JP2015074779A - 接着剤組成物 - Google Patents

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洋平 金塚
信広 石川
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Abstract

【課題】リワーク性に優れた接着シートを形成する接着剤組成物の提供。【解決手段】アクリル系ポリマーと、酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物と、を含み、アクリル系ポリマーは、構造中に化学式(1)にて示されるジオキソラン環構造および化学式(2)にて示されるジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む、ことを特徴とする接着剤組成物。(但し、化学式(1)、(2)中における、R1、R2はそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基であり、R1、R2とは結合して環を形成していてもよい。)【選択図】なし

Description

本発明は、接着剤組成物に関する。
特許文献1には、(アルキル(メタ)アクリレート50〜95重量%、環状エーテル基含有モノマー2〜40重量%、および非環状エーテル基含有(メタ)アクリレート3〜40重量%を構成成分として含むアクリル系ポリマー;および光カチオン系重合開始剤もしくは熱硬化触媒を含有してなる粘接着剤組成物について開示がされている。
また、特許文献2には、下記化学式:
Figure 2015074779

(式中、XおよびXは、それぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜18のアルキル基またはフェニル基であり、XとXとは結合して環を形成していてもよい。Xは水素原子または炭素数1〜4の低級アルキル基を示す)で表されるジオキソラン化合物を含有するモノマー成分を重合させてなるジオキソラン系重合体と、熱硬化性架橋剤とを含有してなる熱硬化性樹脂組成物について開示がされている。
特開2012−172045号公報 特開2007−146071号公報
スマートフォン、デジタルカメラ、又はタブレット型コンピュータ等の電子機器において、例えば、液晶ディスプレイパネル等の表示装置とタッチパネルユニットとを貼合する部材として、接着シートが広く用いられている。また、表示装置やタッチパネルユニットを構成する基材には、ガラス基板やプラスチック基板、プラスチックフィルム、ITO等の透明電極膜等があり、これらの貼合にも接着シートが用いられている。
ところで、電子機器を構成する部材同士の組み合わせは、例えば液晶ディスプレイパネル等の表示装置とタッチパネルユニットといったように、ちょっとした貼り合わせのズレが許容されないものも少なくない。このような製造工程における貼り損じに対し、一旦貼合した部材同士を剥がし、再度貼合をやり直すといった、所謂リワーク(リユース)の要望も少なくない。
しかしながら、先ほどの例に挙げられた表示装置、タッチパネルユニット等の被着体はガラスが用いられることが多く、剛体であるがゆえに、一旦貼合した部材同士を剥がす際に被着体を曲げて剥がすことができず、再度の貼合は簡単なものではない。
発明者らは、ある所定の条件下において、被着体間に備えられた接着シートの物性を変化させることによって、被着体から該接着シートを容易に剥がすことができリワーク性に優れた接着シートを形成する接着剤組成物について鋭意検討を行った。
本発明は、リワーク性に優れた接着シートを形成する接着剤組成物を提供することを目的とする。また、本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明らかにする。
本発明に係る接着剤組成物は、アクリル系ポリマーと、酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物と、を含み、前記アクリル系ポリマーは、構造中に下記化学式(1)にて示されるジオキソラン環構造および下記化学式(2)にて示されるジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含むことを特徴とする。
Figure 2015074779
但し、化学式(1)、(2)中における、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基であり、R、Rとは結合して環を形成していてもよい。
また、前記アクリル系ポリマーは、構造中に前記化学式(1)にて示されるジオキソラン環構造および前記化学式(2)にて示されるジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、該アクリル系ポリマーを形成するモノマーとして含むこととしてもよい。
また、前記アクリル系ポリマーは、前記(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、該アクリル系ポリマーを形成するモノマーとして5wt%以上含むこととしてもよい。
また、前記化合物は、熱又は光の照射によって、酸及び/又は塩基を発生させることとしてもよい。
また、前記化合物は、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択されるアニオン種と、下記化学式(3)にて示されるアミン、下記化学式(4)にて示される四級アンモニウムイオン及び下記化学式(5)にて示されるスルホニウムイオンから選択されるカチオン種と、が化学的に結合した化合物であることとしてもよい。
Figure 2015074779
ただし、化学式(3)中のY、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。
Figure 2015074779
ただし、化学式(4)中のY、Y、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。
Figure 2015074779
ただし、化学式(5)中のYは芳香環を有する一価の有機基、Yはナフタレン環あるいは芳香環を有する一価の有機基、又は炭素数1〜12のアルキル基、Yは炭素数1〜12のアルキル基である。
また、前記化合物は、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、及びパーフルオロブタンスルホン酸から選択されるアニオン種と、下記化学式(3)にて示されるアミン、下記化学式(4)にて示される四級アンモニウムイオン及び下記化学式(5)にて示されるスルホニウムイオンから選択されるカチオン種と、が化学的に結合した化合物であることとしてもよい。
Figure 2015074779
ただし、化学式(3)中のY、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。
Figure 2015074779
ただし、化学式(4)中のY、Y、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。
Figure 2015074779
ただし、化学式(5)中のYは芳香環を有する一価の有機基、Yはナフタレン環あるいは芳香環を有する一価の有機基、又は炭素数1〜12のアルキル基、Yは炭素数1〜12のアルキル基である。
本発明により、リワーク性に優れた接着シートを形成する接着剤組成物を提供することができる。
貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´の測定を行う粘弾性測定装置100について説明する模式図である。 従来の接着シートの、温度に対する貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´及び損失正接tanδを示す図である。 本発明の接着シートの、温度に対する貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´及び損失正接tanδを示す図である。 本発明の接着シートを備えるタッチパネルの一例を示す図である。 本発明の接着シートを備えるタッチパネルの他の一例を示す図である。 実施例1〜9の接着シートそれぞれの評価結果を示す図である。 実施例10〜18の接着シートそれぞれの評価結果を示す図である。 比較例1〜6の接着シートそれぞれの評価結果を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において、格別に断らない限り、「部」は「質量部」を意味し、「%」は「質量%」を意味する。また、本発明において、「接着(bonding)」とは、「粘着(adhesion)」を含む概念である。
本発明に係る接着剤組成物について詳細に説明する。本発明に係る接着剤組成物は、アクリル系ポリマーと、酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物と、を含み、前記アクリル系ポリマーは、構造中に下記化学式(1)にて示されるジオキソラン環構造および下記化学式(2)にて示されるジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含むことを特徴とする。
Figure 2015074779
但し、化学式(1)、(2)中における、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基であり、R、Rとは結合して環を形成していてもよい。
また。本発明に係る接着剤組成物は、アクリル系ポリマーと、酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物と、を含み、前記アクリル系ポリマーは、構造中に上記化学式(1)にて示されるジオキソラン環構造および上記化学式(2)にて示されるジチオラン環構造からから選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、該アクリル系ポリマーを形成するモノマーとして含む、こととしてもよい。
ここで、本発明におけるアクリル系ポリマーとは、(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メタ)アクリル酸エステル誘導体から誘導される繰り返し単位を、該アクリル系ポリマーの構造中に、50重量%以上含むものである。
すなわち、本発明におけるアクリル系ポリマーとは、少なくとも二種以上のモノマーを用いて重合され、(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メタ)アクリル酸エステル誘導体から誘導される繰り返し単位を、該(メタ)アクリル系ポリマーの構造中に、50重量%以上含むポリマーである。
本発明に係る接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量は200万以下であることとしてもよい。また、本発明に係る接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量は100万以下であることはより好ましく、80万以下であることはさらに好ましい。アクリル系ポリマーの重量平均分子量が前記の上限値以下であれば、該接着剤組成物によって形成される接着シートが、例えば、スマートフォン、デジタルカメラ、又はタブレット型コンピュータ等の電子機器において好適に用いることができる。
また、本発明に係る接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量の下限値は5万以上であることとしてもよい。また、本発明に係る接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量が15万以上であることはより好ましく、30万以上であることはより好ましく。本発明に係る接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量の下限値が前記下限値以上であれば、該接着剤組成物によって形成される接着シートが、例えば、スマートフォン、デジタルカメラ、又はタブレット型コンピュータ等の電子機器において好適に用いることができる。
ここで、本発明に係る接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、下記の条件で標準ポリスチレン換算による重量平均分子量を求めたものである。
<GPC測定条件>
測定装置:HLC−8120GPC(東ソー社製)
GPCカラム構成:以下の5連カラム(すべて東ソー社製)
(1)TSK−GEL HXL−H
(ガードカラム)
(2)TSK−GEL G7000HXL
(3)TSK−GEL GMHXL
(4)TSK−GEL GMHXL
(5)TSK−GEL G2500HXL
サンプル濃度:1.0mg/cm となるように、テトラヒドロフランで希釈
移動相溶媒:テトラヒドロフラン
流量:1.0cm/min
カラム温度:40℃
なお、上記GPCカラム構成に含まれる、(1)TSK−GEL HXL−H (ガードカラム)は、適宜省略することが可能である。また、上記GPCカラム構成と異なるものであっても、該GPCカラム構成に対応する性能を有する他のGPCカラム構成に代替することも可能である。
また、接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は特に限定されないが、本発明の接着剤組成物を“粘着剤”をして使用する場合には、当該アクリル系ポリマーのガラス転移温度を0℃以下とすることが好ましく、−10℃以下であることがより好ましく、−20℃以下であることが更に好ましい。ここで、本明細書におけるガラス転移温度は、Foxの式により計算した値である。
接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度が前記上限値以下であれば、該接着剤組成物によって形成される接着シートが、例えば、スマートフォン、デジタルカメラ、又はタブレット型コンピュータ等の電子機器の構成部材の貼着に用いる粘着剤として好適に用いることができる。
また、接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度の下限値は特に限定されないが、本発明の接着剤組成物を“粘着剤”をして使用する場合には、当該アクリル系ポリマーのガラス転移温度を−70℃以上とすることとしてもよい。
また、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、構造中に上記化学式(1)にて示されるジオキソラン環構造および上記化学式(2)にて示されるジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、原料として含むこととしてもよい。
すなわち、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、骨格内にジオキソラン環を有する(メタ)アクリレートモノマーを構成要素として含むものであることとしてもよい。また、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリレートモノマー誘導体を用いて重合され、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリレートモノマー誘導体から誘導される繰り返し単位を含むポリマーであることとしてもよい。
本発明に係る接着剤組成物は、アクリル系ポリマーとともに、酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物を含む。そして、本発明に係る接着剤組成物を用いて形成された接着シートは、エネルギーが付与されることによって、該接着シートの系内で、酸及び/又は塩基を発生することとなる。そして、該酸及び/又は塩基の発生によって、アクリル系ポリマーの構造中に含まれるジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造は加水分解することとなる。
そして、加水分解が進行し、ジオキソラン環構造またはジチオラン環構造が開環して生じた水酸基同士(またはチオール基同士)が脱水縮合(または脱硫縮合)した結果、接着シートの物性を変化されることとなり、例えば接着シートの貯蔵せん断率G´及び/又は損失弾性率G´´及び/又は損失正接が変化されることとなる。接着シートの貯蔵せん断率G´及び/又は損失弾性率G´´及び/又は損失正接が変化されることによって、該接着シートのリワーク性が優れたものとなる理由については後に詳細に説明する。
ここで、エネルギーの付与によって発生させる化合物は、熱又は光の付与(照射)によって、酸及び/又は塩基を発生させる、化合物であることとしてもよい。したがって、本発明に係る接着剤組成物を用いて形成された接着シートに、例えば、熱又は光を照射することによって、該接着シートの系内で、酸及び/又は塩基が発生することとなる。そして、該酸及び/又は塩基の発生によって、アクリル系ポリマーの構造中に含まれるジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造は加水分解することとなる。
そして、加水分解の前後で接着シートの物性を変化されることとなり、例えば加水分解後の接着シートの貯蔵せん断率G´及び/又は損失弾性率G´´及び/又は損失正接が変化されることとなる。また、該加水分解後、ジオキソラン環構造またはジチオラン環構造が開環して生じた水酸基同士(またはチオール基同士)が脱水縮合(または脱硫縮合)することとなり、該接着シートの物性を変化されることとなる。例えば脱水縮合後の接着シートの貯蔵せん断率G´及び/又は損失弾性率G´´及び/又は損失正接が変化されることとなる。
このように、本発明に係る接着剤組成物には、酸及び/又は塩基そのものではなく、熱の付加によって酸及び/又は塩基を発生する化合物を含む。これによって、該接着剤組成物が使用され被着される被着体に対し腐食等の影響を及ぼすことがなく好適である。例えば、本発明に係る接着剤組成物がITO等の金属が表面に露出した場所に用いられることとなっても、ITO等には腐食等の影響を及ぼすことがなく好適である。これは、本発明に係る接着剤組成物がタッチパネル等に好適に用いられることを意味している。
また、このように、本発明に係る接着剤組成物に含有される、酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物は、熱等のエネルギーの付加がない限りにおいては、酸及び/又は塩基が発生せず、アクリル系ポリマーの構造中に含まれるジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造は加水分解が誘起されないため、安定である。このため、該接着剤組成物に含まれる他の構成成分に対し分解や変性等の作用を及ぼすことなく、該接着剤組成物自体の保存安定性に優れることとなる。よって、本発明に係る接着剤組成物は、常温(例えば0〜50℃)にて安定して保存することができる。
下記に、本発明に係る接着剤組成物の使用方法について説明する。より具体的には、本発明に係る接着剤組成物の使用方法は、本発明に係る接着剤組成物に含まれる、酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物にエネルギーを付与することによって酸及び/塩基を発生させる工程、次いで該酸及び/又は塩基の発生によって、アクリル系ポリマーの構造中に含まれるジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造の加水分解反応を生じさせる工程を含む。
下記の例では、例えば、エネルギーの付与によって酸を発生させる化合物にエネルギーを付与して、系内に酸を発生させた場合について説明する。まず、エネルギーの付与によって酸を発生させる化合物にエネルギーを付与して、系内に酸を発生させる。アクリル系ポリマーの構造中に含まれるジオキソラン環構造は、大気中に存在する水分(例えば大気中に含まれる水分)(HO)と、酸存在下で下記の加水分解反応をおこす。
Figure 2015074779
上記加水分解反応は、アクリル系ポリマーの構造中に含まれる環構造が、ジチオラン環構造である場合であっても、同様に大気中に存在する水分(例えば大気中に含まれる水分)(HO)と、酸存在下で下記の加水分解反応をおこすこととなる。
また、エネルギーの付与に塩基を発生させる化合物にエネルギーを付与して、系内に塩基を発生させた場合についても、同様にアクリル系ポリマーの構造中に含まれるジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造は、大気中に存在する水分(例えば大気中に含まれる水分)(HO)と、酸存在下で上記反応に類する加水分解反応をおこすこととなる。
そして、本発明に係る接着剤組成物によって形成される接着シートは、構造中に上記化学式(1)にて示されるジオキソラン環構造および上記化学式(2)にて示されるジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含むアクリル系ポリマーと、酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物と、を含むものであるため、該接着シートにエネルギーが付与されることによって、該接着シートの系内で、酸及び/又は塩基を発生することとなり、該酸及び/又は塩基の発生によって、アクリル系ポリマーの構造中に含まれるジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造は加水分解することとなる。
すなわち、本発明に係る接着剤組成物は、構造中に上記化学式(1)にて示されるジオキソラン環構造および上記化学式(2)にて示されるジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含むアクリル系ポリマーと、酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物と、を含み、該接着剤組成物用いて接着シートを形成することと、前記接着シートにエネルギーを付与して、酸及び/又は塩基を発生させ、前記アクリル系ポリマーに含有される前記ジオキソラン環構造および前記ジチオラン環構造から選択される化学構造を加水分解させること、を含む、接着剤組成物の使用方法に適用され得る。
さらに上記反応スキームに示されるように、本発明に係る接着剤組成物が、エネルギーの付与によって酸を発生させる化合物と、ジオキソラン環構造の化学構造を有するアクリル系ポリマーと、を含む場合、エネルギーを付与することによって系内に酸が発生し、該酸の発生によって、ジオキソラン環構造が加水分解し、組成物中にアクリルジオールとカルボニル化合物とを生じさせることとなる。
そして、脱保護後に生じたアクリルジオール中のヒドロキシル基同士が下記式のように脱水縮合することによって、アクリル系ポリマーの分子間もしくは分子内で新たなエーテル結合が生じることとなる。なお、下記式のエーテル結合が生じる反応によって生成した水は、上記ジオキソラン環構造の加水分解反応に利用されることとなる。これによって、ジオキソラン環構造の加水分解は更に進み、結果としてアクリル系ポリマーの分子間もしくは分子内で新たなエーテル結合の生成はスムーズに進行することとなる。
Figure 2015074779
このように、アクリル系ポリマーの分子間もしくは分子内で構造の変化を生じさせることによって、接着剤組成物によって形成された接着シートの特性(例えば粘弾性)を所定の物性に変化させること可能となる。
また、例えば、本発明に係る接着剤組成物が、ジチオラン環構造の化学構造を有するアクリル系ポリマーを含む場合、該接着剤組成物は酸及び/又は塩基の発生によって、ジチオラン環構造が加水分解し、組成物中にアクリルジチオールとカルボニル化合物とを生じさせることとなる。
そして、脱保護後に生じたアクリルジチオール中のチオール基同士が縮合することによって、アクリル系ポリマーの分子間もしくは分子内において、新たなスルフィド結合(−S−)が生じることとなる。このように、アクリル系ポリマーの分子間もしくは分子内で構造の変化を生じさせることによって、接着剤組成物によって形成された接着シートの特性(例えば粘弾性)を所定の物性に変化させることが可能となる。
上記のように、本発明に係る接着剤組成物は、該接着剤組成物によって形成された接着シートにエネルギーを付与して、酸及び/又は塩基を発生させ、前記アクリル系ポリマーに含有される前記ジオキソラン環構造および前記ジチオラン環構造から選択される化学構造を加水分解させた後に、該加水分解に伴う該環構造の開環によって生じた水酸基(またはチオール基)が脱水縮合(または脱硫縮合)すること、を含む、接着剤組成物の使用方法に適用され得る。
以上のように、本発明に係る接着剤組成物は、上記アクリル系ポリマーと、酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物と、を含むことにより、酸性または塩基性条件下でなくても、エネルギーを付与すれば、酸及び/又は塩基を発生させることができるため、酸及び/又は塩基そのものを使用する場合と比較して、周囲の環境に与える影響を少なくすることができる。
例えば、接着シートの場合、酸及び/又は塩基そのものを使用しないため、被着体に与える影響を少なくすることとなる。また、系内に微量の水分が存在すれば、該水分を契機として加水分解反応が進行するため、反応系が水を使用する場合のみならず、反応系が水を含有しない系であっても、系内で酸及び/又は塩基を発生させることができるため、汎用性に優れたものとなる。
その結果、本発明に係る接着剤組成物によって形成された接着シートは、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、原料として含まないアクリル系ポリマーを含有する接着剤組成物によって形成された接着シートと比べて、熱又は光を照射した際における貯蔵せん断弾性率(G´)の変化、損失弾性率(G´´)の低下率が大きく、かつそれに起因した損失正接の低下率も大きいものである。
よって、本発明に係る接着剤組成物によって形成された接着シートは、所定の熱又は光が照射される等、外部からエネルギーが加えられることによって、剥離可能な物性(粘着性)に変化することができ、リワーク性に優れたものとなる。
上記のように、本発明に係る接着剤組成物は、該接着剤組成物によって形成された接着シートにエネルギーを付与して、酸及び/又は塩基を発生させ、前記アクリル系ポリマーに含有される前記ジオキソラン環構造および前記ジチオラン環構造から選択される化学構造を加水分解させること、該加水分解に基づいて該接着シートの貯蔵せん断弾性率G´を変化させること、を含む、接着剤組成物の使用方法に適用され得る。
また、本発明に係る接着剤組成物は、該接着剤組成物によって形成された接着シートにエネルギーを付与して、酸及び/又は塩基を発生させ、前記アクリル系ポリマーに含有される前記ジオキソラン環構造および前記ジチオラン環構造から選択される化学構造を加水分解させた後に、該加水分解に伴う該環構造の開環によって生じた水酸基(またはチオール基)が脱水縮合(または脱硫縮合)することに基づいて該接着シートの貯蔵せん断弾性率G´を変化させること、を含む、接着剤組成物の使用方法に適用され得る。
また、上記説明したアクリル系ポリマーの構造中に含まれるジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造の加水分解は、短時間で非常に速やかに進行する。したがって、本発明に係る接着剤組成物によって形成された接着シートは、リワークが必要となった際に、速やかにリワーク性に優れた所望の物性に短時間に変化させることが可能となる。
また、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、原料として、(メタ)アクリル酸エステルを含むこととしてもよい。より具体的には、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、原料として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート及びラウリル(メタ)アクリレートから選択される、少なくとも一種の(メタ)アクリル酸エステルを含むこととしてもよい。
すなわち、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステルを用いて重合され、該(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を、含むこととしてもよい。より具体的には、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート及びラウリル(メタ)アクリレートから選択される、少なくとも一種の(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むこととしてもよい。
また、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、原料として、(メタ)アクリル酸エステル誘導体を含むこととしてもよい。ここで、(メタ)アクリル酸エステル誘導体の一例としては、上記説明を行った(メタ)アクリル酸エステルの構造中に、水酸基、ハロゲン基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基等が導入されたものが挙げられる。
すなわち、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステル誘導体を用いて重合され、該(メタ)アクリル酸エステル誘導体から誘導される繰り返し単位を、含むこととしてもよい。より具体的には、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート及びラウリル(メタ)アクリレートから選択される、少なくとも一種の(メタ)アクリル酸エステルに、水酸基、ハロゲン基、カルボキシル基、アミノ基及びアミド基からなる群から選択される官能基が導入された(メタ)アクリル酸エステル誘導体から誘導される繰り返し単位を、含むこととしてもよい。
また、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、原料として5wt%以上含むこととしてもよい。
すなわち、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、骨格内にジオキソラン環を有する(メタ)アクリレートモノマーを構成要素として5wt%以上含むものであることとしてもよい。また、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリレートモノマー誘導体を用いて重合され、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリレートモノマー誘導体から誘導される繰り返し単位を5wt%以上含むポリマーであることとしてもよい。
本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーが、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、原料として5wt%以上含むことによって、リワーク性に優れた接着シートを形成する接着剤組成物を提供することができる。
また、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、原料として含む量を変化させることによって、該接着剤組成物によって形成された接着シートの熱又は光を照射した際における損失弾性率、損失正接の値は、コントロールすることができる。
したがって、例えば、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、原料として含む量は、15wt%以上であることとしてもよいし、40wt%以上であることとしてもよい。
また、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、原料として含む量の上限は、特に規定はないが、例えば99wt%以下であることとしてもよいし、60wt%以下であることとしてもよい。
次に、本発明の接着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物について説明する。前述のように、本発明の接着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物は、酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物であることとしてもよい。
ここで、酸発生剤は光又は熱の照射(刺激)によりプロトン酸またはルイス酸を発生するものであることとしてもよい。例えば、酸発生剤は、イオン性光酸発生剤であってもよいし、非イオン性光酸発生剤であってもよい。また、酸発生剤は、イオン性熱酸発生剤であってもよいし、非イオン性熱酸発生剤であってもよい。
そして、酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物は、例えば、熱酸発生剤(Thermal Acid Generator)であることとしてもよい。ここで熱酸発生剤とは、外部からのエネルギー、例えば特定温度以上の熱が与えられることによって酸触媒を発生させる化合物である。
本発明の接着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物は、該熱又は光の照射を受けない状態においては、中性であることとしてもよい。例えば、本発明の接着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物は、該熱又は光の照射を受けない状態においては、PH6.0〜8.0(25℃)であることとしてもよい。
このように、接着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物が、該熱又は光の照射を受けない状態において中性であることによって、該接着剤組成物によって形成される接着シートが貼合される被着体に悪い影響を与えないという効果を奏することとなる。
また、熱酸発生剤とは、具体的には、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択される化合物をアニオン種とする、アミン塩であることとしてもよい。
また、熱酸発生剤とは、具体的には、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択される化合物をアニオン種とする、四級アンモニウム塩であることとしてもよい。
また、熱酸発生剤とは、具体的には、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択される化合物をアニオン種とする、スルホニウム塩であることとしてもよい。
また、熱酸発生剤とは、具体的には、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択されるアニオン種と、下記化学式(3)にて示されるカチオン種と、が化学的に結合した化合物であることとしてもよい。
Figure 2015074779
ただし、化学式(3)中のY、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。
より具体的には、本発明の接着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物は、下記化学式(3−1)、(3−2)にて示される化合物であることとしてもよい。
Figure 2015074779
ただし、化学式(3−1)、及び(3−2)中のY、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。
また、熱酸発生剤とは、具体的には、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択されるアニオン種と、下記化学式(4)にて示される四級アンモニウムイオンであるカチオン種と、が化学的に結合した化合物であることとしてもよい。
Figure 2015074779
ただし、化学式(4)中のY、Y、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。
また、熱酸発生剤とは、具体的には、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択されるアニオン種と、下記化学式(5)にて示されるスルホニウムイオンであるカチオン種と、が化学的に結合した化合物であることとしてもよい。
Figure 2015074779
ただし、化学式(5)中のYは芳香環を有する一価の有機基、Yはナフタレン環あるいは芳香環を有する一価の有機基、又は炭素数1〜12のアルキル基、Yは炭素数1〜12のアルキル基である。
より具体的には、本発明の接着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物は、下記化学式(5−1)、(5−2)、(5−3)、(5−4)、及び(5−5)にて示される化合物であることとしてもよい。
Figure 2015074779
ただし、化学式(5−1)中のZ、Z、Zは、それぞれ独立して水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基であり、Rfは炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基であり、nは0から6の整数である。
また、化学式(5−2)、(5−3)中のRfは炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基であり、nは0から6の整数である。
また、酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物は、例えば、光酸発生剤であることとしてもよい。ここで光酸発生剤とは、外部からのエネルギー、例えば所定の波長の光が与えられることによって酸触媒を発生させる化合物である。
また、光酸発生剤とは、具体的には、スルホニウム塩系の光酸発生剤であり下記化学式(6)、(7)にて示される化合物であることとしてもよい。
Figure 2015074779
ただし、上記化学式(6)、(7)中のR〜R4は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。
また、上記化学式(6)、(7)中のXは、一価の多原子アニオンである。より具体的には、Xは、SbF 、PF 、BF 、(CFCFPF 、(C、((CF、(CGa、((CFGa、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ノナフルオロブタンスルホン酸アニオン、メタンスルホン酸アニオン、ブタンスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオン、(CFSO、及び(CFSOで示されるアニオンからなる群より選択されるものであることとしてもよい。
また、光酸発生剤とは、具体的には、ヨードニウム塩系の光酸発生剤であり下記化学式(8)にて示される化合物であることとしてもよい。
Figure 2015074779
ただし、上記化学式(8)中のR、Rは互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。
また、上記化学式(8)中のXは、一価の多原子アニオンである。より具体的には、Xは、SbF 、PF 、BF 、(CFCFPF 、(C、((CF、(CGa、((CFGa、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ノナフルオロブタンスルホン酸アニオン、メタンスルホン酸アニオン、ブタンスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオン、(CFSO、及び(CFSOで示されるアニオンからなる群より選択されるものであることとしてもよい。
また、光酸発生剤とは、具体的には、非イオン性光酸発生剤であることとしてもよい。より具体的には、下記化学式(9)にて示されるジアゾジスルホン系化合物であることとしてもよい。
Figure 2015074779
ただし、上記化学式(9)中のR、Rは互いに独立して、ベンゼン環又はアルキル基であり、該ベンゼン環は、必要に応じてアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子により修飾されていることとしてもよい。
接着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物である熱酸発生剤は、該熱酸発生剤に含まれるアニオン種の種類によって、熱又は光の照射によって発生させる酸の強度をコントロールすることができる。すなわち、アニオン種の種類によって、本発明の効果を更に高めることが可能となる。
例えば、本発明の接着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物は、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、及びパーフルオロブタンスルホン酸から選択されるアニオン種を含むこととしてもよい。
これらのアニオン種を該化合物が含むことによって、熱又は光の照射によって該化合物は、本発明に係る接着剤組成物のアクリル系ポリマーに含まれる、ジオキソラン環構造又はジチオラン環構造の加水分解を有利に進めることができ、該加水分解後、ジオキソラン環構造またはジチオラン環構造が開環して生じた水酸基同士(またはチオール基同士)が脱水縮合(または脱硫縮合)した結果、該接着シートの物性(粘弾性)が変化し、その結果、熱硬化性が良好であり、リワーク性に優れた接着シートを形成する接着剤組成物を提供するという効果を更に高めることとなる。
また、接着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物である熱酸発生剤は、該熱酸発生剤に含まれるカチオン種の種類によって、どの様な光の照射によって発生させるか、あるいは何度の熱を照射することによって、酸及び/又は塩基を発生させるかをコントロールすることができる。
これは、例えば接着シートと貼合される被着体が、過度な熱(例えば150℃程度の熱)等に晒されることが許容されない場合には、熱酸発生剤は、該熱酸発生剤に含まれるカチオン種を好ましい種類のものを選択されることによって、低温度(例えば130℃程度の熱)で酸及び/又は塩基を発生させることが可能なことを意味している。
例えば、カチオン種は、スルホニウムカチオンまたはアンモニウムカチオンであることとしてもよい。
また、本発明の接着剤組成物において、酸及び/又は塩基を、熱の照射によって発生させる化合物が含まれる場合においては、該化合物は、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーのTg以上の温度の照射によって、酸及び/又は塩基を発生させることとしてもよい。
化合物が、本発明の接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーのTg以上の温度の照射によって、酸及び/又は塩基を発生させる場合、発生した酸及び/又は塩基は、ガラス転移温度以上に熱せられたアクリル系ポリマーの系内において均一存在することとなり、アクリル系ポリマー分子間、もしくは分子内での縮合反応をスムーズに進行させることができるからである。このように、アクリル系ポリマー分子間、もしくは分子内での縮合反応をスムーズに進行させることによって、本発明の効果が更に高まることとなる。
次に、接着剤組成物に含有することとしてよい、他の成分について説明をおこなう。接着剤を形成する接着剤組成物は、本発明の目的が損なわれない範囲で、例えば、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、防錆剤、金属腐食防止剤、染料、顔料、有機粒子、無機粒子、シランカップリング剤等を含有することとしてもよい。
また、本発明に係る接着剤組成物に架橋剤が含まれることは好ましい。以下に接着剤組成物に架橋剤が含有されることが好ましい理由、及び該架橋剤について説明する。
先に説明したように、リワーク性を向上させるためには、接着シートを形成する接着剤組成物中に含まれるアクリル系ポリマーの分子間もしくは分子内で構造の変化を生じさせることによって、該接着シートの粘弾性を所定の特性に変化させることが重要であると考えられる。すなわち、剥離前の接着シートと、所定の熱や光を照射した後の接着シートと、を比較した場合、両者間の損失貯蔵弾性率(G´)の低下率、かつそれに起因した損失正接(tanδ)の低下率が大きくすることが、本発明の課題を解決するためには効果的であると考えられる。
したがって、剥離前の接着シートの貯蔵せん断弾性率(G´)、損失正接(tanδ)を架橋剤の添加によって調整することは、所定の熱や光を照射した後の接着シートの貯蔵せん断弾性率(G´)、損失正接(tanδ)との差異を制御することが行いやすくなり、結果、所望するリワーク性を得ることができるため好ましい。
以上のように、本発明に係る接着剤組成物は、接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーを架橋する架橋剤を含むことは好ましく、また、該架橋剤は、エポキシ化合物、イソシアネート化合物等、適宜選択されることとしてもよい。
また、架橋剤としてイソシアネート化合物が選択された場合、アクリル系ポリマーが該架橋剤によって架橋したものは、経時変化に伴って黄変する傾向がある。したがって、該架橋剤は分子中に2以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物であることとしてもよい。なお、架橋剤としてエポキシ化合物が選択された場合、アクリル系ポリマーはカルボキシル基を有する繰り返し単位を、アクリル系ポリマーの構造中に含むことが、架橋構造を形成する上で好ましい。
接着剤組成物が、該接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーを架橋する架橋剤であるエポキシ化合物を含む場合、該エポキシ化合物は、例えば、ビスフェノールAエピクロルヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレンジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジアミングリシジルアミン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N'−ジアミングリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリジルアミノフェニルメタン、m−N,N−ジグリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N−ジグリシジルアニリン及びペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルからなる化合物群から選択される、少なくとも一種の化合物であることとしてもよい。
また、接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーを架橋するエポキシ化合物は、分子中に2以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物であることとしてもよい。例えば、接着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーを架橋するエポキシ化合物は、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン及び1,3−ビス(N,N'−ジアミングリシジルアミノメチル)シクロヘキサンからなる化合物群から選択される、少なくとも一種の化合物であることとしてもよい。
また、本発明において用いられる架橋剤は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.001〜5重量部、さらには、0.01〜1重量部の範囲で用いることとしてもよい。
ここで、接着剤組成物によって形成される接着シートの貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´及び損失正接tanδについて説明を行う。本発明における接着剤の貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´は、粘弾性測定装置(フィジカ社製)を用い、既知の方法によって測定される。以下に、図1を参照して貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´の測定方法について説明する。
図1は、貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´の測定を行う粘弾性測定装置100について説明する模式図である。図1に示されるように粘弾性測定装置100は、回転軸101と、回転軸101と固定して接続される円柱102と、円柱102と対向して備えられる土台103と、が備えられている。また、下円板土台の、円柱102と対向する側の面には試験体となる接着シート120が備えられている。そして、接着シート120を円柱102と土台103との間に挟んで備えられる。測定は、円柱102により試験片にねじり歪みを与えて行った。
上記方法によって測定された貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´の値に基づいて、損失正接tanδが算出される。具体的には、下記式(1)に基づいて損失正接tanδが算出される。
損失正接tanδ=損失せん断弾性率G´´/貯蔵せん断弾性率G´ ・・・式(1)
損失正接tanδの数値が大きい接着シートは、柔軟性に優れ、被着体同士の貼合性に優れるものである。すなわち、損失正接tanδの数値が大きい接着シートは、リワーク性が乏しいものといえる。
図2は、従来の接着シートの、温度に対する貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´及び損失正接tanδを示す図である。なお、図2における温度に対する貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´及び損失正接tanδは、図1にて示される粘弾性測定装置を用いて、接着剤組成物によって形成された接着シートを4℃/minで昇温しながら、各温度における測定値を連続的にプロットしたものである。
図2にて示されるように、従来の接着シートは、外部から熱を加えても損失正接tanδの低下がみられない。なお、図2の、損失正接tanδ等の測定値は、後に説明を行う比較例4の接着シートを用いて測定されたものである。
これに対し、本発明に係る接着剤組成物によって形成された接着シートが、酸及び/又は塩基を、熱の照射によって発生させる化合物と、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、原料として含むアクリル系ポリマーと、を含む場合の、損失正接tanδを測定した結果の一例を図3に示す。
図3は、本発明の接着シートの、温度に対する貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´及び損失正接tanδを示す図である。なお、図3における温度に対する貯蔵せん断弾性率G´、損失せん断弾性率G´´及び損失正接tanδは、図1にて示される粘弾性測定装置を用いて、接着剤組成物によって形成された接着シートを4℃/minで昇温しながら、各温度における測定値を連続的にプロットしたものである。
図3にて示されるように、本発明の接着シートは、外部から熱を加え、略100℃付近にて損失せん断弾性率G´´の急激な低下が起こり、結果として損失正接tanδの急激な低下がみられている。すなわち、本発明の接着シートは、100℃の熱に晒されることによって、剛体同士の剥離に適した接着シートに変化し、結果、リワーク性が向上したものである。100℃の熱に晒されることによる粘着シートのリワーク性の向上は、ジオキソラン環構造またはジチオラン環構造が開環し、該開環によって生じた水酸基同士が脱水縮合した結果、接着シートの粘弾性が変化したものと推測される。なお、図3の、損失正接tanδ等の測定値は、後に説明を行う実施例2の接着シートを用いて測定されたものである。
このように、本発明の接着シートは、略100℃付近にて損失せん断弾性率G´´の急激な低下が始まり、所定の時間(例えば一時間)100℃の温度で晒すことによって容易にリワーク可能なものとなる。
また、本発明において、リワーク性の評価は、接着剤組成物によって形成された接着シートを4℃/minで昇温し、100℃における貯蔵せん断弾性率G´値、および、140℃における貯蔵せん断弾性率G´値をそれぞれ測定し、(140℃における貯蔵せん断弾性率G´値)/(100℃における貯蔵せん断弾性率G´値)によって算出される熱硬化性のパラメータ値を用いて評価することも可能である。具体的には、本発明においては、熱硬化性のパラメータ値が5.0以上のものは、接着シート系内において、アクリル系ポリマーの構造中に含まれるジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造の加水分解が進行し、ジオキソラン環構造またはジチオラン環構造が開環して生じた水酸基同士(またはチオール基同士)が脱水縮合(または脱硫縮合)した結果、該接着シートの物性(粘弾性)が変化し、その結果、熱硬化性が良好であり、すなわちリワーク性が良好なものとして評価することが可能である。
また、本発明の接着剤組成物によって形成される接着シートの厚さに特に規定はないが、例えば、15μm以上300μm以下の厚さを有するものであることとしてもよい。
また、接着シートは、単層接着シートであることとしてもよいし、該接着剤組成物の層を重ねた多層接着シートでもよいし、該接着剤組成物と異なる接着剤組成物との多層接着シートであってもよい。また、接着シートは、厚さ10〜500μmの透明樹脂フィルムの少なくとも1つの表面に、前記の接着剤組成物からなる接着剤層を形成したものであることとしてもよい。すなわち、この場合、接着シートを部材に積層した積層体を得ることができる。
上記の透明樹脂フィルムは、例えば、トリアセチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフトレート、ポリイミド、ポリアラミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルアミド、ポリフェニルスルファイド、ポリビニルアルコール及びポリビニルアセタールからなる化合物群から選択される少なくとも一種の化合物から形成されることとしてもよい。
さらに、透明樹脂フィルムの少なくとも1つの表面に透明金属薄膜を形成した金属薄膜積層型透明樹脂フィルムであることとしてもよい。透明金属薄膜を有する金属薄膜積層型透明樹脂フィルムは、例えば、ITO蒸着トリアセチルセルロース、銅蒸着トリアセチルセルロース、酸化スズ(SnO)蒸着トリアセチルセルロース、ITO蒸着ポリエチレンテレフタレート、銅蒸着ポリエチレンテレフタレート、酸化スズ(SnO )蒸着ポリエチレンテレフタレート、ITO蒸着ポリカーボネート、銅蒸着ポリカーボネート及び酸化スズ(SnO )蒸着ポリカーボネートからなる群から選択される材料から形成されることとしてもよい。
接着剤を含む接着剤シートをシート状に成形する方法としては、例えば、剥離紙等に接着剤組成物を塗布・流延した後に、加熱により溶剤や水などの溶媒あるいは分散媒を除去して接着剤を形成し、その後剥離紙等をはがして接着シートを成形することとしてもよい。
また、本発明に係る接着剤組成物には、酸及び/又は塩基を、熱の付与によって発生させるが、外部からの光の付与に対しては比較的安定である化合物を選択してもよい。したがって、本発明に係る接着剤組成物は、酸及び/又は塩基を、熱の付与によって発生させる化合物を含み、光学部材の接着に用いられる光学用接着剤組成物であることとしてもよい。
上記の説明によって得られた接着シートは、各種電子機器に適用することができるが、本発明の接着シートがカバーガラスもしくはカバープラスチックとタッチパネルとの貼合やタッチパネルと液晶表示装置との貼合のような剛直なもの同士の貼合に適用されることが、最も効果が得られる態様の一つである。
図4Aは、本発明の接着シートを備えるタッチパネルの一例を示す図である。また、図4Bは、本発明の接着シートを備えるタッチパネルの他の一例を示す図である。
図4Aに示されるタッチパネルは、例えば液晶ディスプレイで構成される画像表示装置14と、表面にセンサー電極12aを備えるカバーガラス12と、画像表示装置14及びカバーガラス12を貼合する接着シート10と、を含むものである。
また、図4Bに示されるタッチパネルは、例えば液晶ディスプレイで構成される画像表示装置14と、表面にセンサー電極16aを備える、ガラス、フィルム等の基材16と、表面に印刷層18aを備えるカバーガラス18と、画像表示装置14及び基材16を貼合する接着シート10aと、カバーガラス18及び基材16を貼合する接着シート10bと、を含むものである。
以下に、本発明を実施例及び比較例を用いて更に具体的に説明を行う。なお、本発明は下記実施例の説明によって限定されるものではない。
図5A、5B、5Cは、実施例1〜18の接着シートと比較例1〜6の接着シートそれぞれの評価結果を示す図である。下記に各実施例、比較例に対応する接着シートの、作成方法及び評価方法について説明を行う。
[各実施例、比較例に対応する接着シートの、作成方法]
各実施例及び比較例に対応する接着シートは、図5A、5B及び5Cにそれぞれの実施例及び比較例に対応して記載される所定量のモノマー成分、及び実施例16、17においては更に多官能モノマーを用いて重合される、アクリル系ポリマーを用いて作成される。
具体的には、実施例1におけるアクリル系ポリマーは、撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)94重量部、構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体である(2−メチル−2エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート(MEDOL−10)5重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温し、次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈して得たものである。
また、実施例1以外の各実施例及び比較例についても、上記実施例1におけるアクリル系ポリマーと同様の反応装置に、図中に記載される所定量のモノマー成分及び多官能モノマーと、反応溶媒である酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部と、を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温し、次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈して、各実施例及び比較例に対応するアクリル系ポリマーを得たものである。
また、上記方法によって重合され、各実施例及び比較例に対応する接着シートの作成に用いられるアクリル系ポリマーの重量平均分子量、Tgを、図5A、5B及び5C中にそれぞれ示す。例えば、実施例1に対応する接着シートの作成に用いられるアクリル系ポリマーの重量平均分子量は60万であり、Tgは−47.9℃である。
そして、上記方法によって得られえる各実施例及び比較例に対応するアクリル系ポリマーを用いて、接着シートをそれぞれ作成する。具体的には各実施例及び比較例に対応する接着シートは、図5A、5B及び5Cにそれぞれの実施例及び比較例に対応して記載される所定量の熱酸発生剤及び/又は光重合開始剤及び/又は架橋剤と、上記方法によって得られえる各実施例及び比較例に対応するアクリル系ポリマーと、を混合したものを用いて作成し得る。
例えば、実施例1の接着シートは、上記方法によって得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物として図中にて熱酸発生剤として示される、上記(3−2)の化合物(King Industries社製 TAG−2700)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して接着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥し、次いで、接着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して作成される。
また、実施例2〜15、実施例18、及び比較例1〜5の接着シートのそれぞれについても、各実施例及び比較例に対応するアクリル系ポリマー100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる熱酸発生剤の所定量と、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部と、を添加して接着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥し、次いで、接着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して作成される。
また、実施例16の接着シートは、上記方法によって得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物として上記(2−3)にて示される化合物(サンアプロ社製 TA−3)0.01重量部、光重合開始剤esacure one(Lambertie社製光ラジカル重合開始剤)0.2重量部を添加して接着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、UV光(波長365nm)を照射し、次いで、接着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して作成される。
また、実施例17の接着シートについても、上記実施例16と同様の方法にて作成される。
また、比較例6の接着シートは、上記方法によって得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して接着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。接着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して作成される。
また、図5A、5B、図5C中における略語の意味は以下の通りである。
BA:ブチルアクリレート
2EHA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
MEDOL−10:構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体である(2−メチル−2エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート
CHDOL−10:構造中にジオキソラン環構造およびジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体であるシクロヘキサンスピロ−2−(1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート
2−HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
AA:アクリル酸
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
SI−60:酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物であり上記(2−4)にて示される化合物(三新化学工業社製 SI−60)
SI−100:酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物であり上記(2−5)にて示される化合物(三新化学工業社製 SI−100)
SI−110:酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物であり6フッ化リン酸をアニオン種としてもつスルホニウム塩(三新化学工業社製 SI−110)
TAG−2700:酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物であり上記(3−2)にて示される化合物(King Industries社製 TAG−2700)
CXC−1614:酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物であり上記(3−1)にて示される化合物(King Industries社製 CXC−1614)
CXC−1615:酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物でありトリフルオロメタンスルホン酸をアニオン種としてもつアミン塩(King Industries社製 CXC−1615)
TA−3:酸及び/又は塩基を、熱又は光の照射によって発生させる化合物であり上記(2−3)にて示される化合物(サンアプロ社製 TA−3)
esacure one:光重合開始剤esacure one(Lambertie社製光ラジカル重合開始剤)
L−45:架橋剤(綜研化学社製L−45)
[重量平均分子量Mw、ガラス転移温度Tgの測定方法]
各実施例、比較例によって調製されたアクリル系ポリマーの重量平均分子量、ガラス転移温度は、それぞれ前述の方法によって測定されて得た値である。
[熱硬化性についての評価方法]
得られた接着シートを100℃環境下に一時間静置して、その後の貯蔵せん断弾性率G´の上昇かあったか否かを測定して確認した。上昇が確認できたものを○、上昇が確認できなかったものを×、で評価した。
[経時安定性の評価方法]
得られた接着シートを温度60℃/湿度90%の環境下に500時間静置して、その後の貯蔵せん断弾性率G´の上昇かあったか否かを測定して確認した。上昇が確認できなかったものを○、上昇が確認できたものを×、で評価した。
[リワーク性の評価方法]
得られた接着シートを用いて二枚のガラス同士を貼合し、貼合直後に接着シートにカッターナイフの刃を差し込んでもガラスを剥がすことができないことを確認した。
その後、ガラス/接着シート/ガラスの構成体を、100℃環境下に所定時間静置し、その後、接着シートにカッターナイフの刃を差し込んでガラスを破損せずに剥離可能かを確認した。100℃環境下に1時間静置以後、剥離が可能であったものを○、100℃環境下に2時間静置以後、剥離が可能であったものを△、100℃環境下に2時間静置以後であっても、剥離が不可能であったものを×、で評価した。
本発明に係る接着剤組成物によって形成された接着シートのいずれにおいても、熱硬化性、経時安定性、リワーク性の評価において優れた結果が得られた。
10 接着シート、12 カバーガラス、12a センサー電極、14 画像表示装置、16 基材、16a センサー電極、18 カバーガラス、18a 印刷層、d,d 段差、100 粘弾性測定装置、101 回転軸、102 円柱、103 土台、120 接着シート(試験体)。

Claims (9)

  1. アクリル系ポリマーと、
    酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物と、を含み、
    前記アクリル系ポリマーは、構造中に下記化学式(1)にて示されるジオキソラン環構造および下記化学式(2)にて示されるジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む、
    ことを特徴とする接着剤組成物。
    Figure 2015074779
    (但し、化学式(1)、(2)中における、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基であり、R、Rとは結合して環を形成していてもよい。)
  2. 前記アクリル系ポリマーは、構造中に前記化学式(1)にて示されるジオキソラン環構造および前記化学式(2)にて示されるジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含む(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、該アクリル系ポリマーを形成するモノマーとして含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 前記アクリル系ポリマーは、前記(メタ)アクリル酸エステル誘導体を、該アクリル系ポリマーを形成するモノマーとして5wt%以上含む、
    ことを特徴とする請求項2に記載の接着剤組成物。
  4. 前記化合物は、熱又は光の照射によって、酸及び/又は塩基を発生させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の接着剤組成物。
  5. 前記化合物は、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択されるアニオン種と、下記化学式(3)にて示されるアミン、下記化学式(4)にて示される四級アンモニウムイオン及び下記化学式(5)にて示されるスルホニウムイオンから選択されるカチオン種と、が化学的に結合した化合物である、
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の接着剤組成物。
    Figure 2015074779
    (ただし、化学式(3)中のY、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。)
    Figure 2015074779
    (ただし、化学式(4)中のY、Y、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。)
    Figure 2015074779
    (ただし、化学式(5)中のYは芳香環を有する一価の有機基、Yはナフタレン環あるいは芳香環を有する一価の有機基、又は炭素数1〜12のアルキル基、Yは炭素数1〜12のアルキル基である。)
  6. 前記化合物は、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、及びパーフルオロブタンスルホン酸から選択されるアニオン種と、下記化学式(3)にて示されるアミン、下記化学式(4)にて示される四級アンモニウムイオン及び下記化学式(5)にて示されるスルホニウムイオンから選択されるカチオン種と、が化学的に結合した化合物である、
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の接着剤組成物。
    Figure 2015074779
    (ただし、化学式(3)中のY、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。)
    Figure 2015074779
    (ただし、化学式(4)中のY、Y、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。)
    Figure 2015074779
    (ただし、化学式(5)中のYは芳香環を有する一価の有機基、Yはナフタレン環あるいは芳香環を有する一価の有機基、又は炭素数1〜12のアルキル基、Yは炭素数1〜12のアルキル基である。)
  7. 請求項1乃至6いずれか一項に記載された接着剤組成物を用いて形成された、
    ことを特徴とする接着シート。
  8. 請求項7に記載された接着シートが備えられた、
    ことを特徴とするタッチパネル。
  9. 接着剤組成物の使用方法であって、
    接着剤組成物は、
    アクリル系ポリマーと、
    酸及び/又は塩基を、エネルギーの付与によって発生させる化合物と、を含み、
    前記アクリル系ポリマーは、構造中に下記化学式(1)にて示されるジオキソラン環構造および下記化学式(2)にて示されるジチオラン環構造から選択される化学構造を少なくとも一つ含み、
    前記接着剤組成物を用いて接着シートを形成することと、
    前記接着シートにエネルギーを付与して、酸及び/又は塩基を発生させ、前記アクリル系ポリマーに含有される前記ジオキソラン環構造および前記ジチオラン環構造から選択される化学構造を加水分解させること、
    を含む、接着剤組成物の使用方法。
    Figure 2015074779
    (但し、化学式(1)、(2)中における、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基であり、R、Rとは結合して環を形成していてもよい。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015190561A1 (ja) * 2014-06-11 2015-12-17 日本化薬株式会社 タッチパネル用紫外線硬化型樹脂組成物、それを用いた貼り合せ方法及び物品
JP2017193624A (ja) * 2016-04-20 2017-10-26 Dic株式会社 易解体性粘着テープ、物品及び物品の解体方法

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