JP2015078250A - アレルゲン抑制剤及びアレルゲン抑制製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、アレルゲンが特異抗体と反応するのを効果的に抑制し、アレルギー症状の軽減或いはその発現の予防をすることができると共に、不測の変色、日常の使用条件下での変色が生じにくく、更に、耐汚染性及び耐久性に優れたアレルゲン抑制剤を提供する。【解決手段】 本発明のアレルゲン抑制剤は、一般式(1)で示される構造式の単量体成分を70重量%を超え且つ98重量%以下含有するスチレン系重合体を含有していることを特徴とするので、アレルゲンが特異抗体と反応するのを効果的に抑制し、アレルギー症状の軽減或いはその発現の予防をすることができると共に、不測の変色、日常の使用条件下での変色が生じにくく、更に、耐汚染性及び耐久性に優れている。【選択図】 なし
Description
本発明は、スギなどの草木の花粉、ダニ、室内の塵などのアレルゲンが特異抗体と反応するのを抑制することができ且つ不測の変色や日常の使用条件下での変色が生じ難く、更に、色移りが生じ難く、耐汚染性及び耐久性に優れたアレルゲン抑制剤、及び、このアレルゲン抑制剤をアレルゲン対象物に処理して得られるアレルゲン抑制製品に関する。
近年、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎などの多くのアレルギー疾患が問題となってきている。このアレルギー疾患の主な原因としては、住居内に生息するダニ類、特に、室内塵中に多く存在するヒョウヒダニのアレルゲン(Der1、Der2)や、主に春季に多量に空気中に浮遊するスギ花粉アレルゲン(Cry j1、Cry j2)などのアレルゲンが生活空間内に増加してきているためである。
ヒョウヒダニのアレルゲンは、ヒョウヒダニそのものではなく、ヒョウヒダニの死骸や糞がアレルゲンとなるために、ヒョウヒダニを駆除しても、アレルギー疾患の根本的な解決にはならない。
又、スギ花粉アレルゲンであるCry j1やCry j2は、各々分子量が約40kDaの糖タンパク質、分子量が約37kDaの糖タンパク質であり、これらのスギ花粉アレルゲンは、鼻粘膜などに付着すると生体外異物として認識されて炎症反応を引き起こす。
従って、アレルギー疾患の症状を軽減し或いは新たなアレルギー症状を防止するためには、生活空間からアレルゲンを完全に取り除くか、アレルゲンを変性させるなどして不活性化させることが必要となる。
アレルゲンは蛋白質であるので、アレルゲンを熱、強酸又は強アルカリなどで変性させると、アレルゲンはアレルゲン性を失うと考えられる。しかしながら、アレルゲンは非常に安定性が高く、家庭で安全に使用できる酸化剤、還元剤、熱、アルカリ、酸などでは容易に変性されない(非特許文献1参照)。
又、アレルゲンに汚染された対象物に存在するアレルゲンを変性させようとすると、アレルゲンの汚染場所である対象物、例えば、畳、絨毯、床、家具(ソファー、布ばり椅子、テーブル)、寝具(ベッド、布団、シーツ)、車輛内用品(シート、チャイルドシート)、車輛内装材(天井材など)、キッチン用品、ベビー用品、カーテン、壁紙、タオル、衣類、ぬいぐるみ、その他の繊維製品、空気清浄機(本体及びフィルター)などが条件によっては破損してしまう可能性があった。
このため、アレルゲンの分子表面を比較的温和な条件で化学的に変性する方法が考えられてきた。例えば、生皮のなめし(タンニング)などに用いられているタンニン酸を用いてアレルゲンを抑制する方法(特許文献1)、茶抽出物などを用いてアレルゲンを抑制する方法(特許文献2)などが提案され、アレルゲン抑制効果も確認されている。
しかしながら、これらの方法で用いられる化合物のほとんどはポリフェノールの一種であることから着色しており、上記対象物を着色してしまうといった問題点があった。
特許文献3には、芳香族ヒドロキシ化合物を有効成分とするアレルゲン抑制剤が提案されており、対象物に対する着色の問題については改善されているが、白色などの淡色の対象物に処理した場合には着色が生じることがあり充分なものではなかった。
特許文献4には、アレルゲン抑制化合物を含有するアレルゲン抑制剤であって、上記アレルゲン抑制化合物がp−スチレンスルホン酸単独重合体のスルホン酸ナトリウム塩であるアレルゲン抑制剤が提案されているが、日常生活において水と接する機会の多い製品、例えば、衣料などの繊維製品などに応用された場合、アレルゲン抑制効果の持続性が悪くなるという問題点がある。
特許文献5には、スチレンスルホン酸単位を有する高分子化合物からなるアレルゲン不活性剤が提案されており、段落番号〔0021〕には、コポリマーの場合、スチレンスルホン酸の構成割合としては、構成単量体中、20重量%以上が好ましく、より好ましくは、50重量%以上、更に好ましくは、70重量%以上であることが記載されている。
しかしながら、高分子化合物が共重合体中におけるスチレンスルホン酸の含有量が50重量%又は70重量%の実施例しか開示されておらず、コポリマーにおいて、スチレンスルホン酸の含有量が70重量%を超えた場合にアレルゲン不活化の効果を奏するのか開示されていない。
The Journal of Immunology Vol.144:1353-1360
本発明は、アレルゲンが特異抗体と反応するのを効果的に抑制し、アレルギー症状の軽減或いはその発現の予防をすることができると共に、不測の変色、日常の使用条件下での変色が生じにくく、更に、優れた耐汚染性、即ち、アレルゲン抑制剤を処理したアレルゲン対象物が汚染しにくいと共に、優れた耐久性、即ち、アレルゲン抑制剤を処理したアレルゲン対象物から他に色移りの生じ難いアレルゲン抑制剤、及び、このアレルゲン抑制剤をアレルゲン対象物に処理して得られるアレルゲン抑制製品を提供する。
本発明のアレルゲン抑制剤は、一般式(1)で示される構造式の単量体成分を70重量%を超え且つ98重量%以下含有するスチレン系重合体を含有していることを特徴とする。
ここで、アレルゲン抑制剤とは、アレルゲン抑制効果を有するものをいい、又、「アレルゲン抑制効果」とは、ヒョウヒダニのアレルゲン(Der1、Der2)、空気中に浮遊するスギ花粉アレルゲン(Cryj1、Cryj2)、犬や猫に起因するアレルゲン(Can f1、Fel d1)などのアレルゲンを変性し或いは吸着し、アレルゲンの特異抗体に対する反応性を抑制する効果をいう。このようなアレルゲン抑制効果を確認する方法としては、例えば、ニチニチ製薬社から市販されているELISAキットを用いてELISA法によりアレルゲン量を測定する方法、アレルゲン測定具(住化エンビロサイエンス社製 商品名「マイティーチェッカー」)を用いてアレルゲン性を評価する方法などが挙げられる。
一般式(1)で示される構造式の単量体成分を70重量%を超え且つ98重量%以下含有するスチレン系重合体の製造方法は、例えば、(1)一般式(1)で示される構造式の単量体と、この単量体と重合可能な他の単量体とを共重合させる方法、(2)ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化する方法、(3)ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化し、導入したスルホン酸基(−SO3H)をアルカリ水溶液で中和してスルホン酸基を塩とする方法、(4)一般式(1)で示される構造式の単量体と、この単量体と重合可能な他の単量体との共重合のベンゼン環の一部をスルホン化し、導入したスルホン酸基(−SO3H)をアルカリ水溶液で中和してスルホン酸基を塩とする方法、(5)ポリスチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸とこれと共重合可能な他の単量体との共重合体又はこれらのスルホン酸の塩において、スルホン酸基の一部を脱スルホンする方法などが挙げられる。なお、アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アンモニウムなどが挙げられる。
一般式(1)において、R1〜R5はそれぞれ、水素(−H)、スルホン酸基(−SO3H)又はスルホン酸基の塩の何れかであるが、R1〜R5のうちの少なくとも一つは、スルホン酸基又はスルホン酸基の塩であることが必要である。これは、一般式(1)において、置換基としてスルホン酸基又はスルホン酸基の塩を有していないと、アレルゲン抑制剤がアレルゲン抑制効果を発現しないからである。スルホン酸基の塩としては、例えば、−SO3Na、(−SO3)2Ca、(−SO3)2Mg、−SO3 −NH4 +が挙げられ、スルホン酸基の塩の自由度が高くてアレルゲンの変性効果又は吸着効果が高く、アレルゲン抑制剤のアレルゲン抑制効果が高いので、スルホン酸基の一価の塩が好ましく、−SO3Na、−SO3K、−SO3Li、−SO3 −NH4 +がより好ましく、−SO3Na、−SO3 −NH4 +が特に好ましい。なお、上記スルホン酸基の一価の塩は、−SO3Mで表され、Mは、一価の陽イオンである。Mとしては、例えば、Na+、K+、Li+、NH4 +などが挙げられる。
そして、一般式(1)において、スルホン酸基及びスルホン酸基の塩の総数は、多いと、アレルゲン抑制効果がなくなるので、1〜3が好ましく、1がより好ましい。
又、一般式(1)において、立体障害が少ないことから、R3が、スルホン酸基又はスルホン酸基の塩であると共に、R1、R2、R4及びR5が水素であることが好ましい。
一般式(1)で示される構造式の単量体としては、例えば、o−スチレンスルホン酸、o−スチレンスルホン酸ナトリウム、m−スチレンスルホン酸、m−スチレンスルホン酸ナトリウム、p−スチレンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸カルシウム、スチレンスルホン酸カルシウム、o−スチレンスルホン酸カリウム、m−スチレンスルホン酸カリウム、p−スチレンスルホン酸カリウム、o−スチレンスルホン酸リチウム、m−スチレンスルホン酸リチウム、p−スチレンスルホン酸リチウム、o−スチレンスルホン酸アンモニウム、m−スチレンスルホン酸アンモニウム、p−スチレンスルホン酸アンモニウム、スチレンスルホン酸マグネシウムなどが挙げられ、スチレンスルホン酸の一価の塩が好ましく、スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸カリウム、スチレンスルホン酸リチウム、スチレンスルホン酸アンモニウムがより好ましく、p−スチレンスルホン酸ナトリウムが特に好ましい。
スチレン系重合体中において、一般式(1)で示される構造式の単量体成分以外の単量体成分としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートなどのアルキルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートなどのアルキルメタクリレート、ビニルメチルエーテルなどのビニルアルキルエーテル、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、ブチレン、ブタジエン、ジイソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、2−ビニルナフタレン、スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸、メタクリル酸ナトリウム、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ビニルトルエン、キシレンスルホン酸、ビニルピリジン、ビニルスルホン酸、ビニルアルコール、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレートなどが挙げられ、アレルゲン抑制剤の耐久性の向上及び高いアレルゲン抑制効果を発揮するという点からスチレンが好ましい。
スチレン系重合体中において、一般式(1)で示される構造式の単量体成分以外の単量体成分には、アレルゲン抑制剤のアレルゲン抑制効果が向上し、又は、水に接触した時に消失しにくいので、電気陰性度の大きい、酸素原子や窒素原子を含む原子団を有していないことが好ましい。電気陰性度の大きい、酸素原子や窒素原子を含む原子団としては、−OH、>C=O、−COOH、−NH2、−NO2、−NH3 +、−CNなどが挙げられる。
スチレン系重合体は、主鎖の自由度が高くてアレルゲンの変性効果又は吸着効果が高く、アレルゲン抑制剤のアレルゲン抑制効果が高いことから、直鎖状であることが好ましい。
アレルゲン抑制剤のスチレン系重合体中において、一般式(1)で示される構造式の単量体成分の含有量は、少ないと、アレルゲン抑制剤のアレルゲン抑制効果が低下したり、更に、アレルゲン抑制剤が顔料や染料等の色素と馴染みやすくなり、例えば、アレルゲン対象物が黒色などの濃色の繊維である場合、アレルゲン対象物を、色素を含有する処理液に浸漬した場合に処理液に色が移行し色目が変わったり、日常生活において擦れることにより淡色のものに色移りが発生して衣服を汚染したり(耐久性の低下)、衣服に付着した汚れが落ちにくかったり、壁紙等へ処理した場合、インク等の汚れが取れにくかったりする(耐汚染性の低下)。アレルゲン抑制剤のスチレン系重合体中において、一般式(1)で示される構造式の単量体成分の含有量は、多いと、アレルゲン抑制剤を処理した製品のアレルゲン抑制効果が洗濯などによって低下し易くなる。従って、アレルゲン抑制剤のスチレン系重合体中において、一般式(1)で示される構造式の単量体成分の含有量は、70重量%を超え且つ98重量%以下に限定され、75〜95重量%が好ましく、80〜90重量%がより好ましい。
一般式(1)で示される構造式の単量体成分を含有するスチレン系重合体としては、例えば、p−スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体、o−スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体、m−スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体などのスチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、p−スチレンスルホン酸又はその塩のうちの少なくとも一つの単量体とマレイン酸との共重合体、p−スチレンスルホン酸又はその塩のうちの少なくとも一つの単量体と2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの共重合体、p−スチレンスルホン酸又はその塩のうちの少なくとも一つの単量体とアクリル酸との共重合体、p−スチレンスルホン酸又はその塩のうちの少なくとも一つの単量体とメタクリル酸との共重合体、p−スチレンスルホン酸又はその塩のうちの少なくとも一つの単量体とメチルメタクリレートとの共重合体、ポリスチレンのスルホン化体、スチレン−マレイン酸共重合体をそのベンゼン環においてスルホン化した重合体のスルホン酸基の一部又は全てを塩とした重合体などが挙げられるが、アレルゲン抑制剤の耐久性が向上し、且つ、アレルゲン抑制剤が高いアレルゲン抑制効果を奏することから、スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体及びポリスチレンのスルホン化体からなる群から選ばれた少なくとも一種の重合体であることが好ましい。なお、上記スチレン系重合体は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体としては、特に限定されず、例えば、スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸カリウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸リチウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸カルシウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸マグネシウム−スチレン共重合体などが挙げられ、スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸カリウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸リチウム−スチレン共重合体が好ましく、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレン共重合体がより好ましい。なお、スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体中におけるスチレンスルホン酸塩成分の含有量は、少ないと、アレルゲン抑制剤のアレルゲン抑制効果が低下したり、更に、残りの構成成分の極性が低い場合は、アレルゲン抑制剤の極性が低くなることによって耐水性が向上するものの、アレルゲン抑制剤が顔料や染料等の色素と馴染みやすくなり、例えば、アレルゲン対象物が黒色などの濃色の繊維である場合、アレルゲン対象物を、色素を含有する処理液に浸漬した場合に処理液に色が移行し色目が変わったり、日常生活において擦れることにより淡色のものに色移りが発生して衣服を汚染したり(耐久性の低下)、衣服に付着した汚れが落ちにくかったり、壁紙等へ処理した場合、インク等の汚れが取れにくかったりし(耐汚染性の低下)、多いと、アレルゲン抑制剤を処理した製品のアレルゲン抑制効果が洗濯などによって低下し易くなるので、70重量%を超え且つ98重量%以下が好ましく、75〜95重量%がより好ましく、80〜90重量%が特に好ましい。
スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体としては、特に限定されず、例えば、スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、スチレンスルホン酸カリウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、スチレンスルホン酸リチウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、スチレンスルホン酸カルシウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、スチレンスルホン酸マグネシウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体などが挙げられ、スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、スチレンスルホン酸カリウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、スチレンスルホン酸リチウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体が好ましく、スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体がより好ましく、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体が特に好ましい。なお、スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体中におけるスチレンスルホン酸塩成分の含有量は、少ないと、アレルゲン抑制剤のアレルゲン抑制効果が低下したり、更に、残りの構成成分の極性が低い場合は、アレルゲン抑制剤の極性が低くなることによって耐水性が向上するものの、アレルゲン抑制剤が顔料や染料等の色素と馴染みやすくなり、例えば、アレルゲン対象物が黒色などの濃色の繊維である場合、アレルゲン対象物を、色素を含有する処理液に浸漬した場合に処理液に色が移行し色目が変わったり、日常生活において擦れることにより淡色のものに色移りが発生して衣服を汚染したり(耐久性の低下)、衣服に付着した汚れが落ちにくかったり、壁紙等へ処理した場合、インク等の汚れが取れにくかったりし(耐汚染性の低下)、多いと、アレルゲン抑制剤を処理した製品のアレルゲン抑制効果が洗濯などによって低下し易くなるので、70重量%を超え且つ98重量%未満が好ましく、75〜95重量%がより好ましく、80〜90重量%が特に好ましい。
スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体中におけるスチレンスルホン酸成分の含有量は、多いと、スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体の酸性が強くなり、アレルゲン抑制剤で処理するアレルゲン対象物を傷めることがあるので、10重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましい。
ポリスチレンのスルホン化体としては、ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化した重合体のスルホン酸基の一部又は全てを塩とした重合体が挙げられ、ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化した重合体のスルホン酸基の全てを塩とした重合体が好ましい。ポリスチレンのスルホン化体としては、例えば、ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化した重合体のスルホン酸基の全てをナトリウム塩とした重合体、ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化した重合体のスルホン酸基の一部をナトリウム塩とした重合体、ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化した重合体のスルホン酸基の全てをアンモニウム塩とした重合体、ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化した重合体のスルホン酸基の一部をアンモニウム塩とした重合体、ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化した重合体のスルホン酸基の全てをカルシウム塩とした重合体、ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化した重合体のスルホン酸基の一部をカルシウム塩とした重合体などが挙げられる。
ポリスチレンのスルホン化体中におけるスチレンスルホン酸塩成分の含有量は、少ないと、アレルゲン抑制剤のアレルゲン抑制効果が低下したり、更に、残りの構成成分の極性が低い場合は、アレルゲン抑制剤の極性が低くなることによって耐水性が向上するものの、アレルゲン抑制剤が顔料や染料等の色素と馴染みやすくなり、例えば、アレルゲン対象物が黒色などの濃色の繊維である場合、アレルゲン対象物を、色素を含有する処理液に浸漬した場合に処理液に色が移行し色目が変わったり、日常生活において擦れることにより淡色のものに色移りが発生して衣服を汚染したり(耐久性の低下)、衣服に付着した汚れが落ちにくかったり、壁紙等へ処理した場合、インク等の汚れが取れにくかったりし(耐汚染性の低下)、多いと、アレルゲン抑制剤を処理した製品のアレルゲン抑制効果が洗濯などによって低下し易くなるので、70重量%を超え且つ98重量%未満が好ましく、75〜95重量%がより好ましく、80〜90重量%が特に好ましい。
ポリスチレンのスルホン化体中にはスチレンスルホン酸成分を含有しない方が好ましいが、スチレンスルホン酸成分を含有する場合のスチレンスルホン酸成分の含有量は、多いと、ポリスチレンのスルホン化体の酸性が強くなり、処理するアレルゲン対象物を傷めることがあるので、10重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましい。
スチレン系重合体の重量平均分子量(Mw)は、低いと、アレルゲン抑制剤のアレルゲン抑制効果が低下することがあるので、2000以上が好ましく、20000以上がより好ましいが、高すぎると、アレルゲン抑制剤の取扱い性が低下することがあるので、100万以下が好ましい。
なお、本発明において、スチレン系重合体の重量平均分子量は、サイズ排除クロマトグラフィーでポリスチレンスルホン酸ナトリウムを標準物質として測定した際のピークトップの値をいう。スチレン系重合体の重量平均分子量は、例えば、下記の条件にて測定することができる。
カラム:(昭和電工社製Shodex GF-7M HQ 7.6mmI.D.×30cm 1本)
溶離液:(0.05M硫酸ナトリウム水溶液:THF=7:3)
流速:0.6ミリリットル/分
温度:40℃
検出:UV(210nm)
標準ポリスチレンスルホン酸ナトリウム: scientific polymer products社製を使用
カラム:(昭和電工社製Shodex GF-7M HQ 7.6mmI.D.×30cm 1本)
溶離液:(0.05M硫酸ナトリウム水溶液:THF=7:3)
流速:0.6ミリリットル/分
温度:40℃
検出:UV(210nm)
標準ポリスチレンスルホン酸ナトリウム: scientific polymer products社製を使用
アレルゲン抑制剤は、構成成分に応じて所定種類及び所定量の単量体を用意し、この単量体を汎用の要領で共重合させることによって得ることができる。又、アレルゲン抑制剤は、スチレン−マレイン酸共重合体などのスチレン骨格を有する共重合体又はポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化し、導入されたスルホン酸基をアルカリ水溶液で中和することによっても得ることができる。例えば、ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化し、ベンゼン環に結合しているスルホン酸基の全てをアルカリ水溶液で中和してスチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体を得ることができる。ポリスチレンのベンゼン環の一部をスルホン化し、ベンゼン環に結合しているスルホン酸基の一部をアルカリ水溶液で中和してスチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン共重合体を得ることができる。なお、アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アンモニウムなどが挙げられる。
ポリスチレンのスルホン化は、公知の要領で行うことができ、例えば、三酸化イオウや濃硫酸などを用いる方法などが挙げられる。
上記スチレン系重合体の平均粒子径は、特に限定されないが、アレルゲン抑制剤でアレルゲン対象物を処理して得られたアレルゲン抑制製品の意匠性の観点から、0.01〜30μmが好ましく、0.05〜10μmがより好ましい。なお、上記スチレン系重合体の平均粒子径は、粒子径分布測定装置によって測定された値をいう。粒子径分布測定装置としては、HORIBA製作所から商品名「LA−950V2」にて市販されている装置を用いることができる。
また、アレルゲン抑制剤が非水溶性であると、生活用品などのような、アレルゲンが存在し或いはアレルゲンが将来に存在する可能性のある対象物、即ち、アレルゲンを抑制したい対象物(以下、「アレルゲン対象物」という)が水に接触した場合にあってもアレルゲン抑制剤が水に溶解して消失するのを抑制することができ、後述するアレルゲン抑制製品のアレルゲン抑制効果を長期間に亘って安定的に持続させることができる。従って、アレルゲン抑制剤は非水溶性であることが好ましい。又、アレルゲン抑制剤が水溶性である場合は非水溶性とすることが好ましい。ここで、非水溶性とは、20℃で且つpHが5〜9である水100gに対して溶解可能なグラム数(以下「溶解度」という)が1以下であることをいい、1を超えるものを水溶性という。
アレルゲン抑制剤を非水溶性にする方法としては、水溶性のスチレン系重合体に硬化剤を含有させてスチレン系重合体を架橋させる方法、水溶性のスチレン系重合体を担持体に固定させる方法などが挙げられる。
上記スチレン系重合体の硬化剤としては、スチレン系重合体を架橋させることができれば、特に限定されず、例えば、アミン化合物、アミン化合物から合成されるポリアミノアミド化合物などの化合物、3級アミン化合物、イミダゾール化合物、ヒドラジド化合物、メラミン化合物、酸無水物、フェノール化合物、熱潜在性カチオン重合触媒、光潜在性カチオン重合開始剤、ジシアンアミド及びその誘導体、ジビニルベンゼンなどが挙げられ、単独で用いられても2種以上が併用されてもよい。
上記アミン化合物としては、特に限定されず、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミンなどの脂肪族アミン及びその誘導体;メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカンなどの脂環式アミン及びその誘導体;m−キシレンジアミン、α−(m−アミノフェニル)エチルアミン、α−(p−アミノフェニル)エチルアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、α,α−ビス(4−アミノフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼンなどの芳香族アミン及びその誘導体などが挙げられる。
又、上記アミン化合物から合成される化合物としては、特に限定されず、例えば、上記アミン化合物と、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ二酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジヒドロイソフタル酸、テトラヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などのカルボン酸化合物とから合成されるポリアミノアミド化合物及びその誘導体;上記アミン化合物と、ジアミノジフェニルメタンビスマレイミドなどのマレイミド化合物とから合成されるポリアミノイミド化合物及びその誘導体;上記アミン化合物とケトン化合物とから合成されるケチミン化合物及びその誘導体;上記アミン化合物と、エポキシ化合物、尿素、チオ尿素、アルデヒド化合物、フェノール化合物、アクリル化合物などの化合物とから合成されるポリアミノ化合物及びその誘導体などが挙げられる。
更に、上記3級アミン化合物としては、特に限定されず、例えば、N,N−ジメチルピペラジン、ピリジン、ピコリン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビスシクロ(5,4,0)ウンデセン−1及びその誘導体などが挙げられる。
そして、上記イミダゾール化合物としては、特に限定されず、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール及びその誘導体などが挙げられる。
又、上記ヒドラジド化合物としては、特に限定されず、例えば、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド及びその誘導体などが挙げられる。
更に、上記メラミン化合物としては、特に限定されず、例えば、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジン及びその誘導体などが挙げられる。
そして、上記酸無水物としては特に限定されず、例えば、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、ポリアゼライン酸無水物、ポリドデカン二酸無水物、クロレンド酸無水物及びその誘導体などが挙げられる。
又、上記フェノール化合物としては、特に限定されず、例えば、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、t−ブチルフェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール及びその誘導体などが挙げられる。
更に、上記熱潜在性カチオン重合触媒としては、特に限定されず、例えば、6フッ化アンチモン、6フッ化リン、4フッ化ホウ素などを対アニオンとした、ベンジルスルホニウム塩、ベンジルアンモニウム塩、ベンジルピリジニウム塩、ベンジルホスホニウム塩などのイオン性熱潜在性カチオン重合触媒;N−ベンジルフタルイミド、芳香族スルホン酸エステルなどの非イオン性熱潜在性カチオン重合触媒が挙げられる。
そして、上記光潜在性カチオン重合開始剤としては特に限定されず、例えば、6フッ化アンチモン、6フッ化リン、4フッ化ホウ素などを対アニオンとした、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩及び芳香族スルホニウム塩などのオニウム塩類、並びに、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体及びアリールシラノール−アルミニウム錯体などの有機金属錯体類などのイオン性光潜在性カチオン重合開始剤;ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミドスルホナートなどの非イオン性光潜在性カチオン重合開始剤が挙げられる。
又、スチレン系重合体を固定させる担持体としては、特に限定されず、例えば、タルク、ベントナイト、クレー、カオリン、珪藻土、シリカ、バーミュライト、パーライトなどの無機担体や、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの有機高分子担体などが挙げられる。
有機高分子担体の形態としては、特に限定されず、例えば、微粒子状、繊維状、シート状、フィルム状、発泡体などが挙げられる。スチレン系重合体を発泡体に担持させる場合には、発泡体の原反となる発泡性成形体の発泡前にスチレン系重合体を担持させても発泡後にスチレン系重合体を担持させてもよい。
そして、スチレン系重合体を担持体に固定する方法としては、特に限定されないが、例えば、スチレン系重合体を担持体に吸着させる方法、グラフトなどの化学結合やバインダーによる結合によってスチレン系重合体を担持体に固定する方法などが挙げられる。
本発明のアレルゲン抑制剤には、アレルゲン抑制効果の有効性を阻害しない範囲において、分散剤、乳化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、移染防止剤などの製剤用補助剤が配合されていてもよく、又、殺ダニ剤、殺菌剤、防黴剤、消臭剤などが含有されていてもよい。
移染防止剤としては、特に限定されず、例えば、塩化カルシウムなどの塩類、水溶性カチオン化合物、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジンベタイン、ポリアミンN−オキシド重合体などが挙げられる。
次に、上記アレルゲン抑制剤の使用要領について説明する。上記アレルゲン抑制剤は、スプレー型、エアゾール型、燻煙型、加熱蒸散型、マトリックスへの混合などの汎用の使用方法を用いることができる。
上記アレルゲン抑制剤を溶媒に溶解或いは分散させてアレルゲン抑制剤溶液とし、このアレルゲン抑制剤溶液に水溶剤、油剤、乳剤、懸濁剤などを配合することによって、アレルゲン抑制剤をスプレー型とすることができる。なお、スプレー型とは、常圧下にあるアレルゲン抑制剤溶液に圧力を加えてアレルゲン抑制剤を霧状に噴霧する使用方法をいう。
なお、上記溶媒としては、例えば、水(好ましくは、イオン交換水)、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなど)、炭化水素類(トルエン、キシレン、メチルナフタレン、ケロセン、シクロヘキサンなど)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、アミド類(N,N−ジメチルホルムアミドなど)が挙げられる。
そして、上記スプレー型のアレルゲン抑制剤に、固体担体(タルク、ベントナイト、クレー、カオリン、珪藻土、シリカ、バーミュライト、パーライトなど)を添加することにより、アレルゲン抑制剤をエアゾール型とすることができる。
ここで、エアゾール型とは、容器内にアレルゲン抑制剤溶液を噴射剤と共に該噴射剤が圧縮された状態に封入しておき、噴射剤の圧力によってアレルゲン抑制剤を霧状に噴霧させる使用方法をいう。なお、噴射剤としては、例えば、窒素、炭酸ガス、ジメチルエーテル、LPGなどが挙げられる。
そして、上記スプレー型のアレルゲン抑制剤に、酸素供給剤(過塩素酸カリウム、硝酸カリウム、塩素酸カリウムなど)、燃焼剤(糖類、澱粉など)、発熱調整剤(硝酸グアニジン、ニトログアニジン、リン酸グアニル尿素など)、酸素供給剤分解用助剤(塩化カリウム、酸化銅、酸化クロム、酸化鉄、活性炭など)などを添加することにより、アレルゲン抑制剤を燻煙型することができる。なお、燻煙型とは、アレルゲン抑制剤を微粒子化して煙状とし、分散させる使用方法をいう。
又、アレルゲン抑制剤を混合させるマトリックスとしては、アレルゲン抑制剤を変性させないものであれば、特に限定されず、例えば、多糖類やその塩、デキストリン、ゼラチン、高級アルコール、油脂類、ステアリン酸などの高級脂肪酸、パラフィン類、流動パラフィン類、白色ワセリン、ハイドロカーボンゲル軟膏、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、各種塗料などが挙げられる。
そして、上記アレルゲン抑制剤を、各種使用方法に応じて、生活用品などのような、アレルゲンが存在し或いはアレルゲンが将来に存在する可能性のある対象物、即ち、アレルゲンを抑制したい対象物(以下、「アレルゲン対象物」という)に噴霧、分散、塗布又は固着させることによって供給することによりアレルゲン抑制製品とし、アレルゲン対象物のアレルゲンを抑制することができる。上記アレルゲン抑制剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。アレルゲン抑制剤は、上述のアレルゲン抑制剤溶液に懸濁剤を配合して懸濁液とした場合の安定性に優れていることから、アレルゲン抑制剤を懸濁液としスプレー型としてアレルゲン対象物に噴霧することが好ましい。なお、アレルゲン抑制剤をアレルゲン対象物に化学的又は物理的に固着させる方法としては、後述するアレルゲン抑制剤を繊維に化学的に結合させ或いは物理的に固着させる方法を用いることができる。
又、上記アレルゲン対象物としては、生活空間においてアレルゲンの温床となる生活用品などが挙げられる。アレルゲン対象物が繊維、繊維製品の場合に、アレルゲン抑制剤は、その効果をより発揮する。生活用品としては、例えば、畳、絨毯、家具(ソファー、ソファー内部の発泡体、布ばり椅子、テーブルなど)、寝具(ベッド、布団、布団の中綿、羽毛布団の羽毛、シーツ、マットレス、クッション及びこれらを構成している発泡体など)、車、飛行機、船などの車輛内用品及び車輛内装材(シート、チャイルドシート及びこれらを構成している発泡体など)、キッチン用品、ベビー用品、建築内装材(壁紙、床材など)、繊維製品(布帛、カーテン、タオル、衣類、ぬいぐるみなど)、繊維、網戸などのフィルター、網戸、建築内装材、医薬品、医薬部外品、化粧品などが挙げられる。
特に、本発明のアレルゲン抑制剤は、不測の着色や、日常の生活環境における変色が殆どなく、更に、色移りの問題も殆どないことから、光による退色、又は、変色、擦れによる他製品への色移りによる汚染性が課題となる用途、例えば、繊維製品、建築内装材、車輛内用品、車輛内装材、フィルターなどに適している。
上記フィルターとは、分離、濾過、異物を排除する能力を有するものをいい、例えば、空気清浄機、エアコン、掃除機、換気扇などのフィルターや、埃や花粉などの進入を防ぐマスク、障子、虫などの進入を防ぐ網戸やカヤなどを挙げることができる。
上記建築内装材とは、特に限定されるものではなく、例えば、床材、壁紙、天井材、塗料、ワックスなどを挙げることができる。
上記繊維製品とは、特に限定されるものではなく、例えば、布帛、寝具、カーペット、カーテン、タオル、衣類、ぬいぐるみなどを挙げることができる。
上記車輛内用品及び車輛内装材とは、特に限定されるものではなく、例えば、シート、チャイルドシート、シートベルト、カーマット、シートカバー、絨毯などを挙げることができる。
上記医薬品、医薬部外品及び化粧品とは、特に限定されるものではなく、例えば、皮膚外用剤、鼻スプレー、点眼剤、シャンプー、入浴剤、整髪料、ファンデーション、洗顔剤などを挙げることができる。
アレルゲン対象物に対するアレルゲン抑制剤の使用量としては、少ないと、アレルゲン抑制剤のアレルゲン抑制効果が発現しないことがある一方、多いと、アレルゲン対象物を痛めることがあるので、アレルゲン対象物100重量部に対して0.001〜100重量部が好ましく、0.01〜50重量部がより好ましく、0.02〜30重量部が特に好ましく、0.02〜20重量部が最も好ましい。
本発明のアレルゲン抑制剤が対象とするアレルゲンとしては、ヒョウヒダニのアレルゲン(Der1、Der2)、犬や猫に起因するアレルゲン(Can f1、Fel d1)などの動物性アレルゲン、空気中に浮遊するスギ花粉アレルゲン(Cryj1、Cryj2)、花粉などの植物性アレルゲンが挙げられる。特に効果のある動物アレルゲンとしては、ダニ類のアレルゲン(ダニ類、節足動物一蛛形綱−ダニ目の生物で、主に7つの亜目に分かれている。アシナガダニに代表される背気門、カタダニに代表される四気門、ヤマトマダニ、ツバメヒメダニに代表される後気門、イエダニ、スズメサシダニ代表される中気門、クワガタツメダニ、ナミホコリダニに代表される前気門、コナヒョウヒダニなどのヒョウヒダニ類、ケナガコナダニに代表される無気門、イエササラダニ、カザリヒワダニに代表される隠気門など)のいずれの種類でも対象となり得るが、室内塵中、特に寝具類に多く、アレルギー疾患の原因となるヒョウヒダニ類に特に効果がある。
上述のアレルゲン抑制剤の使用要領によれば、アレルゲン対象物に必要に応じてアレルゲン抑制剤を供給することによって、アレルゲン対象物に存在し或いは将来、存在するであろうアレルゲンの特異抗体に対する反応性を抑制するものであった。
上記アレルゲン抑制剤を繊維に含有させてアレルゲン抑制繊維とし、繊維自体にアレルゲン抑制効果を付与してもよい。このアレルゲン抑制繊維を用いて上記生活用品を作製することによって、生活用品にアレルゲン抑制効果を予め付与しておくことができる。
アレルゲン抑制剤を繊維に含有させる方法としては、繊維にアレルゲン抑制剤を化学的に結合させ或いは物理的に固着させる方法が挙げられる。そして、繊維としては、アレルゲン抑制剤を含有させることができるものであれば、特に限定されず、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル系繊維、ポリオレフィン系繊維などの合成繊維、アセテート繊維などの半合成繊維、キュプラ、レーヨンなどの再生繊維、綿、麻、羊毛、絹などの天然繊維、又は、これら各種繊維の複合化繊維、混綿などが挙げられる。
上記アレルゲン抑制剤を繊維に化学的に結合させる要領としては、グラフト化反応により繊維にアレルゲン抑制剤を化学的に結合させる方法が挙げられる。グラフト化反応としては、特に限定されず、例えば、(1)繊維となる幹ポリマーに重合開始点をつくり、アレルゲン抑制剤を枝ポリマーとして重合させるグラフト重合方法、(2)アレルゲン抑制剤を高分子反応によって繊維に化学的に結合させる高分子反応法などが挙げられる。
グラフト重合方法としては、例えば、(1)繊維への連鎖移動反応を利用し、ラジカルを生成し重合する方法、(2)第2セリウム塩や硫酸銀塩などをアルコール、チオール、アミンのような還元性物質を作用させて酸化還元系(レドックス系)を形成し、繊維にフリーラジカルを生成して重合を行う方法、(3)繊維と、スチレン系重合体の原料となる単量体とを共存させた状態で、繊維にγ線や加速電子線を照射する方法、(4)γ線や加速電子線を繊維だけに照射し、その後にスチレン系重合体の原料となる単量体を加えて重合を行う方法、(5)繊維を構成する高分子を酸化してペルオキシ基を導入し或いは側鎖のアミノ基からジアゾ基を導入して、これを重合開始点として重合する方法、(6)水酸基、アミノ基、カルボキシル基などの側鎖の活性基によるエポキシ、ラクタム、極性ビニルモノマーなどの重合開始反応を利用する方法などが挙げられる。
更に、グラフト重合方法を具体的に列挙する。a)スチレン系重合体の原料となる単量体中でセルロースを磨砕することによってフリーラジカルを生成させてグラフト重合を行う方法。b)スチレン系重合体の原料となる単量体と、繊維として連鎖移動を受けやすい基を持つセルロース誘導体(例えば、メルカプトエチルセルロースなど)を用いてグラフト重合を行う方法。c)オゾンや過酸化物を酸化し、ラジカルを生成させる方法でグラフト重合を行う方法。d)アリルエーテル、ビニルエーテルまたはメタクリル酸エステルなどの二重結合を、セルロースの側鎖に導入してグラフト重合を行う方法。e)アントラキノン−2,7−ジスルホン酸ナトリウムなどを光増感剤として用い、繊維に紫外線を照射してグラフト重合を行う方法。f)カソードの周りに繊維を巻き、希硫酸中に、スチレン系重合体の原料となる単量体を加えて外部電圧を加えることにより電気化学的にグラフト重合を行う方法。
繊維へのグラフト重合であることを勘案すれば、下記方法が好ましい。g)メタクリル酸グリシジル(GMA)と過酸化ベンゾイルを塗った繊維を、スチレン系重合体の原料となる単量体溶液中で加熱することによりグラフト重合する方法。h)過酸化ベンゾイル、界面活性剤(非イオン界面活性剤又は陰イオン界面活性剤)及びモノクロロベンゼンを水へ分散させた分散液に、スチレン系重合体の原料となる単量体を加え、繊維として、例えばポリエステル系繊維を浸漬して、加熱してグラフト重合を行う方法。
上記高分子反応法としては、汎用の方法が使用でき、例えば、(1)C−Hに対する連鎖移動反応、酸化反応、置換反応、(2)二重結合に対する付加反応、酸化反応、(3)水酸基のエステル化、エーテル化、アセタール化、エステル基やアミド基に対する置換反応、付加反応、加水分解反応、ハロゲン基に対する置換反応、脱離反応、(4)芳香環に対する置換反応(ハロゲン化、ニトロ化、スルホン化、クロルメチル化)などが挙げられる。
次に、アレルゲン抑制剤を繊維に物理的に固着させる方法について説明する。アレルゲン抑制剤を繊維に物理的に固着させる方法としては、例えば、(1)アレルゲン抑制剤を溶剤中に溶解或いは分散させてアレルゲン抑制剤溶液を作製し、このアレルゲン抑制剤溶液中に繊維を含浸させて、繊維にアレルゲン抑制剤溶液を含浸させる方法、(2)上記アレルゲン抑制剤溶液を繊維表面に塗布する方法、(3)上記アレルゲン抑制剤を溶解或いは分散させてなるバインダー中に繊維を浸漬させて、アレルゲン抑制剤をバインダーによって繊維に固着させる方法、(4)上記アレルゲン抑制剤を溶解或いは分散させてなるバインダーを繊維表面に塗布し、アレルゲン抑制剤をバインダーによって繊維に固着させる方法などが挙げられる。なお、上記(1)(2)の方法において、アレルゲン抑制剤溶液中に下記バインダーを含有させてもよい。
上記溶剤としては、特に限定されず、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどのアルコール類;トルエン、キシレン、メチルナフタレン、ケロセン、シクロヘキサンなどの炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類などが挙げられる。
上記バインダーとしては、アレルゲン抑制剤を繊維表面に固着できるものであれば、特に限定されず、例えば、合成樹脂からなるバインダーとしては、一液型ウレタン樹脂、二液型ウレタン樹脂などのウレタン系樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂などが挙げられ、ウレタン系樹脂が好ましい。
又、上記では、アレルゲン抑制剤を別途製造された繊維に化学的に結合させ或いは物理的に固着させることによって、繊維にアレルゲン抑制剤を含有させる要領を説明したが、アレルゲン抑制剤を化学的に結合させた繊維原料を紡糸して繊維を作製してもよい。
アレルゲン抑制剤を化学的に結合させた繊維原料の作製要領としては、特に限定されず、例えば、一般式(1)で示される構造式の単量体と、一般の繊維原料となる単量体とを一般式(1)で示される構造式の単量体が70重量%を超え且つ98重量%以下含有されるように共重合させて繊維原料を作製する方法が挙げられる。
本発明のアレルゲン抑制剤は、一般式(1)で示される構造式の単量体成分を70重量%を超え且つ98重量%以下含有するスチレン系重合体を含有しているので、アレルゲンが特異抗体と反応するのを効果的に抑制し、アレルギー症状の軽減或いはその発現の予防をすることができると共に、不測の変色や日常の使用条件下での変色が生じにくく、各種生活用品に好適に用いることができる。
本発明のアレルゲン抑制剤は、アレルゲン対象物に処理した場合、アレルゲン対象物が、顔料や染料などの色素によって着色されている時であっても、アレルゲン対象物が他の製品と擦れることによって他の製品に色移りが生じることはなく、他の製品への色移りによるアレルゲン対象物の色落ちや、他の製品がアレルゲン対象物からの色移りによって汚染されることを防止しつつ、アレルゲン対象物に優れたアレルゲン抑制効果を付与することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
撹拌機、冷却器及び温度計を配設した2リットルのセパラブルフラスコにp−スチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー社製 商品名「スピノマー NaSS」、純度:88.2重量%)211重量部、脱イオン水312重量部、スチレンモノマー(和光純薬社製 商品名「スチレン,モノマー」)57.4重量部及び変性エタノール(和光純薬社製 商品名「86%エタノール−ME,変性」)407重量部を加えて撹拌しながら窒素ガスで置換した後、加熱して78℃に維持した。
撹拌機、冷却器及び温度計を配設した2リットルのセパラブルフラスコにp−スチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー社製 商品名「スピノマー NaSS」、純度:88.2重量%)211重量部、脱イオン水312重量部、スチレンモノマー(和光純薬社製 商品名「スチレン,モノマー」)57.4重量部及び変性エタノール(和光純薬社製 商品名「86%エタノール−ME,変性」)407重量部を加えて撹拌しながら窒素ガスで置換した後、加熱して78℃に維持した。
ペリオキソ二硫酸カリウム(和光純薬社製)2.11重量部を脱イオン水95重量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を15分かけてセパラブルフラスコ内に添加後、5時間に亘ってスチレンモノマーとp−スチレンスルホン酸ナトリウムとを重合させた。
しかる後、反応溶液を乾燥させて重合体を得た。得られた重合体50重量部をイオン交換水500重量部に分散させて分散液を作製し、この分散液をスターラーで撹拌しながら分散液のpHが8.5になるように水酸化ナトリウムを分散液に添加し、分散液を5時間に亘って撹拌した後、分散液から重合体を分離濾過した後に乾燥させてp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は76重量%、スチレン成分は24重量%であった。p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体の重量平均分子量は19万であった。
市販されている黒色の生地A(無地ツイル生地(綿100重量%))、黒色の生地B(T/Cブロード生地(ポリエステル:65重量%,綿:35重量%))及び濃青色の生地C(T/Cブロード生地(ポリエステル:65重量%,綿:35重量%))をそれぞれ、縦5cm×横20cmの平面長方形状に切断した。
上記で得られたp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体1重量%とアクリル系バインダー(DIC社製 商品名「ボンコートAC−501」)1重量%とを水中に分散させてなる処理水溶液に、平面長方形状の生地A〜Cをそれぞれ5分間に亘って浸漬した後、生地A〜Cから余分な水分を取り除き、生地A〜Cを150℃にて3分に亘って乾燥して試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体1重量部が含浸されていた。
(実施例2)
p−スチレン−マレイン酸共重合体(スチレン成分:75重量%、マレイン酸成分:25重量%)のベンゼン環の一部をスルホン化してなる重合体のスルホン酸ナトリウム塩(アクゾノーベル社製 商品名「VERSA TL−3」、スチレン成分のスルホン化率:99モル%以上、p−スチレンスルホン酸ナトリウム塩成分:74重量%、スチレン成分:1重量%、マレイン酸成分:25重量%、重量平均分子量:2万)を用意した。
p−スチレン−マレイン酸共重合体(スチレン成分:75重量%、マレイン酸成分:25重量%)のベンゼン環の一部をスルホン化してなる重合体のスルホン酸ナトリウム塩(アクゾノーベル社製 商品名「VERSA TL−3」、スチレン成分のスルホン化率:99モル%以上、p−スチレンスルホン酸ナトリウム塩成分:74重量%、スチレン成分:1重量%、マレイン酸成分:25重量%、重量平均分子量:2万)を用意した。
p−スチレン−マレイン酸共重合体のベンゼン環の一部をスルホン化してなる重合体のスルホン酸ナトリウム塩をp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体の代わりに用いたこと以外は実施例1と同様にして試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレン−マレイン酸共重合体をそのベンゼン環においてスルホン化してなる重合体のスルホン酸ナトリウム塩1重量部が含浸されていた。
(実施例3)
p−スチレンスルホン酸ナトリウムを250重量部に、スチレンモノマーを30重量部に、ペリオキソ二硫酸カリウムを4重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の要領で、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は88重量%、スチレン成分は12重量%であった。p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体の重量平均分子量は9万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体1重量部が含浸されていた。
p−スチレンスルホン酸ナトリウムを250重量部に、スチレンモノマーを30重量部に、ペリオキソ二硫酸カリウムを4重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の要領で、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は88重量%、スチレン成分は12重量%であった。p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体の重量平均分子量は9万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体1重量部が含浸されていた。
(実施例4)
p−スチレンスルホン酸ナトリウムを148.5重量部に、スチレンモノマーを50重量部に、ペリオキソ二硫酸カリウムを3.25重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の要領で、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は72重量%、スチレン成分は28重量%であった。p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体の重量平均分子量は9万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体1重量部が含浸されていた。
p−スチレンスルホン酸ナトリウムを148.5重量部に、スチレンモノマーを50重量部に、ペリオキソ二硫酸カリウムを3.25重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の要領で、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は72重量%、スチレン成分は28重量%であった。p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体の重量平均分子量は9万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体1重量部が含浸されていた。
(実施例5)
p−スチレンスルホン酸ナトリウムの代わりにp−スチレンスルホン酸アンモニウム塩148.5重量部を用いたこと、スチレンモノマーを50重量部に変更したこと、ペリオキソ二硫酸カリウムを3.25重量部に変更したこと、pH調整のために水酸化ナトリウムの代わりに25重量%のアンモニア水を用いたこと以外は、実施例1と同様の要領で、p−スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸アンモニウム成分は72重量%、スチレン成分は28重量%であった。p−スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンランダム共重合体の重量平均分子量は8万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンランダム共重合体1重量部が含浸されていた。
p−スチレンスルホン酸ナトリウムの代わりにp−スチレンスルホン酸アンモニウム塩148.5重量部を用いたこと、スチレンモノマーを50重量部に変更したこと、ペリオキソ二硫酸カリウムを3.25重量部に変更したこと、pH調整のために水酸化ナトリウムの代わりに25重量%のアンモニア水を用いたこと以外は、実施例1と同様の要領で、p−スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸アンモニウム成分は72重量%、スチレン成分は28重量%であった。p−スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンランダム共重合体の重量平均分子量は8万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンランダム共重合体1重量部が含浸されていた。
(実施例6)
p−スチレンスルホン酸ナトリウムの代わりにp−スチレンスルホン酸ナトリウムを148.5重量部用いたこと、アクリル酸モノマーを50重量部に変更したこと、ペリオキソ二硫酸カリウムを3.25重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の要領で、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−アクリル酸ランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−アクリル酸ランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は72重量%、アクリル酸成分は28重量%であった。p−スチレンスルホン酸ナトリウム−アクリル酸ランダム共重合体の重量平均分子量は12万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸アンモニウム−アクリル酸ランダム共重合体1重量部が含浸されていた。
p−スチレンスルホン酸ナトリウムの代わりにp−スチレンスルホン酸ナトリウムを148.5重量部用いたこと、アクリル酸モノマーを50重量部に変更したこと、ペリオキソ二硫酸カリウムを3.25重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の要領で、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−アクリル酸ランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−アクリル酸ランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は72重量%、アクリル酸成分は28重量%であった。p−スチレンスルホン酸ナトリウム−アクリル酸ランダム共重合体の重量平均分子量は12万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸アンモニウム−アクリル酸ランダム共重合体1重量部が含浸されていた。
(実施例7)
実施例1と同様の要領で得られたpH調整前の重合体50重量部をイオン交換水500重量部に分散させて分散液を作製し、この分散液をスターラーで撹拌しながら分散液のpHが5.5になるように塩酸を分散液に添加し、分散液を5時間に亘って撹拌した後、分散液から重合体を分離濾過した後に乾燥させてp−スチレンスルホン酸ナトリウム−p−スチレンスルホン酸−スチレンランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−p−スチレンスルホン酸−スチレンランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は73.1重量%、p−スチレンスルホン酸成分は、2.9重量%、スチレン成分は24重量%であった。p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体の重量平均分子量は19万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸ナトリウム−p−スチレンスルホン酸−スチレンランダム共重合体1重量部が含浸されていた。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分及びp−スチレンスルホン酸成分の総含有量を表1のスチレンスルホン酸塩の含有量の欄に便宜上、記載した。
実施例1と同様の要領で得られたpH調整前の重合体50重量部をイオン交換水500重量部に分散させて分散液を作製し、この分散液をスターラーで撹拌しながら分散液のpHが5.5になるように塩酸を分散液に添加し、分散液を5時間に亘って撹拌した後、分散液から重合体を分離濾過した後に乾燥させてp−スチレンスルホン酸ナトリウム−p−スチレンスルホン酸−スチレンランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−p−スチレンスルホン酸−スチレンランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は73.1重量%、p−スチレンスルホン酸成分は、2.9重量%、スチレン成分は24重量%であった。p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体の重量平均分子量は19万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸ナトリウム−p−スチレンスルホン酸−スチレンランダム共重合体1重量部が含浸されていた。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分及びp−スチレンスルホン酸成分の総含有量を表1のスチレンスルホン酸塩の含有量の欄に便宜上、記載した。
(実施例8)
ポリスチレン(和光純薬社製、重量平均分子量:2000)10gを1,1,2,2−テトラクロロエタン(和光純薬社製)100ミリリットルに溶解させた後、更に、98重量%の硫酸水溶液(和光純薬社製)500ミリリットルを加えて、95℃で8時間に亘って反応を行った。しかる後、反応液を冷却して過剰の硫酸を除去し、水酸化ナトリウムを用いて反応液をpH8.5に調整した後、反応液を乾燥させてポリスチレンのスルホン化体を得た(スルホン化率:95モル%)。ポリスチレンのスルホン化体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は95重量%、スチレン成分は5重量%であった。ポリスチレンのスルホン化体の重量平均分子量は20万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにポリスチレンのスルホン化体1重量部が含浸されていた。
ポリスチレン(和光純薬社製、重量平均分子量:2000)10gを1,1,2,2−テトラクロロエタン(和光純薬社製)100ミリリットルに溶解させた後、更に、98重量%の硫酸水溶液(和光純薬社製)500ミリリットルを加えて、95℃で8時間に亘って反応を行った。しかる後、反応液を冷却して過剰の硫酸を除去し、水酸化ナトリウムを用いて反応液をpH8.5に調整した後、反応液を乾燥させてポリスチレンのスルホン化体を得た(スルホン化率:95モル%)。ポリスチレンのスルホン化体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は95重量%、スチレン成分は5重量%であった。ポリスチレンのスルホン化体の重量平均分子量は20万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにポリスチレンのスルホン化体1重量部が含浸されていた。
(比較例1)
p−スチレンスルホン酸ナトリウムを59.5重量部に、スチレンモノマーを30重量部に、ペリオキソ二硫酸カリウムを1.56重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の要領で、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は64重量%、スチレン成分は36重量%であった。p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体の重量平均分子量は8万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体1重量部が含浸されていた。
p−スチレンスルホン酸ナトリウムを59.5重量部に、スチレンモノマーを30重量部に、ペリオキソ二硫酸カリウムを1.56重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様の要領で、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体を得た。なお、p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体において、p−スチレンスルホン酸ナトリウム成分は64重量%、スチレン成分は36重量%であった。p−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体の重量平均分子量は8万であった。実施例1と同様の要領で試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンランダム共重合体1重量部が含浸されていた。
(比較例2)
スチレン系重合体としてp−スチレンスルホン酸ナトリウム単独重合体(p−スチレンスルホン酸ナトリウムホモポリマ−)の水溶液(東ソ−有機化学社製 商品名「PS−50」、p−スチレンスルホン酸ナトリウム単独重合体の含有量:20重量%、分子量:57万)を水道水を用いて20倍希釈して1重量%水溶液を得た。この水溶液を処理水溶液として用いたこと以外は実施例1と同様にして試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸ナトリウム単独重合体1重量部が含浸されていた。
スチレン系重合体としてp−スチレンスルホン酸ナトリウム単独重合体(p−スチレンスルホン酸ナトリウムホモポリマ−)の水溶液(東ソ−有機化学社製 商品名「PS−50」、p−スチレンスルホン酸ナトリウム単独重合体の含有量:20重量%、分子量:57万)を水道水を用いて20倍希釈して1重量%水溶液を得た。この水溶液を処理水溶液として用いたこと以外は実施例1と同様にして試験片A〜Cを得た。生地A〜C100重量部のそれぞれにp−スチレンスルホン酸ナトリウム単独重合体1重量部が含浸されていた。
(比較例3)
市販されている黒色の生地A(無地ツイル生地(綿100重量%))、黒色の生地B(T/Cブロード生地(ポリエステル:65重量%,綿:35重量%))及び濃青色の生地C(T/Cブロード生地(ポリエステル:65重量%,綿:35重量%))をそれぞれ、縦5cm×横20cmの平面長方形状に切断した。
市販されている黒色の生地A(無地ツイル生地(綿100重量%))、黒色の生地B(T/Cブロード生地(ポリエステル:65重量%,綿:35重量%))及び濃青色の生地C(T/Cブロード生地(ポリエステル:65重量%,綿:35重量%))をそれぞれ、縦5cm×横20cmの平面長方形状に切断した。
アクリル系バインダー(DIC社製 商品名「ボンコートAC−501」)1重量%を水中に分散させてなる処理水溶液に、平面長方形状の黒色の生地A〜Cをそれぞれ5分間に亘って浸漬した後、黒色の生地A〜Cから余分な水分を取り除き、黒色の生地A〜Cを150℃にて3分に亘って乾燥して試験片A〜Cを得た。
実施例及び比較例で得られた試験片A〜Cについて、下記の要領にてアレルゲン抑制効果、液体色移行性及び摩擦色移行性を測定し、その結果を表1に示した。
(初期アレルゲン抑制効果)
アレルゲンの冷結乾燥粉末(コスモ・バイオ社製商品名「MiteExtract−Df」)をリン酸バッファー(pH7.6)に溶解させて、タンパク量が20μg/ミリリットルのアレルゲン水溶液を調製した。
アレルゲンの冷結乾燥粉末(コスモ・バイオ社製商品名「MiteExtract−Df」)をリン酸バッファー(pH7.6)に溶解させて、タンパク量が20μg/ミリリットルのアレルゲン水溶液を調製した。
実施例及び比較例で得られた試験片A〜Cのそれぞれから縦1cm×横5cmの平面長方形状の評価サンプルA〜Cを切り出した。上記アレルゲン水溶液を3ミリリットルづつ供給した試験管を用意した。評価用サンプルA〜Cをそれぞれ別々の試験管に添加して37℃で24時間に亘って振盪した。
次に、試験管内のアレルゲン水溶液100マイクロリットルを、アレルゲン測定具(住化エンビロサイエンス社製商品名「マイティーチェッカー」)に添加し、アレルゲン測定具の発色度合いを目視観察して下記の基準により初期のアレルゲン抑制効果を評価した。アレルゲン測定具の発色が濃いほどアレルゲンが液中に濃い濃度で存在している。なお、アレルゲン抑制効果としては、下記の1から3判定を合格とした。
5・・・濃く、太くはっきりとしたラインが観測された。
4・・・ラインであることがはっきりと分かる。
3・・・ライン状にうっすらと発色している。
2・・・うっすらと発色している。
1・・・全く発色していない。
5・・・濃く、太くはっきりとしたラインが観測された。
4・・・ラインであることがはっきりと分かる。
3・・・ライン状にうっすらと発色している。
2・・・うっすらと発色している。
1・・・全く発色していない。
(耐久アレルゲン抑制効果)
初期アレルゲン抑制効果の評価と同様の要領で評価サンプルA〜Cを作製した。この評価サンプルA〜Cをそれぞれ、25℃に保持された200ミリリットルの水に別々に1分間に亘って浸漬して取り出し、各評価用サンプルA〜Cを100℃にて10分間に亘って乾燥した。この評価サンプル片A〜Cについて、上述と同様の要領にて、アレルゲン抑制効果を測定した。
初期アレルゲン抑制効果の評価と同様の要領で評価サンプルA〜Cを作製した。この評価サンプルA〜Cをそれぞれ、25℃に保持された200ミリリットルの水に別々に1分間に亘って浸漬して取り出し、各評価用サンプルA〜Cを100℃にて10分間に亘って乾燥した。この評価サンプル片A〜Cについて、上述と同様の要領にて、アレルゲン抑制効果を測定した。
(液体色移行性)
実施例及び比較例で得られた生地A〜Cから試験片A〜Cを作製する時に用いた処理水溶液を目視観察し、下記基準に基づいて評価した。
○・・・全ての処理水溶液において着色は認められなかった。
△・・・少なくとも一つの処理水溶液において僅かな着色が認められた。
×・・・少なくとも一つの処理水溶液において明確な着色が認められた。
実施例及び比較例で得られた生地A〜Cから試験片A〜Cを作製する時に用いた処理水溶液を目視観察し、下記基準に基づいて評価した。
○・・・全ての処理水溶液において着色は認められなかった。
△・・・少なくとも一つの処理水溶液において僅かな着色が認められた。
×・・・少なくとも一つの処理水溶液において明確な着色が認められた。
(摩擦色移行性)
実施例及び比較例で得られた試験片をJIS L0849に準拠した方法で、乾燥した綿布を用いて往復100回での色移行性を1から5の5段で評価した。5が優秀で綿布への汚染が激しくなるほど数字が小さくなる。
実施例及び比較例で得られた試験片をJIS L0849に準拠した方法で、乾燥した綿布を用いて往復100回での色移行性を1から5の5段で評価した。5が優秀で綿布への汚染が激しくなるほど数字が小さくなる。
Claims (3)
- スチレン系重合体は、スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体及びポリスチレンのスルホン化体からなる群から選ばれた少なくとも一種の重合体であることを特徴とする請求項1に記載のアレルゲン抑制剤。
- 請求項1又は請求項2に記載のアレルゲン抑制剤をアレルゲン対象物に処理してなることを特徴とするアレルゲン抑制製品。
Priority Applications (2)
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JP2012027718A JP2015078250A (ja) | 2012-02-10 | 2012-02-10 | アレルゲン抑制剤及びアレルゲン抑制製品 |
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JP2012027718A JP2015078250A (ja) | 2012-02-10 | 2012-02-10 | アレルゲン抑制剤及びアレルゲン抑制製品 |
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