JP6626359B2 - 電力関連情報提示装置、電気関連情報提示方法及びプログラム - Google Patents
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Description
このようなことを考慮すると、電気事業者側としては、自社との契約により需要家が得られる経済的なメリットを、需要家に分かりやすく伝えることが必要になる。
[電力管理システムの全体構成例]
図1は、本実施形態における電力管理システムの全体構成例を示している。本実施形態における電力管理システムは、例えば、所定の地域範囲における複数の需要家に対応する住宅、商業施設、産業施設などの需要家施設における電力を一括して管理するものである。このような電力管理システムは、例えばTEMS(Town Energy Management System)やCEMS(Community Energy Management System)などといわれるものに対応する。
需要家施設10は、例えば、住宅、商業施設、あるいは産業施設などに該当する。また、電力管理エリア1が、例えば1つまたは複数の集合住宅に対応し、需要家施設10のそれぞれが集合住宅における各戸であるような態様でもよい。
このような需要家施設10のうちには、太陽電池と蓄電池の両者を備える需要家施設10が有ってもよいし、太陽電池と蓄電池のいずれか一方を備える需要家施設10が有ってもよい。
また、太陽電池を備える需要家施設10は、太陽電池の発電電力をエリア内電力系統3に出力させることができる。
また、蓄電池を備える需要家施設10においては、エリア内電力系統3から電力供給を受けて蓄電池に蓄電(充電)させることができる。また、蓄電池と太陽電池を備える需要家施設10においては、太陽電池の発電電力を蓄電池に充電させることができる。
電力関連情報提示装置200は、電力管理エリア1に属する需要家のそれぞれに対して、需要家が行った電力利用(買電及び売電)に関連する所定の情報(電力利用関連情報)を提示する。電力関連情報提示装置200は、商用電源2を提供する電気事業者が運用する装置である。
同図における電力関連情報提示装置200は、ネットワーク300を介して需要家施設10の各々と相互通信可能なように接続される。これにより、電力関連情報提示装置200は、各需要家施設10に対して電力利用関連情報を送信し、需要家施設10にて需要家に電力利用関連情報を提示させることが可能になる。
あるいは、電力関連情報提示装置200は、各需要家が閲覧可能な表示装置に、電力利用関連情報を提示させることも可能である。
次に、図2を参照して、1つの需要家施設10が備える電気設備の一例について説明する。
同図に示す需要家施設10は、電気設備として、太陽電池101、パワーコンディショナ102、蓄電池103、インバータ104、電力経路切替部105、負荷106、施設別制御部107、表示部108及び電力測定部109を備えている。
パワーコンディショナ102は、太陽電池101に対応して備えられ、太陽電池101から出力される直流の電力を交流に変換する。
また、電力経路切替部105は、蓄電池103の放電により出力される電力を、他の需要家施設10における負荷106に供給するように電力経路を形成することができる。
表示部108は、施設別制御部107の制御によって各種の表示が行われる。一例として、表示部108には、対応の需要家施設10における電力の使用状況などが表示される。
需要家施設10が外部から電力を必要とする場合には、エリア内電力系統3から電力測定部109を介して電力経路切替部105の方向に電力が供給される。電力測定部109は、上記のようにエリア内電力系統3から電力経路切替部105の方向に供給される電力を買電電力として測定する。
ここで、買電電力は、商用電源2から供給される事業者電力と、電力管理エリア1における他の需要家施設10から融通(供給)される融通電力とのいずれか、あるいは、事業者電力と融通電力とが合成された合成電力である。
施設別制御部107は、後述の分配金額の決定タイミングに応じて、電力測定部109により通知された買電電力を一定時間間隔ごとに積算することで、買電電力量を算出する。同様に、施設別制御部107は、電力測定部109により通知された売電電力を一定時間間隔ごとに積算することで、売電電力量を算出する。
次に、図3を参照して、電力関連情報提示装置200の構成例について説明する。電力関連情報提示装置200は、ネットワークインターフェース部201、電力量取得部202、エリア内売買電力量算出部203、係数算出部204、利益分配部205、記憶部206、料金算出部207、電力利用実績管理部208及び電力利用関連情報提示部209を備える。
エリア内買電電力量は、電力管理エリア1における総合的な買電電力量であり、エリア内売電電力量は、電力管理エリア1における総合的な売電電力量である。
また、係数算出部204は、エリア内売買電力量算出部203により算出されたエリア内買電電力量とエリア内売電電力量とに基づいて、第2係数を算出する。第2係数は、電力管理エリア1内の需要家から出力される売電電力量のうちから電力管理エリア1内の需要家が購入する電力量の比率である。
ここで、買電需要家は、電力を購入する(必要とする)需要家である。具体的には、自己が所有する需要家施設10がエリア内電力系統3から電力の供給を受けているときの需要家が買電需要家となる。
また、売電需要家は電力を出力する需要家である。具体的には、自己が所有する需要家施設10における太陽電池101により発生している電力または蓄電池103に蓄積されている電力がエリア内電力系統3に出力されているときの需要家が売電需要家となる。
利益分配部205は、分配対象金額を、第1係数、第2係数、及び、買電需要家と売電需要家と電気事業者との間の利益分配方法に基づいて、買電需要家と売電需要家と電気事業者との間で分配する。
規定買電電力単価と規定売電電力単価は、それぞれ、電気事業者が定めることができる。また、規定買電電力単価と規定売電電力単価は、それぞれ、1日における時間帯、週単位、月単位などに応じて変化するようにして設定されてよい。
なお、規定買電電力単価と規定売電電力単価とについて特に区別しない場合には規定売買電力単価と呼ぶ。
買電需要家分配金額は、利益分配部205により算出され、買電需要家に利益として分配される金額である。買電需要家分配金額は買電電力単価に反映される。具体的には、規定買電電力単価から買電需要家分配金額を差し引いた金額が買電電力単価として設定される。
売電需要家分配金額は、利益分配部205により算出され、売電需要家に利益として分配される金額である。売電需要家分配金額は売電電力単価に反映される。具体的には、規定売電電力単価から売電需要家分配金額を加算した金額が売電電力単価として設定される。
図4のフローチャートを参照して、本実施形態における電力関連情報提示装置200が、分配金額を決定するための処理手順例について説明する。
ここで、同図の分配を決定する処理は、一定の時間間隔ごとに実行される。一定時間ごとに同図の処理を行うことで、時間経過に応じて変化する電力管理エリア1内での需要家ごとの買電と売電の状況の変化、及び時間帯ごとに変化する規定売買単価などに応じて、適切に分配金額を決定することが可能になる。
このために、電力量取得部202は、ネットワークインターフェース部201の通信を介して、各需要家施設10における施設別制御部107に対して売買電力量要求を送信する。
売買電力量要求の受信に応答して、施設別制御部107は、現在から過去の1分間までの期間における買電電力量と売電電力量とを電力関連情報提示装置200に送信する。
なお、現在から過去の1分間までに需要家施設10において買電のみが行われていれば、売買電力量要求に対する応答として、買電電力量のみが送信される。また、現在から過去の1分間までに需要家施設10において売電のみが行われていれば、売買電力量要求に対する応答として、売電電力量のみが送信される。
さらに、現在から過去の1分間までに需要家施設10において買電を行う期間と売電を行う期間とが含まれていたのであれば、売買電力量要求に対する応答として、買電電力量と売電電力量とが送信される。
電力量取得部202は、上記のように各施設別制御部107から送信された買電電力量と売電電力量とを、各需要家の買電電力量、売電電力量として取得する。
エリア内売買電力量算出部203は、1〜n番目の需要家におけるi番目の需要家の買電電力量をPbiとして、エリア内買電電力量TBについて以下の式1により求めることができる。
エリア内売買電力量算出部203は、1〜n番目の需要家におけるi番目の需要家の買電電力量をPsiとして、エリア内売電電力量TSについて以下の式2により求めることができる。
太陽電池101は、日中において太陽光の強度に応じた発電を行い、太陽光が得られない夜間においては発電が行われない。このため太陽電池101に余剰電力が発生し得るのは日中となる。同図においては、7時30分ごろから余剰電力に応じたエリア内売電電力量TSが上昇して12時から13時ごろにおいて最大となり、以降徐々に減少して18時を経過したころに「0kwh」となっている状態が示される。
一方、太陽電池101が発電を行うことのできない夜間においては、太陽電池101の電力を利用できないことから、商用電源からの買電電力が増加する。このため、0時から8時頃までと、18時過ぎごろから24時までの時間帯においては、エリア内買電電力量TBが増加する。ここで、3時ごろから6時頃におけるエリア内買電電力量TBのさらなる増加は、電気料金が低い深夜電力を利用して電気温水器などの負荷への電力供給や蓄電池103への充電を行っていることによる。そして、日中においては、太陽電池101から出力される電力を利用できることから、エリア内買電電力量TBが低下する。
同図において、エリア内売電電力量TSがエリア内買電電力量TBよりも大きい状態は、電力管理エリア1において、エリア内買電電力量TBとして必要とされる電力のうちの一部または全てを、太陽電池101が発生する電力の余剰分に応じたエリア内売電電力量TSの一部をエリア内有効融通電力量Pvとして融通している状態にあるといえる。この際、エリア内有効融通電力量Pvは大きくなる傾向にある。
一方、エリア内買電電力量TBがエリア内売電電力量TSよりも大きい状態は、電力管理エリア1において、買電需要家が、エリア内売電電力量TSを全て使用したうえで、電力管理エリア1外から不足分の電力の供給を受けている状態にあるといえる。この際、エリア内有効融通電力量Pvは小さくなる傾向にある。
ステップS106:続いて、係数算出部204は、買電需要家分配金額αbを算出する際に使用する第1係数K1を算出する。第1係数K1は、以下の式4により算出することができる。
K1=Pv/TB・・・(式4)
式4は、原則的にはエリア内売電電力量TSをエリア内買電電力量TBで除算して第1係数K1を求めるようにしたうえで、エリア内売電電力量TSがエリア内買電電力量TBより大きい場合には第1係数K1を「1」とする演算である。
第1係数K1は、電力管理エリア1において買電需要家により購入されている買電電力量の総量のうちで、電力管理エリア1における売電需要家の太陽電池101の発電電力や蓄電池から供給される電力によって賄われている電力量の割合を示す。
従って、第1係数K1は、電力管理エリア1において必要とされる電力のうちで、どれだけの電力が電力管理エリア1内で出力される電力によって賄われるのかを示すエリア内エネルギー自立率εを表す。即ち、第1係数K1=エリア内エネルギー自立率εである。
K2=Pv/TS・・・(式5)
式5は、原則的にはエリア内買電電力量TBをエリア内売電電力量TSで除算して第2係数K2を求めるようにしたうえで、エリア内買電電力量TBがエリア内売電電力量TSより大きい場合には第2係数K2を「1」とする演算である。
第2係数K2は、電力管理エリア1において売電需要家がエリア内電力系統3に出力している売電電力量の総量のうちで、買電需要家によって使用されている買電電力量の割合を示す。
従って、第2係数K1は、電力管理エリア1において売電需要家が出力する電力を、同じ電力管理エリア1における買電需要家がどれだけ使用(購入)しているのかを示すエリア内エネルギー利用率ηを表す。即ち、第2係数K2=エリア内エネルギー利用率ηである。
エリア内エネルギー自立率εは、エリア内有効融通電力量Pvを系統からのエリア内買電電力量TBで除算した値により表される。エリア内エネルギー利用率ηは、エリア内有効融通電力量Pvをエリア内売電電力量TSで除算した値により表される。
太陽電池101により発生される電力は、日中において増加し、日中以外の夕方や朝方において低減し、夜間においてはほぼゼロとなる。
このため、エリア内エネルギー自立率εは、日中においては売電需要家が出力する太陽電池101の発電電力により買電電力を多く賄えることから日中に増加し、太陽電池101の発電電力が減少する夜間において減少する傾向を有する。
エリア内エネルギー利用率ηは、エリア内エネルギー自立率εとは逆に、日中において太陽電池101の発電電力余剰分が系統に流れるために日中に減少し、朝夕においては太陽電池101にて発生する電力、あるいは蓄電池103の余剰電力が電力管理エリア1内のみで使用されるために増加する傾向を有する。
ステップS108:利益分配部205は、買電需要家分配金額αbを算出する。利益分配部205は、買電需要家分配金額αbの算出にあたり、現時刻に対応する規定買電電力単価と規定売電電力単価とを規定売買電力単価記憶部262から取得する。また、利益分配部205は、ステップS106により算出された第1係数K1を取得する。また、利益分配部205は、利益分配比率を利益分配比率記憶部261から取得する。
そして、利益分配部205は、上記のように取得した規定買電電力単価、規定売電電力単価、第1係数K1及び利益分配比率を利用して以下の式6により買電需要家分配金額αbを算出する。
式6において(Cb−Cs)として表される演算、即ち規定買電電力単価から規定売電電力単価を減算した値は、電力単価としてみた場合の、買電需要家、売電需要家、電気事業者の三者間での分配対象金額である。
また、式6においてγb/(γb、γs、γe)として表される演算は、買電需要家、売電需要家、電気事業者の三者間における買電需要家への分配対象金額の分配率を示す。
そして、利益分配部205は、上記のように取得した規定買電電力単価Cb、規定売電電力単価Cs、第2係数K2及び利益分配比率を利用して以下の式7により売電需要家分配金額αsを算出する。
式7においてγs/(γb、γs、γe)として表される演算は、買電需要家、売電需要家、電気事業者の三者間における売電需要家への分配率を示す。
上記の処理によって、分配金額記憶部263には一定時間ごとに算出された買電需要家分配金額αbと売電需要家分配金額αsとが記憶されていく。このように記憶された買電需要家分配金額αbと売電需要家分配金額αsは、後において、需要家ごとの電気料金を算出するのに使用される。
1つの需要家についての料金算出対象期間における電気料金の算出にあたり、料金算出部207は、料金算出対象期間における一定時間ごとの買電電力単価と売電電力単価とを算出する。
CB=Cb−αb・・・(式8)
つまり、買電電力単価CBは、規定買電電力単価Cbから買電需要家分配金額αbの減額が行われた金額となる。
CS=Cs+αs・・・(式9)
つまり、売電電力単価CSは、規定売電電力単価Csに対して売電需要家分配金額αsが増額(加算)された金額となる。このように、売電需要家は、規定売電電力単価Csに対する売電需要家分配金額αsによる増額が行われることで利益の分配を受ける。
Bn=(Cb−Cs)−(αb+αs)・・・(式10)
即ち、分配対象金額から買電需要家分配金額αbと売電需要家分配金額αsとを差し引いたものが電気事業者の分配利益Bnである。
料金算出部207は、上記の式10により求めた分配利益Bnを利用して、料金算出対象期間における電気事業者の分配利益額について以下のように算出することができる。つまり、料金算出部207は、料金算出対象期間における一定時間ごとの分配利益Bnを算出し、算出した一定時間ごとの分配利益Bnを積算する。積算によって得られた金額が料金算出対象期間における電気事業者の分配利益額となる。
買電電力に対して相対的に売電電力が多くなると電力管理エリア1内で利用できずに余剰する売電電力が発生する。従って、買電電力に含まれる売電電力が多くなっている状態は、需要家に買電を促したい状態である。このような買電需要家分配金額αbが高い状態において需要家が買電を行えば買電需要家として分配される利益が増加する。これにより、買電電力に含まれる売電電力が多くなっている状態のもとで需要家に対して表示による通知を行うことで有効に買電を促すことができる。
売電電力に対して相対的に買電電力が多くなると電力管理エリア1内で使用可能な売電電力が不足する。従って、売電電力に含まれる買電電力が多くなっている状態は、需要家に売電を促したい状態である。このような売電需要家分配金額αsが高い状態において需要家が売電を行えば、売電需要家として分配される利益も増加する。これにより、本実施形態では、売電電力に含まれる買電電力が多くなっている状態のもとで需要家に対して表示による通知を行うことで有効に売電を促すことができる。
しかしながら、本実施形態としては、電力管理エリア1において、太陽電池101に代えて、蓄電池103に蓄積された電力を売電電力として出力するように制御してもよい。蓄電池103から売電電力を出力させる場合には、一例として、以下のように各需要家施設10における施設別制御部107により蓄電池103を動作させることができる。
つまり、例えば夜間の所定の時間帯において深夜電力を利用して蓄電池103に充電を行っておく。そのうえで、例えば電力需要が高くなるが太陽電池101にて発電される電力が得られなくなる夕方に対応する所定の時間帯において、蓄電池103に蓄積された電力を売電電力として出力する。なお、蓄電池103に蓄積された電力を売電電力として出力するにあたっては、例えば需要家施設10の負荷106により蓄電池103の電力を使用して余剰分が生じた場合に余剰分を売電電力として出力させてもよいし、蓄電池103の電力を負荷106に供給することなく、そのままエリア内電力系統3に売電電力として出力させてもよい。
このように蓄電池103から出力される電力を売電電力とする場合にも、エリア内買電電力量TB、エリア内売電電力量TS及びエリア内有効融通電力量Pvの関係は、図5に準じたものとなる。つまり、図示は省略するが、夜間の時間帯においてはエリア内買電電力量TBが高いのに対してエリア内売電電力量TSは低くなる。一方、日中の時間帯においては太陽電池101が発電することによりエリア内買電電力量TBが低くなり、また、夕方に対応する時間帯においては、蓄電池103が蓄積されている電力を売電電力として出力することにより、エリア内買電電力量TBが発生する。この際に、エリア内買電電力量TBが「0」より大きく、エリア内売電電力量TSがエリア内買電電力量TBよりも高い状態であれば、エリア内買電電力量TBに応じたエリア内有効融通電力量Pvが得られる。また、時間帯ごとにおけるエリア内買電電力量TBとエリア内売電電力量TSとを利用した式4と式5の演算により、時間帯ごとのエリア内エネルギー自立率ε(第1係数K1)とエリア内エネルギー利用率η(第2係数K2)とが得られる。
上記の例では、太陽電池101により発生された電力を売電電力として出力させる時間帯と、蓄電池103に蓄積されている電力を売電電力として出力させる時間帯とを異ならせている。しかし、例えば日中において、太陽電池101により発生された電力と蓄電池103に蓄積された電力を同時に売電電力として出力させることも可能である。
そのうえで、本実施形態における電力関連情報提示装置200は、上記のように電力管理エリア1において行われる需要家による電力利用(買電、売電)に関連する所定の電力利用関連情報が、需要家施設10における表示部108にて表示されるようにする。
以下、需要家施設10における表示部108にて表示される電力利用関連情報の例について説明する。
同図においては、「現システム」に対応するグラフが、実際に需要家によって買電された買電電力量を示す。また、「現システム」に対応する買電電力量については「系統購入電力」と「融通電力」との内訳が示されている。「系統購入電力量」は、電気事業者が供給する商用電源2から購入した電力量を示し、「融通電力量」は、電力管理エリア1内の他の需要家(需要家施設10)から購入した電力量を示す。
また、「電力融通無しの場合」に対応するグラフは、電力融通を行わずに(電力管理エリア1内の他の需要家から購入せずに)、全ての電力を電気事業者から購入した場合を示す。「電力融通無しの場合」の買電電力量には、「融通電力量」が含まれていない。「電力融通無しの場合」の買電電力量は、「現システム」の買電電力量に対する比較対象として提示されている。
このように買電電力量が表示されることで、需要家は、買電電力量として「系統購入電力量」と「融通電力量」との内訳がどのような状態であるのかを的確に把握できる。
同図においては、「現システム」に対応するグラフが、実際に需要家によって売電された売電電力量を示す。また、「現システム」に対応する売電電力量では「系統への売電電力量」と「融通電力量」との内訳が示されている。「系統への売電電力量」は、電気事業者が買い取った電力量を示し、「融通電力量」は、電力管理エリア1内の他の需要家(需要家施設10)に供給した電力量を示す。
また、「電力融通無しの場合」に対応するグラフは、電力融通を行わずに(電力管理エリア1内の他の需要家に供給せずに)、「現システム」の場合と同じ電力量をエリア内電力系統3に出力した場合を示す。「電力融通無しの場合」の売電電力量には、「融通電力量」が含まれていない。「電力融通無しの場合」の売電電力量は、「現システム」の売電電力量に対する比較対象として提示されている。
このように売電電力量が表示されることで、需要家は、売電電力量として系統への売電電力量」と「融通電力量」との内訳がどのような状態であるのかを的確に把握できる。
同図においては、「現システム」に対応するグラフが、実際の需要家による買電に応じた買電料金を示す。
また、「電力融通無しの場合」に対応するグラフは、電力融通を行わずに(電力管理エリア1内の他の需要家から購入せずに)、需要家が買電したのと同じ電力量を電気事業者から購入した場合の買電料金を示す。
同図によれば、「現システム」の買電料金のほうが、「電力融通無しの場合」の買電料金よりも低い。つまり、同図では、電力管理エリア1内で電力融通を伴う「現システム」のほうが、安価に買電できていることが示されている。
このように買電料金が表示されることで、需要家は、買電に関して、電力融通が行われない場合と比較してどれくらい経済性が高いのかを的確に把握できる。
同図においては、「現システム」に対応するグラフが、実際の需要家による売電に応じた売電料金を示す。
また、「電力融通無しの場合」に対応するグラフは、電力管理エリア1内での電力融通を行わずに、需要家がエリア内電力系統3に出力した売電電力の全てを電気事業者が買い取りの対象とした場合の売電料金を示す。
同図によれば、「現システム」の売電料金のほうが、「電力融通無しの場合」の売電料金よりも低い。つまり、同図では、電力管理エリア1内で電力融通を伴う「現システム」のほうが、安価に売電できていることが示されている。
このように売電料金が表示されることで、需要家は、売電に関して、電力融通が行われない場合と比較してどれくらい経済性が高いのかを的確に把握できる。
同図においては、「現システム」に対応するグラフが、実際の需要家による電気料金収支を示す。
また、「電力融通無しの場合」に対応するグラフは、電力融通を行わずに「現システム」の場合と同じ電力量による買電と売電とを行った場合の電気料金収支を示す。
同図によれば、「現システム」の電気料金収支のほうが、「電力融通無しの場合」の電気料金収支よりも高い。つまり、同図では、電力管理エリア1内で電力融通を伴う「現システム」のほうが、より多くの利益が得られていることが示されている。
このように電気料金収支が表示されることで、需要家は、買電と売電とによる電力利用に関して、電力融通が行われない場合と比較してどれくらい経済性が高いのかを的確に把握できる。
同図においては、図示の便宜上、1日分における買電時値引額が示されている。例えば、実際の買電時値引額の表示としては、同図のように横軸に時間が示され、縦軸に金額が示される二次元空間において、現在時刻までに図4のステップS108により算出された買電需要家分配金額αbをプロットした軌跡が線描されるようにして表示されればよい。
このように買電時値引額が表示されることにより、需要家は、時間経過に応じた買電時値引額の値動きを把握することが可能になる。これにより、例えば、需要家に、買電時値引額が高くなっている時間帯における電力の使用を促すことができる。
なお、図12の買電時値引額に代えて、規定買電電力単価から買電時値引額(買電需要家分配金額αb)を差し引いた買電電力単価を表示するようにしてもよい。
同図においては、図示の便宜上、1日分における売電時増加額が示されている。例えば、実際の売電時増加額の表示としては、同図のように横軸に時間が示され、縦軸に金額が示される二次元空間において、現在時刻までに図4のステップS109により算出された売電需要家分配金額αsをプロットした軌跡が線描されるようにして表示されればよい。
このように売電時増加額が表示されることにより、需要家は、時間経過に応じた売電時増加額の値動きを把握することが可能になる。これにより、例えば、需要家に、売電時増加額が高くなっている時間帯における電力のエリア内電力系統3への出力を促すことができる。
なお、図13の売電時増加額に代えて、規定売電電力単価から売電時増加額(売電需要家分配金額αs)を差し引いた買電電力単価を表示するようにしてもよい。
同図においては、図示の便宜上、1日分におけるエリア内エネルギー自立率εが示されている。例えば、実際のエリア内エネルギー自立率εの表示としては、同図のように横軸に時間が示され、縦軸にエリア内エネルギー自立率εの値が示される二次元空間において、現在時刻までに図4のステップS106により算出された第1係数K1をプロットした軌跡が線描されるようにして表示されればよい。
このようにエリア内エネルギー自立率εが表示されることにより、需要家は、時間経過に応じたエリア内エネルギー自立率εの変化を把握することが可能になる。これにより、例えば、需要家に、エリア内エネルギー自立率εが低くならないように、例えば電力管理エリア1内でのエリア内電力系統3への電力の出力、あるいは使用する電力の節減などを促すことができる。
同図においては、図示の便宜上、1日分におけるエリア内エネルギー利用率ηが示されている。例えば、実際のエリア内エネルギー利用率ηの表示としては、同図のように横軸に時間が示され、縦軸にエリア内エネルギー利用率ηの値が示される二次元空間において、現在時刻までに図4のステップS107により算出された第2係数K2をプロットした軌跡が線描されるようにして表示されればよい。
このようにエリア内エネルギー利用率ηが表示されることにより、需要家は、時間経過に応じたエリア内エネルギー利用率ηの変化を把握することが可能になる。これにより、例えば、需要家に、エリア内エネルギー利用率ηが低くならないように、例えばエリア内電力系統3への電力の出力の抑制、あるいは使用する電力の増加などを促すことができる。
図16のフローチャートは、図7に示した需要家の買電電力量を電力利用関連情報として表示部108に表示させる(提示する)ために電力関連情報提示装置200が実行する処理手順例を示している。
ステップS201:電力利用関連情報提示部209は、電力利用関連情報の表示先である需要家の買電電力量実績PBpを取得する。電力利用関連情報提示部209は、表示先の需要家についての、過去の一定期間における一定時間ごとの買電電力量(買電に関する情報の一例)を電力利用実績記憶部264から取得し、取得した買電電力量を積算する。このように求められた買電電力量の積算値が買電電力量実績PBpである。
融通電力量PBLの算出にあたり、電力利用関連情報提示部209は、過去の一定期間におけるエリア内買電電力量TBとエリア内売電電力量TSとを電力利用実績記憶部264から取得する。
ステップS202において、電力利用関連情報提示部209がエリア内買電電力量TBとエリア内売電電力量TSとを取得できるように、電力利用実績管理部208(図3)は、以下の処理を行う。つまり、電力利用実績管理部208は、エリア内売買電力量算出部203によって算出されたエリア内買電電力量TBとエリア内売電電力量TSとを、電力利用実績の一部として電力利用実績記憶部264に記憶させるようにしている。
電力利用関連情報提示部209は、過去の一定期間におけるエリア内買電電力量TBの積算値TTBと、エリア内売電電力量TSの積算値TTSとを求める。そして、電力利用関連情報提示部209は、積算値TTBにおける積算値TTSの割合を算出する。電力利用関連情報提示部209は、このように算出された割合を、買電電力量実績PBpにおける融通電力量PBLの比率として適用する。
買電電力量画像表示要求を受信した施設別制御部107は、受信された買電電力量画像表示要求に含まれる買電電力量画像を、例えば図7のような態様で表示部108に表示させる。
ステップS301:電力利用関連情報提示部209は、電力利用関連情報の表示先である需要家の売電電力量実績PSpを取得する。電力利用関連情報提示部209は、表示先の需要家についての、過去の一定期間における一定時間ごとの売電電力量(売電に関する情報の一例)を電力利用実績記憶部264から取得し、取得した売電電力量を積算する。このように求められた売電電力量の積算値が売電電力量実績PSpである。
融通電力量PSLの算出にあたり、電力利用関連情報提示部209は、過去の一定期間におけるエリア内買電電力量TBとエリア内売電電力量TSとを電力利用実績記憶部264から取得する。
電力利用関連情報提示部209は、過去の一定期間におけるエリア内買電電力量TBの積算値TTBと、エリア内売電電力量TSの積算値TTSとを求める。そして、電力利用関連情報提示部209は、積算値TTSにおける積算値TTBの割合を算出する。電力利用関連情報提示部209は、このように算出された割合を、売電電力量実績PSpにおける融通電力量PSLの比率として適用する。
売電電力量画像表示要求を受信した施設別制御部107は、受信された売電電力量画像表示要求に含まれる売電電力量画像を、例えば図8のような態様で表示部108に表示させる。
ステップS401:料金算出部207は、過去の一定期間における需要家の買電に応じた買電料金を算出する。なお、買電料金の算出の対象となる過去の一定期間(料金算出対象期間)については、例えば、需要家側から指定できるようにすればよい。具体的には、需要家が施設別制御部107に対して料金算出対象期間を指定する操作を行うと、施設別制御部107が指定された料金算出対象期間を電力関連情報提示装置200に通知するようにすればよい。
料金算出部207は、需要家の買電電力量については、電力利用実績記憶部264から取得することができる。また、料金算出部207は、一定時間ごとの買電電力単価について以下のように求めることができる。つまり、料金算出部207は、一定時間ごとの規定買電電力単価を規定売買電力単価記憶部262から取得し、一定時間ごとにおける買電需要家分配金額αbを分配金額記憶部263から取得する。買電需要家分配金額αbは、規定売買電力単価に対する値引額に相当する。料金算出部207は、取得した規定買電電力単価から買電需要家分配金額αbを減算することで買電単価を求める。
買電料金画像表示要求を受信した施設別制御部107は、受信された買電料金画像表示要求に含まれる買電料金画像を、例えば図9のような態様で表示部108に表示させる。
ステップS501:料金算出部207は、過去の一定期間における需要家の売電に応じた売電料金を算出する。なお、売電料金の算出の対象となる過去の一定期間(料金算出対象期間)については、料金算出対象期間と同様に、需要家側から指定できるようにすればよい。
料金算出部207は、需要家の売電電力量については、電力利用実績記憶部264から取得することができる。また、料金算出部207は、一定時間ごとの売電電力単価について以下のように求めることができる。つまり、料金算出部207は、一定時間ごとの規定売電電力単価を規定売買電力単価記憶部262から取得し、一定時間ごとにおける売電需要家分配金額αsを分配金額記憶部263から取得する。売電需要家分配金額αsは、前述のように規定売電電力単価に対する増加額に相当する。料金算出部207は、取得した規定売電電力単価から売電需要家分配金額αsを減算することで売電単価を求める。
売電料金画像表示要求を受信した施設別制御部107は、受信された売電料金画像表示要求に含まれる売電料金画像を、例えば図10のような態様で表示部108に表示させる。
ステップS601:料金算出部207は、料金算出対象期間における需要家の買電料金を算出する。
ステップS602:料金算出部207は、料金算出対象期間における需要家の売電料金を算出する。
ステップS603:料金算出部207は、料金算出対象期間における需要家の電気料金収支を算出する。料金算出部207は、ステップS601により算出された買電料金からステップS602により算出された売電料金を減算することで需要家の電気料金収支を算出する。
ステップS605:料金算出部207は、料金算出対象期間における電力融通無しの場合の需要家の売電料金を算出する。
ステップS606:料金算出部207は、料金算出対象期間における電力融通無しの場合の需要家の電気料金収支を算出する。料金算出部207は、ステップS604により算出された買電料金からステップS605により算出された売電料金を減算することで電力融通無しの場合の電気料金収支を算出する。
電気料金収支画像表示要求を受信した施設別制御部107は、受信された電気料金収支画像表示要求に含まれる電気料金収支画像を、例えば図11のような態様で表示部108に表示させる。
ステップS701:電力利用関連情報提示部209は、現在時刻を含む1日における現在までにおいて算出された買電需要家分配金額αbを取得する。
ステップS701による買電需要家分配金額αbの取得が可能なように、電力利用実績管理部208は、係数算出部204が算出した買電需要家分配金額αbを電力利用実績記憶部264に記憶させている。
買電時値引額画像表示要求を受信した施設別制御部107は、受信された買電時値引額画像表示要求に含まれる買電時値引額画像を、例えば図12のような態様で表示部108に表示させる。
このように電力利用関連情報の内容に応じて需要家を選択することで、需要家の状況に応じて適切な内容の電力利用関連情報を提示していくことが可能になる。
ステップS801:電力利用関連情報提示部209は、現在時刻を含む1日における現在までにおいて算出された売電需要家分配金額αsを取得する。
ステップS801による売電需要家分配金額αsの取得が可能なように、電力利用実績管理部208は、係数算出部204が算出した売電需要家分配金額αsを電力利用実績記憶部264に記憶させている。
売電時増加額画像表示要求を受信した施設別制御部107は、受信された売電時増加額画像表示要求に含まれる売電時増加額画像を、例えば図13のような態様で表示部108に表示させる。
ステップS901:電力利用関連情報提示部209は、現在時刻を含む1日における現在までの一定時間ごとの第1係数K1を電力利用実績記憶部264から取得する。前述のように、第1係数K1はエリア内エネルギー自立率εに相当する。
電力利用実績管理部208は、ステップS901において電力利用関連情報提示部209が第1係数K1を取得できるように、係数算出部204が算出した第1係数K1を、算出された時刻と対応付けて電力利用実績記憶部264に記憶させる。
ステップS902:電力利用関連情報提示部209は、ステップS901により取得した一定時間ごとの第1係数K1を時間に従ってプロットすることで、例えば図14に例示した態様のエリア内エネルギー自立率画像を生成する。
エリア内エネルギー自立率画像表示要求を受信した施設別制御部107は、受信されたエリア内エネルギー自立率画像表示要求に含まれるエリア内エネルギー自立率画像を、例えば図14のような態様で表示部108に表示させる。
このような処理によって、エリア内エネルギー自立率εを低下させる傾向を有するという条件に該当する需要家に向けてエリア内エネルギー自立率画像を提示することが可能になる。
ステップS1001:電力利用関連情報提示部209は、現在時刻を含む1日における現在までの一定時間ごとの第2係数K2を電力利用実績記憶部264から取得する。前述のように、第2係数K2はエリア内エネルギー利用率ηに相当する。
電力利用実績管理部208は、ステップS1001において電力利用関連情報提示部209が第2係数K2を取得できるように、係数算出部204が算出した第2係数K2を、算出された時刻と対応付けて電力利用実績記憶部264に記憶させる。
ステップS1002:電力利用関連情報提示部209は、ステップS1001により取得した一定時間ごとの第2係数K2を時間に従ってプロットすることで、例えば図15に例示した態様のエリア内エネルギー利用率画像を生成する。
エリア内エネルギー利用率画像表示要求を受信した施設別制御部107は、受信されたエリア内エネルギー利用率画像表示要求に含まれるエリア内エネルギー利用率画像を、例えば図15のような態様で表示部108に表示させる。
このような処理によって、エリア内エネルギー利用率ηを低下させる傾向を有するという条件に該当する需要家に向けてエリア内エネルギー利用率画像を提示することが可能になる。
図7から図15により示した電力利用関連情報の提示の態様は、電力利用関連情報として、買電電力量、売電電力量、買電料金、売電料金、電力料金収支、買電時値引額、売電時増加額、エリア内エネルギー自立率ε、エリア内エネルギー利用率ηなどの数値的な情報を可視化して提示するものであった。需要家としてのユーザは、図7から図15に例示したように表示される電力利用関連情報を見ることで、例えば需要家施設10において負荷106を構成する各種の機器や設備について、いつ、どのように動作させるのかを考え、実践することで、例えば買電料金をより削減したり、売電料金の増加などを図ることができる。
本実施形態の電力管理エリア1全体として見た場合には、電力管理エリア1におけるエリア内エネルギー自立率ε、エリア内エネルギー利用率ηができるだけ高められることが好ましい。先に図14、図15に示した表示により、需要家は、1日におけるエリア内エネルギー自立率ε、エリア内エネルギー利用率ηを把握できる。しかしながら、需要家によっては、エリア内エネルギー自立率εやエリア内エネルギー利用率ηを表示させたとしても、これらの情報をみて具体的にどのように対応してよいのか分かりにくい場合がある。また、エリア内エネルギー自立率εやエリア内エネルギー利用率ηの単なる表示では、需要家にエリア内エネルギー自立率εやエリア内エネルギー利用率ηを高めてもらう訴求力が十分でないような場合もある。
同様に、図15に示したようにエリア内エネルギー利用率ηを電力利用関連情報として提示するにあたり、需要家に向けてエリア内エネルギー利用率ηを高めてもらうことを促すメッセージも表示させてよい。
図25は、機器関連情報記憶部265が記憶する機器関連情報テーブルの一例を示している。同図に示される機器関連情報テーブルは、需要家施設IDごとに機器関連情報を対応付けた構造である。需要家施設IDは、需要家施設10を一意に示す識別子である。
また、同図においては、1つの需要家施設IDに対応する機器関連情報の内容例が示されている。機器関連情報は、対応の需要家施設IDにより示される需要家が登録した需要家施設10内の機器ごとに対応する情報である。同図に示されるように、1つの機器に対応する機器関連情報は、機器名、機器ID、定格消費電力及び動作履歴を含む。
機器名は、対応の機器についての名称を示す。
機器IDは、電力管理エリア1において備えられる機器ごとに割り当てられた識別子である機器IDとして、対応の機器に割り当てられた機器IDを示す。
定格消費電力は、対応の機器の定格消費電力を示す。定格消費電力の情報は、対応の機器が送信する自己の仕様に関するプロフィール情報から取得される。
動作履歴は、対応の機器についてのこれまでの動作状態についての履歴が示される。動作履歴によって示される動作状態としては、例えば電源のオンオフの状態のほか、例えばエアコンディショナであれば、設定温度などの情報も含まれてよい。動作履歴は、例えば、需要家施設10において施設別制御部107が需要家施設10内の機器ごとの動作状態を監視し、一定時間ごとに各機器の動作状態を示すステイタス情報を電力関連情報提示装置200に送信することによって得られる。
つまり、電力関連情報提示装置200の電力利用関連情報提示部209は、表示先の需要家施設10を示す需要家施設IDに対応付けられた機器関連情報における動作履歴を参照して、過去の一定時間における動作時間が最も長い機器Xを選択する。そして、電力利用関連情報提示部209は、図14のエリア内エネルギー自立率εの画像と、以下のような内容のメッセージを含む表示を、表示先の需要家施設10の表示部108に行うことができる。メッセージとしては、例えば「エリア内エネルギー自立率が高くなるように、節電をこころがけましょう。機器Xをオフにする時間を増やすと効果的です」といった内容である。つまり、動作時間が最も長いものとして選択された機器による電力消費を削減してもらうことを促すメッセージの内容である。なお、例えば過去の一定時間における動作時間が長い順に2以上の所定数の機器を特定し、特定された複数の機器をメッセージに含めてもよい。
また、長時間にわたってオンの状態としておく必要のある機器が選択された場合には、メッセージにおいて、消費電力が低くなるように設定を変更してもらうことを促す内容のメッセージとしてもよい。一例として、エアコンディショナであれば、冷房の際には設定温度を高く、暖房の際には設定温度を低くするように促すメッセージとすることができる。
また、電力利用関連情報提示部209は、機器関連情報における消費電力を参照して、消費電力が高いものから順に選択した所定数の機器による電力消費の削減を促すメッセージの内容としてもよい。
つまり、電力関連情報提示装置200の電力利用関連情報提示部209は、表示先の需要家施設10を示す需要家施設IDに対応付けられた機器関連情報における動作履歴を参照して、過去の一定時間における動作時間が最も短い機器Yを選択する。そして、電力利用関連情報提示部209は、図15のエリア内エネルギー利用率ηの画像と、以下のような内容のメッセージを含む表示を、表示先の需要家施設10の表示部108に行うことができる。メッセージとしては、例えば「エリア内エネルギー利用率が高くなるように、積極的に機器を使用しませんか。機器Yをオンにする時間を増やすと効果的です」といった内容である。なお、例えば過去の一定時間における動作時間が短い順に2以上の所定数の機器を特定し、特定された複数の機器をメッセージに含めてもよい。また、電力利用関連情報提示部209は、機器関連情報における消費電力を参照して、消費電力が低いものから順に選択した所定数の機器による電力消費の積極的な使用を促すメッセージの内容としてもよい。
そして、エリア内エネルギー自立率εを高めるべき時間帯であると判定した場合には、電力利用関連情報提示部209は、現在においてエリア内エネルギー自立率εの低下要因となっている需要家施設10において節電を促すメッセージが表示されるように制御する。この際において、電力利用関連情報提示部209は、現在の需要家施設10における機器の動作状況を取得して、現在において電源がオンとなっていたり、消費電力の高い動作状態となっていたりする機器の使用を控えることを促す内容のメッセージを表示させてもよい。
また、エリア内エネルギー利用率ηを高めるべき時間帯であると判定した場合には、電力利用関連情報提示部209は、現在においてエリア内エネルギー利用率ηの低下要因となっている需要家施設10において積極的な機器の使用を促すメッセージが表示されるように制御する。この際において、電力利用関連情報提示部209は、現在の需要家施設10における機器の動作状況を取得して、現在において電源がオフとなっていたり、消費電力の低い動作状態となっていたりする機器を積極的に使用することを促す内容のメッセージを表示させてもよい。
このように、即時性を有してエリア内エネルギー自立率εまたはエリア内エネルギー利用率ηを高めてもらうことを促すメッセージを表示させる際には、図14、図15に示したエリア内エネルギー自立率ε、エリア内エネルギー利用率ηの画像の表示は伴わなくともよい。
また、メッセージに関しては表示による出力だけではなく、音声によって出力されるようにしてもよい。
Claims (17)
- 複数の需要家の間で電力融通が行われる電力管理エリアにおける電力利用に関する所定の情報である電力利用実績を記憶部に記憶させる電力利用実績管理部と、
前記電力利用実績に基づいて、需要家が備える表示部において電力管理エリアにおける電力利用に関連する所定の電力利用関連情報を表示させる電力利用関連情報提示部とを備え、
前記電力利用実績管理部は、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて決定される買電電力単価に関連する情報を前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示部は、前記買電電力単価に関連する情報を前記電力利用関連情報として表示させ、前記買電電力単価に関連する情報として、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて算出される、電気事業者により定められる規定買電電力単価に対する買電時値引額を表示させる
電力関連情報提示装置。 - 複数の需要家の間で電力融通が行われる電力管理エリアにおける電力利用に関する所定の情報である電力利用実績を記憶部に記憶させる電力利用実績管理部と、
前記電力利用実績に基づいて、需要家が備える表示部において電力管理エリアにおける電力利用に関連する所定の電力利用関連情報を表示させる電力利用関連情報提示部とを備え、
前記電力利用実績管理部は、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて決定される買電電力単価に関連する情報を前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示部は、前記買電電力単価に関連する情報を前記電力利用関連情報として表示させ、前記買電電力単価に関連する情報として、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて算出され、電気事業者により定められる規定買電電力単価に対する買電時値引額の算出にあたって係数として使用されるエリア内エネルギー自立率を表示させる
電力関連情報提示装置。 - 前記電力利用関連情報提示部は、
前記エリア内エネルギー自立率を高めることを需要家に促すメッセージを出力させる
請求項2に記載の電力関連情報提示装置。 - 複数の需要家の間で電力融通が行われる電力管理エリアにおける電力利用に関する所定の情報である電力利用実績を記憶部に記憶させる電力利用実績管理部と、
前記電力利用実績に基づいて、需要家が備える表示部において電力管理エリアにおける電力利用に関連する所定の電力利用関連情報を表示させる電力利用関連情報提示部とを備え、
前記電力利用実績管理部は、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて決定される売電電力単価に関連する情報を前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示部は、前記売電電力単価に関連する情報を前記電力利用関連情報として表示させ、前記売電電力単価に関連する情報として、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて算出される、電気事業者により定められる規定売電電力単価に対する売電時増加額を表示させる
電力関連情報提示装置。 - 複数の需要家の間で電力融通が行われる電力管理エリアにおける電力利用に関する所定の情報である電力利用実績を記憶部に記憶させる電力利用実績管理部と、
前記電力利用実績に基づいて、需要家が備える表示部において電力管理エリアにおける電力利用に関連する所定の電力利用関連情報を表示させる電力利用関連情報提示部とを備え、
前記電力利用実績管理部は、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて決定される売電電力単価に関連する情報を前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示部は、前記売電電力単価に関連する情報を前記電力利用関連情報として表示させ、前記売電電力単価に関連する情報として、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて算出され、電気事業者により定められる規定売電電力単価に対する売電時増加額の算出にあたって係数として使用されるエリア内エネルギー利用率を表示させる
電力関連情報提示装置。 - 前記電力利用関連情報提示部は、
前記エリア内エネルギー利用率を高めることを需要家に促すメッセージを出力させる
請求項5に記載の電力関連情報提示装置。 - 前記電力利用実績管理部は、前記需要家ごとの買電に関する情報を前記電力利用実績として前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示部は、前記買電に関する情報に基づいて、需要家の買電電力量を前記電力利用関連情報として表示させる
請求項1から6のいずれか一項に記載の電力関連情報提示装置。 - 前記電力利用実績管理部は、前記需要家ごとの売電に関する情報を前記電力利用実績として前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示部は、前記売電に関する情報に基づいて、需要家の売電電力量を前記電力利用関連情報として表示させる
請求項1から7のいずれか一項に記載の電力関連情報提示装置。 - 前記電力利用実績管理部は、前記需要家ごとの買電に関する情報と、買電電力単価に関する情報とを、それぞれ前記電力利用実績として前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示部は、前記買電に関する情報と前記買電電力単価に関する情報とに基づいて、需要家の買電に応じた買電料金を前記電力利用関連情報として表示させる
請求項1から8のいずれか一項に記載の電力関連情報提示装置。 - 前記電力利用実績管理部は、前記需要家ごとの売電に関する情報と、売電電力単価に関する情報とを、それぞれ前記電力利用実績として前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示部は、前記売電に関する情報と前記売電電力単価に関する情報とに基づいて、需要家の売電に応じた売電料金を前記電力利用関連情報として表示させる
請求項1から9のいずれか一項に記載の電力関連情報提示装置。 - 前記電力利用実績管理部は、前記需要家ごとの買電に関する情報と、買電電力単価に関する情報と、前記需要家ごとの売電に関する情報と、売電電力単価に関する情報とを、それぞれ前記電力利用実績として前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示部は、前記需要家ごとの買電に関する情報と買電電力単価に関する情報とに基づいて算出した買電料金と、前記需要家ごとの売電に関する情報と売電電力単価に関する情報とに基づいて算出した売電料金との収支を示す電気料金収支を前記電力利用関連情報として表示させる
請求項1から10のいずれか一項に記載の電力関連情報提示装置。 - 前記電力利用関連情報提示部は、前記電力利用関連情報とともに、前記電力管理エリアにおいて前記電力融通が行われない場合の電力利用関連情報を比較対象として表示させる
請求項7から11のいずれか一項に記載の電力関連情報提示装置。 - 前記電力利用関連情報提示部は、
表示対象の電力利用関連情報に対応して定められた条件に該当する需要家の表示部に前記表示対象の電力利用関連情報を表示させる
請求項1から12のいずれか一項に記載の電力関連情報提示装置。 - 複数の需要家の間で電力融通が行われる電力管理エリアにおける電力利用に関する所定の情報である電力利用実績を記憶部に記憶させる電力利用実績管理ステップと、
前記電力利用実績に基づいて、需要家が備える表示部において電力管理エリアにおける電力利用に関連する所定の電力利用関連情報を表示させる電力利用関連情報提示ステップとを備え、
前記電力利用実績管理ステップは、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて決定される買電電力単価に関連する情報を前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示ステップは、前記買電電力単価に関連する情報を前記電力利用関連情報として表示させ、前記買電電力単価に関連する情報として、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて算出される、電気事業者により定められる規定買電電力単価に対する買電時値引額を表示させる
電力関連情報提示方法。 - 複数の需要家の間で電力融通が行われる電力管理エリアにおける電力利用に関する所定の情報である電力利用実績を記憶部に記憶させる電力利用実績管理ステップと、
前記電力利用実績に基づいて、需要家が備える表示部において電力管理エリアにおける電力利用に関連する所定の電力利用関連情報を表示させる電力利用関連情報提示ステップとを備え、
前記電力利用実績管理ステップは、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて決定される売電電力単価に関連する情報を前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示ステップは、前記売電電力単価に関連する情報を前記電力利用関連情報として表示させ、前記売電電力単価に関連する情報として、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて算出される、電気事業者により定められる規定売電電力単価に対する売電時増加額を表示させる
電力関連情報提示方法。 - コンピュータに、
複数の需要家の間で電力融通が行われる電力管理エリアにおける電力利用に関する所定の情報である電力利用実績を記憶部に記憶させる電力利用実績管理ステップと、
前記電力利用実績に基づいて、需要家が備える表示部において電力管理エリアにおける電力利用に関連する所定の電力利用関連情報を表示させる電力利用関連情報提示ステップとを実行させるためのプログラムであって、
前記電力利用実績管理ステップは、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて決定される買電電力単価に関連する情報を前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示ステップは、前記買電電力単価に関連する情報を前記電力利用関連情報として表示させ、前記買電電力単価に関連する情報として、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて算出される、電気事業者により定められる規定買電電力単価に対する買電時値引額を表示させる
プログラム。 - コンピュータに、
複数の需要家の間で電力融通が行われる電力管理エリアにおける電力利用に関する所定の情報である電力利用実績を記憶部に記憶させる電力利用実績管理ステップと、
前記電力利用実績に基づいて、需要家が備える表示部において電力管理エリアにおける電力利用に関連する所定の電力利用関連情報を表示させる電力利用関連情報提示ステップとを実行させるためのプログラムであって、
前記電力利用実績管理ステップは、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて決定される売電電力単価に関連する情報を前記記憶部に記憶させ、
前記電力利用関連情報提示ステップは、前記売電電力単価に関連する情報を前記電力利用関連情報として表示させ、前記売電電力単価に関連する情報として、前記電力管理エリアにおける総合的な買電電力量と前記電力管理エリアにおける総合的な売電電力量とに基づいて算出される、電気事業者により定められる規定売電電力単価に対する売電時増加額を表示させる
プログラム。
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