JP2015076220A - 有機el素子の製造方法、有機el装置、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布法と低分子材料を含有するインクとの組み合わせで、均一な発光が得られる有機EL素子を形成する。
【解決手段】有機EL素子の製造方法は、画素電極と、画素電極の周囲を囲む隔壁とで構成される塗布領域に機能層形成材料を含有するインクを塗布する工程を有し、該工程は、インクの隔壁の側面に対する接触角θbcとし、インクが塗布される塗布領域の表面に対する接触角θlcとした場合に、下記の式(1)〜(3)を満たすように上記インクを塗布する工程を含むことを特徴とする。
θbc≦θlc・・・・(1)
θbc≦5度・・・・・(2)
θlc≦20度・・・・(3)
【選択図】図5

Description

本発明は、有機EL素子の製造方法、有機EL装置、及び電子機器に関する。
有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置は、一対の電極間に少なくとも発光層を含む機能層を有してなる有機EL素子を備え、かかる有機EL素子の発光により照明、画像表示等を行う装置である。そして、カラー画像の表示に用いられる有機EL装置の場合、赤色(R)光を発光する機能層を有する有機EL素子と、緑色(G)光を発光する機能層を有する有機EL素子と、青色(B)光を発光する機能層を有する有機EL素子とを含む少なくとも3種類の有機EL素子が基板上に規則的に配置された構成を有している。
かかる複数種の機能層を形成する方法として、IJ(インクジェット)法に代表される塗布法がある。IJ法とは、基板上に、上記一対の電極のうちの一方の電極を平面視で囲む隔壁を形成し、かかる隔壁で囲まれた領域内に機能層形成材料を含有するインク(機能液)をインクジェットヘッドのノズルから吐出し、塗布された該インクを乾燥させることにより機能層を形成する方法である。かかる塗布法によれば、真空蒸着法などの気相プロセスに比べて複数種の機能層を低コストで形成できるため、カラー画像を表示可能な有機EL装置を高い生産性で製造できる。そして、機能層形成材料として、近年、高分子材料だけでなく、低分子材料も用いられている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2006−190759号公報 特開2011−108462号公報
しかしながら、塗布法に適した高分子材料を用いる前提の隔壁等の構成のままで、上述の低分子材料を含有するインクを用いた場合、形成された機能層に不具合が発生するおそれがあった。具体的には、低分子材料を含有するインクは流動性が高く、また、インク中の分子同士が分子間相互作用により凝集するため、低分子材料が偏って成膜された成膜不良が発生した。したがって、成膜不良によって均一な発光が得られないことが有り得るという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる有機EL素子の製造方法は、基板上に、画素電極を形成する第1の工程と、上記画素電極の周囲を囲む隔壁を形成する第2の工程と、上記隔壁で囲まれた塗布領域に機能層形成材料を含有するインクを塗布する第3の工程と、塗布された上記インクを乾燥させて上記塗布領域に機能層を形成する第4の工程と、を含み、上記第2の工程は、上記画素電極の表面に対して交差する上記隔壁の側面が、上記画素電極の表面に対して40度〜60度の角度をなすように上記隔壁を形成し、上記第3の工程は、上記インクの上記隔壁の側面に対する接触角をθbcとし、上記インクが塗布される上記塗布領域の表面に対する接触角をθlcとした場合に、下記の式(1)〜(3)を満たすように上記インクを塗布する工程を含むことを特徴とする。
θbc≦θlc・・・・(1)
θbc≦5度・・・・・(2)
θlc≦20度・・・・(3)
本適用例の有機EL素子の製造方法によれば、隔壁の側面の傾斜角度を例えば60度を越える角度とする場合に比べて、インクが接する隔壁の側面積が拡大された状態で塗布領域と隔壁とで形成される凹部内にインクが供給される。すなわち従来の製造方法と比較して、形成されるべき機能層の膜厚に対する隔壁の側面積が拡大された状態でインクが塗布される。隔壁の側面積の拡大は、インクの乾燥により隔壁の側面に対して機能層が成膜され始めるピニング位置の選択幅の拡大に寄与するため好適なピニングが可能となる。また隔壁の側面に対するインクの接触角が塗布領域よりも低い、すなわち隔壁の側面が塗布領域の表面に比べて撥液性が低いことも好適なピニングの形成に寄与する。その結果、膜厚の均一性が高い機能層の形成が可能となり、均一な発光を有する有機EL素子を得ることができる。
[適用例2]上記適用例の有機EL素子の製造方法において、上記機能層は上記画素電極上に順次積層された正孔注入層、正孔輸送層、発光層の3層を少なくとも含み、上記3層のうちの少なくとも1層を、上記式(1)〜(3)を満たすように上記インクを滴下して形成することを特徴とする。
この様な製造方法によれば、機能層を形成する各層のうちの少なくとも一層を、高い膜厚均一性で形成できる。したがって、均一な発光を有する有機EL素子を得ることができる。
[適用例3]上記適用例の有機EL素子の製造方法において、上記インクは高分子材料と低分子材料とを含む上記機能層形成材料を含有していることを特徴とする。
上述したように本適用例の製造方法は隔壁の側面積が拡大されており、かつ、隔壁の側面が塗布領域の表面に比べて撥液性が低く形成されている。したがって、この様な製造方法であれば、流動性の高い低分子インク(低分子材料を含む上記機能層形成材料を含有しているインク)を用いても凝集等を起こすことなく成膜でき、膜厚の均一性が高い機能層の形成が可能となり、発光効率、及び寿命等が改善された有機EL素子を得ることができる。
[適用例4]本適用例にかかる有機EL装置は、上述の有機EL素子の製造方法を用いて製造された有機EL素子を備えたことを特徴とする。
本適用例の構成によれば、優れた表示品質を有する有機EL装置を提供できる。
[適用例5]本適用例にかかる電子機器は、上述の有機EL装置を搭載したことを特徴とする。
本適用例の構成によれば、優れた表示品質を有する電子機器を提供できる。
有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図。 有機EL装置の構成を示す概略平面図。 有機EL装置の画素の構造を示す概略断面図。 有機EL素子の製造方法を示すフローチャート。 (a)〜(d)は有機EL素子の製造方法を示す概略断面図。 (e)〜(h)は有機EL素子の製造方法を示す概略断面図。 (i)〜(k)は有機EL素子の製造方法を示す概略断面図。 機能層形成材料の分子同士の凝集の態様を示す図。 隔壁側面の傾斜角の効果を示す図。 接触角の測定方法を示す図。 接触角θの測定対象物を示す図。 従来の隔壁を用いた場合において、低分子の正孔注入層形成材料を含む機能液を用いて正孔注入層を形成した状態を示す図。 正孔注入層を拡大して示す図。 電子機器を説明する図であり、(a)は電子機器としてのヘッドマウントディスプレイ(HMD)を示す概略図、(b)は電子機器としてのデジタルカメラを示す概略図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
また、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
(実施形態1)
<有機EL装置>
まず、有機EL素子を備えた有機EL装置の一例について、図1〜図3を参照して説明する。図1は有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図、図2は有機EL装置の構成を示す概略平面図、図3は有機EL装置の画素の構造を示す概略断面図である。
図1に示すように、有機EL装置100は、互いに交差する複数の走査線112及び複数のデータ線113と、複数のデータ線113のそれぞれに対して並列する電源線114とを有している。複数の走査線112が接続される走査線駆動回路103と、複数のデータ線113が接続されるデータ線駆動回路104とを有している。また、複数の走査線112と複数のデータ線113との各交差部に対応してマトリックス状に配置された複数の発光画素107を有している。
発光画素107は、有機EL素子130と、有機EL素子130の駆動を制御する画素回路111とを有している。
有機EL素子130は、陽極としての画素電極131と、対向電極(陰極)134と、画素電極131と対向電極134との間に設けられた機能層137とを有している。この様な有機EL素子130は電気的にダイオードとして表記することができる。なお、詳しくは後述するが、対向電極134は複数の発光画素107に亘る共通電極として形成されている。
画素回路111は、スイッチング用トランジスター121と、駆動用トランジスター122と、蓄積容量123とを含んでいる。2つのトランジスター121,122は、例えばnチャネル型もしくはpチャネル型の薄膜トランジスター(TFT;Thin Film transistor)やMOSトランジスターを用いて構成することができる。
スイッチング用トランジスター121のゲートは走査線112に接続され、ソースまたはドレインのうち一方がデータ線113に接続され、ソースまたはドレインのうち他方が駆動用トランジスター122のゲートに接続されている。
駆動用トランジスター122のソースまたはドレインのうち一方が有機EL素子130の画素電極131に接続され、ソースまたはドレインのうち他方が電源線114に接続されている。駆動用トランジスター122のゲートと電源線114との間に蓄積容量123が接続されている。
走査線112が駆動されてスイッチング用トランジスター121がオン状態になると、そのときにデータ線113から供給される画像信号に基づく電位がスイッチング用トランジスター121を介して蓄積容量123に保持される。該蓄積容量123の電位すなわち駆動用トランジスター122のゲート電位に応じて、駆動用トランジスター122のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用トランジスター122がオン状態になると、電源線114から駆動用トランジスター122を介して画素電極131と対向電極134とに挟まれた機能層137にゲート電位に応じた大きさの電流が流れる。有機EL素子130は、機能層137を流れる電流の大きさに応じて発光する。
なお、画素回路111の構成は、これに限定されるものではない。例えば、駆動用トランジスター122と画素電極131との間に、駆動用トランジスター122と画素電極131との間の導通を制御する発光制御用トランジスターを備えていてもよい。
図2に示すように、有機EL装置100は、R(赤)、G(緑)、B(青)、3色の発光画素107を備えた素子基板101と、素子基板101に所定の間隔を置いて対向配置された封止基板102とを備えている。封止基板102は、複数の発光画素107が設けられた発光領域106を封着するように、高い気密性を有する封着剤を用いて素子基板101に貼り合わされている。
なお、以下の記載において、符号の末尾にアルファベットのR(r)、G(g)、B(b)の何れかが付加されている場合、R(r)が付加されている構成要素は赤色光に対応する要素であり、G(g)が付加されている構成要素は緑色光に対応する要素であり、B(b)が付加されている構成要素は青色光に対応する要素である。そしてアルファベットが付加されていない場合は、総称であるとする。
発光画素107は、有機EL素子130(図3参照)を備えるものであって、同色の発光が得られる発光画素107が、図面上の縦方向に配列した所謂ストライプ方式となっている。なお、実際には、発光画素107は微細なものであり、図示の都合上拡大して現している。また、発光画素107の配置は、ストライプ方式に限定されず、デルタ方式やモザイク方式であってもよい。
素子基板101は、封止基板102よりも一回り大きく、額縁状に張り出した部分には、発光画素107の前述した画素回路111と接続される2つの走査線駆動回路103及び1つのデータ線駆動回路104が設けられている。走査線駆動回路103、データ線駆動回路104は、例えば、電気回路が集積されたICとして素子基板101に実装してもよいし、走査線駆動回路103及びデータ線駆動回路104を素子基板101の表面に直接形成してもよい。
素子基板101の端子部101aには、これらの走査線駆動回路103やデータ線駆動回路104と外部駆動回路とを接続するための中継基板105が実装されている。中継基板105は、例えば、フレキシブル回路基板などを用いることができる。
図3に示すように、有機EL装置100において、有機EL素子130は、陽極としての画素電極131と、画素電極131を区画する隔壁133と、画素電極131上に形成された有機発光層を含む機能層137とを有している。そしてさらに、機能層137を介して画素電極131と対向するように形成された陰極としての対向電極134を有している。なお、対向電極134は、画素電極131のように有機EL素子130ごとに形成されているのではなく、複数の有機EL素子130に共通し、少なくとも発光領域106の全域に亘って形成されている。したがって、対向電極134は共通電極である。
隔壁133は、多官能アクリル樹脂などの絶縁性を有する感光性樹脂材料からなり、発光画素107を構成する画素電極131の周囲を一部覆って、複数の画素電極131をそれぞれ区画するように設けられている。かかる隔壁133で囲まれた領域が、塗布領域Aである。機能層137は、塗布領域A内に形成される。
本実施形態の有機EL装置100においては、画素電極131の表面に対して交差する隔壁133の側面が、画素電極131の表面に対して40度〜60度の角度をなすように形成されている。詳細は後述するが、隔壁133の側面がかかる角度を有することにより、後述する機能層137の膜厚均一性等が向上しており、有機EL装置の表示性能の向上に寄与している。
画素電極131は、素子基板101上に形成された駆動用トランジスター122の3端子のうちの1つに接続されており、例えば、透明電極材料であるITO(Indium Tin Oxide)を厚さ100nm程度に成膜した電極である。
対向電極134は、例えばAlやAgなどの光反射性を有する金属材料や、該金属材料と他の金属(例えばMg)との合金などにより形成されている。
本実施形態の有機EL装置100は、ボトムエミッション型の構造となっており、画素電極131と対向電極134との間に駆動電流を流して機能層137で発光した光を対向電極134で反射させて素子基板101側から取り出す。したがって、素子基板101はガラスなどの透明基板を用いる。また、封止基板102は、透明基板及び不透明基板のいずれも用いることができる。不透明基板としては、例えば、アルミナ等のセラミックス、ステンレススチール等の金属シートに表面酸化などの絶縁処理を施したものの他に、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。
素子基板101には、有機EL素子130を駆動する画素回路111が設けられている。すなわち、素子基板101の表面には、例えばシリコン酸化物(SiO2)を主体とする下地絶縁膜115が形成され、その上には例えばポリシリコンなどからなる半導体層122aが形成されている。この半導体層122aの表面には、SiO2及び/又はSiNを主体とするゲート絶縁膜116が形成されている。
また、半導体層122aのうち、ゲート絶縁膜116を挟んでゲート電極126と重なる領域がチャネル領域とされている。なお、このゲート電極126は、図示しない走査線112の一部である。一方、半導体層122aを覆い、ゲート電極126を形成したゲート絶縁膜116の表面には、SiO2を主体とする第1層間絶縁膜117が形成されている。
また、半導体層122aのうち、チャネル領域のソース側には、低濃度ソース領域及び高濃度ソース領域122cが設けられる一方、チャネル領域のドレイン側には低濃度ドレイン領域及び高濃度ドレイン領域122bが設けられて、所謂LDD(Light Doped Drain)構造となっている。これらのうち、高濃度ソース領域122cは、ゲート絶縁膜116と第1層間絶縁膜117とにわたって開孔するコンタクトホール125aを介して、ソース電極125に接続されている。このソース電極125は、電源線114(図示せず)の一部として構成されている。一方、高濃度ドレイン領域122bは、ゲート絶縁膜116と第1層間絶縁膜117とにわたって開孔するコンタクトホール124aを介して、ソース電極125と同一配線層に設けられたドレイン電極124に接続されている。
ソース電極125及びドレイン電極124が形成された第1層間絶縁膜117の上層には、第2層間絶縁膜118が形成されている。この第2層間絶縁膜118は、画素回路111を構成する駆動用トランジスター122などや、ソース電極125、ドレイン電極124などによる表面の凹凸をなくすために形成されたものであり、第1層間絶縁膜117と同様にSiO2を主体として構成され、CMPなどの平坦化処理が施されている。
そして、画素電極131が、この第2層間絶縁膜118の表面上に形成されると共に、第2層間絶縁膜118に設けられたコンタクトホール118aを介してドレイン電極124に接続されている。すなわち、画素電極131は、ドレイン電極124を介して、半導体層122aの高濃度ドレイン領域122bに接続されている。対向電極134は、GNDに接続されている。したがって、駆動用トランジスター122により、前述した電源線114から画素電極131に供給され対向電極134との間で流れる駆動電流が制御される。これにより、画素回路111は、所望の有機EL素子130を発光させカラー表示を可能としている。
機能層137は、有機膜からなる正孔注入層、正孔輸送層、発光層を含む複数の薄膜層からなり、画素電極131側からこの順で積層されている。
正孔注入層は、画素電極131からの正孔の注入を容易にする機能を有するものである。
正孔輸送層は、正孔注入層と発光層との間に設けられ、発光層に対する正孔の輸送性(注入性)を向上させると共に、発光層から正孔注入層に電子が侵入することを抑制するために設けられている。すなわち、発光層における正孔と電子との結合による発光の効率を改善する機能を有するものである。
発光層では、注入された正孔と電子が励起子(エキシトン)を形成し、励起子(エキシトン)が消滅する際(電子と正孔とが再結合する際)にエネルギーの一部が蛍光や燐光となって放出される。すなわち発光層は通電により発光を生じさせる機能を有するものである。なお、機能層137の構成は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層を有する構成に限定されず、キャリア(正孔や電子)の流れを制御するための有機層や無機層を含んでいてもよい。
本実施形態において、これらの薄膜層は後述する製造方法を用いて製造されており、正孔注入層、正孔輸送層、発光層のそれぞれが、ほぼ均一な膜厚と安定した膜形状(断面形状)を有している。異なる発光色が得られる機能層137r,137g,137bにおいてそれぞれ所望の発光効率と発光寿命とが得らており、有機EL装置の表示性能が向上している。なお、上記各層の形成材料等については後述する。
この様な有機EL素子130を有する素子基板101は、熱硬化型エポキシ樹脂等を封着部材として用いた封着層135を介して封止基板102と隙間なくベタ封止されている。
なお、本実施形態の有機EL装置100は、ボトムエミッション型に限定されず、例えば画素電極131を光反射性の導電材料を用いて形成し、対向電極134を透明な導電材料を用いて形成して、有機EL素子130の発光を画素電極131で反射させて、封止基板102側から取り出すトップエミッション型の構造としてもよい。また、トップエミッション型とする場合、有機EL素子130の発光色に対応させたカラーフィルターを各有機EL素子130に対応させて設ける構成としてもよい。さらには、有機EL装置100がカラーフィルターを有する場合、有機EL素子130から白色発光が得られる構成としてもよい。
<有機EL素子の製造方法>
次に、より具体的な有機EL素子130の製造方法について、図4〜図7を参照して説明する。図4は有機EL素子の製造方法を示すフローチャート、図5(a)〜(d)、図6(e)〜(h)及び図7(i)〜(k)は本実施形態の有機EL素子の製造方法を示す概略断面図である。
なお、有機EL装置100を構成する要素のうち、有機EL素子130以外の要素、すなわち、画素回路111及び画素回路111に電気的に接続された画素電極131等(図1及び図3参照)は、公知の製造方法を用いて形成することができる。したがって、図5〜図7では、画素回路111等の図示を省略している。そして、以降の有機EL素子130の製造方法の説明は、画素電極131を形成した後の工程から順次説明する。
図4に示すように、本実施形態の有機EL素子130の製造方法は、隔壁形成工程(ステップS1)と、正孔注入層形成工程(ステップS2)と、正孔輸送層形成工程(ステップS3)と、発光層形成工程(ステップS4)と、対向電極形成工程(ステップS5)と、を少なくとも備えている。
ステップS1の隔壁形成工程は、感光性樹脂層形成工程と、プレベーク工程と、露光工程と、現像工程と、ポストベーク工程と、の5工程を有している。
感光性樹脂層形成工程では、図5(a)に示すように画素電極131が形成された素子基板101の表面に、撥液剤141を含む感光性樹脂材料をおよそ1μm〜3μm程度の厚さで塗布した後、乾燥させることにより、感光性樹脂層140を形成する。塗布方法としては、スピンコート法、転写法、スリットコート法などが挙げられる。感光性樹脂材料としては、ネガ型の多官能アクリル樹脂を挙げることができる。また、撥液剤141としては、例えば、フッ素系化合物やシロキサン系化合物を挙げることができる。本実施形態では、フッ素系化合物を0.5wt%〜10wt%程度の範囲内で含んだ多官能アクリル樹脂を主成分とする樹脂溶液をスピンコート法により塗布して、膜厚が略2μmの感光性樹脂層140を形成した。
プレベーク工程では上述の感光性樹脂層140を、大気雰囲気中で110℃〜120℃で2分間加熱処理するプレベーク処理を実施する。かかる処理により、感光性樹脂層140中に略均一に分布していた撥液剤141が、図5(b)に示すように、感光性樹脂層140の表面近傍、より具体的には表面からおよそ1.5μm以内に移動して密集した状態となる。
露光工程では、図5(c)に示すように、塗布領域Aに対応した遮光部151と透光部152とを有する露光用マスク150を用いて、ネガ型の感光性樹脂層140を露光する。遮光部151と画素電極131とがほぼ重なるように、素子基板101と露光用マスク150との位置を合せて、紫外線により露光する。露光条件としては、例えば、紫外線の露光量が540mW/cm2、露光時間が65秒である。感光性樹脂層140において露光された部分は高分子化が進み、現像液に対して不溶化する。
現像工程では、露光された感光性樹脂層140を現像し、図5(d)に示すように隔壁133及び該隔壁133に囲まれた領域である塗布領域Aを形成する。現像条件としては、素子基板101を回転させながら、現像液として2.38wt%(0.261N)のTMAH(TetraMethyl Ammonium Hydroxide;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)溶液を塗布する方法が挙げられる。現像時間はおよそ30秒である。
上述したように、現像前の感光性樹脂層140において、撥液剤141は感光性樹脂層140の表面からおよそ1.5μm以内に密集している。したがって、現像工程により形成された隔壁133の厚み方向において、画素電極131から0.5μm以内は撥液剤141を含まないあるいは少ない部分、すなわち後述するように隔壁133が形成された場合において側面が親液性を有する部分となる。
また、上述のプレベーク処理により、隔壁133の側面を画素電極131の表面に対して傾斜させることができる。表1に、プレベーク温度と、現像工程により形成された隔壁133の側面の、画素電極131の表面に対する傾斜角を示す。なお、プレベーク時間は全て2分間である。
Figure 2015076220
表1に示すように、プレベーク温度が90℃の場合、隔壁133の側面は画素電極131の表面に対して90度の角度(垂直)となる。そしてプレベーク温度の上昇に伴い、該角度が減少する。本実施形態の有機EL素子130の製造方法では、上述したようにプレベーク温度を110℃〜120℃に設定している。したがって、現像工程により形成される隔壁133の傾斜角は略45度となる。
ポストベーク工程では、隔壁133が形成された素子基板101をポストベーク(加熱)する。(撥液剤141の偏析工程)。ポストベークの方法としては、例えば、220℃に加温されたオーブン中に素子基板101を60分ほど放置する方法が挙げられる。また、ランプアニール法によるポストベークを実施してもよい。以上の工程により、素子基板101上に画素電極131を囲む隔壁133と該隔壁133で囲まれた領域である塗布領域Aが形成される。
このように、隔壁133の側面を傾斜させる理由は、流動性の高い低分子の機能層形成材料を含む機能液を塗布したときに、該機能層形成材料の分子同士が凝集して、膜厚均一性が損なわれることを抑制するためである。図8はかかる機能層形成材料の分子同士の凝集の態様を示す図である。図9は隔壁の側面に傾斜角を設けたことの効果を示す図である。
図9に示すように、隔壁133の画素電極131に対する角度が90度に近い場合、塗布領域Aに吐出された、機能液(符号無し)に含まれている機能層形成材料の固形分(小点で図示)は減圧乾燥後、膜化される過程において固形分が画素中央へ凝集する傾向がある。すなわち、図9に示すように、隔壁が90度に近い場合、90度より小さい図8と比較して、隔壁からインクに対してインクを隔壁内に収めようとする力が強く働く。よってインクが画素中央へ強く押し込められ、乾燥過程において固形分が画素中央へ凝集しやすくなる。また、90度に近い隔壁では、図8と比較して、隔壁の側面積が狭い為、固形分の隔壁側面に対するピニングポイントが少なくなる。よって、固形分が画素中央へ凝集しやすくなる。このようにして形成された正孔注入層(及びその他の各層)の膜厚均一性は、図12に示すように低下し、完成後の有機EL素子130において均一な発光が得られない可能性がある。
一方、隔壁133の側面に傾斜を設けた場合、図13に示すように、膜厚均一性が向上した正孔注入層(及びその他の各層)を得ることができ、均一な発光状態を有する有機EL素子130を得ることができる。
なお、図中の小点は分布状態すなわち分布密度の差を模式的に表現したものである。機能層形成材料は溶解あるいは分散しているため、機能液なかにおいて目視可能な点としては存在していない。
次に、ステップS2の正孔注入層形成工程を実施する。正孔注入層形成工程は、機能液を塗布領域Aに塗布する工程(塗布工程)と、塗布された該機能液を乾燥・固化する工程(固化工程)とを含んでいる。本実施形態における機能液の塗布は、IJ法にて行う。具体的には、図6(e)に示すように、正孔注入層形成材料を含む機能液70を、液体吐出装置(本体は不図示)の吐出ヘッド(インクジェットヘッド)50から塗布領域Aに液滴として吐出する。
そして本実施形態では、かかる塗布工程を、機能液70の隔壁133の側面に対する接触角をθbcとし、機能液70の塗布領域Aの表面に対する接触角をθlcとした場合に、下記の式(1)〜(3)を満たすように行う。
θbc≦θlc・・・・(1)
θbc≦5度・・・・・(2)
θlc≦20度・・・・(3)
ここで接触角について説明する。本実施形態における接触角は静滴法により求めたものである。図10に静滴法による接触角の測定方法を示す。図10に示すように、基板上に形成された対象となる構成要素(隔壁133及び画素電極131)の材料層の上に評価用の機能液を液滴として滴下する。滴下された機能液の体積が4μl以下ならば液滴を球の一部として見なすことができる。
なお、塗布領域Aに吐出された機能液70は隔壁133の上端まで盛り上がるが、固化工程において体積が縮小し、固化の直前には画素電極131と隔壁133の下部にのみ接触する。そのため、隔壁133の材料層としては撥液剤141を含有していない状態の感光性樹脂材料を用いて測定している。
材料層上における機能液70の接触角θは、以下の数式で与えられる。
θ=2tan−1h/r (hは液滴の高さ、rは材料層上における液滴の半径)
例えば、光学的に材料層上の液滴を撮像して、液滴の高さhと半径rとを計測すれば、接触角θを求めることができる。あるいは、液滴の接点Dと頂点Eとを結ぶ線分DEと材料層の表面とがなす角度を求めれば、その角度がθ/2であることから接触角θを求めることができる。
なお、接触角θのうち、塗布領域Aの表面(上面)に対する接触角θは、対象となる表面が工程によって異なる。図11は、接触角θの測定対象物を示す図である。θlcは塗布領域Aの表面(上面)に対する接触角の測定対象を示しθbcは、隔壁133の側面に対する接触角θの測定対象を示している。
図11に示すように、正孔注入層132aを形成する場合(工程では)、画素電極131上に機能液70が塗布されるため、画素電極131の形成材料であるITOが、塗布領域Aの表面に対する接触角θの測定対象となる。
そして正孔輸送層132cを形成する場合(工程では)、正孔注入層132a上に機能液80(後述)が塗布されるため、乾燥・固化された正孔注入層132aが、塗布領域Aの表面に対する接触角θの測定対象となる。
そして発光層132を形成する場合(工程では)、正孔輸送層132c上に機能液90(後述)が塗布されるため乾燥・固化された正孔輸送層132cが、塗布領域Aの表面に対する接触角θの測定対象となる。
一方、隔壁133の側面に対する接触角θbcの測定対象は、上述のように上記の3工程において共通である。
上記各接触角は、吐出される機能液の成分等と、機能液が吐出される領域の形成材料の親液性の度合い等によって定まる。そして、本実施形態においては、隔壁133と画素電極131の形成材料は上述した通りに決まっている。したがって、接触角は機能液の材質、特に機能層形成材料に加えられる溶媒によって定まる。
本実施形態における機能液70は、4,4’,N,N’−Diphenylcarbazole、またはN,N’−Bis(3−methylphenyl)−N,N’−bis(phenyl)benzidineを、溶媒としてのジペンチルエーテルに溶解したものである。かかる構成の機能液70であれば、上述の接触角(θbc≦θlc(画素電極131に対する接触角)、θbc≦5度、θlc≦20度)の条件を満たすことが実験で確認されている。
塗布工程が終了した後、固化工程を実施する。固化工程は、上述の機能液70を真空乾燥させた後、大気雰囲気中において200℃で30分間の加熱することにより焼成する工程である。かかる工程により、機能液70の溶媒成分を蒸発させて除去され、図6(f)に示すように塗布領域Aの画素電極131上に正孔注入層132aが形成される。
図13は、(図6(f)に示す)正孔注入層132aを拡大して示す図である。図示するように、正孔注入層132aにおける周縁部すなわち隔壁133に接する部分は、該隔壁133に沿うように盛り上がっている。かかる現象はピニングと呼ばれている。
本実施形態の有機EL素子130の製造方法によれば、機能液70の、隔壁133(の下部)に対する接触角θbcが、画素電極131に対する接触角θlcよりも小さい。そのため、吐出された機能液70が、隔壁133に弾かれることなく、良好な接触状態を保つことができる。かかる状態で上述の固化工程を実施することで、良好なピニングを形成し、画素電極131上における正孔注入層132aの膜厚均一性を向上できる。
また、隔壁133における傾斜した側面の存在も、良好なピニングの形成に寄与している。隔壁133の画素電極131に対する側面の傾斜角が(垂直に比べて)緩やかになることによって、隔壁133の側面積が拡大し、機能液70の固化工程におけるピニング位置の選択の幅が広がるため、流動性の高い低分子材料を含有する機能液70を用いても、このようにピニングが良好に形成されると推定される。
ピニングが良好に形成されることにより、正孔注入層132aの内側の部分、すなわち平面視で画素電極131と重なる領域における膜厚(層厚)均一性が向上する。すなわち、平坦な正孔注入層132aが形成される。
図12は、比較例として、隔壁133の傾斜角が大きい(すなわち略垂直)、かつ、接触角θbcが上述の条件を満たさない場合において、上述の機能液70すなわち低分子の正孔注入層形成材料を含む機能液70を用いて正孔注入層132aを形成した状態を示す図である。
図示するように、隔壁133の側面積が狭くかつ隔壁133の側面が吐出された機能液70に対して親和的でないため、ピニングが良好に形成されず、画素電極131上における正孔注入層132aの膜厚(層厚)均一性が悪化している。
それに対し、本実施形態の有機EL素子130の製造方法では、隔壁133の側面が40度〜50度の角度で傾斜しているため、流動性が高い低分子材料を含有する機能液70を用いても形成後の膜の状態(すなわち膜厚均一性)を良好に保つことができる。なお、隔壁133の側面の傾斜角と形成後の膜の状態との関係については後述する。
次に、ステップS3の正孔輸送層形成工程を実施する。すなわち、正孔注入層132aの上層に正孔輸送層132cを形成する。正孔輸送層形成工程は、上述の正孔注入層形成工程と同様に、機能液を塗布領域Aに塗布する工程(塗布工程)と、塗布された該機能液を乾燥・固化する工程(固化工程)とを含んでいる。そして機能液の塗布は、正孔注入層形成工程と同様にIJ法にて行う。具体的には、図6(g)に示すように、(低分子材料の)正孔輸送層形成材料を含む機能液80を、吐出ヘッド50から塗布領域A(の正孔注入層132a上)に液滴として吐出する。
そして本実施形態では、かかる塗布工程を、機能液80の隔壁133の側面に対する接触角θbcと塗布領域Aに対する接触角θlcとを、上述の式(1)〜(3)を満たすように行う点も正孔注入層形成工程と共通している。ただし本工程では、塗布領域Aにすでに正孔注入層132aが形成されているので、接触角θlcは、機能液80の正孔注入層132aに対する接触角である点は上述の正孔注入層形成工程と異なっている。
塗布工程が終了した後、固化工程を実施する。固化工程としては、上述の機能液80を真空乾燥させた後、不活性気体雰囲気中で130℃で30分間の加熱を実施する。かかる工程により、機能液80の溶媒成分を蒸発させて除去され、図6(h)に示すように塗布領域Aの正孔注入層132a上に正孔輸送層132cが形成される。
本工程は、上述の正孔注入層132aの形成時と同様に、45度の傾斜角を有する隔壁133で囲まれた塗布領域A内に接触角θbc,θlcが上述の式(1)〜(3)を満たすように機能液80を吐出している。したがって流動性の高い低分子材料を含有する機能液80を用いても、良好なピニングの形成が可能となり、膜厚(層厚)均一性が向上した正孔輸送層132cを形成することができる。
ここで、機能液80について説明する。機能液80は、低分子の正孔輸送層材料である4,4’,4’’−tris(N,N−phenyl−3−methylphenylamino)triphenylamineを、溶媒としてのジペンチルエーテルに溶解することで生成されている。かかる構成の機能液80であれば、上述の接触角(θbc≦θlc、θbc(正孔注入層132aに対する接触角)≦5度、θlc≦20度)の条件を満たすことが実験で確認されている。
次に、ステップS4の発光層形成工程を実施する。すなわち、正孔輸送層132cの上層に発光層132(132r,132b,132g)を形成する。発光層形成工程は、上述の各工程と同様に、機能液90を塗布領域Aに塗布する工程(塗布工程)と、塗布された該機能液を乾燥・固化する工程(固化工程)とを含んでいる。そして機能液90の塗布は、正孔注入層形成工程と同様にIJ法にて行う。具体的には、図7(i)に示すように、(低分子材料の)発光層形成材料(発光材料)を含む機能液90を、吐出ヘッド50から塗布領域A(の正孔輸送層132c上)に液滴として吐出する。
ただし、本工程では吐出する機能液90が3種類ある点で上述の各工程と異なっている。本実施形態で製造する有機EL装置100はカラー表示可能な有機EL装置であり、赤色(R)光を発光する有機EL素子130Rと緑色(G)光を発光する有機EL素子130Gと青色(B)光を発光する有機EL素子130Bと、の、計3種類の有機EL素子130を有している。
そして有機EL装置100は、かかる発光色を、発光層132を形成する材料によって得ている。したがって、機能液90は、赤色光発光材料を含有する機能液90Rと緑色光発光材料を含有する機能液90Gと青色光発光材料を含有する機能液90Bと、の計3種類が用いられている。そして、有機EL素子130Rは機能液90Rを固化させて得られる赤色発光層132rを有しており、有機EL素子130Gは機能液90Gを固化させて得られる赤色発光層132gを有しており、有機EL素子130Bは機能液90Bを固化させて得られる赤色発光層132bを有している。なお、各発光色に対応する発光材料については後述する。
発光層形成工程も、上述の各工程と同様に、塗布工程を機能液90の隔壁133の側面に対する接触角θbcと塗布領域Aに対する接触角θlcとが、上述の式(1)〜(3)を満たすように実施する。
そして本工程では、塗布領域Aにすでに正孔輸送層132cが形成されているので、接触角θlcは、機能液90の正孔輸送層132cに対する接触角である。塗布工程が終了した後、固化工程を実施する。固化工程としては、上述の機能液90を真空乾燥させた後、不活性気体雰囲気中で、130℃で10分間の加熱を実施する。かかる工程により、機能液90の溶媒成分を蒸発させて除去され、図7(j)に示すように膜形成領域Aの正孔輸送層132c上に発光層132(132r,132g,132b)が形成される。
本工程は、上述の各工程と同様に、45度の傾斜角を有する隔壁133で囲まれた塗布領域A内に接触角θbc,θlcが上述の式(1)〜(3)を満たすように機能液90を吐出している。したがって流動性の高い低分子材料を含有する機能液90を用いても、良好なピニングの形成が可能となり、膜厚(層厚)均一性が向上した発光層132(132r,132g,132b)を形成することができる。これにより、正孔注入層132a、正孔輸送層132c、発光層132(132r,132g,132b)を含む機能層137r,137g,137bが形成される。
ここで、機能液90について説明する。機能液90は低分子材料である、下記3種類のうちの何れかの発光材料を、溶媒としてのジペンチルエーテルに溶解することで生成されている。
赤色光発光材料としては、例えば、Iridium(III)bis(2−(2'−benzothienyl)pridinato−N,C3')(acetylacetonate)が挙げられる。
緑色光発光材料としては、例えば、Alq3(Tris(8−hydroxyquinolato)aluminium(III))が挙げられる。
青色光発光材料としては、例えば、Iridium(III)bis(2−(4,6−diflurophenyl)pyridinato−N,C2')picolinateが挙げられる。
かかる構成の機能液90であれば、上述の接触角(θbc≦θlc(正孔輸送層132cに対する接触角)、θbc≦5度、θlc≦20度)の条件を満たすことが実験で確認されている。
発光層132の形成が終了したら、次に、ステップS5の対向電極形成工程を実施する。ステップS5では、図7(k)に示すように、隔壁133と各機能層137r,132g,132bとを覆うように対向電極134を形成する。これにより有機EL素子130が構成される。
対向電極134の材料としては、アルミニウム(Al)や銀(Ag)とマグネシウム(Mg)の合金などが用いられる。機能層137r,137g,137bに近い側に仕事関数が小さいCa、Ba、LiFの膜を形成してもよい。また、対向電極134の上にSiO2、SiN等の保護層を積層してもよい。このようにすれば、対向電極134の酸化を防止することができる。対向電極134の形成方法としては、蒸着法、スパッタ法、CVD法等が挙げられる。特に機能層137r,137g,137bの熱による損傷を防止できるという点では、蒸着法が好ましい。
以上の工程により、図7(k)に示すように、低分子材料を含む材料で形成された機能層137を有する有機EL素子130(130R,130G,130B)を形成することができる。
なお、有機EL素子130の形成後、基板接着工程が実施される。基板接着工程は、有機EL素子130が形成された素子基板101の全面に封着層135を形成して、該封着層135により素子基板101と封止基板102とを接着して、素子基板101上に形成されている有機EL素子130等を封止する工程である(図3参照)。かかる工程により有機EL装置100が形成される(図3参照)。
以上のような有機EL素子130の製造方法によれば、隔壁133の側面に傾斜角を付与し、かつ、塗布された機能液の接触角θbc,θlcも制御することにより、上述の低分子材料を含有する機能液を用い、かつ塗布法を用いて機能層137を形成しても、膜厚均一性の向上した機能層137を有する有機EL素子130を製造することができる。したがって、膜厚の不均一による輝度ムラ等の発光不良が低減された有機EL素子130を得ることができる。そして該有機EL素子130を備えることにより所望の発光特性が実現され、見映えのよいカラー表示が可能な有機EL装置100を得ることができる。
表2は、本実施形態による効果を、比較例と共に示す図である。隔壁133の側面の傾斜角を90度から40度まで変化させた場合における成膜状態(膜厚均一性等)と発光状態とを評価したものである。成膜状態については、×:分子の凝集により膜厚が不均一な状態、△:分子の凝集により膜厚が一部不均一な状態、○:分子の凝集が認められず膜厚が均一な状態、の3段階で評価している。発光状態については、2段階のみの評価である。そして成膜状態については機能層137を構成する3層について個々に評価し、発光状態は有機EL素子130について行っている。なお、接触角θbc,θlcは、全て上述の式(1)〜(3)に示す条件で行っている。
Figure 2015076220
表2に示すように、成膜状態と発光状態の双方とも、隔壁133の側面の傾斜角が40度〜60度の範囲であれば良好な結果を示している。したがって、本実施形態の有機EL素子130の製造方法のように隔壁133の傾斜角が45度であれば良好な発光が可能な有機EL素子130を形成できる。
<機能液>
上記の実施形態における機能液(70,80,90)については、上述したもの以外にも、各種の材料を各種の溶媒と組み合わせて用いることができる。以下、上述の有機EL素子、すなわち傾斜角が略45度の隔壁133を有する有機EL素子の製造方法において、実際に実験を行い、効果を確認した材料について述べる。
<機能液70>
正孔注入層132aの形成に用いる機能液70としては、上述の2種類の低分子の正孔注入層材料以外に、高分子の正孔注入層材料であるPoly vinyl carbazole、またはPoly[N,N’−bis(4−butylphenyl)−N,N’−bis(phenyl)− benzidine]を用いての実験も行った。そしてかかる実験は、上述の計4種類の正孔注入層材料のそれぞれの単独、あるいは2種類以上の組み合わせたもの(混合したもの)を用いて実験を行った。
そして溶媒についても、ジペンチルエーテルの他に、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルプロピルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、N-メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキサイド、ブチロラクトン、1,3-ジイソプロピルベンゼン1,4-ジイソプロピルベンゼン、トリイソプロピルベンゼン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、3-フェノキシトルエン、2-イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニル、を用いて実験を行った。
上記実験の結果、溶媒に3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニル、の4種類を用いた場合を除き、隔壁133の側面に対する接触角θbc≦5度、かつ、塗布領域Aに対する接触角θlc≦20度の条件を満足し、成膜状態(膜厚均一性)も良好であるという結果が得られた。なお、溶媒が上記の4種類である場合、θbc≦5度の条件は満たせたが、θlc≦20度の条件を満たせず、成膜状態(膜厚均一性)も△、すなわち分子の凝集により膜厚が一部不均一な状態という結果となった。
一方、比較例として隔壁133の傾斜角が60度を超える場合、より具体的には70ないし80度の場合において、上述の構成の機能液70を用いた実験も行った。その結果、溶媒に3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニル、の4種類を用いた場合を除き、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件は満たすことができたが、成膜状態(膜厚均一性)は△、すなわち分子の凝集により膜厚が一部不均一な状態という結果となった。したがって、隔壁133の傾斜角を60度以下、より具体的には略45度としたことの効果が確認された。
なお、溶媒が3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニル、の4種類の場合はθlc≦20度の条件を満たせず、成膜状態(膜厚均一性)も×、すなわち分子の凝集により膜厚が不均一な状態という結果となった。
また機能液70については、正孔注入層形成材料としてのポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体にドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸(PSS)を加えた混合物(PEDOT/PSS)を、溶媒としての、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ヘキサノール、ジペンチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルプロピルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、N-メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキサイド、ブチロラクトン、3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニル、と組み合わせたものを用いた場合についても実験を行った。
上記実験の結果、溶媒に3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニルの4種類を用いた場合を除き、隔壁133の側面に対する接触角θbc≦5度、かつ、塗布領域Aに対する接触角θlc≦20度の条件を満足し、成膜状態(膜厚均一性)も良好であるという結果が得られた。なお、溶媒が上記の4種類である場合、θbc≦5度の条件は満たせたが、θlc≦20度の条件を満たせず、成膜状態(膜厚均一性)も△、すなわち分子の凝集により膜厚が一部不均一な状態という結果となった。
一方、比較例として隔壁133の傾斜角が60度を超える場合、より具体的には70ないし80度の場合において、上述の構成、すなわち正孔注入層形成材料としてPEDOT/PSSを含む機能液70を用いた実験も行った。その結果、溶媒に3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニル、の4種類を用いた場合を除き、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件は満たすことができたが、成膜状態(膜厚均一性)は△、すなわち分子の凝集により膜厚が一部不均一な状態という結果となった。したがって、隔壁133の傾斜角を60度以下、より具体的には略45度としたことの効果が確認された。
なお、溶媒が3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニル、の4種類の場合はθlc≦20度の条件を満たせず、成膜状態(膜厚均一性)も×、すなわち分子の凝集により膜厚が不均一な状態という結果となった。
<機能液80>
正孔輸送層132cの形成に用いる機能液80としては、上述の低分子の正孔輸送層材料としての(4,4’,4’’−tris(N,N−phenyl−3−methylphenylamino)triphenylamine)以外に、高分子の正孔輸送層材料であるPoly[(9,9−dioctylfluorenyl−2,7−diyl)−co−(4,4’−(N−(4−sec− butylphenyl))diphenylamine)] を用いての実験も行った。そしてかかる実験は、上述の2種類の正孔輸送層材料のそれぞれの単独、組み合わせたもの(混合したもの)を用いて実験を行った。そして溶媒についても、ジペンチルエーテルの他に、各種の溶媒を単独で、あるいは組み合わせて用いた実験を行った。
単独の溶媒としては、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルプロピルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、N-メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキサイド、ブチロラクトン、1,3-ジイソプロピルベンゼン、1,4-ジイソプロピルベンゼン、トリイソプロピルベンゼン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニル、を用いた場合についても実験を行った。
複数の溶媒を組み合わせた溶媒とは、3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソプロビルビフェニルのうちのいずれか(以下、「第2溶媒」と称する)を、以下に記載の第1溶媒と混合して得られた溶媒である。
第1溶媒は、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ヘキサノール、ジペンチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルプロピルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、N-メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキサイド、ブチロラクトン、ブチロラクトン、1,3-ジイソプロピルベンゼン、1,4-ジイソプロピルベンゼン、トリイソプロピルベンゼン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、3-フェノキシトルエン、のいずれかである。
第1溶媒と第2溶媒の混合比率については、第1溶媒と第2溶媒の比を、10:90、30:70、50:50、70:30、の4種類について実験を行った。
そしてさらに、上述の実験は、塗布領域Aに対する接触角θlcの測定において下地となる正孔注入層132aの形成材料として、段落0078に記載の計4種類の正孔注入層材料のそれぞれの単独、あるいは2種類以上の組み合わせたもの(以下、「均一系材料」と称する)を用いた場合と、(PEDOT/PSS)を用いた場合の、それぞれについて実施した。そしてさらに、比較例としての隔壁133の傾斜角が60度を超える場合、より具体的には70ないし80度の場合についても上記の機能液80を用いた実験を行った。結果は以下の通りである。
単独の溶媒と、均一系材料の下地と、の組み合わせで隔壁133の傾斜角が略45度の場合、全ての溶媒において、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件を満足し、成膜状態(膜厚均一性)も良好であるという結果が得られた。
また、第1溶媒と第2溶媒とを混合して得られた溶媒と、均一系材料の下地と、の組み合わせで133の傾斜角が略45度の場合も、全ての溶媒において、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件を満足し、成膜状態(膜厚均一性)も良好であるという結果が得られた。
一方、比較例である隔壁133の傾斜角が70ないし80度の場合、単独の溶媒を用いた場合と、第1溶媒と第2溶媒とを混合して得られた溶媒を用いた場合の双方において、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件は満たすことができたが、成膜状態(膜厚均一性)は△、すなわち分子の凝集により膜厚が一部不均一な状態という結果となった。したがって、隔壁133の傾斜角を60度以下、より具体的には略45度としたことの効果が確認された。
傾斜角が略45度の隔壁133と(PEDOT/PSS)の下地の組み合わせで、単独の溶媒を用いた場合は、溶媒に3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニルの4種類を用いた場合を除き、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件を満足し、成膜状態(膜厚均一性)も良好であるという結果が得られた。なお、溶媒が上記の4種類である場合、θbc≦5度の条件は満たせたが、θlc≦20度の条件を満たせず、成膜状態(膜厚均一性)も△、すなわち分子の凝集により膜厚が一部不均一な状態という結果となった。
傾斜角が略45度の隔壁133と(PEDOT/PSS)の下地の組み合わせで、第1溶媒と第2溶媒とを混合して得られた溶媒を用いた場合、第1溶媒が3−フェノキシトルエンである場合を除き、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件を満足し、成膜状態(膜厚均一性)も良好であるという結果が得られた。第1溶媒が3−フェノキシトルエンである場合は、θbc≦5度の条件は満たせたが、θlc≦20度の条件を満たせず、成膜状態(膜厚均一性)も△、すなわち分子の凝集により膜厚が一部不均一な状態という結果となった。
比較例として傾斜角が70ないし80度の隔壁133と(PEDOT/PSS)の下地の組み合わせで、単独の溶媒を用いた場合は、溶媒に3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニルの4種類を用いた場合を除き、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件は満たすことができたが、成膜状態(膜厚均一性)が△、すなわち分子の凝集により膜厚が一部不均一な状態という結果となった。
また、溶媒が3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソオプロピルビフェニルの4種類のうちのいずれかである場合、接触角θbc≦5度の条件は満たすことができたが、θlc≦20度の条件を満たせず、成膜状態(膜厚均一性)も×、すなわち分子の凝集により膜厚が不均一な状態という結果となった。
同じく比較例として傾斜角が70ないし80度の隔壁133と(PEDOT/PSS)の下地の組み合わせで、第1溶媒と第2溶媒とを混合して得られた溶媒を用いた場合、第1溶媒に3−フェノキシトルエンを用いた場合を除き、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件は満たすことができたが、成膜状態(膜厚均一性)が△、すなわち分子の凝集により膜厚が一部不均一な状態という結果となった。また、第1溶媒に3−フェノキシトルエンを用いた場合、接触角θbc≦5度の条件は満たすことができたが、θlc≦20度の条件を満たせず、成膜状態(膜厚均一性)も×、すなわち分子の凝集により膜厚が不均一な状態という結果となった。
以上の結果により、正孔輸送層132cの形成時においても隔壁133の傾斜角を60度以下、より具体的には略45度としたことの効果が確認された。
<機能液90>
発光層132(132r,132b,132g)の形成に用いる機能液90に含まれる発光材料として、上述の実施形態では、低分子材料である、赤色光発光材料としてのIridium(III)bis(2−(2'−benzothienyl)pridinato−N,C3')(acetylacetonate)と、緑色光発光材料としてのAlq3(Tris(8−hydroxyquinolato)aluminium(III))と、青色光発光材料としてのIridium(III)bis(2−(4,6−diflurophenyl)pyridinato−N,C2')picolinateと、を用いている。
しかし、低分子材料のみではなく、高分子材料を用いての実験も行った。高分子材料として、赤色光発光材料としては、Poly[{9,9−dihexyl−2,7−bis(1−cyanovinylene)fluorenyl−ene}−alt−co−{2,5−bis(N,N’−diphenylamino)−1,4−henylene}]を用いた。緑色光発光材料としては、Poly(9,9-dihexylfluorenyl-2,7-diyl) を用いた。青色光発光材料としては、Poly[(9,9−dioctylfluorenyl−2,7−diyl)−co−(N,N’−diphenyl)−N,N’−di(p−butylphenyl) 1,4−diamino− benzene)]を用いた。そしてかかる実験は、高分子材料を単独で用いた場合、あるいは低分子材料と高分子材料を混合した場合についての双方を実施している。
そして溶媒についても、ジペンチルエーテルの他に、各種の溶媒を用いて実験を行った。ここで、溶媒については、上述の正孔輸送層132cの形成の実験で用いたものと同一である。すなわち単独の溶媒、あるいは第1溶媒と第2溶媒と混合して得られた溶媒であり、混合比率も同一である。そのため、個々の溶媒の名称についての記載は省略する。以下、実験の結果を述べる。
単独の溶媒と傾斜角が略45度の隔壁133との組み合わせ場合、全ての溶媒において、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件を満足し、成膜状態(膜厚均一性)も良好であるという結果が得られた。また、第1溶媒と第2溶媒とを混合して得られた溶媒を用いた場合も、全ての溶媒において、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件を満足し、成膜状態(膜厚均一性)も良好であるという結果が得られた。
一方、比較例である隔壁133の傾斜角が70ないし80度の場合、単独の溶媒を用いた場合と、第1溶媒と第2溶媒とを混合して得られた溶媒を用いた場合の双方において、接触角θbc≦5度、かつ、接触角θlc≦20度の条件は満たすことができたが、成膜状態(膜厚均一性)は△、すなわち分子の凝集により膜厚が一部不均一な状態という結果となった。したがって、隔壁133の傾斜角を60度以下、より具体的には略45度としたことの効果が確認された。
<変形例>
本発明の実施の態様は、上述の実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能である。そのような変更を伴う有機EL素子130の製造方法並びに該有機EL素子130の製造方法を適用する有機EL装置100の製造方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)
上述の有機EL装置100において、正孔注入層132a、正孔輸送層132c、発光層132の計3層が、上述の式(1)〜(3)で規定される条件で形成されている。しかし、上記の3層の一部のみを上述の式(1)〜(3)で規定される条件で形成する態様も可能である。一部とは、上記の3層のいずれかの層のみ、あるいは上記の3層のうちのいずれかの2層の組み合わせである。隔壁133等の構成が同一であっても機能液の溶媒等の変更により、上述の式(1)〜(3)で規定される条件を満たさなくなることはあり得る。
(変形例2)
上述の有機EL装置100において、隔壁133を構成する感光性樹脂材料はネガ型であった。しかし感光性樹脂材料はネガ型に限定されず、ポジ型を用いることもできる。
(変形例3)
上述の有機EL装置100において、機能層137を構成する層のうち、発光層132(r,g,b)のみが発光色毎に異なっていた。しかし他の層、すなわち正孔注入層132aや正孔輸送層132cも、発光色毎に形成材料を異ならせることも可能である。
(変形例4)
上述の有機EL装置100は、赤(R)、緑(G)、青(B)、三色の発光画素107を有することに限定されず、黄(Y)の発光画素107を含む構成としてもよい。かかる構成によれば、色再現性を向上させることができる。
(変形例5)
上述の有機EL装置100は、ボトムエミッション型であった。しかし、トップエミッション型であっても本発明の実施対象とすることができる。
(変形例6)
上述の有機EL装置100は、発光層132の上層に対向電極134が形成されている。しかし発光層132と対向電極134との間に、電子輸送層を形成してもよい。さらに、電子輸送層と対向電極134との間に電子注入層を形成してもよい。電子輸送層は、対向電極134から注入された電子を発光層132に輸送する機能と、発光層132から対向電極134へ通過しようとする正孔をブロックする機能と、を有する層である。電子注入層は、対向電極134から上述の電子輸送層への電子の注入効率を向上させる機能を有する層である。双方とも蒸着法で形成することが好ましい。
電子輸送層の材料としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)や8−キノリノラトリチウム(Liq)などの8−キノリノールあるいはその誘導体を配位子とする有機金属錯体などのキノリン誘導体、2−(4−tert−ブチルフェニル)−5−(4−ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(tBu−PBD)、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(BND)のようなオキサジアゾール誘導体、シロール誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、イミダゾール誘導体などを用いることができる。電子輸送層の厚みは特に限定されないが、1nm以上、100nm以下程度であるのが好ましく、5nm以上、50nm以下程度であるのがより好ましい。
電子注入層の材料としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属塩(酸化物、フッ化物、塩化物など)、アルカリ土類金属塩(酸化物、フッ化物、塩化物など)、希土類金属塩(酸化物、フッ化物、塩化物など)を用いることができる。
電子注入層の厚みは、0.01nm以上、100nm以下程度であるのが好ましく、0.1nm以上、10nm以下程度であるのがより好ましい。
(実施形態2)
<電子機器>
図14(a)は、電子機器としてのヘッドマウントディスプレイ(HMD)を示す概略図である。図14(b)は、電子機器としてのデジタルカメラを示す概略図である。以下、図14(a)及び図14(b)を参照して、上述の実施形態1に係る有機EL装置100を搭載した電子機器を説明する。
図14(a)に示すように、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)1000は、左右の目に対応して設けられた2つの表示部1001を有している。観察者Mはヘッドマウントディスプレイ1000を眼鏡のように頭部に装着することにより、表示部1001に表示された文字や画像などを見ることができる。例えば、左右の表示部1001に視差を考慮した画像を表示すれば、立体的な映像を見て楽しむこともできる。
表示部1001には、実施形態1に係る有機EL装置100が搭載されている。有機EL装置100は、機能層137の膜厚の均一性が向上し均一な発光が得られる有機EL素子130を有しているので、画像表示品質の向上したヘッドマウントディスプレイ1000を提供することができる。
図14(b)に示すように、デジタルカメラ2000は、撮像素子などの光学系を有する本体2001を有している。本体2001には、撮像した画像などを表示するモニター2002と、被写体を視認するための電子ビューファインダー2003とが設けられている。モニター2002及び電子ビューファインダー2003には、実施形態1に係る有機EL装置100が搭載されている。有機EL装置100は、機能層137の膜厚の均一性が向上し均一な発光が得られる有機EL素子130を有しているので、画像表示品質の向上したデジタルカメラ2000を提供することができる。
なお、有機EL装置100が搭載される電子機器は、上述したヘッドマウントディスプレイ1000やデジタルカメラ2000に限定されない。例えば、パーソナルコンピューターや携帯型情報端末、ナビゲーター、ビューワー、ヘッドアップディスプレイなどの表示部を有する電子機器が挙げられる。
50…吐出ヘッド、70…機能液、80…機能液、90,90R,90G,90B…機能液、100…有機EL装置、101…素子基板、101a…端子部、102…封止基板、103…走査線駆動回路、104…データ線駆動回路、105…中継基板、106…発光領域、107…発光画素、111…画素回路、112…走査線、113…データ線、114…電源線、115…下地絶縁膜、116…ゲート絶縁膜、117…第1層間絶縁膜、118…第2層間絶縁膜、118a…コンタクトホール、121…スイッチング用トランジスター、122…駆動用トランジスター、122a…半導体層、122b…高濃度ドレイン領域、122c…高濃度ソース領域、123…蓄積容量、124…ドレイン電極、124a…コンタクトホール、125…ソース電極、125a…コンタクトホール、126…ゲート電極、130…有機EL素子、131…画素電極、132…発光層、133…隔壁、134…対向電極、135…封着層、137…機能層、140…感光性樹脂層、141…撥液剤、150…露光用マスク、151…遮光部、152…透光部、1000…ヘッドマウントディスプレイ、1001…表示部、2000…デジタルカメラ、2001…本体、2002…モニター、2003…電子ビューファインダー。

Claims (5)

  1. 基板上に、画素電極を形成する第1の工程と、
    前記画素電極の周囲を囲む隔壁を形成する第2の工程と、
    前記隔壁で囲まれた塗布領域に機能層形成材料を含有するインクを塗布する第3の工程と、
    塗布された前記インクを乾燥させて前記塗布領域に機能層を形成する第4の工程と、を含み、
    前記第2の工程は、前記画素電極の表面に対して交差する前記隔壁の側面が、前記画素電極の表面に対して40度〜60度の角度をなすように前記隔壁を形成し、
    前記第3の工程は、前記インクの前記隔壁の側面に対する接触角をθbcとし、前記インクが塗布される前記塗布領域の表面に対する接触角をθlcとした場合に、下記の式(1)〜(3)を満たすように前記インクを塗布する工程を含むことを特徴とする有機EL素子の製造方法。
    θbc≦θlc・・・・(1)
    θbc≦5度・・・・・(2)
    θlc≦20度・・・・(3)
  2. 前記機能層は前記画素電極上に順次積層された正孔注入層、正孔輸送層、発光層の3層を少なくとも含み、前記3層のうちの少なくとも1層を、上記式(1)〜(3)を満たすように前記インクを滴下して形成することを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  3. 前記インクは高分子材料のみ、または低分子材料のみ、もしくは高分子材料と低分子材料の混合物を含む前記機能層形成材料を含有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機EL素子の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の有機EL素子の製造方法を用いて製造された有機EL素子を備えたことを特徴とする有機EL装置。
  5. 請求項4に記載の有機EL装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
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