JP2015083343A - 多層フィルム - Google Patents

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【課題】ポリプロピレン系樹脂層とポリエステル系樹脂層を有する多層フィルムにおいて、層間に接着剤を使用することなく、層間の接着性能を十分有することを可能とし、かつ多層フィルムを使用した2次加工において不具合の発生を抑制することができる多層フィルムを提供する。【解決手段】少なくともA層/B層/C層/D層がこの順で積層されており、A層は、ポリプロピレン系樹脂を含有し、B層は、シングルサイト触媒を用いて重合して得られるエチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体からなり、かつJISK7112に準拠して測定した密度が0.88〜0.92g/cm3である樹脂(b)をB層の全質量に対して65質量%以上含有し、C層は、ポリエチレン系樹脂を含有し、D層は、ポリエステル系樹脂を含有する、多層フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、多層フィルムの層間接着性に優れたポリプロピレン系樹脂層とポリエステル系樹脂層を有する多層フィルムに関する。
従来、ポリプロピレン系樹脂を使用したフィルムは、建築分野、医療分野、電子材料分野、食品分野、自動車分野など、さまざまな産業分野に広く用いられている。その中で、ポリプロピレン系樹脂だけでは十分とは言えない性能を、他の特徴を持った樹脂と組み合わせ、それぞれの用途に適応した要求をみたすフィルムの要望が高まりつつある。
ポリプロピレン系樹脂は、オレフィン系樹脂の中でも成形性や耐熱性等に優れるため、包装材料や化粧シートやフィルム用の基材用途など、各種分野で幅広く利用されている。しかしながら、用途によっては剛性が十分とは言えず、またガスバリア性に劣るという欠点を有している。このため、ポリプロピレン系樹脂からなる単層フィルムでは、十分な性能を保有することができない用途がある。
たとえば、ポリプロピレン系樹脂層にポリエステル系樹脂層を設け多層フィルムとすることが知られている。この場合、ポリプロピレン系樹脂とポリエステル系樹脂とは相溶性がないため、ポリプロピレン系樹脂層とポリエステル系樹脂層の間に接着剤を介在させて多層フィルムとする技術が知られている。また、この接着強度を改善する方法として、接着剤を塗布する前の工程として、ポリプロピレン系樹脂層やポリエステル系樹脂層のフィルムの表面にアンカー効果を持たせるためのコロナ処理やプラズマ処理などの表面処理を行うなどの方法が取られている。
一方、この表面処理する工程は、本来、表面処理を必要とする多層フィルムの各層の間の接着面側(フィルム裏面)のみならず、表面の処理を必要としない多層フィルムの表面側(接着剤と接する面とは反対側の面)まで表面処理されてしまうことがあり、表面処理により粗されたフィルム表面側は、その後のフィルム加工工程において不具合を生じさせる等の問題がある。
このようなことから、近年ではポリプロピレン系樹脂を使用した多層フィルムの技術として、接着剤を使用しない技術も用いられてきている。
たとえば、特開2003−11303号公報(特許文献1)には、ポリプロピレン系樹脂フィルムの片面にポリエステル共重合体樹脂を形成する多層フィルムにおいて、ポリプロピレン樹脂とポリエステル共重合体樹脂との接着性を強固とするため、ポリプロピレンに接着性樹脂を混合させ、ポリエステル共重合体樹脂との層間接着性を上げる技術が開示されている。
しかしながら、層間接着性能においては十分満足できるものではなく、またポリプロピレン系樹脂に接着性樹脂を含有させているため、この多層フィルムを基材として2次加工を行う用途の場合、たとえばポリプロピレン系樹脂層の表面側に他の樹脂層を設ける場合は、この接着性樹脂によって他の樹脂との層間性に不具合を生じさせる等の問題がある。このようにポリプロピレン系樹脂の利点とポリエステル系樹脂の利点の両方の性能を有効に活用できる多層フィルムの開発が求められているのが現状である。
特開2003−11303号公報
本発明は、ポリプロピレン系樹脂層とポリエステル系樹脂層を有する多層フィルムにおいて、層間に接着剤を使用することなく、層間の接着性能を十分有することを可能とし、かつ多層フィルムを使用した2次加工において不具合の発生を抑制することができる多層フィルムを提供することを目的とする。
即ち、本発明は、
[1]少なくともA層/B層/C層/D層がこの順で積層されており、
A層は、ポリプロピレン系樹脂を含有し、
B層は、シングルサイト触媒を用いて重合して得られるエチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体からなり、かつJISK7112に準拠して測定した密度が0.88〜0.92g/cmである樹脂(b)をB層の全質量に対して65質量%以上含有し、
C層は、ポリエチレン系樹脂を含有し、
D層は、ポリエステル系樹脂を含有する、
多層フィルム。
[2]前記各層の界面の層間剥離は、5N/15mm以上であることを特徴とする[1]に記載の多層フィルム。
[3]前記ポリエチレン系樹脂は、エチレンの単独重合体、エチレンを主成分とするエチレンと共重合可能な他の単量体との共重合体又はこれらの混合物であることを特徴とする[1]または[2]に記載の多層フィルム。
[4]前記ポリエチレン系樹脂は、低密度ポリエチレン(LDPE)または、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)であることを特徴とする[3]に記載の多層フィルム。
[5]前記ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンと、エチレン及び/または炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体であることを特徴とする[1]ないし[4]のいずれか1項に記載の多層フィルム。
[6]前記ポリプロピレン系樹脂は、ランダム共重合体であることを特徴とする[5]に記載の多層フィルム。
[7]前記ポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする[1]ないし[6]にいずれか1項に記載の多層フィルム。
を、提供するものである。
本発明によれば、ポリプロピレン系樹脂層などのフィルムの表面にアンカー効果を持たせる表面処理をすることなく、かつ接着剤を使用しなくとも十分な層間剥離性能を有した多層フィルムを提供することができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の多層フィルムは、ポリプロピレン系樹脂層とポリエステル系樹脂層を有する多層フィルムであって、少なくともA層/B層/C層/D層がこの順で積層されており、A層は、ポリプロピレン系樹脂を含有し、B層は、シングルサイト触媒を用いて重合して得られるエチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体からなり、かつJISK7112に準拠して測定した密度が0.88〜0.92g/cmである樹脂(b)をB層の全質量に対して65質量%以上含有し、C層は、ポリエチレン系樹脂を含有し、D層は、ポリエステル系樹脂を含有する、ことが重要である。
<樹脂(b)>
本発明の多層フィルムにおいては、樹脂(b)として、シングルサイト触媒を用いて重合して得られたエチレンと炭素数4以上のエチレン−αオレフィン共重合体を用い、その密度を0.88g/cm以上とすることで、B層の強度不足による多層フィルムの強度低下を抑制することができる。
また、当該エチレン−αオレフィン共重合体の密度を0.92g/cm以下とすることで、ポリプロピレン系樹脂層(A層)及びポリエチレン系樹脂層(C層)との層間接着性能が良好となり、A層とB層の層間剥離及びB層とC層の層間剥離を抑制することができる。
樹脂(b)におけるα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、1−デセン等が挙げられ、その1種または2種以上の混合物が用いられる。通常、α−オレフィンの混合割合はエチレンに対して1〜20重量%程度である。
このようなエチレン−α−オレフィン共重合体としては、たとえば、日本ポリエチレン社製のカーネル、プライムポリマー社製のエボリュー等があげられる。
また、樹脂(b)を前記B層の全質量に対して65質量%以上含有することで、ポリプロピレン系樹脂層(A層)及びポリエチレン系樹脂層(C層)との層間接着性能をさらに向上することができる。
ここで、樹脂(b)以外にB層が含有できる樹脂としては、例えば、後述するポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂等である。
<ポリエチレン系樹脂>
本発明で使用するポリエチレン系樹脂は、エチレンの単独重合体、エチレンを主成分とするエチレンと共重合可能な他の単量体との共重合体(低密度ポリエチレン(LDPE)、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE) 、メタロセン系触媒を用いて重合して得られたエチレン−α−オレフィン共重合体(メタロセン系ポリエチレン等)及びこれらの混合物等が例示できる。
なかでも、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)が好ましく使用することができる。
低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を使用することで、樹脂(b)との相溶性が好ましくなり、B層との層間剥離性をより好適なものとすることができる。 このようなポリエチレン系樹脂としては、たとえば、日本ポリエチレン社製のノバテックLDやノバテックLL、住友化学社製のスミカセン等があげられる。
<ポリプロピレン系樹脂>
本発明においては、A層に用いるポリオレフィン系樹脂として、プロピレンと、エチレン及び/または他のα−オレフィンとの共重合体を使用することが好ましい。前記プロピレンの共重合体としてはプロピレンと、エチレン及び/または他のα−オレフィンとのランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)、またはブロック共重合体(ブロックポリプロピレン)、ゴム成分を含むブロック共重合体あるいはグラフト共重合体等が挙げられる。前記プロピレンと共重合可能な他のα−オレフィンとしては、炭素原子数が4〜12のものが好ましく、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、1−デセン等が挙げられ、その1種または2種以上の混合物が用いられる。通常、α−オレフィンの混合割合はプロピレンに対して1〜1 0重量%程度である。
なかでも、ランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)を好ましく使用することができる。
このようなポリプロピレン系樹脂としては、たとえば、日本ポリプロ社製のノバテックPP、プライムポリマー社製のプライムポリプロ等があげられる。
<ポリエステル系樹脂>
本発明で使用することができるポリエステル系樹脂としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸のようなジカルボン酸またはそのエステルとエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールのようなグリコールとを溶融重縮合させて製造されるポリエステルがあげられる。これらの酸成分とグリコール成分とからなるポリエステルは、通常行われている方法を任意に使用して製造することができる。
たとえば、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとの間でエステル交換反応をさせるか、あるいは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化させるかして、実質的に芳香族ジカルボン酸のビスグリコールエステル、またはその低重合体を形成させ、次いでこれを減圧下、加熱して重縮合させる方法が採用される。その目的に応じ、脂肪族ジカルボン酸を共重合しても構わない。
本発明で使用するポリエステル系樹脂としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート等が挙げられるが、その他に上記の酸成分やグリコール成分を共重合したポリエステルであってもよく、必要に応じて他の成分や添加剤を含有していてもよい。中でも品質、経済性などの点からポリエチレンテレフタレ−トが好ましく使用することができる。
また、本発明の多層フィルムには、各層のいずれにも必要に応じて、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、充填材、スリップ剤(滑剤)、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、光安定剤等をその目的・性能を損なわない範囲内で添加することができる。
本発明の多層フィルムは、A層、B層、C層、D層がこの順番で積層されることが重要であり、本発明の多層フィルムの表面となるB層と接していないA層の表面側とC層と接していないD層の表面側には、その他の樹脂フィルムや接着層を設けても良い。
本発明の多層フィルムは、A層/B層/C層/D層の各層間の界面の剥離強度が、5N/15mm以上であることが好ましく、10N/15mm以上であることがより好ましく、12N/15mm以上であることが更に好ましい。
剥離強度を5N/15mm以上とすることで、さまざまな用途で使用する場合において、多層フィルムが層間剥離することを抑制することができ、更に10N/15mm以上とすることで、より厳しい条件で使用される用途にも使用することができ、特に12N/15mm以上とすることで、長期間使用する用途においても剥離性能により適した性能を得ることができる。
また、本発明の多層フィルムは、基材シートや粘着シートとして好適に使用することもできる。本発明の多層フィルムであれば、A層、B層、C層、D層の積層工程において、各層の層間にコロナ処理やプラズマ処理などの表面処理を行わなくてよいため、多層フィルムの表面側となるA層またはD層の表面は、必要のない表面処理を施されることがなく、この多層フィルムにさまざまな2加工を施す工程においても問題が生じること抑制することができる。
また、ポリエチレン系樹脂を含有するC層とポリエステル系樹脂を含有するD層の層間の接着強度をより強固にするために、プライマーコートを用いることが好ましい。
また、本発明の多層フィルムを基材シートや粘着シートとして、さらに好適に使用するために、D層のC層と接する側とは反対側の面に、C層、B層、A層を配置することにより、フィルムの反り等をより抑制することができる。つまり、多層フィルムの構成をA層/B層/C層/D層/C層/B層/A層とすることにより、基材シートや粘着シートとして、より安定した多層フィルムとすることができる。
本発明の多層フィルムを製造する方法としては、例えば、Tダイ成形法等の押出し成形法、インフレーション成形法及びカレンダー成形法等、一般に知られた公知のフィルム成形法が挙げられる。
また、多層フィルムの製造に際して、各層を積層する方法として、多層Tダイ押出法による成形と同時に多層フィルムを作製する方法や、成形した個々のフィルム(層)をラミネーターで貼り合わせる方法や、フィルム成形と同時に圧着ラミネートする方法を用いることができる。特に、本発明においては、個々のフィルム(層)をラミネーターで貼り合せる方法によっても層間剥離性能が優れる多層フィルムを得ることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
各層に使用した樹脂は下記に示す樹脂を使用した。
樹脂(a):ランダムポリプロピレン(日本ポリプロ社製:ノバテックFX3B)
樹脂(b):エチレン−α−オレフィン共重合体(日本ポリエチレン社製:カーネルKF370)
樹脂(c):LDPE(日本ポリエチレン社製:LC500)
フィルム(d):二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂社製:ダイアホイルS100(厚み0.05mm))
(1)A層/B層多層フィルムの作製方法
2台の東芝機械製単軸押出機(A層:50mmφ、L/D=32、B層:35mmφ、L/D=25)を使用し、A層に樹脂(a)を100質量%、B層に樹脂(b)を100質量%使用し、シリンダー温度を200℃に設定し、フィードブロック温度を200℃に設定し、多層Tダイ成形方法を使用し、Tダイ幅を550mm、設定温度を200℃とし、A層/B層の2層を合流させ押出した。
押出された溶融樹脂は冷却ロールを供えた巻取り機にて冷却固化し、0.06mm(A層0.05mm、B層0.01mm)の多層フィルムを作製した。
(2)A層/B層/C層/D層の多層フィルム作製方法
1台の東芝機械製単軸押出機(C層:50mmφ、L/D=32)を使用し、C層に使用する樹脂(c)を100質量%使用し、シリンダー温度を200℃に設定し、Tダイ成形方法を使用し、Tダイ幅を550mm、設定温度を200℃とし、(1)で作製した多層フィルム(A層/B層)のB層側とD層に使用するフィルム(d)の間にC層を押出した。C層を介して貼り合わされた多層フィルム(A層/B層/C層/D層)は冷却ロールを供えた巻取り機(ロール温度23℃)にて冷却固化し、0.13mm(A層0.05mm、B層0.01mm、C層0.02mm、D層0.05mm)の多層フィルムを作製した。
尚、D層に使用するフィルム(d)は、C層と接する側の表面にプライマーコートを塗布する。
<実施例2>
B層に使用する樹脂の配合比を、樹脂(b):樹脂(a)=80:20とする以外は、実施例1と同様の方法で多層フィルムを作製した。
<比較例1>
B層に使用する樹脂の配合比を、樹脂(b):樹脂(a)=60:40とする以外は、実施例1と同様の方法で多層フィルムを作製した。
<比較例2>
B層に使用する樹脂を、樹脂(c)とする以外は、実施例1と同様の方法で多層フィルムを作製した。
<比較例3>
B層に使用する樹脂を、樹脂(a)とする以外は、実施例1と同様の方法で多層フィルムを作製した。
評価方法
<剥離評価>
得られた多層フィルムを長さ150mm、幅15mmにサンプリングし、A層とD層をチャックした状態で、引張速度を300mm/minとし、T型剥離試験を実施し、その時の剥離強度を測定した。なお、引張り試験機は島津製作所製オートグラフAGS−Xを使用した。
その結果を表1に示す。
表1より、実施例1及び2は、B層とC層間において剥離が発生し、A層とB層及びC層とD層の剥離は発生しなかった。この剥離強度(B層とC層の層間剥離)は、実施例1及び2においてそれぞれ、15N/15mm、12.5N/15mmと高い剥離強度であることが確認された。
一方、比較例1及び2は、A層とB層において剥離が発生し、この剥離強度は、それぞれ、0.6N/15mm、0.5N/15mmであった。また、比較例3はB層とC層において剥離が発生し、この剥離強度は1.5N/15mmであった。この結果、比較例1〜3のいずれも剥離強度が低いことが確認された。
Figure 2015083343

Claims (7)

  1. 少なくともA層/B層/C層/D層がこの順で積層されており、
    A層は、ポリプロピレン系樹脂を含有し、
    B層は、シングルサイト触媒を用いて重合して得られるエチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体からなり、かつJISK7112に準拠して測定した密度が0.88〜0.92g/cmである樹脂(b)をB層の全質量に対して65質量%以上含有し、
    C層は、ポリエチレン系樹脂を含有し、
    D層は、ポリエステル系樹脂を含有する、
    多層フィルム。
  2. 前記各層の界面の層間剥離は、5N/15mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の多層フィルム。
  3. 前記ポリエチレン系樹脂は、エチレンの単独重合体、エチレンを主成分とするエチレンと共重合可能な他の単量体との共重合体又はこれらの混合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の多層フィルム。
  4. 前記ポリエチレン系樹脂は、低密度ポリエチレン(LDPE)または、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)であることを特徴とする請求項3に記載の多層フィルム。
  5. 前記ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンと、エチレン及び/または炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の多層フィルム。
  6. 前記ポリプロピレン系樹脂は、ランダム共重合体であることを特徴とする請求項5に記載の多層フィルム。
  7. 前記ポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の多層フィルム。
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