JP2015085307A - 水素化処理用触媒の製造方法及び炭化水素油の製造方法 - Google Patents

水素化処理用触媒の製造方法及び炭化水素油の製造方法 Download PDF

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義明 福井
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Abstract

【課題】使用済みの水素化処理用触媒の活性を回復させることができる水素化処理用触媒の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明に係る素化処理用触媒の製造方法の一態様は、使用済みの水素化処理用触媒を原料とする水素化処理用触媒の製造方法であって、使用済みの水素化処理用触媒を、温度が320℃より高く380℃以下である第一雰囲気中で加熱する第一加熱工程と、第一加熱工程後、水素化処理用触媒を、温度が第一雰囲気より高い第二雰囲気中で加熱する第二加熱工程と、を備え、使用済みの水素化処理用触媒が、周期表の第6族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種と、周期表の第8〜10族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種と、を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、水素化処理用触媒の製造方法、及び炭化水素油の製造方法に関する。
原油は、含硫黄化合物、含窒素化合物、又は含酸素化合物等を不純物として含有する。原油の分留によって得られる各留分中も上記不純物を含有する。原油を用いた炭化水素油の製造では、各留分中の不純物の含有量を水素化処理工程によって低減する。水素化処理工程では、留分を水素ガスの存在下で水素化活性を有する触媒(水素化処理用触媒)に接触させる。以下、場合により水素化処理用触媒を「触媒」と記す。
水素化処理工程としては、特に含硫黄化合物の含有量を低減する脱硫(水素化脱硫)が知られている。近年、炭化水素油の使用に伴う環境への負荷を低減するために、炭化水素油中の含硫黄化合物等の含有量が厳しく規制されている。したがって、水素化処理工程によって含硫黄化合物の含有量が低減された炭化水素油(所謂サルファー・フリーの炭化水素油)を製造する方法が求められる。
水素化処理工程において触媒が一定の期間使用されると、コーク又は硫黄分が触媒に付着して、触媒の活性が低下する。なお、コークとは、水素化処理工程において原料油中の炭化水素の環化又は縮合によって生成する、炭素に富む物質である。コークは、溶剤抽出によって触媒から分離することが困難である。
特に常圧残油(Atmospheric Residue,AR)又は減圧軽油(Vacuum Gas Oil,VGO)等の比較的重質な原料油の水素化処理工程では、コークが生成し易く、コークが触媒に付着して触媒の活性を低下させ易い。したがって、水素化処理工程では、触媒の交換又は再生が必要である。ここで、触媒の再生とは、触媒の活性の回復を意味する。水素化処理工程と再生工程とを繰り返して触媒の活性を維持することができれば、触媒の交換を行う場合に比べて炭化水素油の製造コストが低減される。
下記特許文献1には、水素化処理用触媒の再生方法の一例として、担体と当該担体に担持された周期表の第6族元素及び第8〜10族元素とを備える触媒を、水素化処理工程後に再生する方法が開示されている。この方法では、水素化処理工程後の触媒を250〜380℃の空気中で加熱することによって、触媒に付着したカーボンが燃焼し、触媒の活性が回復する。
特開2010−75831号公報
本発明者らによる研究の結果、上記特許文献1に記載の再生方法には以下のような課題があることが判明した。
水素化処理工程で使用した後の触媒を低温(250〜380℃の範囲)で加熱した場合、触媒に付着したコークの一部が燃焼せずに残存するため、触媒の活性が十分に回復しない。一方、コークを完全に燃焼させるために触媒をより高温で加熱した場合、第6族元素及び第8〜10族元素を含有する複合酸化物が生成するため、触媒の活性が十分に回復しない。複合酸化物の生成と活性の回復が阻害されることとの因果関係は定かではないが、本発明者らは、複合酸化物の生成に伴って第6族元素及び第8〜10族元素が凝集するため、分散した多数の活性点を担体上に再生することが困難になる、と考える。
以上のように、従来の再生方法では、コークの残存量を低減すると同時に複合酸化物の生成を抑制することは困難であるため、触媒の活性を十分に回復することは困難である。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、使用済みの水素化処理用触媒の活性を回復させることができる水素化処理用触媒の製造方法、及び炭化水素油の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは研究の結果、水素化処理用触媒で使用した触媒を低温で加熱すると、第6族元素の酸化物が選択的に生成し、第6族元素及び第8〜10族元素を含有する複合酸化物の生成が抑制されることを発見した。さらに本発明者らは、低温で第6族元素の酸化物を生成させた後に触媒を高温で加熱すると、上記複合酸化物の生成を抑制しつつコークを燃焼させることができることを発見した。これらの発見に基づき、本発明者らは以下の発明を完成した。
本発明に係る水素化処理用触媒の製造方法の一態様は、使用済みの水素化処理用触媒を原料とする水素化処理用触媒の製造方法であって、使用済みの水素化処理用触媒を、温度が320℃より高く380℃以下である第一雰囲気中で加熱する第一加熱工程と、第一加熱工程後、水素化処理用触媒を、温度が第一雰囲気より高い第二雰囲気中で加熱する第二加熱工程と、を備え、使用済みの水素化処理用触媒が、周期表の第6族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種と、周期表の第8〜10族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種と、を含有する。
第二雰囲気の温度は400〜450℃であることが好ましい。
本発明に係る素化処理用触媒の製造方法の一態様は、使用済みの水素化処理用触媒を、温度が第一雰囲気より低い雰囲気中で加熱する乾燥工程をさらに備え、乾燥工程後に第一加熱工程を実施してもよい。
本発明に係る炭化水素油の製造方法の一態様は、原料油を水素ガスの存在下で水素化処理用触媒に接触させる第一水素化処理工程と、第一水素化処理工程後、水素化処理用触媒を、温度が320℃より高く380℃以下である第一雰囲気中で加熱する第一加熱工程と、第一加熱工程後、水素化処理用触媒を、温度が第一雰囲気より高い第二雰囲気中で加熱する第二加熱工程と、第二加熱工程後、原料油を水素ガスの存在下で水素化処理用触媒に接触させる第二水素化処理工程と、を備え、水素化処理用触媒が、周期表の第6族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種の第一元素と、周期表の第8〜10族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種の第二元素と、を含有する。
本発明によれば、使用済みの水素化処理用触媒の活性を回復させることができる水素化処理用触媒の製造方法、及び炭化水素油の製造方法が提供される。
本発明は下記実施形態に限られるものではない。
本発明の好適な実施形態に係る水素化処理用触媒の製造方法は、使用済みの水素化処理用触媒から、活性を回復された水素化処理用触媒を製造する方法である。つまり、本実施形態に係る水素化処理用触媒の製造方法は、水素化処理工程に用いた水素化処理用触媒の再生方法と言い換えられる。再生方法は、第一加熱工程及び第二加熱工程を備える。
本発明の好適な実施形態に係る炭化水素油の製造方法では、原料油の水素化処理工程(第一水素化処理工程)後、上記再生方法を実施して、水素化処理用触媒の水素化活性を回復する。水素化処理用触媒の再生後、この触媒を用いた水素化処理工程(第二水素化処理工程)を実施する。
水素化処理工程に供される原料油は、特に限定されない。蒸留試験における原料油の留出温度は130〜620℃、又は140〜610℃、又は150〜600℃であればよい。留出温度が130℃を下回る場合、水素化反応が気相において進行するため、触媒の水素化能が充分に発揮されない傾向にある。一方、留出温度が610℃を上回る場合、原料油中の触媒毒(重金属等)の含有量が大きくなり、触媒の寿命が短くなる傾向がある。原料油の比重(15/4℃)は、0.8200〜0.9700であればよい。原料油中の硫黄分の含有量は1.0〜4.0質量%であればよい。
特に、原料油が常圧残油又は減圧軽油等の重質油である場合、原料油の水素化処理工程において、コークが生成し易く、コークが触媒に付着して触媒の活性を低下させ易い。したがって、本実施形態に係る水素化処理用触媒の製造方法(再生方法)は、重質油の水素化処理工程に用いた触媒の活性の回復する方法として優れている。
以下では、減圧軽油の水素化処理工程に用いた水素化処理用触媒の再生方法、及び当該再生方法を一工程として備える炭化水素油の製造方法を説明する。
<原油の蒸留工程>
炭化水素油の製造では、まず原油の常圧蒸留によって、底塔油(常圧残油)を得る。常圧蒸留では、常圧残油と共に、LPガス、ナフサ、灯油、軽質軽油及び重質軽油等も得られる。原油の種類は特に限定されない。原油の具体例としては、石油系の原油、オイルサンド由来の合成原油及びビチューメン改質油等が挙げられる。
底塔油の減圧蒸留により、減圧軽油及び減圧残油を得る。減圧軽油の性状は、以下の通りである。
密度:0.92〜0.94。
硫黄分の含有量:2.7〜2.8質量%
窒素分の含有量:800〜1000質量ppm。
初留点:230〜240℃。
5%留出温度:320〜330℃。
95%留出温度:550〜570℃。
終留点:590〜610℃。
<第一水素化処理工程>
第一水素化処理工程では、水素ガスの存在下で上記の減圧軽油を水素化処理用触媒に接触させ、減圧軽油の水素化(水素化脱硫)を行う。その結果、減圧軽油中の硫黄分が除去される。第一水素化処理工程後の減圧軽油の流動接触分解又は水素化分解によって、ガソリン、潤滑油用基油その他化学品等の炭化水素油が得られる。
[水素化処理用触媒]
水素化処理用触媒は、活性金属と、活性金属が担持された担体と、を備える。活性金属は、周期表の第6族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種と、周期表の第8族、第9族元素及び第10族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種と、を含む。周期表とは、国際純正・応用化学連合(IUPAC)により規定された長周期型の周期表をいう。水素化処理用触媒は、脱硫能のみならず、水素化分解能、水素化異性化能、水素化脱窒素能又は水素化脱酸素能を有してもよい。
周期表の第6族元素とは、クロム、モリブデン、タングステン及びシーボーギウムからなる群より選ばれる少なくとも一種である。これらの元素の一種を単独で用いてもよく、これ等の元素のうち2種以上を用いてもよい。使用前の水素化処理用触媒においては、第6族元素が酸化物として担体に担持されていればよい。第6族元素は、モリブデン、タングステン又はクロムであることが好ましく、モリブデン又はタングステンであるがさらに好ましく、モリブデンであることが特に好ましい。第6族元素がモリブデンである場合、第一加熱工程においてMoOが生成し易く、モリブデンと第8〜10族元素とを含む複合化物の生成が抑制され易い。
周期表の第8〜10族元素は、鉄、ルテニウム、オスミウム、ハッシウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、マイトネリウム、ニッケル、パラジウム、白金及びダームスタチウムからなる群より選ばれる少なくとも一種である。これらの元素の一種を単独で用いてもよく、これ等の元素のうち2種以上を用いてもよい。使用前の水素化処理用触媒においては、第8〜10族元素が酸化物として担体に担持されていればよい。第8〜10族元素は、鉄、コバルト又はニッケルであることが好ましく、コバルト又はニッケルであることがより好ましく、コバルトであることが特に好ましい。第8〜10族元素がコバルトである場合、第6族元素及びコバルトを含む複合化物の生成が抑制され、触媒の活性が著しく回復する。
第6族元素及び第8〜10族元素の好ましい組合せは、モリブデン−コバルト、モリブデン−ニッケル、タングステン−ニッケル、タングステン−コバルト、モリブデン−コバルト−ニッケル、又はタングステン−コバルト−ニッケルである。特にモリブデン−コバルトの組合せが好ましい。触媒が、モリブデン及びコバルトを含有する場合、第一加熱工程においてMoOが生成し易く、CoMoOの生成が抑制され易い。
触媒が備える担体は、特に限定されないが、多孔質の無機物であればよい。多孔質の無機物の具体例としては、アルミナ、アルミナ−シリカ、アルミナ−ボリア、アルミナ−チタニア、アルミナ−ジルコニア、アルミナ−マグネシア、アルミナ−シリカ−ジルコニア又はアルミナ−シリカ−チタニアが挙げられる。ゼオライト、セビオライト又はモンモリロナイト等の粘土鉱物が添加されたアルミナを担体として用いてもよい。上記の化合物の中でも、担体としてアルミナ(特にγアルミナ)を用いることが好ましい。
第6族元素及び第8〜10族元素を担体に担持する工程では、各元素を含む前駆体を担体に付着させればよい。前駆体としては、各元素の無機塩、又は各元素を含む有機金属化合物等を用いればよい。前駆体としては、水溶性の無機塩が好ましい。担持工程では、浸漬法、含浸法又は共沈法等によって、上記前駆体の溶液(好ましくは水溶液)を担体に付着せればよい。前駆体が付着した担体を、乾燥し、酸素の存在下に焼成することにより、前駆体から第6族元素の酸化物と第8〜10族元素の酸化物とを生成させることが好ましい。
触媒における第6族元素の酸化物の含有率(担持量)は、触媒全体の質量に対して、10〜30質量%程度であればよい。触媒における第8〜10族元素の酸化物の含有率(担持量)は、触媒全体の質量に対して、1〜7質量%であればよい。第6族元素及び第8〜10族元素の各担持量が、各下限未満である場合、触媒が充分な活性を発揮しない傾向がある。一方、各元素の担持量が各上限を超える場合、触媒のコストが高く、各元素の凝集等が起こり易く、触媒が充分な活性を発揮しない傾向がある。
第一水素化処理工程の前に、触媒の予備硫化を実施してもよい。予備硫化では、水素ガスの存在下で原料油を触媒に接触させると、原料油の硫黄分と第6族元素とが反応し、また原料油中の硫黄分と第8〜10族元素とが反応する。その結果、第6族元素の硫化物及び第8〜10族元素の硫化物から構成される多数の活性点が担体上に形成され、触媒の活性が高まる。予備硫化の反応温度(水素化処理用触媒の温度)は200〜380℃であればよい。原料油の液空間速度LHSVは1〜2h−1であればよい。水素ガスの圧力は、下記第一水素化処理工程の場合と同様であればよい。予備硫化の時間は48時間以上であればよい。同様の理由から、第二水素化処理工程の前に、触媒の予備硫化を実施してもよい。ただし、原料油が減圧軽油である場合、第一水素化処理工程又は第二水素化処理工程の端緒において減圧軽油中の硫黄分によって第6族元素及び第8〜10族元素が硫化してこれらの硫化物が生成し易い。よって、予備硫化は必須ではない。
予備硫化では、硫黄化合物を添加した原料油を水素ガスの存在下で触媒に接触させてもよい。原料油に添加する硫黄化合物は、限定されない。硫黄化合物は、例えばジメチルジスルフィド(DMDS)又は硫化水素であればよい。硫黄化合物の添加量は、原料油の質量基準で1質量%程度であればよい。
[第一水素化処理工程の諸条件]
第一水素化処理工程における水素ガスの反応器入口における分圧は、好ましくは3〜13MPa、より好ましくは3.5〜12MPa、特に好ましくは4〜11MPaである。水素ガスの分圧が3MPa未満である場合、触媒上に過量のコークが生成して、触媒の寿命が短くなる傾向にある。一方、水素ガスの分圧が13MPaを超える場合、水素化処理工程を行う反応器に過度の耐圧性が要求され、反応器の建設費が高くなる。
第一水素化処理工程における減圧軽油の液空間速度LHSVは、好ましくは0.05〜5h−1、より好ましくは0.1〜4.5h−1、特に好ましくは0.2〜4h−1である。LHSVが0.05h−1未満である場合、反応器の建設費が高くなる。一方、LHSVが5h−1を超える場合、減圧軽油が十分に水素化されない傾向がある。
第一水素化処理工程における反応温度(水素化処理用触媒の温度)は、好ましくは200℃〜410℃、より好ましくは220℃〜400℃、特に好ましくは250℃〜395℃である。反応温度が200℃未満である場合、減圧軽油が十分に水素化されない傾向がある。一方、反応温度が410℃を超える場合、副生成物として発生するガスが増加するため、目的とする精製油の収率が低下する傾向がある。
第一水素化処理工程における水素/油比は、好ましくは100〜8000SCF/BBL、より好ましくは120〜7000SCF/BBL、特に好ましくは150〜6000SCF/BBLである。水素/油比が100SCF/BBL未満である場合、反応器の出口において触媒上にコークが生成し易く、触媒寿命が短くなる傾向にある。一方、水素/油比が8000SCF/BBLを超える場合、リサイクルコンプレッサーの建設費が過大になり、炭化水素油の製造コストが増加する。
第一水素化処理工程における反応形式は、特に限定されない。反応形式は、例えば固定床又は移動床であればよく、固定床であることが好ましい。水素化処理工程を行う反応器は塔状であることが好ましい。
第一水素化処理工程では、コークが生成して触媒に付着するため、触媒の水素化活性が劣化する。劣化した触媒の活性を回復するために、第一水素化処理工程後に以下の第一加熱工程及び第二加熱工程を備える水素化処理用触媒の再生方法を実施する。
<第一加熱工程>
第一加熱工程では、水素化処理用触媒を第一雰囲気中で加熱する。第一雰囲気の温度は320℃より高く380℃以下である範囲に保持される。好ましくは、第一雰囲気の温度は350〜375℃である。これにより、触媒の担体上において第6族元素の硫化物(例えばMoS)から第6族元素の酸化物(例えばMoO)が選択的に生成する。第一加熱工程において第6族元素の酸化物を生成させた後、第二加熱工程で触媒を高温で加熱することにより、第6族元素及び第8〜10族元素を含有する複合酸化物(例えばCoMoO)の生成を抑制することができる。なお、第一加熱工程においても、触媒に付着したコークの一部は燃焼して、触媒から除去される。また、第一加熱工程では、触媒に付着した硫黄分の少なくとも一部も燃焼して、触媒から除去されてもよい。第一加熱工程における加熱速度(第一雰囲気の昇温速度)は限定されないが、第一雰囲気の温度を段階的に昇温することが好ましい。
第一雰囲気の温度が320℃以下である場合、第6族元素の酸化物が生成し難く、第二加熱工程において第6族元素及び第8〜10族元素を含有する複合酸化物が生成してしまう。そのため、触媒の活性が回復し難い。第一雰囲気の雰囲気が380℃を超える場合、第一加熱工程において第6族元素及び第8〜10族元素を含有する複合酸化物が生成するため、第二加熱工程後において触媒の活性が十分に回復しない。
<第二加熱工程>
第一加熱工程後の第二加熱工程では、水素化処理用触媒を、第一雰囲気より高い温度に保たれた第二雰囲気中で加熱する。第一加熱工程において既に第6族元素の酸化物が生成しているので、第二加熱工程において触媒を第一加熱工程によりも高温で加熱すると、上記複合酸化物の生成が抑制されつつ、コークが燃焼する。その結果、触媒の水素化活性が回復する。換言すれば、第一加熱工程及び第二加熱工程によって触媒の寿命が延長する。
第二雰囲気の温度は400〜450℃に保持されることが好ましい。第二雰囲気の温度が400℃以上である場合、コークがより燃焼し易くなる。第二雰囲気の温度が450℃程度であれば、コークの殆どが燃焼し、第二加熱工程後においてコークが残存し難くなり、触媒の活性が回復し易い。つまり、450℃は、コークを燃焼させるために十分に高い温度である。第二雰囲気の温度が450℃を超える場合、加熱に要するエネルギーのコスト(燃料費等)が上昇するが、コストに見合った技術的な利点がない。したがって、第二雰囲気の温度を450℃よりも上げる必要性が低い。第二加熱工程における加熱速度(第二雰囲気の昇温速度)は限定されないが、第二雰囲気の温度を段階的に昇温することが好ましい。
従来の触媒の再生方法では、使用済みの触媒を加熱するだけでは触媒の活性を回復されることが困難であった。したがって、従来の触媒の再生方法では、使用済みの触媒の加熱のみならず、加熱後の触媒に対する活性金属の再担持、又は薬剤による処理が必要であった。一方、本実施形態では、使用済みの触媒を加熱することによって触媒の活性が十分に回復するため、触媒に活性金属を再度担持することや薬剤による処理が必要ない。また従来の触媒の再生方法では、再生処理後の触媒の活性が十分に回復していない場合、触媒を廃棄する必要があった。つまり、再生処理後の触媒をX線回折法(XRD)で分析して、活性金属の複合酸化物に帰属する回折線のピークが検出された場合、触媒を廃棄する必要があった。一方、本実施形態では、活性が十分に回復していない触媒を選別して除去する必要性が低い。
[第一加熱工程及び第二加熱工程の実施条件]
第一加熱工程及び第二加熱工程は、以下の条件下で実施すればよい。第一雰囲気の温度と第二雰囲気の温度が異なること以外は第一加熱工程及び第二加熱工程の実施条件は同じであってもよい。第一加熱工程及び第二加熱工程の実施条件は異なってもよい。
第一加熱工程又は第二加熱工程を行う設備は、特に限定されない。第一水素化処理工程を行う設備と、第一加熱工程及び第二加熱工程を行う設備とは別であることが好ましい。すなわち、水素化処理工程用の反応器に触媒を充填したまま、第一加熱工程及び第二加熱工程を行うのではなく、水素化処理工程後に触媒を反応器から取り出し、別の反応器(加熱装置)に移動させて、第一加熱工程及び第二加熱工程を行えばよい。
第一雰囲気又は第二雰囲気は、分子状酸素が存在する雰囲気、好ましくは空気(大気)、特に好ましくは空気流である。触媒の単位容積当りの空気の流速は、好ましくは20〜200NL/h・L−触媒、より好ましくは30〜180NL/h・L−触媒、特に好ましくは40〜170NL/h・L−触媒である。流速が20NL/h・L−触媒以上である場合、触媒に沈着したコーク又は硫黄分等が除去され易く、触媒の活性が回復し易い傾向にある。流速が200NL/h・L−触媒以下である場合、活性点の構造の変化、第6族元素及び第8〜10族元素の焼結又は凝集等が抑制され易く、触媒の活性が回復し易い傾向にある。
第一加熱工程の加熱時間(320℃より高く380℃以下である第一雰囲気中に触媒を維持する時間)、又は第二加熱工程の加熱時間(400〜450℃である第二雰囲気中に触媒を維持する時間)は、好ましくは2〜8時間、さらに好ましくは2.5〜7時間、特に好ましくは3〜6時間である。加熱時間が2時間以上である場合、触媒に沈着したコーク又は硫黄分等が除去され易く、触媒の活性が回復し易い傾向にある。加熱時間が8時間以下である場合、活性点の構造の変化、第6族元素及び第8〜10族元素の焼結又は凝集等が抑制され易く、触媒の活性が回復し易い傾向にある。
<第二水素化処理工程>
第二水素化処理工程では、第一加熱工程及び第二加熱工程によって活性を回復させた水素化処理用触媒を用いて、減圧軽油の水素化(水素化脱硫)を行う。再生後の触媒を用いること以外は、第二水素化処理工程と第一水素化処理工程は同じであってよい。第二水素化処理工程後の減圧軽油の流動接触分解又は水素化分解によって、所望の炭化水素油が得られる。
<乾燥工程>
第一水素化処理工程後、第一加熱工程を実施する前に乾燥工程(脱油工程)を実施してもよい。乾燥工程では、水素化処理用触媒を、温度が第一雰囲気より低い雰囲気中で加熱する。乾燥工程によって、第一水素化処理工程後に触媒に付着した減圧軽油が除去され、第二加熱工程後において活性が回復し易くなる。
乾燥工程では、酸素が実質的に存在しない雰囲気(例えば窒素雰囲気)中において、使用済み触媒を加熱して、減圧軽油を揮散させればよい。乾燥工程の雰囲気の温度は300〜400℃程度であればよい。乾燥工程において、触媒に対する窒素の供給量(触媒の単位容積当りの窒素ガスの流速)は5〜150NL/h・L−触媒であればよい。乾燥工程において、触媒を加熱する時間は3〜7時間であればよい。
脱油工程では、減圧軽油よりも軽質の炭化水素類によって減圧軽油を洗浄してもよい。又は、スチーミングによって減圧軽油を触媒から除去してもよい。
<篩い分け工程>
第一水素化処理工程後、乾燥工程又は第一加熱工程を実施する前に篩い分け工程を実施してもよい。篩い分け工程では、微粉化した触媒、又は触媒以外の充填材等を使用済みの触媒から篩い分けて除去する。
以上、本発明の好適な一実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記第一水素化処理工程、第一加熱工程、第二加熱工程及び第二水素化処理工程から構成されるサイクルを繰り返してもよい。つまり、水素化処理工程と触媒の再生方法とを交互に繰り返してもよい。第一水素化処理工程に用いる原料油の性状と、第二水素化処理工程に用いる原料油の性状とが異なっていてもよい。
以下では実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<第一水素化処理工程>
アルミナ担体と、当該担体に担持されたモリブデン及びコバルトを備える水素化処理用触媒を準備した。減圧軽油を水素ガスの存在下で上記触媒に接触させる第一水素化処理工程を2年間行った。
<乾燥工程>
第一水素化処理工程後、乾燥工程(脱油工程)を行った。乾燥工程では、電気炉内に窒素気流を供給しながら、窒素気流中で上記触媒を3時間加熱した。触媒の単位容積当りの窒素気流の流速は15NL/h・L−触媒であった。電気炉内の窒素気流の温度は300℃であった。
<第一加熱工程>
乾燥工程後、第一加熱工程を行った。第一加熱工程では、電気炉内に空気(第一雰囲気)を供給しながら、空気流中で上記触媒を3時間加熱した。触媒の単位容積当りの空気流の流速は50NL/h・L−触媒であった。電気炉内の空気流の温度(第一雰囲気の温度)は350℃に調整した。
第一加熱工程後、触媒におけるコークの残存量(触媒中のコークの含有量)を測定した。測定されたコークの残存量(単位:質量%)を下記表1に示す。なお、コークの残存量は、JIS M 8819に規定された「石炭類及びコークス類−機器分析装置による元素分析方法」に準拠して測定した。
<第二加熱工程>
第一加熱工程後、第二加熱工程を行った。第二加熱工程では、電気炉内に空気流(第二雰囲気)を供給しながら、空気流中で上記触媒を3時間加熱した。触媒の単位容積当りの空気流の流速は、50NL/h・L−触媒であった。電気炉内の空気流の温度(第二雰囲気の温度)は400℃に調整した。
第二加熱工程後、触媒におけるコークの残存量(触媒中のコークの含有量)を測定した。測定されたコークの残存量(単位:質量%)を下記表1に示す。なお、コークの残存量は、JIS M 8819に規定された「石炭類及びコークス類−機器分析装置による元素分析方法」に準拠して測定した。
第二加熱工程後の触媒が複合酸化物(CoMoO)を含むか否かを、下記のXRD法によって確認した。
XRD法の条件は以下の通りであった。
X線:CuKα。
発散スリット:1/2°。
受光スリット:0.15mm。
散乱スリット:1/2°。
回折角2θ:10〜90°。
ステップ幅:0.02°。
管電圧:50kV。
管電流:200mA。
モノクロメーターの走査モード:連続走査。
走査速度:1°/分。
複合酸化物に帰属する回折線の主ピークのピークトップが観測される2θ値を、2θmとした。CoMoOに帰属される回折ピークの2θmは27°である。2θm−2°と2θm+4°の2点を結んだ直線を、ベースラインとした。主ピークのトップ高さから2θmにおけるベースライン高さを引いた値を、複合酸化物の主ピークの高さHmとした。
2θ=46±4°の2点を結んだ直線をベースラインとして、2θ=46°に観測される担体(アルミナ)に帰属される主ピークの高さHsを、Hmと同様に求めた。
Hm<0.25×Hsのとき、触媒中の複合金属酸化物の含有量は検出限界以下である。つまり、Hm<0.25×Hsのとき、複合金属酸化物は「検出されなかった」と判定される。Hm≧0.25×Hsのとき、複合金属酸化物は「検出された」と判定される。
実施例1の第二加熱工程後の触媒のXRDパターンにおいては、Hm<0.25×Hsであった。つまり、第二加熱工程後の触媒からCoMoOは検出されなかった。
以上の工程を経た触媒を、以下では、再生触媒と記す。
<予備硫化工程>
再生触媒の予備硫化を行った。予備硫化では、減圧軽油に1質量%のDMDSを添加した後、減圧軽油を反応装置内に充填された再生触媒へ供給した。この予備硫化を48時間連続的に継続した。反応装置としては、固定床連続流通式反応装置を用いた。
予備硫化に用いた減圧軽油は、以下の性状を有する留分であった。
留分の密度:926.4kg/m
蒸留試験における初留点:242℃。
蒸留試験における終留点:602℃。
留分中の硫黄分の含有量:2.82質量%。
なお、留分の密度は、JIS K 2249に規定された「原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表(抜粋)」の「5.振動式密度試験方法」に準拠して測定した。蒸留試験は、JIS K 2254に規定された「石油製品―蒸留試験方法」の「6.減圧法蒸留試験方法」に準拠して行った。硫黄分の含有量は、JIS K 2541―1992に規定された「原油及び石油製品―硫黄分試験方法」の「6.放射線式励起法」に準拠して測定した。
<第二水素化処理工程>
予備硫化後、第二水素化処理工程を行った。第二水素化処理工程では、上記の減圧軽油を水素ガスの存在下で再生触媒に接触させた。第二水素化処理工程における水素ガスの分圧は6MPaに調整した。減圧軽油の液空間速度LHSVは1h−1に調整した。水素/油比は1000SCF/BBLに調整した。反応温度は380℃に調整した。
第二水素化処理工程において得られた生成油中の硫黄分の含有量を測定した。硫黄分の含有量は、JIS K 2541―1992に規定された「原油及び石油製品―硫黄分試験方法」の「6.放射線式励起法」に準拠して測定した。
下記式1に基づき、第二水素化処理工程に供した減圧軽油中の硫黄分の含有量S、減圧軽油の液空間速度LHSV、及び第二水素化処理工程の生成油中の硫黄分の含有量Sから、第二水素化処理工程における脱硫速度定数(再生触媒の脱硫速度定数R)を求めた。脱硫速度定数は、触媒の水素化脱硫活性を示す値である。脱硫速度定数が大きいことは、触媒の水素化脱硫活性が高いことを意味する。
脱硫速度定数R=LHSV×(1/S−1/S) (1)
第二水素化処理工程と同様の条件下で、第一水素化処理工程に用いる前の触媒(新触媒)の脱硫速度定数Rを求めた。
再生触媒の脱硫速度定数Rと新触媒の脱硫速度定数Rとの比R/Rを求めた。以下、R/Rを比活性と記す。実施例1の比活性を下記表1に示す。比活性が大きいことは、再生触媒の水素化脱硫活性の回復の程度が高いことを意味する。
(実施例2〜4、比較例1、2)
実施例2〜4、比較例1、2それぞれの第一加熱工程の加熱温度(第一雰囲気の温度)を下記表1に示す値に調整した。また、実施例2〜4、比較例1、2それぞれの第二加熱工程の加熱温度(第二雰囲気の温度)を下記表1に示す値に調整した。
以上の温度条件以外は実施例1と同様の方法で、実施例2〜4、比較例1、2それぞれの第一水素化処理工程、乾燥工程、第一加熱工程、第二加熱工程、予備硫化工程、及び第二水素化処理工程を実施した。
実施例2〜4、比較例1、2においても、第一加熱工程後(第二加熱工程前)の触媒中のコークの残存量を、実施例1と同様の方法で測定した。測定結果を下記表1に示す。実施例2〜4、比較例1、2においても、第二加熱工程後(予備硫化工程前)の触媒中のコークの残存量を、実施例1と同様の方法で測定した。測定結果を下記表1に示す。実施例2〜4、比較例1、2においても、第二加熱工程後(予備硫化工程前)の触媒のXRDパターンを、実施例1と同様の方法で測定した。測定結果を下記表1に示す。実施例2〜4、比較例1、2においても、比活性を実施例1と同様の方法で求めた。各実施例及び比較例の比活性を下記表1に示す。
(比較例3、4)
比較例3、4では第二加熱工程を実施しなかった。比較例3、4それぞれの第一加熱工程の加熱温度(第一雰囲気の温度)を下記表1に示す値に調整した。以上の事項以外は実施例1と同様の方法で、比較例3、4の第一水素化処理工程、乾燥工程、第一加熱工程、予備硫化工程、及び第二水素化処理工程を実施した。
比較例3、4においても、第一加熱工程後(予備硫化前)の触媒中のコークの残存量を、実施例1と同様の方法で測定した。測定結果を下記表1に示す。比較例3、4では、第一加熱工程後(予備硫化前)の触媒のXRDパターンを、実施例1と同様の方法で測定した。測定結果を下記表1に示す。第二加熱工程を実施しなかったこと以外は実施例1と同様の方法で、比較例3、4の比活性を求めた。比較例3、4の比活性を下記表1に示す。
Figure 2015085307
表1に示すように、全実施例においてCoMoOは検出されなかった。全実施例の比活性は全比較例の比活性よりも高かった。
表1に示すように、比較例1ではCoMoOが検出された。比較例1では第一加熱工程の加熱温度が低かったため、第一加熱工程においてMoOが生成せず、第二加熱工程においてCoMoOが生成した、と推察される。
表1に示すように、比較例2ではCoMoOが検出された。比較例2では第一加熱工程の加熱温度が高かったため、第一加熱工程においてCoMoOが生成した、と推察される。
表1に示すように、比較例3では、第一加熱工程の加熱温度が高かったため、コークが燃焼し、コークの残存量が少なかったが、CoMoOが生成した。
表1に示すように、比較例4では、第一加熱工程の加熱温度が低かったため、CoMoOの生成が抑制されたが、コークが十分に燃焼せず、多量のコークが残存した。
本発明によれば、ガソリン、潤滑油用基油その他化学品等の炭化水素油の製造において、水素化処理用触媒の劣化した活性を回復して触媒の寿命を延ばし、炭化水素油の製造コストを削減することが可能である。

Claims (4)

  1. 使用済みの水素化処理用触媒を原料とする水素化処理用触媒の製造方法であって、
    前記使用済みの水素化処理用触媒を、温度が320℃より高く380℃以下である第一雰囲気中で加熱する第一加熱工程と、
    前記第一加熱工程後、前記水素化処理用触媒を、温度が前記第一雰囲気より高い第二雰囲気中で加熱する第二加熱工程と、
    を備え、
    前記使用済みの水素化処理用触媒が、周期表の第6族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種と、周期表の第8〜10族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種と、を含有する、
    水素化処理用触媒の製造方法。
  2. 前記第二雰囲気の温度が400〜450℃である、
    請求項1に記載の水素化処理用触媒の製造方法。
  3. 前記使用済みの水素化処理用触媒を、温度が前記第一雰囲気より低い雰囲気中で加熱する乾燥工程をさらに備え、
    前記乾燥工程後に前記第一加熱工程を実施する、
    請求項1又は2に記載の水素化処理用触媒の製造方法。
  4. 原料油を水素ガスの存在下で水素化処理用触媒に接触させる第一水素化処理工程と、
    前記第一水素化処理工程後、前記水素化処理用触媒を、温度が320℃より高く380℃以下である第一雰囲気中で加熱する第一加熱工程と、
    前記第一加熱工程後、前記水素化処理用触媒を、温度が前記第一雰囲気より高い第二雰囲気中で加熱する第二加熱工程と、
    前記第二加熱工程後、原料油を前記水素ガスの存在下で前記水素化処理用触媒に接触させる第二水素化処理工程と、
    を備え、
    前記水素化処理用触媒が、周期表の第6族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種と、周期表の第8〜10族元素からなる群より選ばれる少なくとも一種と、を含有する、
    炭化水素油の製造方法。
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