JP2015074292A - サスペンションアーム - Google Patents
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Abstract
【課題】サスペンションアームの横剛性の向上と歩留まり低下の抑制との両立を図るための技術を提供する。【解決手段】本発明のある態様のサスペンションアーム1は、スプリングの一端を収容して支持するスプリング収容部12を有するアーム本体10と、細長形状の部材を環状に曲げ加工してなり、スプリング収容部12の開口端に接合される補強部材20と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、サスペンションアームに関する。
特許文献1には、両端部が車体側および車輪側にそれぞれ連結されて車幅方向に延びるとともにその長手方向中間部にはコイルスプリングからの入力を受ける入力受け部が設けられる車両のサスペンションアームが開示されている。特許文献2には、補強材を複数の補強片に分割し、アーム本体にこれらの補強片をそれぞれ溶接結合したサスペンションアームが開示されている。特許文献3には、サスペンションアームを左右分割し、バネ受け皿を接合した構造を有する車両用サスペンションアームが開示されている。特許文献4には、鋳造により形成され、補強用のリブの最適配置を図ったサスペンションアームが開示されている。
リアロアアーム等のサスペンションアームには、横剛性を高くしたいという要求がある。このため、サスペンションアームは、アーム本体に補強部材(以下では適宜、リインフォースと称する)を溶接した構造をとることが多い。アーム本体にコイルスプリングの収容部が設けられたサスペンションアームにリインフォースを溶接する場合、リインフォースには、コイルスプリングの逃げ孔を設ける必要がある。このように、リインフォースにコイルスプリングを挿入するための開放孔を形成すると、リインフォースの歩留まり、ひいてはサスペンションアームの歩留まりが低下して、製造コストが増加する傾向にあった。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サスペンションアームの横剛性の向上と歩留まり低下の抑制との両立を図るための技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のサスペンションアームは、スプリングの一端を収容して支持するスプリング収容部を有するアーム本体と、細長形状の部材を環状に曲げ加工してなり、スプリング収容部の開口端に接合される補強部材と、を備える。この態様によれば、サスペンションアームの横剛性の向上と歩留まり低下の抑制との両立を図ることができる。
本発明によれば、サスペンションアームの横剛性の向上と歩留まり低下の抑制との両立を図るための技術を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
図1(A)は、比較例に係るサスペンションアームの概略構造を示す斜視図である。図1(B)は、比較例のサスペンションアームに用いられる補強部材の製造工程を説明するための図である。図1(A)に示すように、比較例に係るサスペンションアーム100は、アーム本体110と、補強部材120とを備える。
アーム本体110は、車幅方向に延びてその一端が車体側に、他端が車輪側にそれぞれ連結される構造を有する。また、アーム本体110は、車両上下方向の一方の面が開放面となっている。すなわち、アーム本体110は、長手方向に垂直な断面形状が略U字状である。アーム本体110の長手方向中間部には、コイルスプリングの一端を収容して支持するスプリング収容部112が設けられる。
補強部材120は、板状部材であり、アーム本体110の開放面を塞ぐようにしてアーム本体110に溶接等により接合される。補強部材120は、スプリング収容部112に対応する位置に、コイルスプリングが挿通されるスプリング逃げ孔122を有する。アーム本体110に補強部材120を接合することで、サスペンションアーム100の横剛性を向上させることができる。
図1(B)に示すように、補強部材120は、鋼板をブランキングして製造される。補強部材120はスプリング逃げ孔122を有するため、鋼板のプレスやブランキングによって補強部材120を製造すると鋼板の廃棄部分が多くなり、歩留まりが低下してしまう。これに対し、本実施の形態に係るサスペンションアームは、以下の構成を備えることで、リインフォースによるサスペンションアームの横剛性の向上を図りながら、サスペンションアームの歩留まりを改善することができる。
図2(A)は、実施の形態に係るサスペンションアームの概略構造を示す斜視図である。図2(B)は、実施の形態に係るサスペンションアームの概略構造を示す平面図である。図2(C)は、実施の形態に係るサスペンションアームの概略構造を示す側面図である。図3(A)は、実施の形態に係るサスペンションアームに用いられる補強部材の概略構造を示す平面図である。図3(B)は、図3(A)のA−A線に沿った断面図である。図3(C)は、補強部材の製造工程を説明するための図である。
本実施の形態に係るサスペンションアーム1は、コイルスプリングの搭載機能を備えるサスペンションアームであり、アーム本体10と、補強部材20とを備える。アーム本体10は、車幅方向に延びてその一端が車体側に、他端が車輪側にそれぞれ連結される構造を有する。また、アーム本体10は、車両上下方向の一方の面が開放面となっている。すなわち、アーム本体10は、長手方向に垂直な断面形状が略U字状である。アーム本体10の長手方向中間部には、コイルスプリングの一端を収容して支持するスプリング収容部12が設けられる。
補強部材20は、環状部材であり、アーム本体10のスプリング収容部12における開口端に接合される。補強部材20の環の内側は、スプリング逃げ孔22を構成する。コイルスプリングは、その一端がスプリング逃げ孔22に挿通され、スプリング収容部12に収容される。アーム本体10に補強部材20を接合することで、サスペンションアーム1の横剛性を向上させることができる。また、本実施の形態のサスペンションアーム1は、アーム本体10の開放面におけるスプリング収容部12以外の領域に接合された補強部材30を有する。補強部材30を設けることで、サスペンションアーム1の横剛性をさらに向上させることができる。
補強部材20は、一定断面の材料をR曲げ成形した形状を有する。具体的には図3(B)に示すように、長手方向に一様な略L字状の断面形状を有する。そして、補強部材20は、図3(C)に示すように、略L字状の断面形状を有する細長形状の部材24、例えば鋼材を、環状に曲げ加工してなる。このように、細長形状の部材24をR曲げ成形して補強部材20を形成することにより、サスペンションアーム1の歩留まりを改善することができる。R曲げ成形リインフォースにより、歩留まり100%を実現することも可能である。
以上説明したように、本実施の形態に係るサスペンションアーム1は、開放面を有するアーム本体10と、曲げ加工により形成した環状の補強部材20とを有し、補強部材20をアーム本体10の開放面に接合した構造を有する。本実施の形態では、一定断面の材料をR曲げ成形して環状の補強部材20を形成しているため、プレスやブランキング等によって生じる歩留まりの低下を抑制することができる。よって、サスペンションアーム1の横剛性を確保しつつ、歩留まりを改善することができる。また、歩留まりの改善により、サスペンションアーム1の製造コストを低減させることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更などの変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれる。上述した実施の形態に変形を加えて生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態及び変形それぞれの効果をあわせもつ。
1 サスペンションアーム、 10 アーム本体、 12 スプリング収容部、 20 補強部材。
Claims (1)
- スプリングの一端を収容して支持するスプリング収容部を有するアーム本体と、
細長形状の部材を環状に曲げ加工してなり、前記スプリング収容部の開口端に接合される補強部材と、
を備えることを特徴とするサスペンションアーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013210460A JP2015074292A (ja) | 2013-10-07 | 2013-10-07 | サスペンションアーム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013210460A JP2015074292A (ja) | 2013-10-07 | 2013-10-07 | サスペンションアーム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015074292A true JP2015074292A (ja) | 2015-04-20 |
Family
ID=52999482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013210460A Pending JP2015074292A (ja) | 2013-10-07 | 2013-10-07 | サスペンションアーム |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2015074292A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018079710A (ja) * | 2016-11-14 | 2018-05-24 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用サスペンションアーム |
CN109968932A (zh) * | 2017-12-27 | 2019-07-05 | 长城汽车股份有限公司 | 后控制臂结构 |
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2013
- 2013-10-07 JP JP2013210460A patent/JP2015074292A/ja active Pending
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CN109968932A (zh) * | 2017-12-27 | 2019-07-05 | 长城汽车股份有限公司 | 后控制臂结构 |
CN109968932B (zh) * | 2017-12-27 | 2020-08-18 | 长城汽车股份有限公司 | 后控制臂结构 |
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