JP2014223591A - エレクトロスプレー法において用いられる電極及びノズル、エレクトロスプレー装置、化合物層及びその製造方法、並びに素子 - Google Patents

エレクトロスプレー法において用いられる電極及びノズル、エレクトロスプレー装置、化合物層及びその製造方法、並びに素子 Download PDF

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Abstract

【課題】エレクトロスプレー法において溶液の吐出速度を増加させる。【解決手段】エレクトロスプレー法において用いられ吐出前の溶液に接触する電極であって、溶液に接する電極面の少なくとも一部の算術平均粗さ(Ra)が0.5μm以上であるか、又は導電性を有する細線で構成されるコイルであり、コイルの自由長さに対する展開長さの比が2以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトロスプレー法において用いられる電極及びノズル、エレクトロスプレー装置、化合物層及びその製造方法、並びに素子に関する。
静電反発力を利用して微細な液滴や微細な粒子を生成するエレクトロスプレー法は、質量分析におけるイオン化手法として知られている。近年では、エレクトロスプレー法を、化合物を含む溶液を塗布対象へと塗布することに応用する研究が盛んとなっている。例えば、エレクトロスプレーデポジション法は、微細な液滴を用いて塗布を行えるために良質な塗布膜を得やすいという特徴を有する。また、電界によって塗布位置を制御できるために、精密な塗布が可能であるという特徴も有する。これらの特徴を生かして、例えば特許文献1に開示されるように、有機半導体素子の製造にエレクトロスプレー法を応用することが研究されている。
特開2011−175921号公報
有機半導体素子等のデバイスの製造にエレクトロスプレー法を用いる際には、デバイスをより短時間で作製するために、溶液の吐出速度を増加させることが求められる。しかしながら、エレクトロスプレー法においては溶液を帯電させる必要がある。そのため、電界集中が生じやすい細いノズルを使用したり、吐出速度を抑えて溶液を帯電しやすくしたりすることが必要である。このために、例えば圧力を加えることにより吐出速度を増加させようとしても、均一に液滴が分散しないなど吐出状態が不安定となってしまうことが多かった。
複数のノズルを同時に使用するマルチノズル方式も検討されたが、ノズル間の電界干渉により均一な吐出が得られにくいという課題があった。また、溶液を帯電しやすくするために溶液に副溶媒を添加することも検討されたが、このような副溶媒の添加は、溶液に含まれる化合物の溶解度を下げることが多く、また吐出の不安定化をもたらすことが多いという課題があった。
本発明は、エレクトロスプレー法において溶液の吐出速度を増加させることを目的とする。
通常、塗布液の流れを乱さないよう、ノズル又は細線のような電極部の表面は平滑にすることが一般的である。しかしながら本発明者らは、溶液を帯電させる電極部の表面積を増加させた場合に、電極部と塗布液との間の抵抗が増加して吐出安定性及び吐出速度が減少する可能性があるにもかかわらず、より速い吐出速度で安定に吐出を行えることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る電極は、以下の構成を備える。すなわち、エレクトロスプレー法において用いられ吐出前の溶液に接触する電極であって、前記溶液に接する電極面の少なくとも一部の算術平均粗さ(Ra)が0.5μm以上であることを特徴とする。
また、本発明の別の実施形態に係る電極は、以下の構成を備える。すなわち、エレクトロスプレー法において用いられ吐出前の溶液に接触する電極であって、導電性を有する細線で構成されるコイルであり、前記コイルの自由長さに対する展開長さの比が2以上であることを特徴とする。
エレクトロスプレー法において溶液の吐出速度を増加させることができる。その結果、有機半導体層を、均質かつ生産性よく作成することができ、生産性の向上、コストダウンが可能である。
一実施形態に係るエレクトロスプレー装置の概略図。 電極−溶液間の等価回路を表す図。 一実施形態に係る有機EL素子を表す図。 一実施形態に係る有機太陽電池を表す図。 一実施形態に係る有機トランジスタを表す図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。
以下に説明する本発明の一実施形態においては、エレクトロスプレー法により溶液を塗布する場合において、吐出前の溶液に接触する電極の表面積が大きくなるように電極が構成される。具体的には、電極面の一部が一定以上の粗さを有するか、又はコイル状の電極が使用される。
<エレクトロスプレー法>
まず、エレクトロスプレー法の原理について、図1を参照して簡単に説明する。エレクトロスプレー現象は静電噴霧とも呼ばれている。エレクトロスプレー現象のメカニズムは一般に次のように考えられている。
(1)吐出溶液を含むノズル110と、これと対向する塗布対象150上の電極140との間に、数千から数万Vの電圧を印加する。
(2)電界集中効果によりノズル110の先端において強力な電界が発生する。
(3)ノズル110先端の溶液表面が帯電し、電界との相互作用によりテイラーコーン(Taylor-cone)と呼ばれる円錐状のメニスカスが形成される。
(4)電界をさらに強くすると、液体表面での静電反発力が表面張力を上回り、テイラーコーンの先端から液滴又はジェットが噴出する。
(5)噴出した液滴等のサイズは非常に小さいため、短時間のうちに溶媒が蒸発する。
(6)溶剤が蒸発することにより液滴の電荷密度が増すために、液滴が静電分裂し、液滴の微細化が進行する。
(7)微細化した液滴が対向する電極140に付着することにより、吐出溶液が電極140上に塗布される。
以上のようにして、吐出溶液をノズル110から噴霧することにより得られた微細な液滴又は微細な粒子を塗布対象に付着させることにより、吐出溶液を塗布対象上に塗布する方法を、エレクトロスプレーデポジション法と呼ぶ。
吐出溶液が例えばポリマー溶液のように粘度が高い場合には、溶液が液滴状に分裂する代わりに、静電反発による伸張が生じて微細な径を有する繊維が生成される。この現象を、エレクトロスピニング又は静電紡糸と呼ぶ。本明細書においては、エレクトロスプレー法とは、溶液を帯電させて静電力により吐出する方法を一般的に指し、エレクトロスプレーデポジション法及びエレクトロスピニング法を含むものとする。
エレクトロスプレー法により溶液をノズルから吐出する際には、ノズルから1方向に溶液が吐出されることがある。また、ノズルから2以上の方向に溶液が吐出されることもある(マルチジェット)。エレクトロスプレー法により溶液を均一に塗布するためには、ノズルから安定してスプレーが吐出されることが好ましい。例えば、エレクトロスプレーデポジション法においては、塗布対象表面のうち、ノズルの延長方向と塗布対象との交点を中心とする円形領域内へと、微細化した液滴が付着することが好ましい。この場合、ノズルの延長方向を円錐軸の中心とする円錐状に噴霧された液滴が拡散することとなる。以下では、このような好ましい噴霧状態をコーンジェットモード(cone-jet mode)と呼ぶ。コーンジェットモードについては、非特許文献(Electrospray Technology for Thin Film Deposition, page 4, 著者Anatol Jaworek, 出版社Nova Science Pub Inc (2010年12月15日))でより詳しく説明されている。また、エレクトロスピニング法においては、所望の微細な径を有する繊維が安定して得られることが好ましい。
<エレクトロスプレー装置>
以下に、本実施形態においてエレクトロスプレー法により溶液を塗布するために用いられるエレクトロスプレー装置について説明する。図1は、エレクトロスプレー装置の構成を概略的に示す。エレクトロスプレー装置100は、ノズル110と、供給部120と、電源130と、を備える。
ノズル110は、ノズル内部の溶液をエレクトロスプレー法により吐出し、塗布対象150に溶液を塗布する。以下では、塗布される溶液のことを塗布液と呼ぶ。ノズル110は、それ自体が導電性を有し、吐出前の塗布液に接触する電極でありうる。また、ノズル110は、ノズル内部に挿入され、吐出前の塗布液に接触する電極を備えていてもよい。
供給部120は、ノズル110に塗布液を供給する。塗布液の供給速度、すなわち吐出速度は適宜設定できるが、前述のように吐出速度が速すぎると吐出が不安定となることがある。例えば、エレクトロスプレーデポジション法のように塗布液を噴霧する場合には、吐出速度が速すぎると、十分な静電反発力が得られず、コーンジェットモードで塗布液を吐出できなくなることが多い。また、エレクトロスピニング法のように繊維を製造する場合にも、十分な静電反発力が得られず、所望の微細な径が得られなくなることが多い。これは、電極による塗布液の帯電速度と吐出速度とが釣り合っていないためであると考えられる。したがって、電極の構成及び塗布液の組成等に応じて決まる、安定した吐出が達成されるように設定された速度で、塗布液を供給することが好ましい。供給部120としては、例えばシリンジポンプ等のポンプを用いることができる。
電源130は、ノズル110又はノズル110が備える電極とその対向電極との間に電圧を印加する。
<ノズル>
以下に、ノズル110の具体的な構成について説明する。上述のように、ノズル110はそれ自体が導電性を有し電極として働いてもよいし、ノズル110は内部に挿入された電極を有していてもよい。ノズル110が内部に電極を有している場合、電極の構成は後述する条件を満たしているのであれば特に限定されない。例えば、電極はノズル110に挿入可能な導電性を有する細線でありうる。電極は、ノズル110の先端から挿入されていてもよいし、ノズル110の中途から挿入されていてもよい。
本実施形態においては、電極として働くノズル110自身又はノズル110が有する電極は、塗布液と接触する表面積が大きくなるように構成されている。より具体的には、電極として働くノズル110自身又はノズル110が有する電極のうち、塗布液に接する電極面の少なくとも一部の算術平均粗さ(Ra)が0.5μm以上である。あるいは、ノズル110が有する電極が導電性を有する細線で構成されるコイルとなっている。電極と塗布液との接触面積を大きくすることにより、より高い吐出速度で吐出を行う場合でも、安定した吐出を実現することができる。これは、電極と塗布液との間の界面抵抗が小さくなり、塗布液の帯電が促進される結果、十分な静電反発力が得られやすくなるためであると考えられる。
表面が粗い電極を用いる場合、塗布液に接触する電極面の少なくとも一部又は全部について、算術平均粗さRaは0.5μm以上であり、0.6μm以上であることがより好ましい。算術平均粗さRaが0.5μm以上であることにより、電極と塗布液との接触面積が増加し、吐出速度が向上する。一方で、算術平均粗さRaは3.0μm以下であることが好ましく、2.0μm以下であることがより好ましい。Raが3.0μm以下であることにより、電極表面での摩擦による圧力損失が小さくなり、吐出速度が向上することが期待される。算術平均粗さRaは、JIS B0601:2001に従い、電極表面の粗さ曲線から算出される。粗さ曲線は、表面形状測定顕微鏡(キーエンス社製,VF−7510)を用いて測定される。
電極面の算術平均粗さRaが0.5μm以上である領域は、一部でもあれば、その分だけ表面積が増えるので、本発明の効果を発揮するが、その効果をより顕著にするため、好ましくは、溶液と接触する電極面積の20%以上、より好ましくは50%以上、最も好ましくは80%以上である。電極面の一部のみを算術平均粗さRaが0.5μm以上とする場合には、塗布液を吐出する側に設けることが好ましい。
塗布液に接する電極面、例えばノズルの内面又はノズル内の電極、の少なくとも一部の算術平均粗さ(Ra)を0.5μm以上とするための粗面化処理方法としては、公知の手法を適用することができる。例えば、ヤスリ若しくはサンドペーパー等の研磨道具を使って磨く方法、ブラストや溶射による粗面化、又は酸等の薬液を使用して表面を腐食させる方法等が挙げられる。酸を用いる典型的な例を挙げると、銅製の電極に対し、硫酸と過酸化水素を用いる方法が挙げられる。また、電極の素材がSUS304のようなステンレス鋼である場合には、650℃から800℃の温度域で熱処理を行うことにより炭化クロムの粒を析出させて粗面化させることもできる。さらに、めっきにより表面に金属粒子を析出させてもよい。例えば、電極の素材が白金である場合には、白金めっきを行うことにより白金黒を電極表面に析出させてもよい。
粗面化処理を行う場合、粗面化処理前のRaに対する粗面化処理後のRaの比は、1.5以上であることが好ましく、1.8以上であることがより好ましく、2.0以上であることがさらに好ましい。粗面化処理によりRaが1.5倍以上となることにより、電極と塗布液との接触面積が十分に増加し、吐出速度が向上する。
ノズル110が有する電極をコイル形状とする場合、具体的なコイル形状は特に限定されず、導電性を有する細線を全体として螺旋形状に形成したものであればよい。吐出前の塗布液と接触するコイル部分について、自由長さに対する展開長さの比は2以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましく、10以上であることが特に好ましい。自由長さに対する展開長さの比がより大きいことにより、電極と塗布液との接触面積が十分に増加し、吐出速度が向上する。自由長さは無荷重時のコイルの長さを指し、また展開長さはコイルを平面上に伸ばした場合の実際の長さを指し、それぞれJIS B0103:2012に定義されている。上述のように、コイルを形成する細線の少なくとも一部の算術平均粗さ(Ra)が0.5μm以上であることもまた好ましい。
ノズル110が内部に電極として導電性の細線を有している場合、細線の直径は下限値として0.01mm以上であり、上限値として1.0mm以下であることが好ましい。細線の直径を0.01mm以上とすることにより、細線の強度が高くなり、取り扱い時に折れる可能性が低くなる。また、細線の直径を1.0mm以下とすることにより、細線が流路の抵抗となることを防ぐことができる。また、細線を収容するノズルの内径を小さくすることができるために、ノズル先端における電界集中効果を充分に生じさせ、安定した塗布を行うことが可能となる。また、電極と塗布液との接触面積を増加させる観点からは、導電性の細線の比表面積が1.0m/g以上であることが好ましい。
また、細線の素材は特に限定されず、通常の導電性材料を用いることができる。通常は電気伝導率が10〜10S/mの導電性材料が用いられる。導電性材料の例としては、金、銀、白金、銅及び鉄等の金属材料、ステンレス等の合金材料、並びに黒鉛等の炭素材料等が挙げられる。
ノズル110の内径は塗布される面の広さや、塗布パターンに要求される精度を考慮し適宜選択すればよいが、好ましくは下限値として0.01mm以上であり、上限値として2.0mm以下、より好ましくは下限値として0.02mm以上であり、上限値として1.5mm以下、さらに好ましくは下限値として0.03mm以上であり、上限値として1.0mm以下、特に好ましくは下限値として0.05mm以上であり、上限値として0.6mm以下である。ノズルの内径を0.01mm以上とすることにより、吐出量の絶対的な大きさを確保でき、かつ吐出速度を向上させることができるため、塗布効率が向上する。また、異物等が溶液に混入した場合におけるノズルの閉塞を防げるため、安定した運転が可能となる。一方で、ノズルの内径を2.0mm以下とすることにより、ノズル先端における電界集中効果を充分に生じさせ、安定した塗布を行うことが可能となる。
ノズル110の材料は特に限定されない。ノズル110自身が電極として働く場合には、ノズル110の素材としては、上述した導電性の細線と同様の導電性材料を用いることができる。また、ノズル110が内部に電極として導電性の細線を有し、ノズル110自身は電極として働かない場合には、ガラス等の絶縁性材料をノズル110の材料として用いることもできる。
本実施形態によれば、エレクトロスプレーによるノズル110からの塗布液の吐出速度は、ノズル1本当たり、好ましくは0.5μL/分以上、より好ましくは5.0μL/分以上、さらに好ましくは10μL/分以上、特に好ましくは20μL/分以上である。本実施形態の方法によれば、コーンジェットモードのような安定した吐出を実現しながら、このような吐出速度で塗布液を吐出できる。吐出速度が0.5μL/分以上であることにより、特に大型基板に対して塗布を行う場合や、多数枚の基板に対して塗布を行う場合に、塗布に要する時間を減らし実用性を向上させることができる。吐出速度の上限は特になく、塗布対象の大きさや枚数等により適切に設定することができる。
<塗布液>
塗布液は、塗布される化合物を含有する溶液であって、エレクトロスプレー法による塗布が可能な塗布液であれば特に限定されない。以下に、本実施形態で用いられる塗布液の好ましい例について説明する。以下では、有機半導体層を形成する際に用いられる、有機半導体材料を含有する塗布液について好ましい例を説明する。塗布液が含有する有機半導体材料は特に限定されず、作製する有機半導体素子及び形成する有機半導体層に応じて適宜選択することができる。すなわち、有機半導体材料(高分子又は低分子)を含有する塗布液を塗布することにより、有機半導体層を形成することができる。好ましい有機半導体材料の例についても、有機半導体素子及び有機半導体層の例と合わせて後述する。もっとも、塗布液は有機半導体材料を含有するものには限られず、有機半導体材料の代わりにその他の化合物を含有するものであってもよい。有機半導体材料の代わりに別の化合物を含有する塗布液についても、以下に説明する有機半導体材料を含有する塗布液と同様の組成を有することが好ましい。
塗布液は、以下の組成を有することが好ましい。
(1)有機半導体材料:0.1〜10重量%
(2)溶媒:90〜99.9重量%
塗布液は1種類の溶媒を含んでいてもよい。しかしながら、有機半導体材料の溶解性を向上させながら後述する電荷移動抵抗値を低くする観点からは、2種類以上の溶媒を併用することが好ましい。すなわち、塗布液は第1の溶媒と第2の溶媒とを含んでいることが好ましい。
第1の溶媒は、電荷移動抵抗値をより低くできる溶媒である。本発明者は、溶媒の比誘電率がより高い場合に電荷移動抵抗値がより低くなる傾向があることを見出した。この観点から、第1の溶媒の比誘電率は15以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましく、25以上であることがさらに好ましい。このような第1の溶媒は、例えば、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、アミド類、カーボネート類、アルデヒド類、グリコール類、又はカルボン酸類から選択されうる。第1の溶媒は、比誘電率が10以上の溶媒が2種類以上混合されたものであってもよい。
第2の溶媒は、有機半導体材料をより溶解させやすい溶媒である。上述のように第1の溶媒としては比誘電率がより高い溶媒を用いることが好ましい傾向がある。一方で比誘電率が高い溶媒に対しては、有機半導体材料の溶解度が低くなる傾向がある。そこで、第2の溶媒として有機半導体材料をより溶解させやすい溶媒を併用する。第2の溶媒の比誘電率はより低いことが、溶解性の点で好ましい。具体的には、第2の溶媒の比誘電率は10以下であることが好ましく、8以下であることがより好ましく、5以下であることがさらに好ましい。
第2の溶媒は有機半導体材料が溶解性を有するものであれば特に限定はないが、有機半導体材料の溶解性を高める観点からは、通常は有機溶媒が用いられる。使用可能な溶媒の例としては、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エチル、安息香酸エチル等のエステル類;アセトン、フェンコン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド類;エチレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類;酢酸等のカルボン酸類;n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、キシレン、クロロベンゼン、シクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素類;ピリジン等の芳香族複素環類;等が挙げられる。溶解度を向上させる点から、第2の溶媒に対する有機半導体材料の溶解度は0.1重量%以上であることが好ましく、0.2重量%以上であることがより好ましく、0.5重量%以上であることがさらに好ましく、1.0重量%以上であることが特に好ましい。
電荷移動抵抗値をより低くする観点から、塗布液に含まれる第1の溶媒の量は、10重量%以上であることが好ましく、25重量%以上であることがより好ましく、40重量%以上であることがさらに好ましく、50重量%以上であることがよりさらに好ましく、60重量%以上であることが一層好ましく、75重量%以上であることが特に好ましい。また、第1の溶媒の量に特に上限はないが、有機半導体材料をより溶解させやすいという観点から90重量%以下であることが好ましい。
電荷移動抵抗値をより低くする観点から、塗布液に含まれる第2の溶媒の量は、90重量%以下であることが好ましく、75重量%以下であることがより好ましく、60重量%以下であることがさらに好ましく、50重量%以下であることがよりさらに好ましく、40重量%以下であることが一層好ましく、25重量%以下であることが特に好ましい。また、第2の溶媒の量に特に下限はないが、有機半導体材料をより溶解させやすいという観点から10重量%以上であることが好ましい。
塗布液は、さらなる添加剤を含んでいてもよい。添加剤の例としては、酸及びイオン性物質が挙げられる。酸の例としては、ギ酸や酢酸等が挙げられる。イオン性物質の例としては、4級アンモニウム塩等が挙げられる。塗布液に含まれる酸の量は、0.01重量%以上であることが好ましく、また5重量%以下であることが好ましい。また、塗布液に含まれるイオン性物質の量は、0.01重量%以上であることが好ましく、また5重量%以下であることが好ましい。塗布液が酸又はイオン性物質を0.01重量%以上含有することにより、塗布液の電荷移動抵抗値がより低くなることが期待される。また、酸又はイオン性物質の量を5重量%以下とすることにより、塗布によって得られた膜の特性が損なわれることを防ぎうる。
[塗布液の製造方法]
塗布液の作製方法は特に限定されず、有機半導体材料と溶媒とを混合して作製すればよい。第1の溶媒と第2の溶媒とを混合して用いる場合、第2の溶媒に有機半導体材料を溶解させ、その後第1の溶媒を加えることが、より容易に有機半導体材料が溶解しうる点で好ましい。
[電荷移動抵抗]
電荷移動抵抗について簡単に説明する。電極を用いて溶液に電圧を印加する場合に観測される抵抗は、2種類に分類される。一方は溶液内での抵抗である溶液抵抗であり、他方は電極と溶液との界面での抵抗である電荷移動抵抗である。図2は電極−溶液間の等価回路を表す。
本明細書において、電荷移動抵抗値は交流インピーダンス法によって測定された値である。具体的には、電荷移動抵抗値は以下のようにして測定するものとする。厚さ10μmの圧延銅箔(日本製箔株式会社製TCU−H−10)を12.5Φと16Φの大きさで打ち抜く。また、市販の親水性PTFEメンブレンフィルター(ADVANTEC社製H020A090C,厚み35μm,空孔率71%)を18Φの大きさで打ち抜く。打ち抜いた銅箔でメンブレンフィルターを挟み、メンブレンフィルターに塗布液200μLを浸透させて、2032型のコインセルを作成する。銅箔は電極として働き、メンブレンフィルターはセパレータとして働く。
ポテンショ/ガルバノスタットとしてソーラトロン社の1287型、周波数応答アナライザとしてソーラトロン社の1255B型を用い、100kHz〜0.1Hzの範囲で開放端電圧に対して振幅100mVの交流電圧を印加して交流インピーダンスを測定する。測定における環境温度は25℃とする。得られたデータに対してScribner Associates Inc.のインピーダンス解析ソフトZViewのツールEquivalent Circuitを用い、図2の等価回路に基づいてフィッティングを行って溶液抵抗Rs及び電荷移動抵抗Rctを求める。また、電極面積S(1.23cm)を乗じることによりRs・S及びRct・Sを求める。本願においてはRs・S及びRct・Sをそれぞれ「溶液抵抗値」及び「電荷移動抵抗値」と定義する。またこの際、セパレータの空孔率を用いた換算は行わず、実測データをそのまま使用する。
交流インピーダンス法により測定された塗布液の電荷移動抵抗値は好ましくは2000Ωcm以下であり、より好ましくは1000Ωcm以下であり、さらに好ましくは200Ωcm以下である。塗布液の電荷移動抵抗値をより低くすることは、コーンジェットモードのような安定した吐出を達成しやすい点で好ましい。
<塗布方法>
本実施形態に係る製造方法においては、エレクトロスプレー法により、化合物を含有する塗布液を上述のノズル110から塗布対象150へと塗布することで、化合物層が製造される。特に、エレクトロスプレーデポジション法を用いて塗布液をノズル110から噴霧することにより、均一な厚さの化合物層を製造することが可能となる。以下では、主にエレクトロスプレーデポジション法について説明するが、本実施形態に係る製造方法では高い吐出速度を実現できるため、エレクトロスピニング法等のエレクトロスプレー法一般において本実施形態に係る製造方法は有効に利用できる。
より具体的には、供給部120がノズル110へと塗布液を供給し、電源130を用いてノズル110又はノズル110が備える電極と、対向電極との間に電圧を印加することにより、塗布液がノズル110から吐出される。通常は塗布対象150が備える電極140とノズル110又はノズル110が備える電極との間に電圧が印加され、電極140上に塗布液が塗布される。しかしながら、ノズル110又はノズル110が備える電極と対向電極との間に電圧を印加することによってノズル110から吐出される塗布液が付着するように、塗布対象を配置することにより、塗布液の塗布を行ってもよい。塗布対象は特に限定されず、基板上に塗布液を塗布してもよいし、基板上に形成された層上に塗布液を塗布してもよい。
化合物層を形成する際には、吐出された塗布液の液滴が塗布面上に到達し、かつ塗布面における液滴の液滴径が10μm以下であるように塗布を行うことにより、均一な薄膜を得ることができる。この化合物層の形成方法は、塗布液に溶解しうる材料で塗布面が構成されている場合にも好適に用いられる。例えば、塗布液が有機溶媒を含み、塗布面が有機材料を含む場合に、この形成方法は好適に用いられる。
上述のノズル110を用いたエレクトロスプレー法により、有機半導体層を備える有機半導体素子を製造することができる。具体的には、有機半導体材料を含有する塗布液を塗布対象上に塗布することにより、有機半導体素子が有する少なくとも1つの有機半導体層を形成することができる。製造される有機半導体素子の種類は、特に限定されない。製造可能な有機半導体素子(又は有機半導体デバイス)の例としては、有機電界発光素子(有機ELディスプレイ、有機EL照明、若しくは有機ELサイネージ等)、有機太陽電池、有機撮像素子、有機トランジスタ、又は有機メモリ等が挙げられる。
また、上述のノズル110を用いたエレクトロスプレー法により、有機半導体素子には限られない素子を製造することもできる。すなわち、化合物を含有する塗布液を、エレクトロスプレーデポジション法により塗布面上に塗布することにより、素子が備える化合物層を形成することができる。
例えば、この方法を用いて、電極層と半導体層等の機能性層とを有する素子を作製することができる。具体的には、有機導電体材料(導電性ポリマー等)又は無機導電体材料(金属又は金属酸化物の分散粒子等、グラフェン等)を含有する塗布液を塗布することにより、電極層を作製することができる。また、各種コーティング材料(有機材料、有機/無機複合材料、無機材料等)を含有する塗布液を塗布することにより、表面平滑化、デバイス保護、又はバリア性付与等のために設けられる上塗り層を備える素子を作製することができる。製造できる素子の具体例としては、発光素子、太陽電池、撮像素子、トランジスタ、メモリ等の電子デバイス等が挙げられる。
さらには、塗布液をエレクトロスプレーデポジション法によって塗布することにより、機能性膜を作製することができる。機能性膜の例としては、光学膜(低反射膜、高反射膜、吸収膜、散乱膜、偏光膜、若しくは光取り出し膜等)、導電膜(透明導電膜、反射導電膜、抵抗導電膜、若しくは配線等)、保護膜(絶縁膜、ガスバリア膜、紫外線吸収膜、若しくは耐摩擦性膜等)等が挙げられる。また、これらの機能性膜を有する機能性部材を作製することもできる。機能性部材の例としては、例えばブロック状や板状の部材(金属、セラミクス、ガラス、若しくはプラスチック等)、フィルム状部材(金属箔、紙、若しくはプラスチック等)、メッシュ状若しくは繊維状の部材(金属、カーボン、セルロース、ガラス、若しくはプラスチック等)、等が挙げられる。
<有機半導体素子の例>
以下に、本実施形態に係る製造方法を用いた有機半導体素子の作製例として、有機EL素子、有機太陽電池、及び有機トランジスタの作製方法について説明する。
<有機EL素子>
図3は、本発明の一実施形態に係る有機EL素子の構造を模式的に表す断面図である。図3に表す有機EL素子10は、基板11の上に、陽極12、正孔注入層13、発光層14、電子輸送層15、及び陰極16を、この順に積層して構成される。これらの層のうち少なくとも1つは、対応する材料を含む塗布液をエレクトロスプレー法によって塗布することによって形成されている。これらの層のうち少なくとも1つは有機半導体層であり、通常は正孔注入層13と電子輸送層15との少なくとも一方として有機半導体層が用いられる。
(基板)
基板11は有機EL素子10の支持体となるものであり、石英やガラスの板、金属板や金属箔、プラスチックフィルムやシート等が用いられる。特にガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホン等の透明な合成樹脂の板等、汎用材料からなる透明基板を用いることが好ましい。
(陽極)
基板11上には、例えば陽極12が設けられる。陽極12は、発光層14側の層(正孔注入層13又は発光層14等)への正孔注入の役割を果たすものである。この陽極12は、通常、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属;インジウム及び/又はスズの酸化物等の金属酸化物;ヨウ化銅等のハロゲン化金属;カーボンブラック、或いは、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子等により構成される。
(正孔注入層)
正孔注入層13は、陽極12から発光層14へ正孔を輸送する層である。この正孔注入層の材料は、正孔注入層13を形成しうるものであれば特に制限は無い。ただし、通常は、正孔注入層の材料として、高分子化合物(以下、適宜ポリマーともいう)及び電子受容性化合物を用いる。正孔注入層の材料として用いられるポリマーの種類は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。また、正孔注入層の材料として用いられる電子受容性化合物の種類は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。その例としては、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボラート等の有機基の置換したオニウム塩;塩化鉄(III)(特開平11−251067号公報)、ペルオキソ二硫酸アンモニウム等の高原子価の無機化合物;テトラシアノエチレン等のシアノ化合物、トリス(ペンダフルオロフェニル)ボラン(特開2003−31365号公報)等の芳香族ホウ素化合物;フラーレン誘導体;ヨウ素等が挙げられる。
(発光層)
正孔注入層13の上には発光層14が設けられる。発光層14は、電界を与えられた電極間において、陽極12から正孔注入層13を通じて注入された正孔と、陰極16から電子輸送層15を通じて注入された電子との再結合により励起されて、主たる発光源となる層である。
発光層14は、1ないし複数の発光層からなり、その構成材料として、少なくとも、発光の性質を有する材料(発光材料)を含有する。発光材料としては、任意の公知の材料を適用可能である。例えば、蛍光発光材料であってもよく、燐光発光材料であってもよい。青色発光を与える蛍光色素(青色蛍光色素)としては、例えば、ペリレン、ピレン、アントラセン、クマリン、p−ビス(2−フェニルエテニル)ベンゼン及びそれらの誘導体等が挙げられる。緑色発光を与える蛍光色素(緑色蛍光色素)としては、例えば、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体等が挙げられる。黄色発光を与える蛍光色素(黄色蛍光色素)としては、例えば、ルブレン、ペリミドン誘導体等が挙げられる。赤色発光を与える蛍光色素(赤色蛍光色素)としては、例えば、DCM(4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン)系化合物、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン等が挙げられる。燐光発光材料としては、例えば、周期表第7〜11族から選ばれる金属元素を含む有機金属錯体が挙げられる。
(電子輸送層)
電子輸送層15は、素子の発光効率をさらに向上させることを目的として設けられるもので、電界を与えられた電極間において陰極16から注入された電子を効率よく発光層14の方向に輸送することができる化合物より形成される。
電子輸送層15に用いられる電子輸送性化合物としては、通常、陰極16からの電子注入効率が高く、かつ、高い電子移動度を有し注入された電子を効率よく輸送することができる化合物を用いる。このような条件を満たす化合物としては、例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体等の金属錯体(特開昭59−194393号公報)、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、シロール誘導体、3−ヒドロキシフラボン金属錯体、5−ヒドロキシフラボン金属錯体、ベンズオキサゾール金属錯体、ベンゾチアゾール金属錯体、トリスベンズイミダゾリルベンゼン(米国特許第5645948号明細書)、キノキサリン化合物(特開平6−207169号公報)、フェナントロリン誘導体(特開平5−331459号公報)、2−t−ブチル−9,10−N,N’−ジシアノアントラキノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫化亜鉛、n型セレン化亜鉛等が挙げられる。
(陰極)
陰極16は、発光層14側の層(電子輸送層15又は発光層14等)に電子を注入する役割を果たすものである。陰極16の材料としては、前記の陽極12に使用される材料を用いることが可能であるが、効率良く電子注入を行なうには、仕事関数の低い金属が好ましく、例えば、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の適当な金属又はそれらの合金が用いられる。具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等の低仕事関数合金電極が挙げられる。
<有機太陽電池>
図4は、本発明の一実施形態に係る太陽電池の構造を模式的に表す断面図である。図4に表す太陽電池について以下に説明する。金属箔21上に絶縁層22が設けられ、この絶縁層22の上に薄膜よりなる複数の下部電極23が相互に間隔をあけて設けられている。下部電極23の上に複数の有機半導体よりなる有機薄膜起電力層24が設けられ、その上に薄膜よりなる上部電極25が設けられている。この上部電極25は、隣接する下部電極23の一端に接続されている。上部電極25の上に補助電極26が設けられている。金属箔21の周縁に封止材27が囲枠状に配置されている。封止材27の内側領域に封止材料28が存在している。封止材27は、光硬化性樹脂よりなり、その上側に可撓性フィルム29が被着している。これらの構成要素のうち少なくとも1つは、対応する材料を含む塗布液をエレクトロスプレー法によって塗布することによって形成されており、特に有機薄膜起電力層の形成にエレクトロスプレー法は好適に適用される。
図示の通り、単位セルは、下部電極23、有機薄膜起電力層24、上部電極25及び補助電極26により構成される。図の左側の単位セルの上部電極25が右側の単位セルの下部電極23に接続されており、双方の単位セルが直列に接続されている。太陽電池の発電電力は、左側の単位セルの下部電極23と、右側の単位セルの上部電極25に導通する下部補助電極23Aとから取り出される。
金属箔21の材質は鉄、銅、アルミ、亜鉛、錫、クロム、ニッケルやそれらの合金が好適であり、特にアルミ合金やステンレス鋼が好適である。
絶縁層22は、金属酸化物被膜(例えば金属箔の表面を酸化することによって形成した酸化被膜)であってもよく、合成樹脂被膜であってもよく、その他の材料よりなる被膜であってもよい。その他の材料としては、有機無機ハイブリッド材料が例示される。
有機薄膜起電力層24は、有機半導体により形成される有機半導体層である。有機半導体は半導体特性により、p型、n型に分けられる。p型、n型は、電気伝導に寄与するのが、正孔、電子いずれであるかを示しており、材料の電子状態、ドーピング状態、トラップ状態に依存する。したがって、p型、n型は必ずしも明確に分類できない場合があり、同一物質でp型、n型両方の特性を示すものもある。
p型半導体の例として、テトラベンゾポルフィリン、テトラベンゾ銅ポルフィリン、テトラベンゾ亜鉛ポルフィリン等のポルフィリン化合物;フタロシアニン、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン等のフタロシアニン化合物;ナフタロシアニン化合物;テトラセンやペンタセンのポリアセン;セキシチオフェン等のオリゴチオフェン及びこれら化合物を骨格として含む誘導体が挙げられる。さらに、ポリ(3−アルキルチオフェン)等を含むポリチオフェン、ポリフルオレン、ポリフェニレンビニレン、ポリトリアリルアミン、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール等の高分子等が例示される。
n型半導体の例として、フラーレン(C60、C70、C76);オクタアザポルフィリン;上記p型半導体のパーフルオロ体;ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物;及び、これら化合物を骨格として含む誘導体等が挙げられる。
少なくともp型の半導体及びn型の半導体が含有されていれば、有機半導体層の具体的な構成は任意である。
下部電極23及び上部電極25としては導電性を有する材料により形成することが可能であり、例えば、白金、金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属あるいはそれらの合金;酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫、ITO、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の金属酸化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、PEDOT−PSS(ポリ(エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルフォン酸))等の導電性高分子;前記導電性高分子に、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、FeCl等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、カリウム等の金属原子等のドーパントを含有させたもの;金属粒子、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ等の導電性粒子をポリマーバインダー等のマトリクスに分散した導電性の複合材料等が挙げられる。なかでも、正孔を捕集する導電性基材又は電極には、Au、ITO等の深い仕事関数を有する材料が好ましい。一方、電子を捕集する導電性基材又は電極には、Alのような浅い仕事関数を有する材料が好ましい。仕事関数を最適化することにより、光吸収により生じた正孔及び電子を良好に捕集する利点がある。
少なくとも受光面側の上部電極は、発電のために光透過性を有していることが好ましい。但し、電極が透明でなくても発電性能に著しく悪影響を与えない場合は必ずしも透明でなくてもよい。透明な電極の材料を挙げると、例えば、ITO、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の酸化物;金属薄膜等が挙げられる。また、この際、光の透過率の具体的範囲に制限は無いが、太陽電池素子の発電効率を考慮すると、光学界面での部分反射によるロスを除き、80%以上が好ましい。
これらは透明性を求められるために膜厚を厚くすることができず、その結果抵抗値を必要な値まで低くすることが難しい。そこで、補助電極26として金属材料からなる電極を、上部電極のさらに上に形成し、上部電極の抵抗値を下げる構成が用いられる。補助電極の材料としては、銀ペースト、アルミ蒸着膜等の金属材料が用いられるのが一般的である。銀ペーストとは、銀粒子を樹脂中に混合した導電性のペーストのことである。補助電極は、補助電極で集められた電流を一つにまとめる集電部を有していてもよい。
封止材27としては光硬化性シール材を用いることができる。例えばアクリル系UV接着剤が好適である。封止材料28としてはゲル状の透明ゲッター材料が好適であり、フロリナート等の不活性液体にエアロゾル等の粘度調整剤や酸化カルシウム粉等の脱水剤を混合することで調整できる。可撓性フィルム29としては例えば厚さ100μm程度のバリア膜付きPETフィルムが好適である。
<有機トランジスタ>
図5(A)は、本発明の一実施形態に係る有機トランジスタである電界効果トランジスタ(FET)を模式的に表す断面図である。ここで、31が有機半導体層、32が絶縁体層、33と34がソース及びドレイン電極、35がゲート電極、36が基板である。
図5(B)は、本発明の一実施形態に係る有機トランジスタである静電誘導トランジスタ(SIT)を模式的に表す断面図である。33がソース電極、34がドレイン電極であり、35がゲート電極、31が有機半導体層である。
これらの構成要素のうち少なくとも1つは、対応する材料を含む塗布液をエレクトロスプレー法によって塗布することによって形成されている。
電極には白金、金、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、若しくはナトリウム等の金属の他、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、若しくはポリアセチレン等の導電性高分子及びこれらに塩酸、硫酸、若しくはスルホン酸等の酸、PF、AsF、若しくはFeCl等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、又はナトリウム若しくはカリウム等の金属原子等のドーパントを添加したもの、又は、カーボンブラックや金属粒子を分散した導電性の複合材料等の、導電性を有する材料が用いられる。
絶縁体層に用いられる材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン等のポリマー及びこれらを組み合わせた共重合体、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物、窒化ケイ素等の窒化物、SrTiO、BaTiO等の強誘電性酸化物、あるいは、上記酸化物や窒化物、強誘電性酸化物等の粒子を分散させたポリマー等が挙げられる。
有機半導体層を形成する有機半導体材料は特に限定されない。例えば、ペンタセン、オリゴチオフェン、置換基を有するオリゴチオフェン、ビスジチエノチオフェン、置換基を有するジアルキルアントラジチオフェン、金属フタロシアニン、ベンゾポルフィリン、フッ素置換された銅フタロシアニン、N,N’−ジアルキル−ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド置換体、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ジアンハイドライド、N,N’−ジアルキル−3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ジイミド、フラーレン等のπ共役系低分子やレジオレギュラーポリ(3−ヘキシルチオフェン)に代表されるレジオレギュラーポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ−9,9’−ジアルキルフルオレンコビチオフェン等のπ共役系共重合体等のπ共役系高分子等が挙げられる。
基板としては、ポリマーの板、フィルム、ガラス、あるいは金属をコーティングにより絶縁膜を形成したもの、ポリマーと無機材料の複合材等を用いることができる。
[実施例1]
重量比がa/b/c/d=75/25/10/0.7である以下の化合物(a)〜(d)の混合物を、合計で3重量%の濃度となるようにシクロヘキシルベンゼンに溶解させた。このシクロヘキシルベンゼン溶液とN,N−ジメチルホルムアミドとを体積比が1/1となるように混合することにより、サンプル溶液を調製した。
Figure 2014223591
Figure 2014223591
金属ノズル(SUS304,武蔵エンジニアリング社製,SNA−17G−B)に対し、高速昇温電気炉(モトヤマ社製,NH−2035D)を用いて650℃で60分間の熱処理を行った。この熱処理により、金属ノズルの内面には炭化クロム(Cr23)が析出し、金属ノズルの内面が粗面化された。こうして得られた金属ノズルを金属ノズル1とする。表面形状測定顕微鏡(キーエンス社製,VF−7510)を用いて金属ノズル1内面の表面プロファイル(粗さ曲線)を測定し、JIS B0601:2001に従って算術平均粗さRaを算出した。金属ノズル1の内面のRaは0.65μmであった。
シリンジ(ハミルトン社製,ガスタイトシリンジ1005TLL)にサンプル溶液(黄色発光材料)を吸入し、シリンジポンプ(ミナトコンセプト社製,MCIP−42D/DPCO−II)にセットした。高圧電源(松定プレシジョン社製,HAR−100R0.3)に接続した金属ノズル1の先端と、接地したITO電極付きガラス基板との距離が25cmとなるように、金属ノズル1を配置した。シリンジポンプによりサンプル溶液をシリンジから金属ノズル1へと供給し、サンプル溶液を一定速度でノズル先端から吐出させながら、35kVを上限として金属ノズル1と基板との間に電圧を印加した。印加電圧を増加させた際に、サンプル溶液の噴霧状態が円錐状に噴霧されないドリッピングモードから円錐状に噴霧されるコーンジェットモードへと移行するか否かを、異なる吐出速度について確認した。こうして決定された、コーンジェットモードでサンプル溶液が噴霧される吐出速度の上限は、24μL/分であった。
[実施例2]
直径0.15mmの銅線の表面を#1200のサンドペーパーで磨くことにより、銅線の表面を粗面化した。得られた銅線を金属線1と呼ぶ。表面形状測定顕微鏡(キーエンス社製,VF−7510)を用いて金属線1の表面プロファイル(粗さ曲線)を測定し、JIS B0601:2001に従って算術平均粗さRaを算出した。金属線1のRaは0.89μmであった。
シリンジ(ハミルトン社製,ガスタイトシリンジ1005TLL)にサンプル溶液(黄色発光材料)を吸入し、シリンジポンプ(ミナトコンセプト社製,MCIP−42D/DPCO−II)にセットした。また、高圧電源(松定プレシジョン社製,HAR−100R0.3)に接続した長さ40mmの金属線1を長さ40mmのガラス製ノズル(内径0.7mm)の吐出端部まで挿入して、ガラス製ノズルをPPチューブ(外径3mm、内径1mm)とルアーコネクタを介してシリンジに接続した。ガラス製ノズルの先端と、接地したITO電極付きガラス基板との距離が10cmとなるように、ガラス製ノズルを配置した。シリンジポンプによりサンプル溶液をシリンジからガラス製ノズルへと供給し、サンプル溶液をガラス製ノズル先端から一定速度で吐出させながら、30kVを上限として金属線1と基板との間に電圧を印加した。印加電圧を増加させた際に、サンプル溶液の噴霧状態が円錐状に噴霧されないドリッピングモードから円錐状に噴霧されるコーンジェットモードへと移行するか否かを、異なる吐出速度について確認した。こうして決定された、コーンジェットモードでサンプル溶液が噴霧される吐出速度の上限は、40μL/分であった。
[実施例3]
展開長さ/自由長さ=24/1である、細線の直径40μm、コイル直径0.3mm、自由長さ40mmの鉄製マイクロスプリングをコイル1として用いた。このコイル1を、金属線1の代わりにガラス製ノズルに挿入して電極として用いたこと以外は、実施例2と同様に試験を行った。コーンジェットモードでサンプル溶液が噴霧される吐出速度の上限は16μL/分であった。
[比較例1]
粗面化を行わなかった金属ノズル(SUS304,武蔵エンジニアリング社製,SNA−17G−B)を、金属ノズル1の代わりに用いたこと以外は、実施例1と同様に試験を行った。本比較例で用いた金属ノズルを金属ノズル2と呼ぶ。実施例1と同様に算術平均粗さRaを算出したところ、金属ノズル2の内面のRaは0.36μmであった。また、コーンジェットモードでサンプル溶液が噴霧される吐出速度の上限は8μL/分であった。
[比較例2]
粗面化を行わない直径0.15mmの銅線を、金属線1の代わりに用いたこと以外は、実施例2と同様に試験を行った。本比較例で用いた銅線を金属線2と呼ぶ。実施例2と同様に算術平均粗さRaを算出したところ、金属線2のRaは0.34μmであった。また、コーンジェットモードでサンプル溶液が噴霧される吐出速度の上限は20μL/分であった。
[比較例3]
展開長さ/自由長さ=1.5/1である、細線の直径40μm、コイル直径0.3mm、自由長さ40mmの鉄製マイクロスプリングをコイル2として用いた。このコイル2は、コイル1を引っ張ることにより得られた。コイル2を、金属線1の代わりにガラス製ノズルに挿入して電極として用いたこと以外は、実施例2と同様に試験を行った。コーンジェットモードでサンプル溶液が噴霧される吐出速度の上限は13μL/分であった。
実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた結果を表1に示す。
Figure 2014223591
実施例1及び比較例1から分かるように、電極として用いられる金属ノズルの内面を粗面とすることにより、吐出速度をより高くしても安定した吐出を実現できることがわかった。また、実施例2及び比較例2から分かるように、電極として用いられる細線の表面を粗面とすることによっても、吐出速度をより高くすることができることがわかった。さらに、実施例3及び比較例3から分かるように、電極として用いられる細線をコイル状とする場合に、自由長さに対する展開長さの比をより大きくすることにより、吐出速度をさらに高くすることができることがわかった。
この実験結果より、本発明を用いることにより、エレクトロスプレー法による吐出速度を向上させることが出来、その結果、塗布速度が向上する。このため、有機半導体等の製造に用いることにより、その生産性を向上させることができる。
以上のように、塗布液と接触する電極の表面積を増加させることにより、吐出速度をより高くしても安定した吐出を実現できることがわかった。一方で、実施例2及び3のように電極として細線を用いた場合に、比較例1のように比較的表面積が大きい金属ノズル自体を電極として用いる場合と比べて、格別に高い吐出速度が達成されている。この結果から、本発明の効果は表面積の増加のみに起因するものではなく、電極表面の微細構造又はコイルを構成する細線間での電気的相互作用のために相乗的な効果が得られていることも考えられる。あるいは、塗布液と電極材料との電気化学的相互作用が相乗的な効果をもたらしていることも考えられる。
本発明の電極を用いることにより、エレクトロスプレー法による化合物層を、均質かつ短時間で形成することが出来、特に有機半導体の製造に有用である。
10:有機EL素子
11:基板
12:陽極
13:正孔注入層
14:発光層
15:電子輸送層
16:陰極
21:金属箔
22:絶縁層
23:下部電極
23A:下部補助電極
24:有機薄膜起電力層
25:上部電極
26:補助電極
27:封止材
28:封止材料
29:可撓性フィルム
31:有機半導体
32:絶縁体層
33:ソース電極
34:ドレイン電極
35:ゲート電極
36:基板
110:ノズル
120:供給部
130:電源
140:電極
150:塗布対象

Claims (12)

  1. エレクトロスプレー法において用いられ吐出前の溶液に接触する電極であって、前記溶液に接する電極面の少なくとも一部の算術平均粗さ(Ra)が0.5μm以上であることを特徴とする電極。
  2. 前記電極は導電性を有する細線であることを特徴とする、請求項1に記載の電極。
  3. エレクトロスプレー法において用いられ吐出前の溶液に接触する電極であって、導電性を有する細線で構成されるコイルであり、前記コイルの自由長さに対する展開長さの比が2以上であることを特徴とする電極。
  4. 前記溶液に接する電極面の少なくとも一部の算術平均粗さ(Ra)が0.5μm以上であることを特徴とする、請求項3に記載の電極。
  5. 前記細線の直径が0.01mm以上1.0mm以下であることを特徴とする、請求項2乃至4の何れか1項に記載の電極。
  6. 前記溶液を吐出するノズルであって、該ノズルに挿入された請求項1乃至5の何れか1項に記載の電極を備えることを特徴とするノズル。
  7. 前記電極は導電性を有するノズルであって、前記溶液は前記ノズルから吐出され、前記ノズルの内面の少なくとも一部の算術平均粗さ(Ra)が0.5μm以上であることを特徴とする、請求項1に記載の電極。
  8. 請求項6又は7に記載のノズルと、前記ノズルに前記溶液を供給する供給手段と、前記電極に電圧を印加する電源と、を備えることを特徴とするエレクトロスプレー装置。
  9. エレクトロスプレー法により、化合物を含有する溶液を請求項6又は7に記載のノズルから塗布対象へと塗布する工程を含むことを特徴とする、化合物層の製造方法。
  10. 請求項9に記載の製造方法により得られたことを特徴とする化合物層。
  11. 前記化合物層が有機半導体層であることを特徴とする、請求項10に記載の化合物層。
  12. 請求項10又は11に記載の化合物層を備えることを特徴とする素子。
JP2013104483A 2013-05-16 2013-05-16 エレクトロスプレー法において用いられる電極及びノズル、エレクトロスプレー装置、化合物層及びその製造方法、並びに素子 Pending JP2014223591A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017074541A (ja) * 2015-10-13 2017-04-20 アネスト岩田株式会社 液体塗着方法及びそれに用いる静電噴霧装置
JP2021020146A (ja) * 2019-07-25 2021-02-18 三菱ケミカルエンジニアリング株式会社 反応生成物製造装置及び反応生成物製造方法

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