JP2009155527A - ジエン系ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】破断伸び、転がり抵抗性および耐摩耗性をバランス良く改善させ、低燃費タイヤのキャップトレッド部形成用の加硫成形材料などとして好適に用いられるジエン系ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に対して、CTAB比表面積(JIS K6217-3準拠)が110〜180m2/gのカーボンブラック20重量部以上、一般式
(ここで、l、m、nはそれぞれ独立して2〜10の整数である)で表わされるポリエーテルポリオール0.2〜5.0重量部、瀝青炭粉砕物5〜50重量部およびCTAB比表面積(JIS K6217-3準拠)が95〜175m2/gのシリカ10〜100重量部を配合してなり、カーボンブラック、瀝青炭粉砕物およびシリカの総配合量が35〜150重量部であるジエン系ゴム組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に対して、CTAB比表面積(JIS K6217-3準拠)が110〜180m2/gのカーボンブラック20重量部以上、一般式
(ここで、l、m、nはそれぞれ独立して2〜10の整数である)で表わされるポリエーテルポリオール0.2〜5.0重量部、瀝青炭粉砕物5〜50重量部およびCTAB比表面積(JIS K6217-3準拠)が95〜175m2/gのシリカ10〜100重量部を配合してなり、カーボンブラック、瀝青炭粉砕物およびシリカの総配合量が35〜150重量部であるジエン系ゴム組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ジエン系ゴム組成物に関する。さらに詳しくは、破断伸び、転がり抵抗性および耐摩耗性をバランス良く改善させ、低燃費タイヤのキャップトレッド部形成用の加硫成形材料などとして好適に用いられるジエン系ゴム組成物に関する。
近年、乗用車用空気入りタイヤにおいては、その走行性能を向上させることもさることながら、その特性の一つとして低燃費性への要求も非常に高まっている。車輌の燃費には、エンジンや駆動および伝達系の効率の寄与が大きいが、タイヤの転がり抵抗も、一般市街地走行の場合には約1割、定常走行の場合には1/4程度の寄与があるといわれている。低燃費性能を実現させるため、末端変性ポリマーの配合(下記特許文献1〜2参照)や低燃費仕様のカーボンブラックを配合すること(下記特許文献3〜5参照)などが提案されているが、これらの配合により破断伸びが低下する傾向がみられ、また耐摩耗性の低下や製造時にモールドから取り出す際のブロック欠けなどの問題もみられる。
特開2000−169631号公報
特開2005−220323号公報
特開平6−136288号公報
特開平6−136289号公報
特開平11−199709号公報
また、低燃費タイヤに用いられるキャップトレッド部形成用の加硫成形材料としては、その低燃費性を実現するためには、破断伸び、転がり抵抗性および耐摩耗性のいずれをも満足させなければならない。
空気入りタイヤのトレッド部を形成させるジエン系ゴム組成物中に瀝青炭粉砕物を配合することが種々提案されており、またソリッドタイヤについては、例えば瀝青炭粉砕物に1/20〜20/1の重量比のカーボンブラック(窒素吸着比表面積N2SAが50〜200m2/g、DBP吸油量が50〜130ml/100g、CTAB吸着比表面積が50〜170m2/gのものが好ましく、例えばHAF、ISAF、SAF等のチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラックなどが用いられる)を併用したジエン系ゴム組成物などが提案されている。しかしながら、その目的はソリッドタイヤの耐久性の低下を防ぐと共に、燃料性能の低下を防ぐことにあるとされ、空気入りタイヤに関する提案ではない。
特開平9−188783号公報
特開2007−161196号公報
本発明の目的は、破断伸び、転がり抵抗性および耐摩耗性をバランス良く改善させ、低燃費タイヤのキャップトレッド部形成用の加硫成形材料などとして好適に用いられるジエン系ゴム組成物を提供することにある。
本発明に係るポリエーテルポリオール配合ジエン系ゴム組成物は、破断伸び、転がり抵抗性および耐摩耗性をバランス良く改善させるので、低燃費タイヤのキャップトレッド等のトレッド部形成用の加硫成形材料として好適に用いることができる。
ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が単独であるいはブレンドゴムとして用いられ、好ましくはNR、BR、SBRまたはこれらのブレンドゴムが用いられる。SBRとしては、乳化重合SBR(E-SBR)、溶液重合SBR(S-SBR)のいずれをも用いることができる。
カーボンブラックとしては、CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)比表面積(JIS K6217-3に準拠して測定)が110〜180m2/g、好ましくは120〜160m2/gのものが、ジエン系ゴム100重量部当り20重量部以上、好ましくは30〜70重量部であって、かつ瀝青炭粉砕物およびシリカとの総配合量が35〜150重量部、好ましくは50〜110重量部となるような割合で用いられる。
かかるCTAB比表面積を有するカーボンブラックとしては、SAF、ISAF等のカーボンブラックが用いられ、これ以下のCTAB比表面積を有するカーボンブラックを用いた場合には破断伸びおよび耐摩耗性が低下がみられる。また、配合割合についても、充填剤総配合量とも関係するが、ジエン系ゴム100重量部当り20重量部以下ではカーボンブラックの補強作用が発揮されず、耐摩耗性が低下するようになる。
前記一般式で表わされるポリエーテルポリオールとしては、l、m、nがそれぞれ独立して2〜10、好ましくは3〜7の整数であるものが用いられ、実際には市販品であるランクセス製品KAシリーズのものなどが用いられる。その配合割合は、ジエン系ゴム100重量部当り0.2〜5.0重量部、好ましくは0.5〜3.0重量部であり、これ未満の配合割合では、破断伸び、転がり抵抗性および耐摩耗性のいずれをも改善することができず、一方これを超える配合割合で用いた場合には、末端OH基を有する化合物は加硫促進剤の初期反応を促進させるので、それに伴う早期加硫(ヤケ)が発生し、生産性が低下するようになる。
粘結炭または非粘結炭である瀝青炭粉砕物は、石炭の一種で高品位炭と呼ばれる瀝青炭(JIS M1002の石炭分類でB1、B2、C)を含む石炭一般を、平均粒径(ASTM D1511準拠;average 測定機Microtrac SRA 150を用いて測定)約0.01〜100μm、好ましくは約0.05〜50μmに粉砕したものであり、その比重が1.6以下、好ましくは1.35以下のものが用いられる。平均粒径をこの範囲に設定することにより、キャップトレッド部の転がり抵抗を十分に低減することができ、また比重を小さくすることにより、キャップトレッド部が高い構成重量比率を占めるタイヤを装着した車体の燃費を十分に低減することができる。
瀝青炭粉砕物は、ジエン系ゴム100重量部当り5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部の割合で用いられる。瀝青炭粉砕物の配合割合がこれよりも少ないと、例えその分を低補強性カーボンブラックで補っても耐摩耗性の悪化がみられ、一方これよりも多い割合で用いられると、混合加工性の点で満足されなくなる。
シリカとしては、CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)比表面積(JIS K6217-3に準拠して測定)が95〜175m2/g、好ましくは110〜150m2/gものが用いられる。これらは、ハロゲン化けい酸または有機けい素化合物の熱分解法やけい砂を加熱還元し、気化したSiOを空気酸化する方法などで製造される乾式法シリカやけい酸ナトリウムの熱分解法などで製造される湿式法シリカなどであり、コストおよび性能の面からは、湿式法シリカが好んで用いられる。実際には、ゴム工業用として上市されている市販品をそのまま用いることができる。その配合割合は、ジエン系ゴム100重量部当り10〜100重量部、好ましくは15〜70重量部であり、シリカの配合により転がり抵抗が改善されるようになるが、これ以上多い配合割合で用いられると、加工性が悪化するようになる。
このようにシリカに求められる特性およびジエン系ゴムとの分散性(シリカはゴムポリマーとの親和性に乏しく、またゴム中でシリカ同士がシラノール基を通して水素結合を生成し、シリカのゴム中への分散性を低下させる性質を有する)を高めるために、シランカップリング剤がシリカ重量に対して2〜15重量%、好ましくは5〜10重量%の割合で用いられる。シランカップリング剤としては、シリカ表面のシラノール基と反応するアルコキシシリル基とポリマーと反応する硫黄連鎖を有するポリスルフィド系シランカップリング剤、例えばビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等が好んで用いられる。シランカップリング剤の使用割合がこれよりも少ないと、シリカに求められる特性やジエン系ゴムとの分散性が十分に発揮されず、一方これよりも多い配合割合で用いられると、加工性が悪化するようになる。
また、カーボンブラック、瀝青炭粉砕物およびシリカの総配合量は、35〜150重量部、好ましくは55〜90重量部となるような割合で用いられる。かかる総配合量(充填剤合計量)が、これよりも多く用いられると、転がり抵抗性が悪化し、一方これよりも少ない量で用いられると、耐摩耗性が悪化するようになる。
以上の各成分を必須成分とするジエン系ゴム組成物中には、ゴムの配合剤として一般的に用いられている配合剤、例えばジエン系ゴムの種類に応じて硫黄等の加硫剤、チアゾール系、スルフェンアミド系、グアニジン系、チウラム系等の加硫促進剤、タルク、クレー、グラファイト、珪酸カルシウム等の補強剤または充填剤、ステアリン酸、パラフィンワックス、アロマオイル等の加工助剤、酸化亜鉛、老化防止剤、可塑剤などが必要に応じて適宜配合されて用いられる。
組成物の調製は、ニーダ、バンバリーミキサ等の混練機およびオープンロール等を用いる一般的な方法で混練することによって行われ、得られた組成物は、用いられたジエン系ゴム、加硫剤、加硫促進剤の種類およびその配合割合に応じた加硫温度で加硫され、トレッド部、好適にはキャップトレッド部を形成する。
次に、実施例について本発明を説明する。
標準例
天然ゴム(STR20) 100重量部
ISAFカーボンブラック(東海カーボン製品シースト7HM; 50 〃
CTAB比表面積122m2/g)
シリカ(デグッサ製品Ultrasil VN3GR;CTAB比表面積160m2/g) 20 〃
ポリエーテルポリオール(ランクセス製品KA9202;l、m、n=3) −
瀝青炭粉砕物(Coal Fillers Incorporated社製品Austin Black 325; 20 〃
平均粒径5.50μm、比重1.31)
亜鉛華(正同化学工業製品酸化亜鉛3種) 3 〃
ステアリン酸(日本油脂製品ビーズステアリン酸) 1 〃
シランカップリング剤(デグッサ製品Si69) 2 〃
硫黄(鶴見化学工業製品金華印油入り微粉硫黄) 2 〃
加硫促進剤(大内新興化学工業製品ノクセラーCZ-G) 2 〃
〔充填剤合計量 90 〃〕
天然ゴム(STR20) 100重量部
ISAFカーボンブラック(東海カーボン製品シースト7HM; 50 〃
CTAB比表面積122m2/g)
シリカ(デグッサ製品Ultrasil VN3GR;CTAB比表面積160m2/g) 20 〃
ポリエーテルポリオール(ランクセス製品KA9202;l、m、n=3) −
瀝青炭粉砕物(Coal Fillers Incorporated社製品Austin Black 325; 20 〃
平均粒径5.50μm、比重1.31)
亜鉛華(正同化学工業製品酸化亜鉛3種) 3 〃
ステアリン酸(日本油脂製品ビーズステアリン酸) 1 〃
シランカップリング剤(デグッサ製品Si69) 2 〃
硫黄(鶴見化学工業製品金華印油入り微粉硫黄) 2 〃
加硫促進剤(大内新興化学工業製品ノクセラーCZ-G) 2 〃
〔充填剤合計量 90 〃〕
以上の各成分の内、加硫促進剤と硫黄を除く各成分を1.7L密閉型ミキサで5分間混練し、160℃に達したとき放出してマスターバッチを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄を加え、オープンロールで混練し、ジエン系ゴム組成物を得た。
得られたジエン系ゴム組成物を160℃で20分間加硫して所定の加硫ゴム試験片を得、得られた加硫ゴム試験片について、次の各項目の測定を行った。
破断伸び:JIS K6251準拠;室温における破断伸びを測定し、標準例で得られた値を100とする指数で示した(この値が大きい程破断伸びがすぐれている)
転がり抵抗:東洋精機製作所製粘弾性スペクトロメーターを用い、初期歪10%、振幅±2%、周波数20Hzの条件下で、60℃におけるtanδを測定し、標準例で得られた値を100とする指数で示した(この値が大きい程転がり抵抗が低いことを示している)
耐摩耗性:ランボーン摩耗試験機を用い、JIS K-6214に準拠して摩耗体積減少量を測定し、標準例で得られた値を100とする指数で示した(この値が大きい程耐摩耗性にすぐれている)
破断伸び:JIS K6251準拠;室温における破断伸びを測定し、標準例で得られた値を100とする指数で示した(この値が大きい程破断伸びがすぐれている)
転がり抵抗:東洋精機製作所製粘弾性スペクトロメーターを用い、初期歪10%、振幅±2%、周波数20Hzの条件下で、60℃におけるtanδを測定し、標準例で得られた値を100とする指数で示した(この値が大きい程転がり抵抗が低いことを示している)
耐摩耗性:ランボーン摩耗試験機を用い、JIS K-6214に準拠して摩耗体積減少量を測定し、標準例で得られた値を100とする指数で示した(この値が大きい程耐摩耗性にすぐれている)
実施例1
標準例において、ポリエーテルポリオール2重量部がさらに用いられた。
標準例において、ポリエーテルポリオール2重量部がさらに用いられた。
実施例2
実施例1において、ISAFカーボンブラック量が30重量部に、瀝青炭粉砕物量が40重量部にそれぞれ変更されて用いられた(充填剤合計量90重量部)。
実施例1において、ISAFカーボンブラック量が30重量部に、瀝青炭粉砕物量が40重量部にそれぞれ変更されて用いられた(充填剤合計量90重量部)。
実施例3
実施例1において、天然ゴム100重量部の代りに、天然ゴム75重量部およびSBR(日本ゼオン製品Nipol 1502)25重量部のブレンドゴムが用いられた。
実施例1において、天然ゴム100重量部の代りに、天然ゴム75重量部およびSBR(日本ゼオン製品Nipol 1502)25重量部のブレンドゴムが用いられた。
実施例4
実施例1において、天然ゴム100重量部の代りに、天然ゴム75重量部およびポリブタジエンゴム(日本ゼオン製品Nipol BR 1220)25重量部のブレンドゴムが用いられた。
実施例1において、天然ゴム100重量部の代りに、天然ゴム75重量部およびポリブタジエンゴム(日本ゼオン製品Nipol BR 1220)25重量部のブレンドゴムが用いられた。
比較例1
実施例1において、ISAFカーボンブラックの代りに、同量のHAFカーボンブラック(東海カーボン製品シーストKH;CTAB比表面積90m2/g)が用いられた。
実施例1において、ISAFカーボンブラックの代りに、同量のHAFカーボンブラック(東海カーボン製品シーストKH;CTAB比表面積90m2/g)が用いられた。
比較例2
実施例1において、瀝青炭粉砕物が用いられず、ISAFカーボンブラック量が70重量部に変更して用いられた(充填剤合計量90重量部)。
実施例1において、瀝青炭粉砕物が用いられず、ISAFカーボンブラック量が70重量部に変更して用いられた(充填剤合計量90重量部)。
比較例3
実施例1において、シリカおよびシランカップリング剤が用いられず、ISAFカーボンブラック量が70重量部に変更して用いられた(充填剤合計量90重量部)。
実施例1において、シリカおよびシランカップリング剤が用いられず、ISAFカーボンブラック量が70重量部に変更して用いられた(充填剤合計量90重量部)。
比較例4
実施例1において、ISAFカーボンブラック量が18重量部に、シリカ量が8重量部に、瀝青炭粉砕物量が3重量部にそれぞれ変更されて用いられた(充填剤合計量29重量部)。
実施例1において、ISAFカーボンブラック量が18重量部に、シリカ量が8重量部に、瀝青炭粉砕物量が3重量部にそれぞれ変更されて用いられた(充填剤合計量29重量部)。
比較例5
実施例1において、ISAFカーボンブラック量が80重量部に、シリカ量が50重量部に、瀝青炭粉砕物量が30重量部にそれぞれ変更されて用いられた(充填剤合計量160重量部)。
実施例1において、ISAFカーボンブラック量が80重量部に、シリカ量が50重量部に、瀝青炭粉砕物量が30重量部にそれぞれ変更されて用いられた(充填剤合計量160重量部)。
以上の各実施例および各比較例で得られた結果は、次の表に示される。
表
例 破断伸び 転がり抵抗 耐摩耗性
標準例 100 100 100
実施例1 108 102 105
〃 2 115 108 112
〃 3 102 101 103
〃 4 101 110 112
比較例1 98 103 96
〃 2 96 94 100
〃 3 102 95 105
〃 4 115 125 82
〃 5 86 90 120
表
例 破断伸び 転がり抵抗 耐摩耗性
標準例 100 100 100
実施例1 108 102 105
〃 2 115 108 112
〃 3 102 101 103
〃 4 101 110 112
比較例1 98 103 96
〃 2 96 94 100
〃 3 102 95 105
〃 4 115 125 82
〃 5 86 90 120
以上の結果から、次のようなことがいえる。
(1) 前記一般式で表わされるポリエーテルポリオールを配合した各実施例では、破断伸び、転がり抵抗性および耐摩耗性の点すべてで、バランス良く改善が達成されている。
(2) ポリエーテルポリオールと併用されるカーボンブラックとして、規定された範囲外のCTAB比表面積を有するものを用いると、破断伸びおよび耐摩耗性が悪化している(比較例1)。
(3) 瀝青炭粉砕物を用いず、その分カーボンブラック量を増やすと、破断伸びおよび転がり抵抗性が悪化する(比較例2)。
(4) シリカを用いずに、その分カーボンブラック量を増やすと、転がり抵抗性が低下する(比較例3)。
(5) カーボンブラック、シリカおよび瀝青炭粉砕物の総配合量が規定された値よりも少ないと、耐摩耗性に劣るようになり(比較例4)、一方これよりも多く用いられると、破断伸びおよび転がり抵抗性が低下するようになる(比較例5)。
(1) 前記一般式で表わされるポリエーテルポリオールを配合した各実施例では、破断伸び、転がり抵抗性および耐摩耗性の点すべてで、バランス良く改善が達成されている。
(2) ポリエーテルポリオールと併用されるカーボンブラックとして、規定された範囲外のCTAB比表面積を有するものを用いると、破断伸びおよび耐摩耗性が悪化している(比較例1)。
(3) 瀝青炭粉砕物を用いず、その分カーボンブラック量を増やすと、破断伸びおよび転がり抵抗性が悪化する(比較例2)。
(4) シリカを用いずに、その分カーボンブラック量を増やすと、転がり抵抗性が低下する(比較例3)。
(5) カーボンブラック、シリカおよび瀝青炭粉砕物の総配合量が規定された値よりも少ないと、耐摩耗性に劣るようになり(比較例4)、一方これよりも多く用いられると、破断伸びおよび転がり抵抗性が低下するようになる(比較例5)。
Claims (3)
- タイヤトレッド部の加硫成形材料として用いられる請求項1記載のジエン系ゴム組成物。
- 請求項2記載のジエン系ゴム組成物から加硫成形されたタイヤトレッド部を有する空気入りタイヤ。
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