JP2015092566A - ガス濃度減衰器を備えるウエハ搬入ポート - Google Patents

ガス濃度減衰器を備えるウエハ搬入ポート Download PDF

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Abstract

【課題】処理領域内の特定のガスの濃度が低いままであることが好ましい場合、特定ガスの導入を最小化しつつアニーリングする装置を提供する。
【解決手段】基板がアニーリングチャンバ204の処理領域内に移動する時に、複数の空洞205を用いて、酸素濃度を連続的に減衰させる。アニーリングチャンバに由来する比較的高い流量のガスが用いる。さらに、アニーリングチャンバに基板を出し入れする際に、比較的低い移送速度を用いる。
【選択図】図2A

Description

多くの半導体デバイス加工処理において、特定の製造工程中に基板を取り巻く雰囲気を調整することが望ましい。この雰囲気の制御は、望ましくない反応を最小化するのに役立つと共に、機能する信頼性の高いデバイスの製造に役立つ。
半導体デバイスの製造で用いられる処理の1つは、熱アニーリングであり、ある期間にわたって製造途中の集積回路を高温に加熱する工程を含む。アニーリングは、一般に、ダマシン用途において銅の電気化学蒸着後に実行される。また、アニーリングは、一般に、半貴金属(例えば、ルテニウム、コバルトなど)上への直接銅メッキおよび電気メッキ前のシード層からの酸化物の除去など、その他の電気充填関連の処理後にも実行され、メッキを改善するために非銅バリアシード層への前処理としても行われる。
特定の用途において、アニーリング処理は、アニーリングチャンバ内の酸素濃度が最小化された時に最も成功する。このチャンバ内で酸素濃度を最小化する1つの理由は、測定値に干渉しうる望ましくない酸化物(例えば、酸化銅)の形成を避けることである。例えば、酸化銅上で取られた測定値が、蒸着された銅にピットが含まれることを誤って示唆する場合がある。このタイプの不正確な発見が、実際には許容品質である基板を無駄に破壊/処分することにつながりうる。アニーリングチャンバ内の酸素の量を低減する別の理由は、半貴金属への直接銅蒸着など、いくつかの先進的な処理において、銅上に存在する任意の酸化物が、デバイスにとって致命的になりうることである。したがって、アニーリングチャンバ内の酸素濃度を最小化するための方法/装置が求められている。より一般的には、処理チャンバ内の特定のガスの濃度を最小化するための方法/装置が求められているとも言える。
本明細書の特定の実施形態は、処理チャンバへの対象ガスの導入を最小化しつつ、外部環境から処理チャンバに基板を移動させる方法に関する。一部の例において、処理チャンバはアニーリングチャンバであり、対象ガスは酸素である。本明細書の別の実施形態は、処理チャンバへの対象ガスの導入を最小化するための薄い搬入スリットを有する処理チャンバに関する。
本明細書の実施形態の一態様において、処理チャンバが提供される。処理チャンバは、外部環境から処理チャンバの内部に、および/または、処理チャンバの内部から外部環境に、薄い基板を移送するための搬入スリットであって、搬入スリットは、基板が移動する平面の上方の上側部分と、基板が移動する平面の下方の下側部分とを備える、搬入スリットと、搬入スリットと流体連通する複数の空洞であって、少なくとも3つの空洞が、搬入スリットの上側部分および下側部分の少なくとも一方に沿って設けられている、複数の空洞と、を備えてよい。
いくつかの実施形態において、搬入スリットは、約6〜14mmの最小高さを有する。これらの例または他の例において、搬入スリットは、基板の厚さの約6倍未満の最小高さを有してよい。基板は、一部の例において、450mm直径の半導体ウエハであってよい。他の例において、基板は、200mm半導体ウエハ、300mm半導体ウエハ、または、プリント回路基板であってもよい。実施形態は、他のタイプの基板と共に用いられてもよい。
特定の実装例において、少なくとも2つの空洞が、ペア空洞の構成で設けられている。排気シュラウドが、搬入スリットに備えられ、搬入スリットと流体連通する真空源を備えてよい。少なくとも3つの空洞が、排気シュラウド内に設けられてもよい。これらの例または他の例において、少なくとも3つの空洞が、搬入スリット内で、排気シュラウドの一部ではない位置に設けられてよい。2以上の空洞が、特定の例において、同じ寸法を有してよい。しかしながら、空洞は、異なる寸法を有してもよく、例えば、2以上の空洞が、異なる深さおよび/または幅および/または形状を有してよい。いくつかの実施形態において、空洞の内の少なくとも1つは、約2〜20mmの深さを有する。空洞の幅も、約2〜20mmであってよい。空洞の深さ:幅のアスペクト比は、約0.5〜2(例えば、約0.75〜1)であってよい。いくつかの実施形態において、空洞の内の1または複数は、実質的に長方形の断面を有する。ただし、1または複数の空洞が、非長方形の断面を有してもよい。搬入スリットの上側部分または下側部分のいずれかにおいて隣接する空洞の間の距離は、少なくとも約1cmであってよい。
搬入スリットの長さは、処理チャンバ内の対象ガスの所望の濃度に応じて変化しうる。いくつかの実施形態において、搬入スリットは、少なくとも約1.5cmの長さ、例えば、約1.5〜10cmの長さまたは約3〜7cmの長さを有する。この長さは、外部環境と処理チャンバとの間の距離として測定されうる。
処理チャンバは、基板の挿入時および取り出し時でも、分子酸素の最大濃度を約50ppm未満に維持するよう構成されてよい。いくつかの実施形態において、分子酸素の最大濃度は、約10ppm未満、または、約1ppm未満に維持される。様々な実施形態において、処理チャンバは、アニーリングチャンバである。アニーリングチャンバは、冷却ステーションおよび加熱ステーションを備えてよい。搬入スリットは、さらに、少なくとも第1の位置および第2の位置を有するドアを備えてよい。第1の位置は、開位置に対応してよく、第2の位置は、閉位置に対応してよく、逆であってもよい。ドアは、ドアが第1の位置にある時に搬入スリットと流体連通する空洞を備えてもよい。
開示されている実施形態の別の態様において、処理チャンバへの対象ガスの導入を最小化しつつ、外部環境から処理チャンバに基板を挿入する方法が提供されている。方法は:外部環境から処理チャンバの搬入スリットに基板を挿入し、搬入スリットは、基板が移動する平面の上方の上側部分と、基板が移動する平面の下方の下側部分と、搬入スリットに流体連通する複数の空洞とを備え、少なくとも3つの空洞が、搬入スリットの上側部分および下側部分の少なくとも一方に設けられており、搬入スリットを通して処理チャンバの処理領域内に基板を移動させること、を備える。
方法は、さらに、基板が搬入スリット内または搬入スリット上のドアを通して能動的に移動されている時にドアを開き、かかる移動が起きていない時にドアを閉じることを備えてよい。一部の例において、方法は、さらに、ドアが開いている時にガス流量を上げて、処理領域の処理領域からガスを流し、ドアが閉じられている時にガス流量を下げて、処理領域からガスを流すことを備えてもよい。一部の例において、ガス流量は、ドアが開いている時または閉じている時に変化する。他の例において、ガス流量は、ドアが開かれる前に増大し、次いで、ドアが閉じられた後まで、増大した流量に維持される。いくつかの実装例において、基板は、処理チャンバに基板を挿入するために用いた速度よりも遅い速度で、処理チャンバから取り出されてよい。基板を処理チャンバに挿入および/または取り出すために用いる速度は、比較的遅くてよい。例えば、基板が450mm直径のウエハである場合、基板は、少なくとも約2秒(例えば、約2〜10秒、約3〜7秒、または、約3〜5秒)の期間にわたって処理チャンバ内に移動されてよい。
方法は、対象ガスの最大濃度を非常に低いレベルに維持するために利用されうる。一部の例において、対象ガスのガス最大濃度は、約350ppm未満、約300ppm未満、約100ppm未満、約10ppm未満、または、約1ppm未満に維持される。特定の例において、処理チャンバはアニーリングチャンバであり、対象ガスは酸素である。
これらの特徴および他の特徴については、関連する図面を参照しつつ以下で説明する。
開示されている実施形態を実施するために利用可能なマルチツール電気メッキ装置を示す概略図。
単一ペアの空洞を有する基板搬入スリットを示す断面図。
3ペアの空洞を有する基板搬入スリットを示す断面図。
様々な空洞形状を示す断面図。
単一ペア空洞と共に表面真空器を有する基板搬入スリットを示す断面図。
基板をアニーリングする方法のフローチャート。
開示されている様々な実施形態に従って、アニーリングチャンバを示す断面図。
ドアを閉じた状態の図5のアニーリングチャンバの搬入スリットを示す拡大図。 ドアを開いた状態の図5のアニーリングチャンバの搬入スリットを示す拡大図。
図5〜図7に示したアニーリングチャンバの切り欠き等角図。
ドアを閉じた状態の図8のアニーリングチャンバの拡大等角図。 ドアを開いた状態の図8のアニーリングチャンバの拡大等角図。
開示されている実施形態を実施するために利用可能なマルチツール電気メッキ装置の別の実施形態を示す図。
基板搬入スリットの一構成を示す図。 基板搬入スリットの一構成を示す図。 基板搬入スリットの一構成を示す図。 基板搬入スリットの一構成を示す図。
図12A〜図12Dに示した基板搬入スリットを通して基板が挿入される時の酸素濃度のモデル化の結果を示す図。
単一空洞の場合について基板搬入スリット内の流線を示す図。 複数空洞の場合について基板搬入スリット内の流線を示す図。
単一ペアの空洞の場合について、基板搬入スリット内の酸素濃度プロファイルに関するモデル化の結果を示す図。 複数ペアの空洞の場合について、基板搬入スリット内の酸素濃度プロファイルに関するモデル化の結果を示す図。
本願において、「半導体ウエハ」、「ウエハ」、「基板」、「ウエハ基板」、および、「部分的に加工された集積回路」という用語は、交換可能に用いられている。当業者であれば、「製造途中の集積回路」という用語は、集積回路加工の多くの段階の内のいずれかの途中のシリコンウエハを指しうることがわかる。半導体デバイス産業で用いられるウエハまたは基板は、通例、200mm、または、300m、または、450mmの直径を有する。以下の詳細な説明では、本発明がウエハに実施されることを仮定している。ただし、本発明は、それに限定されない。ワークピースは、様々な形状、サイズ、および、材料を有してよい。半導体ウエハに加えて、本発明を利用しうるその他のワークピースは、プリント回路基板など、様々な物品を含む。
以下の説明では、提示した実施形態の完全な理解を促すために、数多くの具体的な詳細事項が示されている。開示された実施形態は、これらの具体的な詳細事項の一部またはすべてがなくとも実施可能である。また、開示した実施形態が不必要に不明瞭となることを避けるため、周知の処理動作の詳細な説明は省略した。開示した実施形態は、具体的な実施形態に関連して説明されているが、開示した実施形態を限定する意図はないことを理解されたい。特定の実施形態が「左側」および「右側」もしくは「上側」および「下側」など相対的な記述語に関して記載されているが、これらの用語は、特に明記しない限り、理解を容易にするためのものであり、限定を意図するものではない。例えば、基板搬入スリットは、上側部分および下側部分に関して記載されているが、これらの要素は、下側部分および上側部分、左側部分および右側部分などにも対応しうる。
開示されている実施形態は、一般に、処理チャンバ内の特定のガスの濃度を低減するための方法および装置に関する。議論の多くはアニーリングチャンバ内の酸素濃度の最小化に焦点を当てているが、本発明は、それに限定されない。本発明は、他のタイプの処理チャンバ内の他のガスの濃度を低減するために用いられてもよい。
アニーリングは、しばしば、より不安定な物質をより安定した物質に転換するために実行される。例えば、従来のダマシン処理において、電気化学蒸着された銅は、蒸着後に比較的小さい粒子サイズを有する(例えば、約10〜50nmの間の平均粒子サイズ)。この小さい粒子サイズは、熱力学的に不安定であり、経時的に形態が変化して、より大きい粒子を形成する。製造途中の集積回路がアニーリングされない場合、蒸着直後(蒸着されたまま)の状態(as−deposited)の粒子構造は、数日が経過すると熱力学的により安定した粒子サイズに自然に変化する。熱力学的に安定な粒子サイズ(例えば、膜厚が0.25〜3μmの範囲である場合、メッキ膜厚の約0.5〜3倍の間の平均粒子サイズ)は、一般に、蒸着直後の状態の粒子サイズより大きい。
不安定な小さい粒子サイズは、様々な問題を引き起こしうる。第1に、蒸着された材料の形態は時間と共に変化するので、この変化する材料は、後続の処理の基礎としては不安定である。これは、形態的変化の時間枠が集積回路製造のための時間枠と同等以上の長さであるため、特に問題である。換言すると、アニーリング処理を行わずに、基板が銅蒸着後の処理を受け続けると、蒸着された銅は、残りの製造工程中に形態的な変化を受けることになる。この不安定な形態は、信頼性の高い均一な製品を製造するという観点から問題がある。例えば、形態的変化が終わった後に、新たに製造されたデバイスが欠陥品になる場合もあるし、基板ごとの変動が大きくなる場合もある。
不安定な小さい粒子サイズから生じる別の問題は、小さい粒子が、測定結果を歪めうることである。多くの実装例において、余剰銅の厚さを決定して蒸着の均一性を評価するために、新たに蒸着された銅のシート抵抗が測定される。これは、例えば、四点プローブで行われてよい。蒸着直後の状態の小さい粒子は、より大きい粒子よりも低い導電率を有するので、新たに蒸着された銅/アニーリングされていない銅の存在が、信頼性の低い導電率測定値につながりうる。これは、膜厚および均一性の不正確な決定にもつながりうる。
上記の理由に加えて、大きい粒子は、化学機械研磨(従来から余剰物を除去するために利用されている処理)による研磨が容易であるため、蒸着直後の状態の金属を大きい粒子サイズを有する金属に変換することが望ましい。さらに、大きい粒子の高い導電率は、デバイス設計に有利である。
大きい粒子の利点を実現し、不安定な小さい粒子に関連する問題を避けるために、多くの半導体製造スキームは、熱アニーリング処理を用いて、小さい粒子の銅を所望の大きい粒子の銅に迅速に変換する。多くの用途において、この処理を実行するために、アニーリングチャンバが準備される。アニーリングチャンバは、独立型のユニットであってもよいし、電気メッキシステムまたはその他のマルチツール半導体製造装置と一体化されてもよい。
アニーリング方法および装置については、以下の米国特許文書においてさらなる議論または記載がなされており、これらは、参照によって本明細書にその全体が組み込まれる。米国特許第7,799,684号「TWO STEP PROCESS FOR UNIFORM ACROSS WAFER DEPOSITION AND VOID FREE FILLING ON RUTHENIUM COATED WAFERS」、米国特許第7,964,506号「TWO STEP COPPER ELECTROPLATING PROCESS WITH ANNEAL FOR UNIFORM ACROSS WAFER DEPOSITION AND VOID FREE FILLING ON RUTHENIUM COATED WAFERS」、米国特許第8,513,124号「COPPER ELECTROPLATING PROCESS FOR UNIFORM ACROSS WAFER DEPOSITION AND VOID FREE FILLING ON SEMI−NOBLE METAL COAETD WAFERS」、米国特許第7,442,267号「ANNEAL OF RUTHENIUM SEED LAYER TO IMPROVE COPPER PLATING」;2012年2月7日出願の米国特許出願第13/367,710号「COPPER ELECTROPLATING PROCESS FOR UNIFORM ACROSS WAFER DEPOSITION AND VOID FREE FILLING ON RUTHENIUM COATED WAFERS」、2011年5月16日出願の米国特許出願第13/108,894号「METHOD AND APPARATUS FOR FILLING INTERCONNECT STRUCTURES」、2011年5月16日出願の米国特許出願第13/108,881号「METHOD AND APPARATUS FOR FILLING INTERCONNECT STRUCTURES」、および、2013年1月17日出願の米国特許出願第13/744,335号「TREATMENT METHOD OF ELECTRODEPOSITED COPPER FOR WAFER−LEVEL−PACKAGING PROCESS FLOW」。
特定のアニーリング用途については、アニーリング環境がほとんどないし全く酸素を含まないことが好ましいとわかっている。いくつかの用途では、例えば、酸素が約20ppm未満であることが求められる。アニーリングチャンバ内の酸素の存在は、蒸着された材料の酸化につながりうる(例えば、銅表面上に酸化銅が形成される)。蒸着された材料の表面上に存在する任意の酸化物が、問題になりうる。例えば、いくつかの用途では、蒸着された表面上の任意の酸化物の存在が、デバイスの欠陥につながりうる。これが問題になりうる一用途は、半貴金属上への直接銅蒸着である。この用途では、約2ppm未満の酸素濃度を維持する必要がありうる。さらに、酸化物は、デバイスの欠陥につながらないとしても、実質的な課題となりうる。例えば、アニーリング済みの表面上に酸化物が存在すると、測定ツールが誤って、基板表面がピットを含むと判定することがある。このタイプの不正確な表面の特性評価は、許容可能な基板を無駄に破壊することにつながりうる。これらの理由から、開示されている実施形態の課題の一つは、処理中にアニーリングチャンバ内に存在する酸素の量を最小化するアニーリングチャンバ搬入ポートを設計することである。上述のように、実施形態は、存在する他のガスの量を最小化するために用いられてもよいし、他のタイプの処理チャンバに実装されてもよい。
以前にアニーリングチャンバ内の酸素濃度を最小化するために、以前より、多くの技術が用いられてきた。1つの技術は、処理チャンバ(例えば、蒸着チャンバ/ツール)とアニーリングチャンバとの間でロードロックを用いることを含む。ロードロックは、少なくとも2つのドアを有し、一方のドアは、ロードロックおよび外部環境の間に配置され、もう一方のドアは、ロードロックおよびアニーリングチャンバの間に配置される。
酸素の導入を最小化しつつ、アニーリングチャンバ内で基板を処理するために、いくつかの工程が順に行われうる。第1に、基板が、外部環境に導入される。外部環境は、いくつかの例では外気環境でありうる。他の例では、外部環境は、半導体処理ツール(例えば、蒸着チャンバ、真空移送モジュール、大気移送モジュールなど)の内部である。「外部」という用語は、ロードロックおよびアニーリングチャンバの外の環境を指すことに注意されたい。次に、ロードロックおよびアニーリングチャンバの間のドアが閉じられたままで、ロードロックおよび外部環境の間のドアが開かれる。次いで、基板は、ロードロック内に移動されうる。ウエハが移動された後、ロードロックおよび外部環境の間のドアが閉じられる。この時点で、ロードロックのすべてのドアが閉じられることが好ましい。次に、ロードロックは、実質的にすべての酸素を確実に除去するために、排気されてよいおよび/または処理ガスで一掃されてよい。次いで、ロードロックおよびアニーリングチャンバの間のドアが開けられてよく、基板は、実質的に酸素を含まない環境内での処理に向けてアニーリングチャンバ内に移動される。
ロードロックは、アニーリングチャンバ内の酸素濃度を最小化するための信頼性の高いアプローチを提供するが、いくつかの不利点がある。第1に、ロードロックシステムは、導入および維持の費用が高い。第2に、ロードロックは、生産処理の速度を遅くする追加の処理工程を必要とする。第3に、この減速の結果として、スループットおよび利益が減少する。
問題への別のアプローチは、アニーリングチャンバ内に強力な陽圧を提供することを含む。このアプローチを実施するための一方法は、アニーリングチャンバ内で生じる高いガス流量を利用する方法である。ガスがアニーリングチャンバに導入され、圧力が高くなり始めると、ガスは、例えばアニーリングチャンバの搬入ポートから押し出される。このアプローチは、基板搬入ポートを通してアニーリングチャンバに入る酸素の量を最小化するのに役立つ。この領域に存在する任意の酸素が、迅速に出て行くガスによってチャンバ外に排出されるからである。
陽圧アプローチの1つの欠点は、これらの処理ガスが有害であるか、そうでなくても許容できないような他の環境に、アニーリングチャンバ内に存在する処理ガスを結果的に移動させることである。多くの例において、アニーリングチャンバ内のガスは、不活性ガスまたは還元ガスである。特定の実施形態において、アニーリングチャンバ内のガスは、窒素および水素を含むフォーミングガスである。フォーミングガスは、低酸素濃度の酸化効果を圧倒するのに役立つように、還元性雰囲気を提供するのに役立つため、特に有用である。多くの用途に対して、処理デバイス(例えば、アニーリングチャンバ)から製造施設または処理ツールの他の部分に水素ガスを出すことは許容できない。これらの用途において、陽圧アプローチは、実行可能な選択肢にはなりえない。
本明細書の実施形態は、異なる方法で問題にアプローチする。特に、開示されている実施形態は、アニーリングチャンバの基板搬入スリットの長さ方向に沿って配置した複数の空洞またはその他の構造の利用に焦点を当て、この領域の流体力学的条件を修正する。搬入スリットは、搬入ポートまたは搬入チャネルと呼ぶ場合もある。実際には、空洞は、基板がアニーリングチャンバ内へと移動する時に、酸素濃度を連続的に減衰させるよう動作する。一部の例において、酸素は、基板上の境界層に載ってアニーリングチャンバへ輸送されると考えられる。開示されている実施形態によって修正された流体力学的条件は、基板表面上で/基板と共に運ばれる酸素を除去しうる。いくつかの設計において、乱流またはその他の流体力学的除去を用いて、アニーリングチャンバ内に入る酸素の流れをさらに低減してもよい。いくつかの実施形態では、空洞の内の1または複数が、アニーリングチャンバ内の酸素の量をさらに低減するために真空源に結合される。
本明細書で用いられているように、搬入スリットという用語は、基板が処理チャンバに入る前に通過するチャネルを意味する。通例、搬入スリットは、高さが比較的低く、約6〜14mmである。この高さは、基板と基板の移動に用いられるロボットアームとを収容するのに十分な高さになるよう設計されるが、アニーリングチャンバへの酸素の流れを最小限にするのに十分に低い。半導体基板は、かなり薄く、例えば、約0.5〜1mmである。プリント回路基板は、約10倍厚く、さらなるスリットの高さを必要とする背の高いデバイスまたはその他の複雑な構造を有しうる。オーブン硬化の文脈では、スリットの高さは、はるかに高くなりうる。アニーリングチャンバの文脈では、搬入スリットは、一般に、外部環境とアニーリングチャンバの冷却部との間に配置される。いくつかの実施形態において、別個の部品(例えば、排気シュラウド)が、アニーリングチャンバの入口と整列されてよい/取り付けられてよい。この別個の部品が、アニーリングチャンバの処理部分に入る前に基板が通過するチャネルを効果的に延長する場合、この別個の部品は、搬入スリットの一部である(そして、外部環境の一部ではない)と考えられる。これについては、後に詳述する。いくつかの実施形態において、アニーリングチャンバは、搬入スリットおよび搬出スリットの両方を備えており、それらは、一部の例では、アニーリングチャンバの両端に配置されうる。搬入および搬出スリットの各々は、ドアを備えうる。搬入スリットに関する本明細書の教示は、搬出スリットにも当てはまる。この例において、処理チャンバ由来のガス流の方向は、基板がチャンバに入る時とチャンバを出る時との間で逆転されてよい。通例、一時に1つのドアのみが開かれる。
図1は、開示されている実施形態を実施するために利用可能なマルチツール半導体処理装置100の一実施形態を示す上面図である。図1に示した電着装置100は、フロントエンド120およびバックエンド121を備える。フロントエンド120は、装置の異なる部分の間で基板を移送するためのフロントエンドハンドオフツール140を備える。フロントエンド120は、さらに、前開き一体型ポッド(FOUP:front opening unified pod)142および144と、アニーリングチャンバ155と、移送ステーション148とを備える。移送ステーション148は、アライナ150を備えてよい。装置100のバックエンド121は、3つの別個の電気メッキモジュール102、104、および、106、ならびに、ストリッピングモジュール116など、残りの電気メッキハードウエアを備える。2つの別個のモジュール112および114が、例えば、電気メッキモジュール102、104、または、106の1つによる処理後のスピン・リンス・ドライ、エッジベベル除去、バックサイドエッチング、および、基板の酸洗浄など、様々な処理動作のために構成されてよい。これらのモジュール112および114は、電気充填後モジュール(PEM)と呼んでもよい。いくつかの実施形態において、モジュール116は、ストリッピングモジュールの代わりにPEMである。バックエンドハンドオフツール146が、例えば、移送ステーション150および電気メッキモジュール102の間に、必要に応じて基板を移送するために用いられてよい。ハンドオフツール140および146は、ロボットまたは移送ロボットと呼んでもよい。
典型的な実施形態では、ウエハが、FOUP142または144内に配置され、そこで、フロントエンドハンドオフツール140によってピックアップされる。ハンドオフツール140は、アライナ148/移送ステーション150に基板を搬送してよい。ここから、バックエンドハンドオフツール146は、ウエハをピックアップし、電気メッキモジュール102に移送する。電着処理が行われた後、バックエンドハンドオフツール146は、電着後の処理に向けてモジュール112に基板を移送してよい。この処理が行われた後、バックエンドハンドオフツール146は、移送ステーション150に基板を戻してよい。ここから、フロントエンドハンドオフツール140は、アニーリングチャンバ155に基板を移送してよい。次に、アニーリングが完了した後、フロントエンドハンドオフツール140は、FOUP142に基板を移送してよく、そこで、基板は取り出されてよい。
基板は、電気メッキ装置100での製造処理中、様々な時点で大気条件に暴露されうる。例えば、いくつかの実施形態において、個々のモジュール102、104、106、112、114、116、および、155の外側の空間はすべて、大気条件である。他の実施形態において、バックエンド121は、真空下であってもよく、フロントエンド120は、大気条件である。さらに、いくつかの例において、個々の電気メッキモジュール102、104、および、106、ならびに/もしくは、PEM112および114は、大気条件下であってよい。正確な設定がなされても、アニーリングチャンバ155のすぐ外側の領域が大気条件(または、その他の酸素含有条件)に暴露されることは一般的である。
上述のように、特定の用途では、アニーリングチャンバ内の酸素濃度を最小化することが望ましい。この最小化は、基板をチャンバに出し入れするたびにアニーリングチャンバに入る酸素の量を減少させる必要がある。
図2Aは、アニーリングチャンバ204内の酸素濃度を最小化するために利用可能な基板搬入スリット201(搬入ポートとも呼ぶ)の簡略図である。図2Aにおいて、搬入スリット201は、外部環境202およびアニーリングチャンバ204の間に配置されている。外部環境202は、例えば、マルチツール半導体電気メッキ装置の内部であってよい。搬入スリット201は、スリット201の上部領域および底部領域に空洞205を備える。図2Aの矢印は、外部環境202からアニーリングチャンバ204内に入る時に基板が移動する経路を示す。基板は、この矢印に沿って移動する時、通例は基板表面に近い境界層で、いくらかの量の酸素を運ぶ。空洞205は、ウエハがアニーリングチャンバ204内へと移動する時に、酸素濃度を減衰させるのに役立つ。
酸素濃度減衰に寄与する別の要素は、スリット201の長さである。スリット長が長いほど、チャンバ204内の酸素濃度の減衰によい。搬入スリットの最適長は、スリット内部の幾何学的考察および流体力学的条件の影響を受ける。ペクレ数(すなわち、移流輸送速度:拡散輸送速度に関する無次元の比)が、搬入スリットの最適長を決定するのに有用である。いくつかの実施形態において、搬入スリットを通るウエハの通路に関連する分子酸素輸送が、約10〜100の間のペクレ数によって特徴付けられる。いくつかの実施形態において、スリット201の長さは、約1.5〜10cm、例えば、約3〜7cmの間である。スリット長は、アニーリングチャンバ内の所望のOレベル、ガス速度、ならびに、ウエハの挿入/取り出し、スリットの幅方向に沿った不均一なガス流、エッジ効果、および、開口部に衝突する外部空気流などの非理想的挙動に依存する。低いスリット高(6mm)および高いガス速度(12インチ/秒)でのチャンバ内の比較的高い許容Oレベル(例えば、>100ppm)では、長さがかなり短くてよく、例えば、約1mm未満(例えば、約0.5mm未満)でありうる。14mmのスリット高および1インチ/秒のガス流速での2ppmの許容Oレベルでは、より長いスリット、例えば、約10mm以下の長さ(例えば、約8mm以下の長さ)が必要である。
空洞は、搬入スリットを通る時のワークピース(ウエハ)の表面と実質的に平行な平面すなわち名目上平坦な領域からずれた部分である。空洞がなければ、搬入スリットは、スリットを通る輸送中のウエハの面と実質的に平行な2つの名目上平坦な表面によって主に規定される。かかる表面の一方は、ウエハの一方の側にあり、かかる表面の他方は、ウエハのもう一方の側にある(例えば、ウエハの上下)。空洞は、空洞がない場合には名目上平坦な搬入スリット表面に陥凹部を提供する。陥凹部の方向は、搬入スリット内でのウエハの位置から離れた方向である。図2A〜B、図3、図5〜10、図12B〜D、図14A〜B、および、図15A〜Bは、空洞の例を示す。
空洞は、多くの異なる形状および/またはサイズの内のいずれを有してもよい。特定の実施形態において、空洞は、「幅」(ウエハの面と実質的に平行な方向の寸法)および「深さ」(ウエハの面から離れる方向の寸法)を有する。空洞の異なる高さ、幅、形状など、多くの異なる空洞の幾何形状が用いられうると予期される。いくつかの実施形態において、空洞は、長方形でなくてもよい。図2Cは、様々な空洞形状の例を示す断面図である。
空洞の幾何形状も、アニーリングチャンバ内の酸素濃度を最小化する能力に影響する。いくつかの実施形態において、1または複数の空洞は、空洞の上部から空洞の底部まで測定すると、約2〜20mmの深さ(例えば、約5〜8mmの深さ)を有する。これらの実施形態または他の実施形態において、空洞は、約2〜20mm(例えば、約4〜10mm)の幅(図2Aの左右方向に測定)を有してよい。空洞は、約0.5〜2(例えば、約0.75〜1)のアスペクト比(高さ:幅)を有してよい。連続した空洞の間の間隔も、空洞の効果に影響しうる。空洞の間隔は、空気の乱流が弱まると共に流線が滑らかになるのに必要な間隔よりも大きい必要はなく、その時点で、別の圧力降下がウエハ表面からの流れの途絶を引き起こす。いくつかの実施形態において、空洞の間の長さは、空洞の幅の約0.25〜2倍であり、例えば、空洞の幅の約0.5〜1倍である。
図2Bは、別の設計の基板搬入スリット201を示す簡略図である。ここでは、さらなる空洞206および207が、酸素濃度を順次/連続的に減衰させるために備えられている。換言すると、第1の空洞205内の酸素濃度は、第2の空洞206内の濃度よりも高く、第2の空洞206内の濃度は、第3の空洞207内の濃度よりも高い。この連続的な減衰は、アニーリングチャンバ204内の酸素濃度を極めて低いレベルまで減少させることを可能にする。従来の設計では、アニーリングチャンバは、定常状態動作で約20〜30ppmの酸素を経験し、基板の挿入/取り出し中には約400ppmの一時的な酸素のピークを経験する。本明細書に開示されている改良設計では、酸素レベルは(定常状態でもピーク時でも)これらの値よりも低い。例えば、定常状態のアニーリングチャンバ内の酸素濃度は、約15ppm未満、例えば、約5ppm未満、約1ppm、または、約0.1ppm未満でありうる。実験結果は、0.1ppm未満の定常状態の酸素濃度を示しており、0.1ppmが、検出器精度の下限であった。チャンバ内の一時的なピーク酸素濃度は、約300ppm未満、例えば、約100ppm未満、約10ppm未満、または、約1ppm未満でありうる。実験結果は、開示の実施形態が1ppm未満の一時的なピーク酸素濃度を達成できることを示した。
いくつかの実施形態において、上部および/または底部の空洞205、206、および/または、207に真空源が接続されてもよい。この真空は、基板と共に取り込まれる酸素を除去すると共に、任意の処理ガス(例えば、フォーミングガス)が外部環境202に出ることを防止するのに役立つ。真空は、空洞の内の1または複数に接続されてよい。一部の例において、真空源は、排気シュラウドを通して印加される。排気シュラウドは、基板搬入ポート内に実装されてもよいし、そのすぐ外側で、例えば、搬入ポートに取り付け/整列されてもよい。
特定の実装例において、処理チャンバ内の望ましくないガスの濃度をさらに減衰させるために、1または複数のさらなる流体力学的要素が備えられる。一例では、流体力学的要素は、表面真空器と呼ばれてよい。図3は、入口の近くに配置された表面真空器315を有する基板搬入スリット201を示す。表面真空器315は、真空源に接続された2つのノズルを備える。ノズルは、それらの下/上を通る基板の幅にわたって伸びる狭い長方形のノズルとして形成されてよい。別の実施形態では、列または緊密にパッキングされたアレイで基板の幅にわたって伸びるように、多くのノズル/穴が組み合わせて用いられる。真空は、排気シュラウドと同様の方法で、ノズルを通してガスを引く。しかしながら、表面真空器は、基板表面にはるかに近く配置される点で、排気シュラウドと異なる。排気シュラウドは、空洞の上面および下面に真空を印加することが好ましいが、表面真空器315は、基板表面のずっと近くで作用する。これは、基板の境界層に存在する酸素を取り除くのに特に有効である。いくつかの実施形態において、基板表面と表面真空器の縁部との距離は、約1〜2mmであってよい。逆に、基板表面と排気シュラウド(すなわち、空洞の近位端)との距離は、約4〜5mmであってよい。一部の例では、表面真空器は、基板の1つの表面のみ(例えば、上面のみ)に作用するが、別の例では、図3に示すように、基板の両面に作用する。表面真空器は、搬入スリット内に別個の要素として実装されてもよいし、空洞の一部として実装されてもよい。一実施形態において、表面真空器は、互いに非常に近い2つの空洞の間(図6の空洞602aおよび602cの間など)に配置される。この実施形態において、表面真空器は、排気シュラウドの空洞を隔てている。
表面真空器を通る流量は、表面真空器が酸素濃度を減衰させる能力に影響する。比較的低い総体積流量が好ましい。流量が高すぎると、表面真空器が、外部環境から空気を引き込みうる。表面真空器の縁部が基板の表面に近いほど、表面真空器の性能がよくなる。表面真空器と基板との距離が短いと、少なくとも、より高い真空圧、より高い酸素除去速度、および、より低い総流量を促すため、有利である。
特定のプロセスパラメータが、アニーリングチャンバ内の酸素濃度をさらに低減するのに役立ちうる。上述のように、特定の実施形態では、アニーリングチャンバの内部に由来し、少なくとも部分的に、基板搬入ポートおよび/または真空源を通して出るガスの流れがある。多くの例において、このガスはフォーミングガスであるが、他の処理ガスが用いられてもよい。図2Bにおいて、矢印は、基板がアニーリングチャンバに挿入される時にスリットを通る基板の移動方向を示す。ガス流は、この矢印と逆方向である。
特定の実施形態において、ドアが搬入スリット内に備えられる。いくつかの設計では、ドアは、開くために、回転するか、もしくは、上および/または下に摺動する。ドアは、搬入スリットの入口に配置されてもよいし、搬入スリット内に配置されてもよい。ドアが搬入スリット内にある場合、空洞の間に配置されてよい(すなわち、基板の前縁部は、ドアに達する前に1または複数の空洞を上/下を通過し、ドアに達した後に1または複数の空洞の上/下を通過しうる)。ドアは、基板が能動的にドアを通って移動している時に開き、ウエハがチャンバ内で処理されている時など、能動的に通過する基板がない時に閉じられうる。一部の例では、ドアは、基板がドアを通過してすぐに閉じられうる。別の例では、ドアは、比較的高いガス流がアニーリングチャンバから酸素を除去することを可能にするために、一定期間、開いたままであってもよい。これらの例では、ドアは、基板がドアを通過した後、約1〜10秒間、開いたままであってよい。
いくつかの実施形態において、ドアは、空洞を備えており、ドアが回転されて開くと、酸素濃度を減衰させるためのさらなる空洞を搬入スリット内に提供する。これは、図7に示されており、後に詳述する。ドアが上または下に摺動して開く別の実施形態において、ドアは、さらなる空洞を作るために、開くのに必要なよりもさらに上/下に摺動されてもよい。搬入スリットを通過するガスの流量は、ドアの開閉に応じて大きく変化しうるものであり、ガス流量は、ドアが開くと大幅に高くなる。一部の例では、ガス流量は、ドアが開かれる前からドアが閉じられた後までの期間中、高レベルに上昇または維持される。この期間は、ドアが開いている期間の前および/または後に、約1〜10秒だけ延長されてもよい。
このスリットを通るガスの線速度が、アニーリングチャンバ内の酸素レベルを決定するのに役立つ。比較的高いガスの線速度が、酸素の最小化を改善する。いくつかの実施形態において、搬入スリットを通るガスの線速度は、約5〜30cm/秒または約10〜20cm/秒である。これらの例または他の例において、ガスの線速度は、少なくとも約5cm/秒、少なくとも約15cm/秒、または、少なくとも約17cm/秒であってよい。特定の実施形態において、スリットを通るガスの線速度は、約16.8cm/秒である。これらの値は、450mm直径の基板に用いる値に関するものであるため、必要に応じて増減されうる。速度は、スリットの高さ/幅に対応し、間接的に基板のサイズに対応する。
アニーリングチャンバ内の酸素レベルを最小化するのに役立つ別の要素は、ロボット/ハンドオフツールが、搬入スリット内に、そして、スリットを通して、基板を挿入する速度である。一般に、最小の酸素レベルの達成には、比較的遅いロボットの速度が有利である。しかしながら、スループットの理由から、しばしば、より速い速度で基板を出し入れすることが望ましい。この検討事項は、この産業が450mm基板に向かっており、しばしば、より長い処理時間を必要とすることから、特に重要である。したがって、一方でチャンバ内で可能な最低酸素濃度を達成し、他方でスループットを上げるというトレードオフが存在する。特定の実施形態において、ロボット/ハンドオフツールがウエハを挿入するのに必要な時間は、約2〜10秒、約3〜7秒、または、約3〜5秒である。これらの値は、450mm直径の基板を挿入するための時間であるため、必要に応じて増減されうる。例えば、300mm基板では、搬入時間は、約0.5〜3秒(例えば、約1秒)であってよい。基板挿入の時間枠を決定する際には、基板の直径、ロボットの任意の加速/減速など、多くの検討事項が考慮されうる。
アニーリングチャンバ内の酸素濃度に影響する別の特徴は、用いられる空洞の数である。一般に、より多い数の空洞を有する搬入スリットは、酸素濃度の減衰で、より成功する。特定の設計における空洞の数を数える際に、上部および底部の両方の空洞をカウントすることが好ましい。例えば、図2Aは、2つの空洞を有する搬入スリットを示しており、図2Bは、6つの空洞を有する搬入スリットを示している。垂直方向に互いに整列された2つの空洞(例えば、底部空洞と整列した上部空洞)を表すために、「ペア空洞」という用語を用いてもよい。したがって、図2Aは、単一のペア空洞を有する搬入スリットを示し、図2Bは、3つのペア空洞を有する搬入スリットを示すと言ってもよい。いくつかの実施形態において、ペア空洞は、空洞の中心が互いに整列されるように整列される。ペア空洞に含まれる空洞は、同じ高さおよび/または幅を有してもよいし、異なる高さおよび/または幅を有してもよい。必ずしも、空洞がペアになっている必要もないし(例えば、上部空洞および底部空洞が互いにずれていてもよい)、空洞の総数が偶数である必要もない。
また、排気シュラウドなどの構造が、(その構造が搬入スリットの外にあり、基板がアニーリングチャンバに入るために通過する通路を効果的に延長するように)、搬入スリットの入口と整列される、および/または、入口に取り付けられる場合、この整列した構造は、搬入スリットの一部と考えられ、かかる整列された/取り付けられた構造に含まれるすべての空洞が、搬入スリットの一部としてカウントされる。換言すると、空洞は、装置の様々な部分に実装されうるが、基板が外部環境からアニーリングチャンバに至る途中に通過する通路内のすべての空洞が、基板搬入スリットの一部としてカウントされる。
いくつかの実施形態において、空洞の数は、少なくとも約5、少なくとも約6、または、少なくとも約8である。空洞は、搬入スリットの上部および/または底部に沿って分布されうる。例えば、一実施形態において、少なくとも約3つの空洞が、搬入スリットの上部または底部のいずれかに沿って分布される。一部の例では、少なくとも3つのペア空洞が設けられる。
いくつかの実施形態では、アニーリングチャンバへの基板の挿入時と、アニーリングチャンバからの基板の取り出し時とで、異なる条件が用いられる。通例、基板の取り出し時の方が、挿入時よりも酸素濃度レベルが高い。このことの1つの理由は、基板が取り出される時に、基板が元々配置されていた空間で、一時的に吸引力が起きることである。基板がアニーリングチャンバから取り出される時に、酸素を含むガスがなだれ込んで、この領域を満たしうる。この問題は、遅い速度で基板を取り出すことによって対処されうる。いくつかの実施形態において、基板は、挿入時よりも遅い速度で、搬入スリットを通して取り出される。平均移動線速度について、挿入速度は、取り出し速度よりも少なくとも約10〜30%速くてよい。これは、約9cm/秒未満または約5cm/秒未満の平均取り出し速度に対応しうる。
開示されている技術は、多くの利点を実現しうる。一例として、開示されている実施形態は、基板の導入時および取り出し時でも、約1ppm未満のアニーリングチャンバ内酸素濃度を実現できる。この低酸素濃度は、多くのアニーリング用途に理想的である。さらに、アニーリングチャンバが、アニーリング前パージを実行して酸素濃度を許容可能なレベルまで低減するのに必要な時間が短くなる(または、なくなる)ので、低濃度によって、処理全体が高速化しうる。多くの実施形態において、空洞の利用は、アニーリングチャンバが、専用のアニーリング前パージを全く行うことなしに、開示されている酸素濃度を実現することを可能にする。本明細書の実施形態の別の潜在的な利点は、従来の設計よりも外部の気流に敏感ではないことである。しばしば、移送ロボットが、マルチツール装置の異なる部分の間で基板を移動させる時に、気流を発生する。基板搬入スリット内に空洞を設けると共に、任意選択的に比較的遅いロボット移送速度、スリットを通るガスの比較的高い線流速、および/または、ドアを用いることにより、これらの外部の気流がアニーリングチャンバの内部に影響を与える可能性は、はるかに小さくなる。
図4は、本明細書の特定の実施形態に従って、基板をアニーリングする方法を示すフローチャートである。方法400は、基板が最初の位置から基板搬入スリットの近くの領域に移動される動作401で始まる。多くの例において、最初の位置は、電着モジュール、電気充填後モジュール、または、マルチツール基板処理装置の任意の他の部分であってよい。あるいは、最初の位置は、処理装置の一部でなくてもよく、アニーリングチャンバは、独立型のユニットであってもよい。動作403で、ガス流速が増大され、外部環境とアニーリングチャンバとの間のドアが開かれ、基板が、比較的遅い移動速度で搬入スリットを通してアニーリングチャンバの処理領域内に移動される。搬入スリットは、多くの実施形態において、複数の空洞を有する。基板が搬入スリットを通過した後、動作405で、ドアは閉じられてよく、ガス流速は下げられてよい。上述のように、ガス流速は、ドアが開かれている時には、ドアが閉じられている時またはドアが開いている時間の前後の期間中に比べてはるかに高いレベルに維持されうる(すなわち、ガス流量は、ドアが開かれる前に増大して、ドアが閉じられた後に減少しうる)。任意選択的なアニーリング前パージが、この時点で実行されてもよいが、多くの実施形態では必要ない。動作409で、基板は、アニーリングチャンバの加熱部に移動される。次いで、ウエハは、アニーリング時間にわたって高温に加熱される。多くの実装例において、ウエハは、約125〜425℃の温度に加熱される。理想的なアニーリング時間は、特定の用途に応じて決まり、多くの例では、約150〜250℃(例えば、180°)である。アニーリング時間も、特定の用途に応じて決まり、しばしば、約60〜400秒である。
アニーリングが実行された後、基板は、動作411で、アニーリングチャンバの冷却部に移動される。ここで、基板は、任意選択的に、冷却時間(例えば、約30〜60秒)にわたって冷却される。次に、動作413で、ガス流速は増大され、ドアは開かれ、基板はアニーリングチャンバから取り出される。次いで、動作415で、搬入スリットへのドアは閉じられ、ガス流量は、ガス消費を最小化しつつアニーリングチャンバ内の低酸素濃度を維持するために減少される。
図4に概説した動作のいくつかは任意選択的であることに注意されたい。例えば、いくつかの実施形態において、ウエハ搬入スリットはドアを備えない。この場合、いくつかの動作は、簡略化または除外されうる。例えば、動作403および413は、基板が搬入スリットの入口を通して移動される動作に簡略化され、動作405および415は除外される。同様に、動作411の冷却動作が除外されてもよい。
図5〜図10は、本明細書に開示のウエハ搬入スリットを有するアニーリングチャンバの一実施形態を示す様々な図である。これらの図の間では、同じ構成要素を示すのに同じ符号を用いる。図5は、アニーリングチャンバ500の垂直断面図である。アニーリングチャンバ500は、搬入スリット領域501と、冷却領域503と、加熱領域505と、を備える。矢印506は、ウエハがアニーリングチャンバ500に挿入される方向を示す。搬入スリットと冷却ペデスタルとの間で基板を移動させるために、移送アームが用いられてよい。内部移送アーム(図示せず)が、冷却ペデスタルと加熱ステーションとの間で基板を移動させてよい。これらの実施形態では、ロードロックは利用されず、アニーリングチャンバは、搬入スリットを通して水素を排気しない。さらに、これらの実施形態は、すべての流出する水素を完全に捕らえるために排気メカニズムを備える。
図6は、アニーリングチャンバ500の搬入スリット領域501の拡大図である。搬入スリット領域501は、複数の空洞602a〜gと、回転可能なドア604と、を備える。ドア604は、基板の挿入または取り出しを可能にするように、下向きに回転/旋回する。図6において、ドア604は、閉位置に図示されている。搬入スリット領域501は、搬入スリットの上側部分および下側部分の間の最小距離を表す特定の最小高さhを有する。この最小高さは、空洞602a〜bの壁の間の距離(いくつかの他の上部および底部の間の距離にも対応する)として図示されているが、必ずしもそうとは限らない。例えば、ドアの近くの空間がより狭い場合には、その領域の高さが最小高さを決定する。最小高さは、基板を水平方向に通すのに十分な大きさである必要がある。いくつかの実施形態において、最小高さは、少なくとも約8mmであり、約6〜15mmであってもよい。これは、基板の厚さの約6倍〜15倍の高さに対応しうる。一般に、最小高さが小さいほど、酸素の減衰が良好になる。しかしながら、最小高さが小さいほど、損傷なしに基板を移動させるために、より正確なロボットが必要にもなる。したがって、最適な最小高さは、利用可能な基板ハンドリング方法の精度および形状に依存しうる。
また、搬入スリット領域501は、搬入スリットの上側部分および下側部分の間の最大距離に対応する最大高さHを有する。この最大高さは、典型的には、非常に小さく、例えば、約2〜5cmの間である。これは、最小高さの約8.3倍以下の最大高さに対応しうる。また、これは、最小高さの少なくとも約1.3倍の最大高さに対応しうる。
空洞602a〜dの上下には、排気領域608a〜bがある。これらの排気領域608a〜bおよび空洞602a〜dは、別個の装置(時に、排気シュラウドと呼ばれる)上に一緒に実装されてよい。あるいは、これらの要素は、アニーリングチャンバの搬入スリット内に直接的に実装されてもよい。真空が、排気領域に印加され、空洞602a〜d内に存在するガスが、小さい穴(図示せず)を通って排気領域内に入りうる。この排気は、アニーリングチャンバ内への酸素の導入を防止すると共に、フォーミングガスがアニーリングチャンバから外部環境に出るのを防止するのに役立つ。図に示した実施形態において、排気領域608a〜bは、4つの個々の空洞602a〜dに作用する。別の実施形態において、排気領域は、少なくとも約2つの空洞、少なくとも約4つの空洞、または、少なくとも約6つの空洞に接続されてよい。ドア604の内側には、2つの空洞602f〜gのみが図示されているが、別の実施形態では、この領域(すなわち、アニーリングチャンバの冷却領域とドアとの間)に、さらなる空洞が存在する。例えば、いくつかの実装例において、少なくとも約2つの空洞、少なくとも約4つの空洞、または、少なくとも約6つの空洞が、この領域に存在してよい。
図7は、アニーリングチャンバ500の搬入スリット領域501の拡大図であり、ドア604は開位置に図示されている。この実施形態では、ドア604は、空洞602hを備えており、空洞602hは、ウエハがチャンバに挿入される際に酸素濃度を低レベルに維持するのに役立つ。ドア604は、さらに、スリット606を備えてよく、スリット606は、Oリングまたは別のタイプのシールを保持しうる。図7に示した空洞602a〜hのサイズは、一様ではない。空洞602a〜dは大きく、空洞602f〜gは小さい。別の実施形態において、空洞は、より一様なサイズであってもよい。さらに、いくつかの実施形態は、より多くの空洞を利用する。さらなる空洞を導入するための一方法は、入口/排気領域608a〜bの近くに、より多くの空洞を備えることである。別の方法は、空洞602f〜gの左側の領域にさらなる空洞を導入することである。他の選択肢も利用可能である。
図8は、搬入スリット部501と、冷却部503と、加熱部505とを有するアニーリングチャンバ500の切り欠き等角図である。搬入スリット領域501の周りの円「A」については、図9および図10に拡大図が示されている。
図9は、図8に示した搬入スリット領域501の拡大図である。背景がわかるように特定の符号が含まれているが、明確にするために他の符号は省略されている。図9に示されていて前の図に示されていない1つの特徴は、空洞602a/602cと排気領域608aとの間に設けられた複数の穴610である。同様の穴が、空洞602b/602dと排気領域608bとの間に設けられている。これらの穴は、ガスが、空洞602a〜dから排気領域608a〜bに輸送されることを可能にし、ガスは、排気領域608a〜bで取り除かれる。ドア604は、図9では下位置に示されている。矢印506は、搬入時に基板がアニーリングチャンバに入る方向を示す。
図10は、図8および図9に示した搬入スリット領域501の拡大図である。図9および図10の唯一の違いは、図10が、閉位置のドア604を示していることである。
後述の「実験」セクションで、開示されている方法の効果を示す実験結果を見ることができる。
本明細書に記載の方法は、任意の適切な装置によって実行されうる。1つの適切な装置は、本明細書に開示されたハードウェア構成を有する基板搬入スリットを備える。いくつかの実装例において、ハードウェアは、処理ツールに含まれる1または複数の処理ステーションを備えてよい。様々な例において、適切な装置は、さらに、本実施形態に従って処理動作を制御するための命令を有するシステムコントローラを備える。
図11は、本明細書の実施形態を実施するために利用可能なマルチツール装置の一例を示す。電着装置900は、3つの別個の電気メッキモジュール902、904、および、906を備えてよい。電着装置900は、さらに、ストリッピングモジュール916を備えてよい。さらに、2つの別個のモジュール912および914が、様々な処理動作のために構成されてよい。例えば、いくつかの実施形態では、モジュール912および914の一方または両方が、スピン・リンス・ドライ(SRD)モジュールであってよい。別の実施形態では、モジュール912および914の一方または両方が、電気充填後モジュール(PEM)であってよく、各モジュールは、基板が電気メッキモジュール902、904、および、906の1つによって処理された後に、基板のエッジベベル除去、背面エッチング、および、酸洗浄などの機能を実行するよう構成されている。
電着装置900は、中央電着チャンバ924を備える。中央電着チャンバ924は、電気メッキモジュール902、904、および、906内の電気メッキ溶液として用いられる化学溶液を保持するチャンバである。電着装置900は、さらに、電気メッキ溶液のための添加剤を貯蔵して供給することができる供給システム926を備える。化学希釈モジュール922が、エッチャントとして用いられる化学物質を貯蔵および混合してよい。濾過・ポンプユニット928が、中央電着チャンバ924のための電気メッキ溶液を濾過して電気メッキモジュールにポンプ輸送しうる。電着装置900は、さらに、本明細書に記載のように構成されたアニーリングチャンバ932を備える。
システムコントローラ930が、電着装置900を動作させるために必要な電子制御およびインターフェース制御を提供する。システムコントローラ930(1または複数の物理または論理コントローラを含みうる)は、電気メッキ装置900の特性の一部または全部を制御する。システムコントローラ930は、通例、1または複数のメモリデバイスと、1または複数のプロセッサとを備える。プロセッサは、中央処理装置(CPU)またはコンピュータと、アナログおよび/またはデジタル入力/出力接続と、ステッパモータコントローラボードと、その他の同様の構成要素とを備えてよい。本明細書に記載されているように適切な制御動作を実施するための命令が、プロセッサで実行されうる。これらの命令は、システムコントローラ930に関連付けられたメモリデバイスに格納されてもよいし、ネットワークを介して提供されてもよい。特定の実施形態において、システムコントローラ930は、システム制御ソフトウェアを実行する。
電着装置900のシステム制御ソフトウェアは、タイミング、電解液成分の混合(1または複数の電解液成分の濃度を含む)、流入口圧力、メッキセル圧力、メッキセル温度、ストリッピング溶液成分の混合、除去セル温度、除去セル圧力、基板温度、基板および任意の他の電極に印加される電流および電位、基板位置、ロボットの動き、基板の回転、ならびに、電着装置900によって実行される特定の処理の他のパラメータを制御するための命令を含みうる。様々な例において、コントローラは、本明細書に開示されているように基板を処理チャンバの搬入スリットに挿入するための命令を有する。例えば、コントローラは、比較的遅い速度で基板を挿入および/または取り出しするための命令、フォーミングガスをアニーリングチャンバに(例えば、アニーリングチャンバのドアが開いている時に比較的高い流量で、そして、ドアが閉じられている時に比較的低い流量で)供給するための命令、アニーリングチャンバの異なる部分の間で基板を移動させるための命令、アニーリングチャンバ内の温度を制御するための命令、1または複数の空洞に真空を印加または搬入スリット内で表面真空を印加するための命令などを有しうる。
システム制御ロジックは、任意の適切な方法で構成されてよい。例えば、様々な処理ツールの処理を実行するために必要な処理ツール構成要素の動作を制御するために、様々な処理ツール構成要素サブルーチンまたは制御オブジェクトが書かれてよい。システム制御ソフトウェアは、任意の適切なコンピュータ読み取り可能プログラム言語でコードされてよい。ロジックは、プログラム可能論理回路(例えば、FPGA)、ASIC、または、その他の適切な手段内にハードウェアとして実装されてもよい。
いくつかの実施形態において、システム制御ロジックは、上述の様々なパラメータを制御するための入力/出力制御(IOC)シーケンシング命令を備える。例えば、電気メッキ処理の各段階が、システムコントローラによる実行のための1または複数の命令を備えてよい。アニーリング処理段階のための処理条件を設定するための命令が、対応するアニーリングレシピ段階に含まれてよい。いくつかの実施形態において、電気メッキレシピ段階は、連続的に配列されてよく、その結果、電気メッキ処理段階のためのすべての命令は、その処理段階と同時に実行される。
制御ロジックは、いくつかの実施形態において、様々なコンポーネント(プログラムまたはプログラムの部分)に分割されてもよい。この目的のためのロジックコンポーネントの例は、基板位置決め/移送コンポーネント、電解液組成制御コンポーネント、ストリッピング溶液組成制御コンポーネント、溶液流量制御コンポーネント、ガス流量制御コンポーネント、圧力制御コンポーネント、ヒータ制御コンポーネント、および、電位/電流電源制御コンポーネントを含む。コントローラは、例えば、所望の通りに移動(回転、上昇、傾斜)するように基板ホルダに命令することにより、基板位置決めコンポーネントを実行しうる。同様に、コントローラは、処理ステーション/モジュール/チャンバの間で所望の通りに基板を移動させるように適切なロボットアームに命令することにより、基板移送コンポーネントを実行しうる。コントローラは、処理中の様々な時に開閉するように特定のバルブに命令することにより、様々な流体(電解液、ストリッピング溶液、および、フォーミングガスを含むが、これらに限定されない)の組成および流量を制御しうる。コントローラは、開閉/オンオフするように特定のバルブ、ポンプ、および/または、シールに命令することにより、圧力制御プログラムを実行しうる。同様に、コントローラは、例えば、オンまたはオフになるように1または複数の加熱要素および/または冷却要素に命令することにより、温度制御プログラムを実行しうる。コントローラは、処理を通して所望のレベルの電流/電位を供給するように電源に命令することにより、電源を制御しうる。
いくつかの実施形態において、システムコントローラ930に関連したユーザインターフェースがあってよい。ユーザインターフェースは、表示スクリーン(装置および/または処理条件のグラフィカルソフトウェアディスプレイ)と、ポインティングデバイス、キーボード、タッチスクリーン、マイクなどのユーザ入力デバイスと、を備えてよい。
いくつかの実施形態において、システムコントローラ930によって調整されるパラメータは、処理条件に関してよい。例としては、溶液の条件(温度、組成、および、流量)、様々な段階での基板の位置(回転速度、線速度(垂直速度)、水平からの角度、マルチツール装置内の様々な処理モジュールに対する位置)などが含まれるが、これらに限定されない。これらのパラメータは、レシピの形態でユーザに提供されてよく、ユーザインターフェースを用いて入力されうる。
処理を監視するための信号が、様々な処理ツールセンサから、システムコントローラ930のアナログおよび/またはデジタル入力接続によって提供されてよい。処理を制御するための信号が、処理ツールのアナログおよびデジタル出力接続で出力されてよい。監視されうる処理ツールセンサの非限定的な例は、マスフローコントローラ、圧力センサ(圧力計など)、熱電対、光学位置センサなどを含む。適切にプログラムされたフィードバックアルゴリズムおよび制御アルゴリズムが、処理条件を維持するためにこれらのセンサからのデータと共に用いられてよい。
マルチツール装置の一実施形態において、命令は、ウエハホルダに基板を挿入する命令、基板を傾ける命令、浸漬中の基板にバイアスをかける命令、および、銅を含む構造を基板上に電着させる命令を含む。命令は、さらに、本明細書に開示されているように、基板をアニーリングチャンバに移動させることを含みうる。
ハンドオフツール940が、カセット942またはカセット944などの基板カセットから基板を選択してよい。カセット942または944は、前開き一体型ポッド(FOUP)であってよい。FOUPは、制御された環境において基板をしっかりと安全に保持し、適切なロードポートおよびロボットハンドリングシステムを備えたツールによって処理または測定のために基板が除去されることを可能にするよう設計された容器である。ハンドオフツール940は、真空付着またはその他の付着メカニズムを用いて基板を保持してよい。
ハンドオフツール940は、アニーリングチャンバ932、カセット942または944、移送ステーション950、もしくは、アライナ948と相互作用しうる。移送ステーション950から、ハンドオフツール946が、基板にアクセスしうる。移送ステーション950は、ハンドオフツール940および946がアライナ948を経ることなしに基板をやり取りできるスロットまたは位置であってよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、基板が電気メッキモジュールへの精密な受け渡しのためにハンドオフツール946上で適切に整列されることを保証するために、ハンドオフツール946は、アライナ948で基板を整列させてもよい。ハンドオフツール946は、さらに、電気メッキモジュール902、904、または、906の1つ、除去セル916、もしくは、様々な処理動作のために構成された別個のモジュール912および914の1つに、基板を搬送しうる。
連続的なメッキ、リンス、乾燥、および、(ストリッピングなどの)PEM処理動作を通して基板の効率的な循環を可能にするよう構成された装置が、製造環境で用いる実装にとって有用でありうる。これを達成するために、モジュール912は、スピンリンスドライヤおよびエッジベベル除去チャンバとして構成されうる。かかるモジュール912を用いれば、基板は、電気メッキモジュール904と、銅メッキおよびEBR動作のためのモジュール912との間で移動されるだけでよい。同様に、アニーリングチャンバ955が、マルチツール装置900に実装された場合、電着処理とアニーリング処理との間の基板移送がかなり単純になる。
いくつかの実施形態において、電着装置は、ペア構成または複数「デュエット」構成の1セットの電気メッキセルを有しており、各セルは、電気メッキ浴を含む。電気メッキ自体に加えて、電着装置は、例えば、スピンリンス、スピン乾燥、金属およびシリコンの湿式エッチング、無電解析出、予湿および事前化学処理、還元、アニーリング、フォトレジスト剥離、ならびに、表面事前活性化など、様々なその他の電気メッキ関連処理およびサブ工程を実行しうる。かかる装置(例えば、Lam Research社のSabre(商標)3Dツール)は、同一または異なるタイプの処理ステーションを潜在的に有する互いに「積層された」2以上のレベルを有しうることを当業者であれば容易に理解できる。
薄膜のリソグラフィパターニングは、通例、以下の工程の一部または全部を含み、各工程は、複数の可能なツールで実現される。(1)スピンオンまたはスプレーオンツールを用いて、ワークピース(窒化シリコン薄膜を上に形成された基板など)上にフォトレジストを塗布する工程、(2)ホットプレートまたは炉またはその他の適切な硬化ツールを用いて、フォトレジストを硬化させる工程、(3)ウエハステッパなどのツールで可視光またはUVまたはx線にフォトレジストを暴露させる工程、(4)ウェットベンチまたはスプレー現像装置などのツールを用いて、選択的にレジストを除去することによってパターニングするためにレジストを現像する工程、(5)ドライエッチングツールまたはプラズマ支援エッチングツールを用いて、下層の膜またはワークピースにレジストパターンを転写する工程、ならびに、(6)RFプラズマまたはマイクロ波プラズマレジストストリッパなどのツールを用いて、レジストを除去する工程。いくつかの実施形態において、アッシング可能なハードマスク層(アモルファス炭素層など)および別の適切なハードマスク(反射防止層など)が、フォトレジストの塗布前に蒸着されてよい。
本明細書に記載の構成および/またはアプローチは、本質的に例示であり、多くの変形が可能であるので、これらの具体的な実施形態または例は、限定であると見なされないことを理解されたい。本明細書に記載の具体的なルーチンまたは方法は、任意の数の処理戦略の内の1または複数を表しうる。したがって、例示された様々な動作は、例示された順番で、他の順番で、または、並行して実行されてよく、一部の例では省略されてもよい。同様に、上述の処理の順番は変更されてもよい。
本開示の主題は、様々な処理、システム、および、構成のすべての新規かつ非自明な組み合わせおよび部分的組み合わせ、ならびに、本明細書に開示された他の特徴、機能、動作、および/または、特性と、それらのすべての等価物とを含む。
実験
モデル化の結果は、開示されている実施形態がアニーリングチャンバ内の酸素濃度を大幅に低減できることを示している。従来の基板搬入スリットを用いた場合、基板の導入/取り出し時に、一時的に酸素濃度が400ppmを超える。開示されている実施形態によれば、定常状態の酸素濃度および一時的な酸素濃度の両方が約1ppm未満のままでありうる。
図12A〜図12Dは、4つの別の基板搬入スリット構成を示す。これらの構成は、異なる要素(例えば、ペア空洞、複数のペア空洞、および、表面真空)がシステムに与える相対的な影響を理解するために、かなり簡単にモデル化されている。図12Aは、酸素濃度を減衰させるために空洞を利用しない基準となる従来例を示す。図12Bは、1つのペア空洞を用いる一実施形態を示す。図12Cは、3つのペア空洞を用いる一実施形態を示す。図12Dは、1つのペア空洞と共に表面真空器を用いる一実施形態を示す。
図12A〜図12Dにおいて、基板は、外部環境1202から基板搬入スリット1201を通ってアニーリングチャンバ1204の処理領域内に入る際に、左から右に移動する。設けられている場合には、ペア空洞1205〜1207および表面真空器1215は、アニーリングチャンバ1204に達する酸素の量を最小化するよう動作する。図12Dの表面真空器1215以外には、これらの構成をモデル化する際に、真空源を備えていない。図12Aの線1220は、図13に関して酸素濃度がモデル化された位置を示す。この位置は、搬入スリットが終わり、アニーリングチャンバの処理領域が始まる場所である。この線は、図12Aのみに図示されているが、他の構成も同じ位置でモデル化されていることを理解されたい。
図13は、基板が搬入スリットを通して挿入される時のアニーリングチャンバ処理領域の入口(すなわち、図12Aの線1220)での酸素濃度を示す。この実験で用いられたモデルは、搬入スリットの簡略版なので、酸素濃度の絶対値は特に重要ではない。むしろ、これらの結果は、アニーリングチャンバ内の酸素濃度を最小化する際の空洞、複数空洞、および、表面真空器の相対的な効果を示すために含められている。線1302A〜1302Dは、それぞれ、図12A〜図12Dに示した構成に対応する。換言すると、1302Aは、基準例に対応し、1302Bは、1つのペア空洞の例に対応し、1302Cは、複数のペア空洞の例に対応し、1302Dは、表面真空器および1つのペア空洞を併用する例に対応する。1つのペア空洞の例1302Bは、基準例1302Aと比べて、非常にわずかな改善を示した。しかしながら、この改善はわずかすぎるため、このスケールでは線1302Aと1302Bとを区別することができない。表面真空器の実装例1302Dは、基準例1302Aおよび1つのペア空洞の例1302Bと比べて、大きい改善を示した。最も大きい改善(すなわち、一時的なピーク酸素濃度が最小)は、複数のペア空洞の例1302Cで見られた。
図14Aおよび図14Bは、単一の空洞1405の場合(図14A)および複数の空洞1405〜1406の場合(図14B)の基板搬入スリット内のガス流線を示す概略図である。矢印は、基板1430上での流れの経路を示す。複数の空洞が、基板1430上の境界層を破壊するさらなる機会を提供するため、複数の連続的に配置された空洞は、優れた酸素減衰結果を実現すると考えられる。この境界層のかく乱は、アニーリングチャンバの処理領域内に運ばれる酸素の量を減少させるのに役立つ。
図15Aおよび図15Bは、単一ペアの空洞の場合(図15A)および複数ペアの空洞の場合(図15B)について、搬入スリット/アニーリングチャンバ内の酸素濃度コンターに関するモデル化の結果を示す。これらのモデルでは、表面真空器もその他の真空源も備えられていない。提供されている凡例は、両方の図に当てはまる。凡例には、酸素濃度(ppm)を表す数値および文字が付されている。文字は、濃度プロファイルを理解しやすいように、図15Aおよび図15Bにおいて異なる位置での酸素濃度を示すために用いられている。文字Aは、実質的に酸素が存在しないこと(約0ppm)を示す。続きのアルファベット文字は、より高い酸素濃度に対応しており、Kは、外部環境における酸素濃度を示す。酸素濃度は、両方の例で、基板の下に比べ、基板の上で高くなっている。これは、下向きのガス流が外部環境に存在するという事実に関連する可能性がある。まとめると、図15Aおよび図15Bは、さらなる空洞を用いることで、アニーリングチャンバ内の酸素濃度が極めて低くなることを示している。

Claims (28)

  1. 処理チャンバであって、
    外部環境から前記処理チャンバの内部に、および/または、前記処理チャンバの前記内部から前記外部環境に、薄い基板を移送するための搬入スリットであって、前記基板が移動する平面の上方の上側部分と、前記基板が移動する前記平面の下方の下側部分とを備える、搬入スリットと、
    前記搬入スリットと流体連通する複数の空洞であって、少なくとも3つの空洞が、前記搬入スリットの前記上側部分および前記下側部分の少なくとも一方に沿って設けられている、複数の空洞と、
    を備える、処理チャンバ。
  2. 請求項1に記載の処理チャンバであって、前記搬入スリットは、約6〜14mmの最小高さを有する、処理チャンバ。
  3. 請求項1または2に記載の処理チャンバであって、前記搬入スリットは、前記基板の厚さの約6倍未満の最小高さを有する、処理チャンバ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、前記基板は、450mm直径の半導体ウエハを含む、処理チャンバ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、少なくとも2つの空洞が、ペア空洞の構成で設けられている、処理チャンバ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、前記搬入スリットは、さらに、前記搬入スリットと流体連通する真空源を備えた排気シュラウドを備える、処理チャンバ。
  7. 請求項6に記載の処理チャンバであって、少なくとも3つの空洞が、前記排気シュラウド内に設けられている、処理チャンバ。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、少なくとも3つの空洞が、前記搬入スリット内で、排気シュラウドの一部ではない位置に設けられている、処理チャンバ。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、少なくとも2つの空洞が、異なる寸法を有する、処理チャンバ。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、前記スリットは、前記外部環境と前記処理チャンバとの間の距離として測って、少なくとも約1.5cmの長さを有する、処理チャンバ。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、前記搬入スリットの前記上側部分または前記下側部分のいずれかにおいて隣接する空洞の間の距離は、少なくとも約1cmである、処理チャンバ。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、前記処理チャンバは、前記基板の挿入時および取り出し時でも、分子酸素の最大濃度を約50ppm未満に維持するよう構成されている、処理チャンバ。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、前記処理チャンバは、アニーリングチャンバである、処理チャンバ。
  14. 請求項13に記載の処理チャンバであって、前記アニーリングチャンバは、冷却ステーションおよび加熱ステーションを備える、処理チャンバ。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、前記搬入スリットは、さらに、少なくとも第1の位置および第2の位置を有するドアを備える、処理チャンバ。
  16. 請求項15に記載の処理チャンバであって、前記ドアは、前記ドアが前記第1の位置にある時に前記搬入スリットと流体連通する少なくとも1つの空洞を備える、処理チャンバ。
  17. 請求項1から16のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、前記空洞の内の少なくとも1つは、約2〜20mmの深さを有する、処理チャンバ。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、前記空洞の内の少なくとも1つは、約2〜20mmの幅を有する、処理チャンバ。
  19. 請求項1から18のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、前記空洞の内の少なくとも1つは、実質的に長方形の断面を有する、処理チャンバ。
  20. 請求項1から19のいずれか一項に記載の処理チャンバであって、前記空洞の内の少なくとも1つは、非長方形の断面を有する、処理チャンバ。
  21. 処理チャンバへの対象ガスの導入を最小化しつつ、外部環境から前記処理チャンバに基板を挿入する方法であって、
    前記外部環境から処理チャンバの搬入スリットに前記基板を挿入し、前記搬入スリットは、前記基板が移動する平面の上方の上側部分と、前記基板が移動する前記平面の下方の下側部分と、前記搬入スリットに流体連通する複数の空洞とを備え、少なくとも3つの空洞が、前記搬入スリットの前記上側部分および前記下側部分の少なくとも一方に設けられており、
    前記搬入スリットを通して前記処理チャンバの処理領域内に前記基板を移動させること、
    を備える、方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、さらに、前記搬入スリット内または上にあるドアを通して基板が能動的に移動されている時に前記ドアを開き、かかる移動が起きていない時に前記ドアを閉じること、を備える、方法。
  23. 請求項22に記載の方法であって、さらに、前記ドアが開いている時にガス流量を上げて、前記処理チャンバの前記処理領域からガスを流し、前記ドアが閉じられている時にガス流量を下げて、前記処理領域からガスを流すこと、を備える、方法
  24. 請求項21から23のいずれか一項に記載の方法であって、さらに、前記基板を前記処理チャンバに挿入するために用いた速度よりも遅い速度で、前記基板を前記処理チャンバから取り出すことを備える、方法。
  25. 請求項21から24のいずれか一項に記載の方法であって、前記基板は、450mm直径の基板であり、少なくとも2秒の期間にわたって移動される、方法。
  26. 請求項21から25のいずれか一項に記載の方法であって、前記対象ガスの最大濃度は、約350ppm未満に維持される、方法。
  27. 請求項26に記載の方法であって、前記対象ガスの前記最大濃度は、約10ppm未満に維持される、方法。
  28. 請求項21から27のいずれか一項に記載の方法であって、前記処理チャンバはアニーリングチャンバであり、前記対象ガスは酸素である、方法。
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