JP2015093508A - サスペンションタワー - Google Patents
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Abstract
【課題】サスペンションからの入力に対する上壁部の剛性確保に寄与する。
【解決手段】サスペンションタワー10では、サスペンションの上端部から上壁部12の締結部28に入力される荷重は、リブ36が備える一対の分岐部40、42を介してリブ本体38に伝達される。このリブ本体38は、平面視で見た場合の中心線が締結部28の中心を通るように形成されているため、サスペンションから締結部28に入力される荷重を、オフセットせずに効率的に受けることができる。しかも、一対の分岐部40、42によってリブ本体38を横方向から支えることができるため、リブ本体38が横倒れ変形してリブ本体38の断面形状が崩れることを防止又は効果的に抑制することができる。
【選択図】図1
【解決手段】サスペンションタワー10では、サスペンションの上端部から上壁部12の締結部28に入力される荷重は、リブ36が備える一対の分岐部40、42を介してリブ本体38に伝達される。このリブ本体38は、平面視で見た場合の中心線が締結部28の中心を通るように形成されているため、サスペンションから締結部28に入力される荷重を、オフセットせずに効率的に受けることができる。しかも、一対の分岐部40、42によってリブ本体38を横方向から支えることができるため、リブ本体38が横倒れ変形してリブ本体38の断面形状が崩れることを防止又は効果的に抑制することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、サスペンションタワーに関する。
下記特許文献1には、アルミニウムの鋳物によって構成されたサスペンションストラットマウント(サスペンションタワー)が記載されている。このサスペンションタワーでは、サスペンションの上端部がボルト締結される上壁部に、放射状に延びる断面矩形状のリブが設けられている。
上述の如きサスペンションタワーでは、サスペンションからの入力に対する上壁部の剛性を、上記放射状のリブによって向上させることができる。しかしながら、サスペンションタワーの上壁部においてサスペンションからの荷重が直接入力されるボルト締結部にはリブを設定することができないため、ボルト締結部に対して水平方向にオフセットした位置にリブが配設されている。また、サスペンションからの入力によってリブが横方向に倒れるように変形すると、リブの断面形状が崩れることにより、リブの断面二次モーメントが低下し、上壁部の変形が大きくなることが考えられる。このため、上壁部の剛性を効率的に確保する観点で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、サスペンションからの入力に対する上壁部の剛性確保に寄与することができるサスペンションタワーを得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係るサスペンションタワーは、サスペンションの上端部が締結固定される締結部が設けられた上壁部と、前記上壁部の外周側から前記締結部へ向けて前記上壁部の中央側へ延びるリブ本体、及び、当該リブ本体から前記締結部の手前で二股状に分岐し、前記締結部を間に挟んで対向する一対の分岐部を有するリブと、を備えている。
請求項1に記載の発明では、サスペンションの上端部から上壁部の締結部に入力される荷重は、リブが備える一対の分岐部を介してリブ本体に伝達される。このリブ本体は、上壁部の外周側から締結部へ向けて上壁部の中央側へ延びているため、サスペンションから締結部に入力される荷重を、オフセットせずに効率的に受けることができる。しかも、一対の分岐部によってリブ本体を横方向から支えることができるため、リブ本体が横倒れ変形してリブ本体の断面形状が崩れることを防止又は効果的に抑制することができる。これにより、上壁部の剛性確保に寄与することができる。
以上説明したように、本発明に係るサスペンションタワーでは、サスペンションからの入力に対する上壁部の剛性確保に寄与することができる。
本発明の実施形態に係るサスペンションタワー10について、図1〜図5に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、車両の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向の外側をそれぞれ示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
(構成)
図1には、本実施形態に係るサスペンションタワー10が斜視図にて示されている。このサスペンションタワー10は、アルミニウム等の軽金属製の鋳物とされており、図示しないフロントサスペンションメンバとエプロンアッパメンバとの間に架け渡されている。このサスペンションタワー10は、上壁部12、前壁部14、後壁部15(図3参照)および内壁部16を一体に備えている。このサスペンションタワー10によってフロントサスペンション18(図4に一部のみ図示)の上部が車両内側から覆われる構成になっている。
図1には、本実施形態に係るサスペンションタワー10が斜視図にて示されている。このサスペンションタワー10は、アルミニウム等の軽金属製の鋳物とされており、図示しないフロントサスペンションメンバとエプロンアッパメンバとの間に架け渡されている。このサスペンションタワー10は、上壁部12、前壁部14、後壁部15(図3参照)および内壁部16を一体に備えている。このサスペンションタワー10によってフロントサスペンション18(図4に一部のみ図示)の上部が車両内側から覆われる構成になっている。
上壁部12は、厚さ方向が略車両上下方向に沿っており、平面視で矩形状に形成されている。前壁部14は、上壁部12の前端部から車両下方へ延びており、後壁部は、上壁部12の後端部から車両下方へ延びている。また、内壁部16は、上壁部12の車幅方向内側端部から車両下方へ延びており、当該内壁部16によって前壁部14と後壁部42とが車両前後方向に連結されている。
なお、前壁部14、15の下縁部からは、車両前方へ向けてフランジ部20、21(図3参照)が延出されている。また、後壁部の下縁部からは、車両後方へ向けて図示しないフランジ部が延出されている。これらのフランジ部20、21には、フロントフェンダエプロンを構成する前後のパネル部が結合される構成になっている。
上壁部12の中央部には、フロントサスペンション18が備えるショックアブソーバ24(図4に上端部のみ図示)の上端部と対向する部位に円形の開口26が形成されている。この開口26の孔縁部は、車両上方側へ向けて断面クランク状に突出した環状突出部27とされている。なお、上記のショックアブソーバ24には、図示しないバネが装着されている。なお、本実施形態では、上壁部12において開口26が形成された部位が、上壁部12の中央部であるものとする。
図3に示されるように、上壁部12における開口26の周囲には、当該開口26の周方向に等間隔又は略等間隔に並んだ複数(ここでは3つ)の締結部28が設けられている。これら3つの締結部28には、それぞれ締結孔30(図4参照)が形成されている。これらの締結孔30に挿入されたボルト32(図4参照)がショックアブソーバ24の上端部を貫通してナット34に螺合することにより、ショックアブソーバ24の上端部がサスペンションタワー10の上壁部12に締結固定される。つまり、この上壁部12では、締結孔30及び締結孔30の孔縁部が締結部28とされている。
また、上壁部12には、開口26を中心として放射状に延びる複数(ここでは3つ)のリブ36が一体に設けられている。これらのリブ36は、上壁部12の外周部から各締結部28へ向けて上壁部12の中央側へ延びるリブ本体38と、当該リブ本体38から締結部28の手前で二股状に分岐し、各締結部28を間に挟んで対向する一対の分岐部40、42とをそれぞれが有している。各リブ36は、図3に示される平面視で見た場合に、Y字状に形成されている。また、図2及び図4に示されるように、リブ本体38及び分岐部40、42は、上壁部12の表面から上方側へ突出しており、長手方向と直交する断面が矩形状に形成されている。
各リブ本体38は、図3に示される平面視で見た場合に、自らの中心線CLが各締結部28の中心である締結孔30の中心(ボルト32の軸心)を通るように形成されている。また、一対の分岐部40、42は、リブ本体38の内側端部(上壁部12の中央側の端部)から開口26側へ向けて二股状に延びており、リブ本体38とは反対側の端部が環状突出部27の外周部に一体に接続されている。これら一対の分岐部40、42は、中心線CLを介して対称に形成されており、これらの分岐部40、42と環状突出部27とによって形成された略三角形状の壁部が、締結部28を囲っている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成のサスペンションタワー10では、フロントサスペンション18のショックアブソーバ24の上端部から上壁部12の締結部28に入力される荷重は、リブ36が備える一対の分岐部40、42を介してリブ本体38に伝達される。このリブ本体38は、上壁部12の外周側から締結部28へ向けて上壁部12の中央側へ延びており、その中心線CLが締結部28の中心(すなわちフロントサスペンション18からの荷重入力中心)を通っている。これにより、フロントサスペンション18から締結部28に入力される荷重をオフセットせずに効率的に受けることができる。
しかも、一対の分岐部40、42によってリブ本体38を横方向両側から支えることができる。それにより、リブ本体38が横倒れ変形してリブ本体38の断面形状が崩れないようにすることができるので、リブ本体38の断面二次モーメントが低下することを防止又は効果的に抑制することができる。以上のことから、上壁部12の剛性確保に寄与することができるので、車両の操縦安定性を向上させること等に寄与することができる。
なお、図5に示される変形例10’のように、3つのリブ36の間にそれぞれリブ36’を追加する構成にしてもよい。これらのリブ36’は、リブ36と同様の形状に形成されており、リブ本体38’及び一対の分岐部40’、42’によって構成されている。但し、一対の分岐部40’、42’の間には、締結部28が設定されておらず、ボルト孔30及びボルト32が設けられていない。この変形例10’では、3つのリブ36’が追加されることにより、上壁部12の変形を効果的に抑制することに一層寄与することができる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10 サスペンションタワー
12 上壁部
18 フロントサスペンション(サスペンション)
28 締結部
36 リブ
38 リブ本体
40、42 一対の分岐部
12 上壁部
18 フロントサスペンション(サスペンション)
28 締結部
36 リブ
38 リブ本体
40、42 一対の分岐部
Claims (1)
- サスペンションの上端部が締結固定される締結部が設けられた上壁部と、
前記上壁部の外周側から前記締結部へ向けて上壁部の中央側へ延びるリブ本体、及び、当該リブ本体から前記締結部の手前で二股状に分岐し、前記締結部を間に挟んで対向する一対の分岐部を有するリブと、
を備えたサスペンションタワー。
Priority Applications (1)
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- 2013-11-08 JP JP2013232271A patent/JP2015093508A/ja active Pending
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