JP2018099785A - 密閉式混練機および混練方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被混練材料の混練時の温度を正確に測定し、例えば混練中にシリカとカップリング剤とをカップリング反応させる必要があるゴム組成物であっても、的確に温度制御可能な密閉式混練機および混練方法を提供すること。
【解決手段】ケーシングおよびローターを有し、ゴム組成物を混練する混練部を備える密閉式混練機を使用する。ケーシングの内壁には、少なくとも1つ熱電対が設けられ、ローターの表面には、ローターの回転方向に対し、平行に凹部が設けられ、熱電対と凹部とがローター軸方向で同位置に位置し、ローターが回転する際、熱電対がローターと接触しないように設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴム組成物を混練する密閉式混練機および混練方法に関するものである。
原料ゴムに各種配合剤を配合するために、ケーシングおよびローターを有し、原料ゴムなどを混練する混練部を備えた密閉式混練機が使用されている。かかる密閉式混練機の混練部内は、原料ゴムを混練する際、ゴムがせん断を受けることにより発熱するため、温度制御が必要となる場合がある。特に、混練部内が過度に昇温した場合、ゴム劣化などの不具合に繋がる場合がある。
ところで、特にタイヤ市場においては、ゴムの補強用充填剤としてシリカが使用されるようになっている。シリカは、その表面官能基であるシラノール基の水素結合により粒子同士が凝集する傾向がある。そこで、シリカをゴム組成物に配合する場合、シリカの分散を良くするためにシランカップリング剤を添加することが好ましい。これにより、シリカとカップリング剤とをカップリング反応させ、分散性を改善し再凝集を抑え、タイヤの低燃費性能・湿潤路操縦安定性能を向上させている。
ゴム組成物中でシリカとシランカップリング剤とを反応させる場合、シリカとシランカップリング剤との反応量が不十分であると、シリカの良好な分散性が得られない。一方、シリカとシランカップリング剤との反応量が過剰であると、ゴムが過加熱状態となり、ゴム物性が低下する場合がある。したがって、ゴム組成物中でのシリカとシランカップリング剤との反応量を適切に調節するために、混練の際の温度を制御することは極めて重要である。
下記特許文献1では、被混練材料温度の制御性能の向上を目的として、断面が連通された2つの円形である閉じられた筒状密閉な混練室を形成するケーシングと、混練室に収納され回転により被混練材料を混練する2本の混練用ロータとを有する密閉式混練機において、混練用ロータの回転方向前側に面した部分であって、チップ部を除く表面に、当該表面の表面積を広げることで滑り止めとなる複数の凹部を設ける技術が記載されている。
特許4627785号公報
しかしながら、上記先行技術では、正確な温度測定が難しく、特に、シリカとカップリング剤とをカップリング反応させるような、高度な温度制御を必要とする混練に使用するにあたっては、さらなる改良の余地があることが判明した。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、被混練材料の混練時の温度を正確に測定し、例えば混練中にシリカとカップリング剤とをカップリング反応させる必要があるゴム組成物であっても、的確に温度制御可能な密閉式混練機および混練方法を提供することである。
上記課題は、下記構成により解決可能である。すなわち、本発明に係る密閉式混練機は、ゴム組成物を混練するための密閉式混練機であって、ケーシングおよびローターを有し、前記ゴム組成物を混練する混練部を備え、前記ケーシングの内壁には、少なくとも1つ熱電対が設けられ、前記ローターの表面には、ローターの回転方向に対し、平行に凹部が設けられ、前記熱電対と前記凹部とがローター軸方向で同位置に位置し、前記ローターが回転する際、前記熱電対が前記ローターと接触しないように設けられていることを特徴とする。
従来の密閉式混練機では、ゴム組成物を混練する際、混練部のドロップドア、または混練部のローター軸方向両端を仕切るサイドプレートに設けられた熱電対で測定する温度情報に基づき、ローター回転速度や冷却速度などの混練条件を決定する。しかしながら、本発明者が鋭意検討した結果、従来の熱電対の配置では、混練部内のゴム組成物の正確な温度測定が困難であり、特に、シリカとシランカップリング剤とを配合し、温度条件を厳しく管理する必要があるゴム組成物の混練を行う場合、シランカップリング剤に含まれる硫黄部分が反応し、部分加硫してしまうことなどに起因して、得られるゴム組成物の加硫ゴムの物性悪化や、シリカの分散不良などの不具合が発生することが判明した。
一方、本発明に係る密閉式混練機では、ドロップドアやサイドプレートに比して、混練中のゴム組成物により近く、ゴム組成物に対しせん断力が作用する位置、具体的には、ケーシングの内壁に少なくとも1つ熱電対が設けられている。この位置に設けられた熱電対は、混練中のゴム組成物の温度をより正確に測定可能であるため、本発明に係る密閉式混練機を使用した場合、シリカとシランカップリング剤とを含むゴム組成物であっても、得られるゴム組成物の加硫ゴムの物性悪化や、シリカの分散不良などの不具合が発生することなく、好適に混練可能となる。
ただし、ケーシングの内壁に熱電対を設けた場合、熱電対に対し、過度のせん断力が作用することにより、熱電対の寿命が悪化する恐れがある。しかしながら、本発明では、熱電対と凹部とがローター軸方向で同位置に位置し、ローターが回転する際、熱電対がローターと接触しないように設けられているため、混練の際、熱電対に作用するせん断力を緩和することで、熱電対の耐久性を向上できる。
上記密閉式混練機において、前記熱電対が、前記ケーシングの内壁を含む、前記混練部内の複数個所に設けられたものであることが好ましい。上記のとおり、ケーシングの内壁に設けられた熱電対は、混練中のゴム組成物に近く、正確な温度測定が可能であるが、特に混練初期などは混練部内の例えばサイドプレート近辺で温度上昇が速くなる場合もある。したがって、ケーシングの内壁を含む、混練部内の複数個所に熱電対を設け、この中で最大温度を示す熱電対に基づき、混練条件を制御すると、より好適にゴム組成物の混練が可能となる。
上記密閉式混練機において、前記凹部のローター軸方向での幅w1が、前記熱電対の幅wに対し2.5w〜3.5wであることが好ましい。また、上記密閉式混練機において、前記凹部のローター径方向深さh1が、前記熱電対と前記ローターとの干渉長さhに対し、1.8h〜2.6hであることが好ましい。このような構成とすることにより、熱電対に作用するゴム組成物由来のせん断力を緩和することができ、その結果、熱電対の耐久性を向上することができる。
また、本発明に係るゴム組成物の混練方法は、ゴム組成物の混練方法であって、ケーシングおよびローターを有し、前記ゴム組成物を混練する混練部を備える密閉式混練機を使用し、前記ケーシングの内壁には、少なくとも1つ熱電対が設けられ、前記ローターの表面には、ローターの回転方向に対し、平行に凹部が設けられ、前記熱電対と前記凹部とがローター軸方向で同位置に位置し、前記ローターが回転する際、前記熱電対が前記ローターと接触しないように設けられており、前記前記ケーシングの内壁を含む、前記混練部内の複数個所に設けられた熱電対で測定した温度のうち、最大温度を示す熱電対に基づき、混練条件を制御することを特徴とする。かかるゴム組成物の混練方法によれば、混練中のゴム組成物の温度をより正確に可能であるため、例えばシリカとシランカップリング剤とを含むゴム組成物のように、混練条件をより厳しく管理する必要があるゴム組成物であっても、好適に混練可能となる。
上記ゴム組成物の混練方法において、前記凹部のローター軸方向での幅W1が、前記熱電対の幅Wに対し2.5W〜3.5Wであることが好ましい。また、上記ゴム組成物の混練方法において、前記凹部のローター径方向深さh1が、前記熱電対と前記ローターとの干渉長さhに対し、1.8h〜2.6hであることが好ましい。かかる混練方法によれば、熱電対の耐久性を維持しつつ、より正確な混練条件下でゴム組成物を混練することができる。
本発明に係る密閉式混練機の構成を示す概念図 図1のZ−Z断面図 凹部の幅および深さと熱電対の幅および高さとの関係を示す概念図
本発明では、ゴム組成物の混練のために密閉式混練機を使用する。かかる密閉式混練機としては、噛合式インターミックスタイプミキサー、接線式バンバリータイプミキサー、加圧式ニーダーなどが使用可能であるが、特に噛合式インターミックスタイプミキサーが好適に使用可能である。
本発明に係る密閉式混練機の好適な実施形態について、図面を用いて説明する。図1は、本発明に係る密閉式混練機の構成を示す概念図である。
密閉式混練機1は、ケーシング2およびローター3を有する混練部4と、混練部4の上方に位置し、内部に筒状の空間を有するネック部5と、ネック部5の筒状の空間内を上下に移動可能であるラム(不図示)と、混練部4の下面に位置するドロップドア6と、を備える。
混練部4は、ローター3を覆う筒形状のケーシング2、図示しないラムの下部およびドロップドア6により、断面が横に連なる2つの円が形成され、ローター軸方向両端の側面(図1中では前面側および背面側)がサイドプレート7で閉じられた筒状密閉となるように構成されている。
本実施形態では、混練部4のケーシング2内には、一対のローター3が混練部4の幅方向に配置され、モーターを動力源としてそれぞれ所定方向に回転する。その際、特にローター3とケーシング2との間の隙間でゴム組成物がせん断力を受けることにより、ゴム組成物が混練されつつ、シリカとシランカップリング剤とが配合されている場合は、これらのカップリング反応が進行する。ローター3とケーシング2との間の隙間間隔は、密閉式混練機の容量に応じて異なるが、例えば270Lクラスのものであれば、6〜12mm程度が例示可能である。
混練部4のケーシング2の上面中央部には、内部に筒状の空間を有するネック部5が設けられている。ネック部5の側面側上部には、原料ゴムや、シリカおよびシランカップリング剤などの配合剤を投入可能な投入口が設けられている。原料ゴムと配合剤とを別々の投入口から投入するために、投入口を2つ以上設けても良い。投入口から投入された原料ゴムおよび配合剤は、ネック部5の筒状の空間内を通って、ケーシング2の開口部からケーシング2内に投入される。
ラムは、ケーシング2の開口部を閉塞可能な形状に形成され、その上端に連結されたシャフトにより、ネック部5の筒状の空間を上下方向に移動可能に設けられている。ラムは、その自重またはシャフトからの押圧力により、混練部4のケーシング2内に存在するゴム組成物を押付・加圧することができる。
混練部4のケーシング2の下面に位置するドロップドア6は、混練部4内でゴム組成物が混練される際には閉鎖され、混練終了後には開放されてゴム組成物を下方に排出することができる。
ケーシング2の内壁には熱電対91が設けられている。本実施形態では、ローター軸方向で同位置に3つの熱電対が設けられているが、1つ〜複数の任意の数の熱電対を設けても良い。ケーシング2の内壁に設けられた熱電対は、混練中のゴム組成物により近く、混練中のゴム組成物の温度をより正確に測定可能となる。本実施形態では、ケーシング2の内壁だけでなく、ドロップドア6上面に熱電対92が設けられ、混練部4のサイドプレート7壁面上には熱電対93が設けられている。前述のとおり、ケーシング2の内壁に設けられた熱電対91は、混練中のゴム組成物に近く、正確な温度測定が可能であるが、特に混練初期などは混練部4内の例えばサイドプレート7近辺で温度上昇が速くなる場合もある。このため、複数の熱電対(本実施形態では、熱電対91だけでなく、熱電対92および93)を混練部4内に設け、この中で最大温度を示す熱電対に基づき、混練条件を制御すると、より好適にゴム組成物の混練が可能となる。なお、本発明において「回転方向に対し平行」とは、−30〜+30°程度の傾きを有するものであっても良い。
図2(a)および(b)には、図1のZ−Z断面図を示す。図2(a)では、熱電対91を1つ設けた例を示し、図2(b)では、ローター軸方向がそれぞれ異なる2つの位置に熱電対91を設けた例を示す。ケーシング4の内壁に熱電対を設けた場合、熱電対に対し、過度のせん断力が作用することにより、熱電対の寿命が悪化する恐れがある。しかしながら、本発明では、熱電対91と凹部8とがローター軸方向で同位置に位置し、ローター3が回転する際、熱電対91がローター3と接触しないように設けられているため、熱電対91の耐久性を向上することができる。
図3には、凹部8の幅および深さと熱電対の幅および高さとの関係を示す概念図を示す。本実施形態では、凹部8のローター軸方向での幅W1が、熱電対91の幅Wに対し2.5W〜3.5Wに設計されている。このような構成とすることにより、熱電対に作用するゴム組成物由来のせん断力を緩和することができ、その結果、熱電対の耐久性を向上することができる。さらに、本実施形態では、凹部8のローター径方向深さh1が、熱電対91とローター3との干渉長さhに対し、1.8h〜2.6h設計されている。このような構成とすることによっても、熱電対に作用するゴム組成物由来のせん断力を緩和することができ、その結果、熱電対の耐久性を向上することができる。
本発明に係るゴム組成物の混練方法は、前述の密閉式混練機を使用することにより、実施可能である。かかるゴム組成物の混練方法によれば、混練中のゴム組成物の温度をより正確に可能であるため、例えばシリカとシランカップリング剤とを含むゴム組成物のように、混練条件をより厳しく管理する必要があるゴム組成物であっても、好適に混練可能となる。以下に、原料ゴム、加硫剤、シリカおよびシランカップリング剤を少なくとも含有するゴム組成物の一例を例示する。
投入される原料ゴムとしては、ジエン系ゴムを好適に使用可能である。ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを含有するブタジエンゴム(SPB)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上のブレンドとして用いることができる。これら例示したジエン系ゴムとしては、必要に応じて、末端を変性したもの(例えば、末端変性BRや、末端変性SBRなど)、あるいは所望の特性を付与すべく改質したもの(例えば、改質NR)も使用可能である。この末端変性ジエン系ゴムとしては、各種変性剤でポリマー末端が変性されたジエン系ゴムを用いることができ、変性方法も公知の種々の方法を用いることができる。具体的に、変性剤としては、スズ化合物、アミノベンゾフェノン化合物、イソシアネート化合物、ジグリシジルアミン化合物、環状イミン化合物、ハロゲン化アルコキシシラン化合物、グリシドキシプロピルメトキシシラン化合物、ネオジウム化合物、アルコキシシラン化合物、アミン化合物とアルコキシシラン化合物の併用などが挙げられる。合成ゴムの場合、その重合法や分子量などは特に制限されることはなく、ゴム組成物が使用される部位や用途により、ゴム種類とブレンド比率の組合せを適宜選択することができる。なお、ポリブタジエンゴム(BR)については、コバルト(Co)触媒、ネオジム(Nd)触媒、ニッケル(Ni)触媒、チタン(Ti)触媒、リチウム(Li)触媒を用いて合成したものに加えて、WO2007−129670に記載のメタロセン錯体を含む重合触媒組成物を用いて合成したものも使用可能である。これらのジエン系ゴムの中でも、BRおよび/またはSBRの使用が好ましく、SBRの使用がより好ましく、アミンおよびアルコキシシランで変性された変性SBRの使用が特に好ましい。
シリカとしては、通常のゴム補強に用いられる湿式シリカ、乾式シリカ、ゾル−ゲルシリカ、表面処理シリカなどが用いられる。なかでも、湿式シリカが好ましい。シリカの配合量は、原料ゴム100質量部に対して、20〜120質量部であることが好ましく、40〜100質量部であることがより好ましい。
シランカップリング剤としては、分子中に硫黄を含むものであれば特に限定されず、ゴム組成物においてシリカとともに配合される各種のシランカップリング剤を用いることができる。例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(例えば、デグサ社製「Si69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(例えば、デグサ社製「Si75」)、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエキトシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィドなどのスルフィドシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプトシラン、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、3−プロピオニルチオプロピルトリメトキシシランなどの保護化メルカプトシランが挙げられる。シランカップリング剤の配合量は、シリカ100質量部に対して2〜25質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜15質量部である。
加硫剤としては、代表的なものとして硫黄が挙げられる。硫黄は通常のゴム用硫黄であればよく、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などを用いることができる。
本発明においては、ゴム組成物中に少なくとも原料ゴム、シリカ、シランカップリング剤および加硫剤以外の配合剤、例えば充填材、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、加硫戻り抑制剤、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などの通常ゴム工業で使用される配合剤を、本発明の効果を損なわない範囲において適宜配合し用いることができる。
充填剤としては、カーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウムなど、ゴム工業において通常使用される無機充填材を意味する。上記無機充填材の中でも、カーボンブラックを特に好適に使用することができる。
カーボンブラックとしては、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、GPFなど、通常のゴム工業で使用されるカーボンブラックの他、アセチレンブラックやケッチェンブラックなどの導電性カーボンブラックを使用することができる。カーボンブラックは、通常のゴム工業において、そのハンドリング性を考慮して造粒された、造粒カーボンブラックであってもよく、未造粒カーボンブラックであってもよい。
加硫促進剤としては、ゴム加硫用として通常用いられる、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などの加硫促進剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。
老化防止剤としては、フェノール系老化防止剤以外にゴム用として通常用いられる、芳香族アミン系老化防止剤、アミン−ケトン系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤などを必要に応じて使用しても良い。
(使用原料)
a)ゴム成分(全量を100質量部とする)
SBR 「SBR1502」 (JSR社製) 40.0質量部
変性S−SBR 「HPR350」 (JSR社製) 60.0質量部
b)シリカ 「ニプシールAQ」 (東ソー社製) 50.0質量部
c)シランカップリング剤 「Si75」 (デグッサ社製) 4.0質量部
d)ステアリン酸 「ルナックS−20」 (花王社製) 2.0質量部
e)カーボンブラック 「N339シーストKH」 (東海カーボン社製) 15.0質量部
f)オイル 「プロセスNC140」 (ジャパンエナジー社製) 10.0質量部
g)亜鉛華 「亜鉛華1号」 (三井金属鉱業社製) 2.0質量部
h)老化防止剤 「アンチゲン6C」 (住友化学社製) 2.0質量部
i)硫黄 「5%油処理硫黄」 (鶴見化学工業社製) 1.8質量部
j)加硫促進剤1 「サンセラーDM−G」 (三新化学工業社製) 1.8質量部
k)加硫促進剤2 「ソクシノールCZ」 (住友化学社製) 1.3質量部
実施例1〜5
図1に記載の密閉式混練機(東洋精機製作所製 ラボプラストミル BMタイプ 250CC)を使用し、ケーシング2の内壁に設けた熱電対91、ドロップドア6上面に設けた熱電対92、および混練部4のサイドプレート7壁面上に設けた熱電対93で温度測定を行い、最大温度を示す熱電対に基づき、混練条件を制御することにより、硫黄および加硫促進剤を除く、表1に記載の各種材料を混練してゴム組成物を製造した。次いで、得られたゴム組成物に対し、さらに硫黄および加硫促進剤を混練し、これを150℃で30分間、加硫することにより加硫ゴムを製造した。
比較例1
混練部4内のチャンバーには熱電対91を設けず、ドロップドア6上面に設けた熱電対92、および混練部4のサイドプレート7壁面上に設けた熱電対93で温度測定を行い、最大温度を示す熱電対に基づき、混練条件を制御した以外は、実施例1と同様にゴム組成物および加硫ゴムを製造した。
[ムーニー粘度]
JIS K6300に準じて、100℃でのムーニー粘度ML(1+4)を測定し、比較例1を100とした指数で表示した。指数が小さいほど粘度が低く、加工性に優れることを示す。
[低燃費性]
動的粘弾性測定装置(上島製作所(株)製)を使用し、JIS K6394に準じて、周波数50Hz、動歪み1.0%、温度50℃の条件で損失係数tanδを測定した。比較例1を100とする指数で示し、値が小さいほどtanδが低く燃費性が良好であることを示す。95以下を良とする。
[スコーチの発生]
シラン反応温度域を超えると、反応が過剰となりゴム組成物がゲル化する。これをスコーチの有無により判断した。スコーチが発生した場合、シラン反応温度域を超えて、ゴム組成物のゲル化が発生したことを意味する。
[熱電対耐久性]
比較例1を100とし、熱電対先端の摩耗量を指数化したもの。指数が大きいほど耐久性に優れることを示す。結果を表1に示す。
Figure 2018099785

Claims (7)

  1. ゴム組成物を混練するための密閉式混練機であって、
    ケーシングおよびローターを有し、前記ゴム組成物を混練する混練部を備え、
    前記ケーシングの内壁には、少なくとも1つ熱電対が設けられ、
    前記ローターの表面には、ローターの回転方向に対し、平行に凹部が設けられ、
    前記熱電対と前記凹部とがローター軸方向で同位置に位置し、前記ローターが回転する際、前記熱電対が前記ローターと接触しないように設けられていることを特徴とする密閉式混練機。
  2. 上記密閉式混練機において、前記熱電対が、前記ケーシングの内壁を含む、前記混練部内の複数個所に設けられたものである請求項1に記載の密閉式混練機。
  3. 前記凹部のローター軸方向での幅W1が、前記熱電対の幅Wに対し2.5W〜3.5Wである請求項1または2に記載の密閉式混練機。
  4. 前記凹部のローター径方向深さh1が、前記熱電対と前記ローターとの干渉長さhに対し、1.8h〜2.6hである請求項1〜3のいずれかに記載の密閉式混練機。
  5. ゴム組成物の混練方法であって、
    ケーシングおよびローターを有し、前記ゴム組成物を混練する混練部を備える密閉式混練機を使用し、
    前記ケーシングの内壁には、少なくとも1つ熱電対が設けられ、
    前記ローターの表面には、ローターの回転方向に対し、平行に凹部が設けられ、
    前記熱電対と前記凹部とがローター軸方向で同位置に位置し、前記ローターが回転する際、前記熱電対が前記ローターと接触しないように設けられており、
    前記ケーシングの内壁を含む、前記混練部内の複数個所に設けられた熱電対で測定した温度のうち、最大温度を示す熱電対に基づき、混練条件を制御することを特徴とするゴム組成物の混練方法。
  6. 前記凹部のローター軸方向での幅W1が、前記熱電対の幅Wに対し2.5W〜3.5Wである請求項5に記載のゴム組成物の混練方法。
  7. 前記凹部のローター径方向深さh1が、前記熱電対と前記ローターとの干渉長さhに対し、1.8h〜2.6hである請求項5または6に記載のゴム組成物の混練方法。
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