JP2015086217A - ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置 - Google Patents

ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ふっ素原子を含有する配位子から形成されるCID構造を有している新規な多孔性高分子金属錯体(Coordination polymer with InterDigitated structure )及びこれを用いた優れた特性を有するガス吸着材を提供すること。また、前記特性を有するガス吸着材を内部に収容してなるガス貯蔵装置およびガス分離装置を併せて提供することを目的とする。
【解決手段】式:[MXY]n(式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xは第一配位子を示し、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体である。Yは第二配位子を示し、ピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジン類縁体である。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)で表され、2価の遷移金属イオンは上記配位子の配位を受けた6配位構造で、通称CIDと呼ばれる相互嵌合型ネットワーク構造を有している多孔性高分子金属錯体。
【選択図】なし

Description

本発明は多孔性高分子金属錯体及びガス吸着材としての利用ならびにこれを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置に関する。
ガス吸着材は、加圧貯蔵や液化貯蔵に比べて、低圧で大量のガスを貯蔵しうる特性を有する。このため、近年、ガス吸着材を用いたガス貯蔵装置やガス分離装置の開発が盛んである。ガス吸着材としては、活性炭やゼオライトなどが知られている。また最近は多孔性高分子金属錯体にガスを吸蔵させる方法も提案されている(特許文献1、非特許文献1参照)。
多孔性高分子金属錯体は、金属イオンと有機配位子から得られる結晶性固体で、種々の金属イオン、有機配位子の組み合わせおよび骨格構造の多様性から、様々なガス吸着特性を発現する可能性を秘めている。しかしながら、これらの従来提案されてきたガス吸着材は、ガス吸着量や作業性などの点で充分に満足できるものとはいえず、より優れた特性を有するガス吸着材の開発が所望されている。
多孔性高分子金属錯体の特徴の一つが、そのネットワーク構造である。一次元の鎖状物集合体、二次元の四角格子の積層体、ジャングルジム状の三次元構造など様々な構造の多孔性高分子金属錯体が知られている(非特許文献2)。これら多様な多孔性高分子金属錯体は、ネットワーク構造及び、それを構成している金属イオン、配位子の化学的性質、物理的な形状に由来して、様々な物性を発現する。
CIDと通称される、相互嵌合型(interdigitated structure)のネットワーク構造を有するPCP(以下、多孔性高分子金属錯体を「PCP」と記載することもある。)が知られている。(非特許文献2〜5参照)
多孔体のガス吸着特性を制御するために、配位子にふっ素原子を導入する試みが行われている(非特許文献6ー9)。ふっ素の材料への一般的な影響として、摺動性、撥水性などは知られているが、前述のふっ素を導入した多孔性高分子金属錯体の例では、ふっ素原子による水素の吸着特性の向上が述べられている。これらは、前記のふっ素原子が惹起する物性とは一致せず、またふっ素原子導入が水素の吸着特性を向上させる原理も詳しくは記載されておらず、すなわち、ふっ素原子の導入が多孔性高分子金属錯体のガス吸着特性にどのような影響を及ぼすかははっきりとはわかっていない。
前述の通り、CID構造のPCP自体は既知であるが、本発明のCID構造のPCPにふっ素原子を導入した際に、どのような特性が発現するかは知られていない。
特開2000-109493号公報
北川進、集積型金属錯体、講談社サイエンティフィク、2001年214-218頁 北川ら、Chem. Commun., 2010, 46, 4258-4260 北川ら、Chem. Commun., 2010, 46, 9229-9231 北川ら、Chem. Sci., 2012, 3, 116-120 Chenら、Journal of Solid State Chemistry 170 (2003) 130-134 Omaryら、J. Am. Chem. Soc., 2007,129, 15454 Omaryら、Angew. Chem. Int. Ed.2009,48,2500 Liら、J. Am. Chem. Soc., 2004, 126, 1308 Fereyら、J. Am. Chem. Soc., 2010, 132, 1127-1136
本発明は、ふっ素原子を含有する配位子から形成されるCID構造を有している新規な多孔性高分子金属錯体及びこれを用いた優れた特性を有するガス吸着材を提供することである。また本発明は、前記特性を有するガス吸着材を内部に収容してなるガス貯蔵装置およびガス分離装置を併せて提供することを目的とする。
本発明者らは、前述のような問題点を解決すべく、鋭意研究を積み重ねた結果、2価の遷移金属イオン、炭素数1から10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体(第一配位子)及びピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジル類縁体(第二配位子)を、プロトン系溶媒とアミド系溶媒の混合溶媒中で反応することによって、パーフルオロアルキル基を有し、いわゆるCID構造の多孔性高分子金属錯体を製造することができ、この多孔性高分子金属錯体はガス吸蔵、分離材料として利用できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は下記にある。
(1) 下記式(1)
[MXY]n (1)
(式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xは第一配位子を示し、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体である。Yは第二配位子を示し、ピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジル類縁体である。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)
で表され、2価の遷移金属イオンは前記第一配位子と前記第二配位子の配位を受けた6配位構造で、CIDと呼ばれる相互嵌合型ネットワーク構造を有している多孔性高分子金属錯体。
(2) 前記相互嵌合型ネットワーク構造が、2価の遷移金属イオンに対し、第一配位子の2座配位のカルボキシル基が1個、1座配位のカルボキシル基が2個配位した、4配位の2価の遷移金属イオンをコアにし、第一配位子がこれを連結することで、金属錯体の鎖状物が構成され、さらに前記鎖状物を形成している2価の遷移金属イオンを、第二配位子が架橋することで、金属錯体の面状物が形成され、この面状物が積層して得られる構造であり、積層の際にカルボキシル基と2価の遷移金属イオンで構成されるコア部分が隣接層同士で互い違いになっている、上記(1)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(3)Mが、亜鉛イオン、銅イオン、コバルトイオン、ニッケルイオンから選ばれる、上記(1)又は(2)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(4) Mが、亜鉛イオンである、上記(1)又は(2)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(5) パーフルオロアルキル基が、CF3,C25,n−C37,n−C49,n−C511,n−C817,n−C1021から選ばれる、上記(1)〜(4)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(6) Yが、ピラジン、(E)−4,4’−(ジアゼン−1,2−ジイル)ビピリジン、(E)−4,4’−(エテン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−(チオフェン−2,5−ジイルビセチン−2,1−ジイル)ビピリジン、4,4’−(エチン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−(9H−フルオレン−2,7−ジイル)ビス(エチン−2,1−ジイル)ビピリジン、4,4’−(ナフタレン−1,4−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル)ビピリジン、4,4’−(ビフェニル−1,4−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル)ビピリジン、3,6−ビ(ピリジン−4−イル)−1,2,4,5−テトラジン、4,4’−(エチレン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−ビピリジンから選ばれる、上記(1)〜(5)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(7) 前記多孔性高分子金属錯体が、水や有機溶媒を含有し、下記式(2)
[MXY]n(G)m (2)
(式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xは第一配位子を示し、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体である。Yは第二配位子を示し、ピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジル類縁体である。Gは水や溶媒分子であり、ゲスト分子である。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。mは金属イオン1に対して0.2から6である。)
である複合錯体の形態である、上記(1)〜(6)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(8) 上記(1)〜(7)に記載の多孔性高分子金属錯体を含むガス吸着材。
(9) 上記(8)に記載のガス吸着材を用いるガス分離装置。
(10) 上記(8)に記載のガス吸着材を用いるガス貯蔵装置。
本発明の多孔性高分子金属錯体は多量のガスを吸着、放出し、かつ、ガスの選択的吸着を行うことが可能である。また本発明の多孔性高分子金属錯体からなるガス吸着材料を内部に収容してなるガス貯蔵装置およびガス分離装置を製造することが可能になる。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、また例えば、圧力スイング吸着方式(以下「PSA方式」と略記)のガス分離装置として使用すれば、非常に効率良いガス分離が可能である。また、圧力変化に要する時間を短縮でき、省エネルギーにも寄与する。さらに、ガス分離装置の小型化にも寄与しうるため、高純度ガスを製品として販売する際のコスト競争力を高めることができることは勿論、自社工場内部で高純度ガスを用いる場合であっても、高純度ガスを必要とする設備に要するコストを削減できるため、結局最終製品の製造コストを削減する効果を有する。
本発明の多孔性高分子金属錯体の他の用途としては、ガス貯蔵装置が挙げられる。本発明のガス吸着材をガス貯蔵装置(業務用ガスタンク、民生用ガスタンク、車両用燃料タンクなど)に適用した場合には、搬送中や保存中の圧力を劇的に低減させることが可能である。搬送時や保存中のガス圧力を減少させ得ることに起因する効果としては、形状自由度の向上がまず挙げられる。従来のガス貯蔵装置においては、保存中の圧力を維持しなくてはガス吸着量を高く維持できない。しかしながら、本発明のガス貯蔵装置においては、圧力を低下させても充分なガス吸着量を維持できる。
ガス分離装置やガス貯蔵装置に適用する場合における、容器形状や容器材質、ガスバルブの種類などに関しては、特に特別の装置を用いなくてもよく、ガス分離装置やガス貯蔵装置に用いられているものを用いることが可能である。ただし、各種装置の改良を排除するものではなく、いかなる装置を用いたとしても、本発明の多孔性高分子金属錯体を用いている限りにおいて、本発明の技術的範囲に包含されるものである。
図1(a)及び2(b)は、実施例1で製造した多孔性高分子金属錯体の結晶構造を説明する図である。 図2(a)及び2(b)は、実施例1で製造した多孔性高分子金属錯体の結晶構造を示す上面図である。 図3(a)及び3(b)は、実施例1で製造した多孔性高分子金属錯体の結晶構造を示す側面図である。
本発明は、下記式(1)
[MXY]n (1)
(式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xは第一配位子を示し、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体である。Yは第二配位子を示し、ピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジル類縁体である。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)
で表され、2価の遷移金属イオンは前記第一配位子と前記第二配位子の配位を受けた6配位構造で、CIDと呼ばれる相互嵌合型ネットワーク構造を有している多孔性高分子金属錯体を提供する。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、通称CID(Coordination polymer with InterDigitated structure )と通称される、相互嵌合型(interdigitated structure)のネットワーク構造を有するPCP(porous coordination polymer)である。2価の遷移金属イオンに対し、2座配位のカルボキシル基が1個、1座配位のカルボキシル基が2個配位した、4配位の2価の遷移金属イオンをコアにし、イソフタル酸誘導体(第一配位子)がこれを連結することで、金属錯体の鎖状物が構成され、さらにこの鎖状物を形成している2価の遷移金属イオンを、配位点を2個分子内に有するピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジル類縁体(第二配位子)が架橋する事で、金属錯体の面状物が形成され、これが積層した構造がCID型ネットワークである。積層の際に、カルボキシル基と2価の遷移金属イオンで構成されるコア部分が隣接層同士で互い違いになるため、相互嵌合型と呼ばれる。このPCPは、層の間にガスを収容し、さらにその際に層がずれることから、ゲート型と呼ばれる特異なガス吸着挙動が生じる。
本発明の多孔性高分子金属錯体の構造を、実施例1で製造された多孔性高分子金属錯体を示す図1〜3を参照して説明する。図1(a)は、2価の遷移金属イオン(この例では亜鉛イオン)と、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCが結合したイソフタル酸、第一配位子)と、(E)−4,4’−(ジアゼン−1,2−ジイル)ビピリジン(2個のピリジン環の間がN=N結合で結ばれている、第二配位子)から得られる多孔性高分子金属錯体の配位結合を示すキャップドスティック図であり、簡単のために水素原子及びふっ素原子は省略されている。図1(a)において、2個の亜鉛イオン(黒色)は、それぞれ、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸の2座配位のカルボキシル基の酸素原子(濃い灰色)と、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸の1座配位のカルボキシル基の酸素原子が2個と、合計4個の酸素原子によって配位されて、連続する鎖状構造を形成している。この横方向に連続する一次元構造(鎖状構造)に対して、垂直方向に第二配位子の両末端の窒素原子(薄い灰色)が亜鉛イオンの上下両方向に配位し、上記一次元構造を架橋して二次元構造を形成している。なお、炭素原子は白色で示されている。上記のように、図1(a)では5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸の5位ペンタフルオロエチル基のふっ素原子は省略されているが、図1(b)に対応する化合物のふっ素原子を示す。また、図1〜3は多孔性高分子金属錯体の一部を示すだけで、実際には三次元的に無限に広がっている。
図1に示した構造を鎖状構造に対して垂直方向、すなわち、第二配位子(ビピリジル型の化合物)の方向から見た様子(平面図)を図2(a)に示す(各原子の色は図1と同じでる)。亜鉛原子(黒色)の部分に束ねられるように伸びる炭素原子の群は、第二配位子bpである。亜鉛イオンと5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸から形成される一次元構造が交互に嵌合する形で積層されていることが見られる。一次元構造が交互に嵌合していることを示すために、交互の一次元構造を濃い灰色と、薄い灰色に着色したものを図2(b)に示す。図2(a)(b)の平面図に対して、その構造を側面から見た図を図3(a)(b)に示す。図3(a)は図1と同じ原子の色で表したものであり、図3(b)は交互の一次元構造を濃い灰色と、薄い灰色に着色したものである。図3(a)において、黒色〜濃い灰色は亜鉛原子及び酸素原子が集合している部分であり、その部分の間を第二配位子bpが架橋している様子が見られる。また、図3(b)においても、相互嵌合構造が見られる。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、上記の如く、2価の遷移金属イオンとイソフタル酸誘導体(第一配位子)とピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジル類縁体(第二配位子)とから形成される、相互嵌合型ネットワーク構造を形成している多孔性高分子金属錯体であって、かつ、イソフタル酸誘導体(第一配位子)の5位が水素原子やふっ素原子を含まないアルキル基類でなく、炭素数1から10のパーフルオロアルキル基であることを特徴とする。イソフタル酸5位の置換基がパーフルオロアルキル基であることによって、ネットワーク構造の間にふっ素原子が存在することになる。このふっ素原子とガス分子の特異的な相互作用のため、ゲート的なガス吸着挙動の際に、酸素ガス吸着量が特に多く、また室温での二酸化炭素吸着量が多くなる特性が得られると考えられる。
本発明の多孔性高分子金属錯体は多孔体であるため、合成に使用した溶媒を含有し、あるいは空気中に存在している水やアルコールやエーテルなどの有機分子に触れると孔内に水や有機溶媒を含有し、たとえば式(2)
[MXY]n(G)m (2)
(式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xは第一配位子を示し、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体である。Yは第二配位子を示し、ピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジル類縁体である。Gは後述のような合成に使用した溶媒分子や空気中の水や有機分子であり、通常ゲスト分子と呼ばれる。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。mは金属イオン1に対して0.2から6である。)
であるような複合錯体に変化する場合がある。
しかし、これらの複合錯体中の上記Gで表されるゲスト分子は、多孔性高分子金属錯体に弱く結合しているだけであり、ガス吸着材として利用する際の減圧乾燥などの前処理によって除かれ、元の式(1)で表される錯体に戻る。そのため、式(2)で表されるような錯体であっても、本質的には本発明の多孔性高分子金属錯体と同一物と見なすことができる。
上記式(1)で表される本発明の多孔性高分子金属錯体は、2価の遷移金属の塩、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体(第一配位子)、ピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジル類縁体(第二配位子)をプロトン系溶媒とアミド系溶媒の混合溶媒に溶かして溶媒中で反応することで製造できる。
溶媒としては、アルコール類などのプロトン系溶媒とジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒の混合溶媒を使用する。アルコール類などのプロトン系溶媒及びジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒は金属塩をよく溶解し、さらに金属イオンや対イオンに配位結合や水素結合することで金属塩を安定化し、配位子との急速な反応を抑制することで、副反応を抑制する。アルコール類の例としてはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなどの脂肪族系1価アルコール及びエチレングリコールなどの脂肪族系2価アルコールを例示できる。安価でかつ金属塩の溶解性が高いという点でメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコールが好ましい。またこれらのアルコール類は単独で用いてもよいし、複数を混合使用してもよい。アミド系溶媒の例としては、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジブチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが例示出来る。金属塩の溶解性が高いという点で、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミドが好ましい。
アルコール類とアミド系溶媒の混合比率は99:1〜1:99(体積比)で任意である。配位子、金属塩の両方の溶解性が高まり、副生成物の発生を抑制出来るという点で、混合比率は90:10〜10:90(体積比)、反応を加速できるという観点から80:20〜20:80(体積比)が好ましい。
溶媒として前記のアルコール類とアミド系溶媒の混合溶媒に別種の有機溶媒を混合して使用することもできる。アルコール類とアミド系溶媒からなる混合溶媒の別種の有機溶媒に対する混合比率は、30%以上にすることが、金属塩および配位子の溶解性を向上させる観点から好ましい。
本発明の通称CIDと呼ばれる相互嵌合型ネットワーク構造を有している新規な多孔性高分子金属錯体を形成するのに必要な2価の遷移金属イオンは、亜鉛イオンであることが好ましい。亜鉛イオンは、6配位状態で配位子と配位結合を形成する。
しかし、本発明では、亜鉛イオン以外の2価の遷移金属イオンでも、本発明の通称CIDと呼ばれる相互嵌合型ネットワーク構造を有している新規な多孔性高分子金属錯体を形成することが可能であり、たとえば、銅、コバルト、ニッケルの各2価び遷移金属イオンが挙げられる。
本発明の方法で使用する亜鉛塩としては、2価の亜鉛イオンを含有している塩類であればよく、溶媒への溶解性が高いという点で、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、硫酸亜鉛、ぎ酸亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛が好ましく、反応性が高いという点で、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛が特に好ましい。
本発明の方法で使用する亜鉛塩以外の2価の遷移金属塩としては、2価の遷移金属イオンを含有している塩類であればよく、溶媒への溶解性が高いという点で、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、ぎ酸塩、塩化物塩、臭化物塩が好ましく、反応性が高いという点で、硝酸塩、硫酸塩が特に好ましい。
以下、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体に関して説明する。
本発明で用いる、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体は、下記式で表される化合物である。

(式中、Rは炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基である。)
この配位子の置換基Rとしては直鎖状または枝分かれのある炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基であればよいが、特にガス分離特性が優れる点で、CF3,C25,n−C37,n−C49,n−C511,n−C817またはn−C1021基が好ましい。ベンゼン環へのパーフルオロアルキル基の導入方法としては、たとえば、柴崎ら、Chem. Asian J. 2006, 1, 314 - 321を参照することができる。
以下、第二配位子に関して説明する。この第二配位子は、線状の分子であって、その両端に、配位点となる窒素原子を有している2座配位子であり、ピラジン、ビピリジン、または4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジン類縁体である。
ビピリジンは、4,4’−ビピリジン、3,4’−ビピリジン、3,3’−ビピリジンなどのビピリジン異性体が好ましい。
本上記の4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジン類縁体には、下記一般式で表される化合物を挙げることができる。
(式中、RはC1〜C4アルキレン基、C2〜C4アルケニレン基、C2〜C4アルキニレン基、アミド結合、エーテル結合、エステル結合、ジアゾ結合、
を示し、Xは−S−、−O−または−NH−であり、Yはアリーレン基である。)
第二配位子は、好ましくは、化合物の安定性から、ピラジン、4,4’−ビピリジン、又は、上記化学式でRが、ジアゼン−1,2−ジイル基、エチレン基、ビニレン基、エチニレン基、チオフェン−2,5−ジイル基、9H−フルオレン−2,7−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイ基、ビフェニル−1,4−ジイル基、フェニレン基(さらに好ましくはp−フェニレン基)、1,2,4,5−テトラジン−1,4−ジイル基若しくは4,4’−ビフェニレン基であるビピリジン類縁の化合物である。
第二配位子は、具体的には、ピラジン、(E)−4,4’−(ジアゼン−1,2−ジイル)ビピリジン、(E)−4,4’−(エテン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−(チオフェン−2,5−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル))ビピリジン、4,4’−(エチン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−(9H−フルオレン−2,7−ジイル)ビス(エチン−2,1−ジイル)ビピリジン、4,4’−(ナフタレン−1,4−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル))ビピリジン、4,4’−(ビフェニル−1,4−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル))ビピリジン、3,6−ビ(ピリジン−4−イル)−1,2,4,5−テトラジン、4,4’−(エチレン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−ビピリジンがより好ましい。耐熱性が高いという点で、特にピラジン、4,4’−ビピリジンが好ましい。
本発明に使用される代表的な第二配位子の化学式を下記に示す。
第二配位子はその芳香環に置換基を有していてもよく、置換基の種類としては、メチルなどのアルキル基、ヒドロキシメチル基などの極性官能基を有するアルキル基、ジメチルアミノ基などのアミノ基類が好ましく、置換基の個数は1〜4個である。
本発明の方法では、反応促進剤として塩基を添加することも可能である。塩基は、配位子のイソフタル酸誘導体のカルボキシル基を陰イオンに変換する事で、反応を加速すると推定される。塩基としては、たとえば無機塩基として水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが例示できる。有機塩基としては、トリエチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、ピリジン、2,6−ルチジンなどが例示出来る。反応加速性が高いという点で、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、およびピリジンが好ましい。添加量としては、使用するイソフタル酸の総モルに対し、反応の加速効果が顕著であるという点で好ましくは0.1〜6.0モル、副反応少ないという点でさらに好ましくは0.5から4.0モルである。
本発明の方法では、反応制御剤として有機酸を添加することも可能である。有機酸は、配位子のカルボキシル基の酸としての解離を制御することで、反応が適切に進む事を制御していると考えられる。脂肪族の有機酸としては、酢酸、プロピオン酸などの1価の酸、シュウ酸、マロン酸などの2価の酸、ビシクロ[2,2,2」-オクタン-1,4-ジカルボン酸などの環状カルボン酸が挙げられる。芳香族の有機酸としては、安息香酸、4−メチル安息香酸などの1価の酸が挙げられる。これらの内、溶解性が高く、金属イオンに配位が強すぎない酢酸、安息香酸、ビシクロ[2,2,2」-オクタン-1,4-ジカルボン酸が好ましい。添加量としては、使用する配位子の総モルに対し、反応の効果が顕著であるという点で好ましくは0.1〜12.0モル、副反応が少ないという点でさらに好ましくは0.5から8.0モルである。
遷移金属塩の溶液および配位子を反応させるに当たり、遷移金属塩および配位子を容器に装填した後、溶媒を添加する方法以外に、遷移金属塩、配位子をそれぞれ別個に溶液として調製した後、これらの溶液を混合してもよい。溶液の混合方法は、遷移金属塩溶液に配位子溶液を添加しても、その逆でもよい。また、金属塩溶液と配位子溶液を、積層した後に自然拡散による方法で混合してもよい。混合法としては、必ずしも溶液で行う必要はなく、例えば、遷移金属塩溶液に固体の配位子を投入し、同時に溶媒を入れる方法や、反応容器に遷移金属塩を装填した後に、配位子の固体または溶液を注入し、さらに遷移金属塩を溶かすための溶液を注入するなど、最終的に反応が実質的に溶媒中で起こる方法であれば、種々の方法が可能である。ただし、遷移金属塩の溶液と配位子の溶液を滴下混合する方法が、工業的には最も操作が簡便であり、好ましい。
溶液の濃度は、遷移金属塩溶液は10μmol/L〜4mol/L、好ましくは100μmol/L〜2mol/Lであり、配位子の有機溶液は100μmol/L〜3mol/L、好ましくは100μmol/L〜2mol/Lである。これより低い濃度で反応を行っても目的物は得られるが、製造効率が低下するため好ましくない。また、これより高い濃度では、吸着能が低下するため好ましくない。
反応温度は−20〜180℃、好ましくは25〜150℃である。これ以下の低温で行うと、原料の溶解度が下がるため好ましくない。オートクレーブなどを用いて、より高温で反応を行うことも可能であるが、加熱などのエネルギーコストの割には、収率は向上しないため実質的な意味はない。
本発明の反応で用いられる遷移金属塩と炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体(第一配位子)の混合比率は、遷移金属塩:配位子の比が1:5〜5:1のモル比、好ましくは1:3〜3:3のモル比の範囲内である。これ以外の範囲では、目的物の収率が低下し、また、未反応の原料が残留して、目的物の取り出しが困難となる。
本発明の反応で用いられる遷移金属塩と炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体(第一配位子)と第二配位子の混合比率は、遷移金属塩:2種の配位子(第一配位子及び第二配位子)の合計の比が1:5〜5:1のモル比、好ましくは1:3〜3:3のモル比の範囲内である。さらに、第一配位子と第二配位子の比が1:3〜3:1のモル比、好ましくは1:2〜2:1のモル比の範囲内である。これ以外の範囲では、目的物の収率が低下し、また、未反応の原料が残留して、目的物の取り出しが困難となる。
反応は通常のガラスライニングのSUS製の反応容器および機械式攪拌機を使用して行うことができる。反応終了後は濾過、乾燥を行うことで目的物質と原料の分離を行い、純度の高い目的物質を製造することが可能である。
上記の反応により得られた多孔性高分子金属錯体が目的とする通称CIDと呼ばれる相互嵌合型ネットワーク構造を有しているかどうかは、単結晶X線結晶解析により得られた反射を解析することで確認することが出来る。上記の反応により得られた多孔性高分子金属錯体のガス吸着能は、市販のガス吸着装置を用いて測定が可能である。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、原料として使用する炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体(第一配位子)を複数種、あるいは第二配位子を複数種混合使用することで、使用した複数種の配位子を含有する多孔性高分子金属錯体、いわゆる固溶体型の多孔性高分子金属錯体を形成する事が可能であり、本発明の多孔性高分子金属錯体はそのようないわゆる固溶体型の多孔性高分子金属錯体を含む。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、通称CIDと呼ばれる相互嵌合型のネットワーク構造であり、本ネットワーク構造がふっ素を含む側鎖を有する構造をしている。本来通称CIDと呼ばれる相互嵌合型ネットワーク構造は内部にガスを吸蔵する際に、かみ合い構造にずれが生じ、独特のガス吸着特性が発現するが、本発明のふっ素を含有するCID多孔性高分子金属錯体では、ふっ素を含む鎖状の官能基がかみ合い構造のずれの様式に影響を与え、特異的な吸着特性が生じていると考えられる。しかし、本発明は理論に拘束されるものではなく、本発明の多孔性高分子金属錯体の特性もこの理論によって制限されるものではない。
多孔性高分子金属錯体の調製方法は種々の条件があり、一義的に決定できるものではないが、ここでは実施例に基づき説明する。
粉末X線回折測定には、ブルカーAX(株)社製粉末X線装置DISCOVER D8 with GADDSを用いた。
実施例1
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、(E)−4,4’-(ジアゼン−1,2−ジイル)ビピリジン0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミブロックバスにて80℃で3日間加熱した。得られた単結晶を大気に暴露させないようにパラトンにてコーティングした後、(株)リガク社製単結晶測定装置(極微小結晶用単結晶構造解析装置VariMax、MoK・線(λ=0.71069Å))にて測定し(照射時間8秒、d=45ミリ、2θ=−20,温度=−180℃)、得られた回折像を解析ソフトウエア、リガク(株)製解析ソフトウエア「CrystalStructure」を使用して解析し、図1〜3に示すように、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=9.85410(10), b=10.08500(10), c=11.88420(10); α=79.790(8)、β=74.551(7), γ=78.866(8); 空間群=P1)。
実施例2
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、(E)−4,4’−(エテン-1,2−ジイル)ビピリジン0.01ミリモル、メタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミブロックバスにて100℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=10.159(9), b=10.186(9), c=11.864(9); α=78.76(5), β= 76.38(4), γ=78.39(4); 空間群=P1)。
実施例3
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、4,4’−(チオフェン−2,5−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル))ビピリジン0.01ミリモル、1‐プロパノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミブロックバスにて80℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=10.0977(14), b=10.7557(15), c=13.1070(18); α=77.962(5), β=79.443(5), γ=78.375(5); 空間群=P1)。
実施例4
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、4,4’−(エチン−1,2−ジイル)ビピリジン0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルアセトアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミブロックバスにて80℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=10.102(2), b=10.169(2), c=23.448(5); α=96.673(3), β=99.635(2), γ=104.743(2); 空間群=P1)。
実施例5
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、4,4’−(9H−フルオレン−2,7−ジイル)ビス(エチン−2,1−ジイル)ビピリジン0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミブロックバスにて120℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=10.119(4), b=23.943(9), c=24.855(10); α=84.30(2), β=84.27(2), γ=79.253(1)); 空間群= P1)。
実施例6
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、4,4’−(ナフタレン−1,4−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル)ビピリジン0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミブロックバスにて60℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=10.145(5), b=11.084(5), c=15.484(7); α=101.336(9), β= 96.139(7), γ=102.356(5); 空間群=P1)。
実施例7
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、4,4’−(ビフェニル−4,4’−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル)ビピリジン0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミブロックバスにて80℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=10.045, b=18.345, c=23.335; α=67.43, β=80.38, γ= 84.77; 空間群= P1)。
実施例8
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、3,6−ビ(ピリジン−4−イル)−1,2,4,5−テトラジン0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミブロックバスにて80℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=10.1361(16), b=10.5611(18), c=12.861(12); α=81.278(5), β=85.563(5), γ=76.995(4); 空間群=P1)。
実施例9
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ヘプタフルオロプロピルイソフタル酸(5位にC3F7基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、(E)−4,4’−エテン−1,2−ジイル)ビピリジン0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミブロックバスにて80℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=18.949(5), b=13.641(3), c= 20.222(5); α= 90, β=108.592(4), γ=90); 空間群=Cc)。
実施例10
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−トリフルオロメチルイソフタル酸(5位にCF3基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、4,4’−ビピリジン0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミブロックバスにて80℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=10.596(4), b=10.885(4), c=21.346(6); α=96.254(4), β=99.242(4), γ=1034.245(2); 空間群=P1)。
実施例11
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ヘプタデカフルオロオクチルイソフタル酸(5位にC8F17基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、(E)−4,4’−(エテン−1,2−ジイル)ビピリジン0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミブロックバスにて80℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=18.375(6), b=13.299(6), c= 19.3649(5); α=90, β=107.467(6), γ= 90; 空間群=Cc)。
実施例12
硝酸銅3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、4,4’−ビピリジン0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミロックバスにて120℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=16.649(7), b=13.749(8), c= 19.269(6); α=90, β=104.735(7),γ= 90; 空間群=Cc)。
実施例13
硝酸ニッケル6水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、4,4’−ビピリジン0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルアセトアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミロックバスにて90℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=15.474(8), b=13.843(8), c= 19.821(7); α=90, β=107.868(9),γ= 90; 空間群=Cc)。
実施例14
硝酸コバルト6水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、4,47’−ビピリジン0.01ミリモル、1−プロパノール0.4mL、ジジブチルホルムアミド1.6mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、蓋をして、アルミロックバスにて100℃で8日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析して、実施例1と同様に、いわゆるCID構造を有していることを確認した(a=15.784(4), b=13.886(8), c= 18.357(7); α=90, β=107.946(6),γ= 90); 空間群=Cc)。
比較例1
イソフタル酸型配位子として5−ニトロイソフタル酸、ビピリジル型配位子として4,4’−ビピリジンを使用して、実施例1と同様にしてCID型PCPを合成した。
比較例2
イソフタル酸型配位子として5−メトキシイソフタル酸、ビピリジル型配位子として4,4’−ビピリジンを使用して、実施例1と同様にしてCID型PCPを合成した。
<ガス吸着の結果>
得られたガス吸着材の二酸化炭素吸着性および窒素の吸着性をBET自動吸着装置(日本ベル株式会社製ベルミニII)を用いて評価した(測定温度:二酸化炭素は195K、および273K、酸素及び窒素は77K)。測定に先立って試料を423Kで6時間真空乾燥して、微量残存している可能性がある溶媒分子などを除去した。
表1に、実施例1〜11で得られた多孔性高分子金属錯体のガス吸着特性を示す。いずれもゲート的なガス吸着挙動が見られ、酸素ガス吸着量が特に多く、また室温での二酸化炭素吸着量が多く、これらは通称CIDと呼ばれる相互嵌合型ネットワーク構造を有している多孔性高分子金属錯体においてふっ素原子の特性が反映されたものと考えられる。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、配位子の整列によって形成される多数の微細孔が物質内部に存在する。この多孔性を生かして二酸化炭素や特に酸素などのふっ素原子と親和性を有するガスの特異的な吸着が可能であり、これらのガスの分離、貯蔵に好適に使用出来る。

Claims (10)

  1. 下記式(1)
    [MXY]n (1)
    (式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xは第一配位子を示し、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体である。Yは第二配位子を示し、ピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジン類縁体である。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)
    で表され、2価の遷移金属イオンは前記第一配位子と前記第二配位子の配位を受けた6配位構造で、CIDと呼ばれる相互嵌合型ネットワーク構造を有している多孔性高分子金属錯体。
  2. 前記相互嵌合型ネットワーク構造が、2価の遷移金属イオンに対し、第一配位子の2座配位のカルボキシル基が1個、1座配位のカルボキシル基が2個配位した、4配位の2価の遷移金属イオンをコアにし、第一配位子がこれを連結することで、金属錯体の鎖状物が構成され、さらに前記鎖状物を形成している2価の遷移金属イオンを、第二配位子が架橋することで、金属錯体の面状物が形成され、この面状物が積層して得られる構造であり、積層の際にカルボキシル基と2価の遷移金属イオンで構成されるコア部分が隣接層同士で互い違いになっている、請求項1に記載の多孔性高分子金属錯体。
  3. Mが、亜鉛イオン、銅イオン、コバルトイオン、ニッケルイオンから選ばれる、請求項1または2に記載の多孔性高分子金属錯体。
  4. Mが、亜鉛イオンである、請求項1または2に記載の多孔性高分子金属錯体。
  5. パーフルオロアルキル基が、CF3,C25,n−C37,n−C49,n−C511,n−C817,n−C1021から選ばれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。
  6. Yが、ピラジン、(E)−4,4’−(ジアゼン−1,2−ジイル)ビピリジン、(E)−4,4’−(エテン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−(チオフェン−2,5−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル))ビピリジン、4,4’−(エチン−1,2−ジイル)ジピリジン、4,4’−(9H−フルオレン−2,7−ジイル)ビス(エチン−2,1−ジイル)ビピリジン、4,4’−(ナフタレン−1,4−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル))ジピリジン、4,4’−(ビフェニル−1,4−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル))ジピリジン、3,6−ビ(ピリジン−4−イル)−1,2,4,5−テトラジン、4,4’−(エチレン−1,2−ジイル)ビピリジン及び4,4’−ビピリジンから選ばれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。
  7. 前記多孔性高分子金属錯体が、水や有機溶媒を含有し、式(2)
    [MXY]n(G)m (2)
    (式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xは第一配位子を示し、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸誘導体である。Yは第二配位子を示し、ピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジン類縁体である。Gは水や溶媒分子であり、ゲスト分子である。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。mは金属イオン1に対して0.2から6である。)
    である複合錯体の形態である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体を含むガス吸着材。
  9. 請求項8に記載のガス吸着材を用いるガス分離装置。
  10. 請求項8に記載のガス吸着材を用いるガス貯蔵装置。
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