JP2015071124A - 塗布液滴の粒度制御を行うエレクトロスプレーデポジション法による膜の製造方法とそのための装置 - Google Patents

塗布液滴の粒度制御を行うエレクトロスプレーデポジション法による膜の製造方法とそのための装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エレクトロスプレー法による塗布膜を、より平滑、より薄膜化、より均一化する膜の製造方法を提供する。【解決手段】少なくとも塗布溶液に電圧を印加する手段と、電圧を印加された塗布溶液を帯電液滴として噴霧する手段とを有するエレクトロスプレーデポジション法による成膜方法において、噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段を有することを特徴とする膜の製造方法。より好ましくは噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段として、電界および/又は磁界を通過させることである。【選択図】図1

Description

本発明は、塗布液滴の粒度を制御することにより、欠陥の少ない膜を製造する方法とその製造方法によって得られた素子、その製造方法のための装置に関し、より好ましくは、エレクトロスプレーデポジション法による有機半導体の成膜に適した膜の製造方法に関する。
静電反発力を利用して微細な液滴や微細な粒子を生成するエレクトロスプレー法を塗布に適用したエレクトロスプレーデポジション法の研究が盛んである。エレクトロスプレーデポジション法は微細な液滴を容易に生成できるため良質な塗布膜を得られやすいことや、電界によって塗布位置を制御できるため精密な塗布が可能であることなど優れた特徴を持つ塗布方法である。これらの特徴を生かして例えば特許文献1に開示されるような有機半導体素子への応用などが研究されている。このエレクトロスプレーデポジション法は、噴霧された微細な帯電液滴(以下、液滴という)が、塗布すべき位置までに溶媒がほぼ揮発し、粒子の状態になって膜を形成する方法と、溶媒が揮発する前の液滴の状態で塗布すべき位置に到達し、一旦溶媒と共に膜を形成し、その後溶媒が揮発する方法に大別される。溶媒がほぼ揮発し粒子の状態になって膜を形成する方法は、例えば下地が別の薄い膜からなり、溶媒が大量に含まれると下地にダメージを与えてしまうことが問題になる場合や、非常に薄い塗布膜を得たい場合に用いられる。一方、溶媒が揮発する前の液滴の状態で塗布すべき位置に到達する方法は、例えば塗布後にレベリングにより、より平滑な膜を得たい場合や、下地が厚く、下地との間に良好な接触を得たい場合などに用いられる。
エレクトロスプレーデポジション法の一般論については非特許文献1に詳しい。また、帯電液滴の挙動に関しては非特許文献2に詳しい。また特許文献1には、噴霧された液滴が、目的とする場所に到達するように、ガイドリングを用いて電場をかけ、液滴の到達点を狭い範囲に収束させる方法が記載されている。
特開2011−175921号公報
Electrospray Technology for Thin Film Deposition, page 4, 著者Anatol Jaworek, 出版社Nova Science Pub Inc (2010年12月15日) (有機質量分析,page 34〜39,著者 山口健太郎,出版社共立出版 (2009年11月30日)
このように均一な塗布膜の形成に高い効果を有するエレクトロスプレーデポジション法ではあるが、近年の塗布膜に対する平滑さや、薄膜化の要求は高くなる一方であり、エレクトロスプレーデポジション法に対しても、より一層の平滑さ、均一さ、薄膜化などが要求されている。
本発明者は、エレクトロスプレーデポジション法により得られる膜の品質を低下させる原因を検討した。その結果エレクトロスプレーデポジション法は前述のような特長を持つ優れた塗布法であるが、電界で制御を行う関係上、例えば突発的な電圧の変動や、周辺環
境の帯電の影響によって電界の変化が生じた場合に大液滴が生成、飛散することもあること、同様に送液装置の精度あるいはトラブル等により溶液の吐出速度が変動した場合にも、帯電状態が変化して大液滴が生成、飛散する場合があること、そして大液滴の生成・飛散が塗布膜の品質低下につながることに着目した。
このような大液滴は、特に使用する溶媒に対して類似溶解性を有する材料の多層塗布を行う場合は先に塗布された下地材料の溶解を引き起こす可能性が高い。また逆に、突発的な電圧の変動や周辺環境の帯電の影響および送液装置の精度あるいはトラブル等による溶液の吐出速度の変動により想定よりもより微細な液滴が生成されて溶媒が急速に蒸発することで粒子化して基板に付着することで膜表面に凹凸が形成されて塗布膜の品質低下につながる。このような液滴の大きさが不均一であることによる不具合は、ガイドリング等を設ける従来の方法では、対応できなかった。
本発明者は、かかる知見に基づき、この液滴の大きさが不均一になることがあるという課題を解決するために、エレクトロスプレーデポジションの装置に各種の安定化装置を付けるのではなく、塗布液滴の大きさを選別・制御する方法、具体的には噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段を設けることによりかかる課題が解決できることを見出し、本発明に到達した。
本発明の要旨は、以下に存する。
(1)少なくとも塗布溶液に電圧を印加する手段と、電圧を印加された塗布溶液を帯電液滴として噴霧する手段とを有するエレクトロスプレーデポジション法による成膜方法において、噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段を有することを特徴とする膜の製造方法。
(2)該噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段が、噴霧された液滴を電界および/又は磁界を通過させることにより、大きさが一定範囲に含まれない液滴を、塗布される面に到達させない手段を有する(1)記載の膜の製造方法。
(3)該塗布される面に到達させない手段が、電界および/又は磁界を通過した後、特定の方向に進む液滴のみを通過させ、他の液滴を阻止する邪魔板を設けたことを特徴とする(1)又は(2)に記載の膜の製造方法。
(4)(1)から(3)の何れか記載の製造方法により製造された有機半導体層を有する有機半導体素子。
(5)少なくとも塗布溶液に電圧を印加する手段と、電圧を印加された塗布溶液を帯電液滴として噴霧する手段とを有するエレクトロスプレーデポジション法による成膜装置において、噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段を有することを特徴とする成膜装置。
エレクトロスプレーデポジション法を用いて欠陥の少ない品質が高い塗布膜を得ることができる。特に電圧変動や吐出速度の変動によって生じる大液滴による膜品質の低下、または逆に微細な液滴の溶媒が被塗布物に液滴が到達する前に蒸発することによる粒子化とその被塗布物への付着で膜表面に凹凸が形成されて生じる膜品質の低下を効率的に防止することが可能となる。
本発明のエレクトロスプレーデポジション法の原理を説明する図。 電極−溶液間の等価回路を表す図。 一実施形態に係る有機EL素子を表す図。 一実施形態に係る有機太陽電池を表す図。 一実施形態に係る有機トランジスタを表す図。 本発明の実施例、比較例において塗布された粒子の粒度分布を比較する図。
本発明は、エレクトロスプレーデポジション法の改良技術であり、噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段を有することがその特徴である。この噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段は特に限定されないが、例えば噴霧され、塗布される面に向かって飛翔中の液滴の軌跡に対し、角度を持つ形でガス流を吹きつけることや、あるいは噴霧された液滴を電界および/又は磁界を通過させることにより、大きさが一定範囲に含まれない液滴を、塗布される面に到達させないことなどが挙げられる。
ガス流を用いる場合には、噴霧された液滴がガス流から受ける力は、その断面積に比例し、一方その重量は、体積に比例するため、粒径の小さい粒子はその軌跡を大きく変えられ、粒径の大きい粒子は軌跡の変化が小さくなり、粒子の大きさにより到達点が異なることになる。これを利用し、好ましい大きさの液滴のみを通すような手段、例えばスリットを設けるなどにより、噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段を得ることができる。
ガス流以外噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段の例としては、質量分析法に用いられる原理を用いることが挙げられる。すなわち、噴霧された液滴を主電界(エレクトロスプレーデポジション法において用いられる、ノズルと電極の間の電界)とは別の電界および/又は磁界(以下「補助的な」と形容することがある)を通過させることにより、大きさが一定範囲に含まれない液滴を、塗布される面に到達させない手段である。噴霧された液滴または粒子の帯電量はその表面積に比例し、それゆえ磁界及び/又は電界が作用する力も表面積(液滴または粒子径の2乗)に比例する。一方液滴または粒子の質量は径の3乗に比例することから、磁界または電界の作用による加速度は液滴または粒子の径に逆比例することとなり、その結果粒径が小さいほど加速度は大きくなって軌道を大きく曲げられることになる。逆に液滴または粒子の径が大きければ補助的な磁界または電界の作用は比較的小さく直進に近い軌道を取るものと推定される。よって補助的な磁界および電界の大きさと向き、基板の配置を適切にすることで基板に到達する液滴または粒子の大きさを制御することが可能である。
かかる噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段としては、ガス流を用いる場合には、ガス流のガスの種類や温度によっては、溶媒の揮発を促進してしまう可能性もあるため、電界および/又は磁界を通過させることにより、大きさが一定範囲に含まれない液滴を、塗布される面に到達させない手段を用いることが好ましい。
さらに本発明においては、この該塗布される面に到達させない手段が、電界および/又は磁界を通過した後、特定の方向に進む液滴のみを通過させ、他の液滴を阻止する邪魔板を設けたものであることが好ましい。このような邪魔板を用いることにより、大きさが一定範囲に含まれない液滴が、塗布面以外に付着したり、さらにそれが剥離し塗布面を汚すことを防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態を有機半導体素子の製造を例に図面に基づいて説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。有機半導体層を例示する理由は、複数の層を溶媒を用いて塗布することが多く、かつ各層の膜厚が薄く、下地になる層が塗布溶媒に溶けやすいことが多いため、液滴の大きさの変動による影響を大きく受けやすいからである。
本発明の一実施形態に係る製造方法によれば、有機半導体層を含む有機半導体素子が製造される。本実施形態に係る製造方法は、有機半導体材料を含む塗布液を、エレクトロスプレーデポジション法により塗布面上に噴霧することにより、有機半導体層を形成する形成工程を含む。この形成工程においてノズル/基板間電圧以外に磁界または電界を印加することにより軌道を変更して所望の大きさの液滴または粒子を被塗布物、例えば基板上に付けることで好ましい性状の膜を形成することが可能である。
<エレクトロスプレー法>
エレクトロスプレー法の原理について簡単に説明する。図1は、エレクトロスプレー法の原理を概略的に表す。エレクトロスプレー現象は静電噴霧とも呼ばれている。エレクトロスプレー現象のメカニズムは一般に次のように考えられている。
(1)塗布溶液を含むノズル110と、これと対向する電極(被塗布物)150との間に、数千から数万Vの電圧を印加する。電源は130であり、塗布溶液は供給部120からノズル110に供給される。塗布液は溶媒を含んでいる。
(2)電界集中効果によりノズル先端において強力な電界が発生する。(以下、「主電界」と呼ぶ)
(3)ノズル先端の塗布溶液表面が帯電し、電界との相互作用によりテイラーコーン(Taylor-cone)と呼ばれる円錐状のメニスカス160が形成される。
(4)電界をさらに強くすると、塗布溶液表面での静電反発力が表面張力を上回り、テイラーコーンの先端から液滴が噴霧される。このとき噴霧の状態によってはジェットと呼ばれることもあるが、本発明ではジェット状態も含め液滴と表現する。
(5)噴霧された液滴等のサイズは非常に小さいため、短時間のうちに溶媒が蒸発する。(6)溶媒が蒸発することにより液滴の電荷密度が増すために、液滴が静電分裂し、液滴の微細化が進行する。
(7)微細化した液滴が対向する電極(被塗布物)に付着することにより、塗布溶液が電極に塗布される。溶媒が充分に蒸発すれば溶質が析出して塗布される。このようにして塗布溶液をエレクトロスプレー法を用いて塗布する手法をエレクトロスプレーデポジション法と呼ぶ。
エレクトロスプレー法により塗布溶液をノズルから噴霧する際には、ノズルから1方向に塗布溶液が噴霧されることがある。また、ノズルから2以上の方向に溶液が噴霧されることもある(マルチジェット)。本発明の場合には、多方向に噴出してもできないことは無いが、所望の場所に所望の大きさの液滴を塗布するためのコントロールが難しくなるため、1方向に塗布溶液が噴霧されることが好ましい。
なかでもエレクトロスプレーデポジション法により塗布溶液を均一に塗布するためには、ノズルから安定してスプレーが噴霧されることが好ましい。具体的には、被塗布物表面のうち、ノズルの延長方向と被塗布物との交点を中心とする円形領域内へと、微細化した液滴が付着することが好ましい。この場合、ノズルの延長方向を円錐軸の中心とする円錐状に噴霧された液滴が拡散することとなる。以下では、このような好ましい噴霧状態をコーンジェットモード(cone-jet mode)と呼ぶ。コーンジェットモードについては、前述
の非特許文献1でより詳しく説明されている。
本実施形態に係る製造方法は、有機半導体材料を含む塗布溶液を、エレクトロスプレーデポジション法により被塗布面上に噴霧することにより、有機半導体層を形成する形成工程を含む。
本発明の好ましい態様である塗布液滴または粒子(以下特に断りの無い場合、液滴には粒子を含む)の大きさを噴霧された液滴を電界および/又は磁界を通過させることにより、大きさが一定範囲に含まれない液滴(大きすぎる液滴181や、小さすぎる液滴182)を、塗布される面に到達させない手段についてより詳しく説明する。通常、主電界と直
交する方向に補助的な磁界または電界170を印加してその軌道を変え、求める膜性状に適した大きさの液滴180のみ基板に到達するようにすることができる。なお、図1中には、電界を加える場合を矢印で表しており、磁界を加える場合には、紙面裏から表に向かう磁界を加えることで、同様の効果を得ることができる。そしてその求める膜性状に適した大きさの範囲外となる液滴が装置に付着し、後で被塗布物を汚さないよう、邪魔板190を設けておくことが好ましい。邪魔板190にはアースをとる(図1中では省略)ことが好ましい。アースをとることにより、より確実に求める膜性状に適さない大きさの液滴を邪魔板上に捕獲できる。補助的な磁界または電界170を印加する具体的な手法としては質量分析計で用いられる磁場セクター方式の適用が挙げられる。主電界の印加によって生じた帯電噴霧に主電界とは直交する方向に補助磁界を印加するとローレンツ力により円運動を生じ、その半径RはR=mv/(qB)で与えられる。ここでmは液滴の質量、vは磁界に入
射した液滴の速度、qは液滴の帯電量、Bは磁束密度である。質量mは液滴の直径Dの3乗に比例し帯電量qは表面積、即ちDの2乗に比例するのでRはDに比例すると考えられる。よって径の大きな液滴または粒子は比較的直進に近い軌道を取って進むのに対して径の小さな液滴または粒子は軌道を大きく曲げられる。Bの値を制御することで基板に到達するもの
とそうでないもののを分ける閾値を設定することができる。質量分析計で用いられる別の手法としては四重極方式の適用が挙げられる。非特許文献2で示されるように、Mathew方程式を満たす液滴のみ四重極の柱状電極に接触せずに四重極を通過することが可能であり、磁場セクター方式の場合と同様に四重極に印加する直流電圧と交流電圧の大きさ、および交流電圧の角周波数を適切に設定することで望ましい閾値を設定することが可能であり、これにより液滴の大きさを一定範囲に制限することができる。
本発明のエレクトロスプレーデポジション法に使用されるノズルの内径は好ましくは0.01mm以上2mm以下、より好ましくは0.02mm以上1.5mm以下、さらに好ましくは0.03mm以上1mm以下、特に好ましくは0.05mm以上0.6mm以下である。ノズルの内径が0.01mm以上では噴霧速度を上げることが容易であり、また異物などが溶液に混入した場合にもノズルの閉塞が生じにくく安定した運転が行える。ノズルの内径が2mm以下では電界集中が充分に生じ、安定した塗布を行うことが容易である。
塗布溶液としては、エレクトロスプレーデポジション法による噴霧が可能な塗布溶液であれば特に限定されない。有機半導体素子を作成する場合を例に取れば、塗布溶液が含む有機半導体材料は特に限定されず、作製する有機半導体素子及び形成する有機半導体層に応じて適宜選択することができる。すなわち、有機半導体材料(高分子でも低分子でもよい)を含む塗布液を塗布することにより、有機半導体層を形成することができる。好ましい塗布液の例については後述する。また、好ましい有機半導体材料の例についても、有機半導体素子及び有機半導体層の例と合わせて後述する。
塗布される面も特に限定されず、半導体素子を作成するための基板上に塗布溶液を噴霧してもよいし、半導体素子を作成するための基板上に形成された層上に塗布溶液を噴霧してもよい。
本実施形態に係る方法では、エレクトロスプレーデポジション法により噴霧された塗布溶液の噴霧速度はノズル1本当たり、好ましくは0.5μL/分以上であり、より好ましくは5μL/分以上、さらに好ましくは10μL/分以上、特に好ましくは20μL/分以上である。噴霧速度が0.5μL以上であると例えば大型基板の塗布や多数枚の基板の塗布を短時間で行うことができる。噴霧速度の上限は特になく、塗布対象の大きさや枚数により適切に設定することができる。
また、本実施形態に係る製造方法は、特に限定されず、任意の薄膜を製造するために用いることができる。すなわち、薄膜の材料を含む塗布液を、エレクトロスプレーデポジシ
ョン法により塗布面上に噴霧することにより、薄膜を形成することができる。この場合、有機半導体層を形成する場合と同様、噴霧された塗布液の液滴が塗布面上に到達し、かつ塗布面における前記液滴の液滴径が10μm以下であるように、塗布を行うことにより、均一な薄膜を得ることができる。
しかしながら、下地に影響を与えにくいことから、有機半導体素子の製造に適している。有機半導体素子は、複数の異なった有機半導体材料を積層して作成することが多く、その際に本発明の噴霧される液滴の大きさが一定であるエレクトロスプレーデポジション法が適しているからである。
すなわち、有機半導体層を形成する場合と同様に、塗布溶液に溶解しうる材料で塗布面が構成されている場合に下地になる層にダメージを与えにくいため好適に用いられる。例えば、薄膜の材料を含む塗布液が有機溶媒を含み、塗布面が有機材料を含む場合に、本実施形態に係る薄膜の形成方法は好適に用いられる。
製造可能な有機半導体素子(又は有機半導体デバイス)の例としては、有機電界発光素子(有機ELディスプレイ、有機EL照明、若しくは有機ELサイネージ等)、有機太陽電池、有機撮像素子、有機トランジスタ、又は有機メモリ等が挙げられる。
また本発明により、有機導電体材料(導電性ポリマー等)又は無機導電体材料(金属又は金属酸化物の分散粒子等、グラフェン等)を含む塗布溶液を塗布することにより、電極層を作製することができる。
さらには、各種コーティング材料(有機材料、有機/無機複合材料、無機材料等)を含む塗布溶液を塗布することにより、表面平滑化、デバイス保護、又はバリア性付与等のために設けられる上塗り層を作製することができる。
また、塗布溶液をエレクトロスプレーデポジション法によって塗布することにより、機能性膜を作製することができる。機能性膜の例としては、光学膜(低反射膜、高反射膜、吸収膜、散乱膜、偏光膜、若しくは光取り出し膜等)、導電膜(透明導電膜、反射導電膜、抵抗導電膜、若しくは配線等)、保護膜(絶縁膜、ガスバリア膜、紫外線吸収膜、若しくは耐摩擦性膜等)等が挙げられる。また、これらの機能性膜を有する機能性部材を作製することもできる。機能性部材の例としては、例えばブロック状や板状の部材(金属、セラミクス、ガラス、若しくはプラスチック等)、フィルム状部材(金属箔、紙、若しくはプラスチック等)、メッシュ状若しくは繊維状の部材(金属、カーボン、セルロース、ガラス、若しくはプラスチック等)、等が挙げられる。
<塗布溶液>
以下に、本実施形態で用いられる塗布溶液の好ましい例について説明する。以下では、有機半導体層を形成する際に用いられる、有機半導体材料を含む塗布溶液について好ましい例を説明する。しかしながら、有機半導体材料の代わりにその他の薄膜材料を含む塗布溶液についても、同様の組成を有する、つまり有機半導体材料の部分を当該薄膜材料に代えて考えればよい。
塗布溶液は、以下の組成を有することが好ましい。
(1)有機半導体材料:0.1〜10重量%
(2)溶媒:90〜99.9重量%
塗布溶液は1種類の溶媒を含んでいることが好ましい。しかしながら、溶質の溶解性を向上させながら後述する電荷移動抵抗値を低くする観点からは、2種類以上の溶媒を併用することが好ましい。すなわち、塗布溶液は第1の溶媒と第2の溶媒とを含んでいることが好ましい。
第1の溶媒は、電荷移動抵抗値をより低くできる溶媒である。本発明者らは、溶媒の比
誘電率がより高い場合に電荷移動抵抗値がより低くなる傾向があることを見出した。この観点から、第1の溶媒の比誘電率は15以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましく、25以上であることがさらに好ましい。このような第1の溶媒は、例えば、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、アミド類、カーボネート類、アルデヒド類、グリコール類、又はカルボン酸類から選択されうる。第1の溶媒は、比誘電率が10以上の溶媒が2種類以上混合されたものであってもよい。
第2の溶媒は、溶質をより溶解させやすい溶媒である。上述のように第1の溶媒としては比誘電率がより高い溶媒を用いることが好ましい傾向がある。一方で比誘電率が高い溶媒に対しては、有機半導体材料の溶解度が低くなる傾向がある。そこで、第2の溶媒として溶質をより溶解させやすい溶媒を併用する。第2の溶媒の比誘電率はより低いことが、溶解性の点で好ましい。具体的には、第2の溶媒の比誘電率は10以下であることが好ましく、8以下であることがより好ましく、5以下であることがさらに好ましい。第2の溶媒は有機半導体材料に対して溶解性を有するものであれば特に限定はないが、有機半導体材料の溶解性を高める観点からは、通常は有機溶媒が用いられる。使用可能な溶媒の例としては、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エチル、安息香酸エチル等のエステル類;アセトン、フェンコン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド類;エチレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類;酢酸等のカルボン酸類;n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、キシレン、クロロベンゼン、シクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素類;ピリジン等の芳香族複素環類;等が挙げられる。溶解度を向上させる点から、第2の溶媒に対する有機半導体材料の溶解度は0.1重量%以上であることが好ましく、0.2重量%以上であることがより好ましく、0.5重量%以上であることがさらに好ましく、1重量%以上であることが特に好ましい。
電荷移動抵抗値をより低くする観点から、塗布溶液に含まれる第1の溶媒の量は、10重量%以上であることが好ましく、25重量%以上であることがより好ましく、40重量%以上であることがさらに好ましく、50重量%以上であることがよりさらに好ましく、60重量%以上であることが一層好ましく、75重量%以上であることが特に好ましい。また、第1の溶媒の量に特に上限はないが、溶質をより溶解させやすいという観点から90重量%以下であることが好ましい。
電荷移動抵抗値をより低くする観点から、塗布液に含まれる第2の溶媒の量は、90重量%以下であることが好ましく、75重量%以下であることがより好ましく、60重量%以下であることがさらに好ましく、50重量%以下であることがよりさらに好ましく、40重量%以下であることが一層好ましく、25重量%以下であることが特に好ましい。また、第2の溶媒の量に特に下限はないが、溶質をより溶解させやすいという観点から10重量%以上であることが好ましい。
塗布溶液は、さらなる添加剤を含んでいてもよい。添加剤の例としては、酸及びイオン性物質が挙げられる。酸の例としては、ギ酸や酢酸等が挙げられる。イオン性物質の例としては、4級アンモニウム塩等が挙げられる。塗布液に含まれる酸の量は、0.01重量%以上であることが好ましく、また5重量%以下であることが好ましい。また、塗布液に含まれるイオン性物質の量は、0.01重量%以上であることが好ましく、また5重量%以下であることが好ましい。塗布液が酸又はイオン性物質を0.01重量%以上含むことにより、塗布液の電荷移動抵抗値がより低くなることが期待される。また、酸又はイオン性物質の量を5重量%以下とすることにより、塗布によって得られた膜の特性が損なわれ
ることを防ぎうる。
[塗布溶液の製造方法]
塗布溶液の作製方法は特に限定されず、溶質と溶媒とを混合して作製すればよい。第1の溶媒と第2の溶媒とを混合して用いる場合、第2の溶媒に溶質を溶解させ、その後第1の溶媒を加えることが、より容易に溶質が溶解しうる点で好ましい。
[電荷移動抵抗]
電荷移動抵抗について簡単に説明する。電極を用いて溶液に電圧を印加する場合に観測される抵抗は、2種類に分類される。一方は溶液内での抵抗である溶液抵抗であり、他方は電極と溶液との界面での抵抗である電荷移動抵抗である。図2は電極−溶液間の等価回路を表す。
本願明細書において、電荷移動抵抗値は交流インピーダンス法によって測定された値である。具体的には、電荷移動抵抗値は以下のようにして測定するものとする。厚さ10μmの圧延銅箔(日本製箔株式会社製TCU−H−10)を12.5Φと16Φの大きさで打ち抜く。また、市販の親水性PTFEメンブレンフィルター(ADVANTEC社製H020A090C,厚み35μm,空孔率71%)を18Φの大きさで打ち抜く。打ち抜いた銅箔でメンブレンフィルターを挟み、メンブレンフィルターに塗布液200μLを浸透させて、2032型のコインセルを作成する。銅箔は電極として働き、メンブレンフィルターはセパレータとして働く。
ポテンショ/ガルバノスタットとしてソーラトロン社の1287型、周波数応答アナライザとしてソーラトロン社の1255B型を用い、100kHz〜0.1Hzの範囲で開放端電圧に対して振幅100mVの交流電圧を印加して交流インピーダンスを測定する。測定における環境温度は25℃とする。得られたデータに対して「Scribner Associates Inc.」のインピーダンス解析ソフト「ZView」のツール「Equivalent Circuit」を用い、
図2の等価回路に基づいてフィッティングを行って溶液抵抗Rs及び電荷移動抵抗Rctを求める。また、電極面積S(1.23cm)を乗じることによりRs・S及びRct・Sを求める。本願においてはRs・S及びRct・Sをそれぞれ「溶液抵抗値」及び「電荷移動抵抗値」と定義する。またこの際、セパレータの空孔率を用いた換算は行わず、実測データをそのまま使用する。
交流インピーダンス法により測定された塗布液の電荷移動抵抗値は好ましくは2000Ωcm以下であり、より好ましくは1000Ωcm以下であり、さらに好ましくは200Ωcm以下である。塗布液の電荷移動抵抗値をより低くすることは、安定してコーンジェットモードを達成しやすい点で好ましい。
<有機半導体素子の例>
以下に、本発明の実施形態に係る製造方法を用いた有機半導体素子の作製例として、有機EL素子、有機太陽電池、及び有機トランジスタの作製方法について説明する。
<有機EL素子>
図3は、一実施形態に係る有機EL素子の構造を模式的に表す断面図である。図3に表す有機EL素子10は、基板11の上に、陽極12、正孔注入層13、発光層14、電子輸送層15、及び陰極16を、この順に積層して構成される。これらの層のうち少なくとも1つは、対応する材料を含む塗布溶液をエレクトロスプレーデポジション法によって塗布することによって形成されている。これらの層のうち少なくとも1つは有機半導体層であり、通常は正孔注入層13と電子輸送層15との少なくとも一方として有機半導体層が用いられる。
(基板)
基板11は有機EL素子10の支持体となるものであり、石英やガラスの板、金属板や金属箔、プラスチックフィルムやシート等が用いられる。特にガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホン等の透明な合成樹脂の板等、汎用材料からなる透明基板を用いることが好ましい。
(陽極)
基板11上には、例えば陽極12が設けられる。陽極12は、発光層14側の層(正孔注入層13又は発光層14等)への正孔注入の役割を果たすものである。この陽極12は、通常、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属;インジウム及び/又はスズの酸化物等の金属酸化物;ヨウ化銅等のハロゲン化金属;カーボンブラック、或いは、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子等により構成される。
(正孔注入層)
正孔注入層13は、陽極12から発光層14へ正孔を輸送する層である。この正孔注入層の材料は、正孔注入層13を形成しうるものであれば特に制限は無い。ただし、通常は、正孔注入層の材料として、高分子化合物(以下、適宜ポリマーともいう)及び電子受容性化合物を用いる。正孔注入層の材料として用いられるポリマーの種類は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。また、正孔注入層の材料として用いられる電子受容性化合物の種類は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。その例としては、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボラート等の有機基の置換したオニウム塩;塩化鉄(III)(特開平11−251067号公報)、ペルオキソ二硫酸アンモニウム等の高原子価の無機化合物;テトラシアノエチレン等のシアノ化合物、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(特開2003−31365号公報)等の芳香族ホウ素化合物;フラーレン誘導体;ヨウ素等が挙げられる。
(発光層)
正孔注入層13の上には発光層14が設けられる。発光層14は、電界を与えられた電極間において、陽極12から正孔注入層13を通じて注入された正孔と、陰極16から電子輸送層15を通じて注入された電子との再結合により励起されて、主たる発光源となる層である。
発光層14は、1ないし複数の発光層からなりその構成材料として、少なくとも、発光の性質を有する材料(発光材料)を含有する。発光材料としては、任意の公知の材料を適用可能である。例えば、蛍光発光材料であってもよく、燐光発光材料であってもよい。青色発光を与える蛍光色素(青色蛍光色素)としては、例えば、ペリレン、ピレン、アントラセン、クマリン、p−ビス(2−フェニルエテニル)ベンゼン及びそれらの誘導体等が挙げられる。緑色発光を与える蛍光色素(緑色蛍光色素)としては、例えば、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体等が挙げられる。黄色発光を与える蛍光色素(黄色蛍光色素)としては、例えば、ルブレン、ペリミドン誘導体等が挙げられる。赤色発光を与える蛍光色素(赤色蛍光色素)としては、例えば、DCM(4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン)系化合物、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン等が挙げられる。燐光発光材料としては、例えば、周期表第7〜11族から選ばれる金属元素を含む有機金属錯体が挙げられる。
(電子輸送層)
電子輸送層15は、素子の発光効率をさらに向上させることを目的として設けられるもので、電界を与えられた電極間において陰極16から注入された電子を効率よく発光層14の方向に輸送することができる化合物より形成される。
電子輸送層15に用いられる電子輸送性化合物としては、通常、陰極16からの電子注入効率が高く、かつ、高い電子移動度を有し注入された電子を効率よく輸送することができる化合物を用いる。このような条件を満たす化合物としては、例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体等の金属錯体(特開昭59−194393号公報)、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、シロール誘導体、3−ヒドロキシフラボン金属錯体、5−ヒドロキシフラボン金属錯体、ベンズオキサゾール金属錯体、ベンゾチアゾール金属錯体、トリスベンズイミダゾリルベンゼン(米国特許第5645948号明細書)、キノキサリン化合物(特開平6−207169号公報)、フェナントロリン誘導体(特開平5−331459号公報)、2−t−ブチル−9,10−N,N’−ジシアノアントラキノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫化亜鉛、n型セレン化亜鉛等が挙げられる。
(陰極)
陰極16は、発光層14側の層(電子輸送層15又は発光層14等)に電子を注入する役割を果たすものである。陰極16の材料としては、前記の陽極12に使用される材料を用いることが可能であるが、効率良く電子注入を行なうには、仕事関数の低い金属が好ましく、例えば、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の適当な金属又はそれらの合金が用いられる。具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等の低仕事関数合金電極が挙げられる。
<有機太陽電池>
図4は、一実施形態に係る太陽電池の構造を模式的に表す断面図である。図4に表す太陽電池について以下に説明する。金属箔21上に絶縁層22が設けられ、この絶縁層22の上に薄膜よりなる複数の下部電極23が相互に間隔をあけて設けられている。下部電極23の上に複数の有機半導体よりなる有機薄膜起電力層24が設けられ、その上に薄膜よりなる上部電極25が設けられている。この上部電極25は、隣接する下部電極23の一端に接続されている。上部電極25の上に補助電極26が設けられている。金属箔21の周縁に封止材27が囲枠状に配置されている。封止材27の内側領域に封止材料28が存在している。封止材27は、光硬化性樹脂よりなり、その上側に可撓性フィルム29が被着している。これらの構成要素のうち少なくとも1つは、対応する材料を含む塗布溶液をエレクトロスプレーデポジション法によって塗布することによって形成されており、特に有機薄膜起電力層の形成に好適に適用される。
図示の通り、単位セルは、下部電極23、有機薄膜起電力層24、上部電極25及び補助電極26により構成される。図の左側の単位セルの上部電極25が右側の単位セルの下部電極23に接続されており、双方の単位セルが直列に接続されている。太陽電池の発電電力は、左側の単位セルの下部電極23と、右側の単位セルの上部電極25に導通する下部補助電極23Aとから取り出される。
金属箔21の材質は鉄、銅、アルミ、亜鉛、錫、クロム、ニッケルやそれらの合金が好適であり、特にアルミ合金やステンレス鋼が好適である。
絶縁層22は、金属酸化物被膜(例えば金属箔の表面を酸化することによって形成した酸化被膜)であってもよく、合成樹脂被膜であってもよく、その他の材料よりなる被膜であってもよい。その他の材料としては、有機無機ハイブリッド材料が例示される。
有機薄膜起電力層24は、有機半導体により形成される有機半導体層である。有機半導体は半導体特性により、p型、n型に分けられる。p型、n型は、電気伝導に寄与するのが、正孔、電子いずれであるかを示しており、材料の電子状態、ドーピング状態、トラップ状態に依存する。したがって、p型、n型は必ずしも明確に分類できない場合があり、
同一物質でp型、n型両方の特性を示すものもある。
p型半導体の例として、テトラベンゾポルフィリン、テトラベンゾ銅ポルフィリン、テトラベンゾ亜鉛ポルフィリン等のポルフィリン化合物;フタロシアニン、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン等のフタロシアニン化合物;ナフタロシアニン化合物;テトラセンやペンタセンのポリアセン;セキシチオフェン等のオリゴチオフェン及びこれら化合物を骨格として含む誘導体が挙げられる。さらに、ポリ(3−アルキルチオフェン)等を含むポリチオフェン、ポリフルオレン、ポリフェニレンビニレン、ポリトリアリルアミン、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール等の高分子等が例示される。
n型半導体の例として、フラーレン(C60、C70、C76);オクタアザポルフィリン;上記p型半導体のパーフルオロ体;ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物;及び、これら化合物を骨格として含む誘導体等が挙げられる。
少なくともp型の半導体及びn型の半導体が含有されていれば、有機半導体層の具体的な構成は任意である。
下部電極23及び上部電極25としては導電性を有する材料により形成することが可能であり、例えば、白金、金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属あるいはそれらの合金;酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫、ITO、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の金属酸化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、PEDOT−PSS(ポリ(エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルフォン酸))等の導電性高分子;前記導電性高分子に、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、FeCl3等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、カリウム等の金属原子等のドーパントを含有させたもの;金属粒子、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ等の導電性粒子をポリマーバインダー等のマトリクスに分散した導電性の複合材料等が挙げられる。なかでも、正孔を捕集する導電性基材又は電極には、Au、ITO等の深い仕事関数を有する材料が好ましい。一方、電子を捕集する導電性基材又は電極には、Alのような浅い仕事関数を有する材料が好ましい。仕事関数を最適化することにより、光吸収により生じた正孔及び電子を良好に捕集する利点がある。
少なくとも受光面側の上部電極は、発電のために光透過性を有していることが好ましい。但し、電極が透明でなくても発電性能に著しく悪影響を与えない場合は必ずしも透明でなくてもよい。透明な電極の材料を挙げると、例えば、ITO、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の酸化物;金属薄膜等が挙げられる。また、この際、光の透過率の具体的範囲に制限は無いが、太陽電池素子の発電効率を考慮すると、光学界面での部分反射によるロスを除き、80%以上が好ましい。
これらは透明性を求められるために膜厚を厚くすることができず、その結果抵抗値を必要な値まで低くすることが難しい。そこで、補助電極26として金属材料からなる電極を、上部電極のさらに上に形成し、上部電極の抵抗値を下げる構成が用いられる。補助電極の材料としては、銀ペースト、アルミ蒸着膜等の金属材料が用いられるのが一般的である。銀ペーストとは、銀粒子を樹脂中に混合した導電性のペーストのことである。補助電極は、補助電極で集められた電流を一つにまとめる集電部を有していてもよい。
封止材27としては光硬化性シール材を用いることができる。例えばアクリル系UV接着剤が好適である。封止材料28としてはゲル状の透明ゲッター材料が好適であり、フロリナート等の不活性液体にエアロゾル等の粘度調整剤や酸化カルシウム粉等の脱水剤を混
合することで調整できる。可撓性フィルム29としては例えば厚さ100μm程度のバリア膜付きPETフィルムが好適である。
<有機トランジスタ>
図5(A)は、一実施形態に係る有機トランジスタである電界効果トランジスタ(FET)を模式的に表す断面図である。ここで、31が有機半導体層、32が絶縁体層、33と34がソース及びドレイン電極、35がゲート電極、36が基板である。
図5(B)は、一実施形態に係る有機トランジスタである静電誘導トランジスタ(SIT)を模式的に表す断面図である。33がソース電極、34がドレイン電極であり、35がゲート電極、31が有機半導体層である。
これらの構成要素のうち少なくとも1つは、対応する材料を含む塗布溶液をエレクトロスプレーデポジション法によって塗布することによって形成されている。
電極には白金、金、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、若しくはナトリウム等の金属の他、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、若しくはポリアセチレン等の導電性高分子及びこれらに塩酸、硫酸、若しくはスルホン酸等の酸、PF、AsF、若しくはFeCl等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、又はナトリウム若しくはカリウム等の金属原子等のドーパントを添加したもの、又は、カーボンブラックや金属粒子を分散した導電性の複合材料等の、導電性を有する材料が用いられる。
絶縁体層に用いられる材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン等のポリマー及びこれらを組み合わせた共重合体、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物、窒化ケイ素等の窒化物、SrTiO、BaTiO等の強誘電性酸化物、あるいは、上記酸化物や窒化物、強誘電性酸化物等の粒子を分散させたポリマー等が挙げられる。
有機半導体層を形成する有機半導体材料は特に限定されない。例えば、ペンタセン、オリゴチオフェン、置換基を有するオリゴチオフェン、ビスジチエノチオフェン、置換基を有するジアルキルアントラジチオフェン、金属フタロシアニン、ベンゾポルフィリン、フッ素置換された銅フタロシアニン、N,N’−ジアルキル−ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド置換体、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ジアンハイドライド、N,N’−ジアルキル−3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ジイミド、フラーレン等のπ共役系低分子やレジオレギュラーポリ(3−ヘキシルチオフェン)に代表されるレジオレギュラーポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ−9,9’−ジアルキルフルオレンコビチオフェン等のπ共役系共重合体等のπ共役系高分子等が挙げられる。
基板としては、ポリマーの板、フィルム、ガラス、あるいは金属をコーティングにより絶縁膜を形成したもの、ポリマーと無機材料の複合材等を用いることができる。
以下本発明を実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、実施例に限定されるものではない。
(実施例)
金属ノズル(武蔵エンジニアリング社 SNA−25G−B)を取り付けたシリンジ(ハミルトン社 ガスタイトシリンジ1005TLL)にサンプル溶液(黄色発光材料)を吸入してシリンジポンプ(ミナトコンセプト社 MCIP−42D/DPCO−II)にセットした。高圧電源(松定プレシジョン社 HAR−100R0.3)に接続した金属ノズルと、接地したITO付きガラス基板の距離を25cmとした。ノズルの下18mmの位置に角型30×30×20mm、磁束密度4700ガウスのネオジム磁石を設置した。シ
リンジポンプによりサンプル溶液をノズル先端から4μL/分の吐出速度で吐出させなが
ら、ノズルと基板間に電圧を印加した。印加電圧27.6kVでコーンジェットモードに
移行して安定したスプレー状態となったのでITO付きガラス基板に8分間の塗布を行った。得られた基板表面を、「Nikon ECLIPSE L200N」を用いて励起光観察を行い、得られた画像の2値化処理を行って付着した液滴の径分布を算出した。
(比較例)
ネオジム磁石を設置しないことを除いては実施例と同様にしてサンプル溶液による塗布を行った。印加電圧19.9kVでコーンジェットモードとなった。実施例と同様にして
液滴の径分布を算出した。
その結果、比較例に対して実施例の粒度分布は小粒径側の粒子個数が数分の一に激減しており補助磁界を印加することによる粒径分布選別の効果が確認できた。
Figure 2015071124
サンプル溶液:a/b/c/d =75/25/10/0.7 を3wt%の濃度でシクロヘキシルベンゼンに溶解した溶液をN,N-ジメチルホルムアミド と体積比1/1で混合
して作成。
実施例と比較例でコーンジェットモードとなる電圧が異なるのはネオジム磁石をノズルに近接した事による電界変化の影響と推測される。即ち主電界による静電誘導でノズルに近接する面に電界と逆極性の電荷が誘起されるため、その影響を打ち消すためより高い電圧が必要となったものと考えられる。電圧の上昇は通常は静電分裂促進の方向に働くため実施例のピーク粒径等が比較例に対して小粒径側にシフトしているのはその影響であると考えられる。一方で静電分裂促進で小粒径の個数も増加するはずであるが実際は磁界未印加の数分の一であり磁界の効果で小粒径の軌道が曲げられて基板に到達しないものと推測される。
実施例及び比較例で得られた、粒径の分布を図6に、粒径の測定結果を表1に示す。この粒径は、各々の液滴が塗布した面積から求めれられるものであるから、噴霧され、ガラス基板に到達した噴霧量に比例する値である。よって、この粒径と個数から、噴霧されガラス基板に到達した全噴霧量と、その中に占めるそれぞれの粒径の粒子(塗布液滴)の噴霧量を、実施例と比較例の間で比べることができる。この結果を、それぞれの粒径について及び粒径1ミクロンおきの噴霧量として、表1中に記載した。用いた計算式は、3.1
4×粒径2/4×個数である。
まず全噴霧量に比例する値である。塗布面積の総和を比較すると、実施例は28000μm2、比較例は、29000μm2で、ほぼ同一であった。一方粒径1ミクロン以下の、
到達前に乾燥して、平滑性に影響を与えやすい小粒子の量は、実施例では310μm2
比較例では1500μm2であり、量としては1/5に減らすことができたことがわかる
。逆に下地にダメージを与えやすい大粒子の量として7ミクロン以上の粒子を比較すると、実施例は840μm2に対し、比較例は1800μm2になる。この結果より、本発明の装置と方法は、塗布速度を実質的に低下させることなく、塗布面の平滑性を高め、下地にダメージを与えにくい塗布装置と膜の製造方法であるといえる。
Figure 2015071124
Figure 2015071124
Figure 2015071124
Figure 2015071124
Figure 2015071124
Figure 2015071124
Figure 2015071124
本発明により、被塗布物へ塗布される液滴の大きさが一定範囲に限定されるため、下地にダメージを与えにくく、かつ表面の平滑性等が向上するため、より微細な構造、より正
確な構造がエレクトロスプレーでポジション法による塗布により得ることができる。
10:有機EL素子
11:基板
12:陽極
13:正孔注入層
14:発光層
15:電子輸送層
16:陰極
21:金属箔
22:絶縁層
23:下部電極
23A:下部補助電極
24:有機薄膜起電力層
25:上部電極
26:補助電極
27:封止材
28:封止材料
29:可撓性フィルム
31:有機半導体層
32:絶縁体層
33:ソース電極
34:ドレイン電極
35:ゲート電極
110:ノズル
120:供給部
130:電源
140:電極
150:被塗布物
160:メニスカス
170:補助的な磁界または電界
180:求める膜性状に適した大きさの液滴
181:求める膜性状に大きすぎる液滴
182:求める膜性状に小さすぎる液滴
190:邪魔板

Claims (5)

  1. 少なくとも塗布溶液に電圧を印加する手段と、電圧を印加された塗布溶液を帯電液滴として噴霧する手段とを有するエレクトロスプレーデポジション法による成膜方法において、噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段を有することを特徴とする膜の製造方法。
  2. 該噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段が、噴霧された液滴を電界および/又は磁界を通過させることにより、大きさが一定範囲に含まれない液滴を、塗布される面に到達させない手段を有する請求項1記載の膜の製造方法。
  3. 該塗布される面に到達させない手段が、電界および/又は磁界を通過した後、特定の方向に進む液滴のみを通過させ、他の液滴を阻止する邪魔板を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の膜の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3の何れか記載の製造方法により製造された有機半導体層を有する有機半導体素子。
  5. 少なくとも塗布溶液に電圧を印加する手段と、電圧を印加された塗布溶液を帯電液滴として噴霧する手段とを有するエレクトロスプレーデポジション法による成膜装置において、噴霧された液滴の大きさを一定範囲に制限する手段を有することを特徴とする成膜装置。
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JP2018023943A (ja) * 2016-08-10 2018-02-15 アネスト岩田株式会社 静電噴霧装置及び静電噴霧方法

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