JP2015074924A - 鋼管柱構造 - Google Patents
鋼管柱構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015074924A JP2015074924A JP2013212075A JP2013212075A JP2015074924A JP 2015074924 A JP2015074924 A JP 2015074924A JP 2013212075 A JP2013212075 A JP 2013212075A JP 2013212075 A JP2013212075 A JP 2013212075A JP 2015074924 A JP2015074924 A JP 2015074924A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel pipe
- pipe
- steel
- expanded
- column structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
Abstract
Description
すなわち、特許文献1に記載される鋼管柱による突っ込み接合による構造では、施工時に先行して配設した鋼管に対して上方から別の鋼管をその自重によって被せることのみで施工される構造である。そのため、双方の鋼管の縮管部と拡管部とが密着してない場合があり、水平荷重の載荷時に接合部での変位が大きくなるという問題があった。
さらに、この接合部を持つ構造の破壊試験をすると、互いに同径、同厚、同強度の鋼管同士を接合した場合には、縮管側の鋼管の一般部で座屈が生じ、そのときの断面力は降伏時断面力の1.14倍程度に低下してしまうことから、その点で改善の余地があった。
そして、鋼管柱構造の強度を大きくする場合には、第2鋼管の強度や板厚を大きくすることで対応することができるうえ、耐力(強度)を選択的に設定することが可能となる。この場合、高耐力化を図ることで総重量を小さくすることができ、発生する外力を低減することができるという利点がある。
また、本鋼管柱構造では、強度または板厚、鋼管径を第1鋼管と第2鋼管とで異なるように構成するといった低コストで、且つ簡単な構成によって変断面柱を設けることができる。
また、固化材料を第1鋼管と第2鋼管の全部に充填することで、鋼管全体の剛性を高めることができる。そして、固化材料を第1鋼管と第2鋼管の例えば基部のみに充填することで、鋼管全体の重量が大きくなるのを抑えることができ、重量が大きくなることに伴う地震力の増加を防止することができる。
そして、上述したように第2鋼管20は、第1鋼管10よりも強度が大きくなるように、第1鋼管10に対して強度または板厚、径の異なる部材が採用されている。
例えば、軸力導入側となる第1鋼管10の鋼管一般部10bの鋼管外径Dが355.6mm、板厚t1が6.4mmであり、その第1鋼管10の自重による荷重が5kNの場合には、さらにこの自重による荷重の他に約5kN以上の荷重をかけることで、前記オーバーラップ長Lが確保でき、前記軸力Pを導入することができる。
先ず、図4(a)、(b)に示すように、第1鋼管10の拡管部11における基端側の鋼管一般部10bの内径(鋼管内径D1)よりも、第2鋼管20の縮管部21における上端20aの縮管外径D3が小さいケース(D3<D1)について説明する。
鋼管内径D1は、D1=D−2t1で表され、縮管外径D3は、D3=D1−2L1×αで表される。ここで、式中のαは、鋼管一般部10bと、縮管部21の上端20a、及び拡管部11の下端10aとのそれぞれの間をつなぐ面、すなわち拡管部11及び縮管部21のテーパー角である。
この接合状態において、第1鋼管10における拡管部11の開始位置11aから縮管部21の上端20aまで(縮管外径D3まで)の拡管距離L1は、(4)式で示される。そして、第1鋼管10における拡管部11の全長をLuとすると、設定オーバーラップ長L0は、(5)式により算出することができる。
そして、図4(a)に示すように、拡管部11の下端内径D2が第2鋼管20の鋼管一般部20bの径Dd以下の場合(D2≦Dd)において、拡管部11と縮管部21のテーパー部分同士が接する長さ寸法(接触長LS)は、(7)式により表される。
この場合の接合状態において、第1鋼管10における拡管部11の開始位置11aから縮管部21の上端20aまで(縮管外径D3まで)の拡管距離L1は、(9)式で示される。そして、第1鋼管10における拡管部11の全長をLuとすると、設定オーバーラップ長L0は、(10)式により算出することができる。
そして、図5(a)に示すように、拡管部11の下端内径D2が第2鋼管20の鋼管一般部20bの径Dd以下の場合(D2≦Dd)において、拡管部11と縮管部21のテーパー部分同士が接する長さ寸法(接触長LS)は、(11)式により表される。
先ず、図1に示すように、本実施の形態の鋼管柱構造1を工場などで製造する場合においては、1.4N/mm2×鋼管断面積の軸力Pを導入して両鋼管10、20を接合する場合、下側の第2鋼管20を所定位置に固定し、その第2鋼管20の縮管部21に対して、上側の第1鋼管10の拡管部11を所定の軸力Pを導入しつつ管軸O方向に嵌合させることで、双方の鋼管10、20同士が接合される。このときの軸力Pの導入方法としては、例えば軸力導入側の第1鋼管10にワイヤを取り付けて、そのワイヤを油圧ジャッキ等で引っ張る方法により行うことができる。さらに、第2鋼管20を管軸Oを上下方向に向けて縮管部21を上にした状態で固定しておき、その縮管部21に第1鋼管10の拡管部11を被せつつ嵌合させる場合には、導入する軸力Pは拡管部11の自重による荷重が作用するので、残りの荷重分を前記油圧ジャッキ等で導入することにより行うことができる。
図2及び図3に示すように、本実施の形態の鋼管柱構造1では、強度または板厚、鋼管径を第1鋼管10と異なるものとし強度を大きくした第2鋼管20を縮管し、その第2鋼管20を断面力の大きい部位に配置した柱構造とすることで、施工時において部材重量よりも大きな軸力Pを作用させることができる。
また、本鋼管柱構造1では、強度または板厚、鋼管径を第1鋼管10と第2鋼管20とで異なるように構成するといった低コストで、且つ簡単な構成によって変断面柱を設けることができる。
そして、この結果において、上述した本実施の形態のオーバーラップ長算出式(上記(1)式、L0+0.1×D)によって計算されるオーバーラップ長Lが略786mmとなり、このときの軸力は図6において10kNを超えていることから、上記(1)式の妥当性も確認することができる。
また、10kN以上の軸力Pを予め導入しておくことで、拡管部11と縮管部21の接合面で生じる変位は小さい側で安定するという利点がある。
そして、試験では、上記試験体に対して5kN、10kN、40kNの軸力を付与したときの、接合面のずれ変位(mm)と水平荷重(kN)を測定している。
そして、拡管部11に縮管部21を突っ込み接合することで、縮管部21を有する第2鋼管20側の板厚、鋼管径、強度を大きくすることで耐力を向上させることができる。
なお、鋼管接合部に加えられた軸力は、X線回折法などの金属の応力を絶対値で計測できる方法を用いれば、非破壊でおおまかに推定することも可能である。現在では、小型の可搬式で現場適用が可能なX線応力測定装置が実用化されており、これを用いることができる。
一方、図9に示す第2変形例のように、コンクリート3(固化材料)を鋼管柱構造1の支持地盤4に設置される基部のみに充填する構成であってもよい。すなわち、第2鋼管20の内部において、縮管部21の直下の位置から支持地盤4までの領域にコンクリート3が充填されている。第2変形例の構成では、鋼管全体の重量を鋼管柱構造1の全体にコンクリートを充填する場合に比べて小さくすることができ、重量が大きくなることに伴う地震力の増加を防止することができる。
なお、この場合、軸力Pの導入方法は、各鋼管接合部T1、T2においてそれぞれ個別に軸力Pを付与しても良いし、最も下の第2鋼管20A上に第1鋼管10A、第3鋼管30Aを順次自重のみで嵌合させてから、3本同時に所定の軸力Pを付与するようにしてもよい。
3 コンクリート(固化材料)
10、10A、10B、10C 第1鋼管
10a 下端
10b 鋼管一般部
11 拡管部
12 縮管部
20、20A、20B、20C 第2鋼管
20a 上端
21 縮管部
30A、30B、30C 第3鋼管
31 拡管部
40B、40C 第4鋼管
L オーバーラップ長
L0 設定オーバーラップ長
O 管軸
P 軸力
T、T1、T2、T3、T4 鋼管接合部
Claims (3)
- 複数の鋼管を管軸方向に継ぎ合わせて一体とした鋼管柱構造であって、
端部をテーパー状に拡管した第1鋼管と、該第1鋼管とは強度または板厚、鋼管径の異なる端部をテーパー状に縮管するとともに前記第1鋼管よりも強度の大きい第2鋼管とが突っ込み接合により接合され、
前記第1鋼管と第2鋼管とを突っ込み接合する際に、前記第2鋼管の縮管部に嵌合する前記第1鋼管の拡管部には該第1鋼管の自重を超える軸力が導入されていることを特徴とする鋼管柱構造。 - 前記拡管部の軸力導入時における前記縮管部とのオーバーラップ長は、前記拡管部の設定オーバーラップ長に、前記第1鋼管の前記拡管部の基端側における鋼管一般部の鋼管外径の0.1倍を加えた長さ寸法となることを特徴とする請求項1に記載の鋼管柱構造。
- 接合された前記第1鋼管及び前記第2鋼管の内部の一部または全部に固化材料が充填されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼管柱構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013212075A JP2015074924A (ja) | 2013-10-09 | 2013-10-09 | 鋼管柱構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013212075A JP2015074924A (ja) | 2013-10-09 | 2013-10-09 | 鋼管柱構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015074924A true JP2015074924A (ja) | 2015-04-20 |
Family
ID=53000010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013212075A Pending JP2015074924A (ja) | 2013-10-09 | 2013-10-09 | 鋼管柱構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015074924A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017110441A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | 新日鐵住金株式会社 | 鋼管の接合構造、及び鋼管の接合方法 |
JP2017110442A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | 新日鐵住金株式会社 | 鋼管柱の接合構造 |
JP2019007337A (ja) * | 2017-06-27 | 2019-01-17 | 新日鐵住金株式会社 | 管構造物の取り付け構造および管構造物 |
JP2019007338A (ja) * | 2017-06-27 | 2019-01-17 | 新日鐵住金株式会社 | 管構造物の取り付け構造および管構造物 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52118835A (en) * | 1976-03-31 | 1977-10-05 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Process of erecting pilar-shaped matter |
JPS5418031U (ja) * | 1977-07-08 | 1979-02-05 | ||
US5090837A (en) * | 1988-10-14 | 1992-02-25 | Lifetime Products, Inc. | Permanent fastener-free pole joint |
JPH0913743A (ja) * | 1995-07-03 | 1997-01-14 | Nippon Steel Corp | 継手および継ぎ式鋼管柱 |
-
2013
- 2013-10-09 JP JP2013212075A patent/JP2015074924A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52118835A (en) * | 1976-03-31 | 1977-10-05 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Process of erecting pilar-shaped matter |
JPS5418031U (ja) * | 1977-07-08 | 1979-02-05 | ||
US5090837A (en) * | 1988-10-14 | 1992-02-25 | Lifetime Products, Inc. | Permanent fastener-free pole joint |
JPH0913743A (ja) * | 1995-07-03 | 1997-01-14 | Nippon Steel Corp | 継手および継ぎ式鋼管柱 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017110441A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | 新日鐵住金株式会社 | 鋼管の接合構造、及び鋼管の接合方法 |
JP2017110442A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | 新日鐵住金株式会社 | 鋼管柱の接合構造 |
JP2019007337A (ja) * | 2017-06-27 | 2019-01-17 | 新日鐵住金株式会社 | 管構造物の取り付け構造および管構造物 |
JP2019007338A (ja) * | 2017-06-27 | 2019-01-17 | 新日鐵住金株式会社 | 管構造物の取り付け構造および管構造物 |
JP7123317B2 (ja) | 2017-06-27 | 2022-08-23 | 日本製鉄株式会社 | 管構造物の取り付け構造および管構造物 |
JP7131074B2 (ja) | 2017-06-27 | 2022-09-06 | 日本製鉄株式会社 | 管構造物の取り付け構造および管構造物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5955108B2 (ja) | 既存建物の杭補強構造およびその構築方法 | |
JP6260906B2 (ja) | 鉄骨構造物杭柱地中梁接合部一体化工法 | |
JP2015074924A (ja) | 鋼管柱構造 | |
JP4844928B2 (ja) | 杭頭部の接合構造およびその施工方法 | |
JP4185870B2 (ja) | 杭頭部の接合構造及び杭の築造方法 | |
JP5797256B2 (ja) | 薄肉鋼管杭の接合構造 | |
JP5915425B2 (ja) | コンクリート充填鋼管構造体および施工構造 | |
JP2006104886A (ja) | 杭頭部の接合構造及びその施工方法 | |
JP2002004271A (ja) | 複合杭及びその施工方法 | |
JP2015034412A (ja) | 地盤アンカーおよび地盤アンカーの構築方法 | |
JP4789730B2 (ja) | 異径鋼管杭 | |
JP5391941B2 (ja) | 鋼管コンクリート複合杭及び該鋼管コンクリート複合杭の継手構造 | |
JP2010084503A (ja) | コンクリート柱と鉄骨梁の接合構造および接合方法 | |
JP6102010B2 (ja) | 既存建物の杭補強構造およびその構築方法 | |
JP2012017575A (ja) | プレキャストコンクリート部材の接合構造及び接合方法 | |
JP4386804B2 (ja) | 既設鉄塔の耐震補強構造 | |
JP2009097261A (ja) | 基礎杭構造、既製コンクリート杭、および既製コンクリート杭と鋼管杭の継手金物 | |
JP2016223208A (ja) | 杭基礎構造 | |
JP6415283B2 (ja) | 鋼管接続構造体とその形成方法 | |
KR100720730B1 (ko) | 고강도 콘크리트를 충전한 이중 합성튜브 구조체 및 이를연결하는 접합방법 | |
KR102017822B1 (ko) | 충전 강관과 선조립 철근망을 이용한 내진 설계용 보-기둥 시공 방법 | |
JP2004270416A (ja) | 大径支圧板付の杭およびその杭頭接合構造 | |
JP4828450B2 (ja) | 杭の設計方法 | |
JP4502192B2 (ja) | 鋼管柱の柱脚接合部の構造および施工方法 | |
JP2012162983A (ja) | 基礎杭構造、既製コンクリート杭、および既製コンクリート杭と鋼管杭の継手金物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160826 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170614 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170620 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170821 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20180130 |