JP2015069281A - 電力供給システム及びその電気料金算出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】全量売電を前提とし、設備コストが低減可能で、経済的利益を得られ易い電力供給システム及びその電気料金計算方法を提供する。
【解決手段】発電装置12Pの発電電力Wpを所定の割り当て率により需要家11iに割り当てて単位時間当たりの割り当て発電電力Wpiとし、需要家11iの単位時間当たりの消費電力Wiと割り当て発電電力Wpiとの比較結果により需要家11iの単位時間当たりの自家消費相当電力Wciを求め、同消費電力Wiと割り当て発電電力Wpiとの差により需要家11iの売電相当電力Wsiを決定し、需要家11iの単位時間当たりの消費電力Wi及び電力系統13から供給される電力単価YGBから需要家11iの買電相当額を求め、この買電相当額から需要家11iの自家消費相当額及び売電相当額の合計値を差し引いた額を、需要家11iの単位時間当たりの電気料金Eiとして求める。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、分散型の発電装置で発電した電力を電力供給事業者の電力系統へ売電し、この電力系統から給電される電力を需要家に供給する電力供給システム及びその電気料金算出方法に関する。
これまで、一般需要家への電力供給は、電力供給事業者(以下、電力会社と呼ぶ)の電力系統からの供給が主であった。しかし、近年は、太陽光発電システムなどの分散型発電装置を用いて自家使用電力を賄うとともに、余剰電力は電力会社に売電することが行われている。例えば、集合住宅向けの太陽光発電システムでは、以下に示す2通りが実施されている。
1.屋上等に設置された太陽電池モジュールにて発電した電力を、各住戸に設置した電力変換装置を介して、各住戸別に直接供給する、所謂戸別太陽光発電システム。
2.屋上等に設置された太陽電池モジュールにて発電した電力を、共用部などに設置した電力変換装置を介して集合住宅全体で消費する、または、発電した電力の全量を売電するシステム。
上記1.のシステムでは、余剰電力買取制度の下で、発電電力のうち各住戸の自家消費分を除く余剰分について、電力会社の買取りを受けられる。このため、居住者個々のメリットが明確であり、省エネ行動にも結び付く。ただし、各住戸に電力変換装置を設置する必要があることから、設備コストおよび工事コストが高額であった。また、各住戸の設備容量が小さいため、発電電力の全量を電力会社へ売電する全量買取制度を適用することが現実的に困難であった。
一方、上記2.の全量を売電するシステムでは、太陽光で発電した電力の、全量買取制度への適用が容易であり、現行の制度では、余剰電力買取制度よりも経済的利益を得られやすい。しかし、居住者が直接にメリットを感じ難く、節電意職が働きにくい。
ところで、このような電力供給および買取に関する技術は、各種提案されている(特許文献1,2,3参照)。これらの提案は、いずれも、太陽光発電システムなどの分散型発電装置が、需要家の負荷系統に接続した状態で運用されるものである。そして、余剰電力を電力会社へ売電することを前提としており、全量売電を前提としたものではない。
特許文献1は、余剰電力の売電による収入の取り扱いに関する内容であるが、この収入が消費電力に関係なく一律に配分されるため、公平性に欠ける問題点を有する。また、特許文献2及び3では、分散型発電装置で発電した電力を、系統または需要家に能動的に分配する電力分配ユニットを構成要素の一つとしている。この場合、適切な分配を行う電力分配ユニットが新たに必要であり、システムの複雑化を招く。
特開2012-98899号公報 特開2005−295670号公報 特許第4299177号公報
このように、余剰電力の売電に関するものでは、省エネ意識は向上するが、設備コストが高くなると共に、余剰電力の売電による収入の取り扱いについて、公平性を十分に担保できなかった。また全量売電に関する技術では、設備コストを低減可能で、経済的利益を得られ易いが、直接にメリットを感じにくく、節電意職が働きにかった。
本発明が解決しようとする課題は、全量売電を前提とし、設備コストが低減可能で、経済的利益を得られ易く、しかも、需要家が直接にメリットを感じ易く、節電意識が働きやすい電力供給システム及びその電気料金計算方法を提供することにある。
本発明の実施の形態に係る電力供給システムは、分散型の発電装置で発電した電力を電力系統に売電し、この電力系統から給電される電力を需要家に供給する電力供給システムであって、前記発電装置の単位時間当たりの発電電力を計測する発電電力計測装置と、前記需要家の単位時間当たりの消費電力を計測する消費電力計測装置と、前記発電電力を予め設定された割り当て率により割り当てた値を、前記需要家の単位時間当たりの割り当て発電電力とする電力割り当て手段と、前記需要家の単位時間当たりの消費電力と割り当て発電電力との比較結果に基づき、前記需要家の単位時間当たりの自家消費相当電力を求める自家消費相当電力演算手段と、前記需要家の単位時間当たりの消費電力と割り当て発電電力との差に基づき、前記需要家の、前記電力系統への売電相当電力を決定する売電相当電力演算手段と、前記需要家の単位時間当たりの消費電力及び前記電力系統から前記需要家に供給される電力の予め設定された単価から前記需要家の買電相当額を求め、この買電相当額から前記需要家の自家消費相当額及び売電相当額の合計値を差し引いた額を、前記需要家の単位時間当たりの電気料金として求める電気料金演算手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る電力供給システムの全体構成を表す系統図である。 本発明の一実施形態に用いる情報処理装置の機能実現手段を表すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1はこの実施の形態に係る電力供給システムの全体構成を示している。この電力供給システムは、例えば、集合住宅のような複数の需要家11i(i=a〜dとする)への電力供給を行うものであり、分散型の発電装置12Pを有する。この分散型の発電装置12Pとしては、例えば、上述した集合住宅の屋上等に設けられた太陽光発電パネルによる発電装置を用いる。この発電装置12Pは、電力会社(需要家と契約している電力供給事業者を指す)の電力系統13に接続しており、発電した電力を電力会社の電力系統13に供給し、売電する。各需要家11iは、この電力系統13と接続しており、この電力系統13からの電力が供給される。
発電装置12Pは、その単位時間当たりの発電電力Wpを計測する発電電力計測装置Msを有する。また、各需要家11iは、その単位時間当たりの消費電力Wi(i=a〜dとする)を計測する消費電力計測装置Mi(i=a〜dとする)を有する。これらの計測値Wp,Wiは、それぞれ情報処理装置14へ入力される。
この情報処理装置14には、各需要家11iに対する発電電力Wpの割り当て率Ri(i=a〜dとする)、自家消費相当電力単価YC、売電相当電力単価YGS、電力系統13から各需要家11iに供給される電力の単価(以下、買電相当電力単価と呼ぶ)YGBが、それぞれ設定されている。
ここで、割り当て率Riは、住戸の専有部面積や発電装置12Pへの出資額などに基づき、例えば、集合住宅の管理者等が決定する値であり、その合計は100以下の値となる。 なお、集合住宅の場合、複数の需要家11iは、住戸だけでなく共用部(管理組合等)も含む。例えば、図1における需要家11iのうち、11a〜11cは住戸であり、11dは共用部とする。この場合、発電電力Wpは、住戸11a〜11cだけではなく、共用部11dにも、予め設定された割り当て率Rdにより割り当てられる。
また、自家消費相当電力単価YC、売電相当電力単価YGS、買電相当電力単価YGBは、電力会社側が決定する値であり、例えば、インターネットなどの通信回線15を介して情報処理装置14に通知される。なお、これらの単価は、時間帯などに応じて変化する場合は、時間帯毎に設定される。
自家消費相当電力単価YCは、発電装置12Pの発電電力Wpを消費した場合に需要家11iに生じるメリットを表す単価である。通常は、買電相当電力単価YGBと同じ値に設定されることが多いが、状況によっては単価が異なる場合がある。例えば、将来的に分散型の発電装置12Pの数が増え、発電電力が余る場合、電力消費を奨励するために、自家消費相当電力単価YCを買電相当電力単価YGBより高く設定し、各需要家11iのメリットを増大させることが考えられる。したがって、自家消費相当電力単価YCと買電相当電力単価YGBとは個別に設定可能とした。
情報処理装置14は、発電電力計測装置Msから入力される単位時間当たりの発電電力Wp、各消費電力計測装置Miから入力される各需要家11iの、単位時間当たりの消費電力Wiと、上述した各設定値、すなわち、割り当て率Ri、自家消費相当電力単価YC、売電相当電力単価YGS、買電相当電力単価YGBを用いて、各需要家11iの単位時間当たりの電気料金Ei(i=a〜dとする)、及び各需要家11iに生じる単位時間当たりのメリットPi(i=a〜dとする)を求める機能を有する。
この機能を実現するため、情報処理装置14は、機能実現手段として、図2で示すように、電力割り当て手段21、自家消費相当電力演算手段22、売電相当電力演算手段23、メリット演算手段24、及び電気料金演算手段25を有する。
電力割り当て手段21は、発電電力Wpを予め設定された割り当て率Riにより下式(1)により割り当て、各需要家11iの単位時間当たりの割り当て発電電力Wpiをそれぞれ求める。
Wpi=Ri×Wp ・・・(1)
自家消費相当電力演算手段22は、下式(2)(3)で示すように、各需要家11iの単位時間当たりの消費電力Wiと割り当て発電電力Wpiとの比較結果に基づき、各需要家11iの単位時間当たりの自家消費相当電力Wciをそれぞれ求める。
Wpi≧Wiのとき;Wci=Wi ・・・(2)
Wpi<Wiのとき;Wci=Wpi ・・・(3)
ここで、自家消費相当電力Wciは、各需要家11iが、割り当てられた発電電力Wpiをどれだけ消費したかを判断する値でもあり、式(2)のように、単位時間当たりの消費電力Wiが割り当てられた発電電力Wpiに達しない場合は、この単位時間当たりの消費電力Wiの値が、そのまま単位時間当たりの自家消費相当電力Wciとなる。これに対して、式(3)のように、単位時間当たりの消費電力Wiが割り当てられた発電電力Wpiを超える場合は、この単位時間当たりの割り当てられた発電電力Wpiの値が、そのまま単位時間当たりの自家消費相当電力Wciとなる。
売電相当電力演算手段23は、下式(4)(5)で示すように、各需要家11iの単位時間当たりの消費電力Wiと割り当て発電電力Wpiとの差に基づき、各需要家11iの、電力会社への売電相当電力Wsiを決定する。
Wpi≧Wiのとき;Wsi=Wpi−Wi ・・・(4)
Wpi<Wiのとき;Wsi=0 ・・・(5)
ここで、売電相当電力Wsiは、各需要家11iに割り当てられた単位時間当たりの発電電力Wpiと単位時間当たりの消費電力Wiとの差の値であり、式(4)のように、単位時間当たりの消費電力Wiが割り当てられた発電電力Wpiに達しない場合は、これらの差の値が売電相当電力Wsiとなる。これに対して、式(5)のように、単位時間当たりの消費電力Wiが割り当てられた発電電力Wpiを超える場合は、売電相当分が無いことを意味するので、売電相当電力Wsiは0となる。
メリット演算手段24は、発電装置12Pにより需要家11iが受けるメリットPiを算出する。すなわち、需要家11iの単位時間当たりの自家消費相当電力Wci及び予め設定された自家消費相当電力単価YCから自家消費相当額(Wci×YC)を求める。また、需要家11iの売電相当電力Wsi及び予め設定された売電相当電力単価YGSから売電相当額(Wsi×YGS)を求める。そして、下式(6)のように、これらを加算し、その合計値を各需要家11iのメリットPiとして求める。
Pi=Wci×YC+Wsi×YGS ・・・(6)
電気料金演算手段25は、先ず、需要家11iの単位時間当たりの消費電力Wi及び電力系統から需要家11iに供給される電力の予め設定された単価、すなわち、買電相当電力単価YGBから、需要家11iの買電相当額(Wi×YGB)を求める。そして、この買電相当額から、自家消費相当額(Wci×YC)及び売電相当額(Wsi×YGS)の合計値を差し引いて需要家11iの単位時間当たりの電気料金Eiを求める。ここで、自家消費相当額(Wci×YC)及び売電相当額(Wsi×YGS)の合計値は、前述のように、需要家11iに生じるメリットPiであるから、下式(7)で示すように、買電相当額(Wi×YGB)から、メリットPiを差し引いた額が、需要家11iの単位時間当たりの電気料金Eiとなる。
Ei=Wi×YGB−Pi=Wi×YGB−(Wci×YC+Wsi×YGS)
・・・(7)
なお、前述のように、通常、自家消費相当電力単価YCは買電相当電力単価YGBと同じ値(YC=YGB)に設定されることが多い。この場合、各需要家11iのメリットPiは下式(8)となる。
Pi=Wci×YGB+Wsi×YGS ・・・(8)
この場合、電気料金Eiを求める式(7)は、下式(9)のように変化する。
Ei=(Wi−Wci)×YGB−Wsi×YGS ・・・(9)
このようにして求めた各需要家11iの単位時間当たりのメリットPi及び電気料金Eiは、図1で示したインターネットのような通信回線15により、各需要家11iにそれぞれ通知する。
上記構成において、太陽光発電システムなどの分散型発電装置12Pで発電された電力は計測装置Msにより計測された後、電力会社の電力系統13に供給され、売電される。また、計測装置Msによる計測値は、単位時間当たりの発電電力Wpとして情報処理装置14に入力される。
各需要家11iは、電力会社の電力系統13から供給される電力を消費する。その消費電力は計測装置Miによりそれぞれ計測され、各需要家11i別に、単位時間当たりの消費電力Wiとして情報処理装置14に入力される。
情報処理装置14は、上述の各入力値、すなわち、単位時間当たりの発電電力Wp、単位時間当たりの消費電力Wiと、上述した各設定値、すなわち、割り当て率Ri、自家消費相当電力単価YC、売電相当電力単価YGS、買電相当電力単価YGBを用いて、各需要家11iに生じる単位時間当たりのメリットPi、及び各需要家11iの単位時間当たりの電気料金Eiを求める機能を有する。
すなわち、先ず、電力割り当て手段21にて、式(1)により、各需要家11iの単位時間当たりの割り当て発電電力Wpiをそれぞれ求める。
次に、自家消費相当電力演算手段22にて、式(2)又は(3)により、各需要家11iの単位時間当たりの自家消費相当電力Wciをそれぞれ求める。また、売電相当電力演算手段23にて、式(4)又は(5)により、各需要家11i別に、電力会社への売電相当電力Wsiを決定する。
メリット演算手段24は、これら単位時間当たりの自家消費相当電力Wci及び自家消費相当電力単価YCから自家消費相当額(Wci×YC)を求めると共に、売電相当電力Wsi及び売電相当電力単価YGSから売電相当額(Wsi×YGS)をそれぞれ求め、式(6)又は(8)のように、これらを加算して需要家11iのメリットPiを求める。
さらに、電気料金演算手段25は、単位時間当たりの消費電力Wi及び買電相当電力単価YGBから、需要家11iの買電相当額(Wi×YGB)を求め、上述したメリットPiを用いて、式(7)又は(9)により、需要家11iの単位時間当たりの電気料金Eiを求める。
このようにして求めた各需要家11iの単位時間当たりのメリットPi及び電気料金Eiは、例えば、インターネットのような通信回線15により、各需要家11iにそれぞれ通知されるので、需要家は通知された値に基づいた対応を採ることができる。
例えば、各需要家11iの単位時間当たりの消費電力Wiが、単位時間当たりの割り当て発電電力Wpi以下の場合、すなわち、Wpi≧Wiのとき、単位時間当たりの自家消費相当電力Wciは単位時間当たりの消費電力Wiと等しく(Wci=Wi)、単位時間当たりの売電相当電力Wsiは、単位時間当たりの消費電力Wiと割り当て発電電力Wpiとの差(Wsi=Wpi−Wi)となる。このため、この場合の各需要家11iのメリットPi1は、YC=YGBとして、前述の式(8)を用いて次のように求められる。
Pi1=Wi×YGB+(Wpi−Wi)×YGS
=Wi×(YGB−YGS)+Wpi×YGS
各需要家11iの消費電力Wiが、単位時間当たりの割り当て発電電力Wpiより大きい場合、すなわち、Wpi<Wiのときは、単位時間当たりの自家消費相当電力Wciは各需要家11iに割り当てられた単位時間当たりの発電電力Wpiと等しく(Wci=Wpi)、売電相当電力Wsiは0となる(Wsi=0)。この場合の各需要家11iのメリットPi2は、前述の式(8)により次のように求められる。
Pi2=Wpi×YGB
ここで、現在のフィードインタリフ制度では、系統への売電料金単価YGSが買電料金単価YGBよりも高い(YGB<YGS)ことから、メリットPi1とPi2との関係は、Pi1>Pi2であり、単位時間当たりの消費電力Wiを滅少させることでメリットPi1は増大する。このことから、各需要家11iは、消費電力Wiを小さくしようとする省エネ行動を促進することが期待される。
また、電気料金Eiについては、各需要家11iの単位時間当たりの消費電力Wiが、単位時間当たりの割り当て発電電力Wpi以下(Wpi≧Wi)のとき、上述したようにWci=Wiであり、Wsi=Wpi−Wiとなるため、この場合の各需要家11iの電気料金Ei1は、前述の式(9)を用いて次のように求められる。
Ei1=(Wi−Wpi)×YGS <0
また、各需要家11iの消費電力Wiが、単位時間当たりの割り当て発電電力Wpiより大きいWpi<Wiのときは、Wci=Wpiであり、Wsi=0となるので、この場合の各需要家11iの電気料金Ei1は、前述の式(9)を用いて次のように求められる。
Ei2=(Wi−Wpi)×YGB
ここで、電気料金Ei1は負であり、これは収入を表すことから、各需要家11iは、消費電力Wiを減少させることで負の値が大きくなり、収入が増大することを意味する。また、電気料金Ei2は正の値となり、やはり消費電力Wiを減少させることでEi2の値が小さくなることがら、電気料金が少なくなることを意味する。
このように、現在のフィードインタリフ制度では、前述のように、系統への売電料金単価YGSが買電料金単価YGBよりも高いことから、各需要家11iは無条件に省エネ行動を行うことで自分のメリットを最大化することができる。
なお、買電料金に時間帯別料金やリアルタイム料金が適用されるように、将来的に、売電料金にも変動性の料金が適用される場合、発電装置12Pによる発電電力を自家消費する場合と、余剰電力として売電する場合とで、どちらにメリットがあるのかを確認して、使い方を選択する必要性が生じる。
このような場合であっても、需要家11iの電力需要と発電装置12Pの発電電力量の各予測値(過去の実績に基づく)と、時間:帯別の買電および売電の料金情報から、本実施形態に係るシステムによりPi1(Ei1),Pi2(Ei2)の値を計算し、その情報を事前に需要家11iに提供することで、需要家11iの行動の参考とすることができる。
なお、本実施形態に係るシステムは、集合住宅への適用に限られるものではなく、例えば、メガソーラの売電収入を、立地の異なる複数の需要家に仮想的に配分するシステムとしても使用できる。
また、上記により計算した単位時間当たりの電気料金Eiを、精算期間ごとに合算することにより、前述の期間における電気料金を求めることができ、需要家11iに電気使用量に応じた電気料金情報を提供することができる。
このように、本発明の実施の形態によれば、現行のフィードインタリフ制度下での、需要家のメリット増大と省エネ行動促進への寄与となる。また、電気設備の発電電力により得られるメリットの公平な配分が可能となり、将来的に変動制売電料金が適用された場合でも、需要家がより多くのメリットを享受するために参考となる情報を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11i(i=a〜dとする)…需要家
12P…分散型の発電装置
13…電力系統
14…情報処理装置
15…通信手段
Ms…発電電力計測装置
Mi(i=a〜dとする)…消費電力計測装置
22…自家消費相当電力演算手段
23…売電相当電力演算手段
24…メリット演算手段
25…電気料金演算手段

Claims (7)

  1. 分散型の発電装置で発電した電力を電力系統に売電し、この電力系統から給電される電力を需要家に供給する電力供給システムであって、
    前記発電装置の単位時間当たりの発電電力を計測する発電電力計測装置と、
    前記需要家の単位時間当たりの消費電力を計測する消費電力計測装置と、
    前記発電電力を予め設定された割り当て率により割り当てた値を、前記需要家の単位時間当たりの割り当て発電電力とする電力割り当て手段と、
    前記需要家の単位時間当たりの消費電力と割り当て発電電力との比較結果に基づき、前記需要家の単位時間当たりの自家消費相当電力を求める自家消費相当電力演算手段と、
    前記需要家の単位時間当たりの消費電力と割り当て発電電力との差に基づき、前記需要家の、前記電力系統への売電相当電力を決定する売電相当電力演算手段と、
    前記需要家の単位時間当たりの消費電力及び前記電力系統から前記需要家に供給される電力の予め設定された単価から前記需要家の買電相当額を求め、この買電相当額から前記需要家の自家消費相当額及び売電相当額の合計値を差し引いた額を、前記需要家の単位時間当たりの電気料金として求める電気料金演算手段と
    を備えたことを特徴とする電力供給システム。
  2. 前記需要家の前記単位時間当たりの自家消費相当電力及び予め設定された自家消費相当電力単価から自家消費相当額を求め、前記需要家の前記売電相当電力及び予め設定された売電相当電力単価から売電相当額を求め、これらの合計値を需要家のメリットとして求めるメリット演算手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力供給システム。
  3. 電力割り当て手段で用いる前記発電装置の単位時間当たりの発電電力と、前記自家消費相当電力演算手段及び前記売電相当電力演算手段で用いる前記需要家の単位時間当たりの消費電力とは、それぞれ過去の実績に基づく予測値であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力供給システム。
  4. 前記電気料金演算手段は、
    前記発電装置の単位時間当たりの発電電力量Wp
    前記需要家の単位時間当たりの消費電力量Wi
    前記需要家に前記発電電力量を分配する割合Ri
    前記需要家に分配される単位時間当たりの発電電力量Wpi
    前記需要家の単位時間当たりの自家消費相当電力量Wci
    前記需要家の単位時間当たりの売電相当電力Wsi
    電力系統から前記需要家に供給される電力の単価(買電料金)YGB
    自家消費相当電力の単価YC
    売電料金の単価YGS
    として、
    次の計算により、前記需要家の電気料金Eiを算出する請求項1に記載の電力供給システム。
    Wpi=Ri×Wp
    Wpi≧Wiのとき:Wci=Wi
    Wsi=Wpi−Wi
    Wpi<Wiのとき:Wci=Wpi
    Wsi=0
    Ei =Wi×YGS−Pi =Wi×YGB−(Wci×YC+Wsi×YGS)
  5. 前記演算手段の演算結果を前記需要家に通知する通信回線を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電力供給システム。
  6. 分散型の発電装置で発電した電力を電力系統に売電し、この電力系統から給電される電力を需要家i供給する電力供給システムの電気料金算出方法であって、
    前記発電装置の単位時間当たりの発電電力を計測する工程と、
    前記需要家の単位時間当たりの消費電力を計測する工程と、
    前記発電電力と前記需要家に設定された割り当て率とにより、前記需要家への割り当て発電電力を求める工程と、
    前記需要家の単位時間当たりの消費電力と前記割り当て発電電力との比較結果に基づき、前記需要家の単位時間当たりの自家消費相当電力を求める工程と、
    前記需要家の単位時間当たりの消費電力と前記割り当て発電電力との差に基づき、前記需要家の、前記電力系統への売電相当電力を決定する工程と、
    前記需要家の単位時間当たりの消費電力及び前記電力系統から前記需要家に供給される電力の予め設定された単価から前記需要家の買電相当額を求め、この買電相当額から前記需要家の自家消費相当額及び売電相当額の合計値を差し引いた額を、前記需要家の単位時間当たりの電気料金として求める工程と、
    を有することを特徴とする電気料金算出方法。
  7. 前記需要家の前記単位時間当たりの自家消費相当電力及び予め設定された自家消費相当電力単価から自家消費相当額を求め、前記需要家の前記売電相当電力及び予め設定された売電相当電力単価から売電相当額を求め、これらの合計値を前記需要家のメリットとして求める工程をさらに加えたことを特徴とする請求項6に記載の電気料金算出方法。
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