JP5642130B2 - トンネルボーリングマシン - Google Patents

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Description

本発明は、トンネルボーリングマシン(TBM)、詳細にはカッタヘッド構造に特徴を有するトンネルボーリングマシンに関する。
特許文献1のようなトンネル掘削装置があるが、これは掘削ヘッドが装着された掘削用ブームでトンネルを掘削するものであり、本発明のように本来的に回転ディスクによって切羽を切削あるいは破砕するTBMとは基本的に別のものである。
また、TBMとして特許文献2の発明が開示されているものの、その要旨はトンネル上半分のズリをメインビームに内装された第一コンベアで、またその下方にトンネル下半分のズリを第二のコンベアで搬送するものである。結局、従来のTBMは、図18に示すように、カッタ駆動モータ100軸に設けたピニオンで旋回ギアを回すことによりカッタヘッド101全体を回転させ、カッタヘッド101前面に取り付けたカッタビットにより切羽を掘削する。このようなTBMが掘進不能になると、覆工体102の一部に設けた切開口103から人力、小規模掘削機、或いは発破を利用してTBM脇に設けた側抗104よりTBM前面まで掘削する。ついで、トンネルの切羽全体を発破や掘削機械で先行トンネル105を掘削してからカッタヘッド101を再駆動し、掘削したズリはカッタヘッドのスリットや、ディスクカッタービットの隙間(図示せず)からチャンバー内に取込み、ベルトコンベア106によりTBM外に排出される。TBMが掘進不能になると、TBMを解体する場合もある。なお、このTBMはグリッパ107の後方にセグメント等の覆工体109を設置するシールドジャッキ108と、前方にも伸縮部110を介してカッタヘッド101を切羽に押し付けて掘削可能にしたスライドジャッキ111が、覆工作業と掘進作業を同時進行で行うことを可能にした、いわゆるテレスコタイプのものである。
特許第3394518号公報 特開2002−4776号公報
前記した特許文献2のTBMを使用して岩盤にトンネルを掘削する際に、地層に断層がある場合、急激に地盤が弱くなる場合、湧水や非常に硬い岩盤層に遭遇する場合等の地層の変化が激しく、掘進能率が非常に悪くなることがあった。今まで、このような場合にはTBM坑内に設けた削孔機により、切羽前方にロッドを打ち込み、地盤に薬液やセメントミルクを注入することで地盤の強度を上げ、地下水を止めて地盤改良を行ってから、再掘進するが、TBMのカッタヘッドにはディスクカッタが多数取り付けられており、本発明である図10の一部に示すように、ディスクカッタの周りの極めて限られたズリ取入口から削孔機のロッドを差し込まなければならず、差し込み箇所が限定されるために、適切な地盤改良をすることができなかった。
そこで、本発明は、上記欠点を解消せんとするものであり、比較的簡単な操作により、切羽前方の非常に硬い地盤や軟弱地盤に対応するカッタヘッドを有するTBMを提供することを目的とする。
本発明の要旨は、カッタ回転駆動装置により回転ディスクカッタを回転して切羽を切削あるいは破砕して掘進するトンネルボーリングマシンにおいて、前記回転ディスクカッタが、切羽外周を環状に掘削する外周部カッタヘッドと、該外周部カッタヘッドの内側には前記環状に掘削する箇所の内側を掘削する中心部カッタヘッドとに分け、前記外周部カッタヘッドから中心部カッタヘッドへズリ通過孔を有するフランジ部と、そのフランジ部又はその近傍に設けた着脱手段により前記外周部カッタヘッドから前記中心部カッタヘッドを脱着自在に形成したものから成り、前記外周部と中心部カッタヘッドの装着により切羽全体を掘削するか、前記中心部カッタヘッドを外周部カッタヘッドから離脱して前方に開いた切羽を前記トンネルボーリングマシン内部から先行掘削を可能にし、さらに、前記ズリ通過孔は外周部カッタヘッドのフランジ部と中心部カッタヘッドのフランジ部の全周にわたり設けられ、且つ外周部カッタヘッドのフランジ部に設けられたズリ通過孔と中心部カッタヘッドのフランジ部に設けられたズリ通過孔は常に合致されている、ことを特徴とするトンネルボーリングマシンにある。
上記カッタ回転駆動装置は、円筒状のマシン本体の先部の外周に同期回転するカッタモータを複数取り付け、その駆動軸をピニオンに連結し、これに前端面の上記回転ディスクカッタを回転する旋回ギアに噛合したものである。
また、上記回転ディスクカッタは外周部カッタヘッドと中心部カッタヘッドを着脱手段で脱着自在に結合したものである。この中心部カッタヘッドは、好ましくは図10の中央部に示すような四端が角張ったトラック状(たいこ落し)の形を、周囲の外周部カッタヘッドから着脱手段で脱着自在に取り付けられる。
外周部カッタヘッドは、切羽を環状に掘削するもので、前板、環状の内周側板、最外周側板、後板、及び切羽を掘削するティースビットを有するディスクカッタにより構成される。
また、中心部カッタヘッドは、図9(a)乃至図9(c)のような中心に位置する四角形の分割体と、その周辺に4分割された分割体とを、それぞれの境界部にあるフランジをボルト・ナットで連結したものを用いてもよい。この他に、中心部カッタヘッドを各種形状に2〜5分割することで、各分割後TBM坑内より後方に搬送し、逆送して外周部カッタヘッドへの取り付けを容易にすることができる。
上記した中心部カッタヘッドを外周部カッタヘッドから脱着できる着脱手段としては、外周部カッタヘッドの環状の内周側板と中心部カッタヘッドの円状内板とに跨っている円環状側板を介して、それぞれの板にボルトを螺着するか、係合ジャッキを外周部カッタヘッドに取り付けて、係合ジャッキのピン(係止体)を中心部カッタヘッドのフランジ部に設けたピン嵌合孔14’に挿入して連結し、ピンを抜くことで取り外し、上記中心部カッタヘッドを外周部カッタヘッドから脱着することができるようにしている。
さらに、図8のように、中心部と外周部カッタヘッドで掘削したズリをTBMの後方に排出するズリ排出装置として、その先端部にある外周部カッタヘッド内の排出用ホッパ下からTBM後方に至るベルトコンベアあるいはスクリューコンベアを配置したものを用い、これにより掘削ズリをTBM外へ排出する。このように、前記ズリ排出装置の先端部を外周部カッタヘッドに取り付けることで、掘削されたズリを、前記スクリューコンベア等を介して抗外へ排出することができる。
本発明によれば、切羽前面における非常に硬い地盤の変化や軟弱地盤の地盤改良にも対応することができる。また、中心部カッタヘッドを取り外して、切羽前方に対して発破による人力掘削やNATM工法などを応用して地山の地質変化に対応することができる。さらに、このようにTBMに合わない地盤を突破し、その後中心部カッタヘッドを元のように取り付けることで本来のTBMとして再掘削することができる。
本発明であるシールド型TBMで、図2のB−B横断面図と、モータで回転ディスクカッタを動かす機構の部分拡大図である。 図1のA−A断面図である。 図1の中心部カッタヘッドを取り除いて、移動用レール上の削孔機で切羽を掘削する状態を表すTBMの縦断面図である。 図3から削孔機を除いたC−C断面図である。 図3で切羽を掘削した後に外周部カッタヘッドによりTBMを掘進しながらズリを後方に搬送する説明図である。 図7のD−D断面図であり、中心部カッタヘッドを外周部カッタヘッドの係止体(ピン)付きジャッキで係止した前記図1とは別の実施例を示す説明図である。 図6のE−E断面図である。 前記実施例の外周部カッタヘッドの内部ホッパ上にその先部を配置し、後方にズリを移動するようにしたスクリューコンベア付きのTBMの先部平面図と、外周部カッタヘッドから中心部カッタヘッドの着脱用の円環状側板の一部拡大平面図である。 (a)・・・図1や図2の中心部カッタヘッドに対して、中央に1個の正方形と、その周囲に扇形状から前記正方形の1/4をそれぞれ除いた4個の形状とを、それぞれの隣接箇所で結合した全部で5個に分割した、中心部カッタヘッドの図9(b)のF−F正面図である。(b)・・・図9(a)の一部をG−G断面としたH−H矢視図である。(c)・・・図9(a)における正方形に分割した中心部分のカッタヘッドの正面図である。 図1と図2の中央部を円形、外周部を円環状に分割したものに対して、中央に四端が角張ったトラック状(たいこ落し)の形を外周部カッタヘッドに取り付け、それぞれにそろばん玉状のローラーカッタと外周ディスクカッタ、及びズリ取込口を設けた正面図である。 岩盤と岩盤間における粘土層−破砕帯−粘土層における、本発明のTBMの位置を示す説明図である。 (a)・・・図11から支保工を設置して先行トンネルを構築した説明図である。(b)・・・(a)の先行トンネルを正面から見た説明図である。 (a)・・・図12から先行トンネルを掘進し、同トンネル内にバックホウ・ブレーカを設置した説明図である。(b)・・・(a)の先行トンネルを正面から見た説明図である。 図13の先行トンネルにおいて、ブームジャンボによって前方の土質を探査する説明図である。 (a)・・・図14から先行トンネルをさらに掘進した説明図であり、トンネル内にバックホウ・ブレーカとブームジャンボを入れたものである。(b)・・・(a)のブームジャンボを正面から見た説明図である。 (a)・・・図15からさらに岩盤まで掘進し、後方のTBMの外周部カッタヘッドに中心部カッタヘッドを取付けて、通常のTBMで掘削する説明図である。(b)・・・(a)の先行トンネルを含むTBMで全体トンネルを掘進する正面から見た説明図である。 (a)・・・図1の中心部カッタヘッドをTBMの横中心線よりやや上方に設置したものである。(b)・・・(a)の中心部カッタヘッドを取り外したものである。 従来の回転ディスクカッタを含むTBMの概略判断図である。
本発明の好ましい実施の形態は、外周部カッタヘッドの内側にある円形の中心部カッタヘッドをそのまま、或いは数個に分割して脱着自在にし、その取り外しにより開かれた中心部カッタヘッドから前方に開いた切羽を先行掘削可能にしたものである。
[実施例1]
本発明は、図1と図2に示すように、回転ディスクカッタ1は、環状に掘削する内部に仕切板12を有する外周部カッタヘッド3と、外周部カッタヘッド3の内側に着脱手段40で脱着自在にした前記環状に掘削された内側を掘削する内部に仕切板13を設けた中心部カッタヘッド4とからなり、これらを回転駆動装置2で左及び右回転可能にしている。
また、前記中心部カッタヘッド4の外周に、TBMの坑内側へ外方に拡開したフランジ部5を設け、そのフランジ部5に合致させるように外周部カッタヘッド3のフランジ部6を坑内側に向かって内方に閉じるように形成することもできる(図8)、これにより中心部カッタヘッド4を外周部カッタヘッド3から坑内方向へ容易に引き抜くことができる。フランジ5,6には、全周にわたり、掘削土砂が通過できる複数の通過孔5’,6’を有する(図2)。
なお、TBMの前胴7の先端に装着した外周部カッタヘッド3も取り外しすることが可能であるが、本発明の趣旨ではない。
ここで、前記着脱手段、すなわち上記外周部カッタヘッド3と中心部カッタヘッド4の着脱手段40は、図1と図8に示す、外周部と中心部のカッタヘッド3,4にある各フランジ部5,6のそれぞれの鋼板11に亘って配置した円環状側板9(図8の拡大図)とをそれぞれ貫通したボルト8によりそれぞれ螺合して脱着可能にしている。また、別の着脱手段としては図6と図7に示すように、外周部カッタヘッド3の鋼板11内に固定した複数の係合ジャッキ10で伸縮するピン14を前記フランジ部5,6のピン嵌合孔14’を貫通して中心部カッタヘッド4内に出入することにより、外周部カッタヘッド3と中心部カッタヘッド4を脱着することができる。
前記した中心部カッタヘッド4は、図9(a)乃至図9(c)に示すように、中心に位置する四角形の分割体と、その周辺に4分割された周辺部の分割体と、全部で5分割された分割体(4−1〜4−5)を、図9(b)に示すように、テーパ状のフランジ部16,17を重ね、ボルト等(図示せず)によって結合したものを用いることもできる。なお、これは一例であり、前記中心の分割体を縦と横の中央分割線15により2分割、4分割して、前記同様にフランジ部で脱着可能にすることもできる。なお、前記四角形は、正四角形のみならず長方形や多角形でも良い。周辺の分割も4分割のみならず、中心部の分割体の形状に応じて、多数の分割とすることもできる。
さらに、回転ディスクカッタ1は、図10に示すように、中央に角張ったトラック状(たいこ落し)の形状のものを中心部カッタヘッド4−6として外周部カッタヘッド3に嵌め込んだ形態も考えられる。
なお、前記外周部カッタヘッド3と中心部カッタヘッド4−6とには、公知の外周ディスクカッタ18と、そろばん玉状のローラーカッタ19が中央部と外周部カッタヘッド3,4に架設した軸20に回転可能に設置され、これらの周囲に掘削ズリを取り込むズリ取込口21がある。また、これらと別に、ティースビット22を設けたズリ取込口23も外周部と中心部カッタヘッドの所定箇所に設置されている。
図1や図3に示す、外周部カッタヘッド3と中心部カッタヘッド4とからなる回転ディスクカッタ1は、TBM前胴7に沿った鋼板11に固定したベアリング26に支持される旋回ギア26’を有する旋回体26”に固着され、モータ24とその回転軸に取り付けたピニオン25を旋回ギア26’に噛合して旋回体26”に固着された外周部カッタヘッド3を左又は右廻りに回転可能にしている。
なお、図1、図3及び図5において、TBMの後胴27の内側の所要箇所にセグメント34とグリッパ28を設置し、そのグリッパ28の前方に前胴7と後胴27とを前後2箇所からのシール材29を介して伸縮する伸縮部30を設け、スラストジャッキ31を伸長することで前胴7を介して回転ディスクカッタ1を切羽に押し当てて掘進するようにしている。また、グリッパ28の後方にはシールドジャッキ32を伸縮して、スキンプレート33の内側にセグメント34をエレクター(図示せず)により組み立てるようにしている。
また、ホッパ35はモータ24で回転ディスクカッタ1を廻して切羽からのズリをズリ取込口23等から入れ、仕切板13により導かれて受け取り、ベルトコンベア36によりTBM外へ搬送するものである。なお、図8に示すズリ排出装置は、掘削ズリを外周部カッタヘッド3内のズリ排出用ホッパ41からTBM後方に至るスクリューコンベア42によりTBM外に排出することができる。
つぎに、本発明であるTBMにおけるカッタヘッドの構造の作用について説明する。
モータ24により旋回ギア26’を回転させると、常態においては図1と図2に示すように、外周部カッタヘッド3に中心部カッタヘッド4が連結した状態なので、これら2つのカッタヘッド3,4からなる回転ディスクカッタ1により切羽を掘削していく。
そこで、前記したように、切羽前方に非常に硬い地盤、浸水、又は軟弱地盤が存在すると、前記したボルト8と円環状側板9を取り除くか、或いは係合ジャッキ10のピン14を収縮して中心部カッタヘッド4から外すことで、中心部カッタヘッド4を、図3に示す、移動レール41でTBM後方に待避させる。
このように、軟弱な地盤では、中心部カッタヘッド4が回転ディスクカッタ1にない図3の状態で、移動レール41の先部に削孔機37を設置してモルタルや硬化剤を注入して地山を改良した後、中心部カッタを装着して掘進する。
また、非常に硬い地質では、発破などにより、図5に示すように中央の先行穴39を掘削することにより、周囲の地山にひび割れやゆるみを発生させ、中心部カッタヘッド4を外した外周部カッタヘッド3の回転により周囲の岩盤のみを掘削することや、中心部カッタヘッドを再装着して、比較的容易に掘進することが可能になる。
上記掘進方法により、TBMで全断面が掘削できる状況に至ると、TBM後方にある中心部カッタヘッド4を、元に戻して再掘進ができる。
[実施例2]
つぎに、本発明のトンネルボーリングマシンを用いることで、常態で掘削できる岩盤51と岩盤55の各層の間において、粘土層52−破砕帯(瓦礫)53−粘土層54が介在した場合に当該トンネルボーリングマシンでは掘進できない非常時の場合の実施例を以下に説明する。
図11は、トンネルボーリングマシンの回転ディスクカッタ1が岩盤51から粘土層52を通して破砕帯53まで掘進して止まったものである。ここで、必要に応じてトンネルボーリングマシンのスキンプレート33の後端から崩壊地山の掘進部上方に長尺先受け工55を実施する。そして、図9に示す中心部カッタヘッド4を取り外した開口部か、図10に示すズリ取込口21や23から地盤を削孔し、硬化剤を注入して地盤改良を行なう。また、前述した本発明の要部として中心部カッタヘッド4を外周部カッタヘッド3から取り外し、これをトンネルボーリングマシンの後方に移動したり、TBM内部や、トンネル内の掘削工程の作業に支障にならない位置に移動する。その後、中心部カッタ開口部56を利用して削孔機37で崩壊地山の地盤改良や長尺鏡ボルト57を施工する。
図12(a),(b)は、前記中心部カッタ開口部56から改良地盤を人力掘削58し、支保工59を設置して、後述するバックホウ・ブレーカ60や1ブ−ムジャンボ61の組立空間を確保しながら所望のトンネルボーリングマシンの上部2/3程の先行トンネル65を構築する。
図13(a),(b)に示すように、中心部カッタ開口部56から分割したバックホウ・ブレーカ60を先行トンネル内に搬入し、組み立てる。組み立てたバックホウ・ブレーカ60で前方の改良地盤を掘削し、周囲に硬化剤の吹きつけ、支保工59を設置しながら先行トンネルを掘進する。
図14では、必要により、前記バックホウ・ブレーカ60の解体と、それに代わる1ブームジャンボ61を先行トンネル内に分割して搬入し、組み立てて、その1ブームジャンボ61で先行削孔し、超音波などにより前方の粘土層の層厚や土質条件など前方探査を実施する。
さらに、図15(a),(b)では、前記1ブームジャンボ61で先方の地層を探査し、バックホウ・ブレーカ60により先行トンネルを掘進する。先行トンネルの進行に従い、TBMで掘進可能な地盤に改良して地下水の噴出を防止する注入工法や、地下水低下工法などにより、地盤を改良する。この場合、必要により、先行トンネルの上部に注入式フォアパイル(FP)を打ち、その両側にロックボルト64を打設して、支保工59を設置しながらトンネルボーリングマシンで掘削できる岩盤の地山まで掘進する。
上記したように先行トンネルを良質な岩盤55まで掘進した後、1ブームジャンボ61とバックホウ・ブレーカ60を解体し、中心部カッタ開口部56よりトンネル後方へ搬出する。
その後、図16(a),(b)に示すように、中心部カッタヘッド4をトンネル後方から搬送して、外周部カッタヘッド3に取り付け、先行トンネルとそのトンネル下部の地山とをトンネルボーリングマシンにより掘削する。なお、地質条件によって、中心部カッタを取り付けず、外周カッタのみでトンネル下部を掘進することもある。
以上は、トンネルボーリングマシン掘進方法の一実施例であり、支保工、地盤改良および先行掘削を上半部2/3程で先行トンネルを施工しているが、地盤条件やトンネル径等によっては先行トンネルを全断面で実施することも可能である。また、実施例では、長尺先受け工や長尺鏡ボルトを施工しているが、地山の条件により切羽前方の地盤改良のみによる場合もある。
上記実施例によれば、中央部カッタ開口部56から直接切羽へ入り、先行トンネルを直ちに掘削することができるため、従来工法のようにTBMの後方トンネルの側壁から迂回掘削するような余分のトンネル掘削が不要となるので、工期の短縮や工費の低減が可能である。
また、中心部カッタヘッド4を取り外して、後工程の作業性を損なわない位置に移動させ、その中心部カッタ開口部56からトンネルボーリングマシン前方の最適な位置に効率よく地質改良を施工でき、従来のように回転ディスクカッタのズリ取込口21,23のような限られた位置からの地盤改良よりも工期を短縮し、工費節減できる。
なお、前記の中心部カッタヘッドの取付け位置の中心は、必ずしも、TBMの中心ではなく、トンネル上部の地山を改良したり、掘削するためにTBMの掘進方向縦断面の中心よりやや上方に偏心した位置に取り付けるとより好適である(図17(a)(b))。
このように軟弱地盤や非常に硬い地盤にも、本発明TBMで対応することができる。
1 回転ディスクカッタ
2 カッタ回転駆動装置
3 外周部カッタヘッド
4 中心部カッタヘッド
40 着脱手段

Claims (12)

  1. カッタ回転駆動装置により回転ディスクカッタを回転して切羽を切削あるいは破砕して掘進するトンネルボーリングマシンにおいて、
    前記回転ディスクカッタが、切羽外周を環状に掘削する外周部カッタヘッドと、該外周部カッタヘッドの内側には前記環状に掘削する箇所の内側を掘削する中心部カッタヘッドとに分け、前記外周部カッタヘッドから中心部カッタヘッドへズリ通過孔を有するフランジ部と、そのフランジ部又はその近傍に設けた着脱手段により前記外周部カッタヘッドから前記中心部カッタヘッドを脱着自在に形成したものから成り、前記外周部と中心部カッタヘッドの装着により切羽全体を掘削するか、前記中心部カッタヘッドを外周部カッタヘッドから離脱して前方に開いた切羽を前記トンネルボーリングマシン内部から先行掘削を可能にし、さらに、
    前記ズリ通過孔は外周部カッタヘッドのフランジ部と中心部カッタヘッドのフランジ部の全周にわたり設けられ、且つ外周部カッタヘッドのフランジ部に設けられたズリ通過孔と中心部カッタヘッドのフランジ部に設けられたズリ通過孔は常に合致されている、
    ことを特徴とするトンネルボーリングマシン。
  2. 前記中心部カッタヘッドの中心を、トンネルボーリングマシンの掘進方向縦断面の中心より上方に偏心した位置に設けたことを特徴とした請求項1に記載のトンネルボーリングマシン。
  3. 前記中心部カッタヘッドの外周にあるフランジ部をトンネルボーリングマシンの坑内側に拡開し、これに合わせて外周部カッタヘッドの内周にあるフランジ部を脱着自在に合致させることにより、中心部カッタヘッドを坑内方向へ引き抜き可能にした請求項1又は2に記載のトンネルボーリングマシン。
  4. 前記外周部カッタヘッドから中心部カッタヘッドの着脱手段が、前記外周部と前記中心部カッタヘッドの後端にある鋼板の両側に亘って配置した円環状側板を、ボルトで取り付けと取り外し可能にするか、前記外周部カッタヘッドに取り付けた切換ジャッキの係止体を中心部カッタヘッド側に出入可能にして取り付けと取り外し可能にしたものである請求項1乃至3のいずれかに記載のトンネルボーリングマシン。
  5. 前記中心部カッタヘッドを2〜5分割にして、各分割部を取り外し、コンベアにより前記トンネルボーリングマシンの後方に一時搬送するようにした請求項1乃至4のいずれかに記載のトンネルボーリングマシン。
  6. 前記中心部カッタヘッドの分割が、該中心部カッタヘッドの中心を通る中心分割線で2分割するか、中心を通る縦横の分割線で4分割するか、これら2又は4分割する中央に丸又は角型の分割体をさらに配置して3又は5分割にした請求項5に記載のトンネルボーリングマシン。
  7. 前記2乃至5に分割した中心部カッタヘッドのうち、その中央に位置する分割体のカッタヘッドの外周にあるフランジ部をトンネルボーリングマシンの坑内側に開き、これに合わせて前記中央に位置する分割体の周りの周辺部の分割体の外周フランジを着脱自在に合致させることにより、前記中心に位置する分割体を坑内方向へ引き抜き可能にした請求項6に記載のトンネルボーリングマシン。
  8. 前記外周部カッタヘッド内のズリ排出用ホッパ下に、掘削したズリをトンネルボーリングマシン後方に排出するズリ排出装置を設けた請求項1乃至7のいずれかに記載のトンネルボーリングマシン。
  9. カッタ回転駆動装置により回転ディスクカッタを回転して切羽を切削あるいは破砕して掘進するトンネルボーリングマシンの掘進方法において、
    該トンネルボーリングマシンが粘土層や崩壊性地山に遭遇した時、
    前記回転ディスクカッタから中心部カッタヘッドを取り外し、
    トンネルボーリングマシン内あるいはトンネル内に一時移動し、
    前記中心部カッタヘッドを取り外した中心部カッタヘッドの開口部から前方地山に地盤改良を実施するとともに、
    前記中心部カッタヘッド開口部より分割型削孔機、又はバックホウなどの重機を使用して先行トンネルを掘進し、
    トンネルボーリングマシンの上部2/3程度の先行トンネルを構築し、
    その後、前記先行トンネルとその下部の地山とを前記トンネルボーリングマシンで掘進する、
    ことを特徴とするトンネルボーリングマシンによるトンネル掘進方法。
  10. 前記中心部カッタヘッドの開口部を利用して、粘性土等の崩壊性地山に長尺鏡ボルトや注入式フォアパイルもしくはロックボルトを選択して施工する請求項9に記載のトンネルボーリングマシンの掘進方法。
  11. 前記中心部カッタヘッドの開口部を利用して、トンネル前方の探査を実施する請求項9に記載のトンネルボーリングマシンの掘進方法。
  12. 前記中心部カッタヘッドの開口部を利用して、先行トンネルを掘進したのち、前期外周部カッタヘッドと中心部カッタヘッドを嵌合し、あるいは中心部カッタヘッドを取り外したトンネルボーリングマシンの回転ディスクカッタにより、切羽を切削あるいは破砕して掘進するようにした請求項9に記載のトンネルボーリングマシンの掘進方法。
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