JP6120713B2 - ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ゴム組成物の製造方法に関し、かかるゴム組成物は耐屈曲疲労性能に優れた加硫ゴムの原料として有用である。
タイヤ用途、特にはタイヤのトレッドに使用される加硫ゴムについては、耐久性向上の観点から、耐屈曲疲労性能の向上が必要不可欠であり、そのためには補強性充填剤であるカーボンブラックとゴムとの相互作用を高める必要がある。
ゴム組成物中での補強性充填剤の分散性を高める技術として、下記特許文献1には、原料となるゴム組成物にヒドラジド化合物および補強性充填剤を配合する技術が記載されている。
下記特許文献2には、天然ゴムおよびジエン系合成ゴムから選ばれた少なくとも一種からなるゴム成分と、シリコーンオイルで熱処理されたシリカ、シランカップリング剤およびヒドラジド化合物を含有するゴム組成物をタイヤ部材として使用する技術が記載されている。
特公平7−57828号公報 特開2004−123926号公報
しかしながら、本発明者が鋭意検討したところ、上記先行技術には以下の問題があることが判明した。具体的には、上記特許文献1に記載の技術では、ゴム組成物の加工性が悪化する傾向があり、かつ補強性充填剤の分散性の向上が不十分であった。なお、特許文献1では、ゴム組成物中にシリカを配合する点についての言及はない。
一方、上記特許文献2に記載の技術では、シリコーンオイルで熱処理したシリカをゴム組成物中に配合することで、シリカの流動性を高めつつチッピング発生を防止し、さらにシランカップリング剤を配合することで、低発熱性能と耐摩耗性能とを向上することを目的としている。しかしながら、かかる特許文献では、ヒドラジド化合物との関係において、シリカおよびシランカップリング剤の配合順序について着目した検討がなされておらず、単にジエン系ゴムに対し、これらの配合物を同時に混合する具体例しか示していない。しかしながら、本発明者らが検討した結果、後述する実験例が示す通り、かかる特許文献に記載の技術では、ゴム組成物中でのカーボンブラックの分散性が不十分となり、その結果、加硫ゴムの耐屈曲疲労性能の点で更なる改良の余地があることが判明した。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加硫ゴムの耐屈曲疲労性能を向上可能なゴム組成物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく、ゴム組成物の製造方法において、ジヒドラジド化合物がカーボンブラックとゴムとの相互作用を高めるメカニズムについて鋭意検討を行った。その結果、シリカ非存在下では、ジヒドラジド化合物がカーボンブラックと反応し、ジエン系ゴムとカーボンブラックとの相互作用の向上に寄与するが、シリカ存在下では、シリカ表面に存在するシラノール基とジヒドラジド化合物との相互作用により、ジヒドラジド化合物とカーボンブラックとの反応が阻害されることを見出した。本発明はかかる知見に基づき成し遂げられたものであり、下記構成を備える。
即ち本発明は、ジエン系ゴムに対し反応活性を有するシランカップリング剤と、シリカとを反応させて、疎水化シリカを得るシリカ処理工程と、前記シリカ処理工程の後に、ジエン系ゴム、前記疎水化シリカ、カーボンブラックおよびジヒドラジド化合物を混練する混合工程とを有することを特徴とするゴム組成物の製造方法、に関する。
本発明に係るゴム組成物の製造方法では、ジエン系ゴムと各種配合剤とを混練する混合工程に先駆けて、ジエン系ゴムに対し反応活性を有するシランカップリング剤と、シリカとを反応させて、疎水化シリカを得る(シリカ処理工程)。かかるシリカ処理工程において、シランカップリング剤により、シリカのシラノール基をマスキングすることで、ジヒドラジド化合物とシリカとの相互作用を抑制することができる。これにより、混合工程において、カーボンブラックとジヒドラジド化合物とが効率良く反応するため、ジエン系ゴムとカーボンブラックとの相互作用が高まる。その結果、最終的に加硫ゴムの耐屈曲疲労性能を高めることができる。さらに、シランカップリング剤に起因して、疎水化シリカはジエン系ゴムに対し反応活性を有するため、ジエン系ゴムに対する疎水化シリカの分散性も向上する。
上記ゴム組成物の製造方法において、前記シランカップリング剤が、メルカプト基およびスルフィド基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基、およびアルコキシシリル基を有するものであることが好ましい。かかる構成によれば、シランカップリング剤によって、シリカのシラノール基をさらに効率良くマスキングすることが可能となり、その結果、ジエン系ゴムとカーボンブラックとの相互作用がさらに高まる。
上記ゴム組成物の製造方法において、前記シリカ処理工程が、前記ジエン系ゴム、前記シランカップリング剤および前記シリカを予め混練しつつ、前記シランカップリング剤と前記シリカとを反応させることにより、疎水化シリカを得る工程であることが好ましい。かかる構成によれば、シランカップリング剤によって、シリカのシラノール基を簡便にかつ効率良くマスキングすることができる。
本発明は、前記いずれかに記載の製造方法により得られたゴム組成物、さらに前記記載のゴム組成物を用いて得られた空気入りタイヤ、に関する。前記ゴム組成物を原料として得られる加硫ゴムは、耐屈曲疲労性能を有するため、特にかかる加硫ゴムによりトレッドを構成した空気入りタイヤは、耐久性能に優れる。
本発明に係るゴム組成物の製造方法は、ジエン系ゴムに対し反応活性を有するシランカップリング剤と、シリカとを反応させて、疎水化シリカを得る(シリカ処理工程)。
シリカ処理工程は、ジエン系ゴム、シランカップリング剤およびシリカを予め混練することにより、ジエン系ゴム中でシランカップリング剤とシリカとを反応させても良い(これを、「シリカ処理工程I」とも言う)。シリカ処理工程Iは、ジエン系ゴム中でシランカップリング剤とシリカとを予め反応させつつ、ゴムマスターバッチを製造する工程であっても良い。
シリカ処理工程Iおよび後述する混合工程では、混合分散機を使用して行う。かかる混合分散機としては、噛合式バンバリーミキサー、接線式バンバリーミキサー、ニーダーなどが使用可能であるが、特に噛合式バンバリーミキサーが好適に使用可能である。
あるいは、シリカ処理工程は、ジエン系ゴム非存在下において、シランカップリング剤とシリカとを直接反応させても良い(これを、「シリカ処理工程II」とも言う)。シリカ処理工程IIとしては、例えば加温した容器内にシリカを入れ、これに対し、シランカップリング剤が液状であれば噴霧し、固体状であれば容器内に共存させ、必要に応じて界面活性剤を添加しつつ撹拌を行う方法が挙げられる。なお、本発明においては、シリカ処理工程IIが既に施された市販品の疎水化シリカを使用しても良い。
シリカとしては、湿式シリカ、乾式シリカを用いることができるが、特に、含水ケイ酸を主成分とする湿式シリカを用いることが好ましい。
シランカップリング剤としては、ジエン系ゴムに対し反応活性を有するシランカップリング剤を使用する。本発明において使用可能なシランカップリング剤としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(例えば、デグサ社製「Si69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(例えば、デグサ社製「Si75」)、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエキトシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィドなどのスルフィドシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプトシラン、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、3−プロピオニルチオプロピルトリメトキシシランなどの保護化メルカプトシランが挙げられる。
本発明に係るゴム組成物の製造方法において使用するシリカの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、2〜40質量部が好ましく、5〜30質量部がより好ましい。また、シランカップリング剤の配合量は、シリカの配合質量を100としたとき、5〜15とすることが好ましく、7〜12とすることがより好ましい。
本発明に係るゴム組成物の製造方法は、前記シリカ処理工程の後に、つまり、シリカのシラノール基のマスキングを終えた後に、ジエン系ゴム、前記疎水化シリカ、カーボンブラックおよびジヒドラジド化合物を混練する混合工程とを有する。
ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリスチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)などが挙げられる。必要に応じて、末端を変性したもの(例えば、末端変性BR、末端変性SBRなど)、あるいは所望の特性を付与すべく改質したもの(例えば、改質NR)も好適に使用可能である。また、ポリブタジエンゴム(BR)については、コバルト(Co)触媒、ネオジム(Nd)触媒、ニッケル(Ni)触媒、チタン(Ti)触媒、リチウム(Li)触媒を用いて合成したものに加えて、WO2007−129670に記載のメタロセン錯体を含む重合触媒組成物を用いて合成したものも使用可能である。
加硫ゴムの低発熱性能を考慮した場合、ポリスチレンブタジエンゴムについては、スチレン含有量10〜40質量%、ブタジエン部のビニル結合量10〜70質量%、およびcis分10質量%以上であるものが好ましく、スチレン含有量15〜25質量%、ブタジエン部のビニル結合量10〜60質量%、およびcis分20質量%以上であるものが特に好ましい。また、空気入りタイヤのトレッドゴム部として使用する場合、油添タイプよりも非油添タイプのポリスチレンブタジエンゴムを使用することが好ましい。
カーボンブラックは、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、GPFなど、通常のゴム工業で使用されるカーボンブラックの他、アセチレンブラックやケッチェンブラックなどの導電性カーボンブラックを使用することができる。
本発明に係るゴム組成物の製造方法においては、ジエン系ゴム100質量部に対し、カーボンブラックを30〜70質量部混合することが好ましく、40〜60質量部であることがより好ましい。
ジヒドラジド化合物は、ヒドラジド基(−CONHNH)を分子中に2つ有する化合物であり、例えば、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジドなどが挙げられる。これらの中でも、本発明においては、イソフタル酸ジヒドラジドおよびアジピン酸ジヒドラジドの使用が好ましく、イソフタル酸ジヒドラジドの使用が特に好ましい。
本発明に係るゴム組成物の製造方法においては、ジエン系ゴムとカーボンブラックとの相互作用を効果的に高めるために、ジエン系ゴム100質量部に対し、ジヒドラジド化合物を0.1質量部以上混合することが好ましく、0.3質量部以上混合することがより好ましい。なお、ジヒドラジド化合物の混合量の上限は特に限定は無いが、過剰のジヒドラジド化合物を混合しても、カーボンブラックが有する官能基量に対し過剰量となる。このため、ジエン系ゴム100質量部に対し、ジヒドラジド化合物を5質量部以下混合することが好ましい。
本発明に係るゴム組成物の製造方法の混合工程では、ジエン系ゴム、ジヒドラジド化合物およびカーボンブラック間の反応率を高めつつ、ゴム焼けなどの劣化を防止するために、混合排出温度を90〜170℃とすることが好ましく、100〜165℃とすることがより好ましい。また、同様の観点から、混合時間は1〜15分とすることが好ましく、1〜10分とすることがより好ましい。
本発明に係るゴム組成物の製造方法では、混合工程の際、あるいは混合工程の後工程において、加硫系配合剤以外の配合剤を混合・分散させる。加硫系配合剤以外の配合剤としては、追加ゴム、カーボンブラック、シリカ、シランカップリング剤、老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、ワックス、やオイルなどの軟化剤、加工助剤、および追加ゴムなどが挙げられる。加硫系配合剤以外の配合剤を混合する工程の混合排出温度は130〜170℃、混合時間は3〜10分程度が好ましい。
老化防止剤としては、ゴム用として通常用いられる、芳香族アミン系老化防止剤、アミン−ケトン系老化防止剤、モノフェノール系老化防止剤、ビスフェノール系老化防止剤、ポリフェノール系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤などの老化防止剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.5〜4.0質量部であることがより好ましく、1.0〜3.0質量部であることがさらに好ましい。
加硫系配合剤以外の配合剤を混合する工程の後、さらに加硫系配合剤を混合・分散させる。加硫系配合剤を混合する工程において使用する加硫系配合剤としては、硫黄、有機過酸化物などの加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤などが挙げられる。加硫系配合剤を混合する工程の混合排出温度は90〜130℃、混合時間は1〜10分程度が好ましい。
硫黄系加硫剤としての硫黄は通常のゴム用硫黄であればよく、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などを用いることができる。加硫後のゴム物性や耐久性などを考慮した場合、ゴム成分100質量部に対する硫黄の配合量は、硫黄分換算で0.5〜4.0質量部が好ましい。
加硫促進剤としては、ゴム加硫用として通常用いられる、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などの加硫促進剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。ゴム成分100質量部に対する加硫促進剤の配合量は、0.5〜4.0質量部が好ましい。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例などについて説明する。なお、実施例などにおける評価項目は、各ゴム組成物を150℃にて25分間加熱、加硫して得られたゴムサンプルを下記の評価条件に基づいて評価を行った。
(1)バウンドラバー量
未加硫のゴム組成物約0.5gをトルエンに室温で48時間浸漬した後、ろ過、乾燥後の重量を測定し、トルエンに溶解せず残存した割合をバウンドラバーの量とした。評価は、比較例1の値を100として指数評価を行い、この値が大きい程、バウンドラバーの量が多く、カーボンブラック粒子に付着したゴム分が多いことになるため、ジエン系ゴムとカーボンブラックとの相互作用が強いことを意味する。
(2)耐屈曲疲労性能
JIS−K6301の屈曲試験に準じて、試験片に10mmのクラックが発生するまでの時間を測定した。評価は、比較例1の値を100として指数評価を行い、数値が大きいほど耐屈曲疲労性能に優れることを意味する。
(ゴム組成物の調製)
表1の配合処方に従い、実施例1〜4および比較例1〜4のゴム組成物を配合し、通常のバンバリーミキサーを用いて混練し、ゴム組成物を調整した。なお、比較例2では、バンバリーミキサーを用いて、天然ゴム100質量部およびシリカ20質量部を予め3分間混練してマスターバッチを製造し、これに各種配合剤を投入して混練を行った。また、比較例3では、バンバリーミキサーを用いて、天然ゴム100質量部、シリカ20質量部、および天然ゴムに対し反応活性を有しないシランカップリング剤2質量部を予め混練してマスターバッチを製造し、これに各種配合剤を投入して混練を行った。一方、実施例1では、天然ゴム100質量部、シリカ20質量部、および天然ゴムに対し反応活性を有するシランカップリング剤2質量部を予め混練しつつ、シランカップリング剤とシリカとを反応させながらマスターバッチを製造し、これに各種配合剤を投入して混練を行った。表1に記載の各配合剤を以下に示す(表1において、各配合剤の配合量を、ゴム成分100質量部に対する質量部数で示す)。
a)ゴム成分
天然ゴム(NR) 「RSS#3」
b)オイル 「プロセスオイル」、JOMO社製
c)亜鉛華 「亜鉛華1号」、三井金属鉱業社製
d)ステアリン酸 「ビーズステアリン酸」、日油社製
e)硫黄 「粉末硫黄」、鶴見化学社製
f)加硫促進剤 「ソクシールCZ」、住友化学工業社製
g)カーボンブラック(ISAF) 「シースト7HM」、東海カーボン社製
h)シリカ 「ニップシールAQ」、東ソー社製
i)老化防止剤 「ノクラック6C」、大内新興化学工業社製
j)シランカップリング剤
ジエン系ゴムに対し反応活性を有するシランカップリング剤(1) 「Si69」、デグサ社製
ジエン系ゴムに対し反応活性を有しないシランカップリング剤(2) 「エチルトリエトキシシラン」、TCI社製
k)疎水化シリカ
疎水化シリカ(1)(シリカに対し、上記Si69を12.7%処理(対シリカ比)したもの) 「Coupsil8113」、デグサ社製
疎水化シリカ(2)(以下のシリカ処理工程により得られた疎水化シリカ)
(シリカ処理工程)
100℃に予熱したヘンシェルミキサーにシリカ(トクヤマ社製「USG−A)1000gを入れて攪拌し、硫黄含有有機シラン化合物(デグサ社製「Si69」、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)80gを噴霧した。20分間攪拌を続け、温度を120℃に上昇させた。カチオン性界面活性剤(ナカライテスク株式会社製、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム)30gを添加し、更に30分間攪拌を続けることにより、疎水化シリカ(2)を得た。
l)シリコーンオイルで熱処理されたシリカ(オイル処理シリカ) 「NipsilSS−50」、東ソー・シリカ社製
m)ジヒドラジド化合物 「イソフタル酸ジヒドラジド(IDH)」、日本ファインケム社製
Figure 0006120713
表1の結果から、本発明に係るゴム組成物の製造方法(実施例1〜4)により得られたゴム組成物の加硫ゴムは、カーボンブラックの分散性に優れ、かつ耐屈曲疲労性能に優れることがわかる。
一方、比較例3に係るゴム組成物の製造方法では、ジエン系ゴムに対し反応活性を有しないシランカップリング剤を使用したため、加硫ゴムの耐屈曲疲労性能は殆ど向上しなかった。さらに、比較例4に係るゴム組成物の製造方法では、ジエン系ゴムに対し、各種配合剤の配合順序に関して工夫することなく、単にゴム成分に対し、シリコーンオイルで熱処理されたシリカ、シランカップリング剤、カーボンブラックおよびジヒドラジド化合物を混合したに過ぎないため、やはり加硫ゴムの耐屈曲疲労性能は殆ど向上しなかった。この実験結果からも、シリカのシラノール基のマスキングを行い、疎水化シリカを製造した後に、ジエン系ゴム、前記疎水化シリカ、カーボンブラックおよびジヒドラジド化合物を混練する混合工程とを有するゴム組成物の製造方法に係る本発明は、特に得られる加硫ゴムの耐屈曲疲労性能の点で顕著な効果を有することが理解できる。

Claims (3)

  1. ジエン系ゴムに対し反応活性を有するシランカップリング剤と、シリカとを反応させて、疎水化シリカを得るシリカ処理工程と、
    前記シリカ処理工程の後に、ジエン系ゴム、前記疎水化シリカ、カーボンブラックおよびジヒドラジド化合物を混練する混合工程とを有し、
    前記シリカ処理工程は、ジエン系ゴム非存在下において、シランカップリング剤とシリカとを直接反応させる工程であることを特徴とするゴム組成物の製造方法。
  2. 前記シランカップリング剤が、メルカプト基およびスルフィド基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基、およびアルコキシシリル基を有するものである請求項1に記載のゴム組成物の製造方法。
  3. 前記シリカ処理工程が、前記ジエン系ゴム、前記シランカップリング剤および前記シリカを予め混練しつつ、前記シランカップリング剤と前記シリカとを反応させることにより、疎水化シリカを得る工程である請求項1または2に記載のゴム組成物の製造方法。
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