JPH09141793A - 積層体及び医療用袋 - Google Patents

積層体及び医療用袋

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JPH09141793A
JPH09141793A JP7303093A JP30309395A JPH09141793A JP H09141793 A JPH09141793 A JP H09141793A JP 7303093 A JP7303093 A JP 7303093A JP 30309395 A JP30309395 A JP 30309395A JP H09141793 A JPH09141793 A JP H09141793A
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達彦 小楠
Masato Tomiyama
真都 富山
Fumiyasu Murakami
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、強度、柔軟性及び耐熱性に優れる医
療用袋を提供する。 【解決手段】 外層がポリプロピレン系樹脂であり、中
間層がメタロセン触媒を用いて、エチレンと炭素数3〜
20のα−オレフィンを共重合させて得られる(a)密
度が0.850〜0.920g/cm3、(b)GPC
より求められる(Mw/Mn)が3以下、(c)融点が
一つで、115℃以下である直鎖状低密度エチレン・α
−オレフィン共重合体よりなる積層体を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外側表面層にポリ
プロピレン系樹脂を使用し、中間層が特定のエチレン系
共重合体を使用した積層体よりなる体液、薬液等の注
入、排出、保存用などの容器として使用される医療用袋
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血液、採血用バッグ、輸血バッグ
等の軟質性合成樹脂袋等の医療用袋として、特開昭62
−64363号公報には、内外層を低密度ポリエチレン
とし、中間層を密度が0.920g/cm3未満である
直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体とする積層体
が、また、特開平6−171039号公報には、外層を
ポリプロピレン系樹脂とした多層フィルムが提案されて
いる。しかし、中間層に使用する直鎖状エチレン・α−
オレフィン共重合体は、分子量分布及び組成分布が広い
ため、医療用袋として要求される透明性、強度、柔軟性
及び耐熱性の改良効果が十分でなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のエチ
レン・α−オレフィン共重合体を中間層に使用した積層
体では達成できなかった透明性、強度、柔軟性及び耐熱
性を付与することが可能な体液、薬剤等の注入、排出、
保存用医療袋の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、外層にポリプロピレン系樹脂を使用し、中間
層に特定の分子量分布と融点を有する直鎖状低密度エチ
レン・α−オレフィン共重合体を使用した積層体よりな
る体液、薬液等の注入、排出、保存用などの容器として
使用される医療用袋が、従来のチーグラー触媒を用いて
製造されるエチレン・α−オレフィン共重合体を中間層
及び内層に使用した場合には達成できなかった良好な透
明性、柔軟性及び耐熱性の物性バランスを示すことを見
いだした。
【0005】即ち、本発明は、メタロセン触媒を用い
て、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重
合させて得られる、密度が0.850〜0.920g/
cm3で、GPCより求められる分子量分布が3以下
で、DSCにより測定される融点が一つで、115℃以
下である直鎖状低密度エチレン・α−オレフィン共重合
体を中間層に使用し、外層にポリプロピレン系樹脂を使
用したことを特徴とする積層体及びそれからなる医療用
袋である。
【0006】本発明で中間層に用いられる直鎖状低密度
エチレン・α−オレフィン共重合体は、実質的に分岐度
分布が均一であり、透明性、強度、柔軟性及び耐熱性が
有効に改良されたものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明の中間層に使用される直鎖状低密度
エチレン・α−オレフィン共重合体は、メタロセン触媒
を用いて製造された、エチレンと炭素数の3〜20のα
−オレフィンとの共重合体であって、密度が0.850
〜0.920g/cm3で、GPCより求められる重量
平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw
/Mn)が3以下で、DSCにより測定される融点が一
つで、115℃以下であり、特にJIS K6760に
従って、190℃,2160gの荷重下で測定されたメ
ルトインデックス(MFR)が0.3〜50g/10分
のものである。密度がこの範囲を超えると、製品として
の要求性能である柔軟性、透明性を満足できず、(Mw
/Mn)及び融点の範囲が上記範囲以外では、耐熱性の
改良効果が不十分となる。また、MFRが0.3g/1
0分未満では押出時の負荷が大きく、成形が困難とな
り、50g/10分を越えると製品の強度が低下し、実
用にならない。
【0009】本発明でいう(Mw/Mn)及び融点は、
具体的には以下の如く求める。
【0010】ウォーターズ社製 150C ALC/G
PC(カラム:東ソー製 GMHHR−H(S)、溶
媒:1,2,4−トリクロロベンゼン)を使用して、G
PC法により、Mw及びMnを測定し、(Mw/Mn)
を算出した。なお、東ソー製標準ポリスチレンを用い
て、ユニバーサルキャリブレーション法によりカラム溶
出体積は校正した。
【0011】また、融点(℃)は示差走査型熱量計(パ
ーキンエルマー社製 「DSC−7」)を用いて測定し
た。装置内で試料を200℃で5分間溶融させた後に、
10℃/分の冷却速度で30℃まで冷却したものについ
て、再度10℃/分の昇温速度で昇温させたときに得ら
れる吸熱曲線の最大ピークの位置の温度を融点とした。
融点は、柔軟性及び透明性を満足するには115℃以下
であることが必要であり、かつ、耐熱性を改良するには
融点が一つである必要がある。
【0012】このような直鎖状低密度エチレン・α−オ
レフィン共重合体は、例えば、以下に例示するような公
報に開示されているメタロセン触媒を用いて製造するこ
とができる。
【0013】特開昭60−35006号公報、特開昭6
0−35007号公報、特開昭60−35008号公
報、特開平3−163088号公報、特開昭61−29
6008号公報、特開昭63−22804号公報、特開
昭58−19309号公報、特願昭60−00862号
公報、特開昭63−61010号公報、特開昭63−1
52608号公報、特開昭63−264606号公報、
特開昭63−280703号公報、特開昭64−600
3号公報、特開平1−95110号公報、特開平3−6
2806号公報、特開平1−259004号公報、特開
昭64−45406号公報、特開昭60−106808
号公報、特開昭60−137911号公報、特開昭61
−296008号公報、特表昭63−501369号公
報、特開昭61−221207号公報、特開平2−22
307号公報、特開平2−173110号公報、特開平
2−302410号公報、特開平1−129003号公
報、特開平1−210404号公報、特開平3−667
10号公報、特開平3−70710号公報、特開平1−
207248号公報、特開昭63−222177号公
報、特開昭63−222178号公報、特開昭63−2
22179号公報、特開平1−12407号公報、特開
平1−301704号公報、特開平1−319489号
公報、特開平3−74412号公報、特開昭61−26
4010号公報、特開平1−275609号公報、特開
昭63−251405号公報、特開昭64−74202
号公報、特開平2−41303号公報、特開平1−31
488号公報、特開平3−56508号公報、特開平3
−70708号公報、特開平3−70709号公報な
ど。
【0014】以下、本発明に使用することができる直鎖
状低密度エチレン・α−オレフィン共重合体の製造方法
を説明する。この直鎖状低密度エチレン・α−オレフィ
ン共重合体は、例えば、シクロペンタジエニル誘導体を
含有する有機遷移金属化合物(I)と、これと反応して
イオン性の錯体を形成する化合物(II)及び/又は有
機金属化合物(III)からなる触媒の存在下で、エチ
レンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合するこ
とにより、好適に製造することができる。
【0015】炭素数3〜20のα−オレフィンとして
は、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−
デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセ
ン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサ
デセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノ
ナデセン、1−エイコセンなどを挙げることができる。
【0016】用いられる重合方法は、以下のように例示
することができる。
【0017】溶液重合法としては、重合条件は以下のよ
うに挙げられる。重合温度は、共重合体が溶液状態であ
ること及び生産性を上げることを考慮して、融点以上で
あることが好ましい。重合温度の上限は特に限定されな
いが、分子量低下の原因となる連鎖移動反応を抑え、か
つ触媒効率を低下させないために300℃以下が好まし
い。また、重合時の圧力は特に限定されないが、生産性
を上げるために大気圧以上が好ましい。
【0018】高圧重合法としては、重合条件は以下のよ
うに挙げられる。重合温度は、共重合体が溶液状態であ
ること及び生産性を上げることを考慮して、120℃以
上であることが好ましい。重合温度の上限は特に限定さ
れないが、分子量低下の原因となる連鎖移動反応を抑
え、かつ触媒効率を低下させないために300℃以下が
好ましい。また、重合時の圧力は特に限定されないが、
高圧法プロセスにおいて安定的に重合条件が得られる2
00kgf/cm2以上が好ましい。
【0019】また気相重合法としては、共重合体が粉体
状態であることから高温は好ましくなく、100℃以下
であることが好ましい。重合温度の下限は特に限定され
ないが、生産性を上げるために50℃以上が好ましい。
【0020】本発明の中間層に使用される直鎖状低密度
エチレン・α−オレフィン共重合体は、単独で使用して
よいが、高圧法低密度ポリエチレンを1〜40重量%含
む組成物も使用できる。高圧法低密度ポリエチレンとの
組成物では、透明性及び成形性の改良がなされる。ま
た、必要に応じて酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止
剤、滑剤、ブロッキング防止剤等、通常ポリオレフィン
に使用される添加剤を添加してもかまわない。
【0021】また、本発明に使用される外層のポリプロ
ピレン系樹脂は、プロピレン単独重合体、プロピレンと
エチレンもしくは炭素数4以上のα−オレフィンとのラ
ンダム共重合体又はブロック共重合体、上記のポリプロ
ピレンと50重量%以下の結晶性エチレン・α−オレフ
ィン共重合体及び/又はEBR、EPR等のエチレン・
α−オレフィンエラストマー、SEBS、HSBC等の
スチレン系エラストマーなどのゴム系化合物との混合物
を含む。
【0022】本発明に使用される内層は、上記した本発
明の外層に使用されるポリプロピレン系樹脂、DSC
(示差走査熱量計)により測定される融点が110℃以
上の高圧法低密度ポリエチレン及び密度0.920g/
cm3以上の直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体
が例示される。この直鎖状エチレン・α−オレフィン共
重合体としては、チーグラー触媒を用いて製造されたも
の、あるいは本発明の中間層と同様なメタロセン触媒を
用いて製造されたものも使用でき、さらに、高圧法低密
度ポリエチレンを1〜40重量%含む組成物も使用でき
る。
【0023】本発明の積層体は、押出成形、カレンダー
成形、ブロー成形等によりシート状あるいは筒状等に成
形することにより得られる。これらをヒートシールによ
り所定の形状、寸法に成形し、注入口を取つけ、目的と
する医療用袋となる。
【0024】このように本発明では、医療器具として必
須の条件であるオートクレーブ滅菌にも耐え、柔軟性に
も優れた素材が得られることに特徴を見いだすことがで
きる。本来の可塑剤の入っていない特色と相まって、衛
生的な医療器具を提供することができる。
【0025】このようにして得られる積層体は、例え
ば、血液の保存、採血用の血液バッグ、輸液用や輸血用
セット等に使用される。一般に、これらの医療器具は単
なる例示であり、本発明の目的に合致するものであれ
ば、これらに限定されるものではない。
【0026】
【実施例】以下、本発明について実施例により説明する
が、これら実施例に限定されるものではない。
【0027】直鎖状低密度エチレン・α−オレフィン共
重合体の製造例 中間層に使用した直鎖状低密度エチレン・α−オレフィ
ン共重合体は、高温高圧反応器を用いて製造した。エチ
レン及び密度調整用のコモノマーとして1−ブテン又は
1−ヘキセンを連続的に反応器内に圧入し、全圧を95
0kg/cm2に保った。反応器を1,500rpmで
撹拌し、下記の触媒溶液を120cm3/時間の速度で
反応器に供給し、反応器の温度を193℃になるように
設定し、連続的に重合を行った。
【0028】シクロペンタジエニル誘導体を含有する遷
移金属化合物(I)としてジフェニルメチレン(シクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
ライドのトルエン溶液に、有機金属化合物(III)と
してトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液を、ア
ルミニウムがジルコニウム当たり250倍モルになるよ
うに加えた。さらに、前記触媒成分と反応して錯体を形
成する化合物(II)としてN,N−ジメチルアニリニ
ウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの
トルエン溶液を、ホウ素がジルコニウム当たり2倍モル
になるように加えて触媒溶液を得た。
【0029】なお、実施例および比較例において、密度
はJIS K6760に従って、100℃の熱水に1時
間浸漬した後、室温に徐冷した試験片を23℃に保った
密度勾配管で測定した。
【0030】柔軟性の評価は、引張試験機により、試料
幅10mm、初期試料長50mm、引張速度50mm/
分で引張り、伸度5%における抗張力を測定した。
【0031】ヘーズは、ASTM D−1003に準じ
て測定した。
【0032】サンプルの外観の評価は、袋に純水を充填
し、121℃で30分間蒸気滅菌を行い、変形、シワの
発性を観察した。
【0033】これらの評価については、下記の4ランク
で示した。
【0034】 ◎:非常に良好、○:良好、△:やや不良、×:不良 なお、各実施例と比較例の積層体は、プラコー製3種3
層水冷インフレーション成形機を用い、内外層厚み25
μ、中間層厚み200μ(折幅250mm)とした。
【0035】 成形温度: シリンダ温度 ;180〜230℃/外層 160〜190℃/中間層、内層 ヘッド、ダイス温度;230℃ また、外観を評価した袋は、筒状フィルムの両端を市販
のヒートシール機でヒートシールして作成した。
【0036】実施例1 外層にエチレン含量が4.5重量%で、230℃,2.
16kg荷重で測定されるMFRが3.0g/10分の
プロピレンランダム共重合体(RPP)を使用し、中間
層にメタロセン触媒を用いて重合された、密度が0.9
00g/cm3、融点が91℃、MFRが1.0g/1
0分、GPCによる分子量分布(Mw/Mn)=1.8
であるエチレン・1−ブテン共重合体(mVL1)を使
用し、内層にチーグラー触媒を用いて重合された、密度
0.924g/cm3、融点が124℃、MFRが2.
5g/10分の直鎖状エチレン・1−ヘキセン共重合体
(LLPE)を使用し、積層体を成形した。
【0037】実施例2 外層にエチレン含量が4.5重量%で、230℃,2.
16kg荷重で測定されるMFRが3.0g/10分の
プロピレンランダム共重合体(RPP)を使用し、中間
層にメタロセン触媒を用いて重合された、密度が0.9
00g/cm3、融点が91℃、MFRが1.0g/1
0分、GPCによる分子量分布(Mw/Mn)=1.8
であるエチレン・1−ブテン共重合体(mVL1)90
重量%と、密度が0.924g/cm3で、MFRが
1.0g/10分の高圧法ポリエチレン(LD)10重
量%との組成物を使用し、内層にチーグラー触媒を用い
て重合された、密度0.924g/cm3、融点が12
4℃、MFRが2.5g/10分の直鎖状エチレン・1
−ヘキセン共重合体(LLPE)を使用し、積層体を成
形した。
【0038】比較例1 中間層にチーグラー触媒を用いて重合された、密度が
0.900g/cm3、121℃、110℃及び82℃
の3つの融点を有し、MFRが1.0g/10分、GP
Cによる分子量分布(Mw/Mn)=4.2であるエチ
レン・1−ブテン共重合体(ZNVL)を使用した以外
は、実施例1と同じ樹脂を内外層に使用し、積層体を成
形した。
【0039】比較例2 中間層にメタロセン触媒を用いて重合された、密度が
0.930g/cm3、融点が120℃、MFRが1.
3g/10分、GPCによる分子量分布(Mw/Mn)
=1.9であるエチレン・1−ブテン共重合体(mL
L)を使用した以外は、実施例1と同じ樹脂を内外層に
使用し、積層体を成形した。
【0040】比較例3 外層にチーグラー触媒を用いて重合された、密度が0.
953g/cm3、融点が135℃、MFRが1.0g
/10分、GPCによる分子量分布(Mw/Mn)=
5.1である高密度ポリエチレン(HDPE)を使用し
た以外は、実施例1と同じ樹脂を内層及び中間層に使用
し、積層体を成形した。
【0041】実施例3 外層にエチレン含量が4.5重量%で、230℃,2.
16kg荷重で測定されるMFRが3.0g/10分の
プロピレンランダム共重合体(RPP)85重量%と、
密度が0.920g/cm3、融点が123℃、MFR
が2.0g/10分の結晶性エチレン・1−ヘキセン共
重合体(LL)15重量%との組成物を使用し、中間層
にメタロセン触媒を用いて重合された、密度が0.90
5g/cm3、融点が101℃、MFRが3.0g/1
0分、GPCによる分子量分布(Mw/Mn)=1.8
であるエチレン・1−ヘキセン共重合体(mVL2)を
使用し、内層にチーグラー触媒を用いて重合された、密
度0.924g/cm3、融点が124℃、MFRが
2.5g/10分の直鎖状エチレン・1−ヘキセン共重
合体(LLPE)を使用し、積層体を成形した。
【0042】実施例4 内外層にエチレン含量が4.5重量%で、230℃,
2.16kg荷重で測定されるMFRが3.0g/10
分のプロピレンランダム共重合体(RPP)を使用し、
中間層にメタロセン触媒を用いて重合された、密度が
0.905g/cm3、融点が101℃、MFRが3.
0g/10分、GPCによる分子量分布(Mw/Mn)
=1.8であるエチレン・1−ヘキセン共重合体(mV
L2)を使用し、積層体を成形した。
【0043】実施例5 内層にメタロセン触媒を用いて重合された、密度が0.
920g/cm3、融点が113℃、MFRが3.0g
/10分、GPCによる分子量分布(Mw/Mn)=
1.8であるエチレン・1−ヘキセン共重合体(mVL
3)を使用した以外は、実施例4と同じ樹脂を外層及び
中間層に使用し、積層体を成形した。
【0044】実施例6 内層にメタロセン触媒を用いて重合された、密度が0.
905g/cm3、融点が101℃、MFRが3.0g
/10分、GPCによる分子量分布(Mw/Mn)=
1.8であるエチレン・1−ヘキセン共重合体(mVL
2)90重量%と、密度が0.924g/cm3、MF
Rが1.0g/10分の高圧法ポリエチレン(LD)1
0重量%との組成物を使用した以外は、実施例4と同じ
樹脂を外層及び中間層に使用し、積層体を成形した。
【0045】実施例7 内外層にエチレン含量が4.5重量%で、230℃,
2.16kg荷重で測定されるMFRが3.0g/10
分のプロピレンランダム共重合体(RPP)85重量%
と、日本合成ゴムのHSBC(1320P)15重量%
との組成物を使用した以外は、実施例4と同じ樹脂を中
間層に使用し、積層体を成形した。
【0046】比較例4 内外層にチーグラー触媒を用いて重合された、密度0.
924g/cm3、融点が124℃、MFRが2.5g
/10分の直鎖状エチレン・1−ヘキセン共重合体(L
LPE)を使用し、中間層にチーグラー触媒を用いて重
合された、密度が0.900g/cm3、121℃、1
10℃及び82℃の3つの融点を有し、MFRが1.0
g/10分、GPCによる分子量分布(Mw/Mn)=
4.2であるエチレン・1−ブテン共重合体(ZNV
L)を使用し、積層体を成形した。
【0047】上記実施例及び比較例の評価結果を表1に
まとめた。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明によって得られる、外層にポリプ
ロピレン系樹脂を使用し、中間層に特定のエチレンと炭
素数3〜20のα−オレフィンを共重合して得られる直
鎖状低密度エチレン・α−オレフィン共重合体を使用し
た積層体よりなる体液等の注入、排出、保存用医療用袋
は、従来の方法により製造される医療用袋に比べ、透明
性、柔軟性及び耐熱性に優れるものであった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外層がポリプロピレン系樹脂であり、中間
    層がメタロセン触媒を用いて、エチレンと炭素数3〜2
    0のα−オレフィンを共重合させて得られる(a)密度
    が0.850〜0.920g/cm3、(b)GPC
    (ゲルパーミエーション・クロマトグラフィー)より求
    められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
    n)の比(Mw/Mn)が3以下、(c)DSCにより
    測定される融点が一つで、115℃以下である直鎖状低
    密度エチレン・α−オレフィン共重合体よりなる積層
    体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の積層体からなる医療用
    袋。
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