製造方法においては、ジエン系ゴム100質量部に対し、カーボンブラックを20〜80質量部混合することが好ましく、30〜60質量部混合することがより好ましい。
本発明においては、カーボンブラックに加えてシリカなどの無機充填剤を併用可能である。無機充填剤を併用する場合は、カーボンブラックおよび無機充填剤の含有量が、ジエン系ゴム100質量部に対し、35〜80質量部であることが好ましい。
本発明に係る更生タイヤトレッド用ゴム組成物ゴム組成物の製造方法では、ジヒドラジド化合物および硫黄を密閉式混合機内に同一混合段階で投入することを特徴とする。これにより、加硫ゴムの耐摩耗性能および耐カットチップ性能を向上可能なゴム組成物を製造することができる。
特に、本発明に係る更生タイヤトレッド用ゴム組成物ゴム組成物の製造方法では、最初に、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックを混練することによって混合後、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックを含有する混合物を密閉式混合機から排出する工程(I)を有することが好ましい。密閉式混合機として噛合式バンバリーミキサーを使用する場合、工程(I)の混練時間は100〜600秒とすることが好ましく、撹拌ロータの回転速度を30〜60rpmとすることが好ましい。また、混練温度としては、170℃以下とすることが好ましい。
次に、密閉式混合機内で、再度、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックを含有する混合物を混練することによって、混合物中のカーボンブラックの再凝集塊を破砕する工程(II)を有することが好ましい。密閉式混合機として噛合式バンバリーミキサーを使用する場合、工程(II)の混練時間は15秒以上とすることが好ましく、撹拌ロータの回転速度を35rpm以上とすることが好ましい。なお、混練時間の上限および撹拌ロータの回転速度の上限は特に限定は無いが、生産性およびゴム焼け防止の観点から、180秒以内・100rpm以内が好ましい。また、混練温度としては、120℃以下とすることが好ましい。
さらに、工程(II)の後、ジヒドラジド化合物および硫黄を密閉式混合機内に同時に投入し、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックを含有する混合物、ジヒドラジド化合物および硫黄を混練することによって混合する工程(III)を有することが好ましい。密閉式混合機として噛合式バンバリーミキサーを使用する場合、混練時間は40秒以上とすることが好ましく、撹拌ロータの回転速度を15〜25rpmとすることが好ましい。なお、混練時間の上限は特に限定は無いが、生産性およびゴム焼け防止の観点から、500秒以内が好ましい。また、混練温度としては、120℃以下とすることが好ましい。
本発明においては、工程(III)をPID制御しつつ実施することが好ましい。具体的には、密閉式混合機の混練室内に設けられた一対の撹拌ロータを回転させるモータを、制御信号に基づいて回転速度を調整し、制御部では、温度センサから送られる混練室内の温度情報に基づき、モータの回転速度の制御を行っても良い。モータは制御部によって回転速度を自在に変化できる構成であれば良く、例えばインバータモータで構成される。
より具体的には、モータの回転速度は、制御部の内部に設けられるPID演算処理部によって、温度センサが検出する混練室内の実測温度Tpと目標温度Tsとの偏差から、比例(P)、積分(I)、および微分(D)の演算の実行に基づくPID制御を実行する。即ち、前記PID演算処理部は、温度センサが検出する混練室内の実測温度Tpと目標温度Tsとの差(偏差e)に比例して制御量を算出する比例(P)動作、偏差eを時間軸方向に積分した積分値により制御量を算出する積分(I)動作、および偏差eの変化の傾きすなわち微分値より制御量を算出する微分(D)動作によって得られる各制御量の合算値により、モータの回転速度を決定する。
本発明に係るゴム組成物の製造方法では、好ましくは、工程(I)において、加硫系配合剤以外の配合剤を混合・分散させる。加硫系配合剤以外の配合剤としては、カーボンブラック、シリカ、シランカップリング剤、老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、ワックス、オイルなどの軟化剤、加工助剤などが挙げられる。
老化防止剤としては、ゴム用として通常用いられる、芳香族アミン系老化防止剤、アミン−ケトン系老化防止剤、モノフェノール系老化防止剤、ビスフェノール系老化防止剤、ポリフェノール系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤などの老化防止剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部であることがより好ましく、0.5〜5質量部であることがさらに好ましい。
本発明に係るゴム組成物の製造方法では、好ましくは、工程(III)において、さらに硫黄と共に加硫促進剤などの加硫系配合剤を混合・分散させる。本発明では、工程(I)において、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックを混練することによって混合後、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックを含有する混合物を密閉式混合機から排出するため、混合物が冷却される。これにより、工程(III)でのゴム組成物の初期温度を低くすることができ、スコーチを防止することができる。硫黄以外の加硫系配合剤としては、有機過酸化物などの加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤などが挙げられる。
加硫促進剤としては、ゴム加硫用として通常用いられる、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などの加硫促進剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。ゴム成分100質量部に対する加硫促進剤の配合量は、0.5〜3質量部が好ましい。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例などについて説明する。なお、実施例などにおける評価項目は、台タイヤを製造し、プレキュア方式またはリモールド方式により更生タイヤを製造して評価を行った。具体的には、台タイヤについては、タイヤサイズ11R22.5 14PRの新品タイヤを室内ドラム試験機にてJATMA既定の空気圧、最大荷重の条件で10万km走行させた後、通常の更生タイヤ製造に用いる台タイヤと同様になるまでバフ処理したものを使用した。そして、プレキュア方式では、予め各ゴム組成物を加硫した帯状のトレッドゴム体を台タイヤの外周面に巻回した後、該プレキュアトレッドを台タイヤに加硫接着させて、一体化することによりトレッドゴムを形成し、更生タイヤを製造した。また、リモールド方式では、台タイヤの外周面に各ゴム組成物からなる生ゴムを配設した後、該生ゴムを加硫して台タイヤ上でトレッドゴムを形成し、更生タイヤを製造した。得られた各タイヤサンプルを使用し、下記条件にて評価を行った。
(1)耐カットチップ性能
タイヤサンプルをトラックに装着して、5万km走行させた後のタイヤに発生している多数のカットの総長さを測定した。評価は、比較例1の値を100として指数評価を行い、数値が小さいほど耐カットチップ性能に優れることを意味する。
(2)耐摩耗性能
タイヤサンプルをトラックに装着して、5万km走行させた後のタイヤの残溝深さを計測し、溝深さ1mmあたりの走行距離を算出した。評価は、比較例1の値を100として指数評価を行い、数値が大きいほど耐摩耗性能に優れることを意味する。
(ゴム組成物の調製)
表1〜4の配合処方に従い、実施例1〜12および比較例1〜8のゴム組成物を配合し、通常のバンバリーミキサーを用いて混練し、ゴム組成物を調整した。表1〜4に記載の各配合剤を以下に示す(表1〜4において、各配合剤の配合量を、ゴム成分100質量部に対する質量部数で示す)。また、表1〜4において、混合条件におけるrpmは、密閉式混合機の撹拌ロータの回転速度を示し、混練時間(秒数)を(s)で示す。なお、比較例1〜8,実施例1,4,7,10では、工程(II)と工程(III)において、回転速度は変更せず連続して実施し、記載した混練時間は工程(II)および工程(III)の合計時間を示す。
a)ゴム成分
天然ゴム(NR) 「RSS#3」
ポリブタジエンゴム(BR) 「BR150B」、宇部興産社製
b)カーボンブラック(ISAF) 「シースト6」、東海カーボン社製
c)オイル 「JOMOプロセスP200」、ジャパンエナジー社製
d)酸化亜鉛 「亜鉛華1号」、三井金属鉱業社製
e)ステアリン酸 「ビーズステアリン酸」、日油社製
h)老化防止剤 「アンチゲン6C」、住友化学工業社製
i)ワックス 「オゾエース0355」、日本精蝋社製
j)加硫促進剤 「サンセラーCM−G」、三新化学工業社製
k)硫黄 「粉末硫黄」、鶴見化学社製
l)ヒドラジド化合物
(A)「3−ヒドロキシ−N’−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド」、大塚化学社製
(B)「イソフタル酸ジヒドラジド(IDH)」、東京化成工業社製
m)シリカ 「ニップシールAQ」、東ソー・シリカ工業社製
n)シランカップリング剤 「Si69」、エボニック・デグサ社製
Figure 2015093880
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表1および表3はプレキュア方式で更生タイヤを製造した例(比較例1〜2、5〜6および実施例1〜3、7〜9)を示し、表2および表4はリモールド方式で更生タイヤを製造した例(比較例3〜4、7〜10および実施例4〜6、および10〜12)。表1〜4の結果から、実施例1〜12で得られたゴム組成物の加硫ゴムでは、耐カットチップ性能に優れるとともに、耐摩耗性能も優れることがわかる。

Claims (5)

  1. 密閉式混合機を使用し、ジエン系ゴム、カーボンブラック、ジヒドラジド化合物および硫黄を混合・分散させる更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法であって、
    前記ジヒドラジド化合物および前記硫黄を前記密閉式混合機内に同時に投入することを特徴とする更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法。
  2. 前記ジエン系ゴムおよび前記カーボンブラックを混練することによって混合後、前記ジエン系ゴムおよび前記カーボンブラックを含有する混合物を前記密閉式混合機から排出する工程(I)と、
    前記密閉式混合機内で、再度、前記混合物を混練することによって、前記混合物中の前記カーボンブラックの再凝集塊を破砕する工程(II)と、
    前記工程(II)の後、前記ジヒドラジド化合物および前記硫黄を前記密閉式混合機内に同時に投入し、前記混合物、前記ジヒドラジド化合物および前記硫黄を混練することによって混合する工程(III)を有する請求項1に記載の更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法。
  3. 前記工程(II)における混練時間が少なくとも15秒以上であり、かつ前記密閉式混合機の撹拌ロータの回転速度が、35rpm以上であり、
    前記工程(III)における混練時間が少なくとも40秒以上であり、かつ前記密閉式混合機の撹拌ロータの回転速度が、15〜25rpm以上である請求項2に記載の更生タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により得られた更生タイヤトレッド用ゴム組成物。
  5. 請求項4に記載の更生タイヤトレッド用ゴム組成物を用いて得られたトレッドゴムを有する更生タイヤ。
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