JP2015074957A - トンネル掘進方法、及び、堆積物除去方法 - Google Patents

トンネル掘進方法、及び、堆積物除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大礫や粒径の大きな玉石を堆積物として含む地盤を掘進速度の低下を招くことなく掘進することが可能なトンネル掘進方法、及び、堆積物除去方法を提供する。
【解決手段】礫及び玉石の少なくとも一方が堆積物として堆積している礫層(土層)G1を含む地盤を、シールド掘進機1により掘進するトンネル掘進方法であって、シールド掘進機1の掘進予定領域A0と礫層G1とが重なる重複領域A1と、重複領域A1の下方に位置し重複領域A1に連続する下方領域A2とに、比重が堆積物の比重より低い液体を噴射して、重複領域A1及び下方領域A2の地盤を流動化させることにより、重複領域A1の堆積物を下方領域A2に沈降させ、シールド掘進機1により掘進する、構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、礫や玉石を堆積物として含む地盤をシールド掘進機により掘進するトンネル掘進方法、及び、堆積物除去方法に関する。
トンネル工事における地盤の掘削は、一般的に、シールド掘進機により行われている。このシールド掘進機によるトンネル掘進方法としては、いわゆる土圧式(泥土圧式)や泥水式のシールド掘進機を用いたトンネル掘進方法が知られている。
土圧式シールド掘進機では、例えば、スポークタイプのカッタヘッドの後部に土圧チャンバを設け、スポークの隙間を介して土圧チャンバ内に取り込んだ掘削土砂に加泥材を混練して掘削土砂を泥土に変換し、この泥土をスクリューコンベアにより土圧チャンバから排出している。そして、この排出量等を調節して土圧チャンバ内の泥土圧を切羽に作用させることで、切羽を安定させつつ掘進している。
また、泥水圧シールド掘進機では、例えば、面板タイプのカッタヘッドの後部に泥水チャンバを設け、カッタヘッドの面板に設けられたスリットを介して泥水チャンバ内に掘削土砂を取り込むと共に、泥水チャンバ内に泥水を加圧供給し、掘削土砂と泥水を排泥管により泥水チャンバから排出している。そして、この排出量等を調節して泥水チャンバ内の泥水圧を切羽に作用させることで、切羽を安定させつつ掘進している。
ここで、事前のボーリング調査等により地盤の掘進予定領域に、粒径の大きな、礫(大礫)や玉石等が存在することが分かっている場合、掘進や掘削土砂の排出の障害になるため、様々な工夫が上記泥水圧式や土圧式のシールド掘進機に施されている。
例えば、泥水式シールド掘進機においては、一般的に、面板タイプのカッタヘッドにローラカッタを複数設けて、このローラカッタにより大礫や粒径の大きな玉石をスリット及び排泥管を通過可能な粒径に粉砕して排出している。
また、特許文献1には、土圧式シールド掘進機において、土圧チャンバ内に破砕装置を設け、スポークの隙間を介して土圧チャンバ内に取り込んだ掘削土砂に含まれる大礫などをスクリューコンベアで排出可能な粒径に破砕して排出することが開示されている。
特開2004−68384号公報
しかしながら、泥水式シールド掘進機を用いたトンネル掘進方法において、カッタヘッドにローラカッタを設けて、礫等をスリットを通過可能な粒径まで破砕しつつ地盤を掘進すると、掘進速度の低下を招き、効率的な掘進を行うことができない。
一方、土圧式シールド掘進機を用いたトンネル掘進方法において、土圧チャンバ内に破砕装置を設けたとしても、スポーク間を通過できないほど大きな粒径の礫等が掘進機前方の地山に堆積している場合は、安定した掘進を行うことが困難である。この場合、カッタヘッドにローラカッタを設けて対応することも考えられるが、前述したように掘進速度の低下を招くことになるし、そもそも、掘進を停止して、その現場でカッタヘッドを改造することは困難である。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであり、大礫や粒径の大きな玉石を含む地盤を掘進する場合であっても、掘進速度の低下を招くことなく地盤を掘進することが可能なトンネル掘進方法、及び、堆積物除去方法を提供することを目的とする。
上記課題に対して、本発明に係るトンネル掘進方法は、その一態様として、礫及び玉石の少なくとも一方が堆積物として堆積している土層を含む地盤を、シールド掘進機により掘進するトンネル掘進方法であって、前記シールド掘進機の掘進予定領域と前記土層とが重なる重複領域と、該重複領域の下方に位置して前記重複領域に連続する下方領域とに、比重が前記堆積物の比重より低い液体を噴射して、前記重複領域及び前記下方領域の地盤を流動化させることにより、前記重複領域の前記堆積物を前記下方領域に沈降させ、
前記シールド掘進機により掘進する、構成とした。
また、本発明に係る堆積物除去方法は、その一態様として、礫及び玉石の少なくとも一方が堆積物として堆積している土層がシールド掘進機による掘進予定領域の地盤に含まれる場合に、シールド掘進機の掘進に先立って前記堆積物を前記掘進予定領域から除去する堆積物除去方法であって、前記掘進予定領域と前記土層とが重なる重複領域と、該重複領域の下方に位置して前記重複領域に連続する下方領域とに、比重が前記堆積物の比重より低い液体を噴射して、前記重複領域及び前記下方領域の地盤を流動化させることにより、前記重複領域の前記堆積物を前記下方領域に沈降させて該堆積物を前記掘進予定領域から除去する、構成とした。
本発明に係るトンネル掘進方法、及び、堆積物除去方法の上記一態様によると、シールド掘進機の掘進に先立って、掘進予定領域と礫や玉石を含む土層とが重なる重複領域と、この重複領域の下方に位置して重複領域に連続する下方領域とに、堆積物より低比重の液体を噴射する。そして、この液体噴射により重複領域及び下方領域の地盤を流動化させることによって重複領域内の堆積物をその自重により下方領域に沈降させて掘進予定領域から堆積物を除去した後、シールド掘進機により掘進する。
このように、重複領域の土層に元々堆積していた礫や玉石を、その下方領域に沈降させた後に、その重複領域等をシールド掘進機により掘進することができるため、掘進速度を低下させずに掘進することができる。
このようにして、大礫や粒径の大きな玉石が堆積している土層を含む地盤を掘進する場合であっても、掘進速度の低下を招くことなく地盤を掘進することが可能なトンネル掘進方法、及び、堆積物除去方法を提供することができる。
本発明に係る第1実施形態のトンネル掘進方法を適用するトンネル工事エリアの地盤の断面図である。 上記実施形態のトンネル掘進方法に用いる地盤流動化装置の概略構成を示す断面図である。 上記実施形態のトンネル掘進方法に用いるシールド掘進機の概略構成を示す断面図である。 上記実施形態におけるトンネル掘進方法におけるガイドホール掘削工程を説明するための地盤断面図である。 図4に続く、トンネル掘進方法における液体噴射ロッド建て込み工程を説明するための地盤断面図である。 図5に続く、トンネル掘進方法における高圧噴射撹拌工程を説明するための地盤断面図である。 図6の状態から、液体噴射ロッドをさらに上方に引き上げたときの、地盤断面図である。 図7の状態における地盤の流動化状態を説明するための地盤のイメージ断面図である。 図7に続く、トンネル掘進方法における液体噴射ロッド引抜き工程を説明するための地盤断面図である。 本発明に係る第2本実施形態のトンネル掘進方法を説明するための地盤断面図である。 図10の状態における地盤の流動化状態を説明するための地盤のイメージ断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るトンネル掘進方法の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る第1実施形態のトンネル掘進方法を適用するトンネル工事エリアの地盤の断面図であり、シールド掘進機1の円筒状の掘進予定領域A0と地盤の各層との位置関係を示した図である。図2は、本実施形態のトンネル掘進方法に用いる地盤流動化装置100の概略構成図である。なお、図2及び後述する図4〜図7において、礫層G1及び泥岩層G2は、図の簡略化のため、図1で礫や粘土質等をイメージした模様を省略して示した。また、シールド掘進機1については、後に詳述する。
本実施形態におけるトンネル工事エリアの地盤は、図1に示すように、礫層G1と、この礫層G1の下方に隣接する泥岩層G2とを含んで構成されているものとする。なお、図1、図2、後述の図4〜図11において、礫層G1の上方の地層については、図の簡略化のため省略した。
礫層G1は、例えば、礫及び玉石が堆積物として堆積してなるいわゆる玉石混じりの礫層であるものとする。礫及び玉石としては、様々な粒径のものが含まれている。
本実施形態においては、礫層G1には、シールド掘進機1の後述するスポーク間の隙間、及び、スクリューコンベア35内(後述する図3参照)を通過することができない粒径の大礫や玉石が堆積しているものとする。
なお、この礫層G1が、本発明に係るトンネル掘進方法における「礫及び玉石の少なくとも一方が堆積物として堆積している土層」に相当する。
泥岩層G2は、粘性土質であり、シールド掘進機1により比較的容易に掘進可能な地層である。本実施形態のトンネル工事エリアにおける泥岩層G2には、地殻変動等によって生じた段差面S1がある。この泥岩層G2は、礫層G1と垂直方向(図1では上下方向)で隣接すると共に、段差面S1で礫層G1と水平方向(図1では左右方向)にも隣接している。図1は、シールド掘進機1が、図中矢印で示すように、泥岩層G2内を段差面S1に向かって水平方向に掘進し、段差面S1の手前に位置している状態を示している。図1中、一点鎖線は、シールド掘進機1のその後の掘進中の外形軌跡を示している。シールド掘進機1の掘進予定領域A0は、この外形軌跡(一点鎖線)とシールド掘進機1の前部とで囲まれた円筒状の領域を言う。本実施形態において、この掘進予定領域A0の一部は、礫層G1と重複している。このシールド掘進機1の掘進予定領域A0と礫層G1とが重なる重複領域A1は、図1では、一点鎖線と段差面S1とで囲まれた円筒状の領域である。
ここで、シールド掘進機1の掘進予定領域A0に大礫や粒径の大きな玉石が含まれている場合、このままでは、後述する一般的なシールド掘進機1では安定した掘進を行うことが困難であるため、本実施形態においては、シールド掘進機1による重複領域A1への掘進に先立って、この重複領域A1を含む地盤を流動化させる地盤流動化装置100の本体101を地上に設置している。
以下に、地盤流動化装置100について、詳述する。
地盤流動化装置100は、図2に示すように、本体101と、液体噴射ロッド102とを含んで構成され、重複領域A1の上方に対応した地上に本体101が設置され、重複領域A1と、この重複領域A1の下方に位置して重複領域に連続する下方領域A2とに、比重が礫及び玉石(堆積物)の比重より低い液体を噴射して、重複領域A1及びその下方領域A2の地盤を流動化させるものである。下方領域A2は、詳しくは、重複領域A1の下方に隣接しその隣接面Sから下方の領域である。
なお、図2において、重複領域A1の隣接面Sとは、前述の段差面S1と、半円弧状断面の下方面S2とからなる。つまり、図2において、下方領域A2とは、段差面S1及び下方面S2から下方の所定深さD1(地表面からの深さ)までの領域を言う。下方領域A2の容積は、重複領域A1に含まれる礫及び玉石が後述するようにこの下方領域A2内に十分に沈降できるように重複領域A1の容積に対応して設定されている。
地盤流動化装置100による流動化処理に伴って、本実施形態では後述するように円筒状の造成体Z(図2で破線で示す)が形成される。この造成体Zの直径D2、つまり、一回の処理で流動化可能な水平方向の範囲は、後述のジェット流Jの圧力及び液体噴射ロッド102の引き上げ速度や土質等によって定まり、限界がある。一回の流動化処理で造成可能な造成体Z内に、重複領域A1及び下方領域A2を全て包含することができれば、流動化処理は一回で完了する。しかし、図2に示すように、重複領域A1及び下方領域A2が造成体Zより広い空間を占めている場合は、図中二点鎖線で示すように、別の地盤流動化装置100で、残りの重複領域A1及び下方領域Aに対して流動化処理を行ってもよいし、一台の地盤流動化装置100を移設して、順次流動化処理を行うようにしてもよい。
本実施形態において、礫及び玉石より比重の低い液体とは、例えばセメント系の固化材を含んだ固化材スラリー(いわゆるセメントミルク)である。通常、礫及び玉石の比重は、2.6〜2.7kg/cm3であり、セメント系の固化材スラリー(セメントミルク)の比重は、1.3〜1.4kg/cm3である。したがって、本実施形態における地盤流動化装置100は、地盤を、後に詳述するようにして流動化させると共に、適宜配合された固化材の種類や配合比等によって定まる所定時間経過後に固化させて円筒状の造成体Z(図1で破線で示す)を造成させる機能も有する。
本体101は、図示省略するが、固化材スラリーを貯蔵するタンクと、固化材スラリーを超高圧大流量(例えば、圧力:30MPa程度、吐出流量:0.2〜0.4m3/分程度)で圧送可能な超高圧ポンプと、エアーコンプレッサーとを備えている。そして、本体101の側面には、液体噴射ロッド102を、その軸心を中心として回転させると共に、軸心に沿って引上げ及び引下げ可能に把持する把持部101aが取付けられている。
液体噴射ロッド102は、例えば、外管と内管とを備えた二重管タイプである。液体噴射ロッド102は、その上端側が地盤の地表から突設されて把持部101aによって把持され、下端側(詳しくは、後述するモニタ102b)が下方領域A2の下端に位置するように、地盤の地表面から下方に向かって延設されている。例えば、液体噴射ロッド102は、事前にロータリーボーリングマシン等によって地盤の地表から下方領域A2の下端より若干深く削孔されたガイドホールGH内に上下方向に挿通されている。地表側にはスライム釜場SLが構築され、このスライム釜場SLにガイドホールGHが連通している。地盤の流動化処理中に、液体噴射ロッド102とガイドホールGHとの間の隙間を通って後述するスライム状の混練土(スライム)が上昇し、スライム釜場SLに滞留する。このスライムは、スライム釜場SLに設置されるサンドポンプ201を介して、スライム貯留タンク200内に排泥される。
液体噴射ロッド102の上端部には、固化材スラリー入口と圧縮空気入口を有するスイベル102aが接続され、液体噴射ロッド102の下端側には、カップリング(図示省略)を介してモニタ部102bが接続されている。内管は固化材スラリー入口と連通し固化材スラリーの流路となり、内管と外管との間の隙間は圧縮空気入口と連通し圧縮空気の流路となる。
タンク内の固化材スラリーは、超高圧ポンプ、スイベル102aの固化材スラリー入口を介して液体噴射ロッド102の内管内に圧送される。また、エアーコンプレッサーからの圧縮空気は、スイベル102aの圧縮空気入口を介して外管と内管との間の流路に圧送される。
モニタ部102bは、図示省略するが、液体噴射ロッド102の内管と連通する固化材スラリー噴射ノズル部と、前述の圧縮空気流路と連通する圧縮空気噴射ノズル部とを備えている。固化材スラリー噴射ノズル部のノズル先端は、モニタ部102bの外周面の一部で径方向外向き(図中水平方向)に開口している。また、圧縮空気噴射ノズル部のノズル先端は、固化材スラリー噴射ノズル部の周囲で、径方向外向きに開口している。圧縮空気を固化材スラリー噴射ノズル部の周囲から噴射させることにより、固化材スラリーを効率的に噴射させることができる。
このように、本実施形態においては、液体(固化材スラリー)の噴射は、地盤の地表面から下方に向かって延設される液体噴射ロッド102を、地上側(本体部101の把持部101a)から操作して行われるように構成されている。
なお、このように構成された地盤流動化装置100による流動化処理及び造成体Zの造成については、後に詳述する。
次に、本実施形態のトンネル掘進方法に用いるシールド掘進機1について、図3を参照して詳述する。なお、本実施形態では、いわゆる土圧式(泥土圧式)シールド掘進機を例にとってシールド掘進機の構成を説明するが、シールド掘進機の種類はこれに限らない。
シールド掘進機1は、図3に示すように、その本体を成す円筒状のスキンプレート2と、スキンプレート2の前端部2aに設けられる掘削用のカッタヘッド3と、カッタヘッド3の後方に離間してスキンプレート2に配置されるシールド隔壁4とを含んで構成される。
カッタヘッド3は、シールド隔壁4に回転自在に支持されている。カッタヘッド3は、シールド隔壁4の後面に設置された駆動用モータ5を駆動源として、回転しながら地山を掘削する。カッタヘッド3は、図示省略するが、例えば、その中心から径外方向に放射状に延設されたスポークを有し、このスポークの前部にカッタビットが適宜装着されたいわゆるスポークタイプの一般的な構造のものである。本実施形態では、スポークタイプのカッタヘッドを例にとって説明するが、カッタヘッドのタイプはこれに限らない。
カッタヘッド3とシールド隔壁4との間には、これらとスキンプレート2とにより土圧チャンバ6が区画形成されている。カッタヘッド3による掘削で生じた掘削土砂は、カッタヘッド3のスポーク(図示省略)の隙間を介して、土圧チャンバ6内に取り込まれる。土圧チャンバ6内では、取り込んだ掘削土砂に加泥材を注入して、掘削土砂と加泥材とを混練し、掘削土砂が泥土に変換される。この泥土は、後述するスクリューコンベア35によって土圧チャンバ6から排出される。
シールド掘進機1は、カッタヘッド3及びシールド隔壁4の後方のスキンプレート2内にエレクタ装置10を備える。
エレクタ装置10はセグメント把持部11を備える。このエレクタ装置10は、円弧状断面を有するセグメントSをセグメント把持部11で把持しつつ、セグメントSをトンネル軸方向、径方向、周方向に適宜移動させることができる。そして、エレクタ装置10は、スキンプレート2内にて、その周方向に沿って複数のセグメントSを連結することによりセグメントリングSRを構築する。このセグメントリングSRがトンネル軸方向に順次構築されることにより、図3に示すように、円筒状の覆工体20が構築される。
シールド掘進機1のスキンプレート2より内側には、複数の推進ジャッキ30が、スキンプレート2の内面に沿って周方向に互いに間隔を空けて配置されている。
推進ジャッキ30は、シリンダ31とロッド32とにより構成される油圧ジャッキである。シリンダ31は、その一端がスキンプレート2に固定されており、他端側にて、ロッド32が進出・退入可能となっている。推進ジャッキ30のロッド32の先端部を既設のセグメントSに当接させた状態で推進ジャッキ30を伸長作動させることにより、シールド掘進機1は推進力を得ることができる。このようにして、推進ジャッキ30は、既設のセグメントSから反力を取ってシールド掘進機1を推進させる。
シールド掘進機1は、土圧チャンバ6内の泥土をシールド隔壁4の後方に搬出するスクリューコンベア35を備えている。シールド掘進機1は、スクリューコンベア35による泥土の排出量等を調節することにより、土圧チャンバ6内を加圧状態にしてその泥土圧を切羽に作用させることで、切羽を安定させつつ掘進している。
スキンプレート2の後端部2bには、その外縁に沿って、例えば、前後2列のテールシール41、42が設けられている。テールシール41、42は適宜材質(例えば、金属製又は樹脂製)のブラシである。
次に、本発明に係るトンネル掘進方法の第1実施形態を、図2、図3及び後述の図4〜図8を参照して、地盤流動化装置100及びシールド掘進機1を用いた場合で説明する。
なお、事前の地盤調査により、掘進予定領域A0周辺における地盤の概略の断面構造が図1のように構成されていることが予め分かっており、掘進予定領域A0の一部に礫層G2が重なることが、事前に想定できているものとする。そして、シールド掘進機1は礫層G1の手前で停止しており、その後の掘進予定領域A0を掘進する場合について、以下に説明する。
本実施形態におけるトンネル掘進方法は、大きく分けると地盤の流動化処理と地盤の掘進とに区分される。以下に、まず、地盤流動化装置100による地盤の流動化処理について説明する。また、この流動化処理の説明は、本発明に係る堆積物除去方法の一実施形態の説明でもある。
流動化処理は、ガイドホール削孔工程と、液体噴射ロッド建て込み工程と、高圧噴射撹拌(流動化)工程と、液体噴射ロッド引き抜き工程と、を含む。図4は、ガイドホール掘削工程を、図5は、液体噴射ロッド建て込み工程を、図6〜図8は、高圧噴射撹拌工程を、図9は、液体噴射ロッド引き抜き工程をそれぞれ説明するための図である。
まず、ガイドホール削孔工程では、シールド掘進機1の掘進に先立って、図示省略したロータリーボーリングマシン等により、地表面から下方領域A2の下端(深さD2)より若干深い深度まで、図4に示すように、液体噴射ロッド102を建て込むためのガイドホールGHを削孔する。液体噴射ロッド102の実際に液体を噴射するモニタ102bは、液体噴射ロッド102の下端より若干上方に位置しているため、液体噴射ロッド102の下端がガイドホールGHの底面に当接した状態で、このモニタ部102bが、下方領域A2の下端に位置するように、ガイドホールGHが削孔される。また、地表側には後述するスライム状の混練土(スライム)が排出されて滞留するスライム釜場SLが構築され、このスライム釜場SLにガイドホールGHが連通している。
次に、液体噴射ロッド建て込み工程では、図示省略したクレーン等により液体噴射ロッド102を吊り上げ、図5に示すように、液体噴射ロッド102を地盤の地表面から下方に向かって、ガイドホールGH内に建て込む。このとき、液体噴射ロッド102の下端がガイドホールGHの底面に当接し、モニタ102bは下方領域A2の下端に位置する。
そして、高圧噴射撹拌(流動化)工程では、図2に戻って、地盤流動化装置100の本体101を図示するように地上に設置し、ガイドホールGH内に建て込まれている液体噴射ロッド102の上端部を把持部101aにより把持させる。さらに、液体噴射ロッド102のスイベル102aの固化材スラリー入口に固化材スラリー圧送用の超高圧ポンプからの耐圧ホースを接続すると共に、スイベル102aの圧縮空気入口にエアーコンプレッサーからの耐圧ホースを接続する。
次に、超高圧ポンプ及びエアーコンプレッサーを駆動させ、液体噴射ロッド102内に、スイベル102aの固化材スラリー入口を介して超高固化材スラリーを圧送すると共に、圧縮空気入口を介して圧縮空気を圧送することで、モニタ部102bの固化材スラリー噴射ノズル部から超高圧固化材スラリーを管半径方向へ連続的に噴射させると共に、固化材スラリー噴射ノズルの周囲の圧縮空気噴射ノズルから圧縮空気を噴射させる。これにより、固化材スラリーと圧縮空気とが混合したジェット流Jを形成する。この状態で、液体噴射ロッド102を把持部101aにより回転させる。これによりジェット流Jの圧力により、モニタ部102bの周囲の地盤を切削すると共に、掘削土と固化材スラリーとを撹拌混練することにより、モニタ部102b周りの地盤を固化材の種類や配合比等によって定まる所定時間の間だけ流動化させる。この地盤の流動化可能な水平方向の範囲(D2)は、固化材スラリー及び圧縮空気の圧力・吐出流量、並びに、後述する液体噴射ロッド102の引き上げ速度等によって定まる。
そして、図6に示すように、固化材スラリーを連続的に噴射させると共に、液体噴射ロッド102を把持部101aにより回転駆動させながら所定の引き上げ速度で引き上げる。これにより、下方領域A2の下端から所定高さで、かつ、直径D2からなる円柱状領域Za内の地盤をジェット流Jにより流動化させる。さらに、図7に示すように、液体噴射ロッド102を所定の速度で引き続き引き上げることにより、円柱状領域Zaの高さが増し、円柱状領域(つまり流動化処理された領域)Zaの上端面(言い換えると、モニタ部102b)が重複領域A1(掘削予定領域A0)の上端に達する。その後、固化材スラリー及び圧縮空気の供給を停止させると共に、把持部101aの回転及び引上げ駆動を停止させる。本実施形態においては、このように流動化処理は、下方領域A2から重複領域A1に向かって順次行われる。また、この円柱状領域Zaが、一回の流動化処理によって地盤を流動化できる範囲を示している。
また、円柱状領域Zaの上端面が重複領域A1(掘削予定領域A0)の上端に達したとき、固化材スラリーと掘削土とを撹拌混練してなる混練土は、未だ固化しておらずスライム状になっており、円柱状領域Za内の全体にわたって地盤が流動化されている。つまり、固化材スラリーは、その固化時間が下方領域A2の下端での噴射開始から重複領域A1の上端での噴射完了までに要する時間よりも長くなるように、適宜調合されている。
また、この流動化処理中において、ガイドホールGHと液体噴射ロッド102との間の隙間を介して、掘削土砂と固化材スラリーとのスライム状の混練土(スライム)の一部が図6〜図8に点線矢印で示すように上昇してスライム釜場SL内に滞留する。このスライム釜場SLに滞留したスライムは、サンドポンプ201を介してスライム貯留タンク200内に排泥される。
ここで、図7における円柱状領域Za内では、地盤の流動化のイメージ図である図8に示すように、ジェット流Jにより円柱状領域Za内の地盤が流動化され、その結果、円柱状領域Zaのうち重複領域A1の部分と重なる部分の大礫及び玉石等の堆積物の大半はその自重により下方領域A2に沈降する。このように重複領域A1の堆積物を下方領域A2に沈降させて堆積物を掘進予定領域A0から除去する。
そして、液体噴射ロッド引き抜き工程では、把持部101aによる液体噴射管102の把持を解除後、クレーン等により、液体噴射管102を、図9に示すように、ガイドホールGH内から引き抜く。
そして、円柱状領域Zaは、固化材スラリーが噴射されてから前述した固化材の種類や配合比等によって定まる所定時間経過後に、下端側から上端側に向かって徐々に固化し始めて、上端側での噴射後の上記所定時間経過後に全体が固化して、図9に示すように、直径D2の円柱状の造成体Zとなる。このように、固化材スラリーを噴射して地盤を流動化させ、その流動化させた円柱状領域Zaを固化させて、造成体Zを造成する。
引き抜いた液体噴射管102は、その内部を清水で洗浄し、例えば、次の造成地点に移動させる。また、図示省略するが、造成体Zの造成完了後、ガイドホールGH及びスライム釜場SLをスライム等で穴埋めする。
なお、一回の流動化処理で造成可能な造成体Z内に、重複領域A1及び下方領域A2を全て包含することができれば、流動化処理は一回で完了する。本実施形態では、図9に示すように、重複領域A1及び下方領域A2が造成体Zより広い空間を占めているため、図中二点鎖線で示すように、別の地盤流動化装置100で、残りの重複領域A1及び下方領域Aに対して流動化処理を行ってもよいし、一台の地盤流動化装置100を移設して、順次流動化処理を行うようにしてもよい。
次に、シールド掘進機1による地盤の掘進について説明する。
上記のように、掘削予定領域A0を含む領域の地盤を流動化させて、その下方に大礫や粒径の大きな玉石等を沈降させ、造成体Zを造成した後、シールド掘進機1により、礫層G1を含む掘進予定領域A0を掘進する。このとき、掘進予定領域A0における礫層G1(重複領域A0)には、図9に示すように、大礫や玉石は含まれていないため、ローラカッタを設ける等の特別な対策をしていない本実施形態におけるシールド掘進機1であっても、無理なく掘進をすることができる。
本実施形態によるトンネル掘進方法、及び、堆積物除去方法によれば、シールド掘進機1の掘進に先立って、掘進予定領域A0と礫及び玉石を含む礫層(土層)G1とが重なる重複領域A1と、この重複領域A1の下方に位置し重複領域A1と連続する下方領域A2とに、堆積物(礫及び玉石)より低比重の液体を噴射する。そして、この液体噴射により重複領域A1及び下方領域A2の地盤を流動化させることによって重複領域A1内の堆積物をその自重により下方領域A2に沈降させ、掘進予定領域A0から堆積物を除去した後、重複領域A1を含む掘進予定領域A0を掘進する。
このように、重複領域A1の礫層(土層)G1に元々堆積していた礫や玉石を、その下方領域A2に沈降させた後に、その重複領域A1をシールド掘進機1により掘進することができるため、掘進速度を低下させずに掘進することができる。
このようにして、大礫や粒径の大きな玉石が堆積している土層を含む地盤を掘進する場合であっても、掘進速度の低下を招くことなく地盤を掘進することが可能なトンネル掘進方法、及び、堆積物除去方法を提供することができる。
また、本実施形態においては、重複領域A1及び下方領域A2への液体の噴射を、地盤の地表面から下方に向かって延設される液体噴射ロッド102を、地上側(地盤流動化装置100の本体101)から操作して行われるように構成したため、シールド掘進機に対して、礫や玉石を含む礫層G1を掘進するための特別な改造を施す必要がない。
そして、本実施形態においては、液体噴射ロッド102をそのモニタ部102bが下方領域A2の下端に位置するように配置させた後、液体噴射ロッド102を回転及び上方に引き上げながら液体を噴射させることにより、流動化の処理を下方領域A2から重複領域A2に向かって順次行う場合で説明したが、これに限らず、流動化処理を重複領域A1から下方領域A2に向かって順次行うようにしてもよい。具体的には、液体噴射ロッド102をそのモニタ部102bが重複領域A1の上端に位置するように配置させた後、例えば、液体噴射ロッド102を回転及び下方に押し下げながら液体を噴射させ、これをモニタ部102bが下方領域A2の下端に位置するまで行い、その後、固化材スラリー及び圧縮空気の供給を停止させ、円柱状領域Zaが固化して造成体Zが造成される前までに、モニタ部102bが重複領域A1の上端より上方の位置まで引き上げるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、液体噴射ロッド102から噴射する液体は、固化材を含むものとした。これにより、地盤を流動化させると共に、流動化された地盤を所定時間経過後に固化させて造成体Zを構築することができるため、トンネル工事エリアの地盤の強度を高めることもできる。なお、本実施形態において、円柱状領域Zaの上端面は、重複領域A1(掘削予定領域A0)の上端に合わせた場合で説明したが、これに限らず、重複領域A1の上端より若干上方に位置するように構成してもよい。具体的には、第1実施形態においては、液体噴射を重複領域A1の上端より上方まで行うようにする。
また、本実施形態においては、液体(固化材スラリー)の噴射は、地盤の地表面から下方に向かって延設される液体噴射ロッド102を、地上側から操作して行われる場合で説明したが、これに限らない。
図10は、本発明に係る第2実施形態のトンネル掘進方法、及び、堆積物除去方法を説明するための地盤断面図である。本実施形態においては、液体の噴射を、シールド掘進機1の前部から機外に向かって延設される液体噴射ロッド102’をシールド掘進機1の機内から操作して行うように構成する。以下に、第1実施形態と異なる構成について説明する。
具体的には、液体噴射ロッド102’が、シールド掘進機1のカッタヘッド3の中心部を貫通して掘進機内から機外に向かって突出、及び、機内に退避可能で、かつ、カッタヘッド3の中心部を支持部として地盤の上下方向に傾動可能に支持される構成とし、液体の噴射をこのシールド掘進機1の前部に設けた液体噴射ロッド102’を介して行う。この場合、第1実施形態で説明した、本体101及び把持部101aは、図示省略するが、シールド掘進機1の機内に配置され、これらを含めて地盤流動化装置が構成される。そして、液体噴射ロッド102’は、掘進停止中は、重複領域A1又は下方領域A2に向かう所定傾斜角度で傾斜支持され、掘進中は掘進機内に退避可能に構成される。
第2実施形態の場合、図示省略するが、例えば、液体噴射ロッド102’用のガイドホールの削孔は、液体噴射ロッド102’の先端にモニタ部102bの替りに削孔ビットを取り付けて、シールド掘進機1の前部から重複領域A1又は下方領域A2に向かって地盤をボーリングすることにより行う。ガイドホール形成後、削孔ビットを取り付けた液体噴射ロッド102をシールド掘進機1内に退避させ、削孔ビットを取り外し、モニタ部102bを取り付けた液体噴射ロッド102’を、その先端部がガイドホールの孔底に当接するようにガイドホール内に延設(建て込む)する。そして、液体噴射ロッド102’のモニタ部102bからジェット流Jを噴射させると共に、液体噴射ロッド102’を回転させながら機内側に引き込むことで地盤の流動化処理を行い、その後、液体噴射ロッド102’を機内に完全に退避させる。ガイドホール削孔は、例えば、シールド掘進機1の前部から斜め下方の所定傾斜角θ1、この傾斜角より鋭角の傾斜角θ2、水平方向(傾斜角度θ=0°)の3箇所に形成される。そして、これらのガイドホール削孔、液体噴射ロッドの建て込み(延設)、地盤の流動化及び液体噴射ロッドの引き抜き(退避)からなる一連の工程は、例えば、上記θ1、θ2及び水平方向の順番で行う、つまり、流動化処理を下方領域A2から重複領域A1に向かって順次行う。そして、各流動化処理によって、円柱状領域Za1,Za2,Za3の地盤がそれぞれ流動化処理される。
これにより、ジェット流Jにより円柱状領域Za1,Za2,Za3内の地盤が流動化され、その結果、地盤の流動化のイメージ図である図11に示すように、円柱状領域Za1,Za2,Za3のうち重複領域A1の部分と重なる部分の大礫及び玉石等の堆積物の大半はその自重により下方領域A2に沈降する。この円柱状領域Za1,Za2,Za3に対する流動化処理を1ユニットとし、この1ユニットの流動化処理を最初に噴射させた固化材スラリーが固化するまでの間に完了させる。そして、この1ユニットの流動化処理を残りの重複領域A1及び下方領域A2に対して行う。
なお、第2実施形態において、シールド掘進機1による掘進は、1ユニットの流動化処理が完了するたびに行ってもよいし、掘進予定領域A0の流動化処理が全て完了してから行ってもよい。また、流動化処理は、下方領域A2から重複領域A1に向かって順次行う場合に限らず、重複領域A1から下方領域A2に向かって順次行う、つまり、水平方向、θ2、θ1の順で行うようにしてもよい。さらに、1ユニットの流動化処理を、3分割(傾斜角θ1,θ2及び水平方向)して行うものとして説明したが、分割数はこれに限らず、2分割(所定傾斜角θ及び水平方向)でもよく、また、4分割以上(傾斜角θ1,θ2,・・・θn、及び水平方向)であってもよい。
上記第1及び第2実施形態においては、土圧式(泥土圧式)シールド掘進機1を用いて説明したが、シールド掘進機1の種類は、これに限らず、例えば、泥水式のシールド掘進機であってもよい。
また、礫層G1は玉石まじりの礫層であるものとしたが、これに限らず、玉石が混じっていない礫層であってもよい。また、地盤は、礫層G1を含むものとしたが、これに限らず、礫層G1に替って、玉石だけの玉石層を含む場合であってもよい。つまり、地盤は、礫及び玉石の少なくとも一方が堆積物として堆積している土層を含んでいればよい。
また、シールド掘進機1の掘進予定領域A0の一部が、図1に示すように、礫層G1と水平方向から重複するトンネル工事エリアの場合で説明したが、これに限らない。例えば、礫層G1の斜め上方や斜め下方から礫層G1に向かって掘進し、礫層G1に対して掘進予定領域A0が斜めに交差するようなトンネル工事エリアであっても適用できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形及び変更が可能である。
1・・・・・・・・・・シールド掘進機
102,102’・・・液体噴射ロッド
G1・・・・・・・・・礫層(土層)
A0・・・・・・・・・掘進予定領域
A1・・・・・・・・・重複領域
A2・・・・・・・・・下方領域

Claims (6)

  1. 礫及び玉石の少なくとも一方が堆積物として堆積している土層を含む地盤を、シールド掘進機により掘進するトンネル掘進方法であって、
    前記シールド掘進機の掘進予定領域と前記土層とが重なる重複領域と、該重複領域の下方に位置して前記重複領域に連続する下方領域とに、比重が前記堆積物の比重より低い液体を噴射して、前記重複領域及び前記下方領域の地盤を流動化させることにより、前記重複領域の前記堆積物を前記下方領域に沈降させ、
    前記シールド掘進機により掘進する、トンネル掘進方法。
  2. 前記液体は、固化材を含む、請求項1に記載のトンネル掘進方法。
  3. 前記液体の噴射は、前記地盤の地表面から下方に向かって延設される液体噴射ロッドを、地上側から操作して行われる、請求項1又は2に記載のトンネル掘進方法。
  4. 前記液体の噴射は、前記シールド掘進機の前部から機外に向かって延設される液体噴射ロッドを、前記シールド掘進機の機内から操作して行われる、請求項1又は2に記載のトンネル掘進方法。
  5. 前記流動化の処理は、前記下方領域から前記重複領域に向かって順次行われる、請求項1〜4のいずれか1つに記載のトンネル掘進方法。
  6. 礫及び玉石の少なくとも一方が堆積物として堆積している土層がシールド掘進機による掘進予定領域の地盤に含まれる場合に、シールド掘進機の掘進に先立って前記堆積物を前記掘進予定領域から除去する堆積物除去方法であって、
    前記掘進予定領域と前記土層とが重なる重複領域と、該重複領域の下方に位置して前記重複領域に連続する下方領域とに、比重が前記堆積物の比重より低い液体を噴射して、前記重複領域及び前記下方領域の地盤を流動化させることにより、前記重複領域の前記堆積物を前記下方領域に沈降させて該堆積物を前記掘進予定領域から除去する、堆積物除去方法。
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