JP2015211503A - 電力制御システム、電力制御装置、および電力制御システムの制御方法 - Google Patents

電力制御システム、電力制御装置、および電力制御システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エネルギー効率をなるべく低下させずに、燃料電池を含む複数の分散電源を管理可能な電力制御システム等を提供する。
【解決手段】電流センサ40が順潮流を検出する間発電し、発電する際に熱を生じ貯湯槽に貯める湯を生成する発電装置33を含む電力制御システムであって、電流センサにより検出される擬似電流を生成する擬似出力部50と、擬似出力部を制御する制御部25とを備え、制御部は、貯湯槽の貯湯量の情報を取得し、貯湯量に応じて、貯湯量の増加を抑制するように擬似電流を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力制御システム、電力制御装置、および電力制御システムの制御方法に関するものである。
近年、住宅の電力および熱のエネルギー源として燃料電池が用いられることがある。燃料電池は化学エネルギーが直接電力に変換されるので優れた変換効率が得られる。また、燃料電池の発電に伴う熱によって生成されるお湯を貯湯槽に貯めて利用することでトータルのエネルギー効率を高めることができる。例えば、特許文献1は、燃料電池を含む複数の分散電源を備え、通常運転と通常運転よりも小さく発電する発熱抑制出力運転とを切り替える燃料電池システムについて開示する。
特開2005−71987号公報
ここで、燃料電池を用いるシステムにおいて、電力および給湯の需要を満たす場合、特に貯湯槽の湯が満杯である場合には、燃料電池による発電が停止される。一度燃料電池を用いるシステムが停止して、燃料電池が冷えると、システムが再起動するまでに時間がかかり、必要なときに電力が取り出せないという問題があった。
例えば、特許文献1では、停止許容時間閾値を超えた時間が経過すると、発熱抑制出力運転が実行されることが記載されている。停止許容時間閾値は運転再開によって通常の発電を実行できる時間、すなわち燃料電池に余熱が残っている時間を表す。発熱抑制出力運転では燃料電池出力が低減し、エネルギー効率が低下する。
従って、上記のような課題に鑑みてなされた本発明の目的は、エネルギー効率をなるべく低下させずに、燃料電池を含む複数の分散電源を管理可能な電力制御システム、電力制御装置、および電力制御システムの制御方法を提供することにある。なお、以下において、貯湯槽の湯が満杯であるとは、貯湯槽に所定の温度(例えば60度)の湯が満たされている状態を意味する。
上述した課題を解決すべく、本発明に係る電力制御システムは、
電流センサが順潮流を検出する間発電し、発電する際に熱を生じ貯湯槽に貯める湯を生成する発電装置を含む電力制御システムであって、
前記電流センサにより検出される擬似電流を生成する擬似出力部と、
前記擬似出力部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記貯湯槽の貯湯量の情報を取得し、
前記貯湯量に応じて、前記貯湯量の増加を抑制するように前記擬似電流を調整する。
また、前記制御部は、前記擬似電流を調整することによって前記発電装置の発電量を制御することが好ましい。
また、前記制御部は、前記順潮流の向きに対して前記擬似電流を逆向きに調整することによって前記発電量を制御することが好ましい。
また、前記制御部は、前記貯湯量が所定の閾値を超えたときに、前記擬似電流を調整することが好ましい。
また、前記貯湯槽の貯湯量を検出する貯湯量検出部をさらに備え、前記制御部は、前記貯湯量検出部から前記貯湯槽の貯湯量の情報を取得することが好ましい。
また、前記制御部は、前記貯湯槽の貯湯量の情報を前記発電装置からエネルギー管理装置経由で取得することが好ましい。
また、前記発電装置および前記貯湯槽を複数備え、前記制御部は、複数の前記発電装置のそれぞれに対応する前記貯湯槽の貯湯量の情報をそれぞれ取得し、前記貯湯量を比較して、前記貯湯量が少ない方の前記発電装置について、優先的に前記擬似電流を生成させることが好ましい。
さらに、上述した課題を解決すべく、本発明に係る電力制御装置は、
電流センサが順潮流を検出する間発電し、発電する際に熱を生じ貯湯槽に貯める湯を生成する発電装置を含む電力制御システムで用いられる電力制御装置であって、
前記電流センサにより検出される擬似電流を生成する擬似出力部と、
前記擬似出力部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記貯湯槽の貯湯量の情報を取得し、
前記貯湯量に応じて、前記貯湯量の増加を抑制するように前記擬似電流を調整する。
さらに、上述した課題を解決すべく、本発明に係る電力制御システムの制御方法は、
電流センサが順潮流を検出する間発電し、発電する際に熱を生じ貯湯槽に貯める湯を生成する発電装置を含む電力制御システムの制御方法であって、
前記電流センサにより検出される擬似電流を生成するステップと、
前記貯湯槽の貯湯量の情報を取得するステップと、
前記貯湯量に応じて、前記貯湯量の増加を抑制するように前記擬似電流を調整するステップと、を含む。
本発明に係る電力制御システム、電力制御装置、および電力制御システムの制御方法によれば、エネルギー効率をなるべく低下させずに、燃料電池を含む複数の分散電源を管理することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る電力制御システムのブロック図である。 擬似出力部に関する配線を示す図である。 連系運転時の電力制御システムの制御例を示す図である。 自立運転時の電力制御システムの制御例を示す図である。 自立運転時の電力制御システムの制御例を示す図である。 自立運転時(蓄電池充電完了時)の電力制御システムの制御例を示す図である。 第1実施形態の制御方法を説明するフローチャートである。 変形例に係る電力制御システムのブロック図である。 別の変形例に係る電力制御システムのブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る電力制御システムのブロック図である。 第2実施形態の制御方法を説明するフローチャートである。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る電力制御システムについて説明する。本実施形態に係る電力制御システムは、系統(商用電源系統)から供給される電力の他に、売電不可能な電力を供給する分散電源と接続されて電力を制御する。本実施形態に係る電力制御システムは、さらに売電可能な電力を供給する分散電源と接続されて電力を制御してもよい。売電不可能な電力を供給する分散電源は、例えば電力を充放電することができる蓄電池システム、SOFC(Solid Oxide Fuel Cell)などの燃料電池を含む燃料電池システム、およびガス燃料により発電するガス発電機システムなどである。一方売電可能な電力を供給する分散電源は、例えば太陽光発電などによって電力を供給するシステムである。本実施の形態においては、売電不可能な電力を供給する分散電源として蓄電池と燃料電池を有する発電装置、および売電可能な電力を供給する分散電源として太陽電池と接続される例を示す。別の実施の形態として、電力制御システムはこれらの分散電源の一部または全てを含む構成であってもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る電力制御システム1の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る電力制御システム1は、電力制御装置20(パワーコンディショナ)と、擬似出力部50とを備える。電力制御システム1は、燃料電池34を有する発電装置33と分電盤31を介して接続される。また、電力制御システム1は、他の分散電源に対応する太陽電池11および蓄電池12と接続される。また、電力制御システム1は分電盤31を介して負荷32にも接続されている。電力制御システム1の擬似出力部50は、発電装置33が有する電流センサ40に擬似電流を流すことができる。
ここで、発電装置33は、燃料電池34を有して構成されるものである。燃料電池34は、電流センサ40が順潮流を検出する間発電し、発電する際に貯湯槽35に貯める湯を生成する熱を生じる。電力制御システム1は、通常は系統との連系運転を行い、系統から供給される電力と、各分散電源(太陽電池11、蓄電池12、発電装置33)からの電力とを負荷32に供給する。また、電力制御システム1は、停電時など系統からの電力供給がない場合は自立運転を行い、各分散電源からの電力を各負荷(負荷32、擬似電流負荷51)に供給する。なお、電力制御システム1が自立運転を行う場合には、各分散電源は系統から解列した状態であり、電力制御システム1が連系運転を行う場合には、各分散電源は系統と並列した状態となる。
図1において、各機能ブロックを結ぶ矢印のない実線は電力の流れる配線、または熱の移動経路を表し、各機能ブロックを結ぶ矢印付きの細い実線(太線でない実線)は、制御信号または通信される情報の流れを表す。矢印付きの細い実線が示す通信は有線通信としてもよいし、無線通信としてもよい。制御信号および情報の通信には、各階層含め、様々な方式を採用可能である。例えば、ZigBee(登録商標)などの近距離通信方式による通信を採用することができる。また、赤外線通信、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)など、様々な伝送メディアを使用することができる。またそれぞれの通信に適した物理層を含む下位の層の上で、各種プロトコル、例えばZigBee SEP2.0(Smart Energy Profile2.0)、ECHONET Lite(登録商標)などのような論理層だけ規定される通信プロトコルを動作させてもよい。
太陽電池11は、太陽光のエネルギーを直流の電力に変換するものである。太陽電池11は、例えば光電変換セルを有する発電部がマトリクス状に接続され、所定の短絡電流(例えば10[A])を出力するように構成される。太陽電池11は、シリコン系多結晶太陽電池、シリコン系単結晶太陽電池、またはCIGS等薄膜系太陽電池等、光電変換可能なものであればその種類は制限されない。
蓄電池12は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の蓄電池から構成される。蓄電池12は、充電された電力を放電することにより、電力を供給可能である。また、蓄電池12は、系統、太陽電池11から供給される電力に加え、後述の通り、発電装置33から供給される電力を充電可能である。
電力制御装置20は、太陽電池11および蓄電池12から供給される直流の電力と、系統および発電装置33から供給される交流の電力との変換を行うとともに、連系運転および自立運転の切り替え制御を行うものである。電力制御装置20は、電力変換部21と、連系運転スイッチ22、23と、自立運転スイッチ24と、電力制御システム1全体を制御する制御部25とを備える。なお、連系運転スイッチ23は、電力制御装置20外に出すよう構成してもよい。
電力変換部21は、双方向インバータであって、太陽電池11および蓄電池12から供給される直流の電力を交流の電力に変換し、また、系統および発電装置33から供給される交流の電力を直流の電力に変換する。なお、電力変換部21の前段に、太陽電池11および蓄電池12からの直流電力を一定の電圧まで昇圧するコンバータを設けてもよい。
連系運転スイッチ22、23、自立運転スイッチ24は、それぞれリレー、トランジスタなどにより構成され、オン/オフ制御される。図示の通り、自立運転スイッチ24は、発電装置33と蓄電池12との間に配される。連系運転スイッチ22、23と自立運転スイッチ24とは、少なくとも双方が同時にオンとならないように、同期して切り替えられる。より詳しくは、連系運転スイッチ22、23がオンとなるとき、自立運転スイッチ24は同期してオフとなり、自立運転スイッチ24がオンとなるとき、連系運転スイッチ22、23は同期してオフとなる。連系運転スイッチ22、23および自立運転スイッチ24の同期制御は、連系運転スイッチ22、23への制御信号の配線を自立運転スイッチ24に分岐させることによりハードウェア的に実現される。なお、スイッチ毎に同一の制御信号に対するオンとオフの状態を区別して設定可能なことはいうまでもない。また、連系運転スイッチ22、23および自立運転スイッチ24の同期制御は、制御部25によりソフトウェア的に実現することも可能である。
制御部25は、例えばマイクロコンピュータで構成され、系統電圧の上昇や停電等の状態等に基づいて、電力変換部21、連系運転スイッチ22、23、自立運転スイッチ24等の各部の動作を制御する。制御部25は、連系運転時には、連系運転スイッチ22、23をオン、自立運転スイッチ24をオフに切り替える。また、制御部25は、自立運転時には、連系運転スイッチ22、23をオフ、自立運転スイッチ24をオンに切り替える。また、後述するように、制御部25は擬似電流負荷51の値を変更して擬似電流を調整することにより擬似出力部50の動作を制御できる。
分電盤31は、連系運転時に系統より供給される電力を複数の支幹に分岐させて負荷32に分配する。また、分電盤31は、複数の分散電源(太陽電池11、蓄電池12、発電装置33)から供給される電力を、複数の支幹に分岐させて負荷32に分配する。ここで、負荷32とは、電力を消費する電力負荷であり、たとえば家庭内で使用されるエアコン、電子レンジ、テレビ等の各種電器製品や、商工業施設で使用される空調機や照明器具などの機械、照明設備等である。
発電装置33は、燃料電池34、電力変換部36、制御部37を備える。燃料電池34は、水素を用いて空気中の酸素との化学反応により直流の電力を発電する。電力変換部36は、本実施形態ではインバータであって、燃料電池34によって発電された直流電力を100[V]あるいは200[V]の交流電力に変換する。ここで、発電装置33は、電力制御装置20を介さずとも負荷32に対する交流電力の供給を可能とし、必ずしも電力制御装置20との接続を想定して設計されたものではなく、汎用性を有するシステムであってよい。また、発電装置33の燃料電池34が発電する際に生じる熱によって湯が生成されて貯湯槽35に貯められる。また、制御部37は発電に関して燃料電池34、電力変換部36を制御するだけでなく、貯湯槽35の貯湯量の情報を含む発電装置33の発電に関する情報を収集する。そして、制御部37は、発電装置33の発電に関する情報について、発電装置33の外部のブロックとの通信を行う。
発電装置33は、対応する電流センサ40が順潮流(買電方向の電流)を検出する間発電を行うものであり、発電時には負荷32の消費電力に追従する負荷追従運転、所定の定格電力値による定格運転、または電力を定格未満に抑える電力抑制運転を行う。負荷追従運転時の追従範囲は、例えば200〜700[W]であり、定格運転時の定格電力値は、例えば700[W]である。また、電力抑制運転では、擬似電流を調整することで電力を定格未満に抑え、例えば700[W]未満の電力を生じる。負荷追従運転では負荷に応じて電力が変動するのに対し、電力抑制運転では擬似電流に応じて電力が変動する。発電装置33は、連系運転時に例えば負荷追従運転を行い、自立運転時に定格運転または電力抑制運転を行う。
電流センサ40は、系統および発電装置33の間を流れる電流を検出するものである。日本では、発電装置33が発電する電力は売電不可能と規定されているため、電流センサ40が系統側への逆潮流(売電方向の電流)を検出した場合、発電装置33は発電を停止する。電流センサ40が順潮流を検出する間、発電装置33は負荷32に自身から電力を供給できるものとして負荷追従運転、定格運転、または電力抑制運転での発電を実行する。なお、消費電力の観点から、電流センサ40は、電力制御装置20において自立運転時に発電装置33の発電による電流が流れない箇所に配置されることが好ましい。
ここで、本実施形態における電力制御システム1は、発電装置33、太陽電池11および蓄電池12が系統から解列した状態で、擬似出力部50を通じて電流センサ40に擬似的な順潮流と同方向の電流(擬似電流)を流す。これにより、発電装置33を発電させて、発電装置33が発電する電力を蓄電池12に蓄電することが可能となる。以下、擬似出力部50を通じた擬似電流による蓄電について詳述する。
擬似出力部50は、電流センサ40に対して擬似電流を供給可能なものである。擬似出力部50は、発電装置33、太陽電池11および蓄電池12が系統から解列した状態で、蓄電池12から電力供給を受けることが可能であり、擬似電流負荷51と、同期スイッチ52と、擬似電流制御スイッチ53とを備える。この例では、擬似電流負荷51は、電力制御装置20によって抵抗値を設定可能な可変抵抗である。
図2は、擬似出力部50に関する配線を示す図である。図2において、系統は、200[V]の単相3線としている。この場合、擬似出力部50に対して、電圧線の一方と中性線とが接続される。図示の通り、擬似出力部50へ接続線は、2本の電圧線それぞれに設置された電流センサ40を通るように配線される。なお、擬似出力部50は、電力制御装置20と一体的に構成してもよいし、電力制御装置20とは独立した構成としてもよい。
擬似電流負荷51は、擬似出力部50内の電流調整のために設けられる負荷である。擬似電流負荷51の抵抗値は制御部25によって変更可能であるので、後述する擬似電流の電流量が調整される。そして、電流センサ40が検出する擬似電流の電流量が変化することで、負荷追従運転における発電装置33の発電量を調整可能である。
同期スイッチ52は、電力制御装置20から擬似出力部50に供給された電力を電流センサ40によって検出される擬似電流とするためのものである。擬似電流制御スイッチ53は、擬似電流による不要な発電を防ぐためのものである。同期スイッチ52および擬似電流制御スイッチ53は、それぞれ独立したリレー、トランジスタなどにより構成され、互いに独立にオン/オフが可能である。
同期スイッチ52は、電力制御装置20の自立運転スイッチ24と同期してオン/オフ制御される。すなわち、同期スイッチ52は、自立運転スイッチ24と同様に、連系運転時にはオフとなり、自立運転時にはオンとなる。より詳しくは、同期スイッチ52は、系統との解列/並列の切り替えと切り替えタイミングが同期するスイッチであって、解列時に擬似電流を流し、並列時に擬似電流を流さない。自立運転スイッチ24および同期スイッチ52の同期制御は、自立運転スイッチ24への制御信号の配線を同期スイッチ52に分岐させることによりハードウェア的に実現される。なお、自立運転スイッチ24および同期スイッチ52の同期制御は、制御部25によりソフトウェア的に実現することも可能である。
擬似電流制御スイッチ53は、貯湯槽35の湯が満杯になるとオフとなり、貯湯槽35に湯を貯められる場合にオンとなる。つまり、貯湯槽35の湯が満杯になると擬似電流制御スイッチ53がオフになることで発電装置33は発電を停止する。しかし、貯湯槽35の湯が満杯でなければ、発電装置33は擬似電流によって発電し、その際に生じる熱で湯を生成して貯湯槽35に貯める。本実施形態において、制御部25は、貯湯槽35の貯湯量の情報を発電装置33から直接に受け取って、例えば貯湯槽35の湯が満杯であるか否かを判断できる。このとき、貯湯量の情報は、例えば現在の貯湯量を満杯の場合の貯湯量で割った数値で表したものでもよいし、例えば12リットルといった貯湯量そのものの数値であってもよい。また、発電装置33は貯湯槽35を実測することで貯湯量の情報を取得してもよいし、貯湯槽35の初期状態と燃料電池34で生じた熱の測定値から貯湯量の情報を演算で求めてもよい。
また、擬似電流制御スイッチ53は、貯湯槽35の湯が満杯になる場合だけでなく、蓄電池12の充電が完了して擬似電流も不要な場合にオフとなる。言い換えると、擬似電流制御スイッチ53は、貯湯槽35の湯が満杯でなく、かつ、蓄電池12の充電が完了していない場合にオンとなる。ここで、蓄電池12の充電が完了した場合とは、蓄電池12に所定値を超える電力が充電されている場合を示すものである。なお、制御部25は、蓄電池12との通信によって充電が完了しているか否かを判定するよう構成してもよい。例えば自立運転時に蓄電池12の充電が完了し擬似電流制御スイッチ53がオフになると、電流センサ40に擬似電流が流れなくなるため、発電装置33による不要な発電を停止させることができる。
これ以降、本実施形態に係る電力制御システム1における制御例を図面により詳述する。
図3は、連系運転時の電力制御システム1の制御例を示す図である。この場合、電力制御装置20の各スイッチは、連系運転スイッチ22、23がオン、自立運転スイッチ24がオフに制御される。また、擬似出力部50について、同期スイッチ52はオフに制御され、擬似電流制御スイッチ53は、例えば蓄電池12の充電量に応じてオンまたはオフに制御される。
連系運転時には、矢印付きの太い実線で示すように、系統よりAC100[V](あるいは200[V])が供給されて、負荷32に給電される。電力制御装置20は、例えば蓄電池12の充電が完了していない場合、系統からの交流電力を直流電力に変換して蓄電池12を充電する。また、電力制御装置20は、太陽電池11の発電電力を交流電力に変換して系統に逆潮流したり、余剰電力を売電したりすることができる。また、電力制御装置20は、系統からの電力および分散電源(太陽電池11、蓄電池12)の電力を擬似出力部50に出力可能な構成を有するが、連系運転時には同期スイッチ52はオフであるため、電流センサ40への擬似電流の供給が行われない。電流センサ40には、系統から順潮流(買電方向の電流)が流れるため、発電装置33は発電を行い、分電盤31を経て負荷32に電力を供給する。
次に、図4、図5により自立運転時の電力制御システム1の制御例を説明する。なお、図4、図5の例において、貯湯槽35の湯が満杯でなく、かつ、蓄電池12の充電は完了していないものとする。この場合、電力制御装置20の各スイッチは、連系運転スイッチ22、23がオフ、自立運転スイッチ24がオンに制御される。また、擬似出力部50の各スイッチは、同期スイッチ52はオン、擬似電流制御スイッチ53はオンに制御される。
図4は、自立運転時の分散電源による電力供給を示す図である。自立運転時には、電力制御装置20により、自立運転スイッチ24を介して分散電源(太陽電池11、蓄電池12)の電力が負荷32および擬似出力部50に出力される。つまり、電力制御装置20は、発電装置33と他の分散電源(太陽電池11、蓄電池12)とを系統から解列した状態で他の分散電源からの電力を出力可能である。
図5は、自立運転時の擬似電流による発電装置33の発電を示す図である。図4に示す通り、自立運転時には、電力制御装置20より擬似出力部50に電力が供給される。本実施形態において、電力制御装置20より擬似出力部50に供給された電力は擬似電流として電流センサ40によって検出される。このとき、電流センサ40は順潮流(買電方向の電流)を検出するため、発電装置33は発電を行う。分電盤31は、発電装置33が発電した電力を負荷32に供給するとともに、負荷32の消費電力を上回る余剰電力については、電力制御装置20に供給する。余剰電力は、電力制御装置20において、自立運転スイッチ24を経て電力変換部21により直流電力に変換され、蓄電池12へと給電される。
そして、図6は、蓄電池12の充電完了時の自立運転時の電力制御システム1の制御例を示す図である。この場合、電力制御装置20の各スイッチは、連系運転スイッチ22、23がオフ、自立運転スイッチ24がオンに制御される。また、擬似出力部50の各スイッチは、同期スイッチ52はオン、擬似電流制御スイッチ53はオフに制御される。
蓄電池12の充電が完了して擬似電流も不要な場合、擬似電流制御スイッチ53がオフとなるため、自立運転時に、電力制御装置20より擬似出力部50に供給された電力が擬似電流として電流センサ40によって検出されることがない。これにより、電流センサ40には系統からの順潮流も擬似電流も検出されなくなるため、発電装置33は発電を停止することとなる。そのため、蓄電池12に必要以上の電流が出力されることはない。
ここで、自立運転時には、蓄電池12の充電が完了しなくても、貯湯槽35の湯が満杯になることで、図6のように擬似電流制御スイッチ53がオフになる。そして、発電装置33は発電を停止することになる。発電装置33は燃料電池34を有するが、発電装置33が停止して燃料電池34が冷えると、発電装置33が再起動するまでに時間がかかり、必要なときに電力が取り出せない。発電装置33から電力が取り出せない状態が生じると、電力制御システム1全体でのエネルギー効率が低下する。
そこで、電力制御システム1は、自立運転時に以下に説明する図7のフローチャートに従う制御を実行することで、貯湯槽35の湯が満杯となることによる発電装置33の停止に起因するエネルギー効率の低下がなるべく発生しないようにする。
図7は、第1実施形態に係る電力制御システム1の制御方法を説明するフローチャートである。まず、電力制御システム1の電力制御装置20は、発電装置33と他の分散電源(太陽電池11、蓄電池12)とを系統から解列した状態で他の分散電源からの電力を出力する(ステップS2)。このとき、電力制御装置20は、擬似出力部50にも他の分散電源からの電力を出力する。なお、他の分散電源からの電力は、太陽電池11および蓄電池12の少なくとも一方からの電力であればよい。
そして、電力制御システム1の制御部25からの指示に従い、擬似出力部50は電流センサ40により検出される擬似電流を生成する(ステップS10)。このとき、生成される擬似電流は、燃料電池34を定格運転させる程度の大きさである。つまり、本実施形態において、自立運転時のデフォルトとして、燃料電池34は定格運転を行う。例えば、制御部25は、擬似出力部50の擬似電流負荷51の抵抗値が十分小さくなるように調整する。すると、電流センサ40に大きな擬似電流が流れるため、燃料電池34を定格運転させることが可能である。
次に、制御部25は、貯湯槽35の貯湯量の情報を取得する(ステップS12)。つまり、制御部25は、貯湯槽35にどの程度、湯が貯められているかを把握する。そして、制御部25は、貯湯量が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップS22)。制御部25は、貯湯槽35の湯が満杯に近づきつつあることを把握できる適切な値を所定の閾値として事前に定めることが好ましい。所定の閾値とは、例えば満杯時の80[%]といった相対的な値であってもよいし120リットルといった具体的な値であってもよい。
制御部25は、貯湯量が所定の閾値以下である場合(ステップS22のYes)、そのまま燃料電池34を定格運転させる。つまり、制御部25は、貯湯量が所定の閾値以下であるならば、貯湯槽35の湯が満杯となって発電装置33が停止することはないと判定し、他の運転よりも発電効率のよい燃料電池34の定格運転を継続させる。
一方、制御部25は、貯湯量が所定の閾値を超える場合(ステップS22のNo)、貯湯量に応じて、貯湯量の増加を抑制するように、擬似出力部50の擬似電流を調整する(ステップS24)。例えば、制御部25は、擬似出力部50の擬似電流負荷51の抵抗値が大きくするように調整する。このとき、定格運転時と比較すると電流センサ40に小さな擬似電流が流れるため、燃料電池34は電力を定格未満に抑える電力抑制運転を行う。燃料電池34が電力を定格未満に抑えるため、その際に生じる熱も定格運転時と比べて抑えられる。そのため、生成される所定の温度の湯の量も少なくなるので、貯湯槽35の貯湯量の増加が抑制される。あるいは、制御部25は、擬似出力部50の制御することで擬似電流を順潮流に対して逆方向に流し、電流センサ40が検出する見かけの電流を下げることにより湯の生成が抑制される。このように、電力制御システム1は、貯湯槽35の湯が満杯となることによる発電装置33の停止に起因するエネルギー効率の低下がなるべく生じないように、燃料電池34を含む複数の分散電源を管理可能である。
ステップS22でYesの場合、または制御部25がステップS24を実行すると一連の処理が終了する。なお、電力制御システム1は、自立運転時に常に図7の処理を実行してもよいし、定期的に、あるいは特定の条件が成立した場合に実行してもよい。特定の条件とは、例えば貯湯量の変化率が所定の値より大きい等であってもよい。
以上のように、本実施形態に係る電力制御システム1は、電流センサ40が順潮流を検出する間発電し、発電する際に熱を生じ貯湯槽35に貯める湯を生成する燃料電池34を有する発電装置33、および他の分散電源(太陽電池11、蓄電池12)と接続される。そして、電力制御システム1は、電流センサ40により検出される擬似電流を生成する擬似出力部50と、擬似電流を調整する制御部25を有する電力制御装置20と、を備える。本実施形態に係る電力制御システム1によれば、制御部25は、貯湯槽35の貯湯量の情報を取得し、貯湯量に応じて、貯湯量の増加を抑制するように擬似電流を調整する。これにより、貯湯槽35の湯が満杯となることによる発電装置33の停止に起因するエネルギー効率の低下がなるべく生じないように、燃料電池34を含む複数の分散電源を管理可能である。このとき、電流センサ40により検出される擬似電流を発生させることで燃料電池34に発電させるため、発電装置33自体に特別な変更を加える必要がなく、分散電源側の汎用性を崩すことなく管理することが可能となっている。
また、本実施形態によれば、擬似電流の調整によって発電装置33の発電量を制御する。電力制御システム1は、自立運転時に、擬似電流に応じて電力を変動させて電力を定格未満に抑える電力抑制運転を行うことで、貯湯槽35に貯める湯を生成する熱を調整できる。電力制御システム1は、発電装置33の発電量を制御することで湯の生成量を調整して、貯湯量の増加を抑制し、貯湯槽35の湯が満杯となることによる発電装置33の停止に起因するエネルギー効率の低下がなるべく生じないようにできる。
また、本実施形態によれば、制御部25は、貯湯量が所定の閾値を超えたときに、擬似電流を調整する。制御部25は、所定の閾値によって、貯湯槽35の湯が満杯に近づきつつあるかを容易に判定できる。このとき、電力制御システム1は、貯湯量が所定の閾値を超える場合には電力抑制運転を行うことで貯湯槽35の湯が満杯とならないようにする。また、電力制御システム1は、貯湯量が所定の閾値以下である場合には発電装置33を定格運転させるため、燃料電池34によるエネルギー効率の高い発電が可能である。
なお、図1〜図6に示す通り、電流センサ40は、電力制御装置20において、自立運転時に発電装置33の発電による電流が流れない箇所に配置されることが好ましい。これは、発電装置33の発電による電流が流れる箇所に電流センサ40を配置すると、発電装置33を発電させるための擬似電流を当該発電による電流を上回る電力で出力する必要があるため、擬似電流に関する消費電力が増大するためである。すなわち、電流センサ40を、電力制御装置20において、自立運転時に発電装置33の発電による電流が流れない箇所に配置することにより、擬似電流に係る消費電力を低減することが可能となる。
(変形例)
以下、本発明の第1実施形態に係る電力制御システム1の変形例について説明する。図8は、変形例に係る電力制御システム1のブロック図である。なお、図1と同じ要素には同じ符号を付しているため説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。第1実施形態に係る電力制御システム1では、制御部25は、貯湯槽35の貯湯量の情報を発電装置33から直接に取得する。しかし、本変形例に係る電力制御システム1は、貯湯槽35の貯湯量を検出する貯湯量検出部38を備え、制御部25は貯湯量検出部38から貯湯量の情報を取得する。
本変形例に係る電力制御システム1は、貯湯量の情報を持たない発電装置33と接続されるような場合であっても、貯湯量検出部38によって貯湯槽35の貯湯量を検出できる。そのため、本変形例に係る電力制御システム1は、第1実施形態に係る電力制御システム1の効果に加えて、接続する発電装置33を貯湯量の情報を持つものに限定しない、との利点を有する。
また、図9は、別の変形例に係る電力制御システム1のブロック図である。なお、図1と同じ要素には同じ符号を付しているため説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。第1実施形態に係る電力制御システム1では、制御部25は、貯湯槽35の貯湯量の情報を発電装置33から直接に取得する。しかし、本変形例に係る電力制御システム1は、貯湯槽35の貯湯量の情報を、エネルギー管理装置39経由で取得する。つまり、本変形例に係る電力制御システム1の制御部25は、貯湯槽35の貯湯量の情報を発電装置33から直接ではなく間接に(エネルギー管理装置39を介して)取得する。なお、本実施形態においてエネルギー管理装置39はHEMS(Home Energy Management System)である。
本変形例に係る電力制御システム1は、第1実施形態に係る電力制御システム1の効果に加えて、以下のような利点を有する。一般にエネルギー管理装置39には、電力管理に必要な様々な情報が集約される。本変形例に係る電力制御システム1は、貯湯量の情報もエネルギー管理装置39から取得するので、エネルギー管理装置39へのアクセスに適したインターフェースを用意すればよい。つまり、様々な仕様の発電装置33に対応して複数のインターフェースを用意することは不要になり、電力制御システム1の構成を簡単にすることができる。また、電力制御システム1の制御部25は、貯湯量の情報だけでなく、エネルギー管理装置39に集約されている別の情報も取得可能である。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態に係る電力制御システム1について説明する。図10は、第2実施形態に係る電力制御システム1のブロック図である。なお、図1と同じ要素には同じ符号を付しているため説明を省略し、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
前記のように、第1実施形態に係る電力制御システム1では、1つの擬似出力部50を備え、分電盤31を介して1つの発電装置33と接続されている。第1実施形態では、発電装置33が1つであることに対応して、電流センサ40、貯湯槽35もそれぞれ1つである。しかし、電力制御システム1は、複数の擬似出力部を備え、分電盤31を介して複数の発電装置と接続される構成であってもよい。このとき、電力制御システム1と接続される複数の発電装置の少なくとも1つで発電が継続されていれば、必要なときに電力が取り出せないという問題は生じない。図10に示されるように、本実施形態に係る電力制御システム1は、2つの擬似出力部50A、50Bを備え、分電盤31を介して2つの発電装置33A、33Bと接続されている。発電装置33A、33Bが2つであることに対応して、電流センサ、貯湯槽もそれぞれ2つである(電流センサ40A、40B、貯湯槽35A、35B)。
本実施形態に係る電力制御システム1の制御部25は、貯湯槽35A、35Bのそれぞれの貯湯量の情報を、それぞれ発電装置33A、33Bから取得する。貯湯槽35Aおよび貯湯槽35Bの湯が満杯となると、発電装置33Aおよび発電装置33Bが停止してエネルギー効率が低下する。しかし、発電装置33Aまたは発電装置33Bで発電を継続できれば、必要なときに電力を取り出すこともでき、エネルギー効率を低下させることはない。本実施形態に係る電力制御システム1は、貯湯量に応じて、少なくとも一方の発電装置に発電を継続させる。
以下に説明するように、本実施形態に係る電力制御システム1は、自立運転時に、図11のフローチャートに従う制御を実行することで、貯湯量が少ない発電装置の発電を継続させることができる。つまり、電力制御システム1は、エネルギー効率をなるべく低下させずに、燃料電池を含む複数の分散電源を管理できる。なお、図7と同じステップについては同じ符号を付しており詳細な説明を省略する。また、図11のいくつかのステップで用いられるパラメータNは、発電装置の総数を示し、2以上の整数である。また、パラメータMは、擬似電流を生成して動作させる発電装置の数を示し、1以上かつN以下の整数である。
本実施形態に係る電力制御システム1は、図11に示される以下の処理を実行する。まず、電力制御システム1の電力制御装置20は、発電装置33と他の分散電源(太陽電池11、蓄電池12)とを系統から解列した状態で他の分散電源からの電力を出力する(ステップS2)。
次に、電力制御システム1の制御部25は、複数の貯湯槽の貯湯量の情報を取得する(ステップS12)。図10の例では、2つの貯湯槽35A、35Bのそれぞれの貯湯量の情報を取得する。
そして、制御部25は、N個の発電装置について、貯湯量の最も少ないものから、少ない順に1からNまで番号を付す(ステップS14)。以下では図10の例を用いて具体的に説明する。図10の例でNは2であり、Mは1である。また、発電装置33A側の貯湯槽35Aの貯湯量は、発電装置33B側の貯湯槽35Bの貯湯量よりも少ない。このとき、制御部25は、発電装置33Aに番号1を付し、発電装置33Bに番号2を付す。
次に、制御部25はパラメータiを1に設定する(ステップS16)。そして、制御部25は付された番号がiである発電装置を処理対象とする(ステップS18)。つまり、制御部25は、付された番号がi(ここでは、i=1)である発電装置33Aを続くステップS20、S22、S24の対象とする。
制御部25からの指示に従い、擬似出力部50は電流センサ40により検出される擬似電流を生成する(ステップS20)。ここでの擬似電流は、燃料電池34を定格運転させる程度の大きさである。なお、ステップS20は第1実施形態のステップS10と同じである。そして、制御部25は、貯湯槽35Aの貯湯量が所定の閾値以下であるか否かを判定し(ステップS22)、貯湯槽35Aの貯湯量が所定の閾値を超える場合には(ステップS22のNo)貯湯量の増加を抑制するように擬似電流を調整する(ステップS24)。なお、ステップS22、S24は第1実施形態と同じであり、詳細な説明は省略する。
ステップS22でYesの場合、または制御部25がステップS24を実行すると、制御部25はiがMに等しいかを判定する(ステップS30)。前記のように、Mは擬似電流を生成して動作させる発電装置の数である。iがMに等しくない場合には(ステップS30のNo)、ステップS20、S22、S24の処理の対象となる別の発電装置が存在する。そこで、パラメータiをインクリメントして(ステップS32)、次に貯湯量の少ない発電装置を対象とした上でステップS18に戻る。
一方、iがMに等しい場合には(ステップS30のYes)一連のステップが終了する。図10の例では、パラメータiが1であり、Mも1であるため、発電装置33Bについては擬似電流を生成せずに一連のステップが終了する。つまり、図10の例では、制御部25は、擬似出力部50Aに擬似電流を生成させて発電装置33Aに発電を継続させる一方で、擬似出力部50Bには擬似電流が流れないようにして発電装置33Bの発電を停止させる。このとき、一方の発電装置33Aについては発電が継続しているので、発電装置33Aおよび発電装置33Bが停止してエネルギー効率が低下することはない。なお、図10の例でMが2である場合には、ステップS32でパラメータiがインクリメントされて2となり、発電装置33Bを対象として(ステップS18)、ステップS20、S22、S24が実行される。
以上のように、本実施形態に係る電力制御システム1は、発電装置を複数備え、制御部25は、複数の発電装置について貯湯槽の貯湯量の情報をそれぞれ取得する。そして、制御部25は、貯湯量を比較して、貯湯量が少ない貯湯槽に貯める湯を生成する熱を生じる発電装置について優先的に擬似電流を生成させる。そのため、全ての貯湯槽の湯が満杯となることによる発電装置33の停止に起因するエネルギー効率の低下がなるべく生じないように、燃料電池34を含む複数の分散電源を管理可能である。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各ブロック、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数のブロックやステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
1 電力制御システム
11 太陽電池
12 蓄電池
20 電力制御装置(パワーコンディショナ)
21 電力変換部
22、23 連系運転スイッチ
24 自立運転スイッチ
25 制御部
31 分電盤
32 負荷
33、33A、33B 発電装置
34 燃料電池
35、35A、35B 貯湯槽
36 電力変換部
37 制御部
38 貯湯量検出部
39 エネルギー管理装置
40、40A、40B 電流センサ
50 擬似出力部
51 擬似電流負荷
52 同期スイッチ
53 擬似電流制御スイッチ

Claims (9)

  1. 電流センサが順潮流を検出する間発電し、発電する際に熱を生じ貯湯槽に貯める湯を生成する発電装置を含む電力制御システムであって、
    前記電流センサにより検出される擬似電流を生成する擬似出力部と、
    前記擬似出力部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記貯湯槽の貯湯量の情報を取得し、
    前記貯湯量に応じて、前記貯湯量の増加を抑制するように前記擬似電流を調整する電力制御システム。
  2. 前記制御部は、
    前記擬似電流を調整することによって前記発電装置の発電量を制御する請求項1に記載の電力制御システム。
  3. 前記制御部は、
    前記順潮流の向きに対して前記擬似電流を逆向きに調整することによって前記発電量を制御する請求項1に記載の電力制御システム。
  4. 前記制御部は、
    前記貯湯量が所定の閾値を超えたときに、前記擬似電流を調整する請求項1から3のいずれか一項に記載の電力制御システム。
  5. 前記貯湯槽の貯湯量を検出する貯湯量検出部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記貯湯量検出部から前記貯湯槽の貯湯量の情報を取得する請求項1から4のいずれか一項に記載の電力制御システム。
  6. 前記制御部は、
    前記貯湯槽の貯湯量の情報を前記発電装置からエネルギー管理装置経由で取得する請求項1から5のいずれか一項に記載の電力制御システム。
  7. 前記発電装置および前記貯湯槽を複数備え、
    前記制御部は、
    複数の前記発電装置のそれぞれに対応する前記貯湯槽の貯湯量の情報をそれぞれ取得し、
    前記貯湯量を比較して、
    前記貯湯量が少ない方の前記発電装置について、優先的に前記擬似電流を生成させる請求項1から6のいずれか一項に記載の電力制御システム。
  8. 電流センサが順潮流を検出する間発電し、発電する際に熱を生じ貯湯槽に貯める湯を生成する発電装置を含む電力制御システムで用いられる電力制御装置であって、
    前記電流センサにより検出される擬似電流を生成する擬似出力部と、
    前記擬似出力部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記貯湯槽の貯湯量の情報を取得し、
    前記貯湯量に応じて、前記貯湯量の増加を抑制するように前記擬似電流を調整する電力制御装置。
  9. 電流センサが順潮流を検出する間発電し、発電する際に熱を生じ貯湯槽に貯める湯を生成する発電装置を含む電力制御システムの制御方法であって、
    前記電流センサにより検出される擬似電流を生成するステップと、
    前記貯湯槽の貯湯量の情報を取得するステップと、
    前記貯湯量に応じて、前記貯湯量の増加を抑制するように前記擬似電流を調整するステップと、を含む制御方法。
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