JP2015081420A - 吊り車、吊り戸 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、吊り戸の高さ調整を簡単に行うことができる吊り車を提供する。【解決手段】吊り車60は、ランナ本体70と、雄ねじ部材90と、アングル部材80と、ブラケット100とを備える。雄ねじ部材90は、ランナ本体70の雌ねじ部73に螺合する軸部91と、軸部91の一端に設けられて軸部91の軸線Xに垂直な方向に軸部91より突出するヘッド部92とを備える。アングル部材80は、軸部91が挿通するとともにヘッド部92と係合する貫通孔84を有してヘッド部92とランナ本体70との間に配置される。ブラケット100は、一端に開口してこの開口からヘッド部92とアングル部材80とが挿脱可能であり、かつ、内部にアングル部材80とヘッド部92とを収容する。【選択図】図1
Description
本発明は、吊り戸をガイドレールに沿って案内する吊り車に関する。他の本発明は、ガイドレールに沿って移動する吊り戸に関する。
従来、戸枠によって規定される開口を開閉するために吊り戸が用いられている。吊り戸の上端部には、吊り車が設けられる。吊り車は、戸枠に固定されるガイドレールに対して走行可能に組み付けられる。ガイドレールに対して吊り車が走行することによって、吊り車によって吊り戸の走行が案内される。
吊り車では、吊り戸の位置を調整可能、つまり高さ調整可能な構造が提案されている。その一例としては、吊り戸に対する戸車の位置を調整可能な構造が提案されている。この種の吊り車は、吊り戸に雌ねじ部が固定されている。戸車を有するランナ本体に軸部材を介して雄ねじ部材が固定されている。
この雄ねじ部材は、吊り戸に固定される雌ねじ部に螺合している。雌ねじ部に対して雄ねじ部材を回転することによって、吊り戸に対するランナ本体の位置を調整することが可能となっている。(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されるような吊り車であると、吊り戸に対する戸車の位置を調整する場合、吊り戸は、吊り車に吊られた状態で行われる。このため、戸枠に幕板が設けられると、幕板によって、吊り戸に対する戸車の位置を調整する作業のスペースを確保することが難しくなり、それゆえ、吊り戸の高さ調整が難しくなる場合がある。
しかしながら、戸枠に幕板を取り付けた後であっても、吊り戸自体の収縮などの経年変化などにより、吊り戸の高さを調整することが必要になる場合がある。
本発明は、吊り戸の高さ調整を簡単に行える吊り車を提供することを目的とする。他の本発明は、高さ調整を簡単に行える吊り戸を提供することを目的とする。
本発明の吊り車は、ランナ本体と、雄ねじ部材と、取付部材と、ブラケットとを備える。
前記ランナ本体は、本体部と、前記本体部に回転可能に支持される戸車と、前記本体部に設けられる雌ねじ部とを備える。前記雄ねじ部材は、前記雌ねじ部に螺合する軸部と、前記軸部の一端に設けられて前記軸部の軸線に垂直な方向に前記軸部より突出するヘッド部とを備える。前記取付部材は、前記軸部が挿通するとともに前記ヘッド部と係合する挿通部を有して前記ヘッド部と前記本体部との間に配置される。前記ブラケットは、一端に開口してこの開口を通して前記ヘッド部と前記取付部材とを挿脱可能であり、かつ、内部に前記取付部材と前記ヘッド部とを収容する。
本発明の吊り戸は、吊り車と、吊り戸本体を備える。前記吊り車は、ランナ本体と、雄ねじ部材と、取付部材と、ブラケットとを備える。前記ランナ本体は、本体部と、前記本体部に回転可能に支持される戸車と、前記本体部に設けられる雌ねじ部とを備える。前記雄ねじ部材は、前記雌ねじ部に螺合する軸部と、前記軸部の一端に設けられて前記軸部の軸線に垂直な方向に前記軸部より突出するヘッド部とを備える。前記取付部材は、前記軸部が挿通するとともに前記ヘッド部と係合する挿通部を有して前記ヘッド部と前記本体部との間に配置される。前記ブラケットは、一端に開口してこの開口を通して前記ヘッド部と前記取付部材とを挿脱可能であり、かつ、内部に前記取付部材と前記ヘッド部とを収容する。
前記吊り戸本体は、本体部と、ブラケット固定部とを備える。前記ブラケット固定部は、前記本体部において戸枠に対する前記本体部の移動方向の端部に設けられて前記本体部の端面に開口する。前記ブラケット固定部は、前記ブラケットを、前記取付部材と前記ヘッド部との挿脱方向が前記戸枠に対する前記本体部の移動方向に沿う姿勢で、収容して固定する。
本発明によれば、吊り戸の高さ調整を簡単に行うことができる。また、例えば幕板など周囲に影響されずに吊り戸の高さ調整を行うことができる。また、高さ調整後の固定と施工(吊る作業)とが同時に完了する。
本発明の第1の実施形態に係る吊り戸を、図1〜8を用いて説明する。図1は、吊り戸10の上端部を示す断面図である。図1は、戸枠20に固定されたガイドレール30に吊り戸10が組み付けられている状態の、ガイドレール30の近傍を示している。なお、図1では、後述される吊り車60は、切断されていない。
図1に示すように、吊り戸10は、戸枠20によって囲まれる開口内を移動可能である。ここで、吊り戸10に方向を定義し、その方向について説明する。戸枠20内において吊り戸10が移動する方向を移動方向Mとする。移動方向Mは、図中矢印Mで示されている。重力の作用する方向を下方向として上下方向Vを定める。本実施形態では、上下方向Vと移動方向Mとは、互いに直交する。上下方向Vと移動方向Mとに直交する方向を、幅方向Wとする。図2は、図1に示すF2−F2線に沿って示す断面図である。図2は、吊り戸10とガイドレール30とを、幅方向Wに沿って切断した状態を示している。
吊り戸10の説明の前に、まず、ガイドレール30と幕板40とについて説明する。ガイドレール30の説明においても、吊り戸10に設定される方向を用いる。図1,2に示すように、ガイドレール30は、戸枠20の上端部21に固定されている。ガイドレール30は、戸枠20の上端部21に沿って延びている。図2に示すように、ガイドレール30は、ガイドレール固定部31と、一対の側壁部32と、戸車走行部33とを備えている。
ガイドレール固定部31は、平板形状であり、戸枠20の上端部21に沿って延びている。ガイドレール固定部31は、戸枠20の上端部21に固定されている。一方の側壁部32は、ガイドレール固定部31の幅方向一端から下方に延びている。他方の側壁部32は、ガイドレール固定部31の幅方向他端から下方に延びている。
戸車走行部33は、各側壁部32の下端部に設けられている。戸車走行部33は、両側壁部32間に向かって延びている。両戸車走行部33間は、隙間Sが形成されている。隙間Sは、後述される吊り車60の雄ねじ部材90が通ることが可能な大きさを有している。好ましくは、隙間Sは、戸車走行部33と雄ねじ部材90とが接触しないように、形成されている。戸枠20においてガイドレール30の両側には、幕板40が設けられている。幕板40は、移動方向Mに沿って延びている。
吊り戸10の説明に戻る。吊り戸10は、吊り戸本体50と、吊り車60とを備えている。図1に示すように、吊り戸本体50は、本体部59と、固定用溝部52とを備えている。本体部59は、矩形形状である。吊り戸本体50は、後述される吊り車60を介して、戸枠20によって規定される開口を開閉するように、戸枠20に対して移動する。
図3は、吊り戸本体50の上端部51の移動方向一端部を示す斜視図である。図1〜3に示すように、本体部59の上端部51の移動方向両端部には、後述する吊り車60のブラケット100を収容して固定する固定用溝部52が形成されている。
固定用溝部52は、吊り戸本体50の上端に開口するとともに、吊り戸本体50の端面53に開口している。なお、図1は、吊り戸本体50の上端部51の移動方向Mの一端部を示しているが、上端部51の移動方向Mの他端部においても、図1と同様に、固定用溝部52が形成されている。
吊り車60は、一対用いられる。図1,2に示すように、一方の吊り車60は、一方の固定用溝部52内に収容されて固定され、他方の吊り車60は、他方の固定用溝部52内に収容されて固定される。
図4は、吊り車60を示す斜視図である。図4に示される吊り車60は、ガイドレール30および吊り戸本体50から分離された状態である。図5は、吊り車60を、移動方向Mに沿って見た状態を示す側面図である。図6は、吊り車60の平面図である。図7は、吊り車60が分解された状態を示す斜視図である。
図4〜7に示すように、吊り車60は、ランナ本体70と、アングル部材80と、雄ねじ部材90と、ブラケット100とを備えている。
ブラケット100は、底壁部101と、一対の側壁部102と、リブ103と、抜止用係合部104とを備えている。底壁部101は、平板形状である。一方の側壁部102は、底壁部101の幅方向一端に連結されており、底壁部101に対して上方に立ち上がっている。他方の側壁部102は、底壁部101の幅方向他端に連結されており、底壁部101に対して上方に立ち上がっている。両側壁部102は、底壁部101の移動方向Mの一端から他端まで延びており、互いに平行である。ブラケット100は、底壁部101と一対の側壁部102とを備えることによって、移動方向両端と、上端とが開口する形状となる。
リブ103は、底壁部101に形成されており、底壁部101に対して上方に突出している。リブ103は、底壁部101の移動方向Mの一端から他端まで延びる直線形状である。リブ103は、底壁部101の内面において、後述される雄ねじ部材90の軸部91の軸線Xが通る位置を通る。底壁部101には、リブ103から外れた位置に、固定用貫通孔105が形成されている。ブラケット100は、固定用ねじ部材106によって、吊り戸本体50に固定される。固定用ねじ部材106は、固定用貫通孔105を通って吊り戸本体50に螺合する。
抜止用係合部104は、各側壁部102の上端部に形成されている。抜止用係合部104は、ブラケット100の幅方向内側に向かって突出している。抜止用係合部104の内面107は、上端から下端に向かうにつれて、幅方向内側に向かって傾斜する。抜止用係合部104の下端108は、上下方向に垂直な平面である。
ランナ本体70は、本体部71と、戸車72と、雌ねじ部73とを備えている。本体部71は、第1の戸車固定部74と、第2の戸車固定部75と、雌ねじ部形成部76とを備えている。第1の戸車固定部74は、一方向に延びる直線形状であり、所定の高さを有している。第2の戸車固定部75は、一方向に延びる直線形状であり、第1の戸車固定部74と同じ高さを有している。第1,2の戸車固定部74,75は、平行に延びている。
雌ねじ部形成部76は、第1の戸車固定部74と第2の戸車固定部75との間に設けられている。雌ねじ部形成部76の幅は、第1,2の戸車固定部74,75の幅よりも大きい。
本実施形態では、戸車72は、一例として、4つ用いられている。戸車72は、第1の戸車固定部74の幅方向両端部に1つずつ、第2の戸車固定部75の幅方向両端部に1つずつ、各戸車72は、幅方向W周りに回転自由に支持されている。
図1,2に示すように、幅方向一方に並ぶ一対の戸車72は、ガイドレール30の一方の戸車走行部33上に設置される。幅方向他方に並ぶ一対の戸車72は、他方の戸車走行部33上に設置される。
雌ねじ部73は、雌ねじ部形成部76に形成されている。雌ねじ部73は、下方に向かって開口している。
図7に示すように、アングル部材80は、基部81と、固定部82と、屈曲部83とを備えている。基部81は、平板形状である。基部81には、貫通孔84が形成されている。図2に示すように、基部81は、ブラケット100内において、底壁部101と抜止用係合部104との間の空間内に収容される。
図2に示すように、基部81の幅方向Wの大きさは、上下方向Vに抜止用係合部104の下端に係合する大きさを有している。なお、基部81の大きさは、基部81がブラケット100に対して移動方向Mに移動可能となるよう考慮されている。具体的には、基部81とブラケット100との側壁部102の内面との間に隙間が形成される大きさに設定されている。この隙間によって、基部81とブラケット100との間の摩擦を小さくすることができる。図4に示すように、基部81の移動方向Mの大きさは、基部81の全体がブラケット100内に収容される大きさである。
図7に示すように、屈曲部83は、基部81の移動方向一端部に連結されている。屈曲部83は、基部81に対して上方に突出するように、屈曲している。図1に示すように、屈曲部83は、基部81がブラケット100内に収容されたときに、上端85がブラケット100の側壁部102の上端109と上下方向に同じ位置となるように突出している。
固定部82は、屈曲部83の一端に連結されている。固定部82は、屈曲部83の一端から下方に延びている。図5に示すように、固定部82は、平板形状である。図1に示すように、固定部82は、吊り戸本体50の端面に固定用ねじ部材110によって固定される。
本実施形態では、一例として、アングル部材80は、1枚の例えば金属性の板部材を折り曲げることによって、基部81と屈曲部83と固定部82とを有する形状に形成されている。
図7に示すように、雄ねじ部材90は、軸部91と、ヘッド部92とを備えている。軸部91は、ランナ本体70の雌ねじ部73に螺合可能に形成されている。ヘッド部92は、軸部91の一端部に設けられている。ヘッド部92は、軸部91に対して、軸部91の垂直方向に軸部91よりも突出している。ヘッド部92の端面94には、溝部93が形成されている。溝部93は、端面94上に開口するとともに、ヘッド部92を、軸部91の軸線Xに対して垂直な方向に、貫通している。溝部93は、直線形状である。
雄ねじ部材90は、アングル部材80の基部81の貫通孔84を通って、ランナ本体70の雌ねじ部73に螺合する。貫通孔84は、軸部91を通すが、ヘッド部92は通さない大きさである。アングル部材80は、雄ねじ部材90のヘッド部92とランナ本体70との間に配置される。
図2に示すように、ブラケット100のリブ103は、ヘッド部92の溝部93内に、移動方向Mに移動可能に嵌まる。具体的には、リブ103と溝部93との間は、リブ103に対して相対的にヘッド部92が移動方向Mにスムーズに移動できるように、隙間が形成される。
リブ103が溝部93内に収容されることによって、雄ねじ部材90がブラケット100に対して固定される。このため、雄ねじ部材90が回転しないようになる。ブラケット100の抜止用係合部104の位置は、リブ103が溝部93に収容された状態で、ヘッド部92が基部81に接触し、かつ、基部81が抜止用係合部104に係合するように設定されている。これにより、ヘッド部92がブラケット100に対して上下方向にがたつくことが抑制される。
このように、吊り戸本体50は、一対の吊り車60によってガイドレール30に吊るされる。
次に、吊り戸10の高さ調整について説明する。まず、戸枠20と吊り戸10との間に作業できるスペースを確保するべく、吊り戸10を、戸枠20の移動方向中央あたりに移動する。
次ぎに、吊り戸本体50に対するランナ本体70の固定を解除する。具体的には、固定部82を吊り戸本体50に固定する固定用ねじ部材110を取り外す。固定用ねじ部材110が取り外されることによって、ランナ本体70とアングル部材80との一体物は、ブラケット100内を移動方向Mに移動可能な状態となる。図8は、ランナ本体70とアングル部材80との一体物が移動方向Mに移動することによって、ブラケット100から分離された状態を示している。
次に、図8に示すように、ランナ本体70とアングル部材80との一体物を、ブラケット100から抜き出すように、移動する。戸車72が回転することによって、ランナ本体70とアングル部材80との一体物は、ブラケット100から抜け出る。
吊り戸本体50の移動方向両端部に固定されていたランナ本体70とアングル部材80との一体物をブラケット100から抜き出すと、雄ねじ部材90が露出する。そして、雄ねじ部材90が吊り戸本体50から離れるので、作業スペースが確保される。次に、雄ねじ部材90を回転する。雄ねじ部材90が回転されることによって、ランナ本体70に対するヘッド部92の上下方向Vの位置が調整される。
図2に示すように、ヘッド部92は、アングル部材80の基部81とブラケット100の底壁部101との間に挟まれることによって、ブラケット100に固定される。このため、言い換えると、ヘッド部92の位置を調整することによって、吊り戸10の高さ調整をすることができる。
雄ねじ部材90の調整が終了すると、図8に示すように、ランナ本体70とアングル部材80との一体物をブラケット100内に挿入する。このとき、雄ねじ部材90のヘッド部92の位置は、溝部93内にリブ103が挿入されるように、かつ、基部81が抜止用係合部104と底壁部101との間に収容されるように調整する。
ランナ本体70とアングル部材80との一体物とがブラケット100内に収容されると、次に、固定部82を固定用ねじ部材110によって吊り戸本体50の端面53に固定する。固定用ねじ部材110による固定が完了すると、吊り戸10の上下方向の位置の調整作業が終了する。
このように、本実施形態では、ヘッド部92がブラケット100内に収容されるとともに、ヘッド部92をブラケット100内に固定するためのアングル部材80とヘッド部92とを、ブラケット100に対して移動方向Mに移動することによって、ブラケット100から取り出すことができる。
このため、吊り戸10の高さ調整をする際に操作されるヘッド部92を、アングル部材80を移動するだけで簡単に吊り戸本体50から分離することができる。これにより、ヘッド部92を操作する作業スペースが確保されるので、吊り戸10の高さ調整を簡単に行うことができる。
また、雄ねじ部材90のヘッド部92がブラケット100内に収容された状態であるときに、雄ねじ部材90の回転を係止する係止手段を有することによって、吊り戸10の上下方向Vに沿う位置が、不意に変動することを抑制できる。さらに、係止手段を、ヘッド部92に形成される溝部93と、ブラケット100の底壁部101に形成されるリブ103とから構成することによって、係止手段の構成を簡単にすることができる。
さらに、溝部93とリブ103とを採用することによって、係止手段による雄ねじ部材90の回転のロックを解除する作業を必要としない。つまり、リブ103と溝部93とが互いに係合した状態で、アングル部材80と雄ねじ部材90をブラケット100から抜き出すことができるので、上述のようなロックを解除する作業が不要となる。このため、吊り車60の組み立て作業および吊り戸10の高さ調整を簡単にすることができる。
さらに、リブ103がブラケット100の移動方向Mに沿って一端から他端まで延びることによって、つまり、リブ103が、ブラケット100において少なくとも吊り戸本体50の端面53側の一端まで延びることによって、アングル部材80をブラケット100から完全に抜き出すまで溝部93とリブ103との係合状態が維持されるので、アングル部材80を完全に抜き出すまでは雄ねじ部材90の回転がロックされた状態が維持される。このため、アングル部材80をブラケット100から抜き出す作業中に吊り戸10の高さ位置が変動することを抑制できるので、作業中に吊り戸10の高さが不意にずれるなどしないので、作業の安全性が向上する。
また、アングル部材80が固定部82と基部81とを備えるため、1つのアングル部材80を用いることによって、ランナ本体70の吊り戸本体50に対する固定と、ランナ本体70のブラケット100に対する固定することができる。このため、部品点数を削減することができる。
また、アングル部材80が屈曲部83を備えることによって、吊り戸10の見栄えを向上することができる。この点について、具体的に説明する。ブラケット100の側壁部102には、抜止用係合部104が形成されている。アングル部材80の基部81は、抜止用係合部104に係合するため、ブラケット100内の上下方向中央近傍に位置する。
このため、上方に突出する屈曲部83がない場合では、吊り戸本体50の端面53側からブラケット100の中身が見えてしまう。しかしながら、屈曲部83が上方に突出することによって、屈曲部83が目隠しとして作用するので、端面53側からブラケット100内が見えなくなる。このため、吊り戸10の見栄えが向上する。
次に、本発明の第2の実施形態に係る吊り戸を、図9を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態では、雄ねじ部材90のヘッド部92の構造が、第1の実施形態と異なる。他の構造は、第1の実施形態と同じである。上記異なる点について説明する。
図9は、ヘッド部92の端面94を示す平面図である。図9に示すように、本実施形態では、溝部93が2つ形成されている。これら溝部93は、ヘッド部92を、軸部91の軸線Xに垂直な方向に貫通している。これら溝部93は、ヘッド部92において軸部91の軸線Xが通る中心回りに等角度離間している。つまり、一方の溝部93と他方の溝部93とは直交している。
本実施形態では、吊り戸10の高さ調整作業後の吊り戸10の高さずれの発生を抑制できる。この点について具体的に説明する。吊り戸10の高さ調整を行うべく雄ねじ部材90を回転した後、ランナ本体70とアングル部材80とをブラケット100内に挿入する場合、雄ねじ部材90の姿勢を、溝部93が移動方向Mとなる姿勢に調整する。これは、溝部93内にリブ103が挿入されるようにするためである。この際、吊り戸10の高さは、若干ではあるが、ずれる。
しかしながら、本実施形態では、2つの溝部93が形成されている。このため、雄ねじ部材90を、2つのうちの一方の溝部93が移動方向Mに沿う姿勢になればよいので、ランナ本体70とアングル部材80とをブラケット100に挿入する際の雄ねじ部材90の姿勢の調整の程度を小さくできる。このことにより、吊り戸10の高さ調整作業後の吊り戸10の高さずれの発生を抑制できる。
また、2つの溝部93が軸部91の軸線X周りに等角度離間して配置されることによって、溝部93を移動方向Mに平行な姿勢とする際の雄ねじ部材90の回転角度を小さくすることができるので、吊り戸10の高さ調整作業後の吊り戸10の高さずれの発生を、より一層抑制できる。
なお、本実施形態では、雄ねじ部材90のヘッド部92には、2つの溝部93が形成されている。これは、溝部93が複数形成されることの一例である。他の例としては、例えば、溝部93は、3つ形成されてもよい。この場合では、溝部93は、軸部91の軸線X周りに60度離間して配置される。溝部93が4つ形成される場合では、溝部93は、軸部91の軸線X周りに45度離間して配置される。このように、溝部93が複数形成されることによって、吊り戸10の高さ調整作業後の吊り戸10の高さずれの発生を抑制できる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る吊り戸を、図10を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態では、ブラケット100の底壁部101の構造と、雄ねじ部材90のヘッド部92の構造とが、第1の実施形態と異なる。他の構造は、第1の実施形態と同じである。上記異なる点について具体的に説明する。
図10は、本実施形態の吊り戸10の要部を示す断面図である。具体的には、図10は、本実施形態の吊り戸10の、ブラケット100の底壁部101の近傍を、上下方向に沿って切断した状態を示す断面図である。なお、図10では、吊り戸10の本体部59と、吊り車60の雄ねじ部材90の中腹部より上の部分は、省略されている。
図10に示すように、本実施形態では、雄ねじ部材90のヘッド部92には、溝部93は設けられていない。ヘッド部92の端面94には、リブ95が設けられている。リブ95は、軸部91の軸線Xに対して直交する方向に、端面94の一端から他端まで延びている。
ブラケット100の底壁部101の上面には、リブ103は形成されていない。底壁部101の上面には、溝部120が形成されている。溝部120は、移動方向Mに延びている。溝部120は、少なくとも、固定部82を吊り戸10の本体部59に固定する位置まで延びている。なお、本実施形態では、その一例として、溝部120は、底壁部101を移動方向Mに沿って、一端から他端まで延びており、底壁部101を移動方向に貫通している。
溝部120は、雄ねじ部材90のリブ95が移動可能に嵌まる大きさを有している。具体的には、溝部120の幅方向Wの大きさは、リブ95の幅よりも、若干大きく形成されている。リブ95が溝部120に嵌まることによって、第1の実施形態で説明したように、雄ねじ部材90が回転しないように固定される。
本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果が得られる。本実施形態では、ヘッド部92のリブ95と、底壁部101の溝部120とは、本発明で言う係止手段の一例を構成している。
次に、本発明の第4の実施形態に係る吊り戸を、図11を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態では、ブラケット100に対する雄ねじ部材90の回転を停止する係止手段の構造が、第1の実施形態に対して異なる。他の構造は、第1の実施形態と同じである。上記異なる点について具体的に説明する。
図11は、本実施形態の吊り戸10の要部を示す断面図である。具体的には、図11は、本実施形態の吊り戸10のブラケット100の底壁部101の近傍を、上下方向に沿って切断した状態を示す断面図である。なお、図10では、吊り戸10の本体部59と、吊り車60において雄ねじ部材90の軸部91の中腹部より上方の部分は、省略されている。
図11に示すように、本実施形態では、雄ねじ部材90のヘッド部92には、溝93は形成されていない。なお、ヘッド部92は、少なくとも1つの、平面である側面を有する。ここで言う側面とは、上下方向に延びる側面である。本実施形態では、その一例として、ヘッド部92は、図9に示すように、端面94が正六角形であり、平面である側面を6個有している。端面94は、軸部91の軸線Xに垂直な平面である。
図11に示すように、本実施形態では、リブ103に代えて、一対のリブ121が設けられている。リブ121は、上方に突出している。これら一対のリブ121は、移動方向に平行であり、互いに平行である。一対のリブ121の内面122は、幅方向Wに垂直な平面であり、それゆえ、移動方向Mに平行な平面である。
一方のリブ121の内面122と他方のリブ121の内面122との幅方向の間隔は、雄ねじ部材90のヘッド部92の平面である側面が一方の内面122に対向するように一対のリブ121間に収容されたときに、雄ねじ部材90が回転しようとするとヘッド部92が他方のリブ121の内面122に接触することによって雄ねじ部材90の回転が停止される間隔である。
本実施形態では、ヘッド部92の端面の94が正六角形であり、側面は、6個の平面を有している。本実施形態では、一方のリブ121の内面122と他方のリブ121の内面122との間の間隔は、ヘッド部92の互いに対向する一対の側面間の間隔よりも若干大きく設定されている。このため、ヘッド部92が、ヘッド部92の側面がリブ121の内面122に対向するように一対のリブ121間に移動方向Mに移動可能に収容されるとともに、雄ねじ部材90の回転が停止される。
本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、ヘッド部92の端面が正六角形であることによって、ヘッド部92が一対のリブ121間に収容可能な姿勢を、軸部91の軸線X回りに60度間隔で調整することができる。このため、第2の実施形態と同様の効果も得られる。本実施形態では、リブ121と、ヘッド部92とは、本発明で言う係止手段の一例を構成している。
第1〜4の実施形態では、固定用溝部52は、本発明で言うブラケット固定部の一例である。アングル部材80は、本発明で言う取付部材の一例である。屈曲部は、本発明で言う突出部の一例である。本実施形態では、アングル部材80の一部が上方に屈曲することによって、突出部を形成している。貫通孔84は、本発明で言う挿通部の一例である。
この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。
10…吊り戸、20…戸枠、50…吊り戸本体、52…固定用溝部(ブラケット固定部)、60…吊り車、70…ランナ本体、71…本体部、72…戸車、73…雌ねじ部、80…アングル部材(取付部材)、81…基部、82…固定部、83…屈曲部(突出部)、84…貫通孔(挿通部)、90…雄ねじ部材、91…軸部、92…ヘッド部、93…溝部、100…ブラケット、103…リブ、X…軸線。
Claims (6)
- 本体部と、前記本体部に回転可能に支持される戸車と、前記本体部に設けられる雌ねじ部とを具備するランナ本体と、
前記雌ねじ部に螺合する軸部と、前記軸部の一端に設けられて前記軸部の軸線に垂直な方向に前記軸部より突出するヘッド部とを具備する雄ねじ部材と、
前記軸部が挿通するとともに前記ヘッド部と係合する挿通部を有して前記ヘッド部と前記本体部との間に配置される取付部材と、
一端に開口してこの開口を通して前記ヘッド部と前記取付部材とを挿脱可能であり、かつ、内部に前記取付部材と前記ヘッド部とを収容するブラケットと
を具備することを特徴とする吊り車。 - 前記ブラケットに対する前記雄ねじ部材の回転を停止する係止手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の吊り車。
- 前記係止手段は、前記ヘッド部において前記軸部と反対側の面に設けられて前記軸部の軸線に対して垂直方向に前記ヘッド部を貫通する直線形状の溝部と、
前記ブラケットに設けられて、前記ブラケットに対する前記取付部材と前記ヘッド部との挿脱方向に延びる、前記溝部内に収容可能なリブと
を具備することを特徴とする請求項2に記載の吊り車。 - 前記取付部材は、前記挿通部が設けられて前記収容部に収容される基部と、前記基部と一体に形成されて被固定物に着脱可能に固定される固定部とを具備することを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の吊り車。
- 前記取付部材は、前記基部と前記固定部との間に、前記基部に対して前記ランナ本体側に向かって突出する突出部を具備する
ことを特徴とする請求項4に記載の吊り車。 - 請求項1に記載の吊り車と、吊り戸本体とを具備し、
前記吊り戸本体は、
本体部と、
前記本体部において戸枠に対する前記本体部の移動方向の端部に設けられて前記本体部の端面に開口するブラケット固定部であって、前記ブラケットを、前記取付部材と前記ヘッド部との挿脱方向が前記戸枠に対する前記本体部の移動方向に沿う姿勢で、収容して固定するブラケット固定部と
を具備することを特徴とする吊り戸。
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