JP2014201702A - 粘着剤組成物 - Google Patents

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洋平 金塚
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Abstract

【課題】リワーク性に優れた粘着シートを形成する粘着剤組成物を提供する。
【解決手段】アクリル系ポリマーと、架橋剤と、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物と、を含み、前記アクリル系ポリマーは、グリシジル基含有モノマーから誘導される繰り返し単位と、前記架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位と、含有し、前記架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位が、前記アクリル系ポリマーの構造中に0.1重量%以上、5重量%未満含有される粘着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤組成物に関する。
特許文献1には、アクリル系単量体と分子内にエポキシ基を有する単量体および/または分子内に水酸基を有する単量体とを含む単量体混合物を、遷移金属とその配位子の存在下、重合開始剤を用いて、リビングラジカル重合することにより、アクリル系共重合体を生成し、この共重合体をこれに含まれるエポキシ基および/またはこれに配合されるエポキシ化合物のエポキシ基を利用してエポキシ架橋することにより、粘着剤の主剤となる架橋ポリマーを生成することを特徴とする粘着剤組成物の製造方法。について開示がされている。
また、特許文献2には、エポキシ基を有するアクリル系ポリマーとオニウム塩系化合物を成分とする粘着剤を支持基材の片面又は両面に設けてなる粘着テープを、被着体に貼着したのち紫外線を照射して硬化処理してなる粘着テープに粘着構造について開示がされている。
特開2000−290625号公報 特開昭63−260978号公報
スマートフォン、デジタルカメラ、又はタブレット型コンピュータ等の電子機器において、例えば、液晶ディスプレイパネル等の表示装置とタッチパネルユニットとを貼合する部材として、粘着シートは広く用いられている。また、表示装置やタッチパネルユニットを構成する基材には、ガラス基板やプラスチック基板、プラスチックフィルム、ITO等の透明電極膜等があり、これらの貼合にも粘着シートは用いられている。
ところで、電子機器を構成する部材同士の組み合わせは、例えば液晶ディスプレイパネル等の表示装置とタッチパネルユニットといったように、ちょっとした貼り合わせのズレが許容されないものも少なくない。このような製造工程における貼り損じに対し、一旦貼合した部材同士を剥がし、再度貼合をやり直すといった、所謂リワーク(リユース)の要望も少なくない。
しかしながら、先ほどの例に挙げられた表示装置、タッチパネルユニット等の被着体は剛体であるがゆえに、一旦貼合した部材同士を剥がす際に被着体を曲げて剥がすことができず、再度の貼合は簡単なものではない。
発明者らは、ある所定の条件下において、被着体間に備えられた粘着シートの物性を変化させることによって、被着体から該粘着シートを容易に剥がすことができリワーク性に優れた粘着シートを形成する粘着剤組成物について鋭意検討を行った。
本発明は、リワーク性に優れた粘着シートを形成する粘着剤組成物を提供することを目的とする。また、本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明らかにする。
本発明に係る粘着剤組成物は、アクリル系ポリマーと、架橋剤と、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物と、を含み、前記アクリル系ポリマーは、グリシジル基含有モノマーから誘導される繰り返し単位と、前記架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位と、含有し、前記架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位が、前記アクリル系ポリマーの構造中に0.1重量%以上、5重量%未満含有されることを特徴とする。
本発明により、リワーク性に優れた粘着シートを形成する粘着剤組成物を提供することができる。
動的せん断貯蔵弾性率G´、動的せん断損失弾性率G´´の測定を行う粘弾性測定装置100について説明する模式図である。 従来の粘着シートの、温度に対する動的せん断貯蔵弾性率G´、動的せん断損失弾性率G´´及び動的せん断損失正接tanδを示す図である。 本発明の粘着シートの、温度に対する動的せん断貯蔵弾性率G´、動的せん断損失弾性率G´´及び動的せん断損失正接tanδを示す図である。 本発明の粘着シートを備えるタッチパネルの一例を示す図である。 本発明の粘着シートを備えるタッチパネルの他の一例を示す図である。 実施例1〜6の粘着シートそれぞれの評価結果を示す図である。 比較例1〜4の粘着シートそれぞれの評価結果を示す図である。
スマートフォン、デジタルカメラ、又はタブレット型コンピュータ等の電子機器において、例えば、液晶ディスプレイパネル等の表示装置とタッチパネルユニットとを貼合する部材として、粘着シートは広く用いられている。また、表示装置やタッチパネルユニットを構成する基材には、ガラス基板やプラスチック基板、プラスチックフィルム、ITO等の透明電極膜等があり、これらの貼合にも粘着シートは用いられている。本発明に係る粘着剤組成物は、上記説明を行ったような粘着剤シートの形成に用いられるものである。
ところで、電子機器を構成する部材同士の組み合わせは、例えば液晶ディスプレイパネル等の表示装置とタッチパネルユニットといったように、ちょっとした貼り合わせのズレが許容されないものも少なくない。このような製造工程における貼り損じに対し、一旦貼合した部材同士を剥がし、再度貼合をやり直すといった、所謂リワーク(リユース)の要望も少なくない。
しかしながら、表示装置、タッチパネルユニット等の被着体は、剛体であるため、一旦貼合した部材同士を剥がす際に被着体を曲げて剥がすことができないことがある。
発明者らは、ある所定の条件下において、被着体間に備えられた粘着シートの物性を変化させることによって、リワーク性に優れた粘着シートを形成する粘着剤組成物について鋭意検討を行い、リワーク性に優れた粘着シートを形成する粘着剤組成物を発明するに至った。
以下に、本発明に係る粘着剤組成物について詳細に説明する。本発明に係る粘着剤組成物は、アクリル系ポリマーと、架橋剤と、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物と、を含み、前記アクリル系ポリマーは、グリシジル基と、前記架橋剤と反応性を有する官能基とを含有することを特徴とする。
また、グリシジル基とは下記式にて示される官能基である。
Figure 2014201702
また、アクリル系ポリマーは、グリシジル基含有モノマーから誘導される繰り返し単位と、前記架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位と、を含む、こととしてもよい。
また、アクリル系ポリマーは、構造中にグリシジル基を含有するモノマーと、架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーとを、該アクリル系ポリマーを形成するモノマーとして含む、こととしてもよい。
また、アクリル系ポリマーは、グリシジル基を含有するモノマーと、架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーとを、原料として含むこととしてもよい。また、アクリル系ポリマーは、グリシジル基を含有する(メタ)アクリレートモノマー誘導体と、架橋剤と反応性を有する官能基を含有する(メタ)アクリレートモノマー誘導体とを、原料として含むこととしてもよい。
はじめに本発明に係る粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーについて説明を行う。ここで、本発明におけるアクリル系ポリマーとは、(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メタ)アクリル酸エステル誘導体から誘導される繰り返し単位を、該アクリル系ポリマーの構造中に、50重量%以上含むものである。
すなわち、本発明におけるアクリル系ポリマーとは、少なくとも二種以上のモノマーを用いて重合され、(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メタ)アクリル酸エステル誘導体から誘導される繰り返し単位を、該(メタ)アクリル系ポリマーの構造中に、50重量%以上含むポリマーである。
本発明に係る粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量は200万以下であることとしてもよい。また、本発明に係る粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量は180万以下であることはより好ましく、150万以下であることはさらに好ましい。アクリル系ポリマーの重量平均分子量が前記の上限値以下であれば、該粘着剤組成物によって形成される粘着シートが、例えば、スマートフォン、デジタルカメラ、又はタブレット型コンピュータ等の電子機器において好適に用いることができる。
また、本発明に係る粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量の下限値は5万以上であることとしてもよい。また、本発明に係る粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量が15万以上であることはより好ましく、30万以上であることはより好ましく。本発明に係る粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量の下限値が前記下限値以上であれば、該粘着剤組成物によって形成される粘着シートが、例えば、スマートフォン、デジタルカメラ、又はタブレット型コンピュータ等の電子機器において好適に用いることができる。
ここで、本発明に係る粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、下記の条件で標準ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)を求めたものである。
<GPC測定条件>
測定装置:HLC−8120GPC(東ソー社製)
GPCカラム構成:以下の5連カラム(すべて東ソー社製)
(1)TSK−GEL HXL−H
(ガードカラム)
(2)TSK−GEL G7000HXL
(3)TSK−GEL GMHXL
(4)TSK−GEL GMHXL
(5)TSK−GEL G2500HXL
サンプル濃度:1.0mg/cm となるように、テトラヒドロフランで希釈
移動相溶媒:テトラヒドロフラン
流量:1.0cm/min
カラム温度:40℃
なお、上記GPCカラム構成に含まれる、(1)TSK−GEL HXL−H (ガードカラム)は、適宜省略することが可能である。また、上記GPCカラム構成と異なるものであっても、該GPCカラム構成に対応する性能を有する他のGPCカラム構成に代替することも可能である。
また、粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度は、0℃以下であることが好ましく、−10℃以下であることがより好ましく、−20℃以下であることがさらに好ましい。ここで、本明細書におけるガラス転移温度は、Foxの式により計算した値である。
粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度が前記上限値以下であれば、該粘着剤組成物によって形成される粘着シートが、例えば、スマートフォン、デジタルカメラ、又はタブレット型コンピュータ等の電子機器において好適に用いることができる。
また、粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーのガラス転移温度の下限値は特に規定はないが、例えば−70℃以上であることとしてもよい。
アクリル系ポリマーは、構造中にグリシジル基を含有するモノマーを、該アクリル系ポリマーを形成するモノマーとして含むことによって、該アクリル系ポリマーは、グリシジル基含有モノマーから誘導される繰り返し単位を含むこととなる。
ここで、グリシジル基含有モノマーは、グリシジルメタクリレート(GMA)、グリシジルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレートグリシジルエーテル、及び4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルからなる群から選択されるモノマーであることとしてもよい。
また、本発明に係る粘着剤組成物は、構造中に含まれるグリシジル基を含有するアクリル系ポリマーとともに、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物を含む(該窒素化合物については後に詳細に説明する)。そして、本発明に係る粘着剤組成物に、熱を付加することによって、該粘着剤組成物の系内で発生した、酸及び/又は塩基は、アクリル系ポリマーの構造中に含まれるグリシジル基同士間で、カチオン重合反応をおこす触媒として作用することとなる。
このように、本発明に係る粘着剤組成物には、酸そのものではなく、熱の付加によって酸を発生する窒素含有化合物を含む。これによって、該粘着剤組成物が使用され被着される被着体に対し腐食等の影響を及ぼすことがなく好適である。例えば、本発明に係る粘着剤組成物がITO等の金属が表面に露出した場所に用いられることとなっても、ITO等には腐食等の影響を及ぼすことがなく好適である。これは、本発明に係る粘着剤組成物がタッチパネル等に好適に用いられることを意味している。
また、このように、本発明に係る粘着剤組成物に含有される窒素含有化合物は、熱の付加がない限りにおいては、酸及び/又は塩基が発生せず、上記カチオン重合が誘起されないため、安定である。このため、該粘着剤組成物に含まれる他の構成成分に対し分解や変性等の作用を及ぼすことなく、該粘着剤組成物自体の保存安定性に優れることとなる。よって、本発明に係る粘着剤組成物は、常温(例えば0〜50℃)にて安定して保存することができる。
本発明に係る粘着剤組成物は、グリシジル基を有するアクリル系ポリマーを含むため、該粘着剤組成物は酸及び/又は塩基の発生によって、アクリル系ポリマーの分子間もしくは分子内でカチオン重合が引き起こされ構造の変化を生じさせることとなる。また、より具体的に説明を行うと、粘着剤組成物は酸及び/又は塩基の発生によって、アクリル系ポリマーの分子間もしくは分子内でカチオン重合に伴う架橋反応が引き起こされ構造の変化を生じさせることとなる。これによって、本発明の粘着剤組成物によって形成された粘着シートの粘弾性は、リワーク性に優れた所望の物性に変化させることが可能となる。
すなわち、本発明に係る粘着剤組成物によって形成された粘着シートは、グリシジル基を有するアクリル系ポリマーと、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物と、を含有しない粘着剤組成物によって形成された粘着シートと比べて、熱を付加した際における動的せん断貯蔵弾性率(G´)の変動を大きく、かつそれに起因した動的せん断損失正接(tanδ)の低下を大きいものとすることが可能となる。これによって、本発明に係る粘着剤組成物によって形成された粘着シートは、所定の熱が付加される等、外部からエネルギーが加えられることによって、剥離可能な物性(粘着性)に変化することができ、リワーク性に優れたものとなる。
また、上記説明したカチオン重合は、短時間で非常に速やかに進行する。したがって、本発明に係る粘着剤組成物によって形成された粘着シートは、リワークが必要となった際に、速やかにリワーク性に優れた所望の物性に短時間に変化させることが可能となる。
また、アクリル系ポリマーは、グリシジル基含有モノマーから誘導される繰り返し単位を、該アクリル系ポリマーの構造中に、5〜40重量%含むこととしてもよい。アクリル系ポリマーは、グリシジル基含有モノマーから誘導される繰り返し単位を、該アクリル系ポリマーの構造中に、5〜40重量%含むことによって、本発明の効果は更に高まることとなる。
また、アクリル系ポリマーは、グリシジル基含有モノマーから誘導される繰り返し単位を、該アクリル系ポリマーの構造中に、5〜30重量%含むことは好適であり、5〜20重量%含むことは更に好適である。
また、アクリル系ポリマーは、粘着剤組成物中に含まれる架橋剤と反応性を有する、官能基を含有する架橋性モノマーを、該アクリル系ポリマーを形成するモノマーとして含むことによって、該アクリル系ポリマーは、前記架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位を含むこととなる。
ここで、架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーは、構造中に水酸基を含有することとしてもよい。すなわち、架橋剤と反応性を有する官能基は水酸基であることとしてもよい。
以下に、架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーについて例示を行う。架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーは、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、及び1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレートからなる群から選択されるモノマーであることとしてもよい。
また、本発明に係る粘着剤組成物は、架橋剤(該架橋剤については後に詳細に説明する)と、該架橋剤と反応性を有する、官能基を含有する架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位を含む、アクリル系ポリマーと、を含有する。
本発明に係る粘着剤組成物を用いて粘着シートを形成する際、アクリル系ポリマーを、架橋剤を用いて架橋することによって、粘着剤として好適に用いることができる。
そして、先に説明したように、リワーク性を向上させるためには、粘着シートを形成する粘着剤組成物中に含まれるアクリル系ポリマーの分子間もしくは分子内で構造の変化を生じさせることによって、該粘着シートの粘弾性を所定の特性に変化させることが重要であると考えられる。すなわち、剥離前の粘着シートと、所定の熱を付加した後の粘着シートと、を比較した場合、両者間の動的せん断貯蔵弾性率(G´)の変動、かつそれに起因した動的せん断損失正接(tanδ)の低下を大きくすることが、本発明の課題を解決するためには効果的であると考えられる。
したがって、剥離前の粘着シートの動的せん断貯蔵弾性率(G´)、動的せん断損失正接(tanδ)を架橋剤の添加(すなわちアクリル系ポリマー分子間の架橋)によって調整することは、所定の熱を付加した後の粘着シートの動的せん断貯蔵弾性率(G´)、動的せん断損失正接(tanδ)との差異を制御することが行いやすくなり、結果、所望するリワーク性を得ることができるため好ましいと考えられる。
また、アクリル系ポリマーは、架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位を、該アクリル系ポリマーの構造中に、0.1重量%以上、5.0重量%未満含む。例えば、架橋剤と反応性を有する官能基が水酸基である場合、アクリル系ポリマーの構造中に水酸基が多いことによって、アクリル系ポリマーの構造中に含まれるグリシジル基のカチオン重合反応が阻害されることが考えられるからである。したがって、アクリル系ポリマーは、架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位を、該アクリル系ポリマーの構造中に、4.0重量%以下であることが好適である。
また、アクリル系ポリマーは、架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位を、該アクリル系ポリマーの構造中に、0.1〜3重量%含むことは好適であり、0.1〜2.5重量%含むことは更に好適である。
また、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、原料として、(メタ)アクリル酸エステルを含むこととしてもよい。より具体的には、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、原料として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート及びラウリル(メタ)アクリレートから選択される、少なくとも一種の(メタ)アクリル酸エステルを含むこととしてもよい。
すなわち、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステルを用いて重合され、該(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を、含むこととしてもよい。より具体的には、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、上記例示した少なくとも一種の(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むこととしてもよい。
また、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、原料として、(メタ)アクリル酸エステル誘導体を含むこととしてもよい。ここで、(メタ)アクリル酸エステル誘導体の一例としては、上記説明を行った(メタ)アクリル酸エステルの構造中に、ハロゲン基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基等が導入されたものが挙げられる。
すなわち、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステル誘導体を用いて重合され、該(メタ)アクリル酸エステル誘導体から誘導される繰り返し単位を、含むこととしてもよい。より具体的には、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート及びラウリル(メタ)アクリレートから選択される、少なくとも一種の(メタ)アクリル酸エステルに、ハロゲン基、カルボキシル基、アミノ基及びアミド基からなる群から選択される官能基が導入された(メタ)アクリル酸エステル誘導体から誘導される繰り返し単位を、含むこととしてもよい。
また、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーが、カルボキシル基を含有すると、上記説明を行ったカチオン重合反応を進行させる前に、カルボキシル基がアクリル系ポリマー中のグリシジル基と分子内または分子間で反応してしまい、カチオン重合反応時の反応が十分に進行しないことがある。よって、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、原料として、カルボキシル基が導入された(メタ)アクリル酸エステル誘導体を0.1wt%以下含むことが好ましく、実質的に含まないことは更に好ましい。すなわち、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーは、カルボキシル基を有する繰り返し単位を0.1wt%以下含むことが好ましく、実質的に含まないことは更に好ましい。
次に、本発明の粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物について説明する。本発明の粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物は、例えば、構造中に窒素を含有する熱酸発生剤(Thermal Acid Generator)であることとしてもよい。熱酸発生剤は、外部からエネルギー(特定温度以上の熱)が与えられることによって酸触媒を発生させる化合物である。
また、熱酸発生剤とは、具体的には、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択される化合物をアニオン種とする、アミン塩であることとしてもよい。
また、熱酸発生剤とは、具体的には、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択される化合物をアニオン種とする、四級アンモニウム塩であることとしてもよい。
また、熱酸発生剤とは、具体的には、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択されるアニオン種と、下記化学式(1)にて示されるカチオン種と、が化学的に結合した化合物であることとしてもよい。
Figure 2014201702
ただし、化学式(1)中のY、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。また、アルキル基又はアリール基の水素が置換基で置換されていることとしてもよい。また、Y、Y、Yの一つ以上がアリール基であることが好ましい。
より具体的には、本発明の粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物は、下記化学式(1−1)、(1−2)にて示される化合物であることとしてもよい。
Figure 2014201702
ただし、化学式(1−1)、及び(1−2)中のY、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基であり、アルキル基又はアリール基の水素が置換基で置換されていてもよく、Y、Y、Yの一つ以上がアリール基であることが好ましい。
また、熱酸発生剤とは、具体的には、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択されるアニオン種と、下記化学式(2)にて示される四級アンモニウムイオンであるカチオン種と、が化学的に結合した化合物であることとしてもよい。
Figure 2014201702
ただし、化学式(2)中のY、Y、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。また、アルキル基又はアリール基の水素が置換基で置換されていることとしてもよい。また、Y、Y、Y、Yの一つ以上がアリール基であることが好ましい。
より具体的には、本発明の粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物は、TAG−2278、CXC−1612、CXC−1733、CXC−1738、TAG−2678、CXC−1614、TAG−2681、TAG−2690、CXC−1742、TAG−2700、CXC−2700、TAG−2710、CXC−1743等の化合物(いずれもKing Industries社製)を例示することができる。
また、粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物として使用される熱酸発生剤は、該熱酸発生剤に含まれるアニオン種の種類によって、熱の付加によって発生させる酸の強度をコントロールすることができる。すなわち、アニオン種の種類によって、本発明の効果を更に高めることが可能となる。
例えば、本発明の粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物は、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、及びパーフルオロブタンスルホン酸から選択されるアニオン種を含むこととしてもよい。
これらのアニオン種を該窒素含有化合物が含むことによって、熱の付加によって該窒素含有化合物は、本発明に係る粘着剤組成物のアクリル系ポリマーに含まれる、グリシジル基のカチオン重合反応を有利に進めることができ、リワーク性に優れた粘着シートを形成する粘着剤組成物を提供するという効果を更に高めることとなる。
また、粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物として使用される熱酸発生剤は、該熱酸発生剤に含まれるカチオン種の種類によって、何度の熱を付加することによって、酸及び/又は塩基を発生させるかをコントロールすることができる。
これは、例えば粘着シートと貼合される被着体が、過度な熱(例えば150℃程度の熱)等に晒されることが許容されない場合には、熱酸発生剤は、該熱酸発生剤に含まれるカチオン種を好ましい種類のものを選択されることによって、低温度(例えば130℃程度の熱)で酸及び/又は塩基を発生させることが可能なことを意味している。
また、例えば、本発明に係る粘着剤組成物に含まれる窒素含有化合物は、酸及び/又は塩基を、140℃以下の熱の付加によって発生させる窒素含有化合物であることとしてもよいし、130℃以下の熱の付加によって発生させる窒素含有化合物であることとしてもよいし、120℃以下の熱の付加によって発生させる窒素含有化合物であることとしてもよい。
また、例えば、本発明に係る粘着剤組成物に含まれる窒素含有化合物は、酸及び/又は塩基を、100℃を超える熱の付加によって発生させる窒素含有化合物であることとしてもよい。
本発明の粘着剤組成物を光学部材等に使用する場合には、光学部材の使用温度において窒素含有化合物が不活性であることが求められるため、100℃以下の温度では窒素含有化合物が活性化せず、また、リワークが求められる際に部材を損なわないために140℃以下の温度で活性化する窒素含有化合物を用いることが好ましい。
また、本発明の粘着剤組成物において、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物は、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーのTg以上の温度の熱の付加によって、酸及び/又は塩基を発生させることとしてもよい。
窒素含有化合物が、本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーのTg以上の温度の熱の付加によって、酸及び/又は塩基を発生させる場合、発生した酸及び/又は塩基は、ガラス転移温度以上に熱せられたアクリル系ポリマーの系内において均一存在することとなり、アクリル系ポリマー分子間、もしくは分子内でのカチオン重合反応をスムーズに進行させることができるからである。このように、アクリル系ポリマー分子間、もしくは分子内でのカチオン重合反応をスムーズに進行させることによって、本発明の効果が更に高まることとなる。
また、本発明の粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物は、熱の付加を受けない状態においては、中性であることは好ましい。例えば、本発明の粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物は、熱の付加を受けない状態においては、PH6.0〜8.0(25℃)であることが好ましい。
このように、粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物が、熱の付加を受けない状態において中性であることによって、該粘着剤組成物によって形成される粘着シートが貼合される被着体に悪い影響を与えないという効果を奏することとなる。
熱の付加を受けない状態においては、中性であるという点を鑑みると、本発明の粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物は、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択されるアニオン種と、下記化学式(3)にて示される四級アンモニウムイオンであるカチオン種と、が化学的に結合した化合物であることとしてもよい。
Figure 2014201702
ただし、化学式(3)中のY、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基であり、アルキル基又はアリール基の水素が置換基で置換されていてもよく、Y、Y、Yの一つ以上がアリール基であることが好ましい。
窒素含有化合物が所定のアニオン種と、上記化学式(3)で示されるカチオン種と、が化学的に結合した化合物である場合、該化合物は下記式にて示されるように、熱によって分子内で化学転移を起こし、酸を発生させる。そして、該化合物は、熱によって化学転移を起こす前は、プロトンを解離することがないため、PH値が中性域(例えばPH6.0〜8.0(25℃))から外れることがない。
Figure 2014201702
また、本発明の粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物が、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択されるアニオン種と、下記化学式(1)にて示されるカチオン種と、が化学的に結合した化合物である場合、熱の付加を受けない状態において該カチオン種のアニオンキャッチャーとしての機能が優れるため、グリシジル基に与える影響が少なく、該粘着剤組成物の保存安定性(経時安定性)が優れるという効果を奏するため好ましい。
Figure 2014201702
ただし、化学式(1)中のY、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。また、アルキル基又はアリール基の水素が置換基で置換されていることとしてもよい。また、Y、Y、Yの一つ以上がアリール基であることが好ましい。
また、本発明の粘着剤組成物に含まれる酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物は、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択される化合物をアニオン種とする、3級アミン塩であることとしてもよい。この場合、粘着剤組成物は保存安定性が高まるという効果を奏する。
上記説明を行った窒素含有化合物は、本発明に係る粘着剤組成物において、アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.01〜5重量部、さらには、0.01〜3重量部の範囲で用いることとしてもよい。本発明に係る粘着剤組成物において、該数値範囲にて窒素含有化合物が含有されることによって、本発明の効果を更に高めることとなる。
次に、本発明の粘着剤組成物に含まれる架橋剤について説明する。本発明に係る粘着剤組成物は、粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマーを架橋剤として、イソシアネート化合物が適宜選択されることとしてもよい。また、例えば架橋剤としてエポキシ化合物が選択された場合は、アクリル系ポリマー中に含まれるグリシジル基に対し影響を与えることがあるため好ましくない。
イソシアネート化合物としては、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、クロルフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添されたジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネートモノマーや、それらをトリメチロールプロパンなどの2価以上のアルコール化合物等に付加反応させたイソシアネート化合物やイソシアヌレート化物や、公知のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールなどにイソシアネート化合物を付加反応させたウレタンプレポリマー型のイソシアネート等が挙げられる。
また、本発明において用いられる架橋剤は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.01〜5重量部、さらには、0.01〜1重量部の範囲で用いることとしてもよい。
次に、粘着剤組成物に含有することとしてよい、他の成分について説明をおこなう。粘着剤を形成する粘着剤組成物は、本発明の目的が損なわれない範囲で、例えば、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、防錆剤、染料、顔料、有機粒子、無機粒子、シランカップリング剤等を含有することとしてもよい。
ここで、粘着剤組成物によって形成される粘着シートの動的せん断貯蔵弾性率G´、動的せん断損失弾性率G´´及び動的せん断損失正接tanδについて説明を行う。本発明における粘着剤の動的せん断貯蔵弾性率G´、動的せん断損失弾性率G´´は、粘弾性測定装置(フィジカ社製)を用い、既知の方法によって測定される。以下に、図1を参照して動的せん断貯蔵弾性率G´、動的せん断損失弾性率G´´の測定方法について説明する。
図1は、動的せん断貯蔵弾性率G´、動的せん断損失弾性率G´´の測定を行う粘弾性測定装置100について説明する模式図である。図1に示されるように粘弾性測定装置100は、回転軸101と、回転軸101と固定して接続される円柱102と、円柱102と対向して備えられる土台103と、が備えられている。また、下円板土台の、円柱102と対向する側の面には試験体となる粘着シート120が備えられている。そして、粘着シート120を円柱102と土台103との間に挟んで備えられる。測定は、円柱102により試験片にねじり歪みを与えて行った。
上記方法によって測定された動的せん断貯蔵弾性率G´、動的せん断損失弾性率G´´の値に基づいて、動的せん断損失正接tanδが算出される。具体的には、下記式(1)に基づいて動的せん断損失正接tanδが算出される。
動的せん断損失正接tanδ=動的せん断損失弾性率G´´/動的せん断貯蔵弾性率G´ ・・・式(1)
動的せん断損失正接tanδの数値が大きい粘着シートは、柔軟性に優れ、被着体同士の貼合性に優れるものである。すなわち、動的せん断損失正接tanδの数値が大きい粘着シートは、リワーク性が乏しいものといえる。
図2は、従来の粘着シートの、温度に対する動的せん断貯蔵弾性率G´、動的せん断損失弾性率G´´及び動的せん断損失正接tanδを示す図である。図2にて示されるように、従来の粘着シートは、外部から熱を加えても動的せん断損失正接tanδの低下がみられない。
これに対し、本発明に係る粘着剤組成物によって形成された粘着シートが、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物と、構造中にグリシジル基含有モノマーから誘導される繰り返し単位を含むアクリル系ポリマーと、を含む場合の、動的せん断損失正接tanδを測定した結果の一例を図3に示す。
図3は、本発明の粘着シートの、温度に対する動的せん断貯蔵弾性率G´、動的せん断損失弾性率G´´及び動的せん断損失正接tanδを示す図である。図3にて示されるように、本発明の粘着シートは、外部から熱を加え、略100℃付近にて動的せん断貯蔵弾性率G´の急激な変動(増加)が起こり、結果として動的せん断損失正接tanδの急激な低下がみられている。
すなわち、本発明の粘着シートは、100℃超の熱で晒されることによって、柔軟性に乏しい粘着シートに変化し、結果、リワーク性が向上したものに変化した。より具体的に説明すると、本発明の粘着シートは、100℃超の熱の付加によって酸を発生させ、カチオン重合を起こしエポキシの開環重合および架橋剤と水酸基との架橋が生じ、動的せん断損失正接tanδの急激な低下を引き起こした。その結果本発明の粘着シートは、柔軟性に乏しい粘着シートに変化し、結果、リワーク性が向上した。
なお、図3の、動的せん断損失正接tanδ等の測定値は、後に説明を行う実施例1の粘着シートを用いて測定されたものである。
また、本発明において、リワーク性の評価は、粘着剤組成物によって形成された粘着シートを4℃/minで昇温し、100℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値、および、140℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値をそれぞれ測定し、(140℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値)/(100℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値)によって算出される熱硬化性のパラメータ値を用いて評価した。具体的には、本発明においては、熱硬化性のパラメータ値が2.0以上のものは、粘着シート系内においてカチオン重合反応が進行したものとして、熱硬化性が良好であり、すなわちリワーク性が良好なものとして評価した。
また、本発明の粘着剤組成物によって形成される粘着シートの厚さに特に規定はないが、例えば、30μm以上300μm以下の厚さを有するものであることとしてもよい。
また、粘着シートは、単層粘着シートであることとしてもよいし、該粘着剤組成物の層を重ねた多層粘着シートでもよいし、該粘着剤組成物と異なる粘着剤組成物との多層粘着シートであってもよい。また、粘着シートは、厚さ10〜500μmの透明樹脂フィルムの少なくとも1つの表面に、前記の粘着剤組成物からなる粘着剤層を形成したものであることとしてもよい。すなわち、この場合、粘着シートを部材に積層した積層体を得ることができる。
上記の透明樹脂フィルムは、例えば、トリアセチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフトレート、ポリイミド、ポリアラミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルアミド、ポリフェニルスルファイド、ポリビニルアルコール及びポリビニルアセタールからなる化合物群から選択される少なくとも一種の化合物から形成されることとしてもよい。
さらに、透明樹脂フィルムの少なくとも1つの表面に透明金属薄膜を形成した金属薄膜積層型透明樹脂フィルムであることとしてもよい。透明金属薄膜を有する金属薄膜積層型透明樹脂フィルムは、例えば、ITO蒸着トリアセチルセルロース、銅蒸着トリアセチルセルロース、酸化スズ(SnO)蒸着トリアセチルセルロース、ITO蒸着ポリエチレンテレフタレート、銅蒸着ポリエチレンテレフタレート、酸化スズ(SnO)蒸着ポリエチレンテレフタレート、ITO蒸着ポリカーボネート、銅蒸着ポリカーボネート及び酸化スズ(SnO)蒸着ポリカーボネートからなる群から選択される材料から形成されることとしてもよい。
粘着剤を含む粘着剤シートをシート状に成形する方法としては、例えば、剥離紙等に粘着剤組成物を塗布・流延した後に、加熱により溶剤や水などの溶媒あるいは分散媒を除去して粘着剤を形成し、その後剥離紙等をはがして粘着シートを成形することとしてもよい。
上記の説明によって得られた粘着シートは、各種電子機器に適用することができるが、本発明の粘着シートがカバーガラスもしくはカバープラスチックとタッチパネルとの貼合やタッチパネルと液晶表示装置との貼合のような剛直なもの同士の貼合に適用されることが、最も効果が得られる態様の一つである。
また、本発明に係る粘着剤組成物は、外部からの光の付与に対しては安定である。したがって、本発明に係る粘着剤組成物は、光学部材の接着に用いられる光学用粘着剤組成物であることとしてもよい。
図4Aは、本発明の粘着シートを備えるタッチパネルの一例を示す図である。また、図4Bは、本発明の粘着シートを備えるタッチパネルの他の一例を示す図である。
図4Aに示されるタッチパネルは、例えば液晶ディスプレイで構成される画像表示装置14と、表面にセンサー電極12aを備えるカバーガラス12と、画像表示装置14及びカバーガラス12を貼合する粘着シート10と、を含むものである。
また、図4Bに示されるタッチパネルは、例えば液晶ディスプレイで構成される画像表示装置14と、表面にセンサー電極16aを備える、ガラス、フィルム等の基材16と、表面に印刷層18aを備えるカバーガラス18と、画像表示装置14及び基材16を貼合する粘着シート10aと、カバーガラス18及び基材16を貼合する粘着シート10bと、を含むものである。
以下に、本発明を実施例及び比較例を用いて更に具体的に説明を行う。なお、本発明は下記実施例の説明によって限定されるものではない。
図5A、及び5Bは、実施例1〜8の粘着シートと比較例1〜5の粘着シートそれぞれの評価結果を示す図である。下記に各実施例、比較例に対応する粘着シートの、作成方法及び評価方法について説明を行う。
[実施例1]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)94重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)5重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−46.3℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物として上記(1−2)にて示される化合物(King Industries社製 CXC−2700)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して実施例1の粘着シートを得た。
[実施例2]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)79重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)20重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−35.4℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物として上記(1−2)にて示される化合物(King Industries社製 CXC−2700)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して実施例2の粘着シートを得た。
[実施例3]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)69重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)30重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−27.5℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物として上記(1−2)にて示される化合物(King Industries社製 CXC−2700)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して実施例3の粘着シートを得た。
[実施例4]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)79重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)20重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−53.6℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物として上記(1−2)にて示される化合物(King Industries社製 CXC−2700)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して実施例4の粘着シートを得た。
[実施例5]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)79重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)20重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−35.4℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物として上記(1−1)にて示される化合物(King Industries社製 CXC−1614)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して実施例5の粘着シートを得た。
[実施例6]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)79重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)20重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−35.4℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物として上記(1−1)にて示される化合物(King Industries社製 CXC−1615)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して実施例6の粘着シートを得た。
[実施例7]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)79重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)20重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−35.4℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物として上記(1−2)にて示される化合物(King Industries社製 CXC−2700)0.5重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して実施例7の粘着シートを得た。
[実施例8]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)79重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)20重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−35.4℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物として上記(1−2)にて示される化合物(King Industries社製 CXC−2700)1重量部、架橋剤(綜研化学社製AD−5A)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して実施例8の粘着シートを得た。
[比較例1]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)5重量部、ブチルアクリレート(BA)75重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)20重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−34.0℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物として上記(1−2)にて示される化合物(King Industries社製 CXC−2700)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して比較例1の粘着シートを得た。
[比較例2]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)79重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)20重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−35.4℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物である、下記化学式で示されるスルホニウム塩化合物(三新化学社製 SI−60)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して比較例2の粘着シートを得た。
Figure 2014201702
[比較例3]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)79重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)20重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−35.4℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物である、下記化学式で示されるスルホニウム塩化合物(三新化学社製 SI−100)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して比較例3の粘着シートを得た。
Figure 2014201702
[比較例4]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)79重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)20重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−35.4℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物である、スルホニウム塩化合物(三新化学社製 SI−110)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して比較例4の粘着シートを得た。
[比較例5]
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)1重量部、ブチルアクリレート(BA)79重量部、グリシジル基含有モノマーであるグリシジルメタクリレート(GMA)20重量部及び、酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行なった。反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、重量平均分子量60万、Tg−35.4℃のアクリル系ポリマーを得た。
得られたアクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる化合物である、スルホニウム塩化合物(和光純薬社製 WPAG−336)1重量部、架橋剤(綜研化学社製L−45)0.4重量部を添加して粘着剤組成物を調製し、剥離処理された38μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが150μmになるように塗工し、乾燥機で80℃、2分乾燥した。粘着剤層側に剥離処理された38μmPETフィルムを貼り合わせ、23℃で7日間熟成して比較例5の粘着シートを得た。
[重量平均分子量Mw、ガラス転移温度Tgの測定方法]
各実施例、比較例によって調製されたアクリル系ポリマーの重量平均分子量、ガラス転移温度は、それぞれ前述の方法によって測定されて得た値である。
[熱硬化性についての評価方法]
得られた粘着シートを4℃/minで昇温し、100℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値、および、140℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値をそれぞれ測定し、(140℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値)/(100℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値)によって算出される値を熱硬化性のパラメータ値とした。
本発明においては、該パラメータ値が2.0以上のものは、粘着シート系内においてカチオン重合反応が進行したものとして、熱硬化性が良好なものとして評価した。
[経時安定性の評価方法]
得られた試験体である各粘着シートの100℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値を測定し、その後、該試験体を温度60℃/湿度90%の環境下に500時間静置した。
そして、温度60℃/湿度90%の環境下に500時間静置後の、各粘着シートの100℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値を測定し、G´値/G´値によって算出される値を、経時安定性のパラメータ値とした。
経時安定性は、温度60℃/湿度90%の環境下に500時間静置の前後において変化率が小さいことが好ましく、すなわち、G´値/G´値の値が1.0に近いほど優れているものである。
本発明においては、経時安定性のパラメータ値が、1.5以下であるものが、経時安定性が優れたものとして評価した。
[耐候性の評価方法]
本評価は、粘着シートが光にさらされる場所に使用されることを想定して行った。すなわち、粘着シートがタッチパネル等光に晒される場所に使用された場合、該光の照射によって粘着シート自体の粘着性が低下することは好ましくない。
本評価試験は、得られた試験体である各粘着シートの100℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値を測定し、その後、該試験体をキセノンウェザーメーター(スガ試験機社製、強エネルギーキセノンウェザーメーター)中に、ブラックパネル温度23℃の環境下にて500時間静置した。
そして、上記試験条件下にて500時間静置後の、各粘着シートの100℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値を測定し、G´値/G´値によって算出される値を、耐候性のパラメータ値とした。
耐候性は、キセノンウェザーメーター(ブラックパネル温度23℃)の環境下に500時間静置の前後において変化率が小さいことが好ましく、すなわち、G´値/G´値の値が1.0に近いほど優れているものである。
本発明においては、耐候性のパラメータ値が、1.5以下であるものが、経時安定性が優れたものとして評価した。
[リワーク性の評価方法]
得られた粘着シートを用いて二枚のガラス同士を貼合し、貼合直後に粘着シートにカッターナイフの刃を差し込んでもガラスを剥がすことができないことを確認した。
その後、ガラス/粘着シート/ガラスの構成体を、100℃環境下に一時間静置し、その後、粘着シートにカッターナイフの刃を差し込んでガラスを破損せずに剥離可能かを確認した。剥離が可能であったものを○、剥離が不可能であったものを×、で評価した。
本発明に係る粘着剤組成物によって形成された粘着シートのいずれにおいても、熱硬化性、経時安定性、リワーク性の評価において優れた結果が得られた。
[ITO腐食性の評価方法]
得られた試験体である各粘着シートをITO金属表面に貼合わせ、該ITOの比抵抗値rを、テスター(三和電気計器社製、デジタルマルチメーターPC510)を用いて測定した測定した。
そして、その後、粘着シートがITO金属表面に貼合された試験体を、温度60℃/湿度90%の環境下に500時間静置し、再度ITOの比抵抗値rを測定した。
そして、r´値/r´値によって算出される値を、ITO腐食性のパラメータ値とした。
ITO腐食性は、r´値/r´値によって算出される値が1.0に近いほど優れているものである。
本発明においては、ITO腐食性のパラメータ値が、1.5以下であるものが、ITO腐食性が優れたものとして評価した。
10 粘着シート、12 カバーガラス、12a センサー電極、14 画像表示装置、16 基材、16a センサー電極、18 カバーガラス、18a 印刷層、d,d 段差、100 粘弾性測定装置、101 回転軸、102 円柱、103 土台、120 粘着シート(試験体)。

Claims (11)

  1. アクリル系ポリマーと、架橋剤と、酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物と、を含み、
    前記アクリル系ポリマーは、グリシジル基含有モノマーから誘導される繰り返し単位と、前記架橋剤と反応性を有する官能基を含有する架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位と、含有し、
    前記架橋性モノマーから誘導される繰り返し単位が、前記アクリル系ポリマーの構造中に0.1重量%以上、5重量%未満含有される、
    ことを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 前記架橋剤と反応性を有する官能基が水酸基であることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 前記窒素含有化合物は、アミン塩、及びアンモニウム塩から選択される化合物である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
  4. 前記窒素含有化合物は、6フッ化アンチモン酸、6フッ化リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選択されるアニオン種と、
    下記化学式(1)にて示されるアミン及び下記化学式(2)にて示される四級アンモニウムイオンから選択されるカチオン種と、が化学的に結合した化合物である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の粘着剤組成物。
    Figure 2014201702
    (ただし、化学式(1)中のY、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。また、アルキル基又はアリール基の水素が置換基で置換されていることとしてもよい。)
    Figure 2014201702
    (ただし、化学式(2)中のY、Y、Y、Yはそれぞれ独立して、水素原子、直鎖、分岐鎖もしくは環状の炭素数1〜12のアルキル基またはアリール基である。また、アルキル基又はアリール基の水素が置換基で置換されていることとしてもよい。)
  5. 前記アクリル系ポリマーは、前記グリシジル基含有モノマーから誘導される繰り返し単位を、該アクリル系ポリマーの構造中に、5〜40重量%含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の粘着剤組成物。
  6. 前記窒素含有化合物は、前記アクリル系ポリマー100重量部に対し、0.01重量部以上、5重量部以下含有される、
    ことを特徴とする請求項1乃至5いずれか一項に記載の粘着剤組成物。
  7. 光学部材の接着に用いられる光学用粘着剤組成物である、請求項1乃至6いずれか一項に記載された粘着剤組成物。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載された粘着剤組成物を用いて形成された、
    ことを特徴とする粘着シート。
  9. 4℃/minで昇温した際の100℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値と、4℃/minで昇温した際の140℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値と、を用いて、算出される、(140℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値)/(100℃における動的せん断貯蔵弾性率G´値)の値が、2.0以上である、
    ことを特徴とする請求項8に記載の粘着シート。
  10. 請求項8又は9に記載された粘着シートが備えられた、
    ことを特徴とするタッチパネル。
  11. 粘着剤組成物の使用方法であって、
    粘着剤組成物は、
    架橋剤と、
    酸及び/又は塩基を、熱の付加によって発生させる窒素含有化合物と、
    グリシジル基と、前記架橋剤と反応性を有する官能基と、を含有するアクリル系ポリマーと、を含み、
    前記粘着剤組成物を用いて粘着シートを形成することと、
    前記粘着シートに熱を付与して、酸及び/又は塩基を発生させ、前記アクリル系ポリマーに含有されるグリシジル基同士を重合させ、該粘着シートの動的せん断貯蔵弾性率G´を変化させることと、を含む、
    ことを特徴とする粘着剤組成物の使用方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017126061A (ja) * 2016-01-11 2017-07-20 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. フォルダブル表示装置
JP2017193624A (ja) * 2016-04-20 2017-10-26 Dic株式会社 易解体性粘着テープ、物品及び物品の解体方法
JP2019515103A (ja) * 2016-05-02 2019-06-06 テーザ・ソシエタス・ヨーロピア 硬化可能な接着剤及びそれをベースとする反応性接着テープ
JP2020023656A (ja) * 2018-02-05 2020-02-13 日東電工株式会社 粘着シートおよび粘着シート剥離方法

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