JP2015084058A - 顕微鏡撮像装置、顕微鏡撮像方法および顕微鏡撮像プログラム - Google Patents

顕微鏡撮像装置、顕微鏡撮像方法および顕微鏡撮像プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】小型化および軽量化しつつ撮像方式を容易に切り替え可能な顕微鏡撮像装置、顕微鏡撮像方法および顕微鏡撮像プログラムを提供する。【解決手段】セクショニング観察時および通常観察時には、それぞれパターン測定光および均一な測定光が光変調素子112により生成され測定対象物Sに照射される。パターン測定光および均一な測定光は、共通の光路を通して測定対象物Sに照射される。受光部120により測定対象物Sからの光が受光され、受光量を示す受光信号が出力される。セクショニング観察時には、パターンの空間的な位相が光変調素子112により所定量ずつ測定対象物S上で順次移動され、受光信号に基づいてパターンの複数の位相で生成される複数の画像データに基づいて測定対象物Sの画像を示すセクショニング画像データが生成される。通常観察時には、受光信号に基づいて測定対象物Sの画像を示す通常画像データが生成される。【選択図】図3

Description

本発明は、顕微鏡撮像装置、顕微鏡撮像方法および顕微鏡撮像プログラムに関する。
光学的セクショニング(切断)により3次元像を作るために使用可能な像を生成する顕微鏡撮像装置が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された顕微鏡撮像装置においては、空間的に周期的なパターンで物体が照明されるようにマスクが光源に備えられる。それにより、試料にマスクパターンが投影される。マスクパターンの空間位相を調整するために、キャリッジによりマスクが少なくとも3つの位置に移動される。マスクの少なくとも3つの位置で照明された物体の3つ以上の像を解析することにより、物体の3次元像が生成される。
特表2000−506634号公報
上記のようなパターンを有する光を用いた撮像方式とパターンを有しない光を用いた撮像方式と切り替え可能な顕微鏡撮像装置が望まれる。しかしながら、特許文献1の顕微鏡撮像装置において、撮像方式を切り替える場合、マスクを光路に抜き差しする必要がある。そのため、撮像方式の切り替えに手間を要する。一方、顕微鏡撮像装置にパターンを有する光を出射する投光部およびパターンを有しない光を出射する投光部を設けると、顕微鏡撮像装置が大型化および重量化する。
本発明の目的は、小型化および軽量化しつつ撮像方式を容易に切り替え可能な顕微鏡撮像装置、顕微鏡撮像方法および顕微鏡撮像プログラムを提供することである。
(1)第1の発明に係る顕微鏡撮像装置は、光を出射する第1の投光部と、第1の投光部により出射された光からパターンを有する第1の測定光およびパターンを有しない第2の測定光を選択的に生成するように構成された光変調素子と、光変調素子により生成された第1および第2の測定光を共通の光路を通して測定対象物に照射する第1の投光光学系と、測定対象物からの光を受光し、受光量を示す受光信号を出力する受光部と、受光部から出力される受光信号に基づいて画像データを生成する画像データ生成部と、空間的な位相を所定量ずつ順次移動させつつ測定対象物に照射すべきパターンを生成するパターン生成部と、第1の測定光を用いて測定対象物を観察する第1の観察モードと第2の測定光を用いて測定対象物を観察する第2の観察モードとを切り替えるための指示部と、第1の観察モード時に、パターン生成部により生成されたパターンに基づいて光変調素子を制御し、パターンの複数の位相で生成される複数の画像データに基づいて測定対象物の画像を示すセクショニング画像データを生成するように画像データ生成部を制御し、第2の観察モード時に、測定対象物の画像を示す通常画像データを生成するように画像データ生成部を制御する制御部とを備えるものである。
この顕微鏡撮像装置においては、第1の観察モードと第2の観察モードと切り替えるための指示が受け付けられる。第1の観察モードはパターンを有する第1の測定光を用いて測定対象物を観察するモードであり、第2の観察モードはパターンを有しない第2の測定光を用いて測定対象物を観察するモードである。
第1の観察モード時には、第1の投光部により出射された光から第1の測定光が光変調素子により生成され、第2の観察モード時には、第1の投光部により出射された光から第2の測定光が光変調素子により生成される。第1の観察モード時には、光変調素子により生成された第1の測定光が第1の投光光学系により測定対象物に照射され、第2の観察モード時には、光変調素子により生成された第2の測定光が第1の投光光学系により測定対象物に照射される。ここで、第1および第2の測定光は、共通の光路を通して測定対象物に照射される。第1の観察モード時には、生成されたパターンの空間的な位相が光変調素子により所定量ずつ測定対象物上で順次移動される。
受光部により測定対象物からの光が受光され、受光量を示す受光信号が出力される。第1の観察モード時には、受光部から出力される受光信号に基づいてパターンの複数の位相で生成される複数の画像データに基づいて測定対象物の画像を示すセクショニング画像データが生成される。第2の観察モード時には、受光部から出力される受光信号に基づいて測定対象物の画像を示す通常画像データが生成される。
この場合、光変調素子により第1および第2の測定光が選択的に生成されるので、第1および第2の測定光をそれぞれ生成するための複数の投光部を顕微鏡撮像装置に設ける必要がない。また、第1および第2の測定光は共通の光路を通るので、共通の投光光学系を用いて第1および第2の測定光を測定対象物に照射することができる。
さらに、第1および第2の測定光の光軸を合わせることなく、第1の測定光の照射中心および照射範囲と第2の測定光の照射中心および照射範囲とをそれぞれ一致させることができる。これらの結果、顕微鏡撮像装置を小型化および軽量化しつつ撮像方式を容易に切り替えることが可能になる。
(2)光変調素子は、第1の投光光学系へ第1または第2の測定光を導く導光状態と第1の投光光学系へ第1および第2の測定光を導かない遮光状態とを有し、制御部は、光変調素子の導光状態および遮光状態を制御してもよい。
この場合、測定対象物を観察しない場合には、測定対象物への第1および第2の測定光の照射を遮断することができる。これにより、測定対象物に第1および第2の測定光が照射され続けることによる測定対象物の損傷を低減することができる。
(3)指示部は、観察領域を指示するように構成され、制御部は、第1または第2の測定光が指示部により指示された観察領域に照射されかつ第1および第2の測定光が観察領域以外の領域に照射されないように光変調素子の複数の部分の各々について導光状態および遮光状態を制御してもよい。
この場合、測定対象物の観察領域以外の領域には第1および第2の測定光が照射されない。これにより、測定対象物に第1および第2の測定光が照射され続けることによる測定対象物の損傷を最小限にすることができる。
(4)制御部は、受光部の受光期間における光変調素子の導光状態の期間と遮光状態の期間との比を制御してもよい。この場合、測定対象物の画像の明るさを調整することができる。
(5)制御部は、光変調素子の複数の部分の各々について導光状態の期間と遮光状態の期間との比を制御してもよい。
この場合、画像の部分ごとの明るさの不均一さを緩和することが可能となる。これにより、画像の明るさを均一にすることができる。
(6)顕微鏡撮像装置は、第1の投光部から光変調素子へ光を導く導光状態と第1の投光部から光変調素子へ光を導かない遮光状態とを有する遮光機構をさらに備え、制御部は、遮光機構の導光状態および遮光状態を制御してもよい。
この場合、測定対象物を観察しない場合には、光変調素子への光の照射を遮断することができる。これにより、光変調素子に光が照射され続けることによる光変調素子の損傷を低減することができる。
(7)制御部は、光変調素子が遮光状態である場合において、一定時間が経過したときに遮光機構を遮光状態に制御してもよい。
この構成によれば、測定対象物を観察しない場合には、測定対象物への第1および第2の測定光の照射が光変調素子により遮断される。また、この状態で一定時間が経過した場合は、遮光機構により光変調素子への光の照射が遮断される。これにより、光変調素子に光が照射され続けることによる光変調素子の損傷を低減することができる。
(8)遮光機構は、メカニカルシャッタを含み、第1の投光部から光変調素子への光路上に配置されてもよい。この場合、光変調素子への光の照射を容易に遮断することができる。
(9)遮光機構は、スイッチング機構を含み、第1の投光部への電力の供給を停止させてもよい。この場合、光変調素子への光の照射を容易に遮断することができる。
(10)顕微鏡撮像装置は、第3の測定光を出射する第2の投光部と、第2の投光部により出射された第3の測定光を測定対象物に照射する第2の投光光学系とをさらに備え、指示部は、第1または第2の観察モードと第3の測定光を用いて測定対象物を観察する第3の観察モードとをさらに切り替えるために構成され、制御部は、第3の観察モード時に、遮光機構を遮光状態に制御するとともに、測定対象物の画像を示す透過画像データを生成するように画像データ生成部を制御してもよい。
この場合、第1〜第3の観察モードが指示部により指示される。第3の観察モード時には、測定対象物を透過する第3の測定光に基づいて測定対象物の画像を示す透過画像データが生成される。これにより、測定対象物の観察方式が多様化する。また、第3の観察モード時には、遮光機構が遮光状態に制御されるので、光変調素子に光が照射され続けることによる光変調素子の損傷を低減することができる。
(11)第2の発明に係る顕微鏡撮像方法は、パターンを有する第1の測定光を用いて測定対象物を観察する第1の観察モードとパターンを有しない第2の測定光を用いて測定対象物を観察する第2の観察モードとを切り替えるための指示を受け付けるステップと、第1の投光部により光を出射するステップと、第1の観察モード時に、第1の投光部により出射された光から第1の測定光を光変調素子により生成し、第2の観察モード時に、第1の投光部により出射された光から第2の測定光を光変調素子により生成するステップと、第1の観察モード時に、光変調素子により生成された第1の測定光を第1の投光光学系により測定対象物に照射し、第2の観察モード時に、光変調素子により生成された第2の測定光を第1の投光光学系により測定対象物に照射するステップと、第1の観察モード時に、生成されたパターンの空間的な位相を光変調素子により所定量ずつ測定対象物上で順次移動させるステップと、受光部により測定対象物からの光を受光し、受光量を示す受光信号を出力するステップと、第1の観察モード時に、受光部から出力される受光信号に基づいてパターンの複数の位相で生成される複数の画像データに基づいて測定対象物の画像を示すセクショニング画像データを生成し、第2の観察モード時に、受光部から出力される受光信号に基づいて測定対象物の画像を示す通常画像データを生成するステップとを含み、光変調素子により生成された第1および第2の測定光は、共通の光路を通して第1の投光光学系により測定対象物に照射されるものである。
この顕微鏡撮像方法によれば、第1の観察モードと第2の観察モードと切り替えるための指示が受け付けられる。第1の観察モードはパターンを有する第1の測定光を用いて測定対象物を観察するモードであり、第2の観察モードはパターンを有しない第2の測定光を用いて測定対象物を観察するモードである。
第1の観察モード時には、第1の投光部により出射された光から第1の測定光が光変調素子により生成され、第2の観察モード時には、第1の投光部により出射された光から第2の測定光が光変調素子により生成される。第1の観察モード時には、光変調素子により生成された第1の測定光が第1の投光光学系により測定対象物に照射され、第2の観察モード時には、光変調素子により生成された第2の測定光が第1の投光光学系により測定対象物に照射される。ここで、第1および第2の測定光は、共通の光路を通して測定対象物に照射される。第1の観察モード時には、生成されたパターンの空間的な位相が光変調素子により所定量ずつ測定対象物上で順次移動される。
受光部により測定対象物からの光が受光され、受光量を示す受光信号が出力される。第1の観察モード時には、受光部から出力される受光信号に基づいてパターンの複数の位相で生成される複数の画像データに基づいて測定対象物の画像を示すセクショニング画像データが生成される。第2の観察モード時には、受光部から出力される受光信号に基づいて測定対象物の画像を示す通常画像データが生成される。
この場合、光変調素子により第1および第2の測定光が選択的に生成されるので、第1および第2の測定光をそれぞれ生成するための複数の投光部を顕微鏡撮像装置に設ける必要がない。また、第1および第2の測定光は共通の光路を通るので、共通の投光光学系を用いて第1および第2の測定光を測定対象物に照射することができる。
さらに、第1および第2の測定光の光軸を合わせることなく、第1の測定光の照射中心および照射範囲と第2の測定光の照射中心および照射範囲とをそれぞれ一致させることができる。これらの結果、顕微鏡撮像装置を小型化および軽量化しつつ撮像方式を容易に切り替えることが可能になる。
(12)第3の発明に係る顕微鏡撮像プログラムは、処理装置により実行可能な顕微鏡撮像プログラムであって、パターンを有する第1の測定光を用いて測定対象物を観察する第1の観察モードとパターンを有しない第2の測定光を用いて測定対象物を観察する第2の観察モードとを切り替えるための指示を受け付ける処理と、第1の投光部により光を出射する処理と、第1の観察モード時に、第1の投光部により出射された光から第1の測定光を光変調素子により生成し、第2の観察モード時に、第1の投光部により出射された光から第2の測定光を光変調素子により生成する処理と、第1の観察モード時に、光変調素子により生成された第1の測定光を第1の投光光学系により測定対象物に照射し、第2の観察モード時に、光変調素子により生成された第2の測定光を第1の投光光学系により測定対象物に照射する処理と、第1の観察モード時に、生成されたパターンの空間的な位相を光変調素子により所定量ずつ測定対象物上で順次移動させる処理と、受光部により測定対象物からの光を受光し、受光量を示す受光信号を出力する処理と、第1の観察モード時に、受光部から出力される受光信号に基づいてパターンの複数の位相で生成される複数の画像データに基づいて測定対象物の画像を示すセクショニング画像データを生成し、第2の観察モード時に、受光部から出力される受光信号に基づいて測定対象物の画像を示す通常画像データを生成する処理とを、処理装置に実行させ、光変調素子により生成された第1および第2の測定光は、共通の光路を通して第1の投光光学系により測定対象物に照射されるものである。
この顕微鏡撮像プログラムによれば、第1の観察モードと第2の観察モードと切り替えるための指示が受け付けられる。第1の観察モードはパターンを有する第1の測定光を用いて測定対象物を観察するモードであり、第2の観察モードはパターンを有しない第2の測定光を用いて測定対象物を観察するモードである。
第1の観察モード時には、第1の投光部により出射された光から第1の測定光が光変調素子により生成され、第2の観察モード時には、第1の投光部により出射された光から第2の測定光が光変調素子により生成される。第1の観察モード時には、光変調素子により生成された第1の測定光が第1の投光光学系により測定対象物に照射され、第2の観察モード時には、光変調素子により生成された第2の測定光が第1の投光光学系により測定対象物に照射される。ここで、第1および第2の測定光は、共通の光路を通して測定対象物に照射される。第1の観察モード時には、生成されたパターンの空間的な位相が光変調素子により所定量ずつ測定対象物上で順次移動される。
受光部により測定対象物からの光が受光され、受光量を示す受光信号が出力される。第1の観察モード時には、受光部から出力される受光信号に基づいてパターンの複数の位相で生成される複数の画像データに基づいて測定対象物の画像を示すセクショニング画像データが生成される。第2の観察モード時には、受光部から出力される受光信号に基づいて測定対象物の画像を示す通常画像データが生成される。
この場合、光変調素子により第1および第2の測定光が選択的に生成されるので、第1および第2の測定光をそれぞれ生成するための複数の投光部を顕微鏡撮像装置に設ける必要がない。また、第1および第2の測定光は共通の光路を通るので、共通の投光光学系を用いて第1および第2の測定光を測定対象物に照射することができる。
さらに、第1および第2の測定光の光軸を合わせることなく、第1の測定光の照射中心および照射範囲と第2の測定光の照射中心および照射範囲とをそれぞれ一致させることができる。これらの結果、顕微鏡撮像装置を小型化および軽量化しつつ撮像方式を容易に切り替えることが可能になる。
顕微鏡撮像装置を小型化および軽量化しつつ撮像方式を容易に切り替えることが可能になる。
本発明の一実施の形態に係る顕微鏡撮像装置の外観斜視図である。 図1の顕微鏡撮像装置のハードウェア構成を説明するための図である。 測定部および測定光供給部における光路を示す模式図である。 図1の顕微鏡撮像装置の制御系を示すブロック図である。 CPUの構成を示すブロック図である。 測定対象物に測定光が照射される場合に測定対象物から放出される蛍光を表す模式図である。 測定対象物における所定の観察範囲に均一な測定光を照射することにより得られる蛍光観察画像の一例を示す図である。 セクショニング観察方法の一例を示す図である。 時間的なパターンを有する測定光の例を示す図である。 図9の測定光を用いて生成される通常画像データに基づく通常画像の例を示す図である。 均一な測定光を用いて生成される通常画像データに基づく通常画像の例を示す図である。 光変調素子の一部を拡大した画像を示す図である。 パターン付与部の外観斜視図である。 測定対象物、対物レンズおよびフィルタキューブの交換作業時の測定部の状態を示す外観斜視図である。 表示部の表示例を示す図である。 図15の画像表示領域に表示される観察画像の例を示す図である。 図15の画像表示領域に表示される観察画像の例を示す図である。 図15の画像表示領域に表示される観察画像の例を示す図である。 図15の画像表示領域に表示される観察画像の例を示す図である。 第1の変形例に係る顕微鏡撮像装置の構成を示すブロック図である。 第2の変形例に係る顕微鏡撮像装置の構成を示すブロック図である。 第3の変形例に係る顕微鏡撮像装置の構成を示すブロック図である。 第4の変形例に係る顕微鏡撮像装置の構成を示すブロック図である。 第5の変形例に係る顕微鏡撮像装置の構成を示すブロック図である。 第6の変形例に係る顕微鏡撮像装置の構成を示すブロック図である。 第7の変形例に係る顕微鏡撮像装置の構成を示すブロック図である。
(1)顕微鏡撮像装置の構成
本発明の一実施の形態に係る顕微鏡撮像装置について説明する。本実施の形態に係る顕微鏡撮像装置においては、測定対象物の蛍光観察を行うことが可能である。また、その顕微鏡撮像装置においては、測定対象物を透過する光を用いた明視野観察、暗視野観察、位相差観察、微分干渉観察、偏斜観察および偏光観察を行うことが可能である。以下の説明では、測定対象物を透過する光を用いた明視野観察、暗視野観察、位相差観察、微分干渉観察、偏斜観察および偏光観察を透過観察と総称する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る顕微鏡撮像装置の外観斜視図である。図1に示すように、本例の顕微鏡撮像装置500は、主として測定部100、PC(パーソナルコンピュータ)200、測定光供給部300および表示部400から構成される。測定部100とPC200とが配線WR1により接続される。測定部100と測定光供給部300とが配線WR2および導光部材330により接続される。
図1の例では、PC200および表示部400が一体化された構成として一台のノート型パーソナルコンピュータが用いられる。配線WR1としては、LAN(ローカルエリアネットワーク)ケーブルまたはUSB(ユニバーサルシリアルバス)ケーブル等が用いられる。配線WR2としては、電源線と信号線とが一体化されたケーブルが用いられる。
図2は、図1の顕微鏡撮像装置500のハードウェア構成を説明するための図である。図2では、測定部100および測定光供給部300の縦断面が模式的に示される。
図2に示すように、測定光供給部300は、筐体301、電源装置310、投光部320および排熱装置340を含む。電源装置310、投光部320および排熱装置340は、筐体301内に収容される。電源装置310は、投光部320に電力を供給するとともに、配線WR2を介して測定部100に電力を供給する。
測定光供給部300の筐体301には排熱用の開口309が形成されている。排熱装置340は、排熱ファンおよび排熱ファンを駆動するモータを含み、電源装置310および投光部320で発生される熱を開口309を通して筐体301の外部に排出する。
測定部100は、外部筐体101、複数の支柱106、台座107、パターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ140、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150、レンズユニット160および制御基板170を含む。
外部筐体101は、パターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ140、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150、レンズユニット160、制御基板170および各構成要素の図示しない駆動回路を収容する。また、外部筐体101は、前面部101a、背面部101b、一側面部101c(図1)、他側面部101d(図1)および上面部101eを有する。上面部101eには上面蓋102が取り付けられている。前面部101aの中央には前面蓋103が取り付けられている。上面蓋102および前面蓋103が閉じられた状態で、ステージ140および受光部120を含む空間が暗室状態になる。
外部筐体101内には、ベースフレーム91、ステージフレーム92およびアッパーフレーム93が上下に並ぶようにかつ水平面に平行となるように設けられる。
ベースフレーム91、ステージフレーム92およびアッパーフレーム93は、パターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ140、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150、レンズユニット160および制御基板170を支持する支持体の一部を構成し、支持体は複数の支柱106および台座107により支持される。
ステージフレーム92はベースフレーム91の上方に位置し、アッパーフレーム93はステージフレーム92の上方に位置する。ベースフレーム91およびステージフレーム92には、測定対象物Sの観察に用いる光を通過させるための開口が形成されている。
ステージ140の中央部にも開口が形成されている。ステージフレーム92およびステージ140の開口が互いに重なるように、ステージフレーム92の上面にステージ140が一体的に取り付けられる。さらに、ステージフレーム92の上面にはステージ140とともにステージ駆動装置141が取り付けられる。
ステージ140上には、シャーレまたはプレパラート等を用いて測定対象物Sが載置される。測定対象物Sが載置されるステージ140上の平面を載置面と呼ぶ。本例では、載置面は水平面に平行に維持される。
以下の説明では、図2に矢印で示すように、載置面上で互いに直交する2方向をX方向およびY方向と定義し、載置面に対して直交する方向をZ方向と定義する。X方向は測定部100の左右方向に相当し、Y方向は測定部100の前後方向に相当し、Z方向は測定部100の上下方向に相当する。ステージ140はX−Yステージであり、X方向およびY方向に移動可能に構成される。ステージ駆動装置141は、制御基板170から与えられる信号に応答してステージ140をX方向およびY方向に移動させる。
本例においては、測定対象物Sは種々のタンパク質を含む生物標本である。蛍光観察を行う場合、測定対象物Sには特定のタンパク質に融合する蛍光試薬が塗布される。蛍光試薬は、例えばGFP(緑色蛍光タンパク質)、Texas Red(テキサスレッド)およびDAPI(ジアミジノフェニルインドール)を含む。GFPは、波長490nm付近の光を吸収して波長510nm付近の光を放出する。Texas Redは、波長596nm付近の光を吸収して波長620nm付近の光を放出する。DAPIは、波長345nm付近の光を吸収して波長455nm付近の光を放出する。
ベースフレーム91の上面にパターン付与部110、フィルタユニット150およびレンズユニット160が取り付けられ、ベースフレーム91の下方に受光部120が設けられる。
ベースフレーム91上では、パターン付与部110の前方の位置にフィルタユニット150が配置される。アッパーフレーム93の上面に透過光供給部130が取り付けられる。
図3は、測定部100および測定光供給部300における光路を示す模式図である。図3では、光路とともに測定部100および測定光供給部300の各構成要素の詳細が示される。図3においても、図2と同様に、X方向、Y方向およびZ方向が矢印で示される。
図3に示すように、測定光供給部300の投光部320は、測定光源321、減光機構322、遮光機構323および光コネクタ324を含む。光コネクタ324に導光部材330の一端が接続される。本例においては、導光部材330は液体ライトガイドである。導光部材330は、例えばガラスファイバまたは石英ファイバであってもよい。
測定光源321は、例えばメタルハライドランプである。測定光源321は、水銀ランプ、キセノンランプまたは白色LED(発光ダイオード)等の他の光源であってもよい。測定光源321は、測定対象物Sの蛍光観察用の光源として用いられる。以下、測定光源321により出射される光を測定光と呼ぶ。
遮光機構323は、例えばメカニカルシャッタである。遮光機構323は、測定光源321から出射された測定光の光路上に位置するように配置される。遮光機構323が導光状態である場合には、測定光が遮光機構323を通過し、導光部材330の一端に入射する。一方、遮光機構323が遮光状態である場合には、測定光は遮断され、導光部材330の一端に入射しない。遮光機構323は、測定光の通過および遮断を切り替え可能な光変調素子を含んでもよい。遮光機構323は、例えば測定対象物Sの蛍光観察が行われる場合に導光状態となり、測定対象物Sの透過観察が行われる場合に遮光状態となる。また、遮光機構323は、例えば後述する対物レンズおよびフィルタキューブの交換作業時および観察画像の処理中に遮光状態となる。
減光機構322は、互いに透過率が異なる複数のND(Neutral Density)フィルタ、または互いに開口率が異なる複数のメッシュを含む。減光機構322は、複数のNDフィルタのいずれかが遮光機構323を通過した測定光の光路上に位置するように配置される。測定光の光路上に位置するNDフィルタを選択的に切り替えることにより、減光機構322を通過する測定光の強度を調整することができる。減光機構322は、複数のNDフィルタに代えて、測定光の強度を調整可能な光変調素子を含んでもよい。
測定部100のパターン付与部110は、内部筐体10、導光部品支持ケース11、投光レンズ12、光コネクタ111、光変調素子112および複数(本例では2個)のミラー113を含む。
内部筐体10は箱型形状を有する。内部筐体10の前面部分に投光レンズ12が設けられている。内部筐体10の背面部分の内側に光変調素子112が取り付けられている。光変調素子112は投光レンズ12の光軸上に位置する。内部筐体10の下面部分に略円筒形状を有する導光部品支持ケース11が取り付けられる。導光部品支持ケース11の下端部は閉塞されている。導光部品支持ケース11内に2個のミラー113および光コネクタ111が設けられている。
光コネクタ111は導光部品支持ケース11の下端部近傍に設けられる。測定部100の後方から背面部101bを通して光コネクタ111に導光部材330の他端が接続される。光コネクタ111は、蛍光観察時に導光部材330により導かれる測定光が測定部100の後方から前方に向かって出射されるように導光部材330の他端を支持する。
光コネクタ111の前方に一方のミラー113がXY平面に対して傾斜するように設けられる。また、一方のミラー113の上方に他方のミラー113がXY平面に対して傾斜するように設けられる。この状態で、光変調素子112は、2個のミラー113の後方でかつ2個のミラー113よりも上方に位置する。光コネクタ111の他端から出射される測定光は、一方のミラー113により測定部100の下方から上方に向かうように反射される。また、一方のミラー113により反射された測定光は、他方のミラー113により前方斜め下方から後方斜め上方に向かうように反射され、光変調素子112に入射する。
光変調素子112は、例えばDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)である。光変調素子112は、LCOS(Liquid Crystal on Silicon:反射型液晶素子)であってもよい。本例では光変調素子112としてDMDまたはLCOS等の反射型デバイスが用いられる。これに限らず、光変調素子112としては、反射型デバイスに代えてLCD(液晶ディスプレイ)等の透過型デバイスを用いてもよい。
光変調素子112は、2次元状に配列された複数の画素により構成される。後述する受光部120のカメラ121の画素と区別するため、光変調素子112の画素を変調画素と呼ぶ。光変調素子112がDMDである場合には、変調画素はマイクロミラーであり、光変調素子112がLCOSまたはLCDである場合には、変調画素は液晶の画素である。
光変調素子112に入射した光は、後述するパターン生成部212により予め設定されたパターンおよび予め設定された強度(明るさ)に変換されるとともに測定部100の後方から前方に向かうように反射される。光変調素子112で反射された測定光は、投光レンズ12を通してフィルタユニット150に入射する。
フィルタユニット150は、複数のフィルタキューブ151、フィルタターレット152およびフィルタターレット駆動部153を含む。各フィルタキューブ151は、フレーム151a、励起フィルタ151b、ダイクロイックミラー151cおよび吸収フィルタ151dを含む。フレーム151aは、励起フィルタ151b、ダイクロイックミラー151cおよび吸収フィルタ151dを支持する立方体状の部材である。
複数のフィルタキューブ151は、測定対象物Sの蛍光観察に用いられる複数種類の蛍光試薬にそれぞれ対応する。例えば、蛍光試薬として上記のGFP、Texas RedおよびDAPIが用いられる場合には、GFP、Texas RedおよびDAPIにそれぞれ対応する3種類のフィルタキューブ151がフィルタユニット150に設けられる。
この場合、GFPに対応するフィルタキューブ151の励起フィルタ151bは波長490nm付近の光を通過させ、吸収フィルタ151dは波長510nm付近の光を通過させる。ダイクロイックミラー151cは、波長490nm付近の光を反射し、波長510nm付近の光を通過させる。
また、Texas Redに対応するフィルタキューブ151の励起フィルタ151bは596nm付近の光を通過させ、吸収フィルタ151dは620nm付近の光を通過させる。ダイクロイックミラー151cは、波長596nm付近の光を反射し、波長620nm付近の光を通過させる。
さらに、DAPIに対応するフィルタキューブ151の励起フィルタ151bは345nm付近の光を通過させ、吸収フィルタ151dは455nm付近の光を通過させる。ダイクロイックミラー151cは、波長345nm付近の光を反射し、波長455nm付近の光を通過させる。
フィルタターレット152は円板状を有する。フィルタターレット152には、その中心軸を基準として90°の角度間隔で4個の貫通孔が設けられている。フィルタターレット152は、図2のベースフレーム91上でフィルタターレット152の中心軸の周りで回転可能に支持される。フィルタターレット駆動部153がフィルタターレット152を駆動することによりフィルタターレット152が回転する。
複数のフィルタキューブ151の各々は、励起フィルタ151bがフィルタターレット152の中心軸と反対の方向に向かうようにかつ4個の貫通孔のうちのいずれかに重なるようにフィルタターレット152上に設けられる。
本実施の形態では、フィルタターレット152の3個の貫通孔に重なるように、上記の3種類の蛍光試薬にそれぞれ対応する3個のフィルタキューブ151がフィルタターレット152上に取り付けられる。
使用者は、蛍光観察時にフィルタターレット152を回転させることにより、所望のフィルタキューブ151を選択することができる。選択されたフィルタキューブ151は、測定光が励起フィルタ151bに入射するように、ステージ140上の測定対象物Sを通るZ方向に平行な観察軸OA上に配置される。観察軸OAはZ方向に延びる受光部120の光軸である。励起フィルタ151bに測定光が入射すると、測定光のうち一部の波長領域の光が励起フィルタ151bを通過する。励起フィルタ151bを通過した光は、ダイクロイックミラー151cにより上方に向けて反射される。
上記のように、本実施の形態ではフィルタターレット152の3つの貫通孔に3つのフィルタキューブ151が取り付けられ、残り1つの貫通孔にフィルタキューブ151が取り付けられない。そのため、フィルタキューブ151が取り付けられない貫通孔を観察軸OA(測定光の光路)上に配置させることにより、フィルタキューブ151を用いない明視野観察を行うことが可能である。
レンズユニット160は、複数の対物レンズ161、レンズターレット162、焦点距離調整機構163、レンズ支持板163p、レンズターレット駆動部164および焦点距離調整駆動部165を含む。複数の対物レンズ161は、互いに異なる倍率を有する。
焦点距離調整機構163が図2のベースフレーム91上に取り付けられる。焦点距離調整機構163はレンズ支持板163pをXY平面に平行かつZ方向に移動可能に支持する。
レンズ支持板163p上にレンズターレット162およびレンズターレット駆動部164が設けられる。レンズターレット162は、円板状を有する。レンズターレット162には、その中心軸を基準として60°の角度間隔で6個の貫通孔が形成されている。レンズターレット162は、レンズターレット162の中心軸の周りで回転可能に支持される。レンズターレット駆動部164がレンズターレット162を駆動することによりレンズターレット162が回転する。
本実施の形態では、倍率が互いに異なる6個の対物レンズ161が、レンズターレット162の6個の貫通孔に重なるようにレンズターレット162上に取り付けられる。この状態で、6個の対物レンズ161は、ステージ140の下方かつフィルタユニット150の上方に位置する。
使用者は、レンズターレット162を回転させることにより、測定対象物Sの観察に用いる1つの対物レンズ161を選択することができる。選択された対物レンズ161は上記の観察軸OA上に配置される。
焦点距離調整駆動部165は、焦点距離調整機構163を駆動することによりレンズ支持板163pをZ方向に移動させる。それにより、ステージ140上の測定対象物Sと選択された対物レンズ161との間のZ方向における相対的な距離が調整される。
測定対象物Sの蛍光観察時には、フィルタキューブ151のダイクロイックミラー151cにより反射された測定光が、選択された対物レンズ161により集光されつつステージ140の開口を通過して測定対象物Sに照射される。測定対象物Sに測定光が照射されると、測定対象物Sに塗布された蛍光試薬から蛍光が放出される。測定対象物Sの下方に放出された蛍光は、選択された対物レンズ161とその対物レンズ161の下方に位置するフィルタキューブ151とベースフレーム91に形成された開口とを通過し、受光部120に入射する。
図2のアッパーフレーム93上に取り付けられる透過光供給部130は、固定部130Aおよび揺動部130Bからなる。固定部130Aは、透過光源131、絞り調整部132および透過光学系133を含み、アッパーフレーム93(図2)の上面上に固定される。
透過光源131は、例えば白色LEDである。透過光源131は、ハロゲンランプ等の他の光源であってもよい。透過光源131は、測定対象物Sの透過観察用の光源として用いられる。以下、透過光源131から出射される光を透過光と呼ぶ。絞り調整部132は、絞りおよび位相差スリットを含み、測定対象物Sに照射される透過光の明るさを調整するためおよび透過光による位相差観察を行うために用いられる。透過光学系133は、リレーレンズを含み、透過光源131から出射される透過光を固定部130Aの前方へ導く。リレーレンズは、絞り調整部132が含む絞りおよび位相差スリットとコンデンサレンズ135の前側焦点位置との間で共役関係が維持されるように配置される。
揺動部130Bは、ミラー134、コンデンサレンズ135および図示しない揺動機構を含む。揺動部130Bは、図2の上面蓋102が開かれた状態で、X方向に平行な軸を中心として揺動可能に構成される。それにより、揺動部130Bは、コンデンサレンズ135がZ方向においてステージ140上の測定対象物Sに対向する正規位置とコンデンサレンズ135がZ方向においてステージ140上の測定対象物Sに対向しない離間位置との間を移動する。
測定対象物Sの透過観察時には、使用者により揺動部130Bが手動で正規位置に移動される。揺動部130Bが正規位置にある状態で、固定部130Aから前方に導かれる透過光がミラー134により下方に反射され、コンデンサレンズ135を通してステージ140上の測定対象物Sを透過する。
上記のように、フィルタユニット150においては、透過観察時にフィルタキューブ151が設けられていないフィルタターレット152の貫通孔が選択される。この場合、測定対象物Sを透過した透過光は、使用者により選択された対物レンズ161とフィルタターレット152の貫通孔とベースフレーム91に形成された開口とを通して受光部120に入射する。
受光部120は、カメラ121、カラーフィルタ122および結像レンズ123を含む。カメラ121は、例えば撮像素子を含むCCD(電荷結合素子)カメラである。本実施の形態においては、カメラ121はデジタルズーム機能を有する。撮像素子は、例えばモノクロCCDである。撮像素子は、カラーCCDであってもよいし、CMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサ等の他の撮像素子であってもよい。撮像素子がカラーCCDである場合には、受光部120にカラーフィルタ122は設けられない。
受光部120に入射した蛍光または透過光は、結像レンズ123により集光および結像された後、カメラ121により受光される。これにより、測定対象物Sの画像が得られる。カメラ121の撮像素子の各画素からは、受光量に対応するアナログの電気信号(以下、受光信号と呼ぶ)が制御基板170に出力される。
制御基板170には、図示しないA/D変換器(アナログ/デジタル変換器)およびFIFO(First In First Out)メモリが実装される。カメラ121から出力される受光信号は、PC200による制御に基づいて、A/D変換器により一定のサンプリング周期でサンプリングされるとともにデジタル信号に変換される。A/D変換器から出力されるデジタル信号は、FIFOメモリに順次蓄積される。FIFOメモリに蓄積されたデジタル信号は画素データとして順次PC200に転送される。
(2)顕微鏡撮像装置の制御系
図4は、図1の顕微鏡撮像装置500の制御系を示すブロック図である。測定部100においては、制御基板170は、PC200から与えられる指令に応答してパターン付与部110、受光部120、透過光供給部130、ステージ駆動装置141、フィルタユニット150、レンズユニット160の動作を制御する。また、制御基板170は、上記のようにカメラ121(図3)から出力される受光信号に基づくデジタル信号をPC200に転送する。さらに、制御基板170は、PC200からの指令に応答して測定光供給部300の電源装置310および投光部320の動作を制御する。
PC200は、CPU(中央演算処理装置)210、ROM(リードオンリメモリ)220、RAM(ランダムアクセスメモリ)230、記憶装置240および操作部250を含む。操作部250は、測定部100の制御基板170に指令を与えるために使用者により操作可能に構成され、キーボードおよびポインティングデバイスを含む。ポインティングデバイスとしては、マウスまたはジョイスティック等が用いられる。
表示部400は、例えばLCDパネルまたは有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルにより構成される。ROM220には、システムプログラムが記憶される。RAM230は、種々のデータを記憶するとともにCPU210の作業領域として機能する。記憶装置240は、ハードディスク等からなる。記憶装置240には、顕微鏡撮像装置500の制御プログラムおよび画像処理プログラムが記憶される。また、記憶装置240は、測定部100から与えられる画素データ等の種々のデータを保存するために用いられる。
図5は、CPU210の構成を示すブロック図である。図5に示すように、CPU210は、画像データ生成部211、パターン生成部212および制御部213を含む。画像データ生成部211は、上記の制御プログラムおよび画像処理プログラムを実行することにより、測定部100から与えられる画素データに基づいて画像データを生成する。画像データは複数の画素データの集合である。
パターン生成部212は、図3の光変調素子112により出射される測定光のパターンとして、空間的な位相が所定量ずつ順次移動されつつ測定対象物Sに照射されるべきパターンを生成する。制御部213は、パターン生成部212により生成されたパターンに基づいて図2の制御基板170を介して光変調素子112を制御することにより、所定のパターンを有する測定光を測定対象物Sに照射しつつパターンの位相を移動させる。
また、制御部213は、制御基板170に指令を与えることにより制御基板170を介して受光部120、透過光供給部130、ステージ140、フィルタユニット150、レンズユニット160および投光部320の動作を制御する。さらに、制御部213は、生成した画像データにRAM230を用いて各種処理を行うとともに、画像データに基づく画像を表示部400に表示させる。
(3)パターン付与部の機能
(a)空間的パターンの付与
図6は、測定対象物Sに測定光が照射される場合に測定対象物Sから放出される蛍光を表す模式図である。図6に示すように、対物レンズ161の焦点に測定対象物Sの観察対象部分sp1が配置される場合、対物レンズ161を通過する測定光は点線で示すように測定対象物Sの観察対象部分sp1に向かって集光される。それにより、測定対象物Sの観察対象部分sp1に蛍光試薬が存在すると、その観察対象部分sp1から蛍光が放出される。蛍光の一部が太い矢印で示すように対物レンズ161を通して受光部120(図3)に入射する。
対物レンズ161により測定対象物Sの観察対象部分sp1に測定光が集光される場合には、対物レンズ161の焦点から外れた位置に存在する蛍光試薬も測定光を受けることにより蛍光を放出する。図6の例では、観察対象部分sp1以外の部分sp2,sp3からも蛍光が放出される。部分sp2,sp3が対物レンズ161の被写界深度DFから外れた位置にあると、それらの部分sp2,sp3から放出される蛍光が迷光として受光部120に入射する。
図7は、測定対象物Sにおける所定の観察範囲に均一な測定光を照射することにより得られる蛍光観察画像の一例を示す図である。上記の理由により、測定対象物Sにおける所定の観察範囲に均一に測定光を照射すると、図7に示すように、対物レンズ161の被写界深度DFから外れた位置から放出される蛍光が迷光として受光部120に入射し、蛍光観察画像のコントラストを全体的に低下させる。
そこで、本例の測定部100においては、コントラストの高い蛍光観察画像を得るためにパターン化された測定光を用いる蛍光観察が行われる。以下の説明では、均一な測定光を用いた蛍光観察を通常観察と呼び、パターン化された測定光を用いる蛍光観察をセクショニング観察と呼ぶ。
セクショニング観察では、所定パターンを有する測定光を測定対象物Sに照射しつつ所定パターンの空間的な位相を一定量ずつ移動させる。所定パターンを有する測定光は、例えばXY平面上の一方向(例えばY方向)または二方向(例えばX方向およびY方向)において周期的に変化する強度を有する。以下、パターンを有する測定光をパターン測定光と呼ぶ。
パターン測定光のパターンおよびその位相は、光変調素子112により制御される。ここで、強度が所定の値以上のパターン測定光の部分を明部分と呼び、強度が所定の値より小さいパターン測定光の部分を暗部分と呼ぶ。
パターン測定光としては、例えば一方向(例えばX方向)に平行でかつ一方向に直交する他の方向(例えばY方向)に略等間隔で並ぶ複数の直線状の明部分を含むとともに複数の明部分の間に複数の直線状の暗部分を含む断面を有する縞状測定光を用いることができる。
図8は、セクショニング観察方法の一例を示す図である。セクショニング観察では、図8(a)〜(d)に示すように、パターン測定光(本例では縞状測定光)の明部分が測定光の照射範囲の全体に少なくとも1回照射されるようにパターン測定光のパターンの位相が一定量ずつ移動される。また、パターンの位相が一定量移動されるごとに、測定対象物Sから放出される蛍光が検出される。これにより、測定対象物Sの複数の画像データが生成される。
以下、測定対象物Sにパターン測定光が照射された場合に得られる画像データをパターン画像データと呼ぶ。パターン画像データに基づく画像をパターン画像と呼ぶ。
各パターン画像データにおいて、パターン測定光の明部分に対応する画素データは高い値(輝度値)を有し、パターン測定光の暗部分に対応する画素データは低い値(輝度値)を有する。そのため、図8(a)〜(d)に矢印で示すように、各パターン画像において、パターン測定光の明部分に対応する画素の部分は明るく、パターン測定光の暗部分に対応する画素の部分は暗い。
ここで、各パターン画像は、迷光の影響を受ける。迷光の影響が除去された画像データを得るために以下の処理が実行される。
まず、複数のパターン画像データから画素ごとに複数の画素データの値を用いて明暗差の度合いを表わす成分(以下、合焦成分と呼ぶ)を算出する。合焦成分を有する画素をつなぎ合わせることにより画像データを生成する。このようにして生成される画像データをセクショニング画像データと呼ぶ。セクショニング画像データに基づく画像をセクショニング画像と呼ぶ。
上記の縞状測定光を用いて生成されたパターン画像データにおいては、合焦成分は、例えば画素データの最大値(最大輝度値)と最小値(最小輝度値)との差、または画素データの値の標準偏差である。
本例では、各画素について、パターン測定光の明部分および暗部分が照射されたときのパターン画像データの画素データの差を合焦成分として算出する。算出された全画素についての合焦成分をつなぎ合せることにより、セクショニング画像データを生成する。各画素について、パターン測定光の暗部分が照射されたときのパターン画像データの画素データの値は、迷光の成分に相当する。したがって、迷光の影響が除去されたセクショニング画像データを得ることができる。その結果、図8(e)に示すように、迷光の影響が除去されたコントラストの高い蛍光観察画像(セクショニング画像)を得ることができる。
以下の説明では、上記のセクショニング画像データおよびセクショニング画像に対して、通常観察において得られる画像データを通常画像データと呼び、通常画像データに基づく蛍光観察画像を通常画像と呼ぶ。
なお、パターン測定光としては、縞状測定光に代えて、例えばX方向に平行でかつY方向に強度が正弦波状に変化するパターンを含む断面を有する1次元正弦波状測定光を用いることもできる。あるいは、パターン測定光としては、縞状測定光に代えて、例えばX方向およびY方向に強度が正弦波状に変化するパターンを含む断面を有する2次元正弦波状測定光を用いることもできる。1次元正弦波状測定光または2次元正弦波状測定光を用いて生成されたパターン画像データにおいては、合焦成分は、例えば画素データの振幅(ピークトゥピーク)である。
あるいは、パターン測定光としては、縞状測定光に代えて、X方向およびY方向に略等間隔で並ぶ複数のドット状の明部分を含む断面を有するドット状測定光を用いることもできる。ドット状測定光を用いて生成されたパターン画像データにおいては、合焦成分は、例えば画素データの最大値(最大輝度値)と最小値(最小輝度値)との差、または画素データの値の標準偏差である。
本実施の形態においては、使用者は、図4の操作部250を用いてROI(関心領域)を設定することができる。この場合、ROIに対応する測定対象物Sの部分にのみ測定光が照射され、他の部分に測定光が照射されないようにパターン付与部110が制御される。
ここで、カメラ121のデジタルズーム機能を使用する場合には、ROIを小さく設定することが多い。これにより、セクショニング画像データまたは通常画像データを高速に生成することができる。また、測定部100が蛍光顕微鏡である場合には、測定光を測定対象物Sに照射することにより測定対象物Sの蛍光試薬が褪色する。また、測定対象物Sが生物標本である場合には、細胞の活性が低下する。そのため、必要最小限の部分のみに測定光を照射可能であることは有効である。
(b)時間的パターンの付与
パターン付与部110の光変調素子112は、上記のように測定光に空間的なパターンを付与することに加えて、測定光に時間的なパターンを付与することができる。そのため、光変調素子112は、測定光の導光と遮光とを切り替える遮光素子として機能するとともに、表示部400に表示される画像の明るさを調整する調光素子として機能する。
ここで、パターン付与部110による光の出射のタイミングは、受光部120による受光のタイミングと同期されている。CPU210は、タイミング信号に基づいて、受光部120による受光のタイミングを制御するとともに、パターン付与部110の導光期間と遮光期間とを制御する。
図9は、時間的なパターンを有する測定光の例を示す図である。図10は、図9の測定光を用いて生成される通常画像データに基づく通常画像の例を示す図である。図9(a)〜(d)の横軸は時間を示し、縦軸は測定光の強度を示す。図10(a)〜(d)は、図9(a)〜(d)の測定光を測定対象物Sに照射した際に生成される通常画像データに基づく通常画像をそれぞれ示す。
図9(a)の例においては、受光部120の受光期間に相当する一定期間Tpの間、導光状態が維持される。この場合、図10(a)に示すように、明るい通常画像を示す通常画像データが生成される。図9(b)の例においては、一定期間Tpの間、導光状態と遮光状態とが交互に繰り返される。期間Tpにおいて、導光期間の合計と遮光期間の合計とは略等しい。この場合、図10(b)に示すように、図10(a)の通常画像よりも暗い通常画像を示す通常画像データが生成される。
図9(c)の例においては、一定期間Tpの間、導光状態と遮光状態とが交互に繰り返される。期間Tpにおいて、導光期間の合計は、遮光期間の合計よりも短い。この場合、図10(c)に示すように、図10(b)の通常画像よりも暗い通常画像を示す通常画像データが生成される。図9(d)の例においては、一定期間Tpの間、遮光状態が維持される。この場合、図10(d)に示すように、全体的に黒い通常画像を示す通常画像データが生成される。
このように、一定期間Tpにおいて、導光期間の合計と遮光期間の合計との比(デューティ比)を制御することにより、通常画像の明るさを線形的に調整することができる。
図11は、均一な測定光を用いて生成される通常画像データに基づく通常画像の例を示す図である。受光部120が均一な測定光を受光した場合でも、生成される通常画像データの複数の画素データの値は均一にならないことがある。これは、測定光の強度が本来的に一様でないこと、光学系の設計による測定対象物Sへの測定光の照射プロファイル(強度分布)が一様でないことまたは光学素子によるケラレ(周辺光量の低下)等が原因である。
そのため、図11に示すように、通常画像の一部が明るくなるか、または画像の四隅の部分が暗くなるシェーディング現象が発生する。そこで、本実施の形態においては、通常画像の複数の画素の明るさが均一になるように光変調素子112の複数の変調画素の各々についてデューティ比が制御される。これにより、シェーディング現象が抑制された通常画像データを生成することができる。
また、図9(a)の導光状態と図9(d)の遮光状態とを切り替えることにより、図3の遮光機構323を用いる場合よりも高速でかつ低振動で均一測定光の導光と遮光とを切り替えることができる。特に、測定部100が蛍光顕微鏡である場合には、測定光を長時間測定対象物Sに照射することにより測定対象物Sの蛍光試薬が褪色する。そのため、測定光の投光と遮光とを高速で切り替え可能であることは有効である。また、受光部120の非露光時間内に測定対象物Sに測定光が照射されることが防止されるので、測定対象物Sの蛍光試薬の不必要な褪色を低減することができる。
一方、蛍光顕微鏡においては、測定対象物Sに塗布される種々の蛍光試薬から蛍光を放出させるため、測定光は紫外領域から近赤外領域までの広い帯域にわたる波長成分を含む。ここで、紫外領域または近赤外領域の波長成分を有する測定光が長時間光変調素子112に入射する場合、光変調素子112が損傷することがある。
図12は、光変調素子112の一部を拡大した画像を示す図である。図12の例においては、光変調素子112の損傷により、複数の変調画素の一部が欠陥画素となっている。そこで、本実施の形態においては、透過観察を行う場合または後述するプレビュー表示を行う場合等、比較的長時間に渡って測定光を遮光する場合には、遮光機構323により測定光が遮光される。これにより、光変調素子112の損傷を最小限にすることができる。
(4)内部筐体の構造
図3のパターン付与部110の内部筐体10について説明する。図13は、パターン付与部110の外観斜視図である。図13では、内部筐体10の一部を切り欠いた状態が示される。
図13に示すように、内部筐体10は、前面部21、背面部22、一側面部23、他側面部24、上面部25および下面部26からなる。前面部21、背面部22、一側面部23、他側面部24、上面部25および下面部26は、それぞれ矩形の板状部材であり、互いに連結されている。
前面部21の中央部分に出射開口10aが形成されている。出射開口10aに投光レンズ12が取り付けられている。下面部26の中央部分に入射開口10bが形成されている。下面部26には、入射開口10bを塞ぐように導光部品支持ケース11が取り付けられている。図13においては、図3の導光部材330を通して光変調素子112に入射する測定光が太い矢印L0で示される。
セクショニング観察時には、光変調素子112は、導光部材330から導かれる測定光を、図13の太い矢印L1で示すように出射開口10aに向かって反射する。それにより、パターン測定光の明部分が生成される。また、光変調素子112は、導光部材330から導かれる測定光を、図13の太い矢印L2で示すように出射開口10aから外れた位置に向かって反射する。それにより、パターン測定光の暗部分が生成される。出射開口10aから外れた位置に反射される光は不要な光となる。不要な光は、内部筐体10の内面で反射することにより、出射開口10aから内部筐体10の外部に直接出射されることが防止される。
この場合、不要な光が内部筐体10の外部に漏れ出ることが抑制される。それにより、不要な光がステージ140および受光部120を含む空間に到達しない。したがって、不要な光が受光部120に入射することが防止され、迷光によるセクショニング画像のコントラストの低下が防止される。
また、上記のように、パターン付与部110においては、光変調素子112が内部筐体10に収容された状態で、内部筐体10の出射開口10aおよび入射開口10bが投光レンズ12および導光部品支持ケース11によりそれぞれ閉塞される。そのため、仮に塵埃が外部筐体101内に進入しても、その塵埃が光変調素子112に付着することが防止される。それにより、塵埃が測定対象物Sのセクショニング画像および通常画像に現れることが防止される。
これらの結果、高い信頼性を有する測定対象物Sの画像を得ることができる。さらに、外部筐体101全体の防塵を行う必要がないので、測定部100の大型化および高コスト化が抑制される。なお、上記のように、光変調素子112としては、DMDまたはLCOS等の反射型デバイスに代えてLCD等の透過型デバイスを用いてもよい。
(5)測定対象物、対物レンズおよびフィルタキューブの交換作業
図14は、測定対象物S、対物レンズ161およびフィルタキューブ151の交換作業時の測定部100の状態を示す外観斜視図である。図14(a)に示すように、測定部100の外部筐体101には上部開口OP1が形成されている。外部筐体101の上面部101eの一部に、ヒンジ102H(図2)を介して上部開口OP1を開閉可能な上面蓋102が取り付けられている。
ステージ140上に載置される測定対象物Sの交換作業時には、図14(a)に太い矢印で示すように上面蓋102が開かれる。その後、図14(b)に太い矢印で示すように、透過光供給部130の揺動部130Bが正規位置np1から離間位置cp1に手動で揺動される。これにより、使用者は、測定部100の前方から上部開口OP1を通して測定対象物Sの交換作業を容易に行うことができる。
固定部130Aの近傍には揺動部検出器s1が設けられる。揺動部検出器s1は、例えば磁石およびホール素子を含む磁気センサであり、揺動部130Bが正規位置np1にあるか否かを検出し、検出結果を制御基板170(図2)に与える。制御基板170は、揺動部130Bが正規位置np1にない場合、投光部320(図3)の遮光機構323(図3)を遮光状態にするとともに、電源装置310から透過光源131(図3)への電力の供給を停止する。それにより、ステージ140に測定光が照射されることおよび固定部130Aから測定部100の前方に透過光が出射されることが防止される。
なお、制御基板170は、揺動部130Bが正規位置np1にない場合に、遮光機構323(図3)を遮光状態にする代わりに、パターン付与部110の光変調素子112を制御することにより、ステージ140に向かって測定光が照射されることを防止してもよい。
外部筐体101にはさらに前部開口OP2が形成されている。外部筐体101の前面部101aの一部に、ヒンジ103H(図2)を介して前部開口OP2を開閉可能な前面蓋103が取り付けられている。
図3のレンズターレット162に取り付けられる対物レンズ161の交換作業時には、図14(a)に太い点線の矢印で示すように前面蓋103が手動で開かれる。また、図3のフィルタターレット152に取り付けられるフィルタキューブ151の交換作業時にも、前面蓋103が手動で開かれる。これらの場合、使用者は、測定部100の前方から前部開口OP2を通して対物レンズ161およびフィルタキューブ151の交換作業を容易に行うことができる。
前面蓋103の近傍には前面蓋検出器s2が設けられる。前面蓋検出器s2は、例えば磁石およびホール素子を含む磁気センサであり、前面蓋103の開閉状態を検出し、検出結果を制御基板170に与える。制御基板170は、検出結果に基づいて前面蓋103が閉状態から開状態に切り替えられる際に、投光部320(図3)の遮光機構323(図3)を導光状態から遮光状態に切り替える。また、制御基板170は、電源装置310から透過光源131(図3)への電力の供給を停止する。それにより、パターン付与部110(図3)からフィルタユニット150に向かって測定光が出射されることおよび透過光供給部130(図3)からフィルタユニット150に透過光が出射されることが防止される。
なお、制御基板170は、前面蓋103が閉状態から開状態に切り替えられる際に、遮光機構323(図3)を遮光状態にする代わりに、パターン付与部110の光変調素子112を制御することによりフィルタユニット150に向かって測定光が出射されることを防止してもよい。
このように、測定光および透過光が外部筐体101の外部に漏れ出ることが防止される。したがって、使用者の目に測定光および透過光が入射することが防止される。
上面蓋102および前面蓋103が使用者により手動で閉じられる。この場合、外部筐体101の外部からステージ140上の測定対象物Sおよび受光部120に光が入射することが防止される。それにより、上記のようにステージ140の載置面に載置された測定対象物Sおよび受光部120を含む空間が暗室状態になる。したがって、蛍光観察時には測定対象物Sから放出される蛍光のみを受光部120に入射させることができる。
(6)表示部の表示内容
図2の透過光供給部130から出射された透過光が測定対象物Sを透過して受光部120により受光されることにより、測定対象物Sの画像データが生成される。以下、透過光を用いて生成される測定対象物Sの画像データを透過画像データと呼ぶ。透過画像データに基づく画像を透過画像と呼ぶ。
図15は、表示部400の表示例を示す図である。図15に示すように、表示部400には画像表示領域410および設定表示領域420が並ぶように設けられる。画像表示領域410には、パターン画像、セクショニング画像、通常画像または透過画像等の種々の画像が表示される。具体的には、画像表示領域410は、通常表示とプレビュー表示とを選択的にまたは同時に実行可能に構成される。
通常表示は、既に生成された画像データに基づいてパターン画像、セクショニング画像、通常画像または全焦点画像等を表示する方式である。通常表示においては、既に生成された画像データに基づいて、画像表示領域410に複数の画像を重畳表示することができる。
プレビュー表示は、測定条件が変更された際に生成される画像データに基づくパターン画像またはセクショニング画像を表示する方式である。ここで、測定条件は、測定光のパターンの種類、撮像回数、パターン測定光の位相の移動量、パターン測定光の明部分および暗部分の幅、ならびにパターン測定光の位相の空間周期を含む。撮像回数は、パターン画像データの生成回数である。
また、測定条件は、受光部120の視野、受光部120の露光時間、受光部120のゲイン、画像データにおけるビニング数および蛍光(測定光)の強度を含む。ビニング数は、複数の画素データを擬似的に結合させて1つの画素データとして扱うビニング処理において結合される画素データの数である。
プレビュー表示においては、測定条件が変更された場合のみ、測定対象物Sに再度測定光が照射される。例えば、パターンの種類、パターン測定光の位相の移動量、明部分の幅もしくは位相の空間周期、受光部120の露光時間またはビニング数等が変更された場合、測定対象物Sに再度測定光が照射される。あるいは、カメラ121のデジタルズーム機能が操作された場合、またはステージ140、フィルタユニット150もしくはレンズユニット160が操作された場合、測定対象物Sに再度測定光が照射される。
これにより、受光される蛍光に基づいてパターン画像またはセクショニング画像データが生成される。その結果、画像表示領域410に表示されるパターン画像またはセクショニング画像が更新される。
一方、測定条件が変更されない場合には、測定対象物Sに再度測定光を照射する必要がないので、CPU210は、光変調素子112を制御することにより、測定対象物Sへの測定光の照射を遮断する。これにより、測定対象物Sに測定光が照射され続けることによる蛍光試薬の不必要な褪色を低減することができる。
本実施の形態においては、測定対象物Sへの測定光の照射と照射の遮断とを光変調素子112により高速に切り替えることができる。したがって、複数のパターン画像データを高速で生成することができる。これにより、複数のパターン画像データにより生成されるセクショニング画像データを高速で生成することができる。その結果、測定条件が変更された際のセクショニング画像を高い応答性でプレビュー表示することができる。
プレビュー表示においては、例えばビニング数を大きくしてパターン画像データを生成するように設定されていてもよい。この場合、パターン画像データおよびセクショニング画像データをより高速に生成することができる。これにより、プレビュー表示において、パターン画像またはセクショニング画像をより高速に表示することができる。使用者は、プレビュー表示されたパターン画像またはセクショニング画像を見ながら、適切な測定条件を容易にかつ短時間で選択することができる。
測定対象物Sへの測定光の遮断は、光変調素子112が遮光状態になることにより高速で行われるが、これに代えて図4の投光部320の遮光機構323が遮光状態になることにより行われてもよい。あるいは、光変調素子112が遮光状態である場合において、一定時間が経過したときには、遮光機構323が遮光状態になってもよい。これにより、光変調素子112の損傷を最小限にすることができる。次に測定条件が変更された場合には、光変調素子112および遮光機構323が導光状態となることにより、測定対象物Sへの測定光の照射が行われる。
また、画像表示領域410にパターン画像を表示させる場合には、CPU210は、測定条件が変更されるたびに、パターンの位相が一定量だけ移動された測定光が測定対象物Sに照射されるように光変調素子112を制御する。この場合、測定対象物Sの特定の部分にのみ測定光が照射されることが防止される。これにより、測定対象物Sの特定の部分における蛍光試薬のみが褪色することが防止される。
使用者は、例えば以下の手順で測定対象物Sの観察を行う。複数の蛍光試薬が塗布された測定対象物Sがステージ140上に載置された状態で、使用者はまず測定対象物Sの透過観察を行う。それにより、使用者は、測定対象物Sの形状を確認し、蛍光観察を行うための種々の測定条件を設定する。
その後、使用者は、セクショニング観察または通常観察を行う。セクショニング観察または通常観察が開始されることにより、図3の遮光機構323が導光状態で維持され、測定対象物Sに測定光が照射される。
測定条件が変更されない場合には、長時間に渡って測定対象物Sに測定光が照射される必要はない。そこで、制御基板170は、セクショニング画像データまたは通常画像データが生成された後、所定期間継続して測定条件が変更されない場合に、パターン付与部110の光変調素子112を制御することにより、測定対象物Sへの測定光の照射を遮断する。それにより、測定対象物Sに測定光が照射され続けることによる蛍光試薬の不必要な褪色を低減することができる。
その後、使用者は、セクショニング観察または通常観察により得られたセクショニング画像データまたは通常画像データの解析を行う。セクショニング画像データまたは通常画像データの解析が開始されることにより、図3の遮光機構323が導光状態から遮光状態に切り替わり、光変調素子112への測定光の入射が停止される。
上記のように、図3の遮光機構323は、セクショニング画像データまたは通常画像データの解析中、もしくは透過観察時に遮光状態で維持される。それにより、測定光が入射することによる光変調素子112の劣化が抑制され、光変調素子112の長寿命化が実現される。
図16〜図19は、図15の画像表示領域410に表示される観察画像の例を示す図である。図16(a)にGFPの吸収波長を有する測定光を測定対象物Sに照射した場合のセクショニング画像の例が示され、図16(b)にTexas Redの吸収波長を有する測定光を測定対象物Sに照射した場合のセクショニング画像の例が示される。また、図17(a)にDAPIの吸収波長を有する測定光を測定対象物Sに照射した場合の通常画像の例が示され、図17(b)に透過光を用いた位相差観察により得られる透過画像の例が示される。
図15のマルチ撮影ボタン452が操作されることにより、例えば図16(a),(b)および図17(a),(b)の画像のうち2以上の画像が重畳された画像が画像表示領域410に表示される。
図18(a)の例では、図16(a),(b)のセクショニング画像が重畳表示される。図18(b)の例では、図18(a)の画像にさらに図17(b)の透過画像が重畳表示される。図19の例では、図18(b)の画像にさらに図17(a)の通常画像が重畳表示される。
測定対象物Sが生物標本である場合には、測定対象物Sの細胞の形状を観察する際に、セクショニング画像と透過画像(例えば位相差観察された画像)とを重畳表示することが有効である。これにより、使用者は、タンパク質の組成により特定の波長を有する光を照射した場合のみ蛍光が発生する測定対象物Sの部分を容易に認識することができる。その結果、細胞中の核、細胞膜またはDNA(デオキシリボ核酸)等を容易に識別することができる。
(7)測定部の動作
図15の設定表示領域420には、例えば、フィルタ選択欄430、測定条件設定欄440、撮影解析欄450および撮影種別選択欄490が表示される。また、設定表示領域420には、複数のタブが表示される。複数のタブは、焦点位置調整タブ470を含む。使用者は、図4のPC200の操作部250を用いて表示部400に表示されたGUI(Graphical User Interface)を操作することにより、図4のCPU210および制御基板170に各種指令を与えることができる。
フィルタ選択欄430には、複数(本例では3個)のフィルタ選択ボタン431,432,433,434が表示される。3個のフィルタ選択ボタン431〜433は、フィルタターレット152に設けられる3個のフィルタキューブ151にそれぞれ対応し、フィルタ選択ボタン434はフィルタキューブ151が設けられないフィルタターレット152の貫通孔に対応する。
フィルタ選択ボタン431〜434のいずれかが使用者により選択される。制御基板170は、選択されたフィルタ選択ボタンに対応するフィルタキューブ151またはフィルタターレット152の貫通孔が図3の観察軸OA(受光部120の光軸)上に位置するように図3のフィルタターレット駆動部153を駆動する。このように、使用者は図4の操作部250を操作することにより、外部筐体101の外部から容易かつ短時間でフィルタキューブ151の切り替えを行うことができる。
また、制御基板170は、フィルタ選択ボタン431〜433のいずれかが使用者により選択された場合に、測定対象物Sに測定光が照射されかつ測定対象物Sに透過光が照射されないようにパターン付与部110、透過光供給部130および投光部320を制御する。さらに、制御基板170は、フィルタ選択ボタン434が使用者により選択された場合に、測定対象物Sに透過光が照射されかつ測定対象物Sに測定光が照射されないようにパターン付与部110、透過光供給部130および投光部320を制御する。
測定条件設定欄440には、セクショニング観察ボタン441、通常観察ボタン442および測定条件を設定するための複数の設定ボタンが表示される。複数の設定ボタンは、例えば、測定光に付与されるパターンの形状を設定するためのボタンおよび露光時間を設定するためのボタンを含む。
3個のフィルタ選択ボタン431〜433のうちいずれかが選択された状態で、セクショニング観察ボタン441が使用者により操作される。この場合、制御基板170は、PC200からの指令に応答して、測定光にパターンを付与するように光変調素子112を制御する。それにより、測定対象物Sにパターン測定光が照射される。一方、3個のフィルタ選択ボタン431〜433のうちいずれかが選択された状態で、通常観察ボタン442が使用者により操作される。この場合、制御基板170は、PC200からの指令に応答して、測定光にパターンを付与しないように光変調素子112を制御する。
それにより、測定対象物Sに均一な測定光が照射される。このように、使用者は図4の操作部250を操作することにより、外部筐体101の外部から容易かつ短時間でセクショニング観察と通常観察との切り替えを行うことができる。パターン測定光と均一な測定光とを共通の光路を通して測定対象物Sに照射することができる。
複数のタブのうち焦点位置調整タブ470が選択された状態で、設定表示領域420に対物レンズ選択欄471、焦点位置調整欄472およびステージ位置調整欄473が表示される。
対物レンズ選択欄471には、複数(本例では6個)の対物レンズ選択ボタン471a,471b,471c,471d,471e,471fが表示される。6個の対物レンズ選択ボタン471a〜471eは、6個の対物レンズ161にそれぞれ対応する。
対物レンズ選択ボタン471a〜471fのいずれかが使用者により選択される。制御基板170は、選択された対物レンズ選択ボタン471a〜471fに対応する対物レンズ161が観察軸OA上に位置するようにレンズターレット駆動部164を駆動する。このように、使用者は図4の操作部250を操作することにより、外部筐体101の外部から容易かつ短時間で対物レンズ161の切り替えを行うことができる。
焦点位置調整欄472には、焦点位置調整バー472a、初期距離ボタン472bおよびオートフォーカスボタン472cが表示される。焦点位置調整バー472aは、上下方向に移動可能なスライダを有する。焦点位置調整バー472aのスライダの位置は、測定対象物Sと対物レンズ161との間の距離に相当する。
焦点位置調整バー472aのスライダが移動されることにより、測定対象物Sと対物レンズ161との間の距離が調整される。制御基板170は、測定対象物Sと対物レンズ161との間の距離がスライダにより調整された距離になるように図3の焦点距離調整駆動部165を制御する。
初期距離ボタン472bが操作された場合、制御基板170は、測定対象物Sと対物レンズ161との間の距離が初期条件として予め設定された距離になるように焦点距離調整駆動部165を制御する。オートフォーカスボタン472cが操作された場合、制御基板170は、測定対象物Sに対物レンズ161の焦点が合うように焦点距離調整駆動部165を制御する。
このように、使用者は図4の操作部250を操作することにより、外部筐体101の外部から容易かつ短時間で測定対象物Sと対物レンズ161との間の距離を調整することができる。
ステージ位置調整欄473には、ステージ移動ボタン473a,473b,473c,473dおよび初期位置ボタン473eが表示される。ステージ移動ボタン473a,473bが操作された場合、制御基板170は、ステージ140がX方向上の一方向および反対方向にそれぞれ移動するようにステージ駆動部を制御する。
ステージ移動ボタン473c,473dが操作された場合、制御基板170は、ステージ140がY方向上の一方向および反対方向にそれぞれ移動するように図4のステージ駆動装置141を制御する。初期位置ボタン473eが操作された場合、制御基板170は、測定対象物Sの位置が初期条件として予め設定された位置に移動するようにステージ駆動装置141を制御する。
このように、使用者は図4の操作部250を操作することにより、外部筐体101の外部から容易かつ短時間でステージ140上の測定対象物SをX方向およびY方向に移動させて観察範囲を調整することができる。
撮影解析欄450には、シングル撮影ボタン451、マルチ撮影ボタン452および解析ボタン453が表示される。シングル撮影ボタン451が使用者により操作される。この場合、制御基板170は、現在選択されているフィルタキューブ151を通る測定光またはフィルタターレット152の貫通孔を通る透過光を測定対象物Sに照射させるとともに、カメラ121から出力される受光信号に基づく画素データをPC200に転送する。それにより、PC200において、複数の画素データに基づく画像データが生成され、生成された画像データが記憶装置240に記憶される。また、生成された画像データに基づく画像が画像表示領域410に表示される。
一方、マルチ撮影ボタン452が使用者により操作される。この場合、制御基板170は、フィルタターレット駆動部153を制御することによりフィルタキューブ151の切り替えを行いつつ測定光または透過光を測定対象物Sに照射させる。また、制御基板170は、フィルタキューブ151が切り替えられるごとに、カメラ121から出力される受光信号に基づく画素データをPC200に転送する。
それにより、PC200において、複数のフィルタキューブ151にそれぞれ対応する画像データおよび透過観察により得られる画像データが生成され、生成された複数の画像データが記憶装置240に記憶される。また、生成された複数の画像データが重畳されることにより、複数種類の蛍光観察画像および透過観察画像が重畳された画像が画像表示領域410に表示される。
マルチ撮影ボタン452の操作時には、複数の観察チャンネルが設定される。使用者は、図示しない操作ボタンにより各観察チャンネルにおける観察方法を指定する。例えば、4つの観察チャンネルが設定される場合に、使用者は1番目の観察チャンネルにGFPを用いたセクショニング観察を設定する。また、使用者は2番目の観察チャンネルにTexas Redを用いたセクショニング観察を設定する。さらに、使用者は、3番目および4番目の観察チャンネルにそれぞれDAPIを用いた通常観察および透過光による位相差観察を設定する。
この場合、フィルタキューブ151が切り替えられることにより、GFPによるセクショニング観察、Texas Redによるセクショニング観察、DAPIによる通常観察および透過光による位相差観察がこの順で自動的に切り替えられる。また、生成された2つのセクショニング画像データ、通常画像データおよび透過画像データが重畳され、2つのセクショニング画像、通常画像および透過画像が画像表示領域410上に重畳表示される。
解析ボタン453が使用者により操作される。この場合、PC200において、例えば図4の記憶装置240に記憶される画像データの解析処理が実行される。このとき、制御基板170は、投光部320(図3)の遮光機構323(図3)を導光状態から遮光状態に切り替える。それにより、パターン付与部110(図3)からフィルタユニット150に向かって測定光が出射されることが防止される。したがって、画像データの解析中に、測定対象物Sに測定光が照射され続けることによる蛍光試薬の不必要な褪色を低減することができる。
なお、制御基板170は、画像データの解析時に投光部320(図2)の遮光機構323(図3)を導光状態から遮光状態に切り替える代わりに、パターン付与部110からフィルタユニット150に測定光が出射されないように、光変調素子112を制御してもよい。または、制御基板170は、測定光源321の電源を一時的に遮断してもよい。
撮影種別選択欄490には、Zスタック撮影ボタン491、連結撮影ボタン492および全焦点撮影ボタン493が表示される。
Zスタック撮影ボタン491が使用者により操作される。この場合、制御基板170は、例えば図3の焦点距離調整駆動部165を制御することにより、選択されている対物レンズ161と測定対象物Sとの距離を変化させつつ受光部120の出力に基づく画素データをPC200に転送する。それにより、PC200においては、対物レンズ161の焦点の各位置で画像データが生成される。生成された複数の画像データは、例えば図4の記憶装置240に記憶される。
このようにして、使用者は、測定対象物Sが立体的な構造を有する場合に、測定対象物Sの複数の部分に対物レンズ161の焦点が位置する状態で観察される複数のセクショニング画像、通常画像または透過画像を得ることができる。
連結撮影ボタン492が使用者により操作される。この場合、制御基板170は、例えば図4のステージ駆動装置141を制御することにより、受光部120による測定対象物Sの観察範囲をX方向またはY方向に移動させる。また、測定対象物Sの観察範囲が所定量移動するごとに受光部120の出力に基づく画素データをPC200に転送する。それにより、PC200においては、互いに異なる複数の観察範囲に対応する複数の画像データが生成される。生成された複数の画像データが互いに連結される。連結された画像データが図4の記憶装置240に記憶される。それにより、使用者は、広い範囲に渡って高倍率の蛍光観察画像または透過画像を得ることができる。
全焦点撮影ボタン493が使用者により操作される。この場合、制御基板170は、Zスタック撮影ボタン491が操作された場合と同様に、選択されている対物レンズ161と測定対象物Sとの距離を変化させつつ受光部120の出力に基づく画素データをPC200に転送する。それにより、PC200においては、対物レンズ161の焦点の各位置で画像データが生成される。
測定対象物Sが立体的な構造を有する場合、測定対象物Sの一部に対物レンズ161の焦点が合っていても、測定対象物Sの他の部分に対物レンズ161の焦点が合っていない。したがって、ある焦点位置における画像データのうち一部の画素データは測定対象物Sの部分に焦点が合った状態で得られ、他の部分の画素データは測定対象物Sの部分に焦点が合っていない状態で得られる。以下、測定対象物Sの一部に焦点が合った状態で得られる画素データを合焦点画素データと呼ぶ。
複数の焦点位置で得られた複数の画像データのうち、合焦点画素データが合成されることにより、測定対象物Sの全体に焦点が合った状態で得られる画像データが生成される。以下、測定対象物Sの全体に焦点が合った状態で得られる画像データを全焦点画像データと呼ぶ。全焦点画像データに基づく画像を全焦点画像と呼ぶ。生成された全焦点画像データが図4の記憶装置240に記憶される。
上記のように、使用者は、測定対象物Sが立体的な構造を有する場合に、測定対象物Sの複数の部分にそれぞれ対物レンズ161の焦点が合った全焦点画像を得ることができる。
(8)効果
本実施の形態に係る顕微鏡撮像装置500においては、セクショニング観察と通常観察とが切り替え可能である。セクショニング観察時には、投光部320により出射された光からパターン測定光が光変調素子112により生成され、通常観察時には、投光部320により出射された光から均一な測定光が光変調素子112により生成される。
セクショニング観察時には、光変調素子112により生成されたパターン測定光が投光レンズ12、フィルタキューブ151および対物レンズ161からなる投光光学系を通って測定対象物Sに照射される。また、通常観察時には、光変調素子112により生成された均一な測定光が投光レンズ12、フィルタキューブ151および対物レンズ161からなる投光光学系を通って測定対象物Sに照射される。このように、パターン測定光および均一な測定光は、共通の光路を通して測定対象物Sに照射される。
受光部120により測定対象物Sからの光が受光され、受光量を示す受光信号が出力される。セクショニング観察時には、生成されたパターンの空間的な位相が光変調素子112により所定量ずつ測定対象物S上で順次移動される。また、受光部120から出力される受光信号に基づいてパターンの複数の位相で生成される複数の画像データに基づいて測定対象物Sの画像を示すセクショニング画像データが生成される。通常観察時には、受光部120から出力される受光信号に基づいて測定対象物Sの画像を示す通常画像データが生成される。
この場合、光変調素子112によりパターン測定光および均一な測定光が選択的に生成されるので、パターン測定光および均一な測定光をそれぞれ生成するための複数の投光部を顕微鏡撮像装置500に設ける必要がない。また、パターン測定光および均一な測定光は共通の光路を通るので、共通の投光レンズ12、フィルタキューブ151および対物レンズ161を用いてパターン測定光および均一な測定光を測定対象物Sに照射することができる。
さらに、パターン測定光および均一な測定光の光軸を合わせることなく、パターン測定光の照射中心および照射範囲と均一な測定光の照射中心および照射範囲とをそれぞれ一致させることができる。これらの結果、顕微鏡撮像装置500を小型化および軽量化しつつ撮像方式を容易に切り替えることが可能になる。
(9)変形例
(a)第1の変形例
内部筐体10内には、光変調素子112に加えて、他の光学部材が設けられてもよい。また、導光部品支持ケース11内には、2つのミラー113に加えてまたは2つのミラー113に代えて、他の光学部材が設けられてもよい。図20は、第1の変形例に係る顕微鏡撮像装置500の構成を示すブロック図である。
図20においては、PC200および表示部400の図示を省略している。また、測定部100においては、受光部120、透過光供給部130、ステージ140、フィルタユニット150およびレンズユニット160の図示は省略している。さらに、測定光供給部300においては、電源装置310および投光部320の減光機構322の図示を省略している。後述する図21〜図26においても同様である。
図20に示すように、第1の変形例では、内部筐体10内に図3の光変調素子112に加えて光学部材114が設けられる。光学部材114は、例えばコレクタレンズ、リレーレンズ、絞り、ミラー、測定光の強度を調整するための光変調素子および減光機構のうち少なくとも1つを含む。また、導光部品支持ケース11内に図3のミラー113に代えて光学部材115が設けられる。光学部材115は、例えばコレクタレンズ、リレーレンズ、絞り、測定光の強度を調整するための光変調素子および減光機構のうち少なくとも1つを含む。
測定光供給部300の投光部320(図3)には、光学部材325がさらに設けられる。光学部材325は、例えばコレクタレンズ、ミラーならびに測定光の強度を調整するための光変調素子および減光機構のうち少なくとも1つを含む。
本例では、測定光源321から出射された測定光は、遮光機構323および光学部材325を通過して導光部材330の一端に入射する。導光部材330の他端から出射された測定光は、光学部材115を通過して光変調素子112に入射する。光変調素子112に入射した測定光は、予め設定された強度に変換されるとともに、反射される。光変調素子112で反射された測定光は、光学部材114および投光レンズ12を通過して図3のフィルタユニット150に入射する。
本例においても、光変調素子112により生成されるパターン測定光と均一な測定光とが共通の光路を通して測定対象物Sに照射されるので、上記の実施の形態における効果と同様の効果を得ることができる。
(b)上記の実施の形態では、投光部320が測定部100とは分離して設けられる。これに限らず、投光部320が測定部100に設けられてもよい。図21は、第2の変形例に係る顕微鏡撮像装置500の構成を示すブロック図である。第2の変形例に係る顕微鏡撮像装置500について、第1の変形例に係る顕微鏡撮像装置500と異なる点を説明する。
図21に示すように、第2の変形例では、図3の測定光源321および遮光機構323が測定部100に設けられる。遮光機構323は、内部筐体10内において、光学部材115と光変調素子112との間に配置される。測定光源321から出射された測定光は、光学部材115および遮光機構323を通過して光変調素子112に入射する。光変調素子112に入射した光は、予め設定された強度に変換されるとともに反射される。光変調素子112で反射された測定光は、光学部材114および投光レンズ12を通過して図3のフィルタユニット150に入射する。
このように、遮光機構323は、測定光源321から光変調素子112への光路上であれば、いずれの位置に配置されてもよい。したがって、遮光機構323は、光学部材115と光変調素子112との間ではなく、図21に点線で示すように測定光源321と光学部材115との間に配置されてもよい。これにより、比較的長時間に渡って測定光を遮光する場合には、遮光機構323により測定光が遮光されるので、光変調素子112の損傷を最小限にすることができる。
(c)上記の実施の形態では、測定部100に設けられた制御基板170が遮光機構323の導光状態と遮光状態とを切り替えるが、これに限定されない。図22は、第3の変形例に係る顕微鏡撮像装置500の構成を示すブロック図である。第3の変形例に係る顕微鏡撮像装置500について、第1の変形例に係る顕微鏡撮像装置500と異なる点を説明する。
図22に示すように、第3の変形例では、測定光供給部300に制御基板350が設けられる。制御基板170と制御基板350とは図1の配線WR2の信号線により接続される。制御基板350は、制御基板170を介して図4のCPU210による制御に基づいて遮光機構323の導光状態と遮光状態とを切り替える。制御基板350は、制御基板170を介さずにCPU210による制御に基づいて遮光機構323の導光状態と遮光状態とを切り替えてもよい。
制御基板170に設けられる図示しないCPUが、測定光供給部300の状態に基づいて遮光機構323の導光状態と遮光状態とを切り替えてもよい。例えば、制御基板170のCPUが、上面蓋102もしくは前面蓋103の開閉状態の検出結果に基づいて遮光機構323の導光状態と遮光状態とを切り替えてもよい。制御基板170のCPUが、光コネクタ111,324間に導光部材330が接続されているか否かの検出結果に基づいて遮光機構323の導光状態と遮光状態とを切り替えてもよい。制御基板170のCPUが、測定光源321の交換時に遮光機構323の導光状態と遮光状態とを切り替えてもよい。
(d)上記の実施の形態では、遮光機構323はメカニカルシャッタであるが、これに限定されない。遮光機構323は他の遮光機構であってもよい。図23は、第4の変形例に係る顕微鏡撮像装置500の構成を示すブロック図である。第4の変形例に係る顕微鏡撮像装置500について、第1の変形例に係る顕微鏡撮像装置500と異なる点を説明する。
図23に示すように、第4の変形例では、遮光機構323は例えばスイッチング機構であり、測定光源321に電気的に接続される。制御基板170は、遮光機構323のオンとオフとを切り替えることにより、導光状態と遮光状態とを切り替える。なお、電源装置310が本例における遮光機構323の機能を有する場合には、測定光供給部300に遮光機構323が設けられなくてもよい。
遮光機構323が導光状態である場合には、図2の電源装置310から測定光源321へ電力が供給される。この場合、測定光源321は測定光を出射する。これにより、測定対象物Sに測定光が照射される。一方、遮光機構323が遮光状態である場合には、電源装置310から測定光源321への電力の供給が停止される。この場合、測定光源321から測定光が出射されない。これにより、測定対象物Sへの測定光の照射が遮断される。
(e)図24は、第5の変形例に係る顕微鏡撮像装置500の構成を示すブロック図である。第5の変形例に係る顕微鏡撮像装置500について、第2の変形例に係る顕微鏡撮像装置500と異なる点を説明する。
図24に示すように、第5の変形例では、第4の変形例と同様に、遮光機構323は例えばスイッチング機構である。遮光機構323は、測定光源321に電気的に接続される。制御基板170は、遮光機構323のオンとオフとを切り替えることにより、導光状態と遮光状態とを切り替える。
遮光機構323が導光状態である場合には、図2の電源装置310から測定光源321へ電力が供給される。この場合、測定光源321は測定光を出射する。これにより、測定対象物Sに測定光が照射される。一方、遮光機構323が遮光状態である場合には、電源装置310から測定光源321への電力の供給が停止される。この場合、測定光源321から測定光が出射されない。これにより、測定対象物Sへの測定光の照射が遮断される。
(f)上記実施の形態では、投光部320は1つの測定光源321を含むが、これに限定されない。投光部320は複数の測定光源321を含んでもよい。図25は、第6の変形例に係る顕微鏡撮像装置500の構成を示すブロック図である。第6の変形例に係る顕微鏡撮像装置500について、第1の変形例に係る顕微鏡撮像装置500と異なる点を説明する。
図25に示すように、第6の変形例では、投光部320は、2つの測定光源321として測定光源321A,321Bをそれぞれ含む。測定光源321Aは、例えばハロゲンランプであり、白色光を出射する。測定光源321Bは、例えば紫外LEDまたは赤外LEDであり、紫外光または赤外光をそれぞれ出射する。
また、ハーフミラー326は、測定光源321Aから出射された測定光を導光部材330まで反射し、測定光源321Bから出射された測定光を導光部材330まで透過させるように配置される。測定光源321Bとハーフミラー326との間に遮光機構323が配置される。
本例においては、測定光源321Aから出射される測定光の導光および遮光は、光変調素子112により切り替えられる。一方、測定光源321Bから出射される測定光の導光および遮光は、遮光機構323により切り替えられる。この構成によれば、測定光源321Bからの紫外領域または赤外領域の測定光による光変調素子112の劣化がさらに抑制される。これにより、光変調素子112のさらなる長寿命化が実現される。
(g)図26は、第7の変形例に係る顕微鏡撮像装置500の構成を示すブロック図である。第7の変形例に係る顕微鏡撮像装置500について、第6の変形例に係る顕微鏡撮像装置500と異なる点を説明する。
図26に示すように、第7の変形例では、測定光源321B、遮光機構323およびハーフミラー326が測定部100に設けられる。ハーフミラー326は、測定光源321Bから出射され、遮光機構323を通過した測定光を光学部材115まで反射し、導光部材330を介して測定光源321Aから出射された測定光を光学部材115まで透過させるように配置される。
この構成によれば、導光部材330として紫外領域および赤外領域の光に対する耐久性が低いプラスチック光ファイバを用いることができる。これにより、顕微鏡撮像装置500の製造コストを低減することができる。
(h)上記の実施の形態では、レンズユニット160において、複数の対物レンズ161から観察に用いる一の対物レンズ161が選択される。レンズターレット162が回転することにより、選択された対物レンズ161が観察軸OA上に位置決めされる。これに限らず、レンズユニット160には、複数の対物レンズ161、レンズターレット162およびレンズターレット駆動部164に代えてズームレンズおよびその駆動装置が設けられてもよい。この場合、例えば使用者が図4の操作部250を操作して倍率を指定する。それにより、指定された倍率になるように制御基板170がズームレンズの倍率を調整する。
(i)上記の実施の形態では、焦点距離調整駆動部165は対物レンズ161をZ方向に移動させることにより、測定対象物Sと対物レンズ161との間の距離を調整する。これに限らず、焦点距離調整駆動部165は、ステージ140をZ方向に移動させることにより、測定対象物Sと対物レンズ161との間の距離を調整してもよい。
(j)上記の実施の形態では、複数の対物レンズ161が切り替えられることにより、測定対象物Sを互いに異なる複数の倍率で観察することが可能である。これに限らず、測定部100には、1つの対物レンズ161のみが設けられてもよい。この場合、対物レンズ161は、測定部100に着脱可能に構成されてもよい。それにより、測定部100の小型化および構成の単純化が実現される。
同様に、上記の実施の形態では、複数のフィルタキューブ151が切り替えられることにより、測定対象物Sを互いに異なる波長領域の測定光により蛍光観察することが可能である。これに限らず、測定部100には、1つのフィルタキューブ151のみが設けられてもよい。この場合、フィルタキューブ151は、測定部100に着脱可能に構成されてもよい。それにより、測定部100の小型化および構成の単純化が実現される。
(k)上記の実施の形態では、投光レンズ12は内部筐体10に形成された出射開口10aを塞ぐように設けられる。これに限らず、投光レンズ12は内部筐体10の内側に設けられてもよいし、内部筐体10の外側に設けられてもよい。これらの場合、内部筐体10の出射開口10aが投光レンズ12により閉塞されない。そこで、出射開口10aに測定光を透過する透光部材を設けてもよい。それにより、出射開口10aから内部筐体10の内部に塵埃が進入することがより防止される。
(10)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態においては、測定対象物Sが測定対象物の例であり、操作部250が指示部の例であり、投光部320が第1の投光部の例であり、透過光源131が第2の投光部の例であり、光変調素子112が光変調素子の例である。投光レンズ12、フィルタキューブ151および対物レンズ161が第1の投光光学系の例であり、透過光学系133が第2の投光部の例であり、受光部120が受光部の例であり、画像データ生成部211が画像データ生成部の例である。パターン生成部212がパターン生成部の例であり、制御部213が制御部および処理装置の例であり、遮光機構323が遮光機構の例であり、顕微鏡撮像装置500が顕微鏡撮像装置の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は、種々の顕微鏡撮像装置、顕微鏡撮像方法および顕微鏡撮像プログラムに有効に利用することができる。
10 内部筐体
10a 出射開口
10b 入射開口
11 導光部品支持ケース
12 投光レンズ
21,101a 前面部
22,101b 背面部
23,101c 一側面部
24,101d 他側面部
25,101e 上面部
26 下面部
91 ベースフレーム
92 ステージフレーム
93 アッパーフレーム
100 測定部
101 外部筐体
102 上面蓋
102H,103H ヒンジ
103 前面蓋
106 支柱
107 台座
110 パターン付与部
111,324 光コネクタ
112 光変調素子
113,134 ミラー
114,115,325 光学部材
120 受光部
121 カメラ
122 カラーフィルタ
123 結像レンズ
130 透過光供給部
130A 固定部
130B 揺動部
131 透過光源
132 絞り調整部
133 透過光学系
135 コンデンサレンズ
140 ステージ
141 ステージ駆動装置
150 フィルタユニット
151 フィルタキューブ
151a フレーム
151b 励起フィルタ
151c ダイクロイックミラー
151d 吸収フィルタ
152 フィルタターレット
153 フィルタターレット駆動部
160 レンズユニット
161 対物レンズ
162 レンズターレット
163 焦点距離調整機構
163p レンズ支持板
164 レンズターレット駆動部
165 焦点距離調整駆動部
170,350 制御基板
200 PC
210 CPU
211 画像データ生成部
212 パターン生成部
213 制御部
220 ROM
230 RAM
240 記憶装置
250 操作部
300 測定光供給部
301 筐体
309 開口
310 電源装置
320 投光部
321,321A,321B 測定光源
322 減光機構
323 遮光機構
326 ハーフミラー
330 導光部材
340 排熱装置
400 表示部
410 画像表示領域
420 設定表示領域
430 フィルタ選択欄
431〜434 フィルタ選択ボタン
440 測定条件設定欄
441 セクショニング観察ボタン
442 通常観察ボタン
450 撮影解析欄
451 シングル撮影ボタン
452 マルチ撮影ボタン
453 解析ボタン
470 焦点位置調整タブ
471 対物レンズ選択欄
471a〜471f 対物レンズ選択ボタン
472 焦点位置調整欄
472a 焦点位置調整バー
472b 初期距離ボタン
472c オートフォーカスボタン
473 ステージ位置調整欄
473a〜473d ステージ移動ボタン
473e 初期位置ボタン
490 撮影種別選択欄
491 Zスタック撮影ボタン
492 連結撮影ボタン
493 全焦点撮影ボタン
500 顕微鏡撮像装置
cp1 離間位置
DF 被写界深度
L0〜L2 矢印
np1 正規位置
OA 観察軸
OP1 上部開口
OP2 前部開口
S 測定対象物
s1 揺動部検出器
s2 前面蓋検出器
sp1 観察対象部分
sp2,sp3 部分
WR1,WR2 配線

Claims (12)

  1. 光を出射する第1の投光部と、
    前記第1の投光部により出射された光からパターンを有する第1の測定光およびパターンを有しない第2の測定光を選択的に生成するように構成された光変調素子と、
    前記光変調素子により生成された第1および第2の測定光を共通の光路を通して測定対象物に照射する第1の投光光学系と、
    測定対象物からの光を受光し、受光量を示す受光信号を出力する受光部と、
    前記受光部から出力される受光信号に基づいて画像データを生成する画像データ生成部と、
    空間的な位相を所定量ずつ順次移動させつつ測定対象物に照射すべきパターンを生成するパターン生成部と、
    第1の測定光を用いて測定対象物を観察する第1の観察モードと第2の測定光を用いて測定対象物を観察する第2の観察モードとを切り替えるための指示部と、
    第1の観察モード時に、前記パターン生成部により生成されたパターンに基づいて前記光変調素子を制御し、前記パターンの複数の位相で生成される複数の画像データに基づいて測定対象物の画像を示すセクショニング画像データを生成するように前記画像データ生成部を制御し、第2の観察モード時に、測定対象物の画像を示す通常画像データを生成するように前記画像データ生成部を制御する制御部とを備える、顕微鏡撮像装置。
  2. 前記光変調素子は、前記第1の投光光学系へ第1または第2の測定光を導く導光状態と前記第1の投光光学系へ第1および第2の測定光を導かない遮光状態とを有し、
    前記制御部は、前記光変調素子の導光状態および遮光状態を制御する、請求項1記載の顕微鏡撮像装置。
  3. 前記指示部は、観察領域を指示するように構成され、
    前記制御部は、第1または第2の測定光が前記指示部により指示された観察領域に照射されかつ第1および第2の測定光が観察領域以外の領域に照射されないように前記光変調素子の複数の部分の各々について導光状態および遮光状態を制御する、請求項2記載の顕微鏡撮像装置。
  4. 前記制御部は、前記受光部の受光期間における前記光変調素子の導光状態の期間と遮光状態の期間との比を制御する、請求項2または3記載の顕微鏡撮像装置。
  5. 前記制御部は、前記光変調素子の複数の部分の各々について導光状態の期間と遮光状態の期間との比を制御する、請求項4記載の顕微鏡撮像装置。
  6. 前記第1の投光部から前記光変調素子へ光を導く導光状態と前記第1の投光部から前記光変調素子へ光を導かない遮光状態とを有する遮光機構をさらに備え、
    前記制御部は、前記遮光機構の導光状態および遮光状態を制御する、請求項2〜5のいずれか一項に記載の顕微鏡撮像装置。
  7. 前記制御部は、前記光変調素子が遮光状態である場合において、一定時間が経過したときに前記遮光機構を遮光状態に制御する、請求項6記載の顕微鏡撮像装置。
  8. 前記遮光機構は、メカニカルシャッタを含み、前記第1の投光部から前記光変調素子への光路上に配置される、請求項6または7記載の顕微鏡撮像装置。
  9. 前記遮光機構は、スイッチング機構を含み、前記第1の投光部への電力の供給を停止させる、請求項6または7記載の顕微鏡撮像装置。
  10. 第3の測定光を出射する第2の投光部と、
    前記第2の投光部により出射された第3の測定光を測定対象物に照射する第2の投光光学系とをさらに備え、
    前記指示部は、第1または第2の観察モードと第3の測定光を用いて測定対象物を観察する第3の観察モードとをさらに切り替えるために構成され、
    前記制御部は、第3の観察モード時に、前記遮光機構を遮光状態に制御するとともに、測定対象物の画像を示す透過画像データを生成するように前記画像データ生成部を制御する、請求項6〜9のいずれか一項に記載の顕微鏡撮像装置。
  11. パターンを有する第1の測定光を用いて測定対象物を観察する第1の観察モードとパターンを有しない第2の測定光を用いて測定対象物を観察する第2の観察モードとを切り替えるための指示を受け付けるステップと、
    第1の投光部により光を出射するステップと、
    第1の観察モード時に、前記第1の投光部により出射された光から第1の測定光を光変調素子により生成し、第2の観察モード時に、前記第1の投光部により出射された光から第2の測定光を前記光変調素子により生成するステップと、
    第1の観察モード時に、前記光変調素子により生成された第1の測定光を第1の投光光学系により測定対象物に照射し、第2の観察モード時に、前記光変調素子により生成された第2の測定光を第1の投光光学系により測定対象物に照射するステップと、
    第1の観察モード時に、生成されたパターンの空間的な位相を前記光変調素子により所定量ずつ測定対象物上で順次移動させるステップと、
    受光部により測定対象物からの光を受光し、受光量を示す受光信号を出力するステップと、
    第1の観察モード時に、前記受光部から出力される受光信号に基づいて前記パターンの複数の位相で生成される複数の画像データに基づいて測定対象物の画像を示すセクショニング画像データを生成し、第2の観察モード時に、前記受光部から出力される受光信号に基づいて測定対象物の画像を示す通常画像データを生成するステップとを含み、
    前記光変調素子により生成された第1および第2の測定光は、共通の光路を通して前記第1の投光光学系により測定対象物に照射される、顕微鏡撮像方法。
  12. 処理装置により実行可能な顕微鏡撮像プログラムであって、
    パターンを有する第1の測定光を用いて測定対象物を観察する第1の観察モードとパターンを有しない第2の測定光を用いて測定対象物を観察する第2の観察モードとを切り替えるための指示を受け付ける処理と、
    第1の投光部により光を出射する処理と、
    第1の観察モード時に、前記第1の投光部により出射された光から第1の測定光を光変調素子により生成し、第2の観察モード時に、前記第1の投光部により出射された光から第2の測定光を前記光変調素子により生成する処理と、
    第1の観察モード時に、前記光変調素子により生成された第1の測定光を第1の投光光学系により測定対象物に照射し、第2の観察モード時に、前記光変調素子により生成された第2の測定光を第1の投光光学系により測定対象物に照射する処理と、
    第1の観察モード時に、生成されたパターンの空間的な位相を前記光変調素子により所定量ずつ測定対象物上で順次移動させる処理と、
    受光部により測定対象物からの光を受光し、受光量を示す受光信号を出力する処理と、
    第1の観察モード時に、前記受光部から出力される受光信号に基づいて前記パターンの複数の位相で生成される複数の画像データに基づいて測定対象物の画像を示すセクショニング画像データを生成し、第2の観察モード時に、前記受光部から出力される受光信号に基づいて測定対象物の画像を示す通常画像データを生成する処理とを、
    前記処理装置に実行させ、
    前記光変調素子により生成された第1および第2の測定光は、共通の光路を通して前記第1の投光光学系により測定対象物に照射される、顕微鏡撮像プログラム。
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