JP2015088524A - 半導体発光装置 - Google Patents
半導体発光装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015088524A JP2015088524A JP2013223446A JP2013223446A JP2015088524A JP 2015088524 A JP2015088524 A JP 2015088524A JP 2013223446 A JP2013223446 A JP 2013223446A JP 2013223446 A JP2013223446 A JP 2013223446A JP 2015088524 A JP2015088524 A JP 2015088524A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- light emitting
- semiconductor
- emitting device
- light
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L33/00—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
- H01L33/48—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor body packages
- H01L33/50—Wavelength conversion elements
- H01L33/501—Wavelength conversion elements characterised by the materials, e.g. binder
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L33/00—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
- H01L33/0004—Devices characterised by their operation
- H01L33/002—Devices characterised by their operation having heterojunctions or graded gap
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L33/00—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
- H01L33/48—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor body packages
- H01L33/50—Wavelength conversion elements
- H01L33/505—Wavelength conversion elements characterised by the shape, e.g. plate or foil
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L33/00—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
- H01L33/005—Processes
- H01L33/0093—Wafer bonding; Removal of the growth substrate
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L33/00—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
- H01L33/36—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the electrodes
- H01L33/38—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the electrodes with a particular shape
- H01L33/385—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the electrodes with a particular shape the electrode extending at least partially onto a side surface of the semiconductor body
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L33/00—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
- H01L33/44—Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the coatings, e.g. passivation layer or anti-reflective coating
Abstract
【課題】実施形態は、蛍光体層側から半導体層側への戻り光を抑制できる半導体発光装置を提供する。【解決手段】実施形態によれば、半導体発光装置は、半導体層とp側電極とn側電極とp側配線部とn側配線部と樹脂層と蛍光体層とを備えている。半導体層は、第1の面と第1の面の反対側の第2の面とを持ち、発光層を有する。p側電極及びn側電極は第2の面側において半導体層に設けられている。p側配線部は第2の面側に設けられ、p側電極に接続されている。n側配線部は第2の面側に設けられ、n側電極に接続されている。樹脂層は、p側配線部とn側配線部との間に設けられている。蛍光体層は、第1の面側に設けられ、第1の面との間で鈍角を形成する側面を有する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、半導体発光装置に関する。
LED(Light Emitting Diode)チップの光取り出し面(第1の面)上に、チップサイズの蛍光体層が設けられ、光取り出し面の反対側の面(第2の面)に、配線部を含むチップサイズパッケージが設けられた半導体発光装置が提案されている。このような半導体発光装置において、蛍光体層の上面や側面で全反射した光が半導体層側に戻ってしまう問題がある。
本発明の実施形態は、蛍光体層側から半導体層側への戻り光を抑制できる半導体発光装置を提供する。
実施形態によれば、半導体発光装置は、半導体層と、p側電極と、n側電極と、p側配線部と、n側配線部と、樹脂層と、蛍光体層と、を備えている。前記半導体層は、第1の面と、前記第1の面の反対側の第2の面とを持ち、発光層を有する。前記p側電極は、前記第2の面側において前記半導体層に設けられている。前記n側電極は、前記第2の面側において前記半導体層に設けられている。前記p側配線部は、前記第2の面側に設けられ、前記p側電極に接続されている。前記n側配線部は、前記第2の面側に設けられ、前記n側電極に接続されている。前記樹脂層は、前記p側配線部と前記n側配線部との間に設けられている。前記蛍光体層は、前記第1の面側に設けられ、前記第1の面との間で鈍角を形成する側面を有する。前記蛍光体層は、前記発光層の放射光により励起され前記発光層の放射光とは異なる波長の光を放射する複数の蛍光体と、前記複数の蛍光体を一体化し、前記発光層の放射光及び前記蛍光体の放射光を透過させる結合材とを含む。
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。なお、各図面中、同じ要素には同じ符号を付している。
図1は、第1実施形態の半導体発光装置1の模式断面図である。
この半導体発光装置1は、発光層13を有する半導体層15を備えている。半導体層15は、第1の面15aと、その反対側の第2の面15b(図8(a)参照)とを有する。
半導体層15の第2の面15bは、図9(a)に示すように、発光層13を含む部分(発光領域)15eと、発光層13を含まない部分(非発光領域)15fとを有する。発光層13を含む部分15eは、半導体層15のうちで、発光層13が積層されている部分である。発光層13を含まない部分15fは、半導体層15のうちで、発光層13が積層されていない部分である。発光層13を含む部分15eは、発光層13の発光光を外部に取り出し可能な積層構造となっている領域を示す。
第2の面側において、発光層13を含む部分15eの上にp側電極16が設けられ、発光層を含まない部分15fの上にn側電極17が設けられている。
p側電極16とn側電極17とを通じて発光層13に電流が供給され、発光層13は発光する。そして、発光層13から放射される光は、第1の面15a側から半導体発光装置1の外部に出射される。
半導体層15の第2の面側には、図1に示すように支持体100が設けられている。半導体層15、p側電極16およびn側電極17を含む発光素子(LEDチップ)は、第2の面側に設けられた支持体100によって支持されている。
半導体層15の第1の面15a側には、蛍光体層30が設けられている。蛍光体層30は、複数の粒子状の蛍光体31を含む。蛍光体31は、発光層13の放射光により励起され、その放射光とは異なる波長の光を放射する。
複数の蛍光体31は、結合材32により一体化されている。結合材32は、発光層13の放射光および蛍光体31の放射光を透過する。ここで「透過」とは、透過率が100%であることに限らず、光の一部を吸収する場合も含む。
半導体層15は、第1の半導体層11と、第2の半導体層12と、発光層13とを有する。発光層13は、第1の半導体層11と、第2の半導体層12との間に設けられている。第1の半導体層11および第2の半導体層12は、例えば、窒化ガリウムを含む。
第1の半導体層11は、例えば、下地バッファ層、n型GaN層を含む。第2の半導体層12は、例えば、p型GaN層を含む。発光層13は、青、紫、青紫、紫外光などを発光する材料を含む。発光層13の発光ピーク波長は、例えば、430〜470nmである。
半導体層15の第2の面は、凹凸形状に加工される。その凸部は、発光層13を含む部分15eであり、凹部は、発光層13を含まない部分15fである。発光層13を含む部分15eの表面は第2の半導体層12の表面であり、第2の半導体層12の表面にp側電極16が設けられている。発光層13を含まない部分15fの表面は第1の半導体層11の表面であり、第1の半導体層11の表面にn側電極17が設けられている。
p側電極16は第2の半導体層12の表面に接し、n側電極17は第1の半導体層11の表面に接している。
半導体層15の第2の面において、発光層13を含む部分15eの面積は、発光層13を含まない部分15fの面積よりも広い。また、発光層13を含む部分15eの表面に設けられたp側電極16の面積は、発光層13を含まない部分15fの表面に設けられたn側電極17の面積よりも広い。これにより、広い発光面が得られ、光出力を高くできる。
半導体層15の第2の面、p側電極16およびn側電極17は、図1に示すように、絶縁膜18で覆われている。絶縁膜18は、例えば、シリコン酸化膜などの無機絶縁膜である。絶縁膜18は、発光層13の側面及び第2の半導体層12の側面にも設けられ、それら側面を覆っている。
また、絶縁膜18は、半導体層15における第1の面15aから続く側面(第1の半導体層11の側面)15cにも設けられ、その側面15cを覆っている。
さらに、絶縁膜18は、半導体層15の側面15cの周囲の領域にも設けられている。側面15cの周囲の領域に設けられた絶縁膜18は、第1の面15a側で、側面15cから側面15cの反対側に向けて延在している。
絶縁膜18上には、p側配線層21とn側配線層22とが互いに分離して設けられている。絶縁膜18には、図10(b)に示すように、p側電極16に通じる複数の第1の開口18aと、n側電極17に通じる第2の開口18bが形成される。なお、第1の開口18aは、より大きな1つの開口でも良い。
p側配線層21は、絶縁膜18上および第1の開口18aの内部に設けられている。p側配線層21は、第1の開口18a内に設けられたビア21aを介してp側電極16と電気的に接続されている。
n側配線層22は、絶縁膜18上および第2の開口18bの内部に設けられている。n側配線層22は、第2の開口18b内に設けられたビア22aを介してn側電極17と電気的に接続されている。
p側配線層21及びn側配線層22が、第2の面側の領域の大部分を占めて絶縁膜18上に広がっている。p側配線層21は、複数のビア21aを介してp側電極16と接続している。
また、半導体層15の側面15cを、絶縁膜18を介して金属膜51が覆っている。金属膜51は側面15cに接しておらず、半導体層15に対して電気的に接続されていない。金属膜51は、p側配線層21及びn側配線層22に対して分離している。金属膜51は、発光層13の放射光及び蛍光体31の放射光に対して反射性を有する。
金属膜51、p側配線層21およびn側配線層22は、共通の下地金属膜上に、例えばめっき法により同時に形成される銅膜を含む。
図11(a)は、その下地金属膜60の模式断面図である。
金属膜51、p側配線層21およびn側配線層22を構成する例えば銅膜は、絶縁膜18上に形成された下地金属膜60上にめっき法で形成される。あるいは、下地金属膜60も含めて、金属膜51、p側配線層21およびn側配線層22が構成される。
下地金属膜60は、絶縁膜18側から順に積層された、アルミニウム(Al)膜61と、チタン(Ti)膜62と、銅(Cu)膜63とを有する。
アルミニウム膜61は反射膜として機能し、銅膜63はめっきのシード層として機能する。アルミニウム及び銅の両方に対するぬれ性に優れたチタン膜62は、密着層として機能する。
例えば、下地金属膜60の厚さは1μm程度であり、金属膜51、p側配線層21およびn側配線層22のそれぞれの厚さは数μmである。
また、半導体層15の側面15cの周囲の領域においては下地金属膜60上にめっき膜(銅膜)を形成せずに、金属膜51は下地金属膜60からなる膜であってもよい。金属膜51は、少なくともアルミニウム膜61を含むことで、発光層13の放射光及び蛍光体31の放射光に対して高い反射率を有する。
また、p側配線層21及びn側配線層22の下にもアルミニウム膜61が残されるので、第2の面側の大部分の領域にアルミニウム膜(反射膜)61が広がって形成されている。これにより、蛍光体層30側に向かう光の量を増大できる。
p側配線層21における半導体層15とは反対側の面には、p側金属ピラー23が設けられている。p側配線層21及びp側金属ピラー23は、p側配線部41を形成している。
n側配線層22における半導体層15とは反対側の面には、n側金属ピラー24が設けられている。n側配線層22及びn側金属ピラー24は、n側配線部43を形成している。
p側配線部41とn側配線部43との間には、絶縁膜として樹脂層25が設けられている。樹脂層25は、p側金属ピラー23の側面とn側金属ピラー24の側面に接するように、p側金属ピラー23とn側金属ピラー24との間に設けられている。すなわち、p側金属ピラー23とn側金属ピラー24との間に、樹脂層25が充填されている。
また、樹脂層25は、p側配線層21とn側配線層22との間、p側配線層21と金属膜50との間、およびn側配線層22と金属膜50との間に設けられている。
樹脂層25は、p側金属ピラー23の周囲およびn側金属ピラー24の周囲に設けられ、p側金属ピラー23の側面およびn側金属ピラー24の側面を覆っている。
また、樹脂層25は、半導体層15の側面15cの周囲の領域にも設けられ、金属膜51を覆っている。
p側金属ピラー23におけるp側配線層21とは反対側の端部(面)は、樹脂層25から露出し、実装基板等の外部回路と接続可能なp側外部端子23aとして機能する。n側金属ピラー24におけるn側配線層22とは反対側の端部(面)は、樹脂層25から露出し、実装基板等の外部回路と接続可能なn側外部端子24aとして機能する。p側外部端子23a及びn側外部端子24aは、例えば、はんだ、または導電性の接合材を介して、実装基板のランドパターンに接合される。
p側外部端子23a及びn側外部端子24aは、樹脂層25の同じ面(図1における下面)内で離間して並んで形成されている。p側外部端子23aとn側外部端子24aとの間隔は、絶縁膜18上におけるp側配線層21とn側配線層22との間隔よりも広い。p側外部端子23aとn側外部端子24aとの間隔は、実装時のはんだの広がりよりも大きくする。これにより、はんだを通じた、p側外部端子23aとn側外部端子24aとの間の短絡を防ぐことができる。
これに対し、p側配線層21とn側配線層22との間隔は、プロセス上の限界まで狭くすることができる。このため、p側配線層21の面積、およびp側配線層21とp側金属ピラー23との接触面積の拡大を図れる。これにより、発光層13の熱の放散を促進できる。
また、複数のビア21aを通じてp側配線層21がp側電極16と接する面積は、ビア22aを通じてn側配線層22がn側電極17と接する面積よりも広い。これにより、発光層13に流れる電流の分布を均一化できる。
絶縁膜18上で広がるn側配線層22の面積は、n側電極17の面積よりも広くできる。そして、n側配線層22の上に設けられるn側金属ピラー24の面積(n側外部端子24aの面積)をn側電極17よりも広くできる。これにより、信頼性の高い実装に十分なn側外部端子24aの面積を確保しつつ、n側電極17の面積を小さくすることが可能となる。すなわち、半導体層15における発光層13を含まない部分(非発光領域)15fの面積を縮小し、発光層13を含む部分(発光領域)15eの面積を広げて光出力を向上させることが可能となる。
第1の半導体層11は、n側電極17及びn側配線層22を介してn側金属ピラー24と電気的に接続されている。第2の半導体層12は、p側電極16及びp側配線層21を介してp側金属ピラー23と電気的に接続されている。
p側金属ピラー23の厚さ(p側配線層21とp側外部端子23aとを結ぶ方向の厚さ)は、p側配線層21の厚さよりも厚い。n側金属ピラー24の厚さ(n側配線層22とn側外部端子24aとを結ぶ方向の厚さ)は、n側配線層22の厚さよりも厚い。p側金属ピラー23、n側金属ピラー24および樹脂層25のそれぞれの厚さは、半導体層15よりも厚い。
金属ピラー23、24のアスペクト比(平面サイズに対する厚みの比)は、1以上であっても良いし、1より小さくても良い。すなわち、金属ピラー23、24は、その平面サイズより厚くても良いし、薄くても良い。
p側配線層21、n側配線層22、p側金属ピラー23、n側金属ピラー24および樹脂層25を含む支持体100の厚さは、半導体層15、p側電極16およびn側電極17を含む発光素子(LEDチップ)の厚さよりも厚い。
半導体層15は、後述するように基板上にエピタキシャル成長法により形成される。その基板は、支持体100を形成した後に除去され、半導体層15は第1の面15a側に基板を含まない。半導体層15は、剛直な板状の基板にではなく、金属ピラー23、24と樹脂層25との複合体からなる支持体100によって支持されている。
p側配線部41及びn側配線部43の材料として、例えば、銅、金、ニッケル、銀などを用いることができる。これらのうち、銅を用いると、良好な熱伝導性、高いマイグレーション耐性および絶縁材料に対する密着性を向上させることができる。
樹脂層25は、p側金属ピラー23およびn側金属ピラー24を補強する。樹脂層25は、実装基板と熱膨張率が同じもしくは近いものを用いるのが望ましい。そのような樹脂層25として、例えば、エポキシ樹脂を主に含む樹脂、シリコーン樹脂を主に含む樹脂、フッ素樹脂を主に含む樹脂を挙げることができる。
また、樹脂層25におけるベースとなる樹脂に遮光材(光吸収剤、光反射剤、光散乱剤など)が含まれ、樹脂層25は発光層13の発光光に対して遮光性を有する。これにより、支持体100の側面及び実装面側からの光漏れを抑制することができる。
半導体発光装置の実装時の熱サイクルにより、p側外部端子23aおよびn側外部端子24aを実装基板のランドに接合させるはんだ等に起因する応力が半導体層15に加わる。p側金属ピラー23、n側金属ピラー24および樹脂層25は、その応力を吸収し緩和する。特に、半導体層15よりも柔軟な樹脂層25を支持体100の一部として用いることで、応力緩和効果を高めることができる。
金属膜51は、p側配線部41及びn側配線部43に対して分離している。このため、実装時にp側金属ピラー23及びn側金属ピラー24に加わる応力は、金属膜51には伝達されない。したがって、金属膜51の剥離を抑制することができる。また、半導体層15の側面15c側に加わる応力を抑制することができる。
後述するように、半導体層15の形成に用いた基板は、半導体層15から除去される。これにより、半導体発光装置1は低背化される。また、基板の除去により、半導体層15の第1の面15aに微小凹凸を形成することができ、光取り出し効率の向上を図れる。
例えば、第1の面15aに対して、アルカリ系溶液を使ったウェットエッチングを行い微小凹凸を形成する。これにより、第1の面15aでの全反射成分を減らして、光取り出し効率を向上できる。
基板が除去された後、第1の面15a上に絶縁膜19を介して蛍光体層30が形成される。絶縁膜19は、半導体層15と蛍光体層30との密着性を高める密着層として機能し、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜である。
蛍光体層30は、結合材32中に複数の粒子状の蛍光体31が分散された構造を有する。結合材32には、例えば、シリコーン樹脂を用いることができる。
蛍光体層30は、半導体層15の側面15cの周囲の領域上にも形成される。したがって、蛍光体層30の平面サイズは半導体層15の平面サイズよりも大きい。半導体層15の側面15cの周囲の領域においては、絶縁膜18及び絶縁膜19上に蛍光体層30が設けられている。
蛍光体層30は、半導体層15の第1の面15a上、および半導体層15の側面15cの周囲の領域上に限定され、半導体層15の第2の面側、金属ピラー23、24の周囲、および支持体100の側面にまわりこんで形成されていない。
すなわち、実施形態の半導体発光装置1は、チップサイズパッケージ構造の非常に小型の半導体発光装置である。このため、例えば照明用灯具などへの適用に際して、灯具デザインの自由度が高まる。
また、光を外部に取り出さない実装面側には蛍光体層30が無駄に形成されず、コスト低減が図れる。また、第1の面15a側に基板がなくても、第2の面側に広がるp側配線層21及びn側配線層22を介して発光層13の熱を実装基板側に放散させることができ、小型でありながらも放熱性に優れている。
一般的なフリップチップ実装では、LEDチップを実装基板にバンプなどを介して実装した後に、チップ全体を覆うように蛍光体層が形成される。あるいは、バンプ間に樹脂がアンダーフィルされる。
これに対して実施形態によれば、実装前の状態で、p側金属ピラー23の周囲及びn側金属ピラー24の周囲には、蛍光体層30と異なる樹脂層25が設けられ、実装面側に応力緩和に適した特性を与えることができる。また、実装面側にすでに樹脂層25が設けられているため、実装後のアンダーフィルが不要となる。
第1の面15a側には、光取り出し効率、色変換効率、配光特性などを優先した設計の蛍光体層30が設けられ、実装面側には、実装時の応力緩和や、基板に代わる支持体としての特性を優先した樹脂層25が設けられる。例えば、樹脂層25は、ベースとなる樹脂にシリカ粒子などのフィラーが高密度充填された構造を有し、支持体として適切な硬さに調整されている。
発光層13から第1の面15a側に放射された光は蛍光体層30に入射し、一部の光は蛍光体31を励起し、発光層13の光と、蛍光体31の光との混合光として例えば白色光が得られる。
ここで、第1の面15a上に基板があると、蛍光体層30に入射せずに、基板の側面から外部に漏れる光が生じる。すなわち、基板の側面から発光層13の光の色みの強い光が漏れ、蛍光体層30を上面から見た場合に、外縁側に青色光のリングが見える現象など、色割れや色ムラの原因になり得る。
これに対して、実施形態によれば、第1の面15aと蛍光体層30との間には基板がないため、基板側面から発光層13の光の色みが強い光が漏れることによる色割れや色ムラを防ぐことができる。
さらに、実施形態によれば、半導体層15の側面15cに、絶縁膜18を介して金属膜51が設けられている。発光層13から半導体層15の側面15cに向かった光は、金属膜51で反射し、外部に漏れない。このため、基板が第1の面15a側にない特徴とあいまって、半導体発光装置の側面側からの光漏れによる色割れや色ムラを防ぐことができる。
金属膜51と、半導体層15の側面15cとの間に設けられた絶縁膜18は、金属膜51に含まれる金属の半導体層15への拡散を防止する。これにより、半導体層15の例えばGaNの金属汚染を防ぐことができ、半導体層15の劣化を防ぐことができる。
絶縁膜18及び絶縁膜19は、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜などの無機絶縁膜である。すなわち、半導体層15の第1の面15a、第2の面、第1の半導体層11の側面15c、第2の半導体層12の側面、発光層13の側面は、無機絶縁膜で覆われている。無機絶縁膜は半導体層15を囲み、金属や水分などから半導体層15をブロックする。
また、実施形態によれば、蛍光体層30の側面30bが、半導体層15の第1の面15aおよび蛍光体層30の上面30aに対して傾斜している。
蛍光体層30の側面30bは、第1の面15aとの間で鈍角を形成している。すなわち、第1の面15aと蛍光体層30の側面30bとがなす角の角度θが90°よりも大きい。
蛍光体層30は、第1の面15a側から上面30a側にかけて徐々に平面サイズが大きくなっている。蛍光体層30の側面30bは、支持体100の側面(樹脂層25の側面)よりも第1の面15aの面方向の外側に位置している。
蛍光体層30の側面30bには、光散乱効果により光取り出し効率を向上させるようなサイズ及び密度の凹凸が意図的に形成されず、蛍光体層30の側面30bは実質平坦面である。
その蛍光体層30の側面30bは第1の面15aに対して鈍角を形成して傾斜している。そのため、図1において模式的に破線矢印で表すように、蛍光体層30の側面30bに向かって進む光(発光層13の放射光、蛍光体31の放射光)の側面30bに対する入射角が大きくなり、側面30bと空気層との界面で上面30a側へと全反射する成分が増加する。
このため、蛍光体層30の上面30aから取り出される光量を増加できるとともに、半導体層15側への戻り光が低減し、半導体層15、金属、絶縁膜、樹脂材料における光の吸収損失を抑えることができる。したがって、実施形態によれば、チップサイズパッケージ構造という超小型構造でありながら、高効率かつ高信頼性の半導体発光装置を提供することができる。
図2は、第2実施形態の半導体発光装置2の模式断面図である。
第2実施形態の半導体発光装置2においては、第1実施形態の半導体発光装置1の構成に加えて、蛍光体層30の上面30aに、断面V字形状の溝35を形成している。その他構成は、第1実施形態と同じである。
溝35の側面(内壁面)36は、蛍光体層30の上面30aおよび半導体層15の第1の面15aに対して傾斜している。
図7(a)及び(b)は、溝35が形成された蛍光体層30の模式上面図である。
図7(a)に示すように、溝35はライン状に形成されている。溝35は、蛍光体層30の上面30aの外形線に沿った方向に延びている。あるいは、溝35は、蛍光体層30の上面30aの外形線に対して傾斜した方向に沿って延びていてもよい。
また、図7(b)に示すように、蛍光体層30の上面30aに複数本のライン状の溝35を形成してもよい。
溝35の深さは、蛍光体層30に含まれる蛍光体31のサイズよりも大きい。ここで、蛍光体31のサイズとは、複数の蛍光体31の平均粒径、または粒径分布におけるピーク粒径、または最大粒径を表す。溝35の深さは、例えば数十μmである。
なお、溝35における2つの側面(傾斜面)36がつながる底部が曲率を持っているような溝も、本明細書における断面V字形状の溝に含まれる。
蛍光体層30の上面30aに対する入射角が大きく上面30aで全反射し得るような光成分も、第2実施形態によれば、図2において模式的に破線矢印で表すように、V字溝35の側面(傾斜面)36から蛍光体層30の外側に取り出すことができる。
このため、蛍光体層30の側面30bでの全反射によって上面30a側への光成分を増加させつつ、さらに上面30aに向かった光をV字溝35によって効率良く外部へと取り出すことができる。
また、V字溝35を形成する位置、数、深さ、側面(傾斜面)36の傾斜角度の調整により、蛍光体層30から取り出される光の広がり角度(配光特性)の調整が可能である。
したがって、チップサイズパッケージという超小型の半導体発光装置でありながら、配光特性の制御が容易である。
図3は、第3実施形態の半導体発光装置3の模式断面図である。
第3実施形態の半導体発光装置3においては、第1実施形態の半導体発光装置1の構成に加えて、蛍光体層30の上面30aに凹凸を形成している。その他構成は、第1実施形態と同じである。
蛍光体層30の上面30aに凹凸を形成することで、光散乱効果により、上面30aでの全反射成分を低減して、上面30aからの光取り出し効率を向上させることができる。
例えば、エッチングや研削によって、蛍光体層30の上面30aに凹凸を形成することができる。
蛍光体層30の側面30bはダイシングによって多少粗くなる場合があるが、散乱効果による光取り出し効率の向上のために意図的に凹凸が形成された上面30aに比べて、側面30bの表面粗さは小さい。蛍光体層30の側面30bは、上面30aに比べて平坦であり、好ましくは実質平坦面である。
第3実施形態によれば、蛍光体層30の側面30bでの全反射によって上面30a側への光成分を増加させつつ、さらに上面30aに向かった光を凹凸での散乱効果により効率良く外部へと取り出すことができる。
図4は、第4実施形態の半導体発光装置4の模式断面図である。
第4実施形態の半導体発光装置4は、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせた構造を有する。
すなわち、蛍光体層30の上面30aにライン状のV字溝35が形成され、さらに上面30aにおいてV字溝35が形成された領域以外の領域に凹凸が形成されている。凹凸における凹部の深さおよび凸部の高さは、V字溝35の深さよりも小さい。
したがって、第4実施形態によれば、蛍光体層30の側面30bでの全反射によって上面30a側への光成分を増加させつつ、さらに上面30aに向かった光を、V字溝35および凹凸によって効率良く外部へと取り出すことができる。
図5(a)は、第5実施形態の半導体発光装置5の模式断面図である。
第5実施形態の半導体発光装置5では、第2実施形態の半導体発光装置2と同様に、蛍光体層30の上面30aにV字溝35が形成されている。なお、蛍光体層30の側面は、第2実施形態とは異なり、傾斜していない。蛍光体層30の側面と、支持体100の側面(樹脂層25の側面)とが揃っている。その他の構成は、第2実施形態と同じである。
第5実施形態によれば、蛍光体層30の上面30aに対する入射角が大きく上面30aで全反射し得るような光成分も、V字溝35の側面(傾斜面)36から蛍光体層30の外側に取り出すことができる。
また、V字溝35を形成する位置、数、深さ、側面(傾斜面)36の傾斜角度の調整により、蛍光体層30から取り出される光の広がり角度(配光特性)の調整が可能である。
したがって、チップサイズパッケージという超小型の半導体発光装置でありながら、配光特性の制御が容易である。
図5(b)は、第6実施形態の半導体発光装置6の模式断面図である。
第6実施形態の半導体発光装置6によれば、第5実施形態の半導体発光装置5の構成に加えて、蛍光体層30の上面30aに凹凸を形成している。
すなわち、蛍光体層30の上面30aにライン状のV字溝35が形成され、さらに上面30aにおいてV字溝35が形成された領域以外の領域に凹凸が形成されている。凹凸における凹部の深さおよび凸部の高さは、V字溝35の深さよりも小さい。
したがって、第6実施形態によれば、V字溝35および凹凸によって、蛍光体層30の上面30aから効率良く外部へと光を取り出すことができる。
図6は、第7実施形態の半導体発光装置7の模式断面図である。
なお、蛍光体層30の構成は、図1に示す蛍光体層30を例示しているが、第7実施形態の半導体発光装置7において、蛍光体層30としては、図1、2、3、4、5(a)、5(b)のいずれかの蛍光体層30を適用することができる。
この第7実施形態の半導体発光装置7によれば、半導体層15の側面15cの周囲の領域において、金属膜51を半導体発光装置7の外側に向かって延在させている。すなわち、半導体層15の側面15cの周囲の領域に、第1の面15a上からはみ出した蛍光体層30に対向して金属膜51が設けられている。
このため、半導体発光装置7の端部領域の蛍光体31の放射光において、支持体100側に向かう光を金属膜51で反射させて蛍光体層30側に戻すことができる。
したがって、半導体発光装置7の端部領域において、蛍光体31の放射光が樹脂層25に吸収されることによる損失を防いで、蛍光体層30側からの光取り出し効率を高めることができる。
金属膜51と蛍光体層30との間に設けられた絶縁膜18、19は、金属膜51と蛍光体層30の樹脂成分との密着性を高める。
次に、図8(a)〜図14(b)を参照して、実施形態の半導体発光装置の製造方法について説明する。
図8(a)に示すように、例えば、MOCVD(metal organic chemical vapor deposition)法により、基板10の主面上に、第1の半導体層11、発光層13および第2の半導体層12が順にエピタキシャル成長される。
半導体層15において、基板10側の面が第1の面15aであり、基板10の反対側の面が第2の面15bである。
基板10は、例えばシリコン基板である。または、基板10はサファイア基板であってもよい。半導体層15は、例えば、窒化ガリウム(GaN)を含む窒化物半導体層である。
第1の半導体層11は、例えば、基板10の主面上に設けられたバッファ層と、バッファ層上に設けられたn型GaN層とを有する。第2の半導体層12は、例えば、発光層13の上に設けられたp型AlGaN層と、その上に設けられたp型GaN層とを有する。発光層13は、例えば、MQW(Multiple Quantum well)構造を有する。
図8(b)は、第2の半導体層12および発光層13を選択的に除去した状態を表している。例えば、RIE(Reactive Ion Etching)法により、第2の半導体層12及び発光層13を選択的にエッチングし、第1の半導体層11を露出させる。
次に、図9(a)に示すように、第1の半導体層11を選択的に除去し、溝90を形成する。基板10の主面上で、溝90によって半導体層15は複数に分離される。溝90は、ウェーハ状の基板10上に例えば格子状パターンで形成される。
溝90は、半導体層15を貫通し、基板10に達する。エッチング条件によっては、基板10の主面も少しエッチングされ、溝90の底面が、基板10と半導体層15との界面よりも下方に後退する場合もある。なお、溝90は、p側電極16およびn側電極17を形成した後に形成してもよい。
図9(b)に示すように、第2の半導体層12の表面にp側電極16が形成される。また、第2の半導体層12及び発光層13が選択的に除去された領域の第1の半導体層11の表面に、n側電極17が形成される。
発光層13が積層された領域に形成されるp側電極16は、発光層13の放射光を反射する反射膜を含む。例えば、p側電極16は、銀、銀合金、アルミニウム、アルミニウム合金等を含む。また、反射膜の硫化、酸化防止のため、p側電極16は、金属保護膜(バリアメタル)を含む。
次に、図10(a)に表すように、基板10の上に設けられた構造体を覆うように絶縁膜18を形成する。絶縁膜18は、半導体層15の第2の面、p側電極16及びn側電極17を覆う。また、絶縁膜18は、半導体層15の第1の面15aに続く側面15cを覆う。さらに、絶縁膜18は、溝90の底面の基板10の表面にも形成される。
絶縁膜18は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成されるシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜である。絶縁膜18には、例えば、レジストマスクを用いたウェットエッチングにより、図10(b)に示すように第1の開口18aと第2の開口18bが形成される。第1の開口18aはp側電極16に達し、第2の開口18bはn側電極17に達する。
次に、図10(b)に示すように、絶縁膜18の表面、第1の開口18aの内壁(側壁および底面)、および第2の開口18bの内壁(側壁および底面)に、下地金属膜60を形成する。下地金属膜60は、図11(a)に示すように、アルミニウム膜61と、チタン膜62と、銅膜63とを有する。下地金属膜60は、例えば、スパッタ法により形成される。
次に、下地金属膜60上に、図11(b)に示すレジストマスク91を選択的に形成した後、下地金属膜60の銅膜63をシード層として用いた電解銅めっき法により、p側配線層21、n側配線層22及び金属膜51を形成する。
p側配線層21は、第1の開口18a内にも形成され、p側電極16と電気的に接続される。n側配線層22は、第2の開口18b内にも形成され、n側電極17と電気的に接続される。
次に、レジストマスク91を、例えば溶剤もしくは酸素プラズマを使って除去した後、図12(a)に示すレジストマスク92を選択的に形成する。あるいは、レジストマスク91を除去せずに、レジストマスク92を形成してもよい。
レジストマスク92を形成した後、p側配線層21及びn側配線層22をシード層として用いた電解銅めっき法により、p側金属ピラー23及びn側金属ピラー24を形成する。
p側金属ピラー23は、p側配線層21上に形成される。p側配線層21とp側金属ピラー23とは同じ銅材料で一体化される。n側金属ピラー24は、n側配線層22上に形成される。n側配線層22とn側金属ピラー24とは同じ銅材料で一体化される。
レジストマスク92は、例えば溶剤もしくは酸素プラズマを使って除去される。この時点で、p側配線層21とn側配線層22は下地金属膜60を介してつながっている。また、p側配線層21と金属膜51も下地金属膜60を介してつながり、n側配線層22と金属膜51も下地金属膜60を介してつながっている。
そこで、p側配線層21とn側配線層22との間の下地金属膜60、p側配線層21と金属膜51との間の下地金属膜60、およびn側配線層22と金属膜51との間の下地金属膜60をエッチングにより除去する。
これにより、図12(b)に示すように、p側配線層21とn側配線層22との電気的接続、p側配線層21と金属膜51との電気的接続、およびn側配線層22と金属膜51との電気的接続が分断される。
半導体層15の側面15cの周囲の領域に形成された金属膜51は、電気的にはフローティングであり、電極として機能せず、反射膜として機能する。金属膜51は、少なくともアルミニウム膜61を含めば、反射膜としての機能は確保される。
次に、図12(b)に示す構造体の上に、図13(a)に示す樹脂層25を形成する。樹脂層25は、p側配線部41及びn側配線部43を覆う。また、樹脂層25は、金属膜51を覆う。
樹脂層25は、p側配線部41及びn側配線部43とともに支持体100を構成する。その支持体100に半導体層15が支持された状態で、基板10が除去される。
例えば、シリコン基板である基板10が、ウェットエッチングまたはドライエッチングにより除去される。あるいは、基板10がサファイア基板の場合には、レーザーリフトオフ法により除去することができる。
基板10上にエピタキシャル成長された半導体層15は、大きな内部応力を含む場合がある。また、p側金属ピラー23、n側金属ピラー24および樹脂層25は、例えばGaN系材料の半導体層15に比べて柔軟な材料である。したがって、エピタキシャル成長時の内部応力が基板10の剥離時に一気に開放されたとしても、p側金属ピラー23、n側金属ピラー24および樹脂層25は、その応力を吸収する。このため、基板10を除去する過程における半導体層15の破損を回避することができる。
基板10の除去により、図13(b)に示すように、半導体層15の第1の面15aが露出される。露出された第1の面15aには、微小凹凸が形成される。例えば、KOH(水酸化カリウム)水溶液やTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)等で、第1の面15aをウェットエッチングする。このエッチングでは、結晶面方位に依存したエッチング速度の違いが生じる。このため、第1の面15aに凹凸を形成することができる。第1の面15aに微小凹凸を形成することにより、発光層13の放射光の取り出し効率を向上させることができる。
第1の面15a上には、図14(a)に示すように、絶縁膜19を介して蛍光体層30が形成される。蛍光体層30は、例えば、印刷、ポッティング、モールド、圧縮成形などの方法により形成される。絶縁膜19は、半導体層15と蛍光体層30との密着性を高める。
また、蛍光体層30として、蛍光体を結合材を介して焼結させた焼結蛍光体を、絶縁膜19を介して蛍光体層30に接着してもよい。
また、蛍光体層30は、半導体層15の側面15cの周囲の領域の上にも形成される。半導体層15の側面15cの周囲の領域にも樹脂層25が設けられている。その樹脂層25の上に、絶縁膜18及び19を介して、蛍光体層30が形成される。
前述した溝35や凹凸は、複数の半導体発光装置に個片化するダイシング前のウェーハ状態で蛍光体層30の上面に形成される。
蛍光体層30を形成した後、樹脂層25の表面(図14(a)における下面)が研削され、図14(b)に示すように、p側金属ピラー23及びn側金属ピラー24が樹脂層25から露出される。p側金属ピラー23の露出面はp側外部端子23aとなり、n側金属ピラー24の露出面はn側外部端子24aとなる。
次に、複数の半導体層15を分離した前述の溝90が形成された領域でダイシングする。すなわち、蛍光体層30、絶縁膜19、絶縁膜18、および樹脂層25が切断される。これらは、例えば、ダイシングブレード、またはレーザ光により切断される。半導体層15は、ダイシング領域に存在しないためダイシングによるダメージを受けない。
個片化される前の前述した各工程は、多数の半導体層15を含むウェーハ状態で行われる。ウェーハは、少なくとも1つの半導体層15を含む半導体発光装置として個片化される。なお、半導体発光装置は、ひとつの半導体層15を含むシングルチップ構造でも良いし、複数の半導体層15を含むマルチチップ構造であっても良い。
個片化される前の前述した各工程は、ウェーハ状態で一括して行われるため、個片化された個々のデバイスごとに、配線層の形成、ピラーの形成、樹脂層によるパッケージング、および蛍光体層の形成を行う必要がなく、大幅なコストの低減が可能になる。
また、例えば、先端側の側面が傾斜したブレードを使ってウェーハをダイシングすることで、蛍光体層30の側面30bを図1などに示すように第1の面15aに対して鈍角を形成して傾斜する形状にすることができる。
以上説明した実施形態は、図15(a)及び(b)に示すサイドビュータイプの半導体発光装置8にも適用することができる。
図15(a)及び(b)に示す第8実施形態の半導体発光装置8は、樹脂層25から露出され、外部との接続を担う金属ピラー23、24の露出面が上記実施形態と異なり、他の構成は上記実施形態と同じである。
図15(a)は、半導体発光装置8の模式斜視図である。
図15(b)は、半導体発光装置8を実装基板310上に実装した構成を有する発光モジュールの模式断面図である。
図15(b)は、半導体発光装置8を実装基板310上に実装した構成を有する発光モジュールの模式断面図である。
p側金属ピラー23の一部の側面は、半導体層15の第1の面15aおよびその反対側の第2の面15bとは異なる面方位の第3の面25bで、樹脂層25から露出している。その露出面は、外部の実装基板310に実装するためのp側外部端子23bとして機能する。
例えば、第3の面25bは、半導体層15の第1の面15aおよび第2の面15bに対して略垂直な面である。樹脂層25は、例えば、矩形状の4つの側面を有し、そのうちのひとつの側面が第3の面25bである。
その同じ第3の面25bにおいて、n側金属ピラー24の一部の側面が樹脂層25から露出している。その露出面は、外部の実装基板310に実装するためのn側外部端子24bとして機能する。
p側金属ピラー23において、第3の面25bに露出しているp側外部端子23b以外の部分は、樹脂層25に覆われている。また、n側金属ピラー24において、第3の面25bに露出しているn側外部端子24b以外の部分は、樹脂層25に覆われている。
図15(b)に示すように、半導体発光装置8は、第3の面25bを基板310の実装面301に向けた姿勢で実装される。第3の面25bに露出しているp側外部端子23bおよびn側外部端子24bは、それぞれ、実装面301に設けられたパッド302に、はんだ303を介して接合される。基板310の実装面301には、例えば、外部回路につながる配線パターンが設けられ、パッド302はその配線パターンに接続されている。
第3の面25bは、光の主な出射面である第1の面15aに対して略垂直である。したがって、第3の面25bを実装面301側に向けた姿勢で、第1の面15aは実装面301に対して、平行な横方向または傾いた方向に向く。すなわち、サイドビュータイプの半導体発光装置は、実装面301に平行な横方向または斜めの方向に光を放出する。
なお、図15(a)及び(b)には第1実施形態の蛍光体層30を例示しているが、サイドビュータイプの半導体発光装置8において、蛍光体層30としては、図1、2、3、4、5(a)、5(b)のいずれかの蛍光体層30を適用することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…第1の半導体層、12…第2の半導体層、13…発光層、15…半導体層、15a…第1の面、15b…第2の面、15c…側面、16…p側電極、17…n側電極、18…絶縁膜、21…p側配線層、22…n側配線層、23…p側金属ピラー、24…n側金属ピラー、25…樹脂層、30…蛍光体層、30a…蛍光体層の上面、30b…蛍光体層の側面、35…溝、51…金属膜、100…支持体
Claims (14)
- 第1の面と、前記第1の面の反対側の第2の面とを持ち、発光層を有する半導体層と、
前記第2の面側において前記半導体層に設けられたp側電極と、
前記第2の面側において前記半導体層に設けられたn側電極と、
前記第2の面側に設けられ、前記p側電極に接続されたp側配線部と、
前記第2の面側に設けられ、前記n側電極に接続されたn側配線部と、
前記p側配線部と前記n側配線部との間に設けられた樹脂層と、
前記第1の面側に設けられ、前記第1の面との間で鈍角を形成する側面を有する蛍光体層であって、前記発光層の放射光により励起され前記発光層の放射光とは異なる波長の光を放射する複数の蛍光体と、前記複数の蛍光体を一体化し、前記発光層の放射光及び前記蛍光体の放射光を透過させる結合材とを含む蛍光体層と、
を備えた半導体発光装置。 - 前記蛍光体層の前記側面は、前記蛍光体層の上面に比べて平坦である請求項1記載の半導体発光装置。
- 前記蛍光体層の上面に、前記上面に対して傾斜した側面を有するライン状の溝が形成されている請求項1または2に記載の半導体発光装置。
- 前記溝の断面形状は、V字形状である請求項3記載の半導体発光装置。
- 前記溝の深さは、前記蛍光体のサイズよりも大きい請求項3または4に記載の半導体発光装置。
- 第1の面と、前記第1の面の反対側の第2の面とを持ち、発光層を有する半導体層と、
前記第2の面側において前記半導体層に設けられたp側電極と、
前記第2の面側において前記半導体層に設けられたn側電極と、
前記第2の面側に設けられ、前記p側電極に接続されたp側配線部と、
前記第2の面側に設けられ、前記n側電極に接続されたn側配線部と、
前記p側配線部と前記n側配線部との間に設けられた樹脂層と、
前記第1の面側に設けられ、前記発光層の放射光により励起され前記発光層の放射光とは異なる波長の光を放射する複数の蛍光体と、前記複数の蛍光体を一体化し、前記発光層の放射光及び前記蛍光体の放射光を透過させる結合材とを含む蛍光体層と、
を備え、
前記蛍光体層の上面に、前記上面に対して傾斜した側面を有するライン状の溝が形成されている半導体発光装置。 - 前記溝の断面形状は、V字形状である請求項6記載の半導体発光装置。
- 前記溝の深さは、前記蛍光体のサイズよりも大きい請求項6または7に記載の半導体発光装置。
- 前記蛍光体層の前記上面における前記溝が形成された領域以外の領域に凹凸が形成されている請求項6〜8のいずれか1つに記載の半導体発光装置。
- 前記p側配線部は、前記p側電極に接続されたp側配線層と、前記p側配線層に接続され、前記p側配線層よりも厚いp側金属ピラーとを有し、
前記n側配線部は、前記n側電極に接続されたn側配線層と、前記n側配線層に接続され、前記n側配線層よりも厚いn側金属ピラーとを有する請求項1〜9のいずれか1つに記載の半導体発光装置。 - 前記p側金属ピラー及び前記n側金属ピラーのそれぞれは、同じ面内で並んだ外部接続可能な端部を有する請求項10記載の半導体発光装置。
- 前記半導体層は前記第1の面側に基板を含まず、
前記蛍光体層は、前記半導体層との間に基板を介することなく前記第1の面側に設けられている請求項1〜11のいずれか1つに記載の半導体発光装置。 - 前記半導体層における前記第1の面に続く側面を覆う金属膜をさらに備えた請求項1〜12のいずれか1つに記載の半導体発光装置。
- 前記樹脂層は、前記発光層の放射光に対して遮光性を有する請求項1〜13のいずれか1つに記載の半導体発光装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013223446A JP2015088524A (ja) | 2013-10-28 | 2013-10-28 | 半導体発光装置 |
TW103102947A TW201517321A (zh) | 2013-10-28 | 2014-01-27 | 半導體發光裝置 |
US14/193,357 US20150115298A1 (en) | 2013-10-28 | 2014-02-28 | Semiconductor light emitting device |
EP20140157437 EP2866271A1 (en) | 2013-10-28 | 2014-03-03 | Semiconductor light emitting device |
HK15107905.2A HK1207472A1 (en) | 2013-10-28 | 2015-08-17 | Semiconductor light emitting device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013223446A JP2015088524A (ja) | 2013-10-28 | 2013-10-28 | 半導体発光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015088524A true JP2015088524A (ja) | 2015-05-07 |
Family
ID=50184839
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013223446A Pending JP2015088524A (ja) | 2013-10-28 | 2013-10-28 | 半導体発光装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20150115298A1 (ja) |
EP (1) | EP2866271A1 (ja) |
JP (1) | JP2015088524A (ja) |
HK (1) | HK1207472A1 (ja) |
TW (1) | TW201517321A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017157723A (ja) * | 2016-03-02 | 2017-09-07 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置及びその製造方法 |
US11158774B2 (en) | 2018-12-14 | 2021-10-26 | Nichia Corporation | Light-emitting device, light-emitting module, and method of manufacturing light-emitting device |
JP2022003678A (ja) * | 2020-06-23 | 2022-01-11 | 隆達電子股▲ふん▼有限公司 | 発光ダイオード |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI667813B (zh) * | 2015-08-03 | 2019-08-01 | 日商創光科學股份有限公司 | 氮化物半導體晶圓及其製造方法、及氮化物半導體紫外線發光元件及裝置 |
JP6361647B2 (ja) * | 2015-12-28 | 2018-07-25 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置およびその製造方法 |
JP2019514157A (ja) | 2016-04-05 | 2019-05-30 | シグニファイ ホールディング ビー ヴィ | 疎水性ナノ構造体を備える波長変換層を有する光変換デバイス |
CN113644179B (zh) * | 2018-05-04 | 2023-02-28 | 厦门三安光电有限公司 | 发光元件、发光元件阵列及其发光装置 |
CN108878605B (zh) * | 2018-05-04 | 2020-01-14 | 厦门三安光电有限公司 | 发光元件、发光元件阵列及其发光装置 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3969751A (en) * | 1974-12-18 | 1976-07-13 | Rca Corporation | Light shield for a semiconductor device comprising blackened photoresist |
CN100585892C (zh) * | 2005-05-25 | 2010-01-27 | 皇家飞利浦电子股份有限公司 | 电致发光器件 |
US8877524B2 (en) * | 2008-03-31 | 2014-11-04 | Cree, Inc. | Emission tuning methods and devices fabricated utilizing methods |
JP4724222B2 (ja) * | 2008-12-12 | 2011-07-13 | 株式会社東芝 | 発光装置の製造方法 |
JP5414579B2 (ja) * | 2009-11-19 | 2014-02-12 | 株式会社東芝 | 半導体発光装置 |
JP2012142410A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Rohm Co Ltd | 発光素子ユニットおよびその製造方法、発光素子パッケージならびに照明装置 |
JP2013197309A (ja) * | 2012-03-19 | 2013-09-30 | Toshiba Corp | 発光装置 |
JP5710532B2 (ja) * | 2012-03-26 | 2015-04-30 | 株式会社東芝 | 半導体発光装置及びその製造方法 |
-
2013
- 2013-10-28 JP JP2013223446A patent/JP2015088524A/ja active Pending
-
2014
- 2014-01-27 TW TW103102947A patent/TW201517321A/zh unknown
- 2014-02-28 US US14/193,357 patent/US20150115298A1/en not_active Abandoned
- 2014-03-03 EP EP20140157437 patent/EP2866271A1/en not_active Withdrawn
-
2015
- 2015-08-17 HK HK15107905.2A patent/HK1207472A1/xx unknown
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017157723A (ja) * | 2016-03-02 | 2017-09-07 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置及びその製造方法 |
US11158774B2 (en) | 2018-12-14 | 2021-10-26 | Nichia Corporation | Light-emitting device, light-emitting module, and method of manufacturing light-emitting device |
JP2022003678A (ja) * | 2020-06-23 | 2022-01-11 | 隆達電子股▲ふん▼有限公司 | 発光ダイオード |
JP7208961B2 (ja) | 2020-06-23 | 2023-01-19 | 隆達電子股▲ふん▼有限公司 | 発光ダイオード |
US11569116B2 (en) | 2020-06-23 | 2023-01-31 | Lextar Electronics Corporation | Light emitting diode |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW201517321A (zh) | 2015-05-01 |
HK1207472A1 (en) | 2016-01-29 |
EP2866271A1 (en) | 2015-04-29 |
US20150115298A1 (en) | 2015-04-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6106120B2 (ja) | 半導体発光装置 | |
JP6045999B2 (ja) | 半導体発光装置及びその製造方法 | |
JP6182050B2 (ja) | 半導体発光装置 | |
US10707378B2 (en) | Semiconductor light-emitting device | |
US9490410B2 (en) | Semiconductor light-emitting device with high reliability and method of manufacturing the same | |
JP6185415B2 (ja) | 半導体発光装置 | |
JP2015088524A (ja) | 半導体発光装置 | |
JP2013232479A (ja) | 半導体発光装置 | |
JP6649726B2 (ja) | 半導体発光装置およびその製造方法 | |
JP2014157991A (ja) | 半導体発光装置及びその製造方法 | |
US10553758B2 (en) | Semiconductor light emitting device | |
JP2015188039A (ja) | 半導体発光装置およびその製造方法 |