JP2015093243A - 水処理システム、水処理方法、水処理制御装置、および水処理制御プログラム - Google Patents

水処理システム、水処理方法、水処理制御装置、および水処理制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】凝集剤の注入率を、より精度よく決定することができる水処理システム、水処理方法、水処理制御装置、および水処理制御プログラムを提供すること。【解決手段】一実施形態の水処理システムは、注入部と、採取部と、計測部と、決定部とを備える。注入部は、水処理施設における複数の貯水部のうちいずれかに凝集剤を注入する。採取部は、前記複数の貯水部のうち前記凝集剤が注入される貯水部又は水の流れに関して前記凝集剤が注入される貯水部よりも下流側の貯水部から、凝集物を含む試料水を採取する。計測部は、前記採取部により採取された試料水から凝集指標を計測する。決定部は、時間の経過を要素とする基準軸に対する、前記計測部により計測された凝集指標の変化に基づいて、前記注入部が前記凝集剤を注入する注入率を決定する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、水処理システム、水処理方法、水処理制御装置、および水処理制御プログラムに関する。
従来、浄水処理や排水処理の分野において、河川等から流入する被処理水中の微細な懸濁粒子などを凝集沈澱処理によって除去する方法が用いられている。この方法では、被処理水を必要に応じてpH調整した上で凝集剤を添加し、攪拌・混合して凝集沈澱させ、沈澱した凝集物を汚泥として分離することによって清澄な処理水を得ることができる。
ここで、凝集剤の注入量には、被処理水の水質に応じた最適値が存在する。最適値より凝集剤の注入量が少ないと、処理水中の濁質や色度成分などの溶存有機物を十分に除去することができず、水質安全の観点から不安全な状態となるケースがある。また、凝集剤の注入量が少ないことは、後段の処理プロセスにおける塩素消費量の増加や、ろ過池の処理負荷上昇などの原因になり得る。
逆に、凝集剤が過剰に注入されると、かえって凝集状態が悪化する場合がある。この結果、凝集物の沈降性や汚泥の脱水性が悪化し、結果的に、沈澱後の処理水の濁度が上昇し、汚泥発生量も増加してしまう場合がある。また、凝集剤が過剰に注入されると、処理水に含まれる残留凝集剤が増加し、後段のろ過池においてろ過水頭の上昇速度が加速する場合がある。凝集剤の過剰な注入は、過剰分の凝集剤に要するコストや付随して注入されるpH調整剤の注入量に要するコストの増加、排泥池から汚泥を排出する頻度、ろ過池を洗浄する頻度の増加等を招いてしまう。
このような背景から、原水の導電率の数値と、急速混和池において凝集剤を注入した後の凝集剤混和水を採取して流動電流計を用いて計測した凝集物の流動電流値とによって、凝集剤の注入量を制御する浄水用凝集剤自動注入装置の発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3522650号公報
従来の技術では、凝集物の流動電流値等の指標値を、単純に閾値(セットポイント)と比較することで凝集剤の注入量を決定していたため、凝集剤の注入率を精度良く決定することができないという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、凝集剤の注入率を、より精度よく決定することができる水処理システム、水処理方法、水処理制御装置、および水処理制御プログラムを提供することである。
一実施形態の水処理システムは、注入部と、採取部と、計測部と、決定部とを備える。注入部は、水処理施設における複数の貯水部のうちいずれかに凝集剤を注入する。採取部は、前記複数の貯水部のうち前記凝集剤が注入される貯水部又は水の流れに関して前記凝集剤が注入される貯水部よりも下流側の貯水部から、凝集物を含む試料水を採取する。計測部は、前記採取部により採取された試料水から凝集指標を計測する。決定部は、時間の経過を要素とする基準軸に対する、前記計測部により計測された凝集指標の変化に基づいて、前記注入部が前記凝集剤を注入する注入率を決定する。
第1実施形態に係る水処理システム1の構成の一例を示す図である。 制御装置60のハードウェア構成の一例を示す図である。 第1注入率決定部61による注入率P1の決定手法を説明するための図である。 フロック形成池30における上流側から下流側にかけて点在する複数箇所(A地点〜E地点)を例示した図である。 凝集剤の注入条件を異ならせた場合に、図4における各地点の試料水から計測された凝集指標を、時間軸に並べた様子を例示した図である。 凝集情報データベース65に格納される情報の一例を示す図である。 本実施形態の制御装置60により実行される処理の流れを示すフローチャートの一例である。 第2実施形態に係る水処理システム2の構成の一例を示す図である。 凝集剤の注入条件を異ならせた場合に、各地点の試料水から計測された凝集指標を、GT値の積算値軸に並べた様子を例示した図である。 第3実施形態に係る水処理システム3の構成の一例を示す図である。 外部制御装置90がネットワークを介して水処理システムに情報を提供する様子を示す図である。
以下、図面を参照し、水処理システム、水処理方法、水処理制御装置、および水処理制御プログラムの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る水処理システム1の構成の一例を示す図である。水処理システム1では、例えば、河川水や雨水、下水、工場排水等の被処理水Aが着水井10に流入し、急速混和池20、フロック形成池30、沈澱池40の順に水が流れ、沈澱池40から処理水Bおよび汚泥Cが取り出される。処理水Bは、更に、ろ過池等でろ過処理が行われ、塩素注入等が行われた後に、浄水として提供される。なお、ろ過処理の前に適宜、オゾン処理や生物活性炭処理が施されたりする場合もある。水処理システム1において、被処理水A中の濁質粒子は、例えば、pH調整剤によってpH調整された上で、凝集剤によって凝集および肥大化され、沈澱池40で汚泥として沈澱し、分離される。これらの処理過程は、制御装置60によって制御される。
以下、水処理システム1の各部の機能について説明する。着水井10には、被処理水水質計測装置11が取り付けられる。被処理水水質計測装置11は、被処理水AのpHや濁度、アルカリ度、有機物濃度等を計測し、計測結果(被処理水Aの水質情報)を制御装置60に出力する。被処理水水質計測装置11による計測項目は、任意に設定または切り替えできるようにしてよい。着水井10と急速混和池20との間の水路12には、流量計13が取り付けられる。流量計13は、水路を流れる水の流量を計測し、制御装置60に出力する。また、着水井10と急速混和池20との間の水路12には、pH調整剤注入装置50によってpH調整剤が注入される。pH調整剤としては、例えば、塩酸、硫酸、苛性ソーダ水溶液等が用いられる。被処理水AにpH調整剤が注入された水は、急速混和池20に導入される。
急速混和池20には、pH計21が取り付けられる。pH計21は、急速混和池20の中の水のpHを計測し、計測結果をpH調整剤注入装置50に出力する。pH調整剤注入装置50は、急速混和池20内の水のpHが所望の範囲内の値となるように、注入するpH調整剤の量を調整する。所望の範囲は、制御装置60から入力される。また、急速混和池20には、凝集剤注入装置51によって凝集剤が注入される。凝集剤注入装置51は、制御装置60から入力される注入量を指定する情報に従って、凝集剤を急速混和池20に注入する。凝集剤としては、アルミニウムや鉄などを主要成分として含有する凝集剤、一例としてポリ塩化アルミニウム(PAC)等が用いられる。また、急速混和池20には、急速撹拌機22が取り付けられる。pH調整剤によって所望のpHに調整された水は、凝集剤注入装置51により凝集剤が注入され、急速撹拌機22により撹拌されると、濁質粒子の微細な凝集物が浮遊している状態となる。急速撹拌機22の撹拌速度(回転数)は、制御装置60によって制御される。この回転数は、一定に制御されてもよいし、凝集物の凝集程度に応じて動的に変更されてもよい。
フロック形成池30には、緩速撹拌機31が取り付けられる。フロック形成池30に導入された水の中の微細な凝集物は、緩速撹拌機31により緩やかに撹拌されるに連れて徐々に肥大化する。緩速撹拌機31の撹拌速度(回転数)は、制御装置60によって制御される。この回転数は、一定に制御されてもよいし、凝集物の凝集程度に応じて動的に変更されてもよい。また、フロック形成池30には、試料水採取装置52―1、52―2、52―3、‥が取り付けられる。試料水採取装置の数に特段の制限はない。以下、いずれの試料水採取装置であるかを区別しないときは、単に試料水採取装置52と表記して説明する。試料水採取装置52によりフロック形成池30から採取された水(以下、試料水と称する)は、凝集指標計測装置53に送られる。この過程は、機械によって自動的に行われてもよいし、人手を介して行われてもよい。
凝集指標計測装置53は、フロック形成池30から採取された試料水から各種凝集指標を計測し、計測結果を制御装置60に出力する。凝集指標計測装置53は、例えば、流動電流値、ゼータ電位、残留凝集剤主成分濃度、STR(ろ過時間指標)、濁度などの複数の凝集指標のうち、1以上の凝集指標を計測する。凝集指標計測装置53は、流動電流値およびゼータ電位に関しては、採取された試料水に対して計測を行う。また、凝集指標計測装置53は、残留凝集剤主成分濃度およびSTRに関しては、一定時間静置することにより、試料水から沈降性の高い大粒径フロックを分離した上澄み液に対して計測を行う。また、凝集指標計測装置53は、濁度に関しては、一定時間静置、サイクロン分級、あるいはフィルターろ過することにより、試料水から沈降性の高い大粒径フロックを分離した上澄み液に対して計測を行う。なお、これらの処置は、フィルターの仕様等に応じて適宜変更されてよい。凝集指標計測装置53は、例えば数分〜数十分おきに計測を行い、計測結果を制御装置60に出力する。
沈澱池40では、肥大化した凝集物が沈澱し、汚泥Cとして取り出される。沈澱池40における上澄み液は、処理水Bとしてろ過池等に送られる。また、沈澱池40には、処理水水質計測装置41が取り付けられる。処理水水質計測装置41は、沈澱池40内の水(処理水B)のpHや濁度や色度、有機物濃度等を計測し、計測結果(処理水Bの水質情報)を制御装置60に出力する。
図2は、制御装置60のハードウェア構成の一例を示す図である。制御装置60は、例えば、CPU(Central Processing Unit)60Aと、記憶部60Bと、ドライブ部60Cと、入出力部60Dと、インターフェース部60Eとがバス60Fによって接続された構成となっている。CPU60Aは、記憶部60Bに格納された各種プログラムを実行する。
記憶部60Bは、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等を含む。ドライブ部60Cには、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカード等の可搬型記憶媒体が装着される。ドライブ部60Cは、装着された可搬型記憶媒体からプログラムやデータを読み込み、記憶部60Bに格納する。入出力部60Dは、キーボードやマウス、タッチパネル等を含む。インターフェース部60Eは、被処理水水質計測装置11、流量計13、処理水水質計測装置41、凝集指標計測装置53等から各種データを取得する。また、インターフェース部60Eは、インターネットを介して他のコンピュータと通信を行う機能を有してもよい。
CPU60Aが実行するプログラムは、制御装置60の出荷時に予め記憶部60Bに格納されていてもよいし、プログラムを記憶した可搬型記憶媒体がドライブ部60Cに装着されることで記憶部60Bにインストールされてもよい。また、CPU60Aが実行するプログラムは、インターフェース部60Eによって他のコンピュータからダウンロードされてもよい。
図1に戻り、制御装置60の機能構成について説明する。制御装置60は、第1注入率決定部61と、第2注入率決定部62と、割合決定部63と、プロセス制御部64と、凝集情報データベース65と、統計処理部66とを備える。これらの機能部のうち一部または全部は、CPU60Aがプログラムを実行することで機能するソフトウェア機能部である。なお、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
第1注入率決定部61、第2注入率決定部62、および割合決定部63は、凝集剤の注入率を決定する。前述したように、凝集剤を用いた凝集処理の良否は、濁質除去性だけでなく、処理水のろ過性、汚泥発生量、薬品消費量などにも影響する。このため、被処理水Aの水質に適した凝集剤注入量などの凝集条件を管理しながら凝集沈澱処理をする技術が求められている。このような背景のもと、凝集状態を表す凝集物や処理水の測定指標を計測することによって、凝集条件を適切に管理することにより凝集沈澱処理を安定的に運用する技術が注目されている。凝集条件の一例として凝集剤の注入率がある。凝集剤の注入率を最適に設定することができれば、沈澱池40の出口の濁度が十分に低下するとともに、凝集物の沈降性が良くなって汚泥発生量を低減することができる。また、必要最小限の凝集剤の使用量で済むため、運用コストも削減できることとなる。
第1注入率決定部61は、被処理水水質計測装置11による計測結果に基づいて、凝集剤の注入率(流量計13により計測される流量に対する注入量の割合)P1を決定する。より具体的には、第1注入率決定部61は、例えば被処理水Aの濁度に基づいて、凝集剤の注入率P1を決定する。図3は、第1注入率決定部61による注入率P1の決定手法を説明するための図である。図示するように第1注入率決定部61は、被処理水Aの濁度が増加するのに応じて増加する傾向で、且つ、被処理水Aの濁度が増加するのに応じて増加速度が低下する傾向で、凝集剤の注入率P1を決定してよい。また、第1注入率決定部61は、式(1)で表される決定式等に基づいて凝集剤の注入率P1を決定してもよい。式中、a、bは、濁度に応じて変化する係数である。
P1=a×(被処理水Aの濁度)+b ‥(1)
第1注入率決定部61により決定される凝集剤の注入率P1は、被処理水Aの濁度に基づいてFF制御により決定されるものであるため、被処理水Aにおける濁質粒子の量の増減に迅速に追従可能である。反面、被処理水Aにおける濁質粒子の量が比較的安定している状況下では、最適な凝集剤の注入率とならない場合がある。そこで、本実施形態の水処理システム1は、以下に説明する第2注入率決定部62を備えることで、より精度良く凝集剤の注入率を決定することができる。
第2注入率決定部62は、時間の経過を要素とする基準軸(本実施形態では、時間軸)に対する凝集指標の変化に基づいて、凝集剤の注入率を決定する。例えば、試料水が、フロック形成池30における上流側(急速混和池20に近い側)から下流側(沈澱池40に近い側)にかけて点在する複数箇所で採取された場合、採取箇所の相違は、撹拌時間(≒凝集剤の注入時点からの経過時間)の相違とほぼ同視することができる。図4は、フロック形成池30における上流側から下流側にかけて点在する複数箇所(A地点〜E地点)を例示した図である。図中、A地点が最も上流側に位置し、下流側に向かうに連れてB地点、C地点、D地点、E地点が点在している。第1実施形態に係る第2注入率決定部62は、各地点から採取された試料水から計測される凝集指標を、地点順、すなわち撹拌時間順にプロットした場合における凝集指標の変化率(以下、指標変化率と称する)に基づいて、凝集剤の注入率が過剰であるか、不足しているかを判定する。指標変化率を算出するタイミング(以下、基準タイミングと称する)は、例えば凝集指標毎に定められる。図5は、凝集剤の注入条件を異ならせた場合に、図4における各地点の試料水から計測された凝集指標を、時間軸で並べた様子を例示した図である。図5において、指標変化率を算出する基準タイミングが、地点Bに相当する撹拌時間と、地点Cに相当する撹拌時間との間のタイミングである場合、指標変化率ΔGは、式(2)により求められる。式中、G(B)は、地点Bにおいて採取された試料水から計測される凝集指標であり、G(C)は、地点Cにおいて採取された試料水から計測される凝集指標である。また、T(B)は地点Bに相当する撹拌時間であり、T(C)は地点Cに相当する撹拌時間である。
ΔG={G(B)―G(C)}/{T(C)―T(B)} ‥(2)
そして、第2注入率決定部62は、基準タイミングにおける指標変化率ΔGを指標変化率目標値G*と比較することにより、凝集剤の注入率P2を決定する。例えば、第2注入率決定部62は、指標変化率ΔGが指標変化率目標値G*と合致していれば凝集剤の注入率P2を維持し、指標変化率ΔGが指標変化率目標値G*よりも大きければ凝集剤の注入率P2を上昇させ、指標変化率ΔGが指標変化率目標値G*よりも小さければ凝集剤の注入率P2を低下させる。ここで、指標変化率目標値G*は、1つの値ではなく、「目標値範囲」であってもよい。なお、第2注入率決定部62は、入力される凝集指標に基づいて式(2)で示すような指標変化率を自ら算出してもよいし、凝集指標計測装置53が指標変化率を計算して第2注入率決定部62に出力し、第2注入率決定部62は上記注入率を決定するための判定のみ行うものとしてもよい。
また、第2注入率決定部62は、1つの凝集指標について指標変化率ΔGを求め、凝集剤の注入率P2を決定するのではなく、複数の凝集指標についてそれぞれ固有の基準タイミングで指標変化率ΔGを求め、求めた各指標変化率ΔGをそれぞれ固有の指標変化率目標値G*と比較した結果を統合して凝集剤の注入率P2を決定してもよい。例えば、第2注入率決定部62は、三種類の凝集指標(1)〜(3)が計測される場合、凝集指標(1)の指標変化率ΔG(1)と凝集指標(1)に対応する指標変化率目標値G*(1)の差分、凝集指標(2)の指標変化率ΔG(2)と凝集指標(2)に対応する指標変化率目標値G*(2)の差分、凝集指標(3)の指標変化率ΔG(3)と凝集指標(3)に対応する指標変化率目標値G*(3)の差分がそれぞれβ(1)、β(2)、β(3)であったとすると、例えば[γ(1)×β(1)+γ(2)×β(2)+γ(3)×β(3)]のような関数で求められる指標値の正負、および絶対値に基づいて、凝集剤の注入率P2を決定してよい。γ(1)〜γ(3)は、任意に決定される係数である。
指標変化率目標値G*は、例えば、事前に水処理システム1に導入される被処理水Aに対してビーカテスト等を実施した結果に基づいて、基本値が決定される。指標変化率目標値G*の基本値は、例えば利用者によって凝集情報データベース65に入力される。ここで、被処理水Aの水質は、環境に応じて変動するため、ビーカテストを実施したときの被処理水Aの水質から比較的大きな変動があった場合は、変動に応じて指標変化率目標値G*が変更されることが望ましい。従って、指標変化率目標値G*は、凝集情報データベース65に蓄積された情報に基づいて、統計処理部66により補正される。また、第2注入率決定部62は、基準タイミングにおける指標変化率ΔGだけでなく、被処理水Aの濁度や水温、pH等の条件を加味して凝集剤の注入率P2を決定してもよい。
割合決定部63は、第1注入率決定部61により決定された凝集剤の注入率P1と、第2注入率決定部62により決定された凝集剤の注入率P2とを統合して凝集剤の注入率Pを決定し、プロセス制御部64に出力する。割合決定部63は、例えば式(3)に基づいて凝集剤の注入率Pを決定する。ここで、重み係数αは、例えば利用者によって入力される値であり、0から1の間の値をとり得る。なお、重み係数αは、1または0の2値のみとり得るものとしてもよく、この場合、割合決定部63は、利用者によって操作される切り替えスイッチであってよい。この場合、利用者は、注入率P1と注入率P2のいずれに基づいて制御を行わせるかを、切り替えスイッチを操作することで制御装置60に指示する。
P=α×P1+(1―α)P2 ‥(3)
ここで、被処理水Aの水質に大きな変動があった場合(例えば大雨や台風による高濁度となった原水を処理する場合)には、迅速に被処理水Aの水質に対応した凝集剤の注入率を決定する必要がある。この場合、割合決定部63に入力される重み係数αがより大きくなるように修正され、第1注入率決定部61により決定された注入率P1の割合を高めるようにすると好適である。そして、被処理水Aの水質が安定してくると、重み係数αがより小さくなるように修正され、第2注入率決定部62により決定された注入率P2の割合を高めるようにすると好適である。このような割合の修正(または切り替え)は、利用者によって決定され、割合決定部63に利用者の入力操作に応じた指示がなされるようにしてもよいし、統計処理部66等によって決定され、制御装置60が能動的に割合の修正(または切り替え)を行うようにしてもよい。
プロセス制御部64は、流量計13から入力される流量と、割合決定部63から入力された凝集剤の注入率Pとを、例えば乗算して凝集剤の注入量を決定し、決定した凝集剤の注入量を凝集剤注入装置51に出力する。また、プロセス制御部64は、急速混和池20内の水のpHが、凝集剤の注入率P1に応じた値となるように、pH調整剤注入装置50にpH目標値を出力する。また、プロセス制御部64は、急速撹拌機22や緩速撹拌機31の回転数を、所望の値に制御する。
凝集情報データベース65には、被処理水水質計測装置11により計測された被処理水Aの水質情報、凝集指標計測装置により計測された凝集指標(および指標変化率)、第2注入率決定部62により決定(または取得)された指標変化率、凝集剤注入率、処理水水質計測装置41により計測された処理水Bの水質情報、急速撹拌機22や緩速撹拌機31の回転数等が、時系列で互いに対応付けられて格納される。ここで、「時系列で互いに対応付けられている」ために、着水井10から沈澱池40に水が流れるのに要する時間を考慮した時間補正が行われてよい。また、凝集情報データベース65には、凝集処理が良好に行われたと判断できる数値(処理水Bの水質情報)が予め格納される。図6は、凝集情報データベース65に格納される情報の一例を示す図である。
統計処理部66は、被処理水水質計測装置11から被処理水Aの水質情報が入力され、凝集情報データベース65に書き込まれると、入力された被処理水Aの水質情報が、凝集処理が良好に行われたと判断できる数値に近い処理水Bの水質情報と対応付けられているタイミング(図6中、日時)を抽出し、抽出したタイミングにおける指標変化率を抽出することで、被処理水Aの水質情報に応じた最適な指標変化率を導出することができる。ここで、凝集処理が良好に行われたと判断できる数値に近い処理水Bの水質情報が抽出されない場合があり得る。この場合、例えば、フロック形成池30の最下流部から採取された試料水の凝集指標が最適値(一例としてゼータ電位が0[mV]等)のときに、凝集処理が行われたと判断し、その水質情報に対応付けられている指標変化率を抽出することで、最適な指標変化率を導出してよい。また、そもそも処理水Bの水質情報に代えて、フロック形成池30の最下流部から採取された試料水の凝集指標に基づいて最適な指標変化率を導出してもよい。統計処理部66は、このように導出される指標変化率を元に指標変化率目標値を補正し、第2注入率決定部62に出力する。
このように、本実施形態の水処理システム1は、時間軸上における凝集指標の変化率である指標変化率を目標値と比較することで凝集剤の注入率、ひいては注入量を決定するため、凝集指標を単純に閾値と比較して凝集剤の注入率を決定するものと比較して、凝集剤の注入率を、より精度よく決定することができる。凝集指標を単純に閾値と比較して凝集剤の注入率を決定する場合、例えば凝集指標が大きく想定値から乖離したときなど、その事象が測定精度の一時的な低下に起因しているのか、凝集剤の過剰注入あるいは注入不足に起因しているのかの判断が困難である。これに対し、本実施形態の水処理システム1は、凝集剤の注入量の過不足による影響が顕著に表れる指標変化率を判断材料とするため、凝集物の凝集状態をより精度良く予測することができ、凝集剤の注入の過不足を早期に発見し、注入量を減量あるいは増量することによって補正して、凝集不良トラブルを予防することができる。
また、本実施形態の水処理システム1は、フロック形成池30の複数箇所から試料水を採取するため、急速混和池20内、或いはその直ぐ下流側の地点のみから試料水を採取するものと比較して、凝集剤の注入率を、より精度よく決定することができる。急速混和池20直後の指標測定による制御は、フィードバック時間遅れを極力短縮するためには有効であるが、凝集剤注入量の過不足を判断するには攪拌による凝集反応の進行が不十分であり制御に用いる指標として精度が低い可能性があるからである。
図7は、本実施形態の制御装置60により実行される処理の流れを示すフローチャートの一例である。第1注入率決定部61は、被処理水Aの水質情報を被処理水水質計測装置11から取得し(ステップS100)、凝集剤の注入率P1を算出する(ステップS102)。一方、第2注入率決定部62は、凝集指標(または指標変化率)を凝集指標計測装置53から取得し(ステップS104)、指標変化率を算出し(ステップS106)、指標変化率に基づいて凝集剤の注入率P2を算出する(ステップS108)。なお、ステップS100およびS102の処理と、ステップS104〜S108の処理との間には、特段の順序性は存在せず、いずれが先に行われてもよいし、マルチスレッド処理等によって並列に行われてもよい。また、ステップS104において凝集指標ではなく指標変化率が取得される場合、ステップS106の処理は省略されてよい。
次に、割合決定部63が、注入率P1、P2に基づいて、注入率Pを決定する(ステップS110)。そして、プロセス制御部64が、流量計13から取得した流量と注入率Pに基づいて、凝集剤の注入量を決定する(ステップS112)。
以上説明した第1実施形態に係る水処理システム1によれば、上流側から下流側にかけて複数の地点から採取された撹拌時間の異なる試料水について、凝集指標を計測することで得られる凝集指標の変化に基づいて、凝集剤注入装置51が凝集剤を注入する注入率を決定するため、凝集剤の注入率を、より精度よく決定することができる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態に係る水処理システム2について説明する。図8は、第2実施形態に係る水処理システム2の構成の一例を示す図である。なお、第2実施形態では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する機能を有する構成要素については、同一の符号を付して再度の説明を省略する。
図8に示すように、第2実施形態に係る水処理システム2では、試料水採取装置52の一部(一例として試料水採取装置52―1)は、急速混和池20から試料水を採取する。凝集指標計測装置53は、急速混和池20から採取された試料水についても、フロック形成池30から採取された試料水と同様、各種凝集指標を計測する。
そして、第2実施形態に係る第2注入率決定部62は、GT値の積算値を軸とした場合の凝集指標の変化に基づいて、凝集剤の注入率を決定する。GT値とは、撹拌強度に撹拌継続時間を乗算したものであり、時間の経過を要素とする値である。本実施形態では、緩速撹拌機31よりも急速撹拌機22の方が、回転数が高く撹拌強度が大きいため、急速混和池20における試料水の採取地点とフロック形成池30における最も上流側の試料水の採取地点との間のGT値は、フロック形成池30の地点間のGT値よりも、撹拌時間比で大きく扱われることになる。図9は、凝集剤の注入条件を異ならせた場合に、各地点の試料水から計測された凝集指標を、GT値の積算値軸に並べた様子を例示した図である。図9におけるA〜Eは、図4に示されたフロック形成池30の地点を示している。第2実施形態に係る第2注入率決定部62は、このようにプロットされる凝集指標について、第1実施形態と同様、凝集指標毎に定められる基準タイミングにおける指標変化率ΔGを算出し、算出した指標変化率ΔGを指標変化率目標値G*と比較することにより、凝集剤の注入率P2を決定する。
係る処理によって、本実施形態に係る水処理システム2は、第1実施形態と同様、凝集指標を単純に閾値と比較して凝集剤の注入率を決定するものと比較して、凝集剤の注入率、ひいては注入量を、より精度よく決定することができる。すなわち、水処理システム2は、凝集剤の注入率の過不足による影響が顕著に表れる指標変化率を判断材料とするため、凝集物の凝集状態をより精度良く予測することができ、凝集剤の注入の過不足を早期に発見し、注入量を減量あるいは増量することによって補正して、凝集不良トラブルを予防することができる。
その他の処理に関しては、第1実施形態と同様である。ハードウェア構成について図2および関連する説明を、第1注入率決定部61の処理について図3および関連する説明を、処理の流れについて図7のフローチャートおよび関連する説明を、それぞれ援用することができる。
以上説明した第2実施形態に係る水処理システム2によれば、上流側から下流側にかけて複数の地点から採取されたGT値の異なる試料水について、凝集指標を計測することで得られる凝集指標の変化に基づいて、凝集剤注入装置51が凝集剤を注入する注入率を決定するため、凝集剤の注入率を、より精度よく決定することができる。また、GT値を基準軸とすることで、撹拌の強度が異なる箇所(例えば急速混和池20とフロック形成池30)から採取された試料水から計測される凝集指標を、同じ軸上の情報として扱うことができ、より幅広い情報に基づいて凝集物の凝集状態を把握することができる。
<第3実施形態>
以下、第3施形態に係る水処理システム3について説明する。図10は、第3実施形態に係る水処理システム3の構成の一例を示す図である。なお、第3実施形態では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する機能を有する構成要素については、同一の符号を付して再度の説明を省略する。
図10に示すように、第3実施形態の水処理システム3では、試料水採取装置52によって急速混和池20から採取された試料水が、ジャーテスター54に送られる。ジャーテスター54は、例えば自動式ジャーテスターであり、導入された試料水を緩やかに撹拌しながら、撹拌時間が経過するのに応じて(例えば所定時間毎に)試料水を凝集指標計測装置53に送る。ジャーテスター54を備えることで、急速撹拌機22や緩速撹拌機31の回転数に依存せずに凝集物を成長させることができるため、より理想的な環境下で指標変化率を測定することができる。例えば、ジャーテスター54において、急速撹拌機22や緩速撹拌機31よりも高い回転数で撹拌を行うことで、より迅速な計測を行うことも可能となる。ジャーテスター54を備えることで、水処理システム3は、単独の試料水採取装置52により1箇所から試料水を採取するように構成してよい(複数の試料水採取装置52を備えることを排除するものではない)。また、試料水採取装置52は、急速混和池20ではなく、フロック形成池30から試料水を採取してもよい。
第3実施形態に係る第2注入率決定部62は、時間軸またはGT値の積算値を基準軸とした場合の凝集指標の変化に基づいて、凝集剤の注入率を決定する。GT値の積算値を基準軸とすることで、ジャーテスター54における撹拌の回転数を可変とした場合にも対応することができる。
係る処理によって、本実施形態に係る水処理システム3は、第1実施形態と同様、凝集指標を単純に閾値と比較して凝集剤の注入率を決定するものと比較して、凝集剤の注入率、ひいては注入量を、より精度よく決定することができる。すなわち、水処理システム3は、凝集剤の注入率の過不足による影響が顕著に表れる指標変化率を判断材料とするため、凝集物の凝集状態をより精度良く予測することができ、凝集剤の注入の過不足を早期に発見し、注入量を減量あるいは増量することによって補正して、凝集不良トラブルを予防することができる。
その他の処理に関しては、第1実施形態と同様である。ハードウェア構成について図2および関連する説明を、第1注入率決定部61の処理について図3および関連する説明を、処理の流れについて図7のフローチャートおよび関連する説明を、それぞれ援用することができる。
以上説明した第3実施形態に係る水処理システム3によれば、ジャーテスター54によって得られる撹拌時間やGT値の異なる試料水から計測された凝集指標の変化に基づいて、凝集剤注入装置51が凝集剤を注入する注入率を決定するため、凝集剤の注入率を、より精度よく決定することができる。また、ジャーテスター54を備えることにより、急速撹拌機22や緩速撹拌機31の制御態様に依存しない理想的な環境下で凝集物を成長させ、指標変化率を測定することができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、時間の経過を要素とする基準軸(時間軸やGT値の積算値軸)に対する、凝集指標の変化に基づいて、凝集剤注入装置51が凝集剤を注入する量を決定するため、凝集剤の注入率、ひいては注入量を、より精度よく決定することができる。
<変形等>
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記各実施形態では、基準タイミングにおける指標変化率ΔGを指標変化率目標値G*と比較することにより、凝集剤の注入率P2を決定するものとしたが、時間を要素とする基準軸に対する凝集指標の変化に基づいて凝集剤の注入率を決定するものであれば、如何なる手法により凝集剤の注入率を決定してもよい。一例として、基準軸に対する凝集指標の変化を二次以上の関数で近似し、関数の係数に基づいて凝集剤の注入率を決定してもよい。
また、上記各実施形態の制御装置60(特にプロセス制御部64)は、急速撹拌機22や緩速撹拌機31の回転数を、凝集指標計測装置53から入力された凝集指標に基づいて動的に変更してよい。例えば、GT値の積算値を軸とする指標変化率の情報を蓄積している場合、GT値の積算値の上昇に対する凝集指標の変化を予想することができる。そして、例えばフロック形成池30の緩速撹拌機31の回転数を増加させればGT値の積算値の上昇が加速するため、制御装置60は、凝集剤の注入率が不足している場合に緩速撹拌機31の回転数を増加させることで、凝集剤の注入率を増加させるのと同等の結果を得ることができる。これにより、水処理システムは、凝集剤の注入量を低減し、処理水質の向上を図ると共に運転コストを削減することができる。
また、制御装置は、インターネット等のネットワークを介して、クラウドサービスによって水処理システムに情報を提供する装置であってもよい。図11は、外部制御装置90がネットワークNWを介して水処理システムに情報を提供する様子を示す図である。図示するように、変形例に係る水処理システムに情報を提供する外部制御装置90は、インターネット等のネットワークNWを介してシステム内制御装置80に、凝集剤の注入量(または注入率)、その他の制御情報を送信する。システム内制御装置80は、被処理水水質計測装置11、流量計13、処理水水質計測装置41、凝集指標計測装置53等から各種データを取得し、取得した各種データを、ネットワークNWを介して外部制御装置90に送信する。外部制御装置90は、図2に例示したハードウェア構成を備える他、機能構成として第1注入率決定部91と、第2注入率決定部92と、重み処理部93と、プロセス制御部94と、凝集情報データベース95と、統計処理部96とを備える。外部制御装置90の機能部のそれぞれは、第1ないし第3実施形態の制御装置60の対応する機能部と同等の機能を有する。外部制御装置90は、ネットワークNWを介してシステム内制御装置80から受信した各種データに基づいて凝集剤の注入量(または注入率)等を決定し、ネットワークNWを介してシステム内制御装置80に送信する。システム内制御装置80は、外部制御装置90から受信した凝集剤の注入量(または注入率)等に基づいて、凝集剤注入装置51等を制御する。係る構成によって、図11に示す水処理システムは、第1ないし第3実施形態の水処理システム1〜3と同等の効果を奏することができる。なお、図11では、水処理システムのハードウェア構成について、一例として第1実施形態の構成を援用した。また、図11において、第1注入率決定部91や重み処理部93、プロセス制御部94のうち一部または全部は、外部制御装置90ではなくシステム内制御装置80が備えるものとしてもよい。
なお、各実施形態における、凝集剤注入装置51が「注入部」の一例であり、試料水採取装置52(52―1、52―2、‥)が「採取部」の一例であり、凝集指標計測装置53およびジャーテスター54が「計測部」の一例であり、急速混和池20およびフロック形成池30が、「貯水部」の一例であり、第2注入率決定部62が「決定部」の一例であり、第1注入率決定部61が「他の決定部」の一例であり、制御装置60および外部制御装置90が、「水処理制御装置」の一例であり、インターフェース部60Eが、「入力部」の一例である。
1、2、3 水処理システム
10 着水井
11 被処理水水質計測装置
13 流量計
20 急速混和池
21 pH計
22 急速撹拌機
30 フロック形成池
31 緩速撹拌機
40 沈澱池
41 処理水水質計測装置
50 pH調整剤注入装置
51 凝集剤注入装置
52 試料水採取装置
53 凝集指標計測装置
54 ジャーテスター
60 制御装置
60A CPU
60B 記憶部
60C ドライブ部
60D 入出力部
60E インターフェース部
60F バス
61、91 第1注入率決定部
62、92 第2注入率決定部
63、93 割合決定部
64、94 プロセス制御部
65、95 凝集情報データベース
66、96 統計処理部
80 システム内制御装置
90 外部制御装置
A 被処理水
B 処理水
C 汚泥

Claims (9)

  1. 水処理施設における複数の貯水部のうちいずれかに凝集剤を注入する注入部と、
    前記複数の貯水部のうち前記凝集剤が注入される貯水部又は水の流れに関して前記凝集剤が注入される貯水部よりも下流側の貯水部から、凝集物を含む試料水を採取する採取部と、
    前記採取部により採取された試料水から凝集指標を計測する計測部と、
    時間の経過を要素とする基準軸に対する、前記計測部により計測された凝集指標の変化に基づいて、前記注入部が前記凝集剤を注入する注入率を決定する決定部と、
    を備える水処理システム。
  2. 前記採取部は、第1の地点、および水の流れに関して前記第1の地点よりも下流側の第2の地点から前記試料水を採取し、
    前記基準軸は、時間軸であり、
    前記決定部は、前記第1の地点において採取された試料水から計測された凝集指標と、前記第2の地点において採取された試料水から計測された凝集指標との差分に基づいて、前記注入部が凝集剤を注入する注入率を決定する、
    請求項1記載の水処理システム。
  3. 前記採取部は、水の撹拌が行われる第1の地点、および前記第1の地点とは異なる撹拌強度で水が撹拌される第2の地点から前記試料水を採取し、
    前記基準軸は、GT値の積算値に基づく軸である、
    請求項1記載の水処理システム。
  4. 前記採取部は、少なくとも、前記複数の貯水部に含まれるフロック形成池の複数箇所から前記試料水を採取する、
    請求項1から3のうちいずれか1項記載の水処理システム。
  5. 前記計測部は、前記採取部により採取された試料水を撹拌または静置しながら、時間の経過と共に前記凝集指標を計測する、
    請求項1から4のうちいずれか1項記載の水処理システム。
  6. 前記水処理施設に流入する被処理水の水質に基づき前記注入部が凝集剤を注入する注入率を決定する他の決定部と、
    前記決定部により決定される注入率と、前記他の決定部に決定される注入率との割合を割合決定部と、を備え、
    前記注入部は、前記割合決定部によって決定された割合に応じて凝集剤を注入する、
    請求項1から5のうちいずれか1項記載の水処理システム。
  7. 水処理施設における複数の貯水部のうちいずれかに凝集剤を注入し、
    前記複数の貯水部のうち前記凝集剤が注入される貯水部又は水の流れに関して前記凝集剤が注入される貯水部よりも下流側の貯水部から、凝集物を含む試料水を採取し、
    前記採取された試料水から凝集指標を計測し、
    時間の経過を要素とする基準軸に対する、前記計測された凝集指標の変化に基づいて、前記凝集剤を注入する注入率を決定する、
    水処理方法。
  8. 水処理施設における貯水部から採取された試料水から計測された凝集指標、または前記凝集指標の変化率が入力される入力部と、
    時間の経過を要素とする基準軸に対する、前記入力部に入力された凝集指標の変化に基づいて、凝集剤を注入する注入率を決定する決定部と、
    を備える水処理制御装置。
  9. コンピュータに、
    水処理施設における貯水部から採取された試料水から計測された凝集指標、または前記凝集指標の変化率を入力させ、
    時間の経過を要素とする基準軸に対する、前記入力された凝集指標の変化に基づいて、凝集剤を注入する注入率を決定させる、
    水処理制御プログラム。
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