JP2015077050A - 出力制御装置及び電源システム - Google Patents

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寿見雄 村田
圭 森田
Kei Morita
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Abstract

【課題】任意の設定出力で燃料電池部を制御することができる出力制御装置及び電源システムを提供することを目的とする。【解決手段】制御部8が、燃料電池部3の出力が増加及び減少するように、回路部7の通電部L2を介して電流検出部6で検出させる電流の電流値を制御することができる。制御部8は通電部L2に流れる電流を制御することによって、電流検出部6で検出させる電流の電流値を制御することができる。このように、制御部8が回路部7の通電部L2に流れる電流を制御することで燃料電池部3の出力制御を可能とすることによって、電力負荷E側の電力需要の変動に関わらず、出力制御を行うことができる。また、制御部8は、燃料電池部3の出力が増加及び減少するような制御を行うことで、最大出力以外の任意の設定出力を得ることができるように燃料電池部3を運転することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、出力制御装置及び電源システムに関する。
従来、電力を供給するための電源システムとして、特許文献1に示すものが知られている。この電源システムは、系統電源と、電力を発生する燃料電池部と、を備えている。これによって、系統電源から電力を供給することに加えて、燃料電池部からも電力を供給することができる。
特開2011−217527号公報
上述のような電源システムにおいては、電力需要側の電力使用状況に応じた負荷の変動に追従するように燃料電池部での発電を制御する、いわゆる負荷追従運転が行われていた。しかしながら、負荷追従運転は、時々刻々と変化する電力需要側の電力使用状況に合わせて出力を変化させるものであり、効率の良い発電を行うことができない場合があった。一方、負荷追従運転を行わずに、常時最大出力運転(定格運転)させることによって高い発電効率にて発電することも可能であるが、常時最大出力運転を行った場合は、余剰電力が多く発生してしまい、経済性が低下してしまう場合があった。従って、発電効率及び経済性を考慮して、任意の設定出力で燃料電池部を制御することが望まれるが、一般的な家庭用の燃料電池部には、そのように最大出力以外の任意の設定出力で制御を行う機能が備わっていなかった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、任意の設定出力で燃料電池部を制御することができる出力制御装置及び電源システムを提供することを目的とする。
本発明に係る出力制御装置は、電流検出部による電流の検出に基づいて電力を発生する燃料電池部の出力制御を行う出力制御装置であって、電流が流れ、係る電流を電流検出部によって検出される通電部を少なくとも有する回路部と、通電部に流れる電流を制御する制御部と、を備え、制御部は、燃料電池部の出力が増加及び減少するように、通電部を介して電流検出部で検出させる電流の電流値を制御する。
本発明に係る出力制御装置によれば、制御部が、燃料電池部の出力が増加及び減少するように、回路部の通電部を介して電流検出部で検出させる電流の電流値を制御することができる。すなわち、燃料電池部の電流検出部が回路部の通電部に流れる電流を検出可能となるように構成することで、制御部は通電部に流れる電流を制御することによって、電流検出部で検出させる電流の電流値を制御することができる。このように、制御部が回路部の通電部に流れる電流を制御することで燃料電池部の出力制御を可能とすることによって、負荷側の電力需要の変動に関わらず、出力制御を行うことができる。また、制御部は、燃料電池部の出力が増加及び減少するような制御を行うことで、最大出力以外の任意の設定出力を得ることができるように燃料電池部を運転することができる。以上によって、任意の設定出力で燃料電池部を制御することができる。
本発明に係る出力制御装置において、回路部は、通電部に流れる電流のON/OFFを切り替える切替部を備えてよい。このような構成により、制御部は、切替部のON/OFFの切り替えを行うだけで、容易に燃料電池部の出力の増加及び減少の切り替えを行うことができる。
本発明に係る電源システムは、上述の出力制御装置と、電流検出部を有する燃料電池部と、を備える。この電源システムは、上述の出力制御装置を有しているため、同様の作用・効果を得ることができる。
本発明に係る電源システムにおいて、燃料電池部が発生する電力を検出する第1の電力検出部を更に備え、制御部は、第1の電力検出部の検出結果に基づき通電部に流れる電流を制御してよい。これによって、燃料電池部が発生する実際の電力を監視し、制御部は当該監視に基づいた制御を行うことが可能になる。
本発明に係る電源システムにおいて、系統電源からの受電点での電力を検出する第2の電力検出部を更に備え、制御部は、受電点において電力が逆潮流しないように、又は、受電点における電力が一定になるように、通電部に流れる電流を制御してもよい。これによって、受電点での電力潮流を監視し、制御部は、受電点において電力の逆潮流が生じないように、又は電力が一定になるように燃料電池部の出力を制御することができる。
本発明に係る電源システムにおいて、回路部の通電部は、系統電源と電力負荷を結ぶ幹線から分岐するように接続され、燃料電池部の電流検出部は、通電部の電流を検出可能であると共に、幹線の電流を検出不能である構成としてよい。このような構成によれば、幹線を流れる電流に関わらず燃料電池部の出力制御を行うことが可能となる。従って、幹線の電流値が非常に大きくなる場合や、幹線に三相電力が供給される場合であっても、既存の家庭用の燃料電池部の電流検出部をそのまま用いることができる。
本発明に係る電源システムにおいて、幹線は、複数の住居部へ電力供給するために、各住宅部へ分岐する分岐部を更に備え、燃料電池部は、幹線の分岐部より上流側に配置されてよい。このような構成により、既存の家庭用の燃料電池部を、複数の住居部でそのまま共用することができる。
本発明に係る電源システムは、系統電源から三相電力を受電する接続部と、三相電力を単相電力へ変換する変圧部と、を更に備え、幹線は、変圧部と電力負荷とを結び、燃料電池部の前記電流検出部は、幹線上の電力負荷よりも上流側に配置されてよい。このような構成により、既存の家庭用の燃料電池部を、三相電力を用いる場合であってもそのまま用いることができる。
本発明に係る電源システムは、電力を蓄電可能な蓄電部と、蓄電部の蓄電量を検出する蓄電量検出部と、を更に備え、制御部は、蓄電量検出部の検出結果に基づいて燃料電池部の出力を増減させるように制御する。このような構成により、電源システムは、蓄電部を用いることによって、系統電源から切り離された場合でも、自立系内の基準電圧を維持しつつ、燃料電池部の発電電力の余剰分を充電できる。
本発明に係る電源システムにおいて、燃料電池部の電流検出部は、通電部の電流を検出可能であると共に、幹線の電流を検出可能であってよい。このような構成によれば、回路部の通電部に電流を流さないようにすることで、電流検出部は、幹線に流れる電流のみを検出するため、通常の負荷追従制御運転が可能となる。一方、回路部の通電部に電流を流して幹線を流れる電流を打ち消し、あるいは強めることによって、燃料電池部の出力が増加及び減少を繰り返すようなパターンで電流検出部が検出する電流を制御することで、燃料電池部の出力制御運転が可能となる。
本発明によれば、任意の設定出力で燃料電池部を制御することができる。
本発明の第1実施形態に係る出力制御装置及び電源システムの構成を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る出力制御装置の制御処理の一例を示すフローチャートである。 データテーブルの一例を示す図である。 データテーブルの一例を示す図である。 図1に示す出力制御装置及び電源システムの変形例を示す概略構成図である。 図1に示す出力制御装置及び電源システムの変形例を示す概略構成図である。 従来の電源システムを説明するための図である。 燃料電池部の設定出力の設定態様の一例を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る出力制御装置及び電源システムの構成を示す概略構成図である。 図9に示す出力制御装置及び電源システムの変形例を示す概略構成図である。 比較例に係る電源システムを示す概略構成図である。 本発明の第3実施形態に係る出力制御装置及び電源システムの構成を示す概略構成図である。 本発明の第4実施形態に係る出力制御装置及び電源システムの構成を示す概略構成図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る出力制御装置1、及び電源システム100の構成を示す概略構成図である。第1実施形態に係る電源システム100は、系統電源2に連結されていることを前提とし、逆潮可能である場合に適用可能である。電源システム100は、電力負荷E(住居の家庭負荷など)に対して電力を供給するためのシステムであり、系統電源2から電力を受電する接続部(受電点RP)と、電力を発生する燃料電池部3と、燃料電池部3の出力制御を行う出力制御装置1と、を備えている。電源システム100は、系統電源と電力負荷Eとを結び、系統電源2から電力負荷Eへ電力を供給する配線である幹線LMを備えている。なお、本実施形態では、系統電源から電力を受電する「接続部」が受電点RPに対応するものとして説明するが、接続部と異なる部分を受電点RPとして設定してもよい。
燃料電池部3は、LPガス、都市ガス、灯油等の炭化水素燃料を用いて電力を発生するものであり、電力を発生する電力発生部4と、電流を検出する電流検出部6と、を備えている。燃料電池部3は、電流検出部6による電流の検出に基づいて電力出力の増減を調整する。電力発生部4は、炭化水素燃料を改質することによって水素を含有する改質ガスを生成する改質器、改質ガスを用いて発電を行う燃料電池セル、発電のための各種機器を制御する運転制御部等を備えている。電力発生部4は幹線LMから分岐するように接続された配線L1を介して、幹線LMと接続されている。これによって、電力発生部4で発生した電力は、配線L1及び幹線LMを介して電力負荷Eへ供給される。電流検出部6は、例えば計器用変流器(CT:Current Transformer)によって構成され、電流検出部6に接続された配線を流れる電流を検出することができる。具体的には、電流検出部6は、環状のコアを有しており、当該コアの内側を通過させることによって配線が接続され、当該接続された配線を流れる電流を検出可能である。また、電流検出部6の環状のコアに配線を複数回巻き付けることも可能である。電流検出部6は電力発生部4と電気的に接続されており、電流検出部6で検出された電流の電流値は電力発生部4の運転制御部へ送信される。
出力制御装置1は、燃料電池部3の出力制御を行うための装置であり、回路部7と、制御部8と、を備えている。この出力制御装置1は、系統電源2の受電点RP、幹線LM及び燃料電池部3を備える既存の電源システムに対して、独立して着脱可能な装置であってよく、当該既存の電源システムに後付けで取り付けることも可能である。
回路部7は、電流が流れる通電部L2と、通電部L2に電流を導くための電力負荷部9と、通電部L2に流れる電流のON/OFFを切り替える切替部10と、を備えている。通電部L2は、幹線LMから分岐するように接続される配線によって構成されている。通電部L2上には燃料電池部3の電流検出部6が配置されている。これによって、電流検出部6は、通電部L2に流れる電流を検出可能である。すなわち、通電部L2は、電流が流れ、係る電流を電流検出部6によって検出されるものである。なお、電流検出部6は、幹線LMには接続されておらず、幹線LMに流れる電流を検出不能である。電力負荷部9は、通電部L2と接続されており、電流検出部6よりも上流側又は下流側に配置される。これによって、幹線LMに流れる電流の一部は、電力負荷部9の方へ流れることによって、通電部L2に電流が流れる。
電力負荷部9は、通電部L2に電流を導くことができるものであれば特に限定されず、負荷容量の大きさが一定に固定されたものであってもよく、負荷容量の大きさを調整可能なものであってもよい。また、電力負荷部9として、電流を導くことを主目的とした疑似的な負荷として設けられた疑似負荷を採用してよい。負荷容量の大きさが一定の疑似負荷として、例えば電球や抵抗器を用いることができる。また、負荷容量の大きさを調整可能な疑似負荷として、可変抵抗や電子負荷装置を用いることができる。また、電力負荷部9として、供給された電力を実際に使用する電力使用部を採用してよい。このような電力使用部として、ヒータ(エアコンや電気カーペットなど)などを用いることができる。なお、負荷容量の大きさが一定な電力使用部を用いてもよい。また、電力負荷部9として、供給された電力を蓄電する蓄電池を採用してよい。なお、蓄電池は、時間当たりの蓄電量が一定のものであってもよく、調整可能なものであってもよい。電力負荷部9として疑似負荷を採用することで、電力使用部や蓄電池のような大掛かりなものを用いなくとも、通電部L2へ電流を導くことができるため、回路部7をコンパクトにすることができる。電力負荷部9として電力使用部や蓄電池を採用することで、回路部7に供給される電力を有効活用することができる。なお、電力負荷部9は、回路部7に対して着脱可能であってよく、例えば、出力制御装置1が独立した装置として流通しているときは、回路部7に電力負荷部9が構成要素として組み込まれていてもよく、回路部7が電力負荷部9を取り付け可能な取付部のみを有しており、電力負荷部9を有していなくてよい。
切替部10は、通電部L2上に設けられており、電力負荷部9よりも上流側に配置されている。図1では切替部10は電流検出部6より下流側に配置されているが、上流側に配置されてもよい。切替部10は、通電部L2の通電と切断を切り替えるスイッチによって構成されている。当該スイッチは、機械式スイッチであってもよく、半導体スイッチであってもよい。切替部10は、制御部8と電気的に接続されており、制御部8からの制御信号に基づいて、ON/OFFを切り替える。このような電流のON/OFFの切替部10は、電力負荷部9として負荷容量の大きさが一定に固定されたものを用いる場合に、好適に用いられる。このような構成により、制御部8は、切替部10のON/OFFの切り替えを行うだけで、容易に燃料電池部3の出力の増加及び減少の切り替えを行うことができる。
制御部8は、例えば電子制御を行うデバイス(例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および入出力インターフェイスを含んで構成されたデバイス)によって構成されている。制御部8は、回路部7の通電部L2に流れる電流、すなわち電力負荷部9へ導かれる電流を制御し、電流検出部6に検出させる電流の電流値を制御可能である。このように、電力供給の対象となる電力負荷Eとは別の部分に設けられた電力負荷部9へ導かれる電流を制御することで、容易に制御を行うことができる。
ここで、燃料電池部3は、電流検出部6による電流の検出に基づいて電力を発生するように構成されている。本実施形態に係る電源システム100の前提技術として、燃料電池部3の出力と電流検出部6で検出する電流値との関係について、従来の電源システム50を示した図7を参照して説明する。電源システム50では、燃料電池部3の電流検出部6が幹線LM上の系統電源2と燃料電池部3の接続点との間に配置されている。燃料電池部3は、電流検出部6が検出する電流値と、内部に有する電圧検出部が検出する電圧値と、それらの位相とから、幹線LM上の電流検出部6が配置された位置を流れる電力の向き及び大きさを判定している。即ち、燃料電池部3は、系統電源2から供給される電力(供給電力)を判定している。燃料電池部3に対しては、所定の基準電力として最低買電力α(W)が設定されている。電流検出部6が検出する電流と電圧検出部が検出する電圧に基づき算出される電力が順方向(即ち、系統電源2から電力負荷Eに向かう方向)に最低買電力αより大きい場合は、燃料電池部3の出力は増加し(ただし、最大出力へ至った後は当該最大出力で一定となる)、電流検出部6が検出する電流と電圧検出部が検出する電圧に基づき算出される電力が最低買電力α以下である場合は、燃料電池部3の出力は減少し、又は停止する。具体的には、図7(a)に示すように、電力負荷Eでの消費電力は、燃料電池部3での出力電力と系統電源2からの供給電力との合計になるが、系統電源2からの供給電力が、最低買電力αよりも大きい場合は、図7(b)に示すように、燃料電池部3の出力が増加する。一方、系統電源2からの供給電力が、最低買電力α以下である場合や、図7(c)に示すように、燃料電池部3での出力電力が負荷消費電力を上回ることで逆方向(即ち、電力負荷E側から系統電源2の方向)の電力を検出する場合は、図7(d)に示すように、燃料電池部3の出力が減少し、又は停止する。
従って、図1に示す電源システム100において、電流検出部6の検出する電流の電流値が、最低買電力αに相当する電流値よりも大きい場合、燃料電池部3の出力は増加する。また、電流検出部6の検出する電流の電流値が、最低買電力αに相当する電流値以下である場合、燃料電池部3の出力は減少する。制御部8は、燃料電池部3の出力が増加及び減少するように、通電部L2を介して電流検出部6で検出させる電流の電流値を制御する。すなわち、制御部8は、燃料電池部3の出力の増加と減少とを切り替えるように、電流検出部6が検出する電流値を制御する。本実施形態では、制御部8は、切替部10へ制御信号を送信し、電力負荷部9へ導かれる電流のON/OFFを切り替えて通電部L2の電流の通電と切断を切り替えることで、電流検出部に検出させる電流値を制御する。制御部8は、切替部10をONとすることで、電流検出部6に最低買電力αに相当する電流値より大きい電流値を検出させて、燃料電池部3の出力を増加させる。このとき、電力負荷部9の負荷容量の大きさは、電流検出部6に最低買電力αに相当する電流値より大きい電流値を検出させることがでる電流を通電部L2に導くことができる大きさに設定される。なお、幹線LMの電圧変動を想定し、充分な大きさの電流が流れるように電力負荷部9の負荷容量を設定しても良い。また、電流検出部6に対する巻き数をNとして通電部L2に流れる電流の電流値をIとした場合、電流検出部6はN×Iの電流値を検出する。従って、通電部L2に流す電流を小さくすることができる。また、制御部8は、切替部10をOFFとすることで、通電部L2に電流が流れなくなり、電流検出部6が検出する電流の電流値が最低買電力αに対応する電流値以下となり、燃料電池部の出力を減少させる。また、制御部8は、任意の設定出力に応じて、燃料電池部3での出力増加時間及び出力減少時間のパターンが設定されているデータテーブルに基づいて制御を行う。制御部8は、記憶部11を有しており、データテーブルは当該記憶部11に格納されている。データテーブルについての詳細な説明は、後述する。
なお、燃料電池部3の電流検出部6は、従来の電源システム50においては、系統電源2から電力負荷Eに電力が供給される向きを順方向(正)として電流を検知できるように幹線LM上に設置される。これと同様に、図1に示す電源システム100において、電流検出部6は、幹線LMから分岐して電力負荷部9に電力が供給される向きを順方向(正)として電流を検知できるように通電部L2上に配置される。また、制御部8は、ON/OFFの切り替えを行う切替部10を用いた制御方法のみならず、図5(a)に示す電源システム100Aの出力制御装置1Aのように、負荷容量の大きさを変更可能な電力負荷部9を用い、電力負荷部9の負荷容量を変化させることで、燃料電池部3の出力の増加と減少とを切り替えてもよい。この場合、幹線LMまたは電力負荷部9の接続点の電圧(即ち幹線LMの線間電圧あるいはそれと同等の電圧)を測定し、係る測定結果と最低買電力αとから基準となる電流値を算出し、係る基準電流値を基に電力負荷部9の負荷容量を変化させる構成としても良い。また、図5(b)に示す電源システム100Aの出力制御装置1Bのように、制御部8は、回路部7の通電部L2と電気的に接続され、内部抵抗を変化させるなどによって、通電部L2に流れる電流を増加及び減少を制御することで、燃料電池部3の出力の増加と減少とを切り替えてもよい。このような構成により、制御部8が通電部L2に流れる電流を直接制御することが可能となるため、回路部7の構成をシンプルにすることができる。図5(a),(b)に示す方法によれば、制御部8は、電力負荷部9の負荷容量を大きくして通電部L2を流れる電流を大きくし、電流検出部6に最低買電力αに相当する電流値より大きい電流値を検出させて、燃料電池部3の出力を増加させる。また、制御部8は、電力負荷部9の負荷容量を小さくして通電部L2を流れる電流を小さくし、電流検出部6に最低買電力αに相当する電流値以下の電流値を検出させて、燃料電池部3の出力を減少させる。
また、図1に示す例では、電源システム100は燃料電池部3の配線L1上に計測器は設けられていないが、図6に示す電源システム100Cのように、燃料電池部3が発生する電力を検出する第1の電力検出部12を、配線L1上に設けてもよい。第1の電力検出部12は、出力制御装置1Cの制御部8と電気的に接続されている。制御部8は、第1の電力検出部の検出結果に基づき通電部L2に流れる電流を制御する。また、制御部8は、燃料電池部3の実際の出力が所望の設定出力を得られるものとなっているかどうかを監視すると共に、ずれが生じている場合には切替制御を補正することが可能である。これによって、所望の設定出力をより確実に得ることができる。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る出力制御装置1の制御処理の一例について説明する。図2に示すように、出力制御装置1の制御部8は、記憶部11からデータテーブルを読み出す(ステップS10)。記憶部11は、電流検出部6に所与の電流値を検出させる時間幅と、電流検出部6に所与の電流値を検出させない時間幅とのパターンが設定されているデータテーブルを記憶する。また、データテーブルには、燃料電池部3に出力させる目標電力値(すなわち設定出力)毎に、電流検出部6に所与の電流値の電流を検出させる時間幅と電流検出部6に所与の電流値を検出させない時間幅のパターンが設定されている。具体的には、図3(a)に示すようなデータテーブルが読み出される。データテーブルでは、任意の設定出力(目標電力値)に応じて、燃料電池部3での出力増加時間及び出力減少時間のパターンが設定されている。本実施形態では、切替部10がONの時に出力が増加し、OFFの時に出力が減少するため、図3(a)の例では、「ON時間」が出力増加時間に対応すると共に電流検出部6に所与の電流値を検出させる時間幅に対応し、「OFF時間」が出力減少時間に対応すると共に電流検出部6に所与の電流値を検出させない時間幅に対応する。また、設定出力は、最大出力から0までの間に複数段階で設定されている。図3(a)の例では、最大出力P0と、設定出力P1,P2,P3が設定されている。ただし、更に多段階に設定出力を設定してもよい。なお、「設定出力」とは、図3(b)のように増加・減少を繰り返す燃料電池部3の出力を統計処理した値(ここでは、平均値)として得られる値である。このデータテーブルは、予め実験を行った実験データに基づいて作成することができる。なお、出力減少時や出力増加時のグラフの傾きは、燃料電池部3の種類や経年劣化度や設置される場所の平均気温などのパラメータによりシステムによって適宜変更されるため、これらのグラフの傾きに対応するように、出力減少時間及び出力増加時間を設定する。
次に、制御部8は、燃料電池部3の設定出力を決定する(ステップS20)。S20では、例えば、データテーブルにて設定されている設定出力をユーザが選択し、操作入力することによって、どの設定出力で燃料電池部3を運転するかが決定される。あるいは、予め記憶されたプログラムに基づいて、設定出力が決定されてもよい。次に、制御部8は、始めに所定の時間だけ切替部10をONとすることで、燃料電池部3の出力を最大出力にする(ステップS30)。
次に、制御部8は、データテーブルに設定されたON時間(出力増加時間)・OFF時間(出力減少時間)のパターンにて、切替制御を行う(ステップS40)。図3(b)に示すように、当該切替制御は、設定出力に関わらず、最大出力P0の位置からスタートするため、一回目のOFF・ONの切り替えでは、設定出力に応じた出力まで低下させる必要がある。従って、制御部8は、一回目のOFF・ONの切り替え時には、図3(a)において「出力低下時(1回目)」と示されているOFF時間及びON時間に従って切り替えを行う。制御部8は、二回目以降は「出力維持時(2回目以降)」と示されているOFF時間及びON時間に従って切り替えを行う。具体的には、設定出力をP1とする場合、制御部8は、「OFF時間=P1t1」の間、切替部10をOFFとし、「ON時間=P1t2−P1t1」の間、切替部10をONとする。また、二回目以降は、制御部8は、「OFF時間=P1t3−P1t2」の間、切替部10をOFFとし、「ON時間=P1t4−P1t3」の間、切替部10をONとする。他の設定出力P2,P3についても同趣旨の制御を行う。図3(b)から理解されるように、データテーブルにおいて、少なくとも二回目以降は、OFF時間(出力減少時間、電流検出部に所与の電流値を検出させない時間幅)は、ON時間(出力増加時間、電流検出部に所与の電流値を検出させる時間幅)よりも短く設定されている。すなわち、燃料電池部3の出力は、OFF時に急激に減少し、ON時に徐々に増加するように制御される。また、設定出力をP0とした場合は、最大出力で一定にすればよいので、切替部10を常時ONとする。以上によって、図2に示す処理が終了し、他の設定出力で燃料電池部3を運転するときは再びS10から処理を繰り返す。
また、データテーブルは図3に示すものに限定されず、例えば、図4に示すものを用いてもよい。図4に示すデータテーブルでは、ON時間(出力増加時間、電流検出部に所与の電流値を検出させる時間幅)は、増加した燃料電池部3の出力が最大出力へ至るように設定され、あるいは、OFF時間(出力減少時間、電流検出部に所与の電流値を検出させない時間幅)は、減少した燃料電池部3の出力が0へ至るように設定される。実際の燃料電池部3の出力(増減する出力を統計処理した値であり、ここでは平均値)が設定出力から徐々にずれる可能性がある場合であっても、このようなデータテーブルを用いて、出力が最大出力あるいは0になるタイミングを設けることで、ずれをキャンセルすることができるため、設定出力をより確実に得ることができる。例えば、図4(b)に示すように、設定出力をP1,P2とした場合、ONとOFFの切り替わりのタイミング(例えば、P1t2、P2t2のタイミング)で最大出力になるように、ON時間が設定されている。一方、設定出力が低い値であるPxに設定された場合、ONとOFFの切り替わりのタイミング(例えば、Pxt1,Pxt3のタイミング)で出力が0となるように、OFF時間が設定されている。
次に、本実施形態に係る出力制御装置1及び電源システム100の作用・効果について説明する。
まず、比較のために、図7を用いて従来の電源システム50の制御について説明する。前述のように、従来の電源システム50では、電流検出部6が検出する電流の電流値が最低買電力αに相当する電流値より大きい場合は、燃料電池部3の出力は増加し、電流検出部6が検出する電流の電流値が最低買電力αに相当する電流値以下である場合は、燃料電池部3の出力は減少し、又は停止する。このように、電源システム50においては、電力需要側の電力使用状況に応じ、電力負荷Eでの負荷変動に対して燃料電池部3での出力が追従して変化するような制御である、いわゆる負荷追従運転が行われていた。しかしながら、負荷追従運転は、時々刻々と変化する電力需要側の電力使用状況に合わせて出力を変化させるものであり、高い発電効率で発電を行うことができない場合があった。一方、負荷追従運転を行わずに、常時最大出力運転(定格運転)させることによって高い発電効率にて発電することも可能であるが、常時最大出力運転を行った場合は、余剰電力が多く発生してしまい、経済性が低下してしまう場合があった。従って、発電効率及び経済性を考慮して、任意の設定出力で燃料電池部3を制御することが望まれるが、一般的な家庭用の燃料電池にはそのように、任意の設定出力で制御を行う機能が備わっていなかった。
一方、本実施形態に係る出力制御装置1によれば、制御部8が、燃料電池部3の出力が増加及び減少するように、回路部7の通電部L2を介して電流検出部6で検出させる電流の電流値を制御することができる。すなわち、燃料電池部3の電流検出部6が回路部7の通電部L2に流れる電流を検出可能となるように構成することで、制御部8は通電部L2に流れる電流を制御することによって、電流検出部6で検出させる電流の電流値を制御することができる。このように、制御部8が回路部7の通電部L2に流れる電流を制御することで燃料電池部3の出力制御を可能とすることによって、電力負荷E側の電力需要の変動に関わらず、出力制御を行うことができる。また、制御部8は、燃料電池部3の出力が増加及び減少するような制御を行うことで、最大出力以外の任意の設定出力(増減する出力を統計処理した値であり、実施形態では出力の平均値を採用している)を得ることができるように燃料電池部3を運転することができる。以上によって、任意の設定出力で燃料電池部3を制御することができる。
また、出力制御装置1によれば、制御部8が、電流検出部6で検出させる電流の電流値を制御することができる。また、制御部8は、電流検出部6に所与の電流値を検出させる時間幅と、電流検出部6に所与の電流値を検出させない時間幅とのパターンが設定されているデータテーブルに基づいて、電流検出部6に検出させる電流の電流値を制御することができる。本実施形態では、制御部8は、任意の設定出力に応じて、燃料電池部3での出力増加時間及び出力減少時間のパターンが設定されているデータテーブルに基づいて、燃料電池部3の出力の増加と減少とを切り替えるように、電流検出部6で検出させる電流の電流値を制御することができる。このように、制御部8がデータテーブルに基づいて電流検出部6で検出させる電流の電流値を制御することで、燃料電池部3の出力制御を可能とすることによって、電力負荷E側の電力需要の変動に関わらず、出力制御を行うことができる。また、制御部8は、電流検出部6に所与の電流値を検出させる時間幅と、電流検出部6に所与の電流値を検出させない時間幅とのパターンに基づいて制御することで、最大出力以外の任意の設定出力(増減する出力を統計処理した値であり、実施形態では出力の平均値を採用している)を得ることができるように燃料電池部3を運転することができる。以上によって、任意の設定出力で燃料電池部3を制御することができる。また、出力制御装置1において、データテーブルには、燃料電池部3に出力させる目標電力値(設定出力)毎に、電流検出部6に所与の電流値の電流を検出させる時間幅と電流検出部6に所与の電流値を検出させない時間幅のパターンが設定されている。これによって、データテーブルに設定されているパターンに従って制御を行うことで、容易に燃料電池部3に出力させる目標電力値(すなわち設定出力)を得ることができる。
以上によって、既存の家庭用の燃料電池部3をそのまま用いて、負荷追従運転及び最大出力運転(定格運転)以外の運転をさせることが可能となる。これによって、システムを組み込む家庭の生活スタイルに合わせて、適切な電力供給を行えるように、燃料電池部3の設定出力を調整することが可能となる。また、負荷が激しく変動するような場合であっても、効率よく燃料電池部3を運転させることが可能となる。また、集合住宅においても、負荷変動を予測して燃料電池部3を制御することができる。例えば、図8(a)に示すように、時間帯によって負荷消費電力が変動する場合、一日を通じて十分に出力を確保することができると共に余剰電力をなるべく発生させない設定出力(図中では破線で示され、ここでは500Wに設定されている)に設定して、燃料電池部3を運転することが可能となる。あるいは、図8(b)に示すように、時間帯に応じて適切な設定出力に設定して燃料電池部3を運転することが可能となる。また、図8(c)に示すように、負荷が激しく変動する場合に、当該変動に関わらず一定の設定出力(ここでは300W)に設定して、燃料電池部3を運転することが可能となる。例えば、従来のように最大出力(例えば700W)で運転した場合、余剰電力が生じてしまうが、適切な設定出力で運転することで、余剰電力を抑えつつも、高い発電効率で運転することができる。また、図8(c)のような場合に負荷追従運転を行った場合は、燃料電池部の出力が上手く追従できず効率のよい発電が行えない可能性があるが、所定の設定出力で運転することで効率よく燃料電池部3を運転することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について説明する。図9及び図10は、本発明の第2実施形態に係る出力制御装置201A,201B,201C及び電源システム200A,200B,200Cの構成を示す概略構成図である。第2実施形態に係る電源システム200A,200B,200Cは、系統電源2に連結されていることを前提とし、逆潮不可の場合に適用されるものである。第2実施形態に係る電源システム200A,200B,200Cは、系統電源2からの受電点RPでの電力を検出する第2の電力検出部13を備えている点で、第1実施形態と主に相違している。
図9は、一般家庭の住宅に出力制御装置201Aを組み込んだ場合の電源システム200Aを示す概略構成図である。図9に示すように、電源システム200Aは、図6に示す第1実施形態に係る電源システム100Cに対して受電点RPの電力を検出する第2の電力検出部13を設けた構成を有する。第2の電力検出部13は、幹線LM上であって受電点RPでの電力を検出可能な位置に設けられている。第2の電力検出部13は、出力制御装置201Aと電気的に接続されている。制御部8は、受電点RPにおいて電力が逆潮流しないように、又は、受電点RPにおける電力が一定になるように、通電部L2に流れる電流を制御する。制御部8は、受電点での電力、すなわち系統電源2からの給電電力を監視することができる。このとき、監視用の基準値としては、逆潮流を発生させないための任意の値(燃料電池部3の電流検出部6に対して設定された最低買電力と異なる値でよい)に設定可能である。また、制御部8は、系統電源2からの給電量が所定の基準値以下となったと判定した場合に、燃料電池部3の出力を低下させてもよい。例えば、制御部8は、データテーブルを読み出して、現在の設定出力よりも一段下の設定出力(例えば、図3のデータテーブルにおいて、P1の設定出力で運転していたものをP2に変更する)を選択して制御を行う。なお、本実施形態においては、燃料電池部3の出力を監視する第1の電力検出部12は省略されてもよいが、第1の電力検出部12を設けておくことで正確な出力を維持することができる。これによって、受電点RPでの電力潮流を監視し、制御部8は、受電点RPにおいて電力の逆潮流が生じないように、又は電力が一定になるように燃料電池部3の出力を制御することができる。
図10(a)は集合住宅に出力制御装置201Bを組み込んで、燃料電池部3を各住宅で共用する場合の電源システム200Bを示す概略構成図である。図10(a)に示すように、幹線LMは、複数の住居部へ電力供給するために、各住居部へ分岐する分岐部DPを備えている。分岐部DPで分岐した各幹線は各住居部の家庭負荷(図中、E1,E2,E3…で示される)及び共用電灯負荷(図中、ENで示される)へ延びる。燃料電池部3及び回路部7は、分岐部DPよりも上流側に配置されている。すなわち、燃料電池部3の配線L1及び回路部7の通電部L2は、幹線LMのうち、分岐部DPよりも上流側に配置されている。燃料電池部3で発生した電力は、各電力負荷E1〜ENへ供給される。
回路部7の通電部L2は、幹線LMから分岐するように接続されていると共に、燃料電池部3の電流検出部6は、通電部L2の電流を検出可能であると共に、幹線LMの電流を検出不能であるように配置されている。すなわち、電流検出部6は、通電部L2に接続されている一方、幹線LMには接続されていない。集合住宅の幹線LMの受電点RPには、各住居部へ給電するために大電流が流れる場合があるが、電流検出部6は、幹線LMの電流を検出することなく、幹線LMから分岐した回路部7の通電部L2の電流を検出する。従って、集合住宅で燃料電池部3を共用で用いる場合であっても、既存の燃料電池部3の電流検出部6を用いて、任意の設定出力で燃料電池部3を運転することができる。また、制御部8は、第2の電力検出部13で検出された受電点RPでの電力を把握することができるため、集合住宅全体の電力需要を考慮して、燃料電池部3の出力を制御することが可能になる。
また、集合住宅では一般家庭の電気機器などによる負荷に加えて、エレベータやポンプなどの動力負荷が必要となることがあり、受電点RPが三相回路である場合もある。図10(b)は、系統電源2が三相電力を供給するものであり受電点RP(接続部)が三相回路である集合住宅に出力制御装置201Cを組み込んで、燃料電池部3を各住宅で共用する場合の電源システム200Cを示す概略構成図である。図10(b)に示すように、電源システム200Cでは、幹線LMに変圧器(変圧部)14が設けられている。変圧器14は、三相電力を単相電力へ変換する。また、燃料電池部3及び回路部7は、変圧器14よりも下流側に配置される。従って、各住居部の家庭負荷(図中、E1,E2,E3…で示される)及び共用電灯負荷(図中、EN1で示される)へは単相電力が供給される。一方、幹線LMのうち、変圧器14より上流側であって第2の電力検出部13より下流側の位置からは、共用動力負荷(図中、EN2で示される)へ三相電力を供給する分岐配線LMDが分岐している。すなわち、幹線LMは、変圧器14と電力負荷(家庭負荷及び共用電灯負荷)とを結ぶ。なお、受電点RPでの電圧が高圧の場合は変圧器15を分岐配線LMDに配置するが、低圧である場合は省略してよい。以上のように、三相電力が供給される集合住宅で燃料電池部3を共用で用いる場合であっても、既存の燃料電池部3の電流検出部6を用いて、任意の設定出力で燃料電池部3を運転することができる。また、制御部8は、第2の電力検出部13で検出された受電点RPでの電力を把握することができるため、三相電力と単相電力が両方用いられる集合住宅全体の電力需要を考慮して、燃料電池部3の出力を制御することが可能になる。なお、図10(b)では、受電点RPに一つの電力検出部13を設ける構成としたが、三相用と単相用の電力検出部で監視してもよい。例えば、分岐配線LMD上に三相用の電力検出部を配置し、変圧器14と燃料電池部3との間の幹線LM上に単相用の電力検知部を配置し、制御部8が両方の電力検知部の合計値を算出して負荷全体の電力消費状況を監視してもよい。
以上によって、本実施形態に係る出力制御装置201A,201B,201Cによれば、逆潮不可の場合であっても、既存の家庭用の燃料電池部3を任意の設定出力で運転することが可能となる。ここで、一般的に家庭用の燃料電池部3を用いる場合、図11(a)に示す比較例に係る電源システム250Aのように、電流検出部6で各住宅部に対する幹線LMの受電点RPの電力を監視し、燃料電池部3の出力を負荷に追従させる負荷追従制御が行われる。このような家庭用の燃料電池部3を集合住宅において共用する場合、燃料電池部3の出力を集合住宅全体の負荷に追従させるためには、図11(b)に示す比較例に係る電源システム250Bのように、電流検出部6で受電点RPの電流を監視する必要がある。しかしながら、集合住宅全体の合計最大需要に応じた電流値が、家庭用の燃料電池部3の電流検出部6の定格を超える場合、また、三相電力が流れる場合などに、電流検出部6を含む燃料電池部3の電力潮流測定機能の設計変更することなしに、受電点RPの電流を監視することが困難であった。しかしながら、図10に示すように、本実施形態に係る出力制御装置201B,201Cを組み込んだ電源システム200B,200Cでは、幹線LMを流れる電流に関わらず燃料電池部3の出力制御を行うことが可能となる。従って、幹線LMの電流値が非常に大きくなる場合や、幹線LMに三相電力が供給される場合であっても、既存の家庭用の燃料電池部3の電流検出部6を、設計変更することなくそのまま用い、集合住宅全体の需要を考慮して燃料電池部3の出力を制御することができる(即ち、集合住宅全体の負荷に追従させて燃料電池部3を運転させることができる)。
また、本実施形態に係る電源システム200Bにおいて、幹線LMは、複数の住居部へ電力供給するために、各住宅部へ分岐する分岐部DPを備えている。また、燃料電池部3は、分岐部DPより上流側に配置されている。このような構成により、既存の家庭用の燃料電池部3を、複数の住居部でそのまま共用することができる。また、本実施形態に係る電源システム200Cは、三相電力を供給する系統電源2から三相電力を受電する受電点RPと、三相電力を単相電力へ変換する変圧器14と、を更に備えている。また、燃料電池部3の電流検出部6は、幹線LM上の電力負荷よりも上流側に配置されている。なお、本実施形態では電流検出部6は、変圧器14よりも下流側に配置されている。このような構成により、既存の家庭用の燃料電池部3を、三相電力を用いる場合であってもそのまま用いることができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態について説明する。図12は、本発明の第3実施形態に係る出力制御装置301A,301B及び電源システム300A,300Bの構成を示す概略構成図である。第3実施形態に係る電源システム300A,300Bは、系統電源2から切り離された自立運転が可能であり、逆潮不可の場合に適用されるものである。第3実施形態に係る電源システム300A,300Bは、電力を蓄電可能な蓄電部18を備えている点で、第1実施形態と主に相違している。
図12(a)は、一般家庭の住宅に出力制御装置301Aを組み込んだ場合の電源システム300Aを示す概略構成図である。また、図12(b)は、集合住宅に出力制御装置301Bを組み込んだ電源システム300Bを示す概略構成図である。図12(a),(b)に示すように、幹線LMには、系統電源2を電源システム300Aから切り離すための切替部16が設けられている。また、切替部16よりも下流側(図12(b)の例では、更に変圧器14よりも下流側)には、蓄電池によって構成される蓄電部18が設けられている。蓄電部18は、電圧制御によって自立系内の基準電圧を維持することができる。蓄電部18は、幹線LMから分岐する配線L3に接続される。配線L3上には、蓄電部18へ供給される電力、あるいは蓄電部18が放電する電力を検出する電力検出部17が設けられている。この電力検出部17の検出結果に基づいて、制御部8は蓄電部18の蓄電量を検出することが可能である。従って、電力検出部17及び制御部8は、蓄電部18の蓄電量を検出する蓄電量検出部として機能できる。なお、制御部8は、電力検出部17を用いることに代えて、蓄電部18から直接蓄電量を取得してもよい。
制御部8は、蓄電部18の蓄電量(蓄電量検出部の検出結果)に基づいて燃料電池部3の出力を増減させるように制御可能である。例えば、制御部8は、蓄電部18の蓄電量に対して第1閾値Ψ及び第2閾値φ(第1閾値Ψよりも大きい値である)を予め設定する。また、制御部8は、蓄電部18の蓄電量が第1閾値Ψ未満になったときは燃料電池部3の出力を増加させることで、燃料電池部3で発電した電力の一部を蓄電部18に蓄電できる。また、制御部8は、蓄電部18の蓄電量が第2閾値φ以上になったときは燃料電池部3の出力を低下させることで、蓄電部18に蓄電された電力を使用することができる。これによって、蓄電部18は、自立系内の基準電圧を維持しつつ、燃料電池部3の発電電力の余剰分を充電できる構成となっている。なお、図12(b)に示す例では、蓄電部18を単相側に接続する構成としたが、三相側に接続してもよい。この場合、三相回路の電力バランスを維持するように、スコットトランスなどを用いる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態について説明する。図13は、本発明の第4実施形態に係る出力制御装置401及び電源システム400の構成を示す概略構成図である。第4実施形態に係る電源システム400は、電流検出部6が幹線LMにも接続されることによって、回路部7の通電部L2の電流を検出可能であると共に、幹線LMの電流も検出可能である点で、第1実施形態と主に相違している。
図13に示す例では、電源システム400は、第1の回路部7Aと第2の回路部7Bの二つの回路部を有している。第1の回路部7Aの通電部L2Aは、電流検出部6の位置において、幹線LMを流れる電流に対して逆方向(打ち消し合う方向)に電流が流れるように、電流検出部6に接続されている。また、第2の回路部7Bの通電部L2Bは、電流検出部6の位置において、幹線LMを流れる電流に対して順方向(強め合う方向)に電流が流れるように、電流検出部6に接続されている。このような構成によれば、電流検出部6に検出させたい電流値よりも大きい電流値の電流が幹線LMに流れている場合に、第1の回路部7Aの通電部L2Aに電流を流して幹線LMの電流と打ち消し合うことで、電流検出部6に所望の電流値を検出させることができる。また、電流検出部6に検出させたい電流値よりも小さい電流値の電流が幹線LMに流れている場合に、第2の回路部7Bの通電部L2Bに電流を流して幹線LMの電流と強め合うことで、電流検出部6に所望の電流値を検出させることができる。このような電源システム400によれば、回路部7A,7Bの通電部L2A,L2Bに電流を流さないようにすることで、電流検出部6は、幹線LMに流れる電流のみを検出するため、通常の負荷追従制御運転が可能となる。一方、第1の回路部7Aの通電部L2Aに電流を流して幹線LMを流れる電流を打ち消し、あるいは第2の回路部7Bの通電部L2Bに電流を流して幹線LMを流れる電流を強めることによって、燃料電池部3の出力が増加及び減少を繰り返すようなパターンで電流検出部6が検出する電流を制御することで、燃料電池部3の出力制御運転が可能となる。なお、第1の回路部7A及び第2の回路部7Bのうち、何れか一方のみが設けられていてもよい。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、制御部は、燃料電池部の出力の増加と減少とを切り替えるように、電流検出部が検出する電流値を制御するものであって、制御部は、任意の設定出力に応じて燃料電池部での出力増加時間及び出力減少時間のパターンが設定されているデータテーブルに基づいて制御を行うものであった。しかしながら本発明は、制御部が、燃料電池部の出力が増加及び減少するように、回路部の通電部を介して電流検出部で検出させる電流の電流値を制御するものであればよく、データテーブルに基づいた制御を行うものに限定されない。例えば、制御部は、実際の出力をフィードバックして、設定出力が得られるように、出力増加及び出力減少のパターンを徐々に調整していくような制御を行ってもよい。
1,201,301,401…出力制御装置、2…系統電源、3…燃料電池部、6…電流検出部、7…回路部、8…制御部、9…電力負荷部、10…切替部、11…記憶部、12…第1の電力検出部、13…第2の電力検出部、14…変圧器(変圧部)、17…電力検出部(蓄電量検出部)、18…蓄電部、100,200,300,400…電源システム、RP…受電点(接続部)。

Claims (10)

  1. 電流検出部による電流の検出に基づいて電力を発生する燃料電池部の出力制御を行う出力制御装置であって、
    電流が流れ、係る電流を前記電流検出部によって検出される通電部を少なくとも有する回路部と、
    前記通電部に流れる電流を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記燃料電池部の出力が増加及び減少するように、前記通電部を介して前記電流検出部で検出させる電流の電流値を制御する、出力制御装置。
  2. 前記回路部は、
    前記通電部に流れる電流のON/OFFを切り替える切替部を備える、請求項1に記載の出力制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の出力制御装置と、
    前記電流検出部を有する前記燃料電池部と、を備える電源システム。
  4. 前記燃料電池部が発生する電力を検出する第1の電力検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記第1の電力検出部の検出結果に基づき前記通電部に流れる電流を制御する、請求項3に記載の電源システム。
  5. 系統電源からの受電点での電力を検出する第2の電力検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記受電点において電力が逆潮流しないように、又は、前記受電点における電力が一定になるように、前記通電部に流れる電流を制御する、請求項3又は4に記載の電源システム。
  6. 前記回路部の前記通電部は、系統電源と電力負荷とを結ぶ幹線から分岐するように接続され、
    前記燃料電池部の前記電流検出部は、前記通電部の電流を検出可能であると共に、前記幹線の電流を検出不能である、請求項3〜5の何れか一項に記載の電源システム。
  7. 前記幹線は、複数の住居部へ電力供給するために、各住宅部へ分岐する分岐部を更に備え、
    前記燃料電池部は、前記幹線の前記分岐部より上流側に配置される、請求項6に記載の電源システム。
  8. 系統電源から三相電力を受電する接続部と、
    前記三相電力を単相電力へ変換する変圧部と、を更に備え、
    幹線は、前記変圧部と電力負荷とを結び、
    前記燃料電池部の前記電流検出部は、前記幹線上の前記電力負荷よりも上流側に配置される、請求項3〜7の何れか一項に記載の電源システム。
  9. 電力を蓄電可能な蓄電部と、
    前記蓄電部の蓄電量を検出する蓄電量検出部と、を更に備え、
    前記制御部は、前記蓄電量検出部の検出結果に基づいて前記燃料電池部の出力を増減させるように制御する、請求項3〜8の何れか一項に記載の電源システム。
  10. 前記燃料電池部の前記電流検出部は、前記通電部の電流を検出可能であると共に、幹線の電流を検出可能である、請求項3〜5の何れか一項に記載の電源システム。
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